JP2017082885A - 制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ - Google Patents

制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ Download PDF

Info

Publication number
JP2017082885A
JP2017082885A JP2015210922A JP2015210922A JP2017082885A JP 2017082885 A JP2017082885 A JP 2017082885A JP 2015210922 A JP2015210922 A JP 2015210922A JP 2015210922 A JP2015210922 A JP 2015210922A JP 2017082885 A JP2017082885 A JP 2017082885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin case
concrete mass
bolt
mass
support member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015210922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6560958B2 (ja
Inventor
孝啓 可知
Takahiro Kachi
孝啓 可知
大悟 安達
Daigo Adachi
大悟 安達
開田 優二
Yuji Kaida
優二 開田
一貴 五十嵐
Kazutaka Igarashi
一貴 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PURASESU KK
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
PURASESU KK
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PURASESU KK, Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical PURASESU KK
Priority to JP2015210922A priority Critical patent/JP6560958B2/ja
Publication of JP2017082885A publication Critical patent/JP2017082885A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6560958B2 publication Critical patent/JP6560958B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】安価、且つ、意匠性が良好な、制振ダンパ用コンクリートマスを提供する。【解決手段】コンクリートマス(20)は、上述したように、収容空所(21a)を有する樹脂ケース(21)と、一端を制振ダンパ(1)のばね要素(10)に締結されるボルト(22)であり、収容空所(21a)の内面に支持されるボルト(22)と、収容空所(21a)内に充填され、ボルト(22)の一部を埋設し、ボルト(22)を介して樹脂ケース(21)に一体的に連結されるコンクリートのマス本体(24)とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパに関するものである。
特許文献1には、鉄塊のマスを備える板ばね式制振装置(制振ダンパ)が記載されている。マスは、板ばねの自由端にボルトにより固定されている。
特許文献2には、コンクリートマスを備える制振ダンパが記載されている。コンクリートマスは、ボルトにより、ばね要素に固定される部材のフランジ部と載置板とに挟持されている。
特許第5386209号公報 特許第4389098号公報
鉄塊のマスは、初期における意匠性は良好であるが、材料費が高い。さらに、鉄塊のマスは、経年によって錆が発生することにより意匠性が低下するため、塗装や鍍金が必要となる。
また、コンクリートマスは、一般に、凍害防止対策として材料に空気を混合させることによって、気孔を有する。そのため、コンクリートマスは、意匠性が良好ではない。仮に、コンクリートマスが露出しないようにするためには、別途ケースにより被覆することが考えられる。しかし、ケースの分、高価となる。
