JP2017129861A - ヘッドアップディスプレイ - Google Patents

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孝行 宇都
合田 亘
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【課題】 連続的に太陽光に照射され続ける環境下においても動作不良を行うことなく使用可能なヘッドアップディスプレイを提供する。【解決手段】光源、液晶モジュール、赤外線反射フィルムを含んでなるヘッドアップディスプレイであって、前記赤外線反射フィルムの波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなることを特徴とするヘッドアップディスプレイとする。【選択図】なし

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイに関する。
人間の視野に直接情報を映し出す手段として、ヘッドアップディスプレイが知られている。これは、例えば、自動車の運転中、車両内で計器類の速度などの情報を直接、フロントガラスに虚像として映し出すため、視野を変化させることなく運転でき、事故防止につながる特徴をもつ。通常、小型の液晶プロジェクターなどの投影機から放たれた光が、ハーフミラー材を含んだ透明基材からなる表示部で、透過および反射される。観測者は、表示部に表示された情報を取得するとともに、表示部を透かして外の風景などの外部情報を同時に取得する。
このようなヘッドアップディスプレイのレイアウトの例として、フロントパネル内に設置された液晶プロジェクターからフロントガラスやフロントガラスの沿うような形で設置されたハーフミラー材を含んだ半透過型スクリーンへと照射されるものがある(例えば、特許文献1など)。この場合、液晶プロジェクターの出射部は空に向かって設けられるため、太陽光がフロントガラス越しに液晶プロジェクターの出射部を経て侵入し、液晶モジュールに到達する。液晶モジュールは太陽光を吸収して高温化するが、液晶モジュールが100℃を超える温度となると動作不良を起こし、正しい表示ができなくなるという問題が知られている。
特開2010−256867号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑み、連続的に太陽光に照射され続ける環境下においても動作不良を行うことなく使用可能なヘッドアップディスプレイを提供することを目的とする。
係る課題を解決するため、本発明は、光源、液晶モジュール、赤外線反射フィルムを含んでなるヘッドアップディスプレイであって、前記赤外線反射フィルムの波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなることを特徴とするヘッドアップディスプレイ、である。
また、本発明の別の形態は、光源、液晶モジュール、可視光反射フィルムからなる反射鏡を含んでなるヘッドアップディスプレイであって、かつ前記可視光反射フィルムが波長430〜700nmでの平均反射率が70%以上であり、かつ波長900nmでの反射率が20%以下であることを特徴とするヘッドアップディスプレイ、である。
本発明によって、連続的に太陽光に照射され続ける環境下においても動作不良を行うことなく使用可能となることから、運転時にも表示不良を行うことなく、安全性に優れたヘッドアップディスプレイとなる。
本発明のヘッドアップディスプレイの一例を示す模式図 本発明のヘッドアップディスプレイに用いる視認性制御層の一例を示す模式図
以下に本発明の実施の形態について述べるが、本発明は以下の実施例を含む実施の形態に限定して解釈されるものではなく、発明の目的を達成できて、かつ、発明の要旨を逸脱しない範囲内においての種々の変更は当然あり得る。また、説明を簡略化する目的で一部の説明は異なる光学的性質の異なる2種の熱可塑性樹脂が交互に積層された積層フィルムを例にとり説明するが、3種以上の熱可塑性樹脂を用いた場合においても、同様に理解されるべきものである。
本発明のヘッドアップディスプレイは、光源、液晶モジュールを含んでなる。ヘッドアップディスプレイの一例を図1に示すが液晶プロジェクターは光源と液晶モジュールからなるものである。液晶プロジェクターに用いる光源は特に限定されるものではなく、水銀、メタルハライド、ハロゲン、蛍光ランプ、白色LEDランプ、RGBの3波長LEDランプなどが搭載されており、低消費電力の面で優れているLEDランプが好ましい。また、本発明の液晶モジュールは特に限定されるものではなく、たとえばSTN(Super Twisted Nematic) 方式やTFT(Thin Film Transistor)方式、さらにDSTN(Dual Super Twisted Nematic) 、FSTN(Film-compensated STN)方式などがある。
ヘッドアッププレイの一例として、上記の光源、液晶モジュールにて得られた映像を自動車をフロントガラスの下部に設置されたヘッドアップディスプレイ出射部より照射し、フロントガラスやフロントガラスに沿って設けられたフロントガラスに代表される半透過型スクリーンに照射することで映像化する。
本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、赤外線反射フィルムを含んであることが必要である。ここでいう赤外線反射フィルムとは、波長700nmから1400nmの帯域にて反射率30%以上の反射帯域を備えてなるものをさす。
図1に示すヘッドアップディスプレイの場合、ヘッドアップディスプレイ出射部がフロントガラス側に向かって設けられるため、ヘッドアップディスプレイ出射部から太陽光が液晶モジュール側に照射される。その結果、液晶モジュールが太陽光の吸収により高温化し、液晶の動作不良の原因となっている。ここで、本発明者らは、赤外線反射フィルムを含んでなることにより、液晶モジュールに到達する太陽光中の赤外線をカットすることができ、液晶モジュールを高温化することを抑制できることを見出したものである。特に太陽光は波長1400nm以下の近赤外線を多く含んであることから、波長700nmから1400nmの帯域にて連続して反射率30%以上となる反射帯域を備えてなることが重要である。
また、本発明のヘッドアップディスプレイに用いられる赤外線反射フィルムにおいては、波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなることが必要である。太陽光に含まれる含有率の高い波長700〜1400nmの近赤外線を効率的にカットすることができることで、効率的に液晶モジュールの高温化を抑制でき、液晶モジュールの動作不良のないヘッドアップディスプレイとすることが容易となる。好ましくは、波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を300nm以上であり、さらに好ましくは500nm以上である。近赤外線領域の反射帯域の幅が大きくなることでより液晶モジュールに届く近赤外線の光量を減らすことができ、高い液晶モジュールの高温化抑制効果を得られるものである。
