JP2010223078A - 内燃機関のオイル戻し構造 - Google Patents
内燃機関のオイル戻し構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010223078A JP2010223078A JP2009070660A JP2009070660A JP2010223078A JP 2010223078 A JP2010223078 A JP 2010223078A JP 2009070660 A JP2009070660 A JP 2009070660A JP 2009070660 A JP2009070660 A JP 2009070660A JP 2010223078 A JP2010223078 A JP 2010223078A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- chain
- chain case
- cylinder block
- baffle plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
【課題】シリンダヘッド2側を潤滑したオイルを、シリンダブロック1に形成されてその前面に開口するオイル落とし通路13から、チェーンケース11内を通して、オイルパン3内に戻す際に、チェーン10による攪拌を防止して、油温の上昇等を防止する。
【解決手段】チェーンケース11内面とチェーン10との間に位置して、チェーンケース11内面との間にオイル案内空間15を形成するバッフルプレート14を設ける。また、シリンダブロック1前面のオイル落とし通路13の開口端から、バッフルプレート14側へ延びて、オイルをオイル案内空間15に導く連通パイプ16を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】チェーンケース11内面とチェーン10との間に位置して、チェーンケース11内面との間にオイル案内空間15を形成するバッフルプレート14を設ける。また、シリンダブロック1前面のオイル落とし通路13の開口端から、バッフルプレート14側へ延びて、オイルをオイル案内空間15に導く連通パイプ16を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関において、シリンダヘッド側を潤滑したオイルをチェーンケース内を経由させてオイルパンに戻すためのオイル戻し構造に関する。
内燃機関においては、シリンダブロック及びシリンダヘッドの前面側に、クランク軸とカム軸との間で動力を伝達するチェーンを包覆するチェーンケースを備えている。そして、このチェーンケースは、特許文献1、2に示されているように、シリンダヘッド側を潤滑したオイルをオイルパンに戻すための経路として利用されている。
しかしながら、チェーンケース内をオイルの戻し経路として利用する場合、チェーンケース内にはチェーンが内蔵されており、オイルはチェーンによって攪拌される。従って、攪拌により油温が上昇し、油中気泡率も増加し、オイルによる潤滑・冷却性能の低下を招く。
本発明は、このような実状に鑑み、チェーンケースを利用するも、チェーンでの攪拌を確実に防止して、油温低下等を図ることができるオイル戻し構造を提供することを課題とする。
このため、本発明は、シリンダヘッド側を潤滑したオイルを、シリンダブロックに形成されてその前面に開口するオイル落とし通路から、チェーンケース内を通して、オイルパン内に流下させるようにした内燃機関のオイル戻し構造において、チェーンケース内面とチェーンとの間に位置して、チェーンケース内面との間にオイル案内空間を形成するバッフルプレートと、前記オイル落とし通路の開口端から、前記バッフルプレート側へ延びて、オイルを前記オイル案内空間に導く連通路と、を設ける構成とする。
本発明によれば、シリンダヘッド側を潤滑したオイルは、シリンダブロックのオイル落とし通路を通り、更に連通路を通って、チェーンケース内面とバッフルプレートとの間のオイル案内空間に導かれ、ここを流下して、オイルパンに戻される。
従って、チェーンによる攪拌を受けることがなく、気泡の発生もなく、また、チェーンケース内面に沿って流れることで、シリンダブロックからの受熱が少なくなる一方、外部へ放熱を促進できることから、油温を低下させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3を参照し、内燃機関の本体は、複数のシリンダボアが列設されるシリンダブロック1と、シリンダブロック1の上面にガスケットを介して締結されるシリンダヘッド2と、シリンダブロック1の下方にガスケットを介して取付けられるオイルパン3と、を含んで構成される。
シリンダブロック1の下部には、内燃機関の各気筒の燃焼圧力によるピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク軸4が枢支され、シリンダヘッド2の上部には、内燃機関の吸気弁及び排気弁をそれぞれ開閉駆動するカム軸5、6が枢支されている。
