JP2017083286A - 物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた物理量検出感度を発揮することのできる物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】振動片は、Z軸方向に沿って駆動振動し、角速度が加わることでX軸方向に沿って検出振動する検出腕221と、検出腕221に配置された第1、第2、第3、第4電極部331、332、341、342および第1、第2、第3、第4接地電極部351、352、353、354と、を有する。そして、第1電極部331と第1接地電極部351の間に発生する信号と、第2電極部332と第2接地電極部352の間に発生する信号とは、駆動振動のときに逆相であり、検出振動のときに同相である。また、第3電極部341と第3接地電極部353の間に発生する信号と、第4電極部342と第4接地電極部354の間に発生する信号とは、駆動振動のときに逆相であり、検出振動のときに同相である。【選択図】図4

Description

本発明は、物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、角速度検出振動片として、特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1に記載の物理量検出振動片は、基部と、基部からY軸方向両側に延びる一対の検出腕と、基部からX軸方向両側に延びる一対の連結腕と、一方の連結腕からY軸方向両側に向けて延びる一対の駆動腕と、他方の連結腕からY軸方向両側に向けて延びる一対の駆動腕と、を有する。このような角速度検出振動片は、各駆動腕が斜め振動(X軸方向の振動成分と、Z軸方向の振動成分とを含む振動)をするようになっており、Z軸まわりの角速度とY軸まわりの角速度を独立して検出することができる。具体的には、一方の検出腕の検出電極から取り出された検出信号を「第1検出信号Sa」とし、他方の検出腕の検出電極から取り出された検出信号を「第2検出信号Sb」としたとき、Sa−SbによってZ軸まわりの角速度を検出することができ、反対に、Sa+SbによってY軸まわりの角速度を検出することができる。
特開2013−190304号公報
しかしながら、実際には、第1検出信号Saには、例えば、駆動電極との容量結合に起因したノイズNaが混入しており、同様に、第2検出信号Sbにも、例えば、駆動電極との容量結合に起因したノイズNbが混入している。そのため、前述したように、Z軸まわりの角速度を検出するために、Sa−Sbの演算処理、すなわち、SaからSbを減算する処理を行えば、ノイズNa、Nbがキャンセルされて、ノイズが小さくなるが、反対に、Y軸まわりの角速度を検出するために、Sa+Sbの演算を行えば、ノイズNa、Nbが足し合されて、ノイズが大きくなってしまう。このように、特許文献1の角速度検出振動片では、Z軸まわりの角速度およびY軸まわりの角速度を共に高精度に検出することができないという問題がある。
本発明の目的は、優れた物理量検出感度を発揮することのできる物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
本適用例にかかる物理量検出振動片は、圧電体を含み、第1方向に沿って駆動振動し、物理量が加わることで前記第1方向に直交する第2方向に沿って検出振動する検出腕と、
前記検出腕に配置されている第1検出信号電極、第2検出信号電極および基準電位電極と、を有し、
前記第1検出信号電極は、第1電極部と、第2電極部と、を有し、
前記第2検出信号電極は、第3電極部と、第4電極部と、を有し、
前記基準電位電極は、
前記第1電極部に対して基準電位となる第1基準電位電極部と、
前記第2電極部に対して基準電位となる第2基準電位電極部と、
前記第3電極部に対して基準電位となる第3基準電位電極部と、
前記第4電極部に対して基準電位となる第4基準電位電極部と、を有し、
前記第1電極部と前記第1基準電位電極部の間に発生する信号と、前記第2電極部と前記第2基準電位電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であり、
前記第3電極部と前記第3基準電位電極部の間に発生する信号と、前記第4電極部と前記第4基準電位電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であることを特徴とする。
これにより、検出信号に混入したノイズを効果的に低減することができ、優れた物理量検出感度を発揮することのできる物理量検出振動片となる。
上述の適用例において、前記検出腕は、
前記第1方向の一方側に向けて突出する第1突出部と、
前記第1方向の他方側に向けて突出する第2突出部と、
前記第1突出部に対して前記第2方向の一方側に位置し、前記第1方向の前記一方側に向けて突出する第3突出部と、
前記第2突出部に対して前記第2方向の前記一方側に位置し、前記第1方向の前記他方側に向けて突出する第4突出部と、を有し、
前記第1電極部および前記第1基準電位電極部は、前記第1突出部を間に挟んで配置され、
前記第2電極部および前記第2基準電位電極部は、前記第2突出部を間に挟んで配置され、
前記第3電極部および前記第3基準電位電極部は、前記第3突出部を間に挟んで配置され、
前記第4電極部および前記第4基準電位電極部は、前記第4突出部を間に挟んで配置されていることが好ましい。
これにより、各電極の配置が容易となると共に、効率的に検出信号を取り出すことができる。
本適用例にかかる物理量検出振動片は、圧電体を含み、第1方向に沿って駆動振動し、物理量が加わることで前記第1方向に直交する第2方向に沿って検出振動する検出腕と、
前記検出腕に配置されている第1検出信号電極および第2検出信号電極と、を有し、
前記第1検出信号電極は、第1電極部と、第2電極部と、を有し、
前記第2検出信号電極は、第3電極部と、第4電極部と、を有し、
前記第1電極部と前記第3電極部の間に発生する信号と、前記第2電極部と前記第3電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であり、
前記第1電極部と前記第4電極部の間に発生する信号と、前記第2電極部と前記第4電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であることを特徴とする。
これにより、検出信号に混入したノイズを効果的に低減することができ、優れた物理量検出感度を発揮することのできる物理量検出振動片となる。
上述の適用例において、前記検出腕は、
前記第1方向の一方側に配置されている検出腕第1主面と、
前記第1方向の他方側に配置されている検出腕第2主面と、
前記第2方向の一方側に配置されている検出腕第1側面と、
前記第2方向の他方側に配置されている検出腕第2側面と、
前記検出腕第1主面に開放する検出腕第1溝部と、
前記検出腕第2主面に開放する検出腕第2溝部と、を有し、
前記第1電極部は、前記検出腕第1溝部に配置され、
前記第2電極部は、前記検出腕第2溝部に配置され、
前記第3電極部は、前記検出腕第1側面に配置され、
前記第4電極部は、前記検出腕第2側面に配置されていることが好ましい。
これにより、各電極の配置が容易となると共に、効率的に検出信号を取り出すことができる。
上述の適用例において、前記検出腕を挟んで配置されている一対の駆動腕と、
前記検出腕および前記駆動腕が接続されている基部と、を有することが好ましい。
これにより、物理量検出振動片をバランスよく駆動させることができる。
本発明の物理量検出振動片では、前記検出腕は、前記基部を挟んで少なくとも2本配置されていることが好ましい。
これにより、信号強度を高めることができる。また、検出腕の振動方向の異なりを利用して異なる物理量を独立して検出することも可能となる。
上述の適用例において、前記第1方向および前記第2方向に直交する方向を第3方向としたとき、
基部と、
前記基部から互いに前記第3方向の反対側に延びている一対の前記検出腕と、
前記基部から互いに前記第2方向の反対側に延びている一対の連結腕と、
一方の前記連結腕から互いに前記第3方向の反対側へ延びている一対の駆動腕と、
他方の前記連結腕から互いに前記第3方向の反対側へ延びている一対の駆動腕と、を有していることが好ましい。
これにより、物理量検出振動片をバランスよく駆動させることができる。また、検出腕が2本あるため、検出感度が向上する。
上述の適用例において、一方の前記検出腕の前記第1方向の一方側の面に設けられている第1錘部と、
他方の前記検出腕の前記第1方向の他方側の面に設けられている第2錘部と、を有していることが好ましい。
これにより、一対の検出腕の第1方向への振動が対称的となる。
上述の適用例において、前記駆動腕は、
前記第1方向の一方側に配置されている駆動腕第1主面と、
前記第1方向の他方側に配置されている駆動腕第2主面と、
前記第2方向の一方側に配置されている駆動腕第1側面と、
前記第2方向の他方側に配置されている駆動腕第2側面と、
前記駆動腕第1主面に設けられている駆動腕第1溝部と、
前記駆動腕第2主面に設けられている駆動腕第2溝部と、
前記駆動腕第1溝部の前記第2方向の一方側に位置し、前記駆動腕第1主面と前記駆動腕第1側面とを接続している第1段差部と、