また、本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、前記赤外線反射フィルムの波長750nmでの反射率が70%以上であることも好ましい。太陽光中に含まれる近赤外線の光量は、波長が小さくなるにつれて多くなり、さらには液晶モジュールに用いられる偏光板の吸収は800nm以下の領域で顕著に強くなる。たとえば、波長1200nmの近赤外線を70%カットした場合と比較して波長750nmの近赤外線を70%カットするほうが効率的に液晶モジュールの高温化に伴うヘッドアップディスプレイの動作不良を抑制することが容易になる。
また、本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、前記赤外線反射フィルムの波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が90%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなることも好ましい。反射率が高くなるに従い、近赤外線を効率的にカットすることができ、効率的に液晶モジュールの高温化に伴うヘッドアップディスプレイの動作不良を抑制することが容易になる。
また、本発明のヘッドアップディスプレイにおいて、前記赤外線反射フィルムは、好ましくは反射帯域の低波長側の端部において、波長700〜1400nmでの最大反射率をRmaxとした場合、Rmaxの3/4の反射率となる波長とRmaxの1/4の反射率となる波長の差が50nm以下であることである。低波長側の反射の立ち上がりが急峻になるに従い、熱の元となる太陽光を効率的にカットしつつ映像の表示に必要となる赤色の光の発光を透過しやすくなり、ヘッドアップディスプレイに好ましいものとなる。さらに好ましくは、Rmaxの3/4の反射率となる波長とRmaxの1/4の反射率となる波長の差が30nm以下である。このような赤外線反射フィルムは、前記赤外線反射フィルムが異なる光学的性質を有する2種以上の熱可塑性樹脂が交互にそれぞれ50層以上積層された構成を有することで得られるものである。
本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、前記赤外線反射フィルムは、波長430〜700nmの平均透過率が85%以上であることが好ましい。ヘッドアップディスプレイでは、日中の明るい環境下においても映像をドライバーが容易に確認できる程度に投影する必要があるため、高い光量の映像が求められる。波長430〜700nmの平均透過率が85%以上である場合、光源、液晶モジュールにて得られた映像の光量を減衰させることなくフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに投影させることが可能となる。より好ましくは波長430〜700nmの透過率が90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。波長430〜700nmの透過率が高くなるに従いフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに効率的に映像を照射させることが可能となる。波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなり、かつ波長430〜700nmの透過率を向上させるためには、後述の積層フィルムを用いること、前記積層フィルム上に反射防止層(AR層とも略す)などのコート層を設ける手法を用いる。なお、本発明では、AR層は赤外線反射フィルムの一部として取り扱うことし、上述の反射・透過特性は、AR層を含む赤外線反射フィルムを測定したものとなる。
本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、赤外線反射フィルムは液晶モジュールとフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンの間に設けてなる必要があるが、その設置場所は特に制約されるものではない。例えば、フロントガラスに貼り付けてなることや、半透過型スクリーンに赤外線反射フィルムの波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなるフィルムを用いること、ヘッドアップディスプレイ出射部に用いること、液晶モジュールの表面に貼り付けてなることなどが考えられる。
特に本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、液晶モジュールとヘッドアップディスプレイ出射部の間に光を拡幅して出射するための光学素子が設けられてなり、前記赤外線反射フィルムが液晶モジュールと前記光学素子の間に設けられていることが好ましい。ヘッドアップディスプレイにおいては、小面積の液晶モジュールから照射された光を拡幅反射鏡や光学レンズなどの光を拡幅して出射するための光学素子を経て大面積に拡幅し、フロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに照射することが液晶モジュールの小型化に有益であるが、前記赤外線反射フィルムが液晶モジュールと前記光学素子の間に設けられている場合、赤外線反射フィルムの使用量を削減することができるためにコスト面で有利である。また、フィルムはフィルム面直に照射された光と対比して斜めに入射する光に対する反射は大きくなるが、液晶モジュールと光学素子の間では映像は直進的に照射されるためフィルム面での反射を抑制できることからフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに効率的に映像を照射させることが可能となる。さらに好ましくは赤外線反射フィルムが液晶モジュールの外面に貼りつけてなることや光学素子の内面に貼りつけられてなることである。フィルムを液晶モジュールや光学素子に貼り付けてなることにより、フィルムの貼り付け面で生じる反射を抑制することができ、小面積で効率的に赤外線をカットしつつもフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに効率的に映像を照射させることが可能となる。
本発明のヘッドアップディスプレイでは、赤外線をカットするためには反射フィルムであることが必要である。単に赤外線をカットするだけであるならば、吸収型の赤外線カットフィルムを用いることも可能であるが、日中、強い太陽光の照射を受け続ける環境においては、赤外線吸収フィルムの場合、太陽光を吸収してフィルムそのものが高温化してしまい、周囲の雰囲気温度の高温化やフィルムの物性変化などの問題が生じる可能性がある。
本発明のヘッドアップディスプレイの別の一例として、光源、液晶モジュール、可視光反射フィルムからなる反射鏡を含んでなるヘッドアップディスプレイであって、かつ前記可視光反射フィルムが波長430〜700nmでの平均反射率が70%以上であり、かつ波長900nmでの反射率が20%以下であるものも好ましい。ここでいう反射鏡とは、液晶モジュールより照射された映像をヘッドアップディスプレイ出射部に向けて方向転換する素子であり、好ましい形態としては大面積に照射するために映像を拡幅できる拡幅反射鏡もある。このような反射鏡に可視光反射フィルムを用いることで、金属薄膜と比較してインサート成型などの成型加工で簡便に反射鏡が得られ、かつ高精度に所望する反射・透過性能とすることが可能であり特に好ましい。ここで用いる可視光反射フィルムとしては、映像の光量を損なうことなく反射するために、波長430〜700nmでの平均反射率が70%以上である必要がある。好ましくは波長430〜700nmでの平均反射率が90%であり、さらに好ましくは95%以上である。反射率が高くなるに従い映像の光量をロスすることなくフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに効率的に映像を照射させることが可能となるとともに、映像の色目の変化も抑制することも可能となる。
