JP2017096391A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内燃機関において、チェーン伝達機構のチェーンによって掻き揚げられるオイルを低減する。
【解決手段】 内燃機関1は、下部にオイルを貯留する内燃機関本体2と、オイルの油面Sよりも上方に配置された第1スプロケット20と、オイルに少なくとも一部が油没した第2スプロケット25と、第1スプロケット及び第2スプロケットに掛け渡されたチェーン26と、チェーンにおける第2スプロケットの下流側部分26Bに摺接するチェーンガイド30とを有し、チェーンガイドが、チェーンの外周部に摺接するガイド部34と、ガイド部からチェーンの側方をチェーンの内周側に延びる延出部35と、延出部に設けられ、チェーンの内周側かつ油面よりも上方において、チェーンの内周部と対向するように配置されたオイル落とし部36とを一体に備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関に関し、より詳細には、内燃機関が含むチェーン伝達機構によるオイルの掻き揚げを抑制する技術に関する。
下部にオイルパンを有する内燃機関において、オイルポンプや2次バランサ装置等の補機をクランク室の下部又はオイルパン内に配置し、チェーン伝達機構によってクランクシャフトの動力を補機に伝達するものがある。このような内燃機関では、補機に設けられるドリブンスプロケットがオイルパン及びクランク室下部のオイルに油没する場合、チェーンによるオイルの掻き揚げが発生する。チェーンによって掻き揚げられたオイルの飛散を抑制するために、クランクシャフトに設けられるドライブスプロケットよりも上方において、チェーンケースの裏面に壁(リブ)を突設したものがある(例えば、特許文献1)。
特開2004−52629号公報
しかしながら、特許文献1に係る発明は、チェーンによって掻き揚げられ、その後にチェーンから飛散した後のオイルを捕集して下方に導くものであるため、チェーンが掻き揚げるオイル量を低減する効果はない。チェーンがオイルを掻き揚げると、オイルを持ち上げるための仕事に起因するエネルギー損失や、オイルの粘性抵抗(摩擦抵抗)に起因するエネルギー損失が生じる。
本発明は、以上の背景を鑑み、内燃機関において、チェーン伝達機構のチェーンによって掻き揚げられるオイルを低減することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、下部にオイルを貯留する内燃機関本体(2)と、前記オイルの油面(S)よりも上方に配置された第1スプロケット(20)と、前記オイルに少なくとも一部が油没した第2スプロケット(25)と、前記第1スプロケット及び前記第2スプロケットに掛け渡されたチェーン(26)と、前記チェーンにおける前記第2スプロケットの下流側部分(26B)に摺接するチェーンガイド(30)とを有し、前記チェーンガイドが、前記チェーンの外周部に摺接するガイド部(34)と、前記ガイド部から前記チェーンの側方を前記チェーンの内周側に延びる延出部(35)と、前記延出部に設けられ、前記チェーンの内周側かつ前記油面よりも上方において、前記チェーンの内周部と対向するように配置されたオイル落とし部(36)とを一体に備えることを特徴とする内燃機関(1)を提供する。
この態様によれば、オイル落とし部がチェーンからオイルを掻き落とすため、オイルの掻き揚げに伴うエネルギー損失が低減される。オイル落とし部は、チェーンガイドと一体に設けられているため、内燃機関本体に形成する必要がなく、また取り付けが容易である。
また、上記の態様において、前記オイル落とし部は、前記第2スプロケットと前記チェーンとの噛み離れ部に近接して配置されているとよい。
この態様によれば、オイル落とし部が、油面近傍においてチェーンからオイルを掻き落とすため、オイルの掻き揚げに伴うエネルギー損失が一層低減される。
また、上記の態様において、前記オイル落とし部は、前記第2スプロケットの周方向に延在しているとよい。
この態様によれば、オイル落とし部は、第2スプロケットの上方を覆い、第2スプロケットから飛散するオイルを捕集する。これにより、第2スプロケットから飛散したオイルがチェーンに付着し難くなる。