前記駆動腕第2溝部の前記第2方向の他方側に位置し、前記駆動腕第2主面と前記駆動腕第2側面とを接続している第2段差部と、を有し、
前記第1段差部の前記第3方向の先端は、前記駆動腕第1溝部の前記第3方向の先端よりも前記駆動腕の先端側に位置し、
前記第2段差部の前記第3方向の先端は、前記駆動腕第2溝部の前記第3方向の先端よりも前記駆動腕の先端側に位置していることが好ましい。
これにより、駆動腕を第1方向および第2方向を含む斜め方向に効率的に振動させることができる。
本適用例にかかる物理量検出装置は、上述の物理量検出振動片と、
前記物理量検出振動片と電気的に接続されている回路と、を有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い物理量検出装置が得られる。
本適用例にかかる電子機器は、上述の物理量検出振動片を有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本適用例にかかる移動体は、上述の物理量検出振動片を有することを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る物理量検出振動片の斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 屈曲振動により検出腕に発生する電界の向きを示す断面図である。 屈曲振動により検出腕に発生する電界の向きを示す断面図である。 物理量検出振動片の駆動振動モードを示す模式図である。 物理量検出振動片のY軸検出振動モードを示す模式図である。 物理量検出振動片のZ軸検出振動モードを示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係る物理量検出振動片の斜視図である。 図9中のC−C線断面図である。 本発明の第3実施形態に係る物理量検出振動片の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る物理量検出振動片の断面図である。 屈曲振動により検出腕に発生する電界の向きを示す断面図である。 屈曲振動により検出腕に発生する電界の向きを示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る物理量検出振動片の上面図および下面図である。 腕の重心を示す断面図である。 図15に示す物理量検出振動片の変形例を示す上面図および下面図である。 図15に示す物理量検出振動片の変形例を示す上面図および下面図である。 本発明の第5実施形態に係る物理量検出振動片の上面図および下面図である。 本発明の物理量検出装置を示すブロック図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る物理量検出振動片について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量検出振動片の斜視図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1中のB−B線断面図である。図4および図5は、それぞれ、屈曲振動により検出腕に発生する電界の向きを示す断面図である。図6は、物理量検出振動片の駆動振動モードを示す模式図である。図7は、物理量検出振動片のY軸検出振動モードを示す模式図である。図8は、物理量検出振動片のZ軸検出振動モードを示す模式図である。なお、説明の便宜上、図2および図3の断面図では、梁部の図示を省略している。
なお、以下では、説明の便宜上、水晶の結晶軸をX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)およびZ軸(光軸)とし、X軸に沿った方向を「X軸方向(第2方向)」とも言い、Y軸に沿った方向を「Y軸方向(第3方向)」とも言い、Z軸に沿った方向を「Z軸方向(第1方向)」とも言う。また、+Z軸側を「上」とも言い、−Z軸側を「下」とも言う。
図1に示す振動片1は、Z軸まわりの角速度ωzと、Y軸まわりの角速度ωyと、を独立して検出することのできる物理量検出振動片である。このような振動片1は、振動体2と、振動体2に配置された電極と、を有する。
振動体2は、水晶で構成されている。ただし、振動体2の構成材料としては、水晶に限定されず、例えば、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等の水晶以外の圧電体材料を用いてもよい。また、振動体2は、水晶の結晶軸であるX軸およびY軸で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸方向に厚みを有する板状をなしている。すなわち、振動体2は、Zカット水晶板をパターニングすることで形成されている。ただし、水晶のカット角については、目的を達成することができる限りこれに限定されず、例えば、振動体2の厚さ方向に対してZ軸が若干ずれていてもよい。
このような振動体2は、ほぼ中央部に位置する基部21と、基部21からY軸方向両側に向けて延出する検出腕221、222と、基部21からX軸方向両側に向けて延出する連結腕231、232と、連結腕231の先端部からY軸方向両側に向けて延出する駆動腕241、242と、連結腕232の先端部からY軸方向両側に向けて延出する駆動腕243、244と、基部21を間に挟むようにしてY軸方向に離間して配置された支持部251、252と、基部21と支持部251とを連結する梁部261、262と、基部21と支持部252とを連結する梁部263、264と、を有する。そして、支持部251、252を介してパッケージ等の別部材に実装される。
このような構成によれば、腕221、222、241、242、243、244をバランスよく配置することができるため、振動体2をバランスよく振動させることができる。
検出腕221は、図2に示すように、上面(検出腕第1主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(検出腕第1溝部)2211と、下面(検出腕第2主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(検出腕第2溝部)2212と、を有する。そのため、検出腕221は、H型の横断面形状を有する。また、検出腕221は、溝部2211と−X軸側の側面(検出腕第1側面)との間に位置し、+Z軸方向に突出した突出部(第1突出部)2213と、溝部2212と−X軸側の側面との間に位置し、−Z軸方向に突出した突出部(第2突出部)2214と、溝部2211と+X軸側の側面(検出腕第2側面)との間に位置し、+Z軸方向に突出した突出部(第3突出部)2215と、溝部2212と+X軸側の側面との間に位置し、−Z軸方向に突出した突出部(第4突出部)2216と、を有する。
検出腕222は、図3に示すように、上面(検出腕第1主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(検出腕第1溝部)2221と、下面(検出腕第2主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(検出腕第2溝部)2222と、を有する。そのため、検出腕222は、H型の横断面形状を有する。また、検出腕222は、溝部2221と−X軸側の側面(検出腕第1側面)との間に位置し、+Z軸方向に突出した突出部(第1突出部)2223と、溝部2222と−X軸側の側面との間に位置し、−Z軸方向に突出した突出部(第2突出部)2224と、溝部2221と+X軸側の側面(検出腕第2側面)との間に位置し、+Z軸方向に突出した突出部(第3突出部)2225と、溝部2222と+X軸側の側面との間に位置し、−Z軸方向に突出した突出部(第4突出部)2226と、を有する。
これら検出腕221、222は、基部21を挟んで両側に設けられており、基部21の重心を通りX軸に沿った軸Jxに対して対称的に配置されている。このような配置とすることで、後述するように、検出腕221、222の振動方向の組み合わせの異なりを利用して、角速度ωyおよび角速度ωzを独立して検出することが可能となる。
駆動腕241は、図2に示すように、上面(駆動腕第1主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第1溝部)2411と、下面(駆動腕第2主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第2溝部)2412と、を有する。また、駆動腕241は、溝部2411の−X軸側に位置し、上面と−X軸側の側面(駆動腕第1側面)とを接続する段差部2413と、溝部2412の+X軸側に位置し、下面と+X軸側の側面(駆動腕第2側面)とを接続する段差部2414と、を有する。
駆動腕242は、図3に示すように、上面(駆動腕第1主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第1溝部)2421と、下面(駆動腕第2主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第2溝部)2422と、を有する。また、駆動腕242は、溝部2421の−X軸側に位置し、上面と−X軸側の側面(駆動腕第1側面)とを接続する段差部2423と、溝部2422の+X軸側に位置し、下面と+X軸側の側面(駆動腕第2側面)とを接続する段差部2424と、を有する。