また、本発明のヘッドアップディスプレイに用いる反射鏡においては、可視光反射フィルムは波長900nmでの反射率が20%以下であることも必要である。この場合、ヘッドアップディスプレイ出射部よりヘッドアップディスプレイ内部へ照射された太陽光のうち、波長900nm以上の近赤外線を透過させて液晶モジュール側へ導かないため、液晶モジュールに届く近赤外線の光量を減らすことができ、高い液晶モジュールの高温化抑制効果を得られるものである。
本発明のヘッドアップディスプレイでは、赤外線反射フィルムや可視光反射フィルムとして、異なる光学的性質を有する2種以上の熱可塑性樹脂が交互にそれぞれ50層以上積層された構成を有する積層フィルムを用いることが好ましい。ここでいう異なる光学的性質とは、面内平均屈折率が0.01以上異なることをいう。また、ここでいう交互に積層されてなるとは、異なる樹脂からなる層が厚み方向に規則的な配列で積層されていることをいい、たとえば異なる光学的性質を有する2つの熱可塑性樹脂A、Bからなる場合、各々の層をA層,B層と表現すれば、A(BA)n(nは自然数)といったように規則的な配列で積層されたものである。このように光学的性質の異なる樹脂が交互に積層されることにより、各層の屈折率の差と層厚みとの関係よって特定の波長の光を反射させることが可能となる。赤外線反射フィルムとしてはほかにも金属薄膜をフィルム表面にスパッタしたものも考えられるが、この構成の場合、波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上とする場合、波長430〜700nmにおいても反射が生じ、映像の色目の変化や映像の光量の減衰の原因となりうる。一方、異なる光学的性質を有する2種以上の熱可塑性樹脂が交互にそれぞれ50層以上積層された構成を有する赤外線反射フィルムは、波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えつつも、波長430〜700nmの平均透過率が85%以上とすることが容易となり、ヘッドアップディスプレイとして用いた場合にも効率的に液晶モジュールの高温化に伴うヘッドアップディスプレイの動作不良を抑制しつつ光源、液晶モジュールにて得られた映像の光量を減衰させることなくフロントガラスやフロントガラスに沿って設けられた半透過型スクリーンに投影させることが可能となる。
また、積層する層数が50層未満の場合には、所望する反射帯域において十分な反射率を得られず液晶モジュールの高温化抑制機能や映像反射機能を得ることができない。好ましくは、それぞれ200層以上であり、より好ましくは、それぞれ400層以上である。前述の干渉反射は、層数が増えるほどより広い波長帯域の光に対して高い反射率を達成できるようになり、高い液晶モジュールの高温化抑制機能や映像反射機能が得られるようになる。また、層数に上限はないものの、層数が増えるに従い製造装置の大型化に伴う製造コストの増加や、フィルム厚みが厚くなることでのハンドリング性の悪化が生じ、現実的にはそれぞれ1000層程度が実用範囲となる。
本発明のヘッドアップディスプレイに用いる積層フィルムにおいては、熱可塑性樹脂を用いてなることが好ましい。熱可塑性樹脂は一般的に熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂と比べて安価であり、かつ公知の溶融押出により簡便かつ連続的にシート化することができることから、低コストで赤外線フィルムを得ることが可能となる。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリアセタールなどの鎖状ポリオレフィン、ノルボルネン類の開環メタセシス重合,付加重合,他のオレフィン類との付加共重合体である脂環族ポリオレフィン、ポリ乳酸、ポリブチルサクシネートなどの生分解性ポリマー、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66などのポリアミド、アラミド、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリアセタール、ポリグルコール酸、ポリスチレン、スチレン共重合ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボーネート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアリレート、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデンなどを用いることができる。この中で、強度・耐熱性・透明性および汎用性の観点から、特にポリエステルを用いることがより好ましい。これらは、共重合体であっても、混合物であってもよい。
このポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールあるいはそれらのエステル形成性誘導体を主たる構成成分とする単量体からの重合により得られるポリエステルが好ましい。ここで、芳香族ジカルボン酸として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4′-ジフェニルジカルボン酸、4,4′-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′-ジフェニルスルホンジカルボン酸などを挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、ドデカンジオン酸、シクロヘキサンジカルボン酸とそれらのエステル誘導体などが挙げられる。中でも高い面内平均屈折率を発現するテレフタル酸と2,6ナフタレンジカルボン酸が好ましい。これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸などを一部共重合してもよい。
また、ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-シクロヘキサンジメタノール、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2-ビス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルベート、スピログリコールなどを挙げることができる。中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる熱可塑性樹脂は、例えば、上記ポリエステルのうち、ポリエチレンテレフタレートおよびその重合体、ポリエチレンナフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびその共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレートおよびその共重合体、ポリヘキサメチレンナフタレートおよびその共重合体などを用いることが好ましい。
