JP2017123531A - アナログ/デジタル変換回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】ADCのキャリブレーションにおいて、その期間に突発的な外来ノイズなどに起因してADCの変換値に大きな誤差が含まれた場合にも、その影響を排除する。【解決手段】入力される信号のアナログ値をデジタル値に変換して変換値を出力するADCと、キャリブレーション動作によって補正値を算出する平均化回路とを備え、通常動作においては保持されている補正値を使って、変換値を補正して出力するアナログ/デジタル変換器であって、以下のように構成される。キャリブレーション動作において、アナログ/デジタル変換器は、所定のアナログ値に対応するADCによる変換値に基づく要素補正値を複数回に渡って平均化回路に供給する。平均化回路は、複数回に渡って供給された複数個の要素補正値から、最大値と最小値を除く他の複数の要素補正値の平均値を算出して、その平均値に基づいて補正値を算出する。【選択図】図3

Description

本発明は、アナログ/デジタル変換器に関し、特にキャリブレーションを伴うアナログ/デジタル変換器に好適に利用できるものである。
アナログ/デジタル変換器(ADC:Analog to Digital Convertor)において、ADC内の素子のミスマッチに起因する直線性やオフセットによる変換誤差を、デジタルキャリブレーション技術を用いて補正することは一般的に行われている。ここで、「アナログ/デジタル変換器」は、アナログ/デジタル変換回路、アナログ/デジタルコンバータ、AD変換器、AD変換回路、ADコンバータ、或いは、ADCなどと呼ばれる場合もある。また「AD」を「A/D」と表記する場合もある。また、「素子のミスマッチ」とは、設計値に対するミスマッチ、即ち、製造ばらつきや絶対誤差の他、本来等しい或いは規定された比率の素子値を持つように設計された場合の相対誤差、相対ばらつきを含む。キャリブレーションの際に、素子ノイズをはじめとするノイズにより発生する補正値の誤差を取り除くため、複数回演算して補正値を求めたり、補正値の演算結果を平均し、あるいはそれと同等の効果が得られる演算、例えば、ローパスフィルタを通過させる、累算する、等して、最終的な補正値とすることも同様に一般的に行われている。
特許文献1には、パイプライン型ADCのパイプラインステージにおけるデジタル/アナログ変換器の出力電圧の誤差および増幅回路の利得誤差を補正する回路技術が開示されている。同文献の図2には、誤差補正用データ生成回路、DAC誤差補正回路、及び、利得誤差補正回路が示され、誤差補正用データ生成回路の入力側もしくは出力側に平均化回路を配置することにより、ノイズの影響を低減することができるとされる。なお、「デジタル/アナログ変換器」は、デジタル/アナログ変換回路、デジタル/アナログコンバータ、DA変換器、DA変換回路、DAコンバータ、或いは、DACと呼ばれる場合もある。また「DA」を「D/A」と表記する場合もある。
非特許文献1には、各ステージに誤差補正(Error Correction)回路を備える、パイプライン型ADCが開示されており(同文献のFig. 1参照)、同文献のFig. 6に示されている、ADCの出力に接続されるキャリブレーション回路は、平均化回路(2048 averaging & ALU circuit)を含む。
デジタル領域での演算結果をアナログ領域にフィードバックし、アナログ回路内の素子パラメータを微調整するキャリブレーション手法も一般的である。例えば、非特許文献2のFig. 3に示される、セルフトリミング回路が挙げられる。
特開2004−222274号公報
S. Y. Chuang and T. L. Sculley, "A digitally self-calibrating 14-bit 10-MHz CMOS pipelined A to D converter", Journal of Solid-State Circuit, vol. 37, No. 6, June 2002. S. T. Ryu, "A 14b-Linear Capacitor Self-Trimming Pipelined ADC", Journal of Solid-State Circuit, vol. 39, No. 11, November 2004
特許文献1及び非特許文献1、2について本発明者が検討した結果、以下のような新たな課題があることがわかった。
図1は、アナログ領域でばらつき等に起因して発生する誤差を、デジタル領域での演算処理によってキャリブレーションする機能を有するアナログ/デジタル変換回路(信号処理回路)の、一般的かつ概念的なブロック図である。アナログ入力VINが入力されるADC1のデジタル出力に、キャリブレーション回路3が接続される。ADC1はアナログ領域、キャリブレーション回路3はデジタル領域に配置され、全体で信号処理回路9が構成される。信号処理回路9全体を、キャリブレーション機能付きのAD変換器或いはAD変換回路と呼んでも良い。
キャリブレーション回路3は、補正回路7と平均化回路8と補正値演算回路6とを備え、キャリブレーション動作では、補正値演算回路6によって、ADC1のデジタル出力から補正値を複数回求めて、平均化回路8に供給する。平均化回路8は複数個の補正値から平均値を求めて、最終的な補正値とする。最終的な補正値は保持され、その後の通常動作において、補正回路7によってADC1のデジタル出力を補正するために使用される。
補正値演算回路の演算結果を一定回数以上平均した値を補正値として用いることで、アナログ領域における素子ノイズ等のランダムノイズの影響は除去可能である。しかし、突発的に大きな外来ノイズが発生し補正値演算回路6の演算結果に大きく間違った結果が含まれてしまった場合には、最終的な補正値がずれてしまうこととなる。図2は、突発的に大きな外来ノイズが発生した場合の補正値に与える影響を模式的に示す説明図である。ノイズがランダムであって補正値演算結果が正規分布する場合(a)と、突発的に大きな外来ノイズによって大きな誤差のある補正値演算結果を含む場合(b)とを示す。アナログ領域のADCにおけるノイズが、素子ノイズ等のランダムノイズである場合には、補正値演算結果は図2(a)のように正規分布することが期待されるので、平均化によってノイズが除去されて正しい補正値が算出される。この正規分布を持つ補正値演算結果に、図2(b)に示すように突発的な外来ノイズにより、補正値演算結果の1つに本来補正値とすべき値からかけ離れた大きな値(小さな値の場合も同様)が含まれた場合には、平均によって算出される補正値は、本来補正値とすべき値から誤差を含むこととなる。
大きな外来ノイズが発生した場合にも平均化した結果を用いて正しい補正値を得るためには、膨大な数の補正値演算結果を平均する必要があり、キャリブレーションに長時間を要する。また、長時間の平均化を行ったとしても、頻繁にあるいは周期的に突発的な外来ノイズが発生する場合には、その影響を除去することが出来ない。特にADC1の起動時に補正値を決定するフォアグランドキャリブレーションでは、間違った補正値は修正される機会がなく、通常の変換結果を誤った補正値を使って補正し続けることとなり、直線性の悪化や変換結果へのオフセットの重畳等、正しい変換結果を得ることが出来なくなる。
実使用上、外来ノイズが多いノイジー(noisy)な環境においてキャリブレーションが行われることは十分に考えられ、上記のような突発的な外来ノイズによる補正値のずれは起こりえることだが、このような突発的なノイズの影響を排除する方法については、特許文献1及び非特許文献1、2には、開示も示唆もされていない。
このような課題を解決するための手段を以下に説明するが、その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、下記の通りである。
すなわち、入力される信号のアナログ値をデジタル値に変換して変換値を出力するADCと、キャリブレーション動作によって補正値を算出する平均化回路とを備え、通常動作においては、キャリブレーション動作によって算出され保持されている補正値を使って、変換値を補正して出力するアナログ/デジタル変換器であって、以下のように構成される。
キャリブレーション動作において、アナログ/デジタル変換器は、所定のアナログ値に対応するADCによる変換値に基づく要素補正値を複数回に渡って平均化回路に供給する。平均化回路は、複数回に渡って供給された複数個の要素補正値から、少なくとも最大値と最小値とを除く他の複数の要素補正値の平均値を算出して、その平均値に基づいて補正値を算出する。
前記一実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、キャリブレーション動作の期間に、突発的な外来ノイズなどに起因してADCの変換値に大きな誤差が含まれた場合にも、その影響を排除して補正値を算出することができる。
図1は、キャリブレーションを伴うアナログ/デジタル変換回路の、一般的かつ概念的なブロック図である。である。 図2は、突発的に大きな外来ノイズが発生した場合のキャリブレーションの補正値に与える影響を模式的に示す説明図である。 図3は、実施形態1に係る信号処理回路(キャリブレーション回路付きのAD変換器)の構成例を示すブロック図である。 図4は、信号処理回路(キャリブレーション回路付きのAD変換器)が搭載される半導体装置の一例を示す構成図である。 図5は、信号処理回路(キャリブレーション回路付きのAD変換器)が搭載される半導体装置の別の例を示す構成図である。 図6は、逐次比較方式によるAD変換回路の構成例を示すブロック図である。 図7は、逐次比較型AD変換回路の容量DAC回路の構成例を示す回路図である。 図8は、補正回路の構成例を示すブロック図である。 図9は、補正値演算回路の構成例を示すブロック図である。 図10は、最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の構成例を示すブロック図である。 図11は、最大値/最小値除去回路の一構成例を示すブロック図である。 図12は、最大値/最小値除去回路の別の構成例を示すブロック図である。 図13は、キャリブレーションの動作例を示す説明図である。 図14は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路内の最上位ビット容量へのサンプリング状態でのスイッチの状態を示す回路図である。 図15は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路内の最上位ビットより下位の容量へのサンプリング状態でのスイッチの状態を示す回路図である。 