また、上記の態様において、前記ガイド部の下端(34B)は、前記オイル内に位置し、前記第2スプロケットの軸線に沿った方向から見て下方に向けて幅が漸減しているとよい。
この態様によれば、油面下において、チェーンと共に移動するオイルとガイド部との衝突が抑制され、オイルがガイド部の外面に沿って円滑に流れるようになる。これにより、オイルの撹拌が抑制され、オイルの粘性抵抗に伴うエネルギー損失が低減される。
また、上記の態様において、前記チェーンガイドは、樹脂から形成されているとよい。
この態様によれば、ガイド部及びオイル落とし部を一体に備えたチェーンガイドの形成が容易になる。
また、上記の態様において、前記内燃機関本体は、シリンダブロック(3、4)、及び前記シリンダブロックの側部に結合されるチェーンケース(6)を有し、前記チェーンは、前記シリンダブロックと前記チェーンケースとの間に形成されたチェーン室(9)に配置され、前記シリンダブロック又は前記チェーンケースから、前記チェーンの内周側かつ前記第2スプロケットの上方に向けてオイル落とし壁(43)が突設されているとよい。
この態様によれば、飛散したオイルがオイル落とし壁によって捕集される。
また、上記の態様において、前記オイル落とし壁と前記オイル落とし部とは、前記第2スプロケットの軸線を中心とした周方向に並んで配置されているとよい。
この態様によれば、オイル落とし部とオイル落とし壁とが第2スプロケットの上方を幅広く覆う。
また、上記の態様において、前記オイル落とし壁と前記オイル落とし部とは、前記第2スプロケットの軸線を中心とした周方向において互いに重なりを有するとよい。
この態様によれば、オイル落とし部とオイル落とし壁とが周方向において隙間なく連続するため、飛散するオイルが確実に捕集される。
また、上記の態様において、前記オイル落とし壁は、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースの一方に突設され、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースの他方に当接しているとよい。
この態様によれば、オイル落とし壁を介してチェーンケースとシリンダブロックとが互いに当接することによって、チェーンケースの撓みが抑制される。
また、上記の態様において、前記第1スプロケットはクランクシャフトに設けられ、前記第2スプロケットはバランサ装置の入力軸に設けられているとよい。
この態様によれば、バランサ装置が油没する位置に配置される場合にも、バランサ装置に動力を伝達するチェーンによるオイルの掻き揚げが抑制される。
以上の構成によれば、内燃機関において、チェーン伝達機構のチェーンによって掻き揚げられるオイルを低減することができる。
本実施形態に係る内燃機関の断面図 チェーン室におけるアッパブロック及びロアブロックを示す側面図 チェーン室におけるアッパブロック及びロアブロックを示す斜視図 チェーンガイドを示す斜視図 変形例に係るオイル落とし部及びオイル落とし壁を示す側面図
以下、図面を参照して本発明に係る内燃機関1の実施形態について説明する。図1に示すように、内燃機関本体2は、複数のシリンダが形成された上部及び下方に向けて開口した箱形の下部を備えたアッパブロック3と、上下に開口した筒形に形成され、アッパブロック3の下部に結合されたロアブロック4と、ロアブロック4の下部に結合されたオイルパン5と、アッパブロック3の上部に結合されたシリンダヘッド(不図示)と、ロアブロック4、アッパブロック3及びシリンダヘッドの端壁に結合されたチェーンケース6とを有する。アッパブロック3の下部とロアブロック4とは、互いに協動して内部にクランク室7Aを備えたクランクケース7を形成する。チェーンケース6は、縁部に沿って形成されたフランジ6Aにおいてロアブロック4、アッパブロック3及びシリンダブロックに結合され、ロアブロック4、アッパブロック3及びシリンダブロックとの間に、上下に延在するチェーン室9を形成する。ロアブロック4の端壁4Aには、クランク室7Aの下部とチェーン室9の下部とを繋ぐ連通口11が形成されている。