本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムにおいては、隣接する異なる光学的性質を有する熱可塑性樹脂によって構成される層の面内平均屈折率の差が0.03以上であることが好ましい。より好ましくは0.05以上であり、さらに好ましくは0.1以上0.15以下である。面内平均屈折率の差が0.03以上とすることにより、十分な反射率が得られる。この達成方法としては、少なくとも一つの熱可塑性樹脂が結晶性であり、かつ少なくとも一つの熱可塑性樹脂が非晶性もしくは非晶性熱可塑性樹脂と結晶性熱可塑性樹脂の混合物を用いることである。この場合、フィルムの製造における延伸、熱処理工程において容易に屈折率差を設けることが可能となる。
本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムに用いる異なる光学的性質を有する各熱可塑性樹脂の好ましい組み合わせとしては、各熱可塑性樹脂のSP値(溶解性パラメータともいう)の差の絶対値が、1.0以下であることが第一に好ましい。SP値の差の絶対値が1.0以下であると層間剥離が生じにくくなり、また積層精度を高める上で有利である。より好ましくは、異なる光学的性質を有するポリマーは同一の繰り返し単位を含むことが好ましい。たとえば、一方の熱可塑性樹脂としてポリエチレンテレフタレートを用いる場合は、高精度な積層構造が実現しやすい観点から、エチレンテレフタレート単位を含むことが好ましい。
また、本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムに用いる異なる光学的性質を有する各熱可塑性樹脂の好ましい組み合わせとしては、各熱可塑性樹脂のガラス転移温度差が20℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度の差が20℃より大きい場合には積層フィルムを製膜する際の厚み均一性が不良となり、遮熱性能にばらつきが生じる原因となる。また、積層フィルムを成形する際にも、過延伸が発生するなどの問題が生じやすいためである。
上記の条件を満たすための樹脂の組合せの一例として、本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムでは、少なくとも一つの熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを含んでなり、他の少なくとも一つの熱可塑性樹脂がスピログリコールカルボキシレート単位を含んでなるポリエステルであることが好ましい。スピログリコールカルボキシレート単位を含んでなるポリエステルとは、スピログリコールを共重合したコポリエステル、またはホモポリエステル、またはそれらをブレンドしたポリエステルのことを言う。スピログリコールカルボキシレート単位含んでなるポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとのガラス転移温度差が小さいため、成形時に過延伸になりにくく、かつ層間剥離もしにくいために好ましい。より好ましくは、少なくともひとつの熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを含んでなり、他の少なくともひとつの熱可塑性樹脂がスピログリコールおよびシクロヘキサンジカルボン酸を用いて得られるポリエステルであることが好ましい。スピログリコールおよびシクロヘキサンジカルボン酸を用いて得られるポリエステルであると、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとの面内屈折率差が大きくなるため、高い反射率が得られやすくなる。また、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとのガラス転移温度差が小さく、接着性にも優れるため、成形時に過延伸になりにくく、かつ層間剥離もしにくい。
また、本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムにおいては、少なくとも一つの熱可塑性樹脂がポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを含んでなり単一の組成であっても少量の他の繰り返し単位が共重合され、あるいは、少量の他のポリエステル樹脂がブレンドされたものであって良く、他の少なくとも一つの熱可塑性樹脂がシクロヘキサンジメタノールカルボキシレート単位を含んでなるポリエステルであることが好ましい。シクロヘキサンジメタノールカルボキシレート単位を含んでなるポリエステルとは、シクロヘキサンジメタノールを共重合したコポリエステル、またはホモポリエステル、またはそれらをブレンドしたポリエステルのことを言う。シクロヘキサンジメタノールカルボキシレート単位を含んでなるポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとのガラス転移温度差が小さいため、成形時に過延伸になりにくく、かつ層間剥離もしにくいために好ましい。より好ましくは、少なくともひとつの熱可塑性樹脂がシクロヘキサンジメタノールの共重合量がグリコール成分に対して15mol%以上60mol%以下であるエチレンテレフタレート重縮合体である。このようにすることにより、高い反射性能を有しながら、特に加熱や経時による光学的特性の変化が小さく、層間での剥離も生じにくくなる。シクロヘキサンジメタノールの共重合量が15mol%以上60mol%以下であるエチレンテレフタレート重縮合体は、ポリエチレンテレフタレートと非常に強く接着する。また、そのシクロヘキサンジメタノール基は幾何異性体としてシス体あるいはトランス体があり、また配座異性体としてイス型あるいはボート型もあるので、ポリエチレンテレフタレートと共延伸しても配向結晶化しにくく、高反射率で、熱履歴による光学特性の変化もさらに少なく、製膜時のやぶれも生じにくいものである。
また、本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムにおいては、熱可塑性樹脂のうち、少なくとも1種の樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であり、かつ残る熱可塑性樹脂の少なくとも1種が非晶性ポリエステル樹脂であることが好ましい。ここでいう結晶性とは、示差走査熱量測定(DSC)において、融解熱量が5J/g以上であることをいう。一方、非晶性とは、同様に融解熱量が5J/g未満であることをいう。結晶性ポリエステル樹脂は、延伸・熱処理工程において配向結晶化させることにより、延伸前の非晶状態のときよりも高い面内屈折率とすることができる。一方、非晶性ポリエステル樹脂の場合においては、熱処理工程においてガラス転移点温度をはるかに超える温度で熱処理を行うことにより、延伸工程で生じる若干の配向も完全に緩和でき、非晶状態の低い面内平均屈折率を維持できるものである。このように、フィルムの製造における延伸、熱処理工程において結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との間に容易に屈折率差を設けることができるため、後述のとおり所望する帯域での反射率を高めることが容易となる。また、より好ましくは、結晶性ポリエステルの示差走査熱量測定(DSC)における融解熱量が20J/g以上であることが好ましい。この場合、延伸・熱処理工程においてより強く配向結晶化させることができるため、容易に非晶性樹脂ポリエステル樹脂との屈折率差を設けることができるものである。