本発明は、安価、且つ、意匠性が良好な、制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパを提供することを目的とする。
制振ダンパ用コンクリートマスは、収容空所を有する樹脂ケースと、一端を制振ダンパのばね要素に締結されるボルトであり、前記収容空所の内面に支持される前記ボルトと、前記収容空所内に充填され、前記ボルトの一部を埋設し、前記ボルトを介して前記樹脂ケースに一体的に連結されるコンクリートのマス本体と、を備える。
樹脂ケースは、コンクリートのマス本体の表面を被覆して意匠性を良好にするケースとして機能すると共に、コンクリートのマス本体を成形するための型枠として機能する。従って、樹脂ケースによって、マスの意匠性は良好となる。さらに、成形用の型枠そのものを樹脂ケースとして利用するため、成形用の型枠からマス本体を離脱させる必要もなく、さらに、別ケースに取り付けることも必要ない。従って、製造コストが安価となる。
ここで、樹脂ケース、ボルト及びマス本体は、連結される必要がある。従来のコンクリートマスは、個々の部材を個別に成形した後に、ボルトにより連結している。しかし、本発明に係るコンクリートマスは、コンクリートのマス本体を樹脂ケースにて成形する際に、ボルトが埋設されている。従って、マス本体の成形と同時に、樹脂ケース、マス本体及びボルトの連結(一体化)が行われる。つまり、製造工数が低減することにより、製造コストが安価となる。
制振ダンパは、制振対象に取り付けられるばね要素と、前記ばね要素における前記制振対象に対して振動する部位に取り付けられる上述した制振ダンパ用コンクリートマスとを備える。これにより、当該制振ダンパは、意匠性が良好であり、安価となる。
本実施形態の制振ダンパの縦断面図であって、図2のF1−F1断面図である。 図1の制振ダンパを下方から見た図である。 図1の制振ダンパをF3方向から見た図である。 図1の制振ダンパを構成するコンクリートマスの拡大斜視図である。 図4のコンクリートマスのうちマス本体を除く残り部分の斜視図である。 コンクリートマスの平面図である。 図6のF7−F7断面図である。 図6のF8−F8断面図である。 図6のF9−F9断面図である。
(1.制振ダンパ1の構成)
本実施形態の制振ダンパ1について、図1〜図3を参照して説明する。制振ダンパ1は、板ばね式制振ダンパを例に挙げて説明する。ただし、本発明の制振ダンパ用コンクリートマスは、板ばね式制振ダンパの他の制振ダンパにも適用できる。
制振ダンパ1は、例えば、住宅の上階の床裏に固定されており、床材2に生じた面外振動を低減する装置である。つまり、床材2が面外振動方向に振動する場合に、制振ダンパ1は、床材2の面外振動を低減する。
制振ダンパ1は、板ばね部材10と、コンクリートマス20と、粘弾性体30と、マス固定ナット40と、床固定ボルト50とを備える。つまり、制振ダンパ1は、板ばね部材10と粘弾性体30との複合ばねをばね要素として用いる動吸振器である。コンクリートマス20が床材2の面外振動方向に振動することによって、床材2の面外振動を低減する。
板ばね部材10は、制振対象である床材2に片持ち支持され、自由端側を床材2に対して床材2の面外振動方向(床材2の法線方向)に振動させる。つまり、板ばね部材10の自由端側は、制振対象である床材2に対して振動する部位となる。板ばね部材10は、長尺状に形成され、一端側を床材2に固定される部位とし、他端側を自由端側としてコンクリートマス20を固定する部位とする。つまり、コンクリートマス20は、板ばね部材10における制振対象としての床材2に対して振動する部位に取り付けられる。ここで、板ばね部材10は、平板状の鋼板に対して打ち抜き加工及びプレス加工を施すことにより形成される。なお、本実施形態においては、鋼板を打ち抜き加工及びプレス加工を施すことにより板ばね部材10を形成したが、単なる平板を板ばね部材10とすることもできる。
板ばね部材10は、基部11と、傾斜部12と、平行部13と、一対の立壁部14,14と、一対のフランジ部15,15とを備える。板ばね部材10は、幅方向(長手方向に直交する方向)の中心面に対して対称に形成される。