駆動腕243は、図2に示すように、上面(駆動腕第1主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第1溝部)2431と、下面(駆動腕第2主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第2溝部)2432と、を有する。また、駆動腕243は、溝部2431の+X軸側に位置し、上面と+X軸側の側面(駆動腕第1側面)とを接続する段差部2433と、溝部2432の−X軸側に位置し、下面と−X軸側の側面(駆動腕第2側面)とを接続する段差部2434と、を有する。
駆動腕244は、図3に示すように、上面(駆動腕第1主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第2溝部)2441と、下面(駆動腕第2主面)に開放し、Y軸方向に延びる溝部(駆動腕第2溝部)2442と、を有する。また、駆動腕244は、溝部2441の+X軸側に位置し、上面と+X軸側の側面(駆動腕第1側面)とを接続する段差部2443と、溝部2442の−X軸側に位置し、下面と−X軸側の側面(駆動腕第2側面)とを接続する段差部2444と、を有する。
これら駆動腕241〜244のうち、駆動腕241、243と駆動腕242、244とは、軸Jxに対して対称的に配置されており、駆動腕241、242と駆動腕243、244とは重心を通りY軸に沿った軸Jyに対して対称的に配置されている。また、駆動腕241〜244は、X軸方向の腕の中心線LxおよびZ軸方向の中心線Lzの両線に関して非対称な横断面形状を有している。このような形状とすることで、後述するように、駆動振動モードにおいて、駆動腕241〜244をX軸成分とZ軸成分とを含む斜め方向に振動させることができる。
梁部261は、検出腕221と駆動腕241との間を通って基部21と支持部251とを連結し、梁部262は、検出腕221と駆動腕243との間を通って基部21と支持部251とを連結している。また、梁部263は、検出腕222と駆動腕242との間を通って基部21と支持部252とを連結し、梁部264は、検出腕222と駆動腕244との間を通って基部21と支持部252とを連結している。
次に、振動体2に配置された電極について説明する。振動体2に配置された電極は、図1ないし図3に示すように、駆動信号電極31と、駆動接地電極32と、第1検出信号電極33と、第2検出信号電極34と、第1検出接地電極35と、第3検出信号電極36と、第4検出信号電極37と、第2検出接地電極38と、を有する。
駆動信号電極31は、駆動腕241の上面および下面(溝部2411、2412内)と、駆動腕242の上面および下面(溝部2421、2422内)と、駆動腕243の両側面と、駆動腕244の両側面と、に配置されている。そして、駆動信号電極31は、梁部264を通って、支持部252に配置された駆動信号端子41に電気的に接続されている。このような駆動信号電極31は、駆動腕241〜244を駆動振動させるための駆動信号(電圧)を印加するための電極である。
駆動接地電極32は、駆動腕241の両側面と、駆動腕242の両側面と、駆動腕243の上面および下面(溝部2431、2432内)と、駆動腕244の上面および下面(溝部2441、2442内)と、に配置されている。そして、駆動接地電極32は、梁部262を通って、支持部251に配置された駆動接地端子42に電気的に接続されている。このような駆動接地電極32は、駆動信号電極31に対してグランド(基準電位)となる電極である。
第1検出信号電極33は、検出腕221の溝部2211の−X軸側の側面と、溝部2212の−X軸側の側面と、に配置されている。そして、第1検出信号電極33は、梁部261を通って、支持部251に配置された第1検出信号端子43に電気的に接続されている。このような第1検出信号電極33は、角速度が加わることで発生するコリオリ力に基づいた第1検出信号S1を取得するための電極である。なお、以下では、溝部2211に配置された第1検出信号電極33を「第1電極部331」とも言い、溝部2212に配置された第1検出信号電極33を「第2電極部332」とも言う。
第2検出信号電極34は、検出腕221の+X軸側の側面に配置されている。そして、第2検出信号電極34は、梁部261を通って、支持部251に配置された第2検出信号端子44に電気的に接続されている。このような第2検出信号電極34は、角速度が加わることで発生するコリオリ力に基づいた第2検出信号S2を取得するための電極である。なお、以下では、第2検出信号電極34の側面上方(第3突出部2215)に配置されている部分を「第3電極部341」とも言い、側面下方(第4突出部2216)に配置されている部分を「第4電極部342」とも言う。本実施形態では、これら電極部341、342が一体的に形成されているが、これら電極部341、342は、分割されていてもよい。
第1検出接地電極35は、検出腕221の−X軸側の側面と、溝部2211の+X軸側の側面と、溝部2212の+X軸側の側面と、に配置されている。そして、第1検出接地電極35は、梁部262を通って、支持部251に配置された第1検出接地端子45に電気的に接続されている。このような第1検出接地電極35は、第1、第2検出信号電極33、34に対してグランド(基準電位)となる電極である。なお、以下では、第1検出接地電極35の側面上方(第1突出部2213)に配置されている部分を「第1接地電極部(第1基準電位電極部)351」とも言い、側面下方(第2突出部2214)に配置されている部分を「第2接地電極部(第2基準電位電極部)352」とも言い、溝部2211に配置された部分を「第3接地電極部(第3基準電位電極部)353」とも言い、溝部2212に配置された部分を「第4接地電極部(第4基準電位電極部)354」とも言う。
以上、検出腕221に配置された第1、第2検出信号電極33、34および第1検出接地電極35について説明した。これら電極の配置をまとめると、第1突出部2213を間に挟んで第1電極部331と第1接地電極部351とが対向配置されており、第2突出部2214を間に挟んで第2電極部332と第2接地電極部352とが対向配置されており、第3突出部2215を間に挟んで第3電極部341と第3接地電極部353とが対向配置されており、第4突出部2216を間に挟んで第4電極部342と第4接地電極部354とが対向配置されている。このような配置とすることで、電界効率が向上し、第1検出信号電極33および第2検出信号電極34からより大きな信号(電圧)を取り出すことができる。
なお、図4に示すように、検出腕221がZ軸方向(矢印a方向)に屈曲振動する場合、第1電極部331と第1接地電極部351との間に発生する信号(電界)Sz1と、第2電極部332と第2接地電極部352との間に発生する信号(電界)Sz2とが逆相であり、第3電極部341と第3接地電極部353との間に発生する信号(電界)Sz3と、第4電極部342と第4接地電極部354との間に発生する信号(電界)Sz4とが逆相である。一方、検出腕221がX軸方向(矢印b方向)に屈曲振動する場合、第1電極部331と第1接地電極部351との間に発生する信号Sx1と、第2電極部332と第2接地電極部352との間に発生する信号Sx2とが同相であり、第3電極部341と第3接地電極部353との間に発生する信号Sx3と、第4電極部342と第4接地電極部354との間に発生する信号Sx4とが同相である。
第3検出信号電極36は、検出腕222の溝部2221の−X軸側の側面と、溝部2222の−X軸側の側面と、に配置されている。そして、第3検出信号電極36は、梁部263を通って、支持部252に配置された第3検出信号端子46に電気的に接続されている。このような第3検出信号電極36は、角速度が加わることで発生するコリオリ力に基づいた第3検出信号S3を取得するための電極である。なお、以下では、溝部2221に配置された第3検出信号電極36を「第1電極部361」とも言い、溝部2222に配置された第3検出信号電極36を「第2電極部362」とも言う。
第4検出信号電極37は、検出腕222の+X軸側の側面に配置されている。そして、第4検出信号電極37は、梁部263を通って、支持部252に配置された第4検出信号端子47に電気的に接続されている。このような第4検出信号電極37は、角速度が加わることで発生するコリオリ力に基づいた第4検出信号S4を取得するための電極である。なお、以下では、第4検出信号電極37の側面上方(第3突出部2225)に配置されている部分を「第3電極部371」とも言い、側面下方(第4突出部2226)に配置されている部分を「第4電極部372」とも言う。本実施形態では、これら電極部371、372が一体的に形成されているが、これら電極部371、372は、分割されていてもよい。