また、本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムにおいては、熱可塑性樹脂のうち、少なくとも1種の樹脂が結晶性ポリエステル樹脂であり、かつ残る熱可塑性樹脂の少なくとも1種が前記結晶性のポリエステル樹脂の融点より30℃以上低い融点を備えた他のポリエステル樹脂であることもまた好ましい。2種類の結晶性ポリエステル樹脂の融点の差が30℃以上ある場合、2種の結晶性ポリエステル樹脂の融点の間の温度にて熱処理を行うことにより、低融点のポリエステル樹脂を融解・非晶化させる配向を緩和することでき、結果として2種のポリエステル樹脂間の屈折率差を設けることが可能となる。
次に、本発明のヘッドアップディスプレイの積層フィルムの好ましい製造方法を以下に説明するが、もちろん本発明は係る例に限定して解釈されるわけではない。また、本発明の積層フィルムでは基材フィルムとして用いるポリマー積層フィルムの積層構造の形成自体は、特開2007−307893号公報の〔0053〕〜〔0063〕段に記載に基づいて製造することができる。
以下に基材フィルムの製造方法を例示する。
熱可塑性樹脂をペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、熱風中あるいは真空下で乾燥された後、別々の押出機に供給される。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギヤポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルター等を介して異物や変性した樹脂などを取り除かれる。これらの樹脂はダイにて目的の形状に成形された後、吐出される。そして、ダイから吐出された多層に積層されたシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、キャスティングフィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させることが好ましい。また、スリット状、スポット状、面状の装置からエアーを吹き出してキャスティングドラム等の冷却体に密着させ急冷固化させたり、ニップロールにて冷却体に密着させ急冷固化させる方法も好ましい。
また、複数の熱可塑性樹脂からなる積層フィルムを作製する場合には、複数の樹脂を2台以上の押出機を用いて異なる流路から送り出し、多層積層装置に送り込まれる。多層積層装置としては、マルチマニホールドダイやフィードブロックやスタティックミキサー等を用いることができるが、特に、本発明の構成を効率よく得るためには、多数の微細スリットを有する部材を少なくとも別個に2個以上含むフィードブロックを用いることが好ましい。このようなフィードブロックを用いると、装置が極端に大型化することがないため、熱劣化による異物が少なく、積層数が極端に多い場合でも、高精度な積層が可能となる。また、幅方向の積層精度も従来技術に比較して格段に向上する。また、任意の層厚み構成を形成することも可能となる。この装置では、各層の厚みをスリットの形状(長さ、幅)で調整できるため、任意の層厚みを達成することが可能となったものである。
このようにして所望の層構成に形成した溶融多層積層体をダイへと導き、上述と同様にキャスティングフィルムが得られる。
このようにして得られたキャスティングフィルムは、二軸延伸することが好ましい。ここで、二軸延伸とは、長手方向および幅方向に延伸することをいう。延伸は、逐次に二方向に延伸しても良いし、同時に二方向に延伸してもよい。また、さらに長手方向および/または幅方向に再延伸を行ってもよい。
逐次二軸延伸の場合についてまず説明する。ここで、長手方向への延伸とは、フィルムに長手方向の分子配向を与えるための延伸を言い、通常は、ロールの周速差により施され、この延伸は1段階で行ってもよく、また、複数本のロール対を使用して多段階に行っても良い。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、2〜15倍が好ましく、積層フィルムを構成する樹脂のいずれかにポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、2〜7倍が特に好ましく用いられる。また、延伸温度としては積層フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+100℃が好ましい。
このようにして得られた一軸延伸されたフィルムに、必要に応じてコロナ処理やフレーム処理、プラズマ処理などの表面処理を施した後、易滑性、易接着性、帯電防止性などの機能をインラインコーティングにより付与してもよい。
また、幅方向の延伸とは、フィルムに幅方向の配向を与えるための延伸をいい、通常は、テンターを用いて、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、幅方向に延伸する。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、2〜15倍が好ましく、多層積層フィルムを構成する樹脂のいずれかにポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、2〜7倍が特に好ましく用いられる。また、延伸温度としては多層積層フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+120℃が好ましい。
こうして二軸延伸されたフィルムは、平面性、寸法安定性を付与するために、テンター内で延伸温度以上融点以下の熱処理を行うのが好ましい。熱処理を行うことにより、成形用フィルムの寸法安定性が向上する。このようにして熱処理された後、均一に徐冷後、室温まで冷やして巻き取られる。また、必要に応じて、熱処理から徐冷の際に弛緩処理などを併用してもよい。
また、本発明の積層フィルムにおいては、延伸後の熱処理温度を少なくとも一つの熱可塑性樹脂の融点以下、かつ残る熱可塑性樹脂の少なくとも一つの融点以上とすることが好ましい。この場合、一方の熱可塑性樹脂は高い配向状態を保持する一方、他方の熱可塑性樹脂の配向は緩和されるために、容易にこれらの樹脂の屈折率差を設けることができる。
同時二軸延伸の場合について次に説明する。同時二軸延伸の場合には、得られたキャストフィルムに、必要に応じてコロナ処理やフレーム処理、プラズマ処理などの表面処理を施した後、易滑性、易接着性、帯電防止性などの機能をインラインコーティングにより付与してもよい。
次に、キャストフィルムを、同時二軸テンターへ導き、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、長手方向と幅方向に同時および/または段階的に延伸する。同時二軸延伸機としては、パンタグラフ方式、スクリュー方式、駆動モーター方式、リニアモーター方式があるが、任意に延伸倍率を変更可能であり、任意の場所で弛緩処理を行うことができる駆動モーター方式もしくはリニアモーター方式が好ましい。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、面積倍率として6〜50倍が好ましく、積層フィルムを構成する樹脂のいずれかにポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、面積倍率として8〜30倍が特に好ましく用いられる。特に同時二軸延伸の場合には、面内の配向差を抑制するために、長手方向と幅方向の延伸倍率を同一とするとともに、延伸速度もほぼ等しくなるようにすることが好ましい。また、延伸温度としては積層フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度〜ガラス転移温度+120℃が好ましい。