図16は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路内の最上位ビット容量の補正値を算出する動作例を示すタイミングチャートである。 図17は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路内の最上位から3ビット目の容量へのサンプリング状態でのスイッチの状態を示す回路図である。 図18は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路内の最上位から3ビット目より下位の容量へのサンプリング状態でのスイッチの状態を示す回路図である。 図19は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路内の最上位ビットから3ビット目までの容量の補正値を算出する動作例を示すタイミングチャートである。 図20は、容量DAC回路内の最上位ビットから3ビット目までの容量の補正値を算出するキャリブレーションに対応する、補正回路の構成例を示すブロック図である。 図21は、容量DAC回路内の最上位ビットから3ビット目までの容量の補正値を算出するキャリブレーションに対応する、最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の構成例を示すブロック図である。 図22は、実施形態2に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の構成例を示すブロック図である。 図23は、実施形態3に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の構成例を示すブロック図である。 図24は、実施形態4に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の第1の構成例を示すブロック図である。 図25は、実施形態4に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の第2の構成例を示すブロック図である。 図26は、実施形態4に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の第3の構成例を示すブロック図である。 図27は、実施形態5に係る信号処理回路である、オフセットキャリブレーション回路付きのAD変換器の構成例を示すブロック図である。 図28は、実施形態5に係る補正回路の構成例を示すブロック図である。 図29は、実施形態5に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路の構成例を示すブロック図である。 図30は、オフセットキャリブレーション動作における、サンプリング状態での容量DAC回路内のスイッチの状態を示す回路図である。 図31は、オフセットキャリブレーションの動作例を示すタイミングチャートである。 図32は、実施形態6に係る信号処理回路である、容量ミスマッチとオフセットの両方のキャリブレーション回路が接続されたAD変換器の構成例を示すブロック図である。 図33は、実施形態6に係る信号処理回路のキャリブレーションの動作例を示すタイミングチャートである。 図34は、実施形態6のキャリブレーションの動作例を示す説明図である。 図35は、パイプライン方式によるAD変換回路の構成例を示すブロック図である。 図36は、パイプライン方式によるAD変換回路の各ステージの構成例を示すブロック図である。 図37は、実施形態7のキャリブレーション動作における各ステージのスイッチの状態を示す説明図である。
実施の形態について詳述する。なお、発明を実施するための形態を説明するための全図において、同一の機能を有する要素には同一の符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
〔実施形態1〕最大値と最小値を除いた平均値によるキャリブレーションを行うAD変換器
図3は、実施形態1に係る信号処理回路10の構成例を示すブロック図である。信号処理回路10は、AD変換器(ADC)1と、エラーコレクション回路(ECL:Error Correction Logic)2と、キャリブレーション回路3と、制御回路4とを備える。ADC1は、入力されたアナログ信号VINの電圧値を基準電圧VCMと最大/最小参照電圧VREFP/VREFNとに基づいてデジタル値ADC_RAWに変換して、ECL2に出力する。ADC1の変換結果であるADC_RAWには冗長ビットが含まれており、ECL2はこの冗長性を利用して変換誤差を訂正してADC_ECLとして出力する。キャリブレーション回路3は、補正回路7と、補正値演算回路6と、平均化回路5とを備え、補正値を算出して保持する。信号処理回路10は、通常動作を開始する前に、補正値を求めるキャリブレーション動作を行う。制御回路4はこれらの動作を制御する。補正回路7は、通常動作において、キャリブレーションによって求めた補正値を使ってADC_ECLを補正し、変換出力ADOUTとして出力する。
なお、図中の配線は、それぞれ任意の本数の信号線で実装されるが、図では1本か複数本かの区別はせず、所謂ベクトル表記は省略されている。このことは、本願における他の図面についても同様である。
キャリブレーション動作において、ADC1は所定のアナログ信号に対応する変換結果を出力し、補正値演算回路6はその変換結果から補正値を算出する。この動作を複数回繰り返すことにより、複数の補正値が得られる。平均化回路5は、複数の補正値の平均値を算出して、最終的な補正値を求める。最終的な補正値を単に「補正値」と呼び、繰り返して算出される個々の補正値も「補正値」と呼ぶが、混乱の心配がある場合にはこれを「要素補正値」と呼ぶこととする。平均化回路5は、複数の要素補正値から最大値と最小値を除き他の複数の要素補正値の平均値を最終的な補正値として算出する。算出された補正値は、平均化回路5、補正回路7、または、キャリブレーション回路3内のその他の回路、或いは、キャリブレーション回路3の外部に保持されても良い。
図3に示した信号処理回路10の構成は、ADC1が冗長ビットを含む変換結果を出力する逐次比較型ADCであって、キャリブレーションによって求めた補正値を使って、補正回路7は製造ばらつきに起因するADC1の直線性を補正する例を示したものである。ADC1の他の特性、例えばオフセットを、キャリブレーションによる補正の対象としても良いし、他の方式のADCをキャリブレーションの対象としてもよい。その場合、補正値演算回路6の入力は、図示されるような補正回路7の出力ではなく他の信号が追加されまたは変更されてもよい。また、ECL2が省略されてもよい。さらに補正回路7は、ADC1の変換結果をデジタル的な演算処理で補正する代わりに、ADC1の特性をアナログ的またはデジタル的に調整することができる補正信号を、ADC1に供給するように変更してもよい。
したがって、信号処理回路10に求められる必須の要件は、以下のとおりである。即ち、入力される信号のアナログ値VINをデジタル値に変換して変換値を出力するADC1と、キャリブレーション動作によって補正値を算出する平均化回路5とを備え、前記補正値を使って前記変換値を補正して補正後の変換値ADOUTを出力するアナログ/デジタル変換器(信号処理回路)10であって、キャリブレーション動作において以下のように動作する。信号処理回路10は、所定のアナログ値に対応するADC1による変換値に基づく要素補正値を、複数回に渡って平均化回路5に供給し、平均化回路5は、複数回に渡って供給された複数個の要素補正値から、少なくとも最大値と最小値とを除く他の複数の要素補正値の平均値を算出して補正値を算出する。
これにより、キャリブレーション動作の期間に突発的な外来ノイズなどに起因してADC1の変換値に大きな誤差が含まれた場合にも、その影響を排除して補正値を算出することができる。
ここで、平均化回路5による平均の対象は、複数個の要素補正値から1個の最大値と1個の最小値を除いた残りの要素補正値であっても、最大値を含む上位から何番目かまでの要素補正値と、最小値を含む下位から何番目かまでの要素補正値とを除いた残りの要素補正値であってもよい。また、補正回路7で通常動作における補正に使われる、最終的な補正値の数(種類)は、キャリブレーションの対象に合せて複数であってもよい。詳しくは本実施形態1に係る後段の説明及び他の実施形態で後述する。
信号処理回路10は、特に制限されないが、例えば、公知のCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor field effect transistor)LSI(Large Scale Integrated circuit)の製造技術を用いて、シリコンなどの単一半導体基板上に形成される。
図4は、信号処理回路10が搭載される半導体装置100の一例を示す構成図である。半導体装置100は、例えばシリコンなどの単一半導体基板上に形成されたLSIで、信号処理回路10の他に、入出力回路(IO)90、デジタル信号処理回路92、周辺アナログ回路93、周辺デジタル回路94、CPU(Central Processing Unit)95及びメモリ96を備える。信号処理回路10へのアナログ入力信号VINは、IO90を介して半導体装置100の外部から入力され、信号処理回路10の出力ADOUTはデジタル信号処理回路92に供給されて、後段の信号処理の入力とされる。
図5は、信号処理回路10が搭載される半導体装置100の別の例を示す構成図である。上記デジタル信号処理回路92は後段信号処理回路92とされ、半導体装置100はさらに前段信号処理回路91を備える。VINは半導体装置100の外部からではなく前段信号処理回路91によって信号処理された信号として、信号処理回路10に入力される。他の構成は図4と同様であるので説明を省略する。
本実施形態1の後段及び実施形態2から実施形態6では、ADC1が逐次比較方式である場合について説明する。
図6は、逐次比較方式によるADC1の構成例を示すブロック図である。図示されるADC1は、12bit逐次比較型A/Dコンバータであり、冗長1bitを含む6bitの容量DAC回路11、7bitの抵抗DAC回路13、コンパレータ回路12および逐次比較ロジック回路14で構成され、入力信号VIN、基準電圧VCM、出力信号ADC_RAW[12:0]、参照電圧VREFP、VREFNの端子を持つ。容量DAC回路11のP側出力とN側出力は、コンパレータ回路12の負極入力端子と正極入力端子にそれぞれ接続される。ここで「[12:0]」は13bitのデジタル信号であることを示す。本明細書における「[X:Y]」表記についても同様である。ただし、ここでのADC_RAW[12:0]は冗長1bitを含むので、情報量は13bit階調よりも少ない。参照電圧VREFPとVREFNは、最大値と最小値に対応するアナログ電圧であり、通常、VREFPを電源電位、VREFNを接地電位とすることが多い。また基準電圧VCMは(VREFP+VREFN)/2に近い電位とすることが多い。図6に示す構成は、以降の説明するに当たって設定している一例に過ぎず、分解能、容量DAC回路11と抵抗DAC回路12の分解能比率や冗長ビットの位置は、適宜変更可能である。