第2検出接地電極38は、検出腕222の−X軸側の側面と、溝部2221の+X軸側の側面と、溝部2222の+X軸側の側面と、に配置されている。そして、第2検出接地電極38は、梁部264を通って、支持部252に配置された第2検出接地端子48に電気的に接続されている。このような第2検出接地電極38は、第3、第4検出信号電極36、37に対してグランド(基準電位)となる電極である。なお、以下では、第2検出接地電極38の側面上方(第1突出部2223)に配置されている部分を「第1接地電極部(第1基準電位電極部)381」とも言い、側面下方(第2突出部2224)に配置されている部分を「第2接地電極部(第2基準電位電極部)382」とも言い、溝部2221に配置された部分を「第3接地電極部(第3基準電位電極部)383」とも言い、溝部2222に配置された部分を「第4接地電極部(第4基準電位電極部)384」とも言う。
以上、検出腕222に配置された第3、第4検出信号電極36、37および第2検出接地電極38について説明した。これら電極の配置をまとめると、第1突出部2223を間に挟んで第1電極部361と第1接地電極部381とが対向配置されており、第2突出部2224を間に挟んで第2電極部362と第2接地電極部382とが対向配置されており、第3突出部2225を間に挟んで第3電極部371と第3接地電極部383とが対向配置されており、第4突出部2226を間に挟んで第4電極部372と第4接地電極部384とが対向配置されている。このような配置とすることで、電界効率が向上し、第3検出信号電極36および第4検出信号電極37からより大きな信号(電圧)を取り出すことができる。
なお、図5に示すように、検出腕222がZ軸方向に屈曲振動する場合、第1電極部361と第1接地電極部381との間に発生する信号Sz1と、第2電極部362と第2接地電極部382との間に発生する信号Sz2とが逆相であり、第3電極部371と第3接地電極部383との間に発生する信号Sz3と、第4電極部372と第4接地電極部384との間に発生する信号Sz4とが逆相である。一方、検出腕222がX軸方向に屈曲振動する場合、第1電極部361と第1接地電極部381との間に発生する信号Sx1と、第2電極部362と第2接地電極部382との間に発生する信号Sx2とが同相であり、第3電極部371と第3接地電極部383との間に発生する信号Sx3と、第4電極部372と第4接地電極部384との間に発生する信号Sx4とが同相である。
以上、振動片1の構成について詳細に説明した。このような振動片1は、次のようにしてY軸まわりの角速度ωyおよびZ軸まわりの角速度ωzを検出することができる。
まず、駆動信号電極31および駆動接地電極32間に駆動信号を印加すると、駆動腕241〜244が、図6に示すような駆動振動モードで振動する。具体的には、駆動腕241〜244は、それぞれ、X軸方向成分およびZ軸方向成分を含んで斜め振動する。これは、駆動信号を印加すると、逆圧電効果によって駆動腕241〜244がそれぞれX軸方向に屈曲振動しようとするが、前述した駆動腕241〜244の横断面形状(中心線Lx、Lzに対して非対称な形状)に起因してZ軸方向の振動成分が発生し、結果として、X軸方向成分およびZ軸方向成分を含んだ斜め方向に振動することになるためである。
このような駆動振動モードでは、駆動腕241、242と、駆動腕243、244と、が重心を通るYZ平面に関して面対称の屈曲振動を行っているため、駆動腕241〜244のX軸方向の振動が相殺される。そのため、検出腕221、222は、X軸方向に殆ど振動しない。一方、駆動腕241〜244は、互いにZ軸方向の同じ側へ向けて振動するため、駆動腕241〜244のZ軸方向への振動は相殺されない。そのため、検出腕221、222は、駆動腕241〜244とのバランスを取るように、駆動腕241〜244と逆相でZ軸方向に沿って屈曲振動する。
駆動振動モードで駆動している状態で、振動片1にY軸まわりの角速度ωyが加わると、図7に示すようなY軸検出振動モードが新たに励振される。このY軸検出振動モードでは、駆動腕241〜244にコリオリの力が作用して矢印Aに示す方向の振動が励振され、この振動に呼応するように、検出腕221、222が矢印Bに示す方向に(X軸方向に沿って)屈曲振動する。このような振動によって検出腕221、222に発生した電荷を検出信号電極33、34、36、37から検出信号S1、S2、S3、S4として取り出し、この信号に基づいて角速度ωyを検出することができる。
一方、駆動振動モードで駆動している状態で、振動片1にZ軸まわりの角速度ωzが加わると、図8に示すようなZ軸検出振動モードが新たに励振される。このZ軸検出振動モードでは、駆動腕241〜244にコリオリの力が作用して矢印Cに示す方向の振動が励振され、この振動に呼応するように、検出腕221、222が矢印Dに示す方向に(X軸方向に沿って)屈曲振動する。このような振動によって検出腕221、222に発生した電荷を検出信号電極33、34、36、37から検出信号S1、S2、S3、S4として取り出し、この信号に基づいて角速度ωzを検出することができる。
ここで、角速度ωyが加わったときは、図7に示すように、検出腕221、222がX軸方向に同相で屈曲振動する。これに対して、角速度ωzが加わったときは、図8に示すように、検出腕221、222がX軸方向に逆相で屈曲振動する。振動片1は、このような検出腕221、222の振動方向の組み合わせの異なりを利用して、角速度ωyおよび角速度ωzをそれぞれ独立して検出することができる。以下、このことについて詳細に説明する。
振動片1に角速度ωyが加わると、前述したように、検出腕221、222がX軸方向に同相で屈曲振動する。図4および図5から分かるように、このときに発生する第2検出信号S2は、第1検出信号S1と逆相の信号となり、第3検出信号S3は、第1検出信号S1と同相となり、第4検出信号S4は、第1検出信号S1と逆相となる。そのため、検出信号S1〜S4の強度が等しいと仮定すれば、角速度ωyが加わることにより発生する第1検出信号S1=+Syとすると、第2検出信号S2=−Syとなり、第3検出信号S3=+Syとなり、第4検出信号S4=−Syとなる。
一方、振動片1に角速度ωzが加わると、前述したように、検出腕221、222がX軸方向に逆相で屈曲振動する。このときに発生する第2検出信号S2は、第1検出信号S1と逆相の信号となり、第3検出信号S3は、第1検出信号S1と逆相となり、第4検出信号S4は、第1検出信号S1と同相となる。そのため、検出信号S1〜S4の強度が等しいと仮定すれば、角速度ωzが加わることにより発生する第1検出信号S1=+Szとすると、第2検出信号S2=−Szとなり、第3検出信号S3=−Szとなり、第4検出信号S4=+Szとなる。
そのため、振動片1にY軸方向およびZ軸方向の両方向成分を有する軸(すなわち、Y軸およびZ軸の両軸に対して傾斜した軸)まわりの角速度ωyzが加わることにより発生する第1検出信号S1=+Sy+Szとすると、第2検出信号S2=−Sy−Szであり、第3検出信号S3=+Sy−Szであり、第4検出信号S4=−Sy+Szである。
このような検出信号S1、S2、S3、S4を互いに加減することにより、角速度ωyzから角速度ωyと角速度ωzとを分離することができ、角速度ωyと角速度ωzとを独立して検出することができる。
具体的には、検出腕221について、(S1−S2)の演算を行うことで(+Sy+Sz)−(−Sy−Sz)=2(Sy+Sz)となり、検出腕221から得られる検出信号が倍増する。同様に、検出腕222について、(S3−S4)の演算を行うことで(+Sy−Sz)−(−Sy+Sz)=2(Sy−Sz)となり、検出腕221から得られる検出信号が倍増する。
そして、(S1−S2)+(S3−S4)の演算を行うことで、2(Sy+Sz)+2(Sy−Sz)=4Syとなり、角速度ωyに起因する信号Syを分離することができる。これにより、角速度ωyが求まる。反対に、(S1−S2)−(S3−S4)の演算を行うことで、2(Sy+Sz)−2(Sy−Sz)=4Szとなり、角速度ωzに起因する信号Szを分離することができる。これにより、角速度ωzが求まる。このように、振動片1によれば、角速度ωyおよび角速度ωzをそれぞれ独立して検出することができる。特に、第1、第2検出信号S1、S2を用いて検出腕221から得られる信号を倍増させ、第3、第4検出信号S3、S4を用いて検出腕222から得られる信号を倍増させているため、角速度ωyおよび角速度ωzの検出感度が向上する。
振動片1によれば、上述の効果に加えて、次の効果を併せて発揮することができる。振動片1には、駆動信号電極31(駆動信号端子41や配線等、駆動信号が印加される導体)が検出信号電極33、34、36、37に近接して配置されているため、駆動信号電極31と検出信号電極33、34、36、37との静電結合によって、駆動信号に起因したノイズが、検出信号S1、S2、S3、S4に混入してしまう。このようなノイズは、検出感度の低下を招くおそれがある。しかしながら、振動片1によれば、検出信号S1、S2、S3、S4に混入したノイズを十分にキャンセル(小さく)することができ、精度よく角速度を検出することができる。