こうして二軸延伸されたフィルムは、平面性、寸法安定性を付与するために、引き続きテンター内で延伸温度以上融点以下の熱処理を行うのが好ましい。この熱処理の際に、幅方向での主配向軸の分布を抑制するため、熱処理ゾーンに入る直前および/あるいは直後に瞬時に長手方向に弛緩処理することが好ましい。このようにして熱処理された後、均一に徐冷後、室温まで冷やして巻き取られる。また、必要に応じて、熱処理から徐冷の際に長手方向および/あるいは幅方向に弛緩処理を行っても良い。熱処理ゾーンに入る直前および/あるいは直後に瞬時に長手方向に弛緩処理する。
本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、さらにヘッドアップディスプレイ出射部に視認性制御層を設けてなることも好ましい。ヘッドアップディスプレイ出射部とは、図1に示すとおりヘッドアップディスプレイからフロントガラスなどに投影するために光が出射される箇所であり、通常はガラスやプラスチックなどの透明部材から構成される。また、本発明における視認性制御層とは、特定の角度から視認した際には内部の情報を確認できる一方、別のある角度から視認した際には内部の情報を視認できないものであり、代表的な例は図2に示すように透過性のない遮蔽層と透明層を交互にストライプ状に配置したルーバーフィルムなどが挙げられる。運転者が投影された情報を視認できる反面、周囲の明るさによってはフロントガラスなどにヘッドアップディスプレイの出射部ならびにその内部は写り込み、逆に外部の視認性が低下して運転の障害になることが懸念される場合がある。ここで、視認性制御層を設けた場合、視認者からヘッドアップディスプレイが写り込むことを抑制できることに加えて、太陽や照明などの光が内部へ侵入して液晶モジュールの温度が上昇したり投影する映像が劣化したりすることを抑制できるようになる。視認性制御層はヘッドアップディスプレイの出射部に設けられるが、出射部を構成する透明部材のフロントガラス側でも液晶モジュール側でもよく、さらには透明部材の代わりに視認性制御層を透明部材の代用としてもよい。これらの中でも特に好ましいのはヘッドアップディスプレイ出射部を構成する透明部材のフロントガラス側であり、よりフロントガラスへの写り込みを抑制する効果が顕著となる。
本発明のヘッドアップディスプレイにおいては、赤外線反射フィルムの内側に視認性制御層が設けてなることも好ましい。ここでいう内側とは、フロントガラス側から見て赤外線反射フィルムよりも液晶モジュール側に設けられていることを表す。さらに好ましくはフロントガラス側から赤外線反射フィルム、視認性制御層、ヘッドアップディスプレイ出射部を構成する透明部材の順番で構成されることである。ヘッドアップディスプレイの出射部は、常に外光にさらされる箇所に設けられるため、特に光を吸収する視認性制御層が高温化して変形したり劣化したりする場合があるが、上記の構成をとることで視認性制御層が高温化することを抑制でき、ヘッドアップディスプレイに用いるために好適なものとなる。
以下、本発明のヘッドアップディスプレイに好適な積層フィルムの実施例を用いて説明する。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
特性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)層厚み、積層数、積層構造
フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧75kVの条件でフィルムの断面を10000〜40000倍に拡大観察し、断面写真を撮影、層構成および各層厚みを測定した。尚、場合によっては、コントラストを高く得るために、公知のRuOやOsOなどを使用した染色技術を用いた。
(2)反射率・透過率
5cm×5cmで切り出したサンプルを日立製作所製 分光光度計(U−4100 Spectrophotomater)に付属の積分球を用いた基本構成で反射率・透過率測定を行った。本測定では、装置付属の酸化アルミニウムの副白板を基準として測定した。反射率測定では、サンプルの長手方向を上下方向にして積分球の後ろに、透過率測定ではサンプル長手方向を上下として積分球の前に設置した。測定条件:スリットは2nm(可視)/自動制御(赤外)とし、ゲインは2と設定し、走査速度を600nm/分で測定し、方位角0度における反射率を得た。
(3)擬似太陽光による温度上昇の測定
パナソニック製の「RF100V200W−W/D」レフ電球のガラス球の先から10cmの位置にNECディスプレイソリューションズ製の「LCD―AS171M―C」のディスプレイを以下のとおり設置した。その後、温度25℃湿度60%RH下にて電球の光を照射した。30分後のディスプレイ表面温度を測定した。
設置場所A:レフ電球とディスプレイを直線上に配置させ、フィルムの片面に設けた光学粘着フィルムを介してディスプレイの前面に設置。
設置場所B:サンプルを3mm厚のフロートガラスに光学粘着フィルムを介して貼り付け模擬光学素子とし、レフ電球、模擬光学素子、ディスプレイを直線上に配置。
設置場所C:レフ電球のガラス面にサンプルを光学粘着フィルムを介して貼り付け、レフ電球とディスプレイを直線上に配置。
設置場所D:サンプルを3mm厚のフロートガラスに光学粘着フィルムを介して貼り付け反射鏡とし、レフ電球から照射された光がディスプレイに導かれ、レフ電球と反射鏡、ディスプレイの成す角度が90°となるように設置。
(実施例1)
光学特性の異なる2種類の熱可塑性樹脂として、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bを準備した。熱可塑性樹脂Aとして、固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた。この熱可塑性樹脂Aは結晶性樹脂であり、フィルム化した後の面内平均屈折率は1.66、融点256℃であった。また熱可塑性樹脂Bとして全グリコール成分に対してスピログリコール25mol%、シクロヘキサンジカルボン酸30mol%共重合したエチレンテレフタレート(PE/SPG・T/CHDC)を用いた。なお、この熱可塑性樹脂Bの固有粘度は0.72の非晶性樹脂で、フィルム化した後の面内平均屈折率は1.55であった。準備した熱可塑性樹脂Aおよび熱可塑性樹脂Bをそれぞれ、2台の単軸押出機に投入し、280℃で溶融させて、混練した。次いで、それぞれ、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて、フィルムの厚膜層を除いた光学厚みの比が熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=1になるように計量しながら、スリット数201個のスリットプレートを2枚用いた構成である401層積層装置にて合流させて、厚み方向に交互に401層積層された積層体とした。積層体とする方法は、特開2007−307893号公報〔0053〕〜〔0056〕段の記載に従って行った。なお、A層同士を重ね合わせて形成する層があるため、スリットプレート内の間隙数は、402個となる。