図7は、逐次比較型AD変換回路1に搭載される容量DAC回路11の構成例を示す回路図である。接続される7bitの抵抗DAC回路13とコンパレータ回路12も合わせて示す。容量DAC回路11は、冗長1bitを含む6bitであり、その6bitに対応するp側の6個の容量Cp16、Cp8、Cp4、Cp2、Cp1及びCp_redと6個のスイッチSp16、Sp8、Sp4、Sp2、Sp1及びSp_redを有する。またn側にも同様に、6個の容量Cn16、Cn8、Cn4、Cn2、Cn1及びCn_redと6個のスイッチSn16、Sn8、Sn4、Sn2、Sn1及びSn_redを有する。容量DAC回路11は、さらに、2個のスイッチSp_shuntとSn_shunt、p側には抵抗DAC回路13に接続される容量Cp_rdac、n側には抵抗素子Rに接続される容量Cn_rdacを、それぞれ有する。抵抗DAC回路13は、設定される7bitのデジタル値に基づいて、VREFPからVREFNまでの範囲の電圧を容量Cp_rdacに印加することによって、その実効的な容量値を、容量Cp1と等しい値を最大値とする範囲で調整する。これにより、容量Cp1の1/2の容量値の容量から1/128の容量値の容量までさらに7個の容量を、6個の容量Cp16、Cp8、Cp4、Cp2、Cp1と同様に備えた容量DAC回路と同等の機能を有することとなる。
p側の容量Cp16、Cp8、Cp4、Cp2、Cp1、Cp_red及びCp_rdacのそれぞれの一方の端子が接続されており、容量DAC回路11のP側出力となる。p側の容量Cp16、Cp8、Cp4、Cp2、Cp1及びCp_redの他方の端子は6個のスイッチSp16、Sp8、Sp4、Sp2、Sp1及びSp_redにそれぞれ接続されている。各スイッチは3入力であり、入力の1つは入力信号VINであり、他の2つの入力はそれぞれ参照電圧VREFPとVREFNである。Cp_rdacの他端は抵抗DAC回路13の出力に接続されている。また、容量DAC回路11のP側出力はスイッチSp_shuntを介して基準電圧VCMと接続されている。
n側の容量Cn16、Cn8、Cn4、Cn2、Cn1、Cn_red及びCn_rdacのそれぞれの一方の端子が接続されており、容量DAC回路11のN側出力となる。n側の容量Cn16、Cn8、Cn4、Cn2、Cn1及びCn_redの他方の端子は6個のスイッチSn16、Sn8、Sn4、Sn2、Sn1及びSn_redにそれぞれ接続されている。各スイッチは3入力であり、入力の1つは基準電圧VCMであり、他の2つの入力はそれぞれ参照電圧VREFPとVREFNである。Cn_rdacの他端は抵抗Rを介してVREFPに接続されている。また、容量DAC回路11のN側出力はスイッチSn_shuntを介して基準電圧VCMと接続されている。
容量DAC回路11を構成する各容量の設計値について説明する。単位容量をCunitとしたとき、Cp16とCn16は、設計値としてCunitを16個並列に接続した容量値を持ち、ADC1の変換出力の最上位ビットADC_RAW[12]に対応する。以下同様に、Cp8とCn8は、設計値としてCunitを8個並列に接続した容量値を持ち、ADC_RAW[11]に対応し、Cp4とCn4は、設計値としてCunitを4個並列に接続した容量値を持ち、ADC_RAW[10]に対応し、Cp2とCn2は、設計値としてCunitを2個並列に接続した容量値を持ち、ADC_RAW[9]に対応する。さらに、Cp1とCn1は、設計値としてCunitと等しい容量値を持ち、ADC_RAW[8]に対応し、Cp_redとCn_red、Cp_rdacとCn_rdacの設計値もCunitと等しい容量値とされる。Cp_redとCn_redの設計値がCunitと等しい容量値とされるため、対応するADC_RAW[7]はADC_RAW[8]と同じ重みを持ち、冗長ビットとして機能する。即ち、ADC_RAW[8]以上の各ビットで発生するADC_RAW[8]と同じ重み未満のエラーを訂正することができる。Cp_redとCn_redは、冗長容量と呼ばれ、どのビット位置に配置するかは任意である。
図6の説明に戻る。
容量DAC回路11のP側出力、N側出力はそれぞれ、コンパレータ回路12のN側、P側に接続されている。抵抗DAC回路13は、例えば、抵抗素子とスイッチで構成されたD/Aコンバータ回路であり、R-2R回路または抵抗ラダー回路などを用いて構成することが出来る。コンパレータ回路12は、P側入力電圧>N側入力電圧のときにハイレベル"H"を出力し、P側入力電圧<N側入力電圧ときロウレベル"L"を出力する。逐次比較ロジック回路14は、ADC1内の各回路への制御信号を供給して、逐次比較動作をさせる回路である。制御信号は比較開始信号やサンプリング開始信号等であって、コンパレータ回路12からの出力を受けて、容量DAC回路11、抵抗DAC回路13、コンパレータ回路12の制御を行う。
ADC1が上述の12bit逐次比較型A/Dコンバータである場合の、図3の説明に戻る。エラーコレクション回路(ECL)2は上述の冗長ビットを含んだ13bitの信号ADC_RAW[12:0]を、冗長ビットを含まない12bitの信号ADC_ECL[11:0]に変換する回路である。
キャリブレーション回路3の各構成要素について、最上位ビットであるADC_RAW[12]に対応する容量Cp16の容量ミスマッチを補正する場合の回路を例として説明する。ここで容量ミスマッチとは、Cp16と下位のCp8+Cp4+Cp2+Cp1+Cp_rdacとの間の相対的な製造ばらつきを意味する。Cp16の上述の設計値からの絶対誤差を補正するよりも、相対誤差を小さくする方が、ADC1の直線性のキャリブレーションとしては有効である。そこで、キャリブレーション回路3では、Cp16とCp8+Cp4+Cp2+Cp1+Cp_rdacとの差分を補正値として算出している。このようなキャリブレーションを実現するためのキャリブレーション回路3の各構成要素の構成例について、以下詳細に説明する。
図8は、補正回路7の構成例を示すブロック図である。補正回路7は、マルチプレクサ35と加算回路36から構成され、補正値e11[11:0]が決定された後はADOUT[11:0] = ADC_ECL[11:0] + e11[11:0]*ADC_RAW[12]となる。このとき、ADOUT[11:0]は補正回路7の出力であって、補正されたA/Dコンバータ出力、e11[11:0]は容量Cp16の容量ミスマッチ量に応じた最上位ビットの補正値である。なお、図3では、ADC1から出力されるADC_RAW[12]の補正回路7への入力配線が、図示を省略されている。
図9は、補正値演算回路6の構成例を示すブロック図である。ADOUT[11:0]の値を、サンプリング状態1の変換結果ADOUT_Cとサンプリング状態2の変換結果ADOUT_Sに分配し保持する分配回路38と、両者の差分ADC_SUB[11:0]を求める減算回路37から構成される。サンプリング状態1とサンプリング状態2については後述する。
図10は、最大値/最小値除去機能を有する平均化回路5の構成例を示すブロック図である。平均化回路5は、最大値/最小値除去回路30、累算回路31、除算回路32及びレジスタ34から構成される。補正値演算回路6から差分ADC_SUB[11:0]が複数回(N回)に渡って繰り返し入力される。ここでNは任意の整数であり、大きな数値を与える程、キャリブレーションに長い時間を要する代わりに、ランダムノイズの影響を軽減することができる。最大値/最小値除去回路30は、N個のADC_SUB[11:0]から最大値1個と最小値1個を除去し、残りのN−2個を累算回路31に出力する。累算回路31は入力されたN−2個のADC_SUB[11:0]を累算して合計値を求め、除算回路32に出力する。除算回路32は、入力された合計値をN−2で割ることによって、最大値と最小値が除外された補正値の平均値が算出され、レジスタ34に保持される。レジスタ34は最終的な補正値e11[11:0]を保持する。
図11は、最大値/最小値除去回路30の一構成例を示すブロック図である。最大値/最小値除去回路30は、ADC_SUB[11:0]及び制御信号RESとCOMPが入力され、2個のレジスタ(REG0とREG1)40と41、2個のコンパレータ42と43、及び、4入力1出力のマルチプレクサ44から構成される。2個のコンパレータ42と43は、2個のレジスタ(REG0とREG1)40と41に格納されている値と、入力されたADC_SUB[11:0]とをそれぞれ比較して、比較結果CMP_RES[1:0]を出力する。比較結果CMP_RES[1]は、入力されたADC_SUB[11:0]がレジスタ(REG1)41に格納されている値より大きいことを示し、比較結果CMP_RES[0]は、入力されたADC_SUB[11:0]がレジスタ(REG0)40に格納されている値より小さいことを示す。レジスタ(REG1)41は比較結果CMP_RES[1]がアサートされたときにADC_SUB[11:0]を読み込んで格納し、レジスタ(REG0)40は比較結果CMP_RES[0]がアサートされたときにADC_SUB[11:0]を読み込んで格納する。マルチプレクサ44には、ADC_SUB[11:0]、レジスタ(REG1)41に格納されている値、レジスタ(REG0)40に格納されている値、及び、0が入力されており、比較結果CMP_RES[1:0]に応じて選択され、累算回路31へ出力される。
キャリブレーション動作中、レジスタ(REG1)41には累算が開始されてからその時点までに入力された複数のADC_SUB[11:0]のうちの最大値が、レジスタ(REG0)40は同じく最小値がそれぞれ格納されている。その時点に入力されたADC_SUB[11:0]がレジスタ(REG1)41に格納された値より大きければ、CMP_RES[1:0]が10となり、累算回路31にはレジスタ(REG1)41の格納値、すなわちそれまでの最大値が出力され、レジスタ(REG1)41には新たにそのときのADC_SUB[11:0]、すなわち、新たな最大値が格納される。その時点に入力されたADC_SUB[11:0]がレジスタ(REG0)40に格納された値より小さければ、CMP_RES[1:0]が01となり、累算回路31にはレジスタ(REG0)40の格納値、すなわちそれまでの最小値が出力され、レジスタ(REG0)40には新たにそのときのADC_SUB[11:0]、すなわち、新たな最小値が格納される。その時点に入力されたADC_SUB[11:0]が、レジスタ(REG0)40に格納された値よりとレジスタ(REG1)41に格納された値の間の値の場合は、そのまま累算回路31に出力され、レジスタ(REG0とREG1)40と41の値はいずれも更新されない。