基部11は、矩形の平板状に形成される部位であり、床材2の裏面に接触した状態で固定される。基部11は、板ばね部材10の基端側(自由端とは反対側)に位置する。基部11には、複数の貫通孔11aが形成されている。当該貫通孔11aに床固定ボルト50が挿通された状態で、当該床固定ボルト50が床材2に螺合される。なお、当該床固定ボルト50は、床材2に螺合される場合に限られず、床材2と締結されればよい。
傾斜部12は、台形の平板状に形成され、基部11に対して板ばね部材10の長手方向に連続し、床材2に対して傾斜して形成される。つまり、傾斜部12の基部11側から反対側に行くに従って、床材2から離れる。傾斜部12における台形の平行短辺が基部11に連接した状態で、基部11に対して折れ曲げ形成されている。
平行部13は、矩形の平板状に形成されており、傾斜部12の基部11とは反対側の部位(台形の平行長辺)に対して、板ばね部材10の長手方向に連続する。平行部13は、床材2からほぼ平行に離れて位置し、傾斜部12に対して折れ曲げ形成されている。平行部13の長手方向の長さは、制振対象の周波数に応じて適宜変更可能である。
平行部13には、ひょうたん型貫通孔13aが形成されている。ひょうたん型貫通孔13aには、粘弾性体30が着脱可能に取り付けられる。ひょうたん型貫通孔13aの形成位置は、抑制対象の周波数に応じて適宜変更可能である。
一対の立壁部14,14は、基部11、傾斜部12及び平行部13の幅方向両端のそれぞれから、床材2から離れる方向に向かって、リブ状に立設される。一対の立壁部14,14において床材2から遠い側の端部は、直線状であって、床材2にほぼ平行に形成される。つまり、一対の立壁部14,14の高さは、基部11側が高く、平行部13側が低くなる。
一対のフランジ部15,15は、一対の立壁部14,14のそれぞれの端部(床材2から遠い側の端部)から、幅方向において外側に延びるように(広がるように)形成される。一対のフランジ部15,15は、ほぼ平面状に形成される。一対のフランジ部15,15の自由端側には、円形の貫通孔15a,15aが形成される。
コンクリートマス20は、板ばね部材10の自由端側に固定される。詳細には、コンクリートマス20は、一対のフランジ部15,15の貫通孔15a,15aの形成部位に、マス固定ナット40により固定される。コンクリートマス20は、板ばね部材10の自由端側の振動に伴って床材2に対して面外振動方向に振動する。コンクリートマス20は、所定の質量を有するようにするため、ある程度の塊に形成される。本実施形態においては、コンクリートマス20は、コンクリートのマス本体24を備え、マス本体24が樹脂ケース21に収容されている。
粘弾性体30は、ゴム材料又はゴム状弾性を有する樹脂材料からなるエラストマーにより形成される。粘弾性体30は、平行部13に固定されると共に、床材2が面外振動方向に振動した場合に床材2の裏面に対して打撃する。具体的には、粘弾性体30は、本体部31と、係合部32とから構成される。
本体部31は、逆円錐台形状に形成されている。本体部31の小径端面が、床材2側に位置する。係合部32は、本体部31の大径端面に設けられ、キノコ状に形成されている。係合部32は、板ばね部材10の平行部13のひょうたん型貫通孔13aに挿通された状態で、係合する。
粘弾性体30が板ばね部材10に固定された初期状態において、本体部31は、床材2に対して僅かに予圧を加えた状態としてもよいし、床材2と本体部31とがいわゆるゼロタッチ状態(圧力が付与されていない状態)としてもよいし、床材2との間に僅かに隙間を有するようにしてもよい。これらは、制振目的に応じて適宜変更可能である。
(2.コンクリートマス20の詳細構成)
コンクリートマス20の詳細構成について、図4〜図9を参照して説明する。図4及び図5に示すように、コンクリートマス20は、樹脂ケース21と、ボルト22と、支持部材23と、マス本体24とを備える。
樹脂ケース21は、図5−図9に示すように、熱可塑性樹脂により、収容空所21aを有するカップ状に形成される。すなわち、樹脂ケース21は、所定の板厚により形成された底部21b及び外周部21cを有し、さらに開口部21dを有する。樹脂ケース21は、角部を丸めた略直方体状に形成される。
樹脂ケース21は、さらに、底部21bの内面側の中央に、開口部21d側に向かって立設する凹状係合部21eを備える。凹状係合部21eは、弾性クリップとして機能する一対の係止爪を備えており、一対の係止爪の間に対向空間を有する。つまり、一対の係止爪は、先端側を拡開可能に弾性変形する。