得られたキャストフィルムを、75℃に設定したロール群で加熱した後、延伸区間長100mmの間で、フィルム両面からラジエーションヒーターにより急速加熱しながら、縦方向に3.3倍延伸し、その後一旦冷却した。
この一軸延伸フィルムをテンターに導き、100℃の熱風で予熱後、110℃の温度で横方向に3.5倍延伸した。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で240℃の熱風にて熱処理を行い、続いて同温度条件で幅方向に2%の弛緩処理を、さらに100℃まで急冷した後に幅方向に5%の弛緩処理を施し、その後、巻き取った。
得られたフィルムの物性を表1に示す。また、本フィルムをサンプルとして前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施したところ、サンプルを設置しない場合と比較してディスプレイ温度の上昇を抑制することができた。
(実施例2)
実施例1と同様にキャストフィルムを得たのち、75℃に設定したロール群で加熱した後、延伸区間長100mmの間で、フィルム両面からラジエーションヒーターにより急速加熱しながら、縦方向に3.3倍延伸し、その後一旦冷却した。つづいて、この一軸延伸フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、その処理面に(ガラス転移温度が18℃のポリエステル樹脂)/(ガラス転移温度が82℃のポリエステル樹脂)/数平均粒子径100nmのシリカ粒子からなる積層形成膜塗液を塗布し、透明・易滑・易接着層を形成した。
この一軸延伸フィルムをテンターに導き、100℃の熱風で予熱後、110℃の温度で横方向に3.5倍延伸した。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で240℃の熱風にて熱処理を行い、続いて同温度条件で幅方向に2%の弛緩処理を、さらに100℃まで急冷した後に幅方向に5%の弛緩処理を施し、その後、巻き取った。
得られたフィルムの物性を表1に示す。また、本フィルムをサンプルとして前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施したところ、サンプルを設置しない場合と比較してディスプレイ温度の上昇を抑制することができた。一方、実施例1と比較した場合、ディスプレイの輝度がやや明るくなる一方で、わずかにディスプレイ表面温度は高いものとなっていた。
(実施例3)
実施例2で得たサンプルを前記設置場所Bに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施した。得られた結果を表1に示すが、実施例2とほぼ同様のディスプレイ温度の抑制効果・輝度を得た。
(実施例4)
実施例2で得たサンプルを前記設置場所Cに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施した。得られた結果を表1に示すが、実施例2とほぼ同様のディスプレイ温度の抑制効果・輝度を得た。ただし、実際にはレフ電球ではなく太陽光であることを想定すると、ヘッドアップディスプレイの開口部前面に設ける必要があり、数cm角であるヘッドアップディスプレイの照射部と比較して必要となるサンプル量は増大する。
(実施例5)
厚みが異なる以外は実施例2と同様に得たサンプルを前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施した。得られたフィルム・試験結果を表1に示すが、実施例2と比較してさらに高いディスプレイ温度の抑制効果・輝度を得た。
(実施例6)
スリットプレート1枚のみを使用し、層数を201層とした以外は実施例2と同様に得たサンプルを前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施した。得られたフィルム・試験結果を表1に示すが、ディスプレイ温度の抑制効果は得られるものの、実施例2と比較して近赤外線領域での反射率が低く、その程度はやや劣るものであった。一方で、輝度は実施例2と同程度であった。
(実施例7)
まず、以下のとおり塗液Cを調整した。
[塗液Aの調整]
アンチモン含有酸化スズであるオプスターTU4005(JSR社製)を固形分濃度3.5質量%となるようにメチルエチルケトン:イソプロパノール混合液(質量比=1:1)にて希釈し塗液Aを得た。
[塗液Bの調整]
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分濃度20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4.4gと5質量%蟻酸水溶液1.8gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、H2C=CH−COO−CH2−CF2−CF(CF3)27.8g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.2gを加えた後、30分間70℃にて加熱撹拌した。その後、イソプロピルアルコールを333g加え希釈し、固形分3.8質量%の塗液Bを得た。
[塗液C]
塗液Aと塗液Bをそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗液組成物Cとした。
実施例2で得たフィルム上に、塗液Cをバーコーター(#10)を用いて塗布後、100℃にて1分間乾燥し、160W/cmの高圧水銀灯ランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600W/cm、積算光量800mJ/cmの紫外線を、酸素濃度0.1体積%の下で照射し、AR層を設けた。AR層を設けたサンプルを前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施した。得られたフィルム・試験結果を表1に示すが、実施例2と比較するとやや劣るものの高いディスプレイ温度の抑制効果を示す一方で、実施例2より優れた画面輝度を得た。
(実施例8)
熱可塑性樹脂Aとして融点が266℃、2,6−ポリエチレンナフタレート(PEN)、熱可塑性樹脂Bとしてシクロヘキサンジメタノール共重合PET(PETG)、積層装置として51層のスリットの設けられたスリットプレート1枚のみを使用し、層数を51層とした以外は実施例2と同様に得たサンプルを前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施した。得られたフィルム・試験結果を表1に示すが、ディスプレイ温度の抑制効果は得られるものの、実施例2と比較して近赤外線領域での反射率が低く、その程度はやや劣るものであった。一方で、輝度は実施例2とほぼ同程度であった。
(実施例9)
熱可塑性樹脂Bとしてシクロヘキサンジメタノール共重合PET(PETG)を用いた以外は実施例2と同様に得た厚みの異なる2枚のサンプルを光学粘着フィルムを介して張り合わせて、表1に示すサンプルを得た。得られたサンプルを前記設置場所Dに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施したところ、表1に示す結果を得た。
サンプルを設置しない場合と比較してディスプレイ温度の上昇を抑制することができ、その効果は実施例1〜8のいずれよりも優れていた。一方で、サンプルを通してディスプレイを見た場合の輝度の低下はやや大きいものであった。