このような動作によって、N個入力されたADC_SUB[11:0]のうち1個の最大値と1個の最小値が除去され、残りのN−2個が累算回路31に出力される。
なお、累算開始時にはレジスタ(REG0とREG1)40と41には初期値が格納されていることから、さらに以下の制御が必要である。制御信号COMPにより、累算開始直後2回分は強制的にCMP_RES[1:0]=11とする。制御信号RESにより、累算開始直後最初のADC_SUB[11:0]はレジスタ(REG0とREG1)40と41に強制的に格納する。
図12は、最大値/最小値除去回路30の別の構成例を示すブロック図である。最大値/最小値除去回路30は、入力信号ADC_SUB[11:0]をN個格納するN個のレジスタ(REG_1〜REG_N)39_1〜39_Nと、それらに格納される値の中から最大値と最小値をサーチし、最大値と最小値以外のレジスタ格納値を順次累算回路31に出力する探索除去回路45から構成される。
最大値/最小値除去回路30は、フェーズ1とフェーズ1終了後のフェーズ2に時間的に分かれて動作する。フェーズ1では、順次入力されるADC_SUB[11:0]の値を、N個のレジスタ(REG_1〜REG_N)39_1〜39_Nに順次格納する。フェーズ2では、N個のレジスタ(REG_1〜REG_N)39_1〜39_Nに格納された値から最大値と最小値をサーチし、最大値と最小値以外のレジスタ格納値を順次累算回路31に出力する。
最大値/最小値除去回路30は、上述の図11と図12に例示した構成例の他、その要旨を逸脱しない範囲において種々の構成を採用することができる。
ADC1において、容量DAC回路11を構成する容量に容量ミスマッチがある場合は、A/D変換結果の直線性が悪化することとなる。
図13は、キャリブレーションの動作例を示す説明図である。本実施形態1に示すキャリブレーション動作によって、最上位ビットに対応する容量Cp16の容量ミスマッチが補正される。図13には、キャリブレーション前と後のA/D変換特性が、横軸を入力アナログ電圧VIN、縦軸をデジタル変換結果ADOUTとするグラフで示される。各グラフは、入力電圧VINが基準電圧VCMと等しい(VIN = VCM)付近の関係を拡大したものである。それぞれ、Cp16が理想的な状態(Cp16 = Cp16_ideal)、Cp16にミスマッチがあり容量値が大きい側に振れた場合(Cp16 > Cp16_ideal)、容量値が小さい側に振れた場合(Cp16 < Cp16_ideal)の3つのケースについてA/D変換特性が示されている。ここで、「Cp16が理想的な状態」とは、Cp16の容量値が設計値に等しいこと(絶対精度)意味するわけではなく、他の容量の容量値の整合性(相対精度)の観点から理想的であることを言う。例えばCp16の容量値が、Cp8の容量値の正確に2倍であり、Cp4の容量値の正確に4倍であり、Cp2の容量値の正確に8倍であり、Cp1とCp_redとCp_rdacそれぞれの容量値の正確に16倍であるのが理想的である。よって、「Cp16_ideal」は上述の理想的な状態を象徴的に意味するに過ぎず、具体的な数値が規定されるわけではない。
VIN = VCM付近ではA/D変換結果の最上位ビットが切り替わる。即ち、VINがVCMより低いときは最上位ビットADC_RAW[12] = 0、VINがVCMより高いときは最上位ビットADC_RAW[12] = 1となる。このときVINがVCMより低いときにはCp16が変換に寄与しないが、高いときには変換に寄与するので、Cp16の容量値にミスマッチがあると、理想的な直線状の特性から外れて変換結果に段差が現れる。即ち、Cp16が大きい側に振れた場合(Cp16 > Cp16_ideal)には変換結果が小さい側に振れ、Cp16が小さい側に振れた場合(Cp16 < Cp16_ideal)には変換結果が大きい側に振れる。本実施形態1では、ADC_RAW[12] = 1のときに補正値e11[11:0]をADC_ECL[11:0]に加算してADCOUT[11]が0から1に切り替わる、VIN=VCM付近での段差をなくす。図13下段において、破線は補正前の特性(ADC_ECL[11:0])を示し、矢印は補正値e11[11:0]を示し、実線は補正後の特性ADOUT[11:0]を示す。
キャリブレーション動作についてさらに詳しく説明する。
図16は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路11内の最上位ビット容量の補正値を算出する動作例を示すタイミングチャートである。図14及び図15に示す回路図には、最上位ビットに対応する容量Cp16の容量ミスマッチに対する補正値e11[11:0]を求める際のキャリブレーション動作時のサンプリング動作期間における、容量DAC回路11の内部スイッチ接続状態と抵抗DAC回路13からの出力状態とが示されている。
図14には、容量DAC回路11内の最上位ビットに対応する容量Cp16へのサンプリング状態(状態1)でのスイッチの状態と抵抗DAC回路13からの出力状態とを示す。容量DAC回路11のP側出力とN側出力とはそれぞれスイッチSp_shuntとSn_shuntに基準電圧VCMに接続されている。容量Cp16はスイッチSp16によってVREFPに接続され、容量Cp8、Cp4、Cp2、Cp1、Cp_redはそれぞれスイッチSp8、Sp4、Sp2、Sp1、Sp_redによってVREFNに接続されている。抵抗DAC回路13はVREFNを出力しており、これによって容量Cp_rdacはVREFNに接続されているのと同等になる。
図15には、容量DAC回路11内の最上位ビットより下位の容量(Cp8+Cp4+Cp2+Cp1+Cp_rdac)へのサンプリング状態(状態2)でのスイッチの状態と抵抗DAC回路13からの出力状態とを示す。容量DAC回路11のP側出力とN側出力とは、上述の状態1と同様に、それぞれスイッチSp_shuntとSn_shuntに基準電圧VCMに接続されている。容量Cp16はスイッチSp16によってVREFNに接続され、容量Cp8、Cp4、Cp2、Cp1はそれぞれスイッチSp8、Sp4、Sp2、Sp1によってVREFPに接続されている。容量Cp_redは、状態1から変わらず、スイッチSp_redによってVREFNに接続されている。一方、抵抗DAC回路13はVREFPを出力しており、これによって容量Cp_rdacはVREFPに接続されているのと同等になる。
図16の説明に戻る。
時刻t0にキャリブレーション動作が開始されると、ADC1は上述の状態1のサンプリングを行った後に変換動作を行い、時刻t1に変換結果1を出力する。時刻t1には上述の状態2のサンプリングを行った後に変換動作を行い、時刻t2に変換結果2を出力する。その後、時刻t2〜t4に1回目の補正値e11_1を算出する。これが1回目の補正値演算である。ノイズが全く無い理想状態においては変換結果1から変換結果2を引いた差(変換結果1−変換結果2)が補正値e11[11:0]となる。この補正値の算出方法は、状態1においてCp16でサンプリングする電荷と、状態2においてCp8+Cp4+Cp2+Cp1+Cp_rdacでサンプリングする電荷の差がCp16のミスマッチ量に換算できることを利用している。補正値演算回路6(図9)ではADC_SUB[11:0]=変換結果1−変換結果2となるように、分配回路38により変換結果1(ACDOUT_C)と変換結果2(ADOUT_S)を減算回路37に入力し、タイミングの整合をとって減算を行い、変換結果1−変換結果2をADC_SUB[11:0]として出力する。このタイミング制御は、制御回路4(図3)から出力される制御信号によって行われる。
以下同様に、時刻t2から状態1のサンプリング、AD変換、状態2のサンプリング、AD変換、1回目の補正値演算(変換結果1−変換結果2)を行って補正値e11_2を算出する。これをパイプライン的に合計N回繰り返すことにより、時刻t9までにN個の補正値e11_1〜e11_Nを得る。その結果を平均化回路5に入力して最大値と最小値を除去し、残ったN−2個の補正値の平均値を求めて、Cp16の補正値e11とする。
ノイズが全く無い理想状態においてはADC_SUB[11:0]の値が補正値e11[11:0]であるが、実際は、ノイズ(素子ノイズや電源ノイズ、他の回路からの回り込みノイズ等)の影響でADC_SUB[11:0]の値にノイズによる誤差が含まれる。状態1のサンプリング、AD変換、状態2のサンプリング、AD変換、補正値演算(変換結果1−変換結果2)のセットをN回繰り返すと、ADC_SUB[11:0]の値をN個、即ちN個の補正値e11_1〜e11_Nを得る。平均化回路5では、N個の補正値e11_1〜e11_N(ADC_SUB[11:0])のうち、最大値と最小値を除いたN−2個のADC_SUB[11:0]を累算し、その後N−2で割ることによって平均値を算出し補正値e11[11:0]を出力するという動作をしている。
以上は最上位ビットに対応する容量Cp16を対象としたキャリブレーション動作であるが、冗長ビットよりも上位のビットであれば、複数のビットに対応する容量を対象とすることもできる。
上位3ビットの補正を行うキャリブレーション動作について説明する。Cp16の補正値e11[11:0]とC8の補正値e10[11:0]とC4の補正値e9[11:0]とを順次算出する。ADC_RAW[12:10]に基づいて各容量Cp16、Cp8、Cp4がAD変換に寄与したか否かを判断し、寄与したときには、補正値e11[11:0]、e10[11:0]、e9[11:0]のうち対応する補正値を変換結果ADC_ECL[11:0]に加算して変換出力ADOUT[11:0]を得る。
図19は、キャリブレーション動作における、容量DAC回路11内の最上位ビットから3ビット目までの容量Cp16、Cp8、Cp4の補正値e11[11:0]、e10[11:0]、e9[11:0]を算出する動作例を示すタイミングチャートである。図17及び図18に示す回路図には、最上位から3ビット目に対応する容量Cp4の容量ミスマッチに対する補正値e9[11:0]を求める際のキャリブレーション動作のサンプリング動作期間における、容量DAC回路11の内部スイッチ接続状態と抵抗DAC回路13からの出力状態とが示されている。