以下、駆動信号電極31と第1検出信号電極33との間の静電容量C1を1.7[fF]とし、駆動信号電極31と第2検出信号電極34との間の静電容量C2を0.9[fF]とし、駆動信号電極31と第3検出信号電極36との間の静電容量C3を1.8[fF]とし、駆動信号電極31と第4検出信号電極37との間の静電容量C4を1.1[fF]としたときを一例に挙げて具体的に説明する。なお、静電容量C1〜C4が互いに異なっているのは、検出信号電極33、34、36、37と駆動信号電極31との相対的な位置関係が互いに異なることに起因している。具体的には、駆動信号電極31が梁部264を介して支持部252に引き出されているため、梁部264に近い静電容量C3、C4が梁部264から遠い静電容量C1、C2よりも若干大きくなっている。また、説明の便宜上、静電容量C1が第1検出信号S1に混入するノイズに比例するものとみなし、静電容量C2が第2検出信号S2に混入するノイズに比例するものとみなし、静電容量C3が第3検出信号S3に混入するノイズに比例するものとみなし、静電容量C4が第4検出信号S4に混入するノイズに比例するものとみなす。
前述したように、振動片1では、角速度ωyを求めるために(S1−S2)+(S3−S4)に対する演算を行う。この際、ノイズも一緒に加減されるため、(S1−S2)+(S3−S4)の演算結果に含まれるノイズは、(1.7−0.9)+(1.8−1.1)=1.5[fF]に比例する。この場合は、検出腕221側のノイズと、検出腕222側のノイズとが足し合されてはいるが、検出腕221内においてノイズが一部相殺され、検出腕222内においてもノイズが一部相殺されているため、全体としてのノイズの増加が抑えられている。そのため、角速度ωyをより精度よく検出することが可能となる。
また、前述したように、振動片1では、角速度ωzを求めるために(S1−S2)−(S3−S4)に対応する演算を行う。この際、ノイズも一緒に加減されるため、(S1−S2)−(S3−S4)の演算結果に含まれるノイズは、(1.7−0.9)−(1.8−1.1)=0.1[fF]に比例する。この場合は、検出腕221内においてノイズが一部相殺され、検出腕222内においてもノイズが一部相殺され、さらに残ったノイズ同士が相殺されるため、全体としてのノイズが十分に低く抑えられている。そのため、角速度ωzをより精度よく検出することが可能となる。
このように、振動子によれば、ノイズを効果的に低減することができ、角速度ωyおよび角速度ωzを共に高感度に検出することができる。
また、振動片1によれば、さらに、駆動振動モード時における検出腕221、222からの漏れ信号(出力)を低減することができる。そのため、角速度ωzおよび角速度ωyの誤検出を低減することができる。
具体的に説明すると、前述したように、駆動振動モード時にも検出腕221、222がZ軸方向に振動しているため、角速度が加わっていない状態でも、検出腕221、222に電荷が発生する。しかしながら、図4から分かるように、第1電極部331から得られる信号と、第2電極部332から得られる信号とが逆相であるため、第1検出信号電極33内で漏れ信号がキャンセルされ、第3電極部341から得られる信号と、第4電極部342から得られる信号とが逆相であるため、第2検出信号電極34内で漏れ信号がキャンセルされる。そのため、検出腕221からの漏れ信号を低減することができる。同様に、図5から分かるように、第1電極部361から得られる信号と、第2電極部362から得られる信号とが逆相であるため、第3検出信号電極36内で漏れ信号がキャンセルされ、第3電極部371から得られる信号と、第4電極部372から得られる信号とが逆相であるため、第4検出信号電極37内で漏れ信号がキャンセルされる。そのため、検出腕222からの漏れ信号を低減することができる。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係る物理量検出振動片の斜視図である。図10は、図9中のC−C線断面図である。
以下、第2実施形態の物理量検出振動片について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の物理量検出振動片は、主に、電極の引出しが異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量検出振動片と同様である。なお、図9および図10では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
本実施形態の振動片1では、図9に示すように、駆動信号電極31は、梁部262を通って、支持部251に配置された駆動信号端子411に電気的に接続されていると共に、梁部264を通って、支持部252に配置された駆動信号端子412に電気的に接続されている。一方、駆動接地電極32は、梁部262を通って、支持部251に配置された駆動接地端子421に電気的に接続されていると共に、梁部264を通って、支持部252に配置された駆動接地端子422に電気的に接続されている。また、図10に示すように、梁部262、264では、側面の上側と下側とに分かれて、駆動信号電極31の配線310と駆動接地電極32の配線320とが引き回されている。
このような配置とすることで、配線310および駆動信号端子411、412を軸Jxに対して対称的に配置することができる。そのため、前述した第1実施形態で述べた静電容量C1と静電容量C3のずれ、および、静電容量C2と静電容量C4のずれを解消する(より0に近づける)ことができる。よって、これら静電容量C1〜C4のずれによって派生するノイズをより効果的に低減することができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図11および図12は、それぞれ、本発明の第3実施形態に係る物理量検出振動片の断面図である。図13および図14は、それぞれ、屈曲振動により検出腕に発生する電界の向きを示す断面図である。
以下、第3実施形態の物理量検出振動片について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の物理量検出振動片は、主に、電極の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量検出振動片と同様である。なお、図11ないし図14では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。また、図11は、図2に対応し、図12は、図3に対応している。
本実施形態の振動片1では、図11および図12に示すように、電極は、駆動信号電極31と、駆動接地電極32と、第1検出信号電極33と、第2検出信号電極34と、第3検出信号電極36と、第4検出信号電極37と、を有する。すなわち、前述した第1実施形態から第1、第2検出接地電極35、38を省略した構成となっている。なお、駆動信号電極31および駆動接地電極32の配置については、前述した第1実施形態と同様であるため、以下では、検出信号電極33、34、36、37の配置について説明する。
第1検出信号電極33は、検出腕221の溝部2211、2212の内面に配置されている。一方、第2検出信号電極34は、検出腕221の両側面に配置されている。なお、以下では、説明の便宜上、溝部2211に配置された第1検出信号電極33を「第1電極部333」とも言い、溝部2212に配置された第1検出信号電極33を「第2電極部334」とも言う。また、−X軸側の側面に配置された第2検出信号電極34を「第3電極部343」とも言い、+X軸側の側面に配置された第2検出信号電極34を「第4電極部344」とも言う。
これら電極の配置をまとめると、第1突出部2213を間に挟んで第1電極部333と第3電極部343とが対向配置されており、第2突出部2214を間に挟んで第2電極部334と第3電極部343とが対向配置されており、第3突出部2215を間に挟んで第1電極部333と第4電極部344とが対向配置されており、第4突出部2216を間に挟んで第2電極部334と第4電極部344とが対向配置されている。このような配置とすることで、電界効率が向上し、第1検出信号電極33および第2検出信号電極34からより大きな信号(電圧)を取り出すことができる。
なお、図13に示すように、検出腕221がZ軸方向に屈曲振動する場合、第1電極部333と第3電極部343との間に発生する信号Sz1と、第2電極部334と第3電極部343との間に発生する信号Sz2とが逆相であり、第1電極部333と第4電極部344との間に発生する信号Sz3と、第2電極部334と第4電極部344との間に発生する信号Sz4とが逆相である。一方、検出腕221がX軸方向に屈曲振動する場合、第1電極部333と第3電極部343との間に発生する信号Sx1と、第2電極部334と第3電極部343との間に発生する信号Sx2とが同相であり、第1電極部333と第4電極部344との間に発生する信号Sx3と、第2電極部334と第4電極部344との間に発生する信号Sx4とが同相である。
第3検出信号電極36は、検出腕222の溝部2221、2222の内面に配置されている。一方、第4検出信号電極37は、検出腕222の両側面に配置されている。なお、以下では、説明の便宜上、溝部2221に配置された第3検出信号電極36を「第1電極部363」とも言い、溝部2222に配置された第3検出信号電極36を「第2電極部364」とも言う。また、−X軸側の側面に配置された第4検出信号電極37を「第3電極部373」とも言い、+X軸側の側面に配置された第4検出信号電極37を「第4電極部374」とも言う。