(実施例10)
実施例2と同様に得た厚みの異なる2枚のサンプルを光学粘着フィルムを介して張り合わせて、表1に示すサンプルを得た。得られたサンプルを前記設置場所Dに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施したところ、表1に示す結果を得た。
サンプルを設置しない場合と比較してディスプレイ温度の上昇を抑制することができ、その効果は実施例1〜8のいずれよりも優れている。一方、実施例9よりもディスプレイ温度の抑制効果は小さいものの輝度は高く実用性に優れるものとなっていた。
(実施例11)
実施例2で得たサンプルを設置場所Aへ、実施例10で得たサンプルを設置場所Dへ設けて、模擬太陽光の照射試験を実施したところ、表1に示す結果を得た。
実施例1〜10のいずれもよりも顕著に高いディスプレイ温度の上昇抑制効果を得ることができ、かつ輝度の低下のわずかに抑えられていた。
(実施例12)
厚み50μmのPETフィルム上に以下の構成の視認性制御層を設けてなる視認性制御フィルムを準備した。
遮蔽層のフィルム厚み方向の高さ : 73μm
遮蔽層の幅 : 10μm
透明層のフィルム厚み方向の高さ : 73μm
透明層の幅 : 40μm
上記の視認性制御フィルムと実施例1と同様に得られたフィルム(赤外線反射フィルム)を光学粘着フィルムを介して張り合わせたものをサンプルとし、さらに前記設置場所Bに光源側に赤外線反射フィルムが配されるように設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施したところ、実施例3と比較しても輝度や低下するものの顕著なディスプレイ温度の抑制効果を得た。
また、光源に代わり厚み3mmのフロートガラスを斜め45°に傾けて配置し、ディスプレイ側の写り込み具合を確認したところ、視認性制御層のない実施例3にて同様の試験を行い確認した場合と比較して写り込みが抑制されていることが確認された。
(実施例13)
実施例12にて設置場所Bにサンプルを配する際に、視認性制御層が光源側に配されるように設置した以外は、実施例12と同様に試験を実施した。
その結果、実施例12と同様の模擬対応光の照射試験におけるディスプレイ温度抑制効果やフロートガラスへの写り込み抑制効果を得た反面、1時間の連続照射後に視認性制御層側のPETフィルムの一部にわずかにたわみが生じていることが確認され、実施例12と比較するとやや耐熱性に乏しいものとなっていた。
(比較例1)
設置場所A〜Dのいずれにもサンプルを設置せずに模擬太陽光の照射試験を実施したところ、表1に示す結果を得た。
輝度は高いもののディスプレイ温度の上昇が顕著であり、液晶モジュールの不具合を起こす懸念のある100℃を超える結果となった。
(比較例2)
サンプルとして、表1に示す物性を備えた銀スパッタフィルムを前記設置場所Aに設置した場合の模擬太陽光の照射試験を実施したところ、表1に示す結果を得た。
その結果、ディスプレイの温度上昇を抑えることかは顕著であるものの輝度の低下が著しく、かつフィルム由来の色づきに伴う色目の変化も確認され実用性には乏しいものとなった。
Figure 2017129861
1 フロントガラス
2 ヘッドアップディスプレイ
3 ヘッドアップディスプレイ出射部
4 反射鏡
5 液晶プロジェクター
10 視認性制御層
11 遮蔽層
12 透明層
13 ベースフィルム
本発明は、ヘッドアップディルプレイに関するものである。さらに詳しくは、太陽光にさらされる環境下に設置されても液晶モジュールの高温化に伴う動作不良を抑制し、かつ高い照射輝度を達成できるヘッドアップディスプレイに関するものであり、自動車、電車、航空機や船舶などの乗り物用途のヘッドアップディスプレイとして好適なものである。

Claims (13)

  1. 光源、液晶モジュール、赤外線反射フィルムを含んでなるヘッドアップディスプレイであって、前記赤外線反射フィルムの波長700〜1400nmの区間において連続して反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
  2. 前記液晶モジュールとヘッドアップディスプレイ出射部の間に光を拡幅して出射するための光学素子が設けられてなり、前記赤外線反射フィルムが液晶モジュールと前記光学素子の間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  3. 前記赤外線反射フィルムが液晶モジュールの外面に貼りつけてなることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  4. 前記赤外線反射フィルムが光学素子の内面に貼りつけられてなることを特徴とする請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ。
  5. 前記赤外線反射フィルムの波長750nmでの反射率が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  6. 前記赤外線反射フィルムの波長430〜700nmの平均透過率が85%以上であることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  7. 前記赤外線反射フィルムが異なる光学的性質を有する2種以上の熱可塑性樹脂が交互にそれぞれ50層以上積層された構成を有することを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  8. 前記赤外線反射フィルムに反射防止層(AR層)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  9. ヘッドアップディスプレイ出射部に視認性制御層を設けていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
  10. 前記赤外線反射フィルムの内側に視認性制御層が設けていることを特徴とする請求項9に記載のヘッドアップディスプレイ。
  11. 光源、液晶モジュール、可視光反射フィルムからなる反射鏡を含んでなるヘッドアップディスプレイであって、かつ前記可視光反射フィルムが波長430〜700nmでの平均反射率が70%以上であり、かつ波長900nmでの反射率が20%以下であることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
  12. 前記可視光反射フィルムが異なる光学的性質を有する2種以上の熱可塑性樹脂が交互にそれぞれ50層以上積層された構成を有することを特徴とする請求項11に記載のヘッドアップディスプレイ。
  13. 光源、液晶モジュール、赤外線反射フィルム、可視光反射フィルムからなる反射鏡を含んでなるヘッドアップディスプレイであって、前記赤外線反射フィルムの波長700〜1400nmの区間における平均反射率が70%以上となる反射帯域を200nm以上備えてなり、かつ前記可視光反射フィルムが波長430〜700nmでの平均反射率が70%以上であり、かつ前記可視光反射フィルムが波長900nmでの反射率が20%以下であることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
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