図17には、容量DAC回路11内の最上位から3ビット目に対応する容量Cp4へのサンプリング状態(状態1)でのスイッチの状態と抵抗DAC回路13からの出力状態とを示す。容量DAC回路11のP側出力とN側出力とはそれぞれスイッチSp_shuntとSn_shuntに基準電圧VCMに接続されている。容量Cp4はスイッチSp4によってVREFPに接続され、容量Cp16、Cp8、Cp2、Cp1、Cp_redはそれぞれスイッチSp16、Sp8、Sp2、Sp1、Sp_redによってVREFNに接続されている。抵抗DAC回路13はVREFNを出力しており、これによって容量Cp_rdacはVREFNに接続されているのと同等になる。
図18には、容量DAC回路11内の最上位から3ビット目より下位の容量(Cp2+Cp1+Cp_rdac)へのサンプリング状態(状態2)でのスイッチの状態と抵抗DAC回路13からの出力状態とを示す。容量DAC回路11のP側出力とN側出力とは、上述の状態1と同様に、それぞれスイッチSp_shuntとSn_shuntに基準電圧VCMに接続されている。容量Cp16、Cp8、Cp4はそれぞれスイッチSp16、Sp8、Sp4によってVREFNに接続され、容量Cp2、Cp1はそれぞれスイッチSp2、Sp1によってVREFPに接続されている。容量Cp_redは、状態1から変わらず、スイッチSp_redによってVREFNに接続されている。一方、抵抗DAC回路13はVREFPを出力しており、これによって容量Cp_rdacはVREFPに接続されているのと同等になる。
図示は省略するが、図16と同様のシーケンスで、状態1のサンプリング、AD変換、状態2のサンプリング、AD変換、補正値演算(変換結果1−変換結果2)を行って補正値を算出する動作を、パイプライン的に合計N回繰り返すことにより、N個の補正値e9_1〜e9_Nを得る。その結果を平均化回路5に入力して最大値と最小値を除くN−2個の補正値の平均値を求め、Cp4の補正値e9とする。
最上位ビットから3ビット目までの3個の容量に対応する3個の補正値を算出し補正の為に利用するために、キャリブレーション回路3は、図8に示した補正回路に代えて図20に示す補正回路7を備え、図10に示した平均化回路に代えて図21に示す平均化回路5を備える。
図21は、容量DAC回路内の最上位ビットから3ビット目までの容量の補正値を算出するキャリブレーションに対応する、最大値/最小値除去機能を有する平均化回路5の構成例を示すブロック図である。図10に示したのと同様にADC_SUB[11:0]が入力される。平均化回路5は、最大値/最小値除去回路30、累算回路31、除算回路32及び3個のレジスタ34_11、34_10、34_9から構成される。上述のシーケンスで、ADC_SUB[11:0]から入力されるN個の補正値e9_1〜e9_Nは、最大値/最小値除去回路30で最大値と最小値が除去され、累算回路31で残りのN−2個の補正値の合計が算出され、除算回路32によってその合計をN−2で割って平均値であるCp4の補正値e9が算出され、レジスタ34_9に格納される。
最上位から2ビット目に対応する容量Cp8の容量ミスマッチに対する補正値e10[11:0]を求める際のキャリブレーション動作時におけるサンプリング動作、補正値の算出動作もこれと同様であり、算出された補正値e10[11:0]は平均化回路5のレジスタ34_10に格納される。また、最上位ビットに対応する容量Cp16の容量ミスマッチに対する補正値e11[11:0]を求める際のキャリブレーション動作時におけるサンプリング動作、補正値の算出動作は、上述の図14〜図16を引用して説明した動作と同様であり、算出された補正値e11[11:0]は平均化回路5のレジスタ34_11に格納される。累算回路31は、補正値e9[11:0]、e10[11:0]、e11[11:0]が算出されるたびにリセットされる。
図20は、容量DAC回路11内の最上位ビットから3ビット目までの容量Cp16、Cp8、Cp4の補正値e11[11:0]、e10[11:0]、e9[11:0]を算出するキャリブレーションに対応する、補正回路7の構成例を示すブロック図である。補正回路7は、3個の補正値に対応する3個のマルチプレクサ35_11、35_10、35_10と加算回路36から構成される。ADC_RAW[12] = 1のとき容量Cp16がA/D変換に寄与したと判定され、対応する補正値e11[11:0]がADC_ECL[11:0]に加算される。同様に、ADC_RAW[11] = 1のときは容量Cp8が、ADC_RAW[10] = 1のときは容量Cp4が、それぞれA/D変換に寄与したと判定され、対応する補正値e10[11:0]、e9[11:0]がADC_ECL[11:0]に加算される。即ち、ADOUT[11:0] = ADC_ECL[11:0] + e11[11:0]*ADC_RAW[12]+ e10[11:0]*ADC_RAW[11]+ e9[11:0]*ADC_RAW[10]となる。
補正値e11[11:0]、e10[11:0]、e9[11:0]を算出する際にそれぞれ求めた平均化前の補正値の数は、全てN個であるとして説明したが、補正値ごとに異なる数とすることもできる。一方、同じ数とすることにより、平均化回路5は同じ動作を繰り返せばよいので、構成と制御は単純化される。
図19の説明に戻る。
時刻t0にキャリブレーション動作が開始されると、まずCp4の補正値e9[11:0]を算出する。上述の状態1のサンプリング、AD変換、状態2のサンプリング、AD変換、補正値演算(変換結果1−変換結果2)のセットを繰り返し、最大値と最小値を除いて残りを平均することにより、時刻t1にCp4の補正値e9[11:0]が得られる。次に時刻t1からCp8の補正値e10[11:0]を算出する。上述と同様に状態1のサンプリング、AD変換、状態2のサンプリング、AD変換、補正値演算(変換結果1−変換結果2)のセットを繰り返し、最大値と最小値を除いて残りを平均することにより、時刻t2にCp8の補正値e10[11:0]が得られる。最後に時刻t2からCp16の補正値e11[11:0]を算出する。上述と同様に状態1のサンプリング、AD変換、状態2のサンプリング、AD変換、補正値演算(変換結果1−変換結果2)のセットを繰り返し、最大値と最小値を除いて残りを平均することにより、時刻t3にCp16の補正値e11[11:0]が得られる。時刻t4からは、図20を引用して説明した補正回路7を動作させることにより、通常動作を行うことができる。
これにより、最上位ビットだけではなく、それより下位のビットに対応する容量のキャリブレーションも行うことができる。この動作原理によれば、冗長ビットよりも上位のビットであれば補正が可能である。
以上説明したように、本実施形態1は、キャリブレーション回路3内の平均化回路5に最大値/最小値除去回路30を設けることを特徴とする。この最大値/最小値除去回路30を設けることで、図2(b)のようにキャリブレーションの補正値演算期間中に、電源グラウンドや参照電圧のノイズ、半導体装置内外からの回り込みノイズ等々による突発的な外来ノイズにより、補正値演算結果のひとつに本来補正値とすべき値から大きくずれた値がふくまれていた場合でも、そのずれた値を平均化の対象から除去することが可能となる。これにより、本来補正値とすべき値に近い値が選ばれやすくなり、キャリブレーションの精度が向上する。
一方、本特徴を持たない平均化回路においても、平均化回数を大幅に増やすことで、突発的な外来ノイズの影響を除去することは原理的に可能である。しかし、通常、実使用において、システム上起動時間として設定可能な時間は限られる。すなわちキャリブレーションに割り当てることが可能な時間は有限である。その演算値のずれを設計段階で予測困難な突発的な外来ノイズによる影響に対して、平均化回数を増やすことで対応するためには、必要以上の平均化回数増加を招くこととなる。本特徴を付することで、平均化回数の設定にあたり、突発的なノイズによる影響に対する考慮を除外することが出来、最適な平均化回数の設定が可能となる。すなわち、素子ノイズ等のランダムノイズの影響が除去可能な平均化回数を設定すればよいこととなる。
なお、冗長容量Cp_redとCp_rdacを実装するビット位置は、上述した通り任意であるが、冗長容量Cp_redとCp_rdacを実装するビット位置よりも上位の容量がキャリブレーションの対象となり得る。また、キャリブレーション動作は、上述した実施形態のように、下位ビットから順に最上位ビットまで行う。下位ビットでの誤差はそのビットのキャリブレーションによって補正され、上位ビットのキャリブレーションをより正確に行うことができる。なお、キャリブレーションを実際に実行するビット数は、任意である。
〔実施形態2〕最大値と最小値を保持するレジスタ
本実施形態2では、キャリブレーション回路3内の平均化回路5に最大値と最小値を除去する機能を付加するための別の構成例を示す。
図22は、本実施形態2に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路5の構成例を示すブロック図である。平均化回路5は、図10に示した平均化回路5と同様に累算回路31とレジスタ34を有する一方、最大値/最小値除去回路30を設ける代わりに、最大値を保持するレジスタ41と最小値を保持するレジスタ40と、減算回路47とを有し、除算回路32に代えてRビット右シフト回路33を有する(RはNに依存して後述のように決定される整数)。
リセット解除後、累算回路31は、ADC_SUB[11:0]に入力されるN個の補正値e11_1〜e11_Nの合計値を算出する。レジスタ41はこれと並列に、N個の補正値e11_1〜e11_Nを順次比較することにより、最終的に最大値を保持する。レジスタ40もまたこれと並列に、N個の補正値e11_1〜e11_Nを順次比較することにより、最終的に最小値を保持する。減算回路47は、端子Aに入力されるN個の補正値e11_1〜e11_Nの合計値から、レジスタ41から端子Bに入力される最大値と、レジスタ40から端子Cに入力される最小値とを減算して出力する。ここで、平均化前の補正値の数Nを2のR乗+2とすることにより、N−2による除算回路32をRビット右シフト回路33に置き換えることができる。Rビット右シフト回路33は、Rが固定値であればトランジスタなどの能動的な回路を必要とせず、配線のつなぎかえだけで実装される。算出された平均値は、補正値e11[11:0]としてレジスタ34に保持される。
他の構成と動作は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。ここで、複数のビットに対応する容量を対象とするキャリブレーション動作を行う実施形態に変更することもできる。図22に示す平均化回路5において、レジスタ34を、図21と同様に複数の補正値を格納する複数のレジスタ(例えばレジスタ34_11、34_10、34_9)に代え、累算回路31と最大値レジスタ41、最小値保持レジスタ40は、複数の補正値が算出され上記複数のレジスタに格納されるたびに、リセットされるように構成し制御する。