アッパブロック3とロアブロック4との結合部には複数の軸受12が介装され、各軸受12にクランクシャフト14が回転可能に支持されている。クランクシャフト14の一端は、アッパブロック3の端壁3A及びロアブロック4の端壁4A及びチェーンケース6を通過してチェーンケース6の外方に突出している。クランクシャフト14のチェーンケース6の外方に突出した部分にはクランクプーリ15が結合されている。クランクプーリ15は、無端状のベルト(不図示)を介してACGやウォータポンプ等の補機の入力軸に設けられたプーリ(不図示)に連結されている。
クランクシャフト14のチェーン室9内に位置する部分には、第1ドライブスプロケット20と第2ドライブスプロケット21とが結合されている。第2ドライブスプロケット21は、第1ドライブスプロケット20よりもアッパブロック3及びロアブロック4の端壁3A、4A側に配置されている。第2ドライブスプロケット21は、シリンダブロックに回転可能に支持された吸気側及び排気側のカムシャフト(不図示)の端部に結合されたカムスプロケットとチェーン(不図示)を介して連結されている。
ロアブロック4の下部には、バランサ装置23が結合されている。バランサ装置23は、ハウジング23Aと、ハウジング23Aに回転可能に支持された入力シャフト23Bとを有している。入力シャフト23Bは、クランクシャフト14と平行に配置されている。入力シャフト23Bの一端は、ハウジング23Aから突出し、ロアブロック4に形成された連通口11を通過してチェーン室9内に配置されている。入力シャフト23Bの他端は、ハウジング23A内において、一対のバランサシャフト23Cの一方(図示されていない側)にギヤを介して結合されている。一対のバランサシャフト23Cは、互いに平行に配置され、それぞれアンバランスウエイトを備えている。一対のバランサシャフト23Cは、ギヤを介して互いに結合され、同速で逆回転する。
図1及び図2に示すように、入力シャフト23Bの一端にはドリブンスプロケット25が結合されている。ドリブンスプロケット25は、チェーン室9に配置されている。第1ドライブスプロケット20及びドリブンスプロケット25には、無端状のローラーチェーンであるチェーン26が掛け渡されている。第1ドライブスプロケット20、チェーン26、及びドリブンスプロケット25を含むチェーン伝達機構29によって、クランクシャフト14の回転が入力シャフト23Bに伝達される。ドリブンスプロケット25は、第1ドライブスプロケット20の下方に間隔をおいて配置されている。
図2に示すように、第1ドライブスプロケット20及びドリブンスプロケット25は、アッパブロック3及びロアブロック4の端壁4Aの外面に対向する方向からみて、それぞれ時計回り(右回り)に回転する。チェーン26は、第1ドライブスプロケット20を基準にして、第1ドライブスプロケット20からドリブンスプロケット25に向う部分を往行部26A、ドリブンスプロケット25から第1ドライブスプロケット20に向う部分を復行部26Bとする。復行部26Bは、ドリブンスプロケット25の下流側部分ともいえる。回転するチェーン26が各スプロケット20、25との噛み合いを開始する部分を噛み込み部とし、チェーン26が各スプロケット20、25との噛み合いを解除する部分を噛み離れ部とする。
内燃機関本体2の下部、すなわちオイルパン5と、クランク室7A及びチェーン室9の下部にはオイルが貯留されている。連通口11によって、クランク室7A及びチェーン室9におけるオイルの油面Sは同じ高さとなっている。油面Sは、内燃機関1の駆動時において、ドリブンスプロケット25の外周縁の最も下方に位置する部分より上方、かつ第1ドライブスプロケット20の外周縁の最も下方に位置する部分より下方に配置されている。すなわち、ドリブンスプロケット25の少なくとも一部は油面Sより下方に配置され(すなわち、油没し)、第1ドライブスプロケット20の全ては油面Sよりも上方に配置されている。本実施形態では、内燃機関1の駆動時における油面Sは、ドリブンスプロケット25の軸線よりも上方かつドリブンスプロケット25の最も上方に位置する部分より下方に配置されている。
ロアブロック4の端壁4Aの外面には、チェーンガイド30とチェーンテンショナ31とが設けられている。チェーンガイド30はチェーン26の復行部26Bに配置され、チェーンテンショナ31はチェーン26の往行部26Aに配置されている。