これら電極の配置をまとめると、第1突出部2223を間に挟んで第1電極部363と第3電極部373とが対向配置されており、第2突出部2224を間に挟んで第2電極部364と第3電極部373とが対向配置されており、第3突出部2225を間に挟んで第1電極部363と第4電極部374とが対向配置されており、第4突出部2226を間に挟んで第2電極部364と第4電極部374とが対向配置されている。このような配置とすることで、電界効率が向上し、第3検出信号電極36および第4検出信号電極37からより大きな信号(電圧)を取り出すことができる。
なお、図14に示すように、検出腕222がZ軸方向に屈曲振動する場合、第1電極部363と第3電極部373との間に発生する信号Sz1と、第2電極部364と第3電極部373との間に発生する信号Sz2とが逆相であり、第1電極部363と第4電極部374との間に発生する信号Sz3と、第2電極部364と第4電極部374との間に発生する信号Sz4とが逆相である。一方、検出腕222がX軸方向に屈曲振動する場合、第1電極部363と第3電極部373との間に発生する信号Sx1と、第2電極部364と第3電極部373との間に発生する信号Sx2とが同相であり、第1電極部363と第4電極部374との間に発生する信号Sx3と、第2電極部364と第4電極部374との間に発生する信号Sx4とが同相である。
このような構成によっても、検出信号S1、S2、S3、S4を前述した第1実施形態と同様にして演算することで、角速度ωyおよび角速度ωzを独立して検出することができる。また、前述した第1実施形態と同様に、第1、第2検出信号S1、S2によって検出腕221から得られる信号を倍増させることができ、第3、第4検出信号S3、S4によって検出腕222から得られる信号を倍増させることができる。また、前述した第1実施形態と同様に、駆動信号電極31との間に発生する静電容量(ノイズ)をキャンセルすることができる。また、前述した第1実施形態と同様に、駆動振動モードのときの漏れ信号を各検出信号電極33、34、36、37内でキャンセルすることもできる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図15は、本発明の第4実施形態に係る物理量検出振動片の上面図および下面図である。図16は、腕の重心を示す断面図である。図17および図18は、それぞれ、図15に示す物理量検出振動片の変形例を示す上面図および下面図である。なお、図15、図17および図18では、説明の便宜上、電極、配線、端子、溝部、段差部の図示を省略している。
以下、第4実施形態の物理量検出振動片について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の物理量検出振動片は、主に、錘部を有すること以外は、前述した第1実施形態の物理量検出装置と同様である。なお、図15ないし図18では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
本実施形態の振動片1では、検出腕221、222の先端部に幅が広くなっている幅広部(ハンマーヘッド)2210、2220が設けられており、駆動腕241、242、243、244の先端部に幅が広くなっている幅広部(ハンマーヘッド)2410、2420、2430、2440が設けられている。なお、これら幅広部は、前述した第1実施形態でも設けられているが、第1実施形態では特に説明をしていない。
また、幅広部2210、2220には、検出振動モードの共振周波数を調整するための錘部51が設けられており、幅広部2410、2420、2430、2440には、駆動振動モードの共振周波数を調整するための錘部52が設けられている。例えば、レーザー照射等によって錘部51の一部を除去し、検出腕221、222の質量を変化させることで、検出振動モードの共振周波数や振動バランスを調整することができ、同様に、レーザー照射等によって錘部52の一部を除去し、駆動腕241、242、243、244の質量を変化させることで、駆動振動モードの共振周波数や振動バランスを調整することができる。なお、錘部51、52は、例えば、金属膜で構成することができる。
ここで、6本の腕221、222、241、242、243、244のうち、軸Jxに対して+Y軸側に位置する3本の腕221、241、243では、錘部(第1錘部)51、52が幅広部2210、2410、2430の上面(一方の面)に設けられており、軸Jxに対して−Y軸側に位置する3本の腕222、242、244では、錘部(第2錘部)51、52が幅広部2220、2420、2440の下面(他方の面)に設けられている。そのため、図16に示すように、腕221、241、243では、電極および錘部を含めた腕の重心Gaが腕の軸(中心線Lx)よりも+Z軸側に偏っており、腕222、242、244では、電極および錘部を含めた腕の重心Gbが腕の軸(中心線Lx)よりも−Z軸側に偏っている。錘部51、52をこのように配置することで、振動片1のXY平面に対する対称性が向上し、他軸感度を小さくすることができる。そのため、角速度の検出感度が向上する。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態の変形例として、例えば、図17に示すように、検出腕221、222について、錘部51の配置を本実施形態と逆にした構成であってもよい。すなわち、錘部51を、幅広部2210の下面と、幅広部2220の上面と、に配置してもよい。
また、別の変形例として、例えば、図18に示すように、幅広部2210、2220の上面および下面に錘部51が配置されており、幅広部2410、2420、2430、2440の上面および下面に錘部52が配置されていてもよい。これにより、電極および錘部を含めた腕221、222、241、242、243、244の重心を腕の軸(中心線Lx)と一致させることができる。そのため、振動片1のXY平面に対する対称性が向上し、他軸感度を小さくすることができる。
<第5実施形態>
図19は、本発明の第5実施形態に係る物理量検出振動片の上面図および下面図である。
以下、第5実施形態の物理量検出振動片について前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第5実施形態の物理量検出振動片は、主に、駆動腕の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量検出装置と同様である。なお、図19では、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図19に示すように、本実施形態の駆動腕241では、段差部2413、2414の先端が、溝部2411、2412の先端よりも、駆動腕241の先端側に位置している。図示しないが、他の駆動腕242、243、244についても同様である。このような構成とすることで、各駆動腕241、242、243、244の非対称性な部分をより長くすることができるため、駆動振動モードにおいて、駆動腕241〜244をより円滑に斜め振動させることがでる。なお、溝部2411、2412の長さをL1とし、段差部2413、2414の長さをL2としたとき、L1、L2は、L1<L2≦1.5L1の関係を満足することが好ましい。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
[物理量検出装置]
次に、本発明の物理量検出振動片を備える物理量検出装置について説明する。
図20は、本発明の物理量検出装置を示すブロック図である。
物理量検出装置10は、図20に示すように、振動片1と、振動片1を駆動振動させるための駆動回路9と、角速度が加わったときに振動片1の検出振動を検出するための検出回路6と、を有する。なお、駆動回路9および検出回路6は、1チップのICで実現されていてもよいし、それぞれ別個のICチップで実現されていてもよい。
駆動回路9は、I/V変換回路(電流電圧変換回路)91と、AC増幅回路92と、振幅調整回路93と、を有する。駆動回路9は、振動片1の駆動信号電極31に駆動腕241〜244を駆動させる信号を出力し、かつ振動片1の駆動接地電極32から出力される信号が入力される回路である。
振動片1の駆動腕241〜244が振動すると、圧電効果に基づく交流電流が駆動接地電極32から出力され、I/V変換回路91に入力される。I/V変換回路91は、入力された交流電流を駆動腕241〜244の振動周波数と同一の周波数の交流電圧信号に変換して出力する。I/V変換回路91から出力された交流電圧信号は、AC増幅回路92に入力される。AC増幅回路92は、入力された交流電圧信号を増幅して出力する。
AC増幅回路92から出力された交流電圧信号は、振幅調整回路93に入力される。振幅調整回路93は、入力された交流電圧信号の振幅を一定値に保持するように利得を制御し、利得制御後の交流電圧信号を振動片1の駆動信号電極31に出力する。この駆動信号電極31に入力される交流電圧信号(駆動信号)により駆動腕241〜244が駆動振動モードで振動する。