これにより、図11や図12を引用して説明したような、最大値/最小値除去回路30を搭載する必要がなくなり、回路規模が低減され、合せて制御が単純化される。
また、除算回路32をRビット右シフト回路33に置き換えることにより、除算に必要な回路の規模が大幅に低減される。なお、実施形態1においても、平均化前の補正値の数Nを2のR乗+2とすることにより、N−2による除算回路32をRビット右シフト回路33に置き換えることができる。
〔実施形態3〕上位X個と下位X個の差分値を保持するレジスタ
実施形態1及び2では、平均化前のN個の補正値から1個の最大値と1個の最小値を除去し、残るN−2個の補正値を平均して最終的な補正値とすることにより、突発的なノイズの影響を受けて本来の値からずれた補正値を除去し、より正確な補正値を算出する。これに対して本実施形態では、最大値を含む上位側X個の補正値と、最小値を含む下位側X個の補正値とを、平均化前のN個の補正値から除去して、残るN−2X個の補正値を平均して最終的な補正値とする。ここで、上位側と下位側の除去する補正値の数は、互いに異なる個数としても良い。
このような機能拡張は、図22に示した平均化回路5を改良することにより、実現することができる。
図23は、本実施形態3に係る最大値/最小値除去機能を有する平均化回路5の構成例を示すブロック図である。平均化回路5は、図22に示した平均化回路5と同様に累算回路31と減算回路47とRビット右シフト回路33とレジスタ34を有する一方、最大値を保持するレジスタ41と最小値を保持するレジスタ40を、上位側X個の値を保持する上位側保持レジスタ41と下位側X個の値を保持する下位側保持レジスタ40とにそれぞれ拡張し、さらに加算回路46を設ける。
リセット解除後、累算回路31は、ADC_SUB[11:0]に入力されるN個の補正値e11_1〜e11_Nの合計値を算出する。レジスタ41はこれと並列に、N個の補正値e11_1〜e11_Nを順次比較することにより、最大値を含む上位側X個の補正値を保持する。レジスタ40もまたこれと並列に、N個の補正値e11_1〜e11_Nを順次比較することにより、最小値を含む下位側X個の補正値を保持する。加算回路46は、レジスタ41に保持される上位側X個の補正値とレジスタ40に保持される下位側X個の補正値とを全て加算して、減算回路47に供給する。減算回路47は、端子Aに入力されるN個の補正値e11_1〜e11_Nの合計値から、端子Bに入力される上位側X個の補正値と下位側X個の補正値との合計値を減算して出力する。ここで、平均化前の補正値の数Nを2のR乗+2Xとすることにより、Rビット右シフト回路33を利用することができる。算出された平均値は、補正値e11[11:0]としてレジスタ34に保持される。
他の構成と動作は、実施形態1、2と同様であるので説明を省略する。ここで、複数のビットに対応する容量を対象とするキャリブレーション動作を行う実施形態に変更することもできる。図23に示す平均化回路5において、レジスタ34を、図21と同様に複数の補正値を格納する複数のレジスタ(例えばレジスタ34_11、34_10、34_9)に代え、累算回路31と上位側保持レジスタ41、下位側保持レジスタ40は、複数の補正値が算出され上記複数のレジスタに格納されるたびに、リセットされるように構成し制御する。
このように上位側保持レジスタ41および下位側保持レジスタ40を拡張することで、複数回の突発的な外来ノイズによって補正値演算結果に複数の大きなずれを持つ結果が含まれていたとしても、除去することが可能となり、突発的な外来ノイズの影響の除去という観点ではより効果的である。そのため、実施形態1、2に比べてよりノイジーな環境でのキャリブレーションにも耐えることが出来る。また、大きな外来ノイズが周期的に、あるいは、補正値演算結果が特定量ずれるよう規則的に、かつ、比較的頻繁に発生している環境も考えられる。その場合、単純な平均化回数の増加という対応ではノイズ影響の除去は原理的に不可能であるが、本実施形態の特徴を付すことでその影響も除去可能である。
〔実施形態4〕リミッタ
実施形態1〜3の平均化回路5にリミッタを追加することで、さらに想定以上の外来ノイズが発生した場合に補正値のずれを低減することが可能である。図24〜26は、本実施形態4のリミッタが追加された平均化回路5の種々の構成例を示すブロック図である。ここで、リミッタとは、入力された値が設定範囲を外れた場合に出力に制限をかける回路である。例えば、入力された値が所定の上限値を超えた時にその上限値に置換し、所定の下限値を下回った時にその下限値に置換して出力する。
図24は、平均化回路5の第1の構成例を示すブロック図である。平均化回路5は、図10に示した平均化回路と同様に、最大値/最小値除去回路30、累算回路31、除算回路32及びレジスタ34を備え、さらに、補正値e11[11:0]の値を保持するレジスタ34の前段にリミッタ50_2を有する。除算回路(÷(N-2)演算器)32の出力が、リミッタ50の設定範囲を外れた値になるとき、リミッタ50_2により補正値e11[11:0]に制限をかけることが出来る。
図25は、平均化回路5の第2の構成例を示すブロック図である。平均化回路5は、図10に示した平均化回路と同様に、最大値/最小値除去回路30、累算回路31、除算回路32及びレジスタ34を備え、さらに、最大値/最小値除去回路30の前段にリミッタ50_1を有する。入力される平均化前の補正値が、リミッタ50_1の設定範囲を外れた値になるとき、リミッタ50_1により制限をかけることが出来る。これにより、累算回路30に想定範囲外の値が入力されることがなくなり、例えば累算回路30におけるオーバーフローの発生が予防される。
図26は、平均化回路5の第3の構成例を示すブロック図である。平均化回路5は、図10に示した平均化回路と同様に、最大値/最小値除去回路30、累算回路31、除算回路32及びレジスタ34を備え、さらに、最大値/最小値除去回路30の前段にリミッタ50_1を有し、さらにレジスタ34の前段にリミッタ50_2を有する。入力される平均化前の補正値がリミッタ50_1の設定範囲を外れた値になるときにリミッタ50_1により制限をかけることが出来、さらに、除算回路(÷(N-2)演算器)32の出力が、リミッタ50_2の設定範囲を外れた値になるとき、リミッタ50_2により補正値e11[11:0]に制限をかけることが出来る。これにより、累算回路30に想定範囲外の値が入力されることがなくなり、例えば累算回路30におけるオーバーフローの発生が予防され、かつ、算出される補正値e11[11:0]にも制限をかけることが出来る。
本実施形態4に示すようにリミッタ50_1及び/または50_2を平均化回路5に追加することにより、キャリブレーション時の周辺環境が想定以上にノイジーであり、キャリブレーションを行うことでキャリブレーションを行わない場合よりA/D変換精度が劣化してしまうような事態を防止することができる。レジスタ34の前段にリミッタ50_2を設けることにより、キャリブレーション時の外来ノイズにより、実際に求めるべき補正値から大きくずれた値を計算してしまっていたとしても、一定以上の精度劣化を防ぐことが出来る。最大値/最小値除去回路30の前段にリミッタ50_1を設けることにより、後段で除去できる数以上の大きなノイズがあったとしても累算回路31への入力値にリミットがかかっているため、平均化によって、ある程度影響を緩和することが出来る。
このときリミッタ50_1および50_2の設定値(上限値/下限値)は、本来求めるべき補正値e11[11:0]がリミッタの設定範囲を外れないように、補正対象の素子のばらつきを考慮して決定することが望ましい。一方、実際の容量の製造ばらつきによる誤差が大きく、正しい補正値がリミッタの設定範囲を外れてしまうような場合には、製品出荷時に外来ノイズの小さな環境で選別することで、出荷対象から取り除くことが可能である。
本実施形態4では、最上位ビットに対応するCp16のみがキャリブレーションの対象である場合について説明したが、複数のビットに対応する容量を対象とするキャリブレーション動作を行う実施形態に変更することもできる。例えば、図10に示した平均化回路5において、除算回路32の後段にリミッタ50_2を設け、及び/又は、最大値/最小値除去回路30の前段にリミッタ50_1を設ける。レジスタ34_11、34_10、34_9の前段にそれぞれリミッタ50_2を設けても良い。また、例えば、実施形態2に係る図22に示す平均化回路5において、レジスタ34を、図21と同様に複数の補正値を格納する複数のレジスタ(例えばレジスタ34_11、34_10、34_9)に代えた上で、除算回路32の後段にリミッタ50_2を設け、及び/又は、最大値/最小値除去回路30の前段にリミッタ50_1を設ける。この場合も、レジスタ34_11、34_10、34_9の前段にそれぞれリミッタ50_2を設けても良い。
〔実施形態5〕オフセットキャリブレーション
実施形態1〜4では、逐次比較型A/Dコンバータにおける容量DAC回路11内容量素子のミスマッチ成分に対するキャリブレーションへの適用例を示したが、他の成分のキャリブレーションにも適用可能である。本実施形態5では、実施形態1〜4と同じ逐次比較型A/DコンバータであるADC1のオフセット誤差に対するキャリブレーションについて説明する。
図27は、本実施形態5に係る信号処理回路10である、オフセットキャリブレーション回路付きのAD変換器の構成例を示すブロック図である。信号処理回路10は、図3に示した信号処理回路と同様に、ADC1とECL2とキャリブレーション回路3と制御回路4とを備え、さらに、入力電圧VINからADC1への経路上にスイッチSW1を、基準電圧VCMからADC1への経路上にスイッチSW2を、ADC1の入力電圧VINと基準電圧VCMの入力端子間にスイッチSW3を備える。制御回路4は、ADC1とECL2とキャリブレーション回路3の制御に加え、スイッチSW1、スイッチSW2及びスイッチSW3も制御する。
キャリブレーション回路3は補正回路7と平均化回路5から構成される。補正回路5は、図28に示すように、エラーコレクション回路(ECL)2の出力ADC_ECL[11:0]とオフセット補正値e_dc[11:0]とを加算し、変換出力ADOUT[11:0]として出力する。平均化回路5は、図29に示すように、図10の平均化回路と同様の回路であり、キャリブレーション期間中のADC_ECL[11:0]のうち最大値と最小値を除去した後、累算回路31で累算し、除算回路32でN-2での除算を行って得られる平均値をオフセット補正値e_dc[11:0]としてレジスタ34に格納する。平均化回路5は、図22〜図26に示した平均化回路と同様の回路に変更してもよい。
オフセットキャリブレーション動作について説明する。