そして、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の前面1a、2a側で、シリンダブロック1の前面1aより突出しているクランク軸4の端部に小径のクランクスプロケット7を取付け、シリンダヘッド2の前面2aより突出しているカム軸5、6の端部に大径のスプロケット8、9を取付け、これらのスプロケット7、8、9にチェーン10を巻掛けて、クランク軸4により、その1/2の速度で、カム軸5、6を駆動している。尚、チェーン10には、クランクスプロケット7とカムスプロケット8、9との間で、テンショナー及びチェーンガイドを作用させているが、図示していない。
そして、チェーン10を包覆するように、チェーンケース11を設け、このチェーンケース11の周縁フランジ部を、シリンダヘッド2、シリンダブロック1及びオイルパン3の前面側の周縁フランジ部に締付け固定するようにしてある。
一方、オイルパン3には、潤滑用のオイルが貯留されており、このオイルを、図示しないオイルポンプにより吸入・吐出して、エンジン各部を潤滑するようにしており、一部のオイルは、シリンダヘッド2上部の動弁機構(カム軸5、6を含む)に供給されて、その潤滑に用いられる。
シリンダヘッド2側の動弁機構の潤滑に用いられたオイルは、シリンダヘッド2側のオイル回収通路12に集められた後、シリンダブロック1に形成されたオイル落とし通路13に導かれる。
オイル落とし通路13は、一端がシリンダブロック1の上面に開口し、該開口部から下方に向かった後、気筒列方向に前面側に向かい、他端がシリンダブロック1の前面1aに開口している。
従来は、シリンダヘッド2からシリンダブロック1のオイル落とし通路13を落ちてきたオイルを、シリンダブロック前面1aの開口部から、そのままチェーンケース11内に勢いよく噴出させ、チェーンケース11内を流下させて、オイルパン3内に戻していた。このため、チェーンケース1内でオイルがチェーン10によって攪拌され、攪拌によって、油温の上昇と油中気泡率の増加とを招いていた。
このような課題を解決するため、本発明の実施形態では、下記のように構成している。
チェーンケース11の内面に沿って、バッフルプレート14を設け、チェーンケース11とバッフルプレート14との2重構造にする。
このバッフルプレート14は、チェーンケース11内面とチェーン10との間に位置して、チェーンケース11内面との間にオイル案内空間(空隙)15を形成する。また、このバッフルプレート14は、チェーンケース11の内面より突出させたボス部(図示せず)に固定するなどして、チェーンケース11と一体化する。
そして、シリンダブロック1等にチェーンケース11を取付けた状態で、一端がシリンダブロック1側のオイル落とし通路13の開口端に連通し、他端がバッフルプレート14を貫通してオイル案内空間15に開口する、連通パイプ(連通路)16を設ける。
この連通パイプ16は、予めバッフルプレート14に取付けて、チェーンケース11と一体化しておき、チェーンケース11の取付時に、シリンダブロック1側のオイル落とし通路13と連通させるようにしてもよいし、予めオイル落とし通路13に連通接続して、シリンダブロック1と一体化しておき、チェーンケース11の取付時にバッフルプレート14側の孔と連通させるようにしてもよい。
尚、バッフルプレート14は、前面側から視て(図2参照)、上端部が、オイル落とし通路13の開口端より高い位置にきて、下端部が、オイルパン3まで達する低い位置にくるような、大きさを有するようにする。
本実施形態によれば、シリンダヘッド2側の動弁機構を潤滑したオイルは、シリンダヘッド2側のオイル回収通路12により集められ、シリンダブロック1のオイル落とし通路13を通り、シリンダブロック前面1aの開口端から連通パイプ16内に流入する。そして、連通パイプ16からバッフルプレート14を通り抜けて、チェーンケース11内面とバッフルプレート14との間のオイル案内空間15へ流出する。そして、このオイル案内空間15を流下して、オイルパン3に戻される。
従って、チェーン10による攪拌を受けることがなく、気泡の発生もなく、また、チェーンケース11内面に沿って流れることで、シリンダブロック1からの受熱が少なくなる一方、チェーンケース11外面へ放熱を促進できることから、油温を低下させることができる。
言い換えれば、チェーンケース11内にバッフルプレート14があり、チェーンケース11とバッフルプレート14との2重構造になっていること、及び、シリンダブロック前面1aのオイル落とし通路13の開口部とバッフルプレート14(オイル案内空間15)とが連通パイプ16により連通していること、により、オイルが、チェーン10により攪拌されることなく、バッフルプレート14とチェーンケース11内面との間を通り、チェーンケース11外面から放熱しながら、オイルパン3へ向かい、油温を十分に低下させることができると共に、気泡の発生もない。
従って、オイルによる潤滑・冷却性能を向上させることができ、内燃機関の耐久性の向上につながる。
1 シリンダブロック
2 シリンダヘッド
3 オイルパン
4 クランク軸
5、6 カム軸
7 クランクスプロケット
8,9 カムスプロケット
10 チェーン
11 チェーンケース
12 オイル回収通路
13 オイル落とし通路
14 バッフルプレート
15 オイル案内空間
16 連通パイプ
2 シリンダヘッド
3 オイルパン
4 クランク軸
5、6 カム軸
7 クランクスプロケット
8,9 カムスプロケット
10 チェーン
11 チェーンケース
12 オイル回収通路
13 オイル落とし通路
14 バッフルプレート
15 オイル案内空間
16 連通パイプ
Claims (1)