図2〜図4に示すように、チェーンガイド30は、チェーン26の復行部26Bの外周部に沿って延在するガイド部34と、ガイド部34からチェーン26とロアブロック4の端壁4Aとの間を通ってチェーン26の内周側に延びる延出部35と、延出部35の先端に設けられ、チェーン26を介してガイド部34に対向するオイル落とし部36とを一体に有している。本実施形態では、チェーンガイド30は樹脂から形成され、ガイド部34、延出部35、及びオイル落とし部36は一体に成形されている。チェーンガイド30は、ガイド部34において、ボルト等の締結部材37によってロアブロック4に結合されている。
ガイド部34は、チェーン26の外周部に摺接するガイド面34Aを有する。ガイド部34は、上下に延在し、その下端34Bは内燃機関1の駆動時において油面Sよりも下方に配置されている。ガイド部34の下端34Bは、ドリブンスプロケット25の噛み離れ部まで延在している。ガイド部34の下端34Bは、ドリブンスプロケット25の軸線に沿った方向から見て、下方に向うにつれてガイド面34A側に寄るように、幅が漸減し、鋭角に形成されている。すなわち、ガイド部34の下端34Bは、ドリブンスプロケット25の軸線に沿った方向から見て、先が細くなるように形成されている。本実施形態では、ガイド部34の下端34Bは面取りがなされている。
延出部35は、板状に形成され、ドリブンスプロケット25の噛み離れ部の近傍に配置され、ドリブンスプロケット25の軸線の上方に延出している。オイル落とし部36は、延出部35の先端からロアブロック4と相反する側に突出した凸部であり、チェーン26の内周部に対向する対向面36Aと、ドリブンスプロケット25の外周部に対向するオイル落とし面36Bとを有する。対向面36Aは、チェーン26の外周部がガイド面34Aに摺接した状態において、チェーン26の内周面との間に微小な隙間を形成する。ガイド面34A、延出部35、及び対向面36Aによって形成される溝部39にチェーン26が受容されている。
オイル落とし面36Bは、ドリブンスプロケット25の外周縁に隙間を置いて対向するように曲面に形成されている。対向面36Aとオイル落とし面36Bとの境界には、鋭角のエッジ部36Cが形成されている。本実施形態では、エッジ部36Cの先端は面取りがなされている。エッジ部36Cは、チェーン26の内周側において、ドリブンスプロケット25の噛み離れ部の近傍に配置されている。エッジ部36Cは、油面Sよりも上方に配置されることが好ましい。エッジ部36Cは、内周側において、ドリブンスプロケット25の噛み離れ部の近傍に配置されている。エッジ部36Cは、ドリブンスプロケット25及びチェーン26と干渉しない範囲で、ドリブンスプロケット25の噛み離れ部との距離が小さいほど好ましい。
図1に示すように、ロアブロック4の端壁4Aの外面における、ドリブンスプロケット25の上方には、当接座41が形成されている。当接座41は、端壁4Aの外面から側方に突出し、平面状の突出端面を有する。チェーンケース6の裏面には、オイル落とし壁43が突設されている。オイル落とし壁43は、円柱状の突き当て部43Aと、突き当て部43Aからチェーンケース6の裏面に沿ってドリブンスプロケット25の上方をチェーン26の往行部26A側に延びる壁部43Bとを有する。突き当て部43Aは、平面状の突出端を有し、突出端において当接座41に当接する。
図2及び図3に示すように、突き当て部43A及び当接座41は、オイル落とし部36の側方に近接して配置され、互いに接触しない範囲で突き当て部43Aとオイル落とし部36との隙間は小さいほど好ましい。壁部43Bは、ドリブンスプロケット25の外周縁の上方を周方向に延在している。壁部43Bのチェーン26の往行部26A側の端部は、チェーン26の内周側において、ドリブンスプロケット25の噛み込み近傍まで延びている。壁部43Bの突出端は、ロアブロック4の端壁4Aの外面に当接していてもよい。オイル落とし部36とオイル落とし壁43は、協働してドリブンスプロケット25の上方を周方向に覆う。
チェーンテンショナ31は、チェーン26の往行部26A側の外周側に配置された摺接部材31Aと、摺接部材31Aをチェーン26の外周部に向けて付勢する付勢装置31Bとを有する。摺接部材31Aは、チェーン26側に凸となるように円弧状に湾曲しつつ上下に延在し、上端部においてロアブロック4の端壁4Aの外面に回動可能に結合されている。付勢装置31Bは、圧縮コイルばね等から構成され、チェーンケース6に支持されている。付勢装置31Bに付勢された摺接部材31Aがチェーン26に当接することによって、チェーン26に所定の張力が付与される。