検出回路6は、チャージアンプ61、62、63、64と、減算処理回路65、66と、Y軸角速度検出部7と、Z軸角速度検出部8と、を有する。検出回路6は、振動片1の検出信号電極33、34、36、37からそれぞれ出力される信号に基づいて、角速度ωyおよび角速度ωzを検出する回路である。
チャージアンプ61(第1の電流・電圧変換部)は、演算増幅器と帰還抵抗と帰還容量を備えて構成されており、演算増幅器の反転入力端子(−端子)には、検出腕221の第2検出信号電極34から出力された検出信号(第3電極部341から出力された検出信号および第4電極部342から出力された検出信号)Sbが入力され、この演算増幅器の非反転入力端子(+端子)は基準電位に固定される。チャージアンプ61は、演算増幅器に入力された検出信号を交流電圧信号に変換する。
チャージアンプ62(第2の電流・電圧変換部)は、演算増幅器と帰還抵抗と帰還容量を備えて構成されており、演算増幅器の反転入力端子(−端子)には、検出腕221の第1検出信号電極33から出力された検出信号(第1電極部331から出力された検出信号および第2電極部332から出力された検出信号)Saが入力され、この演算増幅器の非反転入力端子(+端子)は基準電位に固定される。チャージアンプ61は、演算増幅器に入力された検出信号を交流電圧信号に変換する。
なお、検出信号Saと検出信号Sbとは、電気的特性が逆である。
チャージアンプ61の出力信号とチャージアンプ62の出力信号は、減算処理回路(差動増幅回路)65に入力される。減算処理回路65は、振動片1の出力信号を差動増幅する差動増幅部として機能し、チャージアンプ61の出力信号とチャージアンプ62の出力信号との電位差を増幅(差動増幅)した信号を出力する。減算処理回路65の出力信号S’は、Y軸角速度検出部7およびZ軸角速度検出部8に入力される。
チャージアンプ63(第3の電流・電圧変換部)は、演算増幅器と帰還抵抗と帰還容量を備えて構成されており、演算増幅器の反転入力端子(−端子)には、検出腕222の第3検出信号電極36から出力された検出信号(第1電極部361から出力された検出信号および第2電極部362から出力された検出信号)Scが入力され、この演算増幅器の非反転入力端子(+端子)は基準電位に固定される。チャージアンプ63は、演算増幅器に入力された検出信号を交流電圧信号に変換する。
チャージアンプ64(第4の電流・電圧変換部)は、演算増幅器と帰還抵抗と帰還容量を備えて構成されており、演算増幅器の反転入力端子(−端子)には、検出腕222の第4検出信号電極37から出力された検出信号(第3電極部371から出力された検出信号および第4電極部372から出力された検出信号)Sdが入力され、この演算増幅器の非反転入力端子(+端子)は基準電位に固定される。チャージアンプ64は、演算増幅器に入力された検出信号を交流電圧信号に変換する。
なお、検出信号Scと検出信号Sdとは、電気的特性が逆である。
チャージアンプ63の出力信号とチャージアンプ64の出力信号は、減算処理回路(差動増幅回路)66に入力される。減算処理回路66は、振動片1の出力信号を差動増幅する差動増幅部として機能し、チャージアンプ63の出力信号とチャージアンプ64の出力信号との電位差を増幅(差動増幅)した信号を出力する。減算処理回路66の出力信号S”は、Y軸角速度検出部7およびZ軸角速度検出部8に入力される。
Y軸角速度検出部7は、加算処理回路71と、AC増幅回路72と、同期検波回路73と、平滑回路74と、可変増幅回路75と、フィルター回路76と、を有する。
減算処理回路65の出力信号S’と減算処理回路66の出力信号S”は、加算処理回路71に入力される。加算処理回路71は、振動片1の出力信号を加算して増幅する加算増幅部として機能し、減算処理回路65の出力信号S’と減算処理回路66の出力信号S”との電位を加算し、増幅した信号を出力する。加算処理回路71の出力信号は、AC増幅回路72に入力される。
AC増幅回路72は、AC信号を増幅するAC増幅部として機能し、加算処理回路71の出力信号を増幅した信号を出力する。AC増幅回路72の出力信号は、同期検波回路73に入力される。同期検波回路73は、駆動回路9のAC増幅回路92が出力する交流電圧信号を基に、AC増幅回路72の出力信号を同期検波することによりY軸まわりの角速度成分を抽出する。
同期検波回路73で抽出されたY軸まわりの角速度成分の信号は、平滑回路74で直流電圧信号に平滑化され、可変増幅回路75に入力される。可変増幅回路75は、平滑回路74の出力信号(直流電圧信号)を設定された増幅率(または減衰率)で増幅(または減衰)して角速度感度を変化させる。可変増幅回路75で増幅(または減衰)された信号は、フィルター回路76に入力される。
フィルター回路76は、可変増幅回路75の出力信号からセンサー帯域外の高周波のノイズ成分を減衰させ(正確には所定レベル以下に減衰させ)、Y軸まわりの角速度の方向および大きさに応じた極性および電圧レベルの検出信号を出力する。そして、この検出信号は、外部出力端子(図示せず)から外部へ出力される。
Z軸角速度検出部8は、減算処理回路81と、AC増幅回路82と、同期検波回路83と、平滑回路84と、可変増幅回路85と、フィルター回路86と、を有する。
減算処理回路65の出力信号S’と減算処理回路66の出力信号S”は、減算処理回路81に入力される。減算処理回路81は、振動片1の出力信号を差動増幅する差動増幅部として機能し、減算処理回路65の出力信号S’と減算処理回路66の出力信号S”との電位差を増幅(差動増幅)した信号を出力する。減算処理回路81の出力信号は、AC増幅回路82に入力される。
AC増幅回路82は、AC信号を増幅するAC増幅部として機能し、減算処理回路81の出力信号を増幅した信号を出力する。AC増幅回路82の出力信号は、同期検波回路83に入力される。同期検波回路83は、駆動回路9のAC増幅回路92が出力する交流電圧信号を基に、AC増幅回路82の出力信号を同期検波することによりZ軸まわりの角速度成分を抽出する。
同期検波回路83で抽出されたZ軸まわりの角速度成分の信号は、平滑回路84で直流電圧信号に平滑化され、可変増幅回路85に入力される。可変増幅回路85は、平滑回路84の出力信号(直流電圧信号)を設定された増幅率(または減衰率)で増幅(または減衰)して角速度感度を変化させる。可変増幅回路85で増幅(または減衰)された信号は、フィルター回路86に入力される。
フィルター回路86は、可変増幅回路85の出力信号からセンサー帯域外の高周波のノイズ成分を減衰させ(正確には所定レベル以下に減衰させ)、Z軸まわりの角速度の方向および大きさに応じた極性および電圧レベルの検出信号を出力する。そして、この検出信号は、外部出力端子(図示せず)から外部へ出力される。
[電子機器]
次に、本発明の物理量検出振動片を備える電子機器について説明する。
図21は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、振動片1が内蔵されている。
図22は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、振動片1が内蔵されている。
図23は、本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、例えば、手振れ補正に用いられる振動片1が内蔵されている。
このような電子機器は、振動片1を備えているので、優れた信頼性を有している。
なお、本発明の電子機器は、図21のパーソナルコンピューター、図22の携帯電話機、図23のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明の物理量検出振動片を備える移動体について説明する。
図24は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
図24に示すように、自動車1500には振動片1が内蔵されており、例えば、振動片1によって車体1501の姿勢を検出することができる。振動片1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。その他、このような姿勢制御は、二足歩行ロボットやラジコンヘリコプター(ドローンを含む)で利用することができる。以上のように、各種移動体の姿勢制御の実現にあたって、振動片1が組み込まれる。
以上、本発明の物理量検出振動片、物理量検出装置、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
なお、前述した実施形態では、物理量検出振動片が基部を支える支持部および梁部を有しているが、これら支持部および梁部は、省略してもよい。この場合には、各端子は、基部に配置すればよい。