図31は、オフセットキャリブレーションの動作例を示すタイミングチャートである。
図30の回路図には、オフセットキャリブレーション動作における、サンプリング状態でのスイッチSW1,SW2,SW3の状態、容量DAC回路11内のスイッチの状態、及び、抵抗DAC回路13の出力状態が示される。スイッチSW1を開き、スイッチSW2とSW3をそれぞれ閉じることにより、基準電圧VCMが容量DAC回路11のVCM側入力だけでなくVIN側にも入力される。容量DAC回路11内のスイッチSp16、Sp8、Sp4、Sp2、Sp1、Sp_redを介して容量Cp16、Cp8、Cp4、Cp2、Cp1、Cp_redが容量DAC回路11のVIN側に接続され、基準電圧VCMが印加される。容量Cp_rdacには抵抗DAC回路13から出力されるVREFNが印加されている。この状態でサンプリングした電荷をA/D変換することで、オフセット誤差を求めることが出来る。すなわちオフセット補正値e_dc[11:0]を求めることが出来る。
図31に示すように、このサンプリングとA/D変換を複数回(例えばN回)繰り返すことにより、ADC_ECL[11:0]にN個の変換結果e_dc_1〜e_dc_Nが得られ、これから最大値と最小値を除去した残りのN−2個の平均値を算出して、最終的なオフセット補正値e_dc[11:0]を求める。
通常動作では、算出されたオフセット補正値e_dc[11:0]を、図28に示す補正回路7によりADC_ECL[11:0]に加算して出力することにより、ADOUT[11:0]の特性においてオフセットが補正される。
〔実施形態6〕ミスマッチ補正キャリブレーション&オフセットキャリブレーション
実施形態1〜4によるミスマッチ補正キャリブレーションと実施形態5によるオフセットキャリブレーションとを組み合わせることにより、容量DAC回路11の容量ミスマッチとオフセット誤差の両方をキャリブレーションすることができる。
図32は、本実施形態6に係る信号処理回路10である、容量ミスマッチとオフセットの両方のキャリブレーション回路が接続されたAD変換器の構成例を示すブロック図である。信号処理回路10は、ADC1とECL2と直線性キャリブレーション回路3_1とオフセットキャリブレーション回路3_2と制御回路4とを備え、実施形態5と同様に、入力電圧VINからADC1への経路上にスイッチSW1を、基準電圧VCMからADC1への経路上にスイッチSW2を、ADC1の入力電圧VINと基準電圧VCMの入力端子間にスイッチSW3を備える。図32に示すように、直線性キャリブレーション回路3_1をオフセットキャリブレーション回路3_2よりも前段に配置し、直線性キャリブレーションを先に実施することにより、後段のオフセット誤差の補正をより正確に行うことができる。
本実施形態6に係る信号処理回路10の動作について説明する。
図33は、信号処理回路10のキャリブレーションの動作例を示すタイミングチャートである。時刻t0においてキャリブレーション動作が開始されると、まず、スイッチSW1とSW2を閉じSW3を開いて、実施形態1で説明したのと同様に、Cp16の補正値e11[11:0]を算出する。次に、スイッチSW1とSW2とSW3を実施形態5で説明したのと同様に制御して、オフセット補正値e_dc[11:0]を算出する。時刻t3以降の通常動作では、算出されたCp16の補正値e11[11:0]により直線性が補正され、オフセット補正値e_dc[11:0]によりオフセット値が補正される。
図34は、キャリブレーションの動作例を示す説明図である。信号処理回路10の入力電圧VINとエラーコレクション回路2の出力ADC_ECL[11:0]との関係が左端に示すグラフの通りである場合、まず、Cp16の補正値e11[11:0]により直線性が補正されることにより、入力電圧VINに対する直線性キャリブレーション回路3_1の出力ADC_MISCAL[11:0]の関係が、中央のグラフのように補正される。中央のグラフに示される矢印は、Cp16の補正値e11[11:0]である。次に、オフセット補正値e_dc[11:0]によりオフセット誤差が補正されることにより、入力電圧VINに対する変換出力ADOUT[11:0]の関係が右端に示すグラフのように補正される。右端のグラフに示される矢印は、オフセット補正値e_dc[11:0]である。
直線性キャリブレーション回路3_1は、実施形態1〜4に示したいずれのキャリブレーション回路であってもよい。例えば複数ビットをキャリブレーションするように変更することも可能である。また、平均化の対象から除外される補正値は、1個の最大値と1個の最小値であってもよいし、上位側と下位側のそれぞれ複数個であってもよい。さらに、実施形態4で説明したようにリミッタを付加してもよい。
〔実施形態7〕パイプライン型AD変換器
実施形態1〜6では、主に逐次比較型AD変換回路への適用例について説明したが、他の方式のAD変換回路へも適用可能である。本実施形態7では、パイプライン方式によるAD変換回路への適用例について説明する。
図35は、パイプライン方式によるAD変換器(ADC)1にキャリブレーション回路3を付加した信号処理回路10の構成例を示すブロック図である。信号処理回路10は、ADC1と、エラーコレクション回路(ECL)2と、キャリブレーション回路3と、制御回路4と、基準電圧生成回路17とを備える。
ADC1は、L段(Lは2以上の整数)のステージ(STAGE_1〜STAGE_L)15_1〜15_Lと最終段ADC16からなるパイプライン方式によるAD変換器である。第iステージ(STAGE_i)15_iより後段のステージ(SATGE_i+1〜STAGE_L)15_i+1〜15_Lと最終段ADC16とを合せてバックエンドADC_iとする。最終段ADC16は、2〜3ビットの分解能を持つADCである。
ECL2は、ADC1の各ステージからの出力および最終段ADCからの出力ADC_RAWから、信号処理回路10全体としての変換出力ADOUTを生成する。基準電圧生成回路17は、参照電圧VREFを生成し、ADC1に供給する。制御回路4は、ADC1のパイプライン動作を制御し、また、キャリブレーション回路3の動作を制御する。キャリブレーション回路3は、変換出力ADOUTにPN=±1を乗ずる乗算回路19、平均化回路5、平均化回路5から出力される補正値から各ステージの補正係数を演算して補正信号として各ステージに供給する補正信号演算回路18からなる。ここで、PNは、後述の状態1と状態2に応じて極性を規定する定数であり、状態1のときにPN=+1、状態2のときに逆極性のPN=−1とされる。なお、平均化回路5は実施形態1から4で説明した平均化回路と同様の回路構成を採り得る。
図36は、ADC1の各ステージの構成例を示すブロック図である。第iステージ(STAGE_i)15_iとして説明する。前段の第i−1ステージ(STAGE_i-1)15_i−1の出力をA/D変換するSub_ADC_i21と、前段の第i−1ステージ(STAGE_i-1)15_i−1の出力に、Sub_ADC_i(21)の変換結果に応じたオフセットを与えつつA倍して出力するMDAC_i(20)で構成される。増幅率Aは通常は2である。MDAC_i(20)は、演算増幅器23と固定容量Cf_iと可変容量Cs_iおよびそれらをつなぐスイッチからなるスイッチトキャパシタ増幅器とD/AコンバータDAC_i(22)からなる。可変容量Cs_iはキャリブレーションによる補正のために補正信号に応じた微調整が可能である。
信号処理回路10の動作について説明する。
パイプライン型A/Dコンバータにおいては、各ステージのMDAC_i(20)内の固定容量Cf_iと可変容量Cs_i(i=1〜L)の容量値の相対誤差がA/Dコンバータとしての変換精度に大きくかかわってくる。そこで、信号処理回路10では、ステージごとにCf_i=Cs_iとなるように可変容量Cs_iを微調整するための補正信号を決定するキャリブレーションを行う。
第iステージ(STAGE_i)15_iのキャリブレーション動作では、前段からの入力に代えて基準電圧生成回路17からVREFが入力され、これに対して状態1と状態2のサンプリングと変換を交互に実行し、このときのA/D変換を第iステージ(STAGE_i)より後段のバックエンドADC_iでおこなう。図37は、キャリブレーション動作の状態1と状態2それぞれのサンプリング時と変換時における、スイッチの状態を示す説明図である。サンプリング時には、状態1でも状態2でも、固定容量Cf_iと可変容量Cs_iが接地レベルとVREFに接続され、VREFに充電される。変換時には、状態1では固定容量Cf_iが演算増幅器23のフィードバック容量として機能し、可変容量Cs_iがD/AコンバータDAC_i(22)から演算増幅器23への入力容量として機能する一方、状態2では逆に可変容量Cs_iがフィードバック容量として機能し、固定容量Cf_iが入力容量として機能する。
第iステージ(STAGE_i)15_iのキャリブレーション動作では、状態1のサンプリング及び変換と、状態2のサンプリング及び変換とを交互に実行する。状態1の変換出力と状態2の変換出力は、それぞれバックエンドADC_iによってデジタル値に変換され、ECL2を介してキャリブレーション回路3に入力される。
キャリブレーションの原理について説明する。
固定容量Cf_iと可変容量Cs_iとの相対誤差をαとし、Cs_i=(1+α)Cf_iとする。
状態1のときのMDAC_iの出力をVout_i1、状態2のMDAC_iの出力をVout_i2とすると、Vout_i1-Vout_i2=2α(VREF-VREFN)となる。Vout_i1、Vout_i2、VREF及びVREFNの値からαを求めることができ、この値から可変容量Cs_iへ供給すべき補正信号のレベルが決定される。
Vout_i1とVout_i2は、状態1と状態2の第iステージ(STAGE_i)15_iからの出力であるから、その後段のバックエンドADC_iを使ってデジタル値に変換し、ECL2を介してキャリブレーション回路3に入力される。基準電圧生成回路17から供給されるVREF及びD/AコンバータDAC_i(22)が出力するVREFNの値は、設計によって規定されるので既知であり、キャリブレーション回路3は、これらの値からαの値を算出することができる。状態1と状態2を複数回(N回)に渡って交互に繰り返すことによって、N個のαが算出される。これをN個の補正値として平均化回路5に入力し、最大値と最小値を除去した上で平均化して最終的な補正値として、補正信号演算回路18に供給する。最大値と最小値を除去することにより、突発的なノイズの影響を除去することができる。平均化の対象から除外される補正値は、1個の最大値と1個の最小値であってもよいし、上位側と下位側のそれぞれ複数個であってもよい。さらに、実施形態4で説明したようにリミッタを付加してもよい。