以上のように構成された内燃機関1では、チェーン伝達機構29によってクランクシャフト14の回転に応じてバランサ装置23の入力軸が回転する。オイル落とし部36を備えたチェーンガイド30は、チェーン26の復行部26B側において、チェーン26に付着したオイルを取り除き、チェーン26によるオイルの掻き揚げを抑制する。具体的には、チェーン26の内周部に近接して配置されたオイル落とし部36のエッジ部36Cが、チェーン26の内周部に付着したオイルをチェーン26から剥離させる。チェーン26から剥離したオイルは、一部が落下し、他の部分が慣性力によってオイル落とし面36B、オイル落とし壁43の下面に沿ってチェーン26の往行部26A側、より詳細にはドリブンスプロケット25の噛み込み部に流れる。このように、オイル落とし部36(オイル落とし面36B)及びオイル落とし壁43によってチェーン26から剥離したオイルがチェーン26の往行部26Aに送られるため、チェーン26の往行部26Aにオイルを供給するための付加的なオイル供給装置(例えば、オイルジェット等)を設ける必要がない。これにより、オイル供給装置に供給すべきオイル量を削減でき、オイルポンプの仕事が低減される。
油面S近傍において、オイル落とし部36がチェーン26からオイルを掻き落とすため、オイルの付着によるチェーン26の重量の増加に伴うエネルギー損失が低減される。また、オイルの粘性抵抗によるエネルギー損失が低減される。
ドリブンスプロケット25の回転によって、ドリブンスプロケット25から油面Sを越えて上方に飛散するオイルはオイル落とし部36及びオイル落とし壁43によって捕集され、第1ドライブスプロケット20やチェーン26の復行部26B、チェーン室9の他の部分への付着が抑制される。
オイル落とし部36は、チェーンガイド30と一体に設けられているため、ロアブロック4等の内燃機関本体2に形成する必要がなく、また取り付けが容易である。
オイル内に配置されたガイド部34の下端34Bは、チェーン26の復行部分の外周部に沿って配置されているため、チェーン26と一体に上方に移動しようとするオイル流をチェーン26から剥離させ、チェーン26によるオイルの掻き揚げを抑制することができる。ドリブンスプロケット25の軸線に沿った方向から見て、ガイド部34の下端34Bが先細に形成されているため、チェーン26から剥離するオイル流は円滑にガイド部34の外側(チェーン26と相反する側)に流れる。すなわち、ガイド部34の下端34Bは、オイルとの衝突を避けてオイル流を整流する効果を奏する。これにより、油面S下におけるオイルの撹拌が抑制され、粘性抵抗によるエネルギーの損失が低減される。
オイル落とし壁43によってチェーンケース6の剛性が高められる。また、突き当て部43Aの突出端面が当接座41の突出端面に当接することによって、チェーンケース6の位置が安定し、チェーンケース6の撓み(変形)が抑制される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、オイル落とし部36及びオイル落とし壁43の形状は、様々な形状とすることができる。例えば、図5に示すように、オイル落とし部36の一部がチェーン26の往行部26A側に延出し、オイル落とし壁43の突き当て部43Aの一部がオイル落とし部36の上方に延出し、オイル落とし部36及びオイル落とし壁43がドリブンスプロケット25の周方向に互いに重なりを有するように配置されてもよい。この構成によれば、オイル落とし部36とオイル落とし壁43との隙間が屈曲するため、隙間をオイルが通過し難くなり、オイル落とし部36及びオイル落とし壁43において一層確実にオイルが捕集されるようになる。
チェーンガイド30は、ロアブロック4、アッパブロック3及びチェーンケース6のいずれかに支持されるとよい。また、オイル落とし壁43は、ロアブロック4、アッパブロック3及びチェーンケース6のいずれかに形成されるとよい。
1 :内燃機関
2 :内燃機関本体
3 :アッパブロック
4 :ロアブロック
4A :端壁
5 :オイルパン
6 :チェーンケース
7A :クランク室