- シリンダブロック及びシリンダヘッドの前面側に、クランク軸とカム軸との間で動力を伝達するチェーンを包覆するチェーンケースを備え、シリンダヘッド側を潤滑したオイルを、シリンダブロックに形成されてその前面に開口するオイル落とし通路から、前記チェーンケース内を通して、オイルパン内に流下させるようにした内燃機関のオイル戻し構造であって、
前記チェーンケース内面と前記チェーンとの間に位置して、前記チェーンケース内面との間にオイル案内空間を形成するバッフルプレートと、
前記オイル落とし通路の開口端から、前記バッフルプレート側へ延びて、オイルを前記オイル案内空間に導く連通路と、
を設けたことを特徴とする内燃機関のオイル戻し構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009070660A JP2010223078A (ja) | 2009-03-23 | 2009-03-23 | 内燃機関のオイル戻し構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009070660A JP2010223078A (ja) | 2009-03-23 | 2009-03-23 | 内燃機関のオイル戻し構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010223078A true JP2010223078A (ja) | 2010-10-07 |
Family
ID=43040546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009070660A Pending JP2010223078A (ja) | 2009-03-23 | 2009-03-23 | 内燃機関のオイル戻し構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010223078A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013007337A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Aisin Seiki Co Ltd | チェーンケース |
-
2009
- 2009-03-23 JP JP2009070660A patent/JP2010223078A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013007337A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Aisin Seiki Co Ltd | チェーンケース |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2483532B1 (en) | Four-cycle engine, bush cutter and engine-driven tool having same | |
JP4698623B2 (ja) | 内燃機関のブリーザ装置 | |
US7971563B2 (en) | Engine valve operating system | |
JP2013130080A (ja) | チェーンケース | |
JP2007321747A (ja) | ベルト式伝動機構を備えるバーチカル内燃機関 | |
JPH08177442A (ja) | 縦軸エンジンおよびその潤滑装置 | |
JP2010223078A (ja) | 内燃機関のオイル戻し構造 | |
CN101586488A (zh) | 发动机的气缸盖润滑结构 | |
JP2011140928A (ja) | ターボ過給機付きエンジンの潤滑装置 | |
JPH08200088A (ja) | 内燃機関のチェーンケース構造 | |
JP4960828B2 (ja) | エンジンのオイル循環構造 | |
EP2071143B1 (en) | Oil supply mechanism for internal combustion engine | |
JP2006070758A (ja) | 内燃機関 | |
JP4137857B2 (ja) | 内燃機関のオイル通路構造 | |
JP2006029114A (ja) | 内燃機関のオイルパン | |
JP2012202266A (ja) | 内燃機関のオイル貯留装置 | |
JP2007321746A (ja) | ベルト式伝動機構を備えるバーチカル内燃機関 | |
JP6061752B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP6318961B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP2011007103A (ja) | 内燃機関におけるシリンダヘッド | |
JP5814744B2 (ja) | エンジン | |
JP4605607B2 (ja) | 水冷式エンジンの冷却水通路構造 | |
JP5974551B2 (ja) | 潤滑装置 | |
JP2017172513A (ja) | カムチェーンガイド | |
JP2018162700A (ja) | カバー構造体 |