1…振動片、10…物理量検出装置、2…振動体、21…基部、221…検出腕、2210…幅広部、2211、2212…溝部、2213…第1突出部、2214…第2突出部、2215…第3突出部、2216…第4突出部、222…検出腕、2220…幅広部、2221、2222…溝部、2223…第1突出部、2224…第2突出部、2225…第3突出部、2226…第4突出部、231、232…連結腕、241…駆動腕、2410…幅広部、2411、2412…溝部、2413、2414…段差部、242…駆動腕、2420…幅広部、2421、2422…溝部、2423、2424…段差部、243…駆動腕、2430…幅広部、2431、2432…溝部、2433、2434…幅広部、244…駆動腕、2440…幅広部、2441、2442…溝部、2443、2444…段差部、251、252…支持部、261、262、263、264…梁部、31…駆動信号電極、310…配線、32…駆動接地電極、320…配線、33…第1検出信号電極、331…第1電極部、332…第2電極部、333…第1電極部、334…第2電極部、34…第2検出信号電極、341…第3電極部、342…第4電極部、343…第3電極部、344…第4電極部、35…第1検出接地電極、351…第1接地電極部、352…第2接地電極部、353…第3接地電極部、354…第4接地電極部、36…第3検出信号電極、361…第1電極部、362…第2電極部、363…第1電極部、364…第2電極部、37…第4検出信号電極、371…第3電極部、372…第4電極部、373…第3電極部、374…第4電極部、38…第2検出接地電極、381…第1接地電極部、382…第2接地電極部、383…第3接地電極部、384…第4接地電極部、41、411、412…駆動信号端子、42、421、422…駆動接地端子、43…第1検出信号端子、44…第2検出信号端子、45…第1検出接地端子、46…第3検出信号端子、47…第4検出信号端子、48…第2検出接地端子、51、52…錘部、6…検出回路、61、62、63、64…チャージアンプ、65、66…減算処理回路、7…Y軸角速度検出部、71…加算処理回路、72…AC増幅回路、73…同期検波回路、74…平滑回路、75…可変増幅回路、76…フィルター回路、8…Z軸角速度検出部、81…減算処理回路、82…AC増幅回路、83…同期検波回路、84…平滑回路、85…可変増幅回路、86…フィルター回路、9…駆動回路、91…I/V変換回路、92…AC増幅回路、93…振幅調整回路、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、A、B、C、D…矢印、Ga、Gb…重心、Jx、Jy…軸、Lx、Lz…中心線、L1、L2…長さ、Sa、Sb、Sc、Sd…検出信号、Sx1、Sx2、Sx3、Sx4、Sz1、Sz2、Sz3、Sz4…信号、a、b…矢印、ωy、ωz…角速度

Claims (12)

  1. 圧電体を含み、第1方向に沿って駆動振動し、物理量が加わることで前記第1方向に直交する第2方向に沿って検出振動する検出腕と、
    前記検出腕に配置されている第1検出信号電極、第2検出信号電極および基準電位電極と、を有し、
    前記第1検出信号電極は、第1電極部と、第2電極部と、を有し、
    前記第2検出信号電極は、第3電極部と、第4電極部と、を有し、
    前記基準電位電極は、
    前記第1電極部に対して基準電位となる第1基準電位電極部と、
    前記第2電極部に対して基準電位となる第2基準電位電極部と、
    前記第3電極部に対して基準電位となる第3基準電位電極部と、
    前記第4電極部に対して基準電位となる第4基準電位電極部と、を有し、
    前記第1電極部と前記第1基準電位電極部の間に発生する信号と、前記第2電極部と前記第2基準電位電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であり、
    前記第3電極部と前記第3基準電位電極部の間に発生する信号と、前記第4電極部と前記第4基準電位電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であることを特徴とする物理量検出振動片。
  2. 前記検出腕は、
    前記第1方向の一方側に向けて突出する第1突出部と、
    前記第1方向の他方側に向けて突出する第2突出部と、
    前記第1突出部に対して前記第2方向の一方側に位置し、前記第1方向の前記一方側に向けて突出する第3突出部と、
    前記第2突出部に対して前記第2方向の前記一方側に位置し、前記第1方向の前記他方側に向けて突出する第4突出部と、を有し、
    前記第1電極部および前記第1基準電位電極部は、前記第1突出部を間に挟んで配置され、
    前記第2電極部および前記第2基準電位電極部は、前記第2突出部を間に挟んで配置され、
    前記第3電極部および前記第3基準電位電極部は、前記第3突出部を間に挟んで配置され、
    前記第4電極部および前記第4基準電位電極部は、前記第4突出部を間に挟んで配置されている請求項1に記載の物理量検出振動片。
  3. 圧電体を含み、第1方向に沿って駆動振動し、物理量が加わることで前記第1方向に直交する第2方向に沿って検出振動する検出腕と、
    前記検出腕に配置されている第1検出信号電極および第2検出信号電極と、を有し、
    前記第1検出信号電極は、第1電極部と、第2電極部と、を有し、
    前記第2検出信号電極は、第3電極部と、第4電極部と、を有し、
    前記第1電極部と前記第3電極部の間に発生する信号と、前記第2電極部と前記第3電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であり、
    前記第1電極部と前記第4電極部の間に発生する信号と、前記第2電極部と前記第4電極部の間に発生する信号とは、前記駆動振動のときに逆相であり、前記検出振動のときに同相であることを特徴とする物理量検出振動片。
  4. 前記検出腕は、
    前記第1方向の一方側に配置されている検出腕第1主面と、
    前記第1方向の他方側に配置されている検出腕第2主面と、
    前記第2方向の一方側に配置されている検出腕第1側面と、
    前記第2方向の他方側に配置されている検出腕第2側面と、
    前記検出腕第1主面に開放する検出腕第1溝部と、
    前記検出腕第2主面に開放する検出腕第2溝部と、を有し、
    前記第1電極部は、前記検出腕第1溝部に配置され、
    前記第2電極部は、前記検出腕第2溝部に配置され、
    前記第3電極部は、前記検出腕第1側面に配置され、
    前記第4電極部は、前記検出腕第2側面に配置されている請求項3に記載の物理量検出振動片。
  5. 前記検出腕を挟んで配置されている一対の駆動腕と、
    前記検出腕および前記駆動腕が接続されている基部と、を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量検出振動片。
  6. 前記検出腕は、前記基部を挟んで少なくとも2本配置されている請求項5に記載の物理量検出振動片。
  7. 前記第1方向および前記第2方向に直交する方向を第3方向としたとき、
    基部と、
    前記基部から互いに前記第3方向の反対側に延びている一対の前記検出腕と、
    前記基部から互いに前記第2方向の反対側に延びている一対の連結腕と、
    一方の前記連結腕から互いに前記第3方向の反対側へ延びている一対の駆動腕と、
    他方の前記連結腕から互いに前記第3方向の反対側へ延びている一対の駆動腕と、を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量検出振動片。
  8. 一方の前記検出腕の前記第1方向の一方側の面に設けられている第1錘部と、
    他方の前記検出腕の前記第1方向の他方側の面に設けられている第2錘部と、を有している請求項7に記載の物理量検出振動片。
  9. 前記駆動腕は、
    前記第1方向の一方側に配置されている駆動腕第1主面と、
    前記第1方向の他方側に配置されている駆動腕第2主面と、
    前記第2方向の一方側に配置されている駆動腕第1側面と、
    前記第2方向の他方側に配置されている駆動腕第2側面と、
    前記駆動腕第1主面に設けられている駆動腕第1溝部と、
    前記駆動腕第2主面に設けられている駆動腕第2溝部と、
    前記駆動腕第1溝部の前記第2方向の一方側に位置し、前記駆動腕第1主面と前記駆動腕第1側面とを接続している第1段差部と、
    前記駆動腕第2溝部の前記第2方向の他方側に位置し、前記駆動腕第2主面と前記駆動腕第2側面とを接続している第2段差部と、を有し、
    前記第1段差部の前記第3方向の先端は、前記駆動腕第1溝部の前記第3方向の先端よりも前記駆動腕の先端側に位置し、
    前記第2段差部の前記第3方向の先端は、前記駆動腕第2溝部の前記第3方向の先端よりも前記駆動腕の先端側に位置している請求項5ないし8のいずれか1項に記載の物理量検出振動片。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の物理量検出振動片と、
    前記物理量検出振動片と電気的に接続されている回路と、を有することを特徴とする物理量検出装置。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の物理量検出振動片を有することを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の物理量検出振動片を有することを特徴とする移動体。
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