9 :チェーン室
11 :連通口
14 :クランクシャフト
20 :第1ドライブスプロケット(第1スプロケット)
23 :バランサ装置
23B :入力シャフト
25 :ドリブンスプロケット(第2スプロケット)
26 :チェーン
29 :チェーン伝達機構
30 :チェーンガイド
34 :ガイド部
34A :ガイド面
34B :下端
35 :延出部
36 :オイル落とし部
36A :対向面
36B :オイル落とし面
36C :エッジ部
41 :当接座
43 :オイル落とし壁
43A :突き当て部
43B :壁部
S :油面

Claims (10)

  1. 下部にオイルを貯留する内燃機関本体と、
    前記オイルの油面よりも上方に配置された第1スプロケットと、
    前記オイルに少なくとも一部が油没した第2スプロケットと、
    前記第1スプロケット及び前記第2スプロケットに掛け渡されたチェーンと、
    前記チェーンにおける前記第2スプロケットの下流側部分に摺接するチェーンガイドとを有し、
    前記チェーンガイドが、前記チェーンの外周部に摺接するガイド部と、前記ガイド部から前記チェーンの側方を前記チェーンの内周側に延びる延出部と、前記延出部に設けられ、前記チェーンの内周側かつ前記油面よりも上方において、前記チェーンの内周部と対向するように配置されたオイル落とし部とを一体に備えることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記オイル落とし部は、前記第2スプロケットと前記チェーンとの噛み離れ部に近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記オイル落とし部は、前記第2スプロケットの周方向に延在していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記ガイド部の下端は、前記オイル内に位置し、前記第2スプロケットの軸線に沿った方向から見て下方に向けて幅が漸減していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関。
  5. 前記チェーンガイドは、樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関。
  6. 前記内燃機関本体は、シリンダブロック、及び前記シリンダブロックの側部に結合されるチェーンケースを有し、
    前記チェーンは、前記シリンダブロックと前記チェーンケースとの間に形成されたチェーン室に配置され、
    前記シリンダブロック又は前記チェーンケースから、前記チェーンの内周側かつ前記第2スプロケットの上方に向けてオイル落とし壁が突設されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の内燃機関。
  7. 前記オイル落とし壁と前記オイル落とし部とは、前記第2スプロケットの軸線を中心とした周方向に並んで配置されていることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関。
  8. 前記オイル落とし壁と前記オイル落とし部とは、前記第2スプロケットの軸線を中心とした周方向において互いに重なりを有することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の内燃機関。
  9. 前記オイル落とし壁は、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースの一方に突設され、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースの他方に当接していることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1つに記載の内燃機関。
  10. 前記第1スプロケットはクランクシャフトに設けられ、前記第2スプロケットはバランサ装置の入力軸に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の内燃機関。
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