樹脂ケース21は、さらに、底部21bの内面側に設けられ、開口部21d側に向かって立設する複数(本実施形態では2個)の環状保持部21fを備える。複数の環状保持部21fは、凹状係合部21eを跨いで所定距離だけ離れた位置に設けられる。複数の環状保持部21fは、中央に、開口部21dに向かって延びる円形孔を備える。環状保持部21fは、外周側に複数のリブを備える。複数のリブは、環状保持部21fの倒れ防止機能を発揮する。
複数のボルト22は、それぞれ、金属により形成され、ばね要素としての板ばね部材10に締結される。さらに、複数のボルト22は、図5−図9に示すように、樹脂ケース21の収容空所21aの内面に支持される。ボルト22は、ボルト部22aと、先端軸部22bと、中間軸部22cと、第一フランジ22dと、第二フランジ22eとを備える。
ボルト部22aは、ボルト22の一端に位置し、樹脂ケース21の開口部21dより外方に突出する。ボルト部22aは、板ばね部材10の一対のフランジ部15,15の貫通孔15a,15aに挿通された状態で、マス固定ナット40に螺合される。先端軸部22bは、ボルト22の他端に位置し、樹脂ケース21の環状保持部21fの円形孔に挿通される。先端軸部22bが環状保持部21fに挿通されることで、ボルト22は樹脂ケース21に対して位置決めされる。中間軸部22cは、ボルト部22aと先端軸部22bとの間に位置する。この中間軸部22cは、後述する支持部材23に保持される部位である。
第一フランジ22dは、円板状に形成され、ボルト部22aと中間軸部22cとの間に設けられ、ボルト部22a及び中間軸部22cの外周面から径方向外方に張り出す。第一フランジ22dとマス固定ナット40が、板ばね部材10の一対のフランジ部15,15と挟持することで、ボルト22が板ばね部材10に対して固定される。第一フランジ22dは、樹脂ケース21の開口部21dより外方に位置する。
第二フランジ22eは、円板状に形成され、先端軸部22bと中間軸部22cとの間に設けられ、先端軸部22b及び中間軸部22cの外周面から径方向外方に張り出す。第二フランジ22eは、樹脂ケース21の環状保持部21fの端面に接触した状態で配置される。さらに、第二フランジ22eは、環状保持部21fの端面の外周縁よりも径方向外方に突出している。
支持部材23は、熱可塑性樹脂により形成され、樹脂ケース21の内面に固定される。さらに、支持部材23は、複数のボルト22を保持して複数のボルトの相対的な姿勢を維持する。支持部材23は、図5−図9に示すように、板状本体部23aと、凸状係合部23bと、複数のリブ23cと、複数の弾性クリップ23dを備える。
板状本体部23aは、樹脂ケース21の底部21bの内面に立設される。板状本体部23aは、樹脂ケース21の底部21b側の両側の角部、及び、両側の側縁に、切欠部23a1〜23a4を備える。
凸状係合部23bは、板状本体部23aの樹脂ケース21の底部21b側に設けられ、凹状係合部21eに係合する。凸状係合部23bが凹状係合部21eに弾性係合することで、支持部材23が樹脂ケース21に固定される。凸状係合部23bは、弾性クリップとしての凹状係合部21eに装着しやすくするために、円柱形状又は円柱形状に近い角柱形状に形成される。
なお、本実施形態においては、樹脂ケース21が凹状係合部21eを備え、支持部材23が凸状係合部23bを備えることとしたが、樹脂ケース21が凸状係合部を備え、支持部材23が凹状係合部を備えるようにしてもよい。
複数のリブ23cは、板状本体部23aの両面から突出形成される。複数のリブ23cは、格子状に形成される。つまり、複数のリブ23cは、樹脂ケース21の底部21bから開口部21dに向かう方向に延びる部位と、樹脂ケース21の底部21bに平行な方向に延びる部位とを備える。そして、複数のリブ23cのうち底部21bに平行な方向に延びる部位は、樹脂ケース21の開口方向に直交する方向に突出する。
複数の弾性クリップ23dは、C字形状に形成され、板状本体部23aの両側縁に設けられる。複数の弾性クリップ23dは、板状本体部23aの側方の切欠部23a3、23a4のそれぞれの底部21b側及び開口部21d側に設けられる。同軸上の2個の弾性クリップ23dが、1本のボルト22の中間軸部22cを挟持する。複数の弾性クリップ23dが複数のボルト22を挟持することで、複数のボルト22の姿勢を維持することができる。