これにより、パイプライン型AD変換器の各ステージの補正を行うキャリブレーション動作においても、突発的な外来ノイズなどに起因して補正値に大きな誤差が含まれた場合に、その影響を排除してより正確な補正値(補正信号)を算出することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、各実施形態において例示したADCやDACの分解能、冗長ビットの位置、パイプライン段数などは適宜変更しまた設定可能である。
1 AD変換回路
2 エラーコレクション回路(ECL)
3 キャリブレーション回路
4 制御回路
5 最大値/最小値除去機能付平均化回路
6 補正値演算回路
7 補正回路
8 平均化回路
9、10 信号処理回路(AD変換器)
11 容量DAC回路
12 コンパレータ回路
13 抵抗DAC回路
14 逐次比較ロジック回路
15 ステージ
16 最終段ADC
17 基準電圧生成回路
18 補正信号演算回路
19 疑似乱数乗算回路
20 量子化残差DAC
21 サブAD変換回路
22 オフセットDAC
23 オペアンプ
30 最大値/最小値除去回路
31 累算回路
32 除算回路
33 シフト回路
34 (補正値を保持する)レジスタ
35 マルチプレクサ
36、46 加算回路
37、47 減算回路
38 分配回路
39 (差分ADC_SUBを保持する)レジスタ
40 (最小値を保持する)レジスタ
41 (最大値を保持する)レジスタ
42、43 コンパレータ
44 マルチプレクサ
45 探索除去回路
50 リミッタ
90 入出力回路(IO)
91 前段アナログ信号処理回路
92 後段デジタル信号処理回路
93 周辺アナログ回路
94 周辺デジタル回路
95 CPU
96 メモリ
100 半導体装置

Claims (15)

  1. 入力される信号のアナログ値をデジタル値に変換して変換値を出力するAD変換回路と、キャリブレーション動作によって補正値を算出する平均化回路とを備え、前記補正値を使って前記変換値を補正して補正後の変換値を出力するアナログ/デジタル変換器であって、
    前記キャリブレーション動作において、
    前記アナログ/デジタル変換器は、所定のアナログ値に対応する前記AD変換回路による変換値に基づく要素補正値を、複数回に渡って前記平均化回路に供給し、
    前記平均化回路は、複数回に渡って供給された複数個の要素補正値から、少なくとも最大値と最小値とを除く他の複数の要素補正値の平均値を算出して、前記平均値に基づいて前記補正値を算出する、
    アナログ/デジタル変換器。
  2. 請求項1において、
    前記AD変換回路は、第1の容量値を設計値とする第1の容量と、前記第1の容量値の2の冪乗分の1の容量値を順次設計値とする第2から第Kまでの容量と、前記第Kの容量と同じ容量値を設計値とする第K+1の容量とを備える、Lビットの逐次比較型AD変換回路であり(Kは2以上、Lは3以上の正整数)、
    前記第K+1の容量は、その実効容量が前記設計値を最大値とする範囲でL−Kビットのデジタル値によって設定可能であり、
    前記キャリブレーション動作における前記所定のアナログ値に対する変換値は、前記第2から第Kまでの容量の容量値と前記第K+1の容量の実効的最大値との合計と、前記第1の容量の容量値とをそれぞれデジタル値に変換した値の差分値であり、
    前記アナログ/デジタル変換器は、入力される信号のアナログ値から変換値への変換において、前記第1の容量が寄与したか否かを判定し、寄与したと判定したときに前記補正値を当該変換値に加算して補正する、
    アナログ/デジタル変換器。
  3. 請求項2において、前記キャブリレーション動作を第1のキャリブレーション動作とし、前記補正値を第1の補正値とし、
    前記AD変換回路は、第Mの容量値と等しい容量値を設計値とする冗長容量を有し(Mは2以上の正整数)、
    第J+1から第Kまでの容量の容量値と前記第K+1の容量の実効的最大値との合計と、第Jの容量の容量値とをそれぞれデジタル値に変換した値の差分値を、前記所定のアナログ値に対する変換値とすることにより、第Jの補正値を算出する動作を、第Jのキャリブレーション動作とし(JはM未満の正整数)、
    前記第Nのキャリブレーション動作から順に、前記第1のキャリブレーション動作までが実行され、
    前記アナログ/デジタル変換器は、入力される信号のアナログ値から変換値への変換において、前記第1から第Jの容量が寄与したか否かを判定し、前記第1から第Jの補正値のうち、寄与したと判定された容量に対応する補正値を当該変換値に加算して補正する、
    アナログ/デジタル変換器。
  4. 請求項2において、前記キャリブレーション動作において、前記平均化回路は、複数回に渡って供給された前記複数個の変換値から、最大値を含む上位の所定個の変換値と最小値含む下位の所定個の変換値とを除く他の複数の変換値から前記平均値を算出する、
    アナログ/デジタル変換器。
  5. 請求項4において、前記上位の所定個と前記下位の所定個がそれぞれ1個であり、
    前記キャリブレーション動作において、供給される変換値の個数は、2の冪乗数に2を加えた個数であり、
    前記平均化回路は、前記2の冪乗数に対応するシフト回路を有する、
    アナログ/デジタル変換器。
  6. 請求項2において、
    前記平均化回路は、入力された値が所定の上限値を超えた時に前記上限値に置換し所定の下限値を下回った時に前記下限値に置換して出力するリミッタ回路を、前記平均化回路の入力部または出力部もしくはその両方に備える、
    アナログ/デジタル変換器。
  7. 請求項1において、
    前記AD変換回路は、前記アナログ値をもって入力される信号に加えて前記変換の基準となる基準値が入力され、
    前記キャリブレーション動作における前記所定のアナログ値に対する変換値は、前記入力される信号に代えて前記基準値と同じ値がデジタル値に変換された値である、
    アナログ/デジタル変換器。
  8. 請求項7において、
    前記AD変換回路は、第1の容量値を設計値とする第1の容量と、前記第1の容量値の2の冪乗分の1の容量値を順次設計値とする第2から第Kまでの容量と、前記第Kの容量と同じ容量値を設計値とする第K+1の容量とを備える、Lビットの逐次比較型AD変換回路であり(Kは2以上、Lは3以上の正整数)、
    前記第K+1の容量は、その実効容量が前記設計値を最大値とする範囲でL−Kビットのデジタル値によって設定可能であり、
    前記キャリブレーション動作を第1のキャリブレーション動作とし、前記平均化回路を第1の平均化回路とし、前記補正値を第1の補正値とし、
    前記アナログ/デジタル変換器は、第2のキャリブレーション動作によって第2の補正値を算出する第2の平均化回路をさらに備え、
    前記第2のキャリブレーション動作における前記所定のアナログ値に対する変換値は、前記第2から第Kまでの容量の容量値と前記第K+1の容量の実効的最大値との合計と、前記第1の容量の容量値とをそれぞれデジタル値に変換した値の差分値であり、
    前記アナログ/デジタル変換器は、前記第1の補正値を使って、前記AD変換回路の入力されたアナログ値と変換されたデジタル値との関係におけるオフセットを補正し、前記第2の補正値を使って、前記AD変換回路の入力されたアナログ値と変換されたデジタル値との関係における直線性を補正する、
    アナログ/デジタル変換器。
  9. 請求項1において、
    前記AD変換回路は、複数のステージからなるパイプライン型AD変換回路であって、
    前記キャリブレーション動作において、
    前記AD変換回路は、前記複数のステージのそれぞれから、所定のアナログ値に対応する変換値を複数回にわって前記平均化回路に供給し、
    前記平均化回路は、複数回に渡って供給された複数個の変換値から、最大値と最小値を除く他の複数の変換値の平均値を算出して、前記平均値に基づいて前記補正値を算出することにより、前記複数のステージのそれぞれについての補正値を算出し、前記補正値に基づく補正信号を対応するステージに供給する、
    アナログ/デジタル変換器。
  10. 請求項9において、
    前記複数のステージのそれぞれは、残差増幅回路と、副AD変換回路と、副DA変換回路とを有し、
    前記残差増幅回路は、固定容量と可変容量とを含んで構成されるスイッチトキャパシタ増幅器であり、
    前記可変容量は、前記固定容量の設計値と同じ容量値を含む可変範囲を有し、前記補正信号によって容量値が調整可能とされ、
    前記キャリブレーション動作における所定のアナログ値に対応する変換値は、前記固定容量と前記可変容量の容量値の差分に基づく値である、
    アナログ/デジタル変換器。
  11. 請求項1において、前記キャリブレーション動作において、前記平均化回路は、複数回に渡って供給された前記複数個の変換値から、最大値を含む上位の所定個の変換値と最小値含む下位の所定個の変換値とを除く他の複数の変換値から前記平均値を算出する、
    アナログ/デジタル変換器。
  12. 請求項11において、前記上位の所定個と前記下位の所定個がそれぞれ1個であり、
    前記キャリブレーション動作において、供給される変換値の個数は、2の冪乗数に2を加えた個数であり、
    前記平均化回路は、前記2の冪乗数に対応するシフト回路を有する、
    アナログ/デジタル変換器。
  13. 請求項11において、
    前記平均化回路は、入力された値が所定の上限値を超えた時に前記上限値に置換し所定の下限値を下回った時に前記下限値置換して出力するリミッタ回路を、前記平均化回路の入力部または出力部もしくはその両方に備える、
    アナログ/デジタル変換器。
  14. 請求項1において、前記補正値を使って、前記AD変換回路の入力されたアナログ値と変換されたデジタル値との関係におけるオフセットを補正する、
    アナログ/デジタル変換器。
  15. 請求項14において、前記キャリブレーション動作を第1のキャリブレーション動作とし、前記平均化回路を第1の平均化回路とし、前記補正値を第1の補正値とし、
    前記アナログ/デジタル変換器は、第2のキャリブレーション動作によって第2の補正値を算出する第2の平均化回路をさらに備え、
    前記アナログ/デジタル変換器は、前記第1の補正値を使って、前記AD変換回路の入力されたアナログ値と変換されたデジタル値との関係におけるオフセットを補正し、前記第2の補正値を使って、前記AD変換回路の入力されたアナログ値と変換されたデジタル値との関係における直線性を補正する、
    アナログ/デジタル変換器。
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