ここで、同軸上の2個の弾性クリップ23dは、ボルト22の第一フランジ22dと第二フランジ22eとの離間距離に対応して設けられる。従って、ボルト22が同軸上の2個の弾性クリップ23dにより挟持されることで、ボルト22は支持部材23に対して位置決めされる。さらに、底部21b側の弾性クリップ23dが、樹脂ケース21の環状保持部21fとの間に、第二フランジ22eを挟持することで、樹脂ケース21の底部21bから開口部21dへ向かう方向のボルト22の位置決めがなされる。
マス本体24は、コンクリートにより形成される。マス本体24は、図4及び図6−図9に示すように、樹脂ケース21の収容空所21aに充填される。マス本体24は、樹脂ケース21にボルト22及び支持部材23を取り付けた状態で、生コンクリートを樹脂ケース21の収容空所21aに流し込み、生コンクリートが凝固することで成形される。つまり、樹脂ケース21は、マス本体24を成形するための型枠として用いられる。
マス本体24は、ボルト22の一部及び支持部材23の一部を埋設する。支持部材23の切欠部23a1〜23a4、及び、支持部材23の複数のリブ23cが、マス本体24に対して樹脂ケース21の開口方向に係合する係合部として機能する。さらに、ボルト22の第二フランジ22eも、マス本体24に対して樹脂ケース21の開口方向に係合する係合部として機能する。このようにして、マス本体24は、ボルト22及び支持部材23を介して、樹脂ケース21に一体的に連結される。
さらに、マス本体24は、生コンクリートが凝固した状態で、樹脂ケース21の凹状係合部21eが拡開することを規制する機能を有する。従って、マス本体24によって、支持部材23が樹脂ケース21に固定される。
さらに、マス本体24の表面は、樹脂ケース21の開口部21dより僅かに底部21b側の位置に位置する。従って、マス本体24の表面は、ボルト22の第一フランジ22dから僅かに離れた位置に位置する。
(3.コンクリートマス20の製造方法)
次に、コンクリートマス20の製造方法について説明する。支持部材23の複数の弾性クリップ23dに複数のボルト22を装着する。続いて、ボルト22の先端軸部22bを環状保持部21fに挿入すると同時に、支持部材23の凸状係合部23bを樹脂ケース21の凹状係合部21eに係合する。この状態で、複数のボルト22及び支持部材23が樹脂ケース21に固定される。このとき、ボルト22のボルト部22aは、樹脂ケース21の開口部21dより外方に位置する。
続いて、マス本体24の原料としての生コンクリートを樹脂ケース21の収容空所21aに流し込む。つまり、樹脂ケース21を型枠として用いて、生コンクリートを凝固させ、マス本体24を成形する。凝固したマス本体24は、上述したように、ボルト22及び支持部材23に係合することで、ボルト22、支持部材23及び樹脂ケース21に一体的に固定される。
(4.効果)
本実施形態の制振ダンパ1に用いるコンクリートマス20は、上述したように、収容空所21aを有する樹脂ケース21と、一端を制振ダンパ1のばね要素(10)に締結されるボルト22であり、収容空所21aの内面に支持されるボルト22と、収容空所21a内に充填され、ボルト22の一部を埋設し、ボルト22を介して樹脂ケース21に一体的に連結されるコンクリートのマス本体24とを備える。
樹脂ケース21は、コンクリートのマス本体24の表面を被覆して意匠性を良好にするケースとして機能すると共に、コンクリートのマス本体24を成形するための型枠として機能する。従って、樹脂ケース21によって、コンクリートマス20の意匠性は良好となる。さらに、成形用の型枠そのものを樹脂ケース21として利用するため、成形用の型枠からマス本体24を離脱させる必要もなく、さらに、別ケースに取り付けることも必要ない。従って、製造コストが安価となる。
ここで、樹脂ケース21、ボルト22及びマス本体24は、連結される必要がある。本実施形態に係るコンクリートマス20は、コンクリートのマス本体24を樹脂ケース21にて成形する際に、ボルト22が埋設されている。従って、マス本体24の成形と同時に、樹脂ケース21、マス本体24及びボルト22の連結(一体化)が行われる。つまり、製造工数が低減することにより、製造コストが安価となる。
また、コンクリートマス20は、複数のボルト22と、樹脂ケース21の内面に固定され、複数のボルト22を保持して複数のボルト22の相対的な姿勢を維持する支持部材23とを備える。これにより、複数のボルト22を所望の姿勢に確実に位置決めできる。特に、マス本体24の原料である生コンクリートが樹脂ケース21内に流し込まれた場合に、複数のボルト22の姿勢を確実に維持できる。さらに、支持部材23を樹脂ケース21と別体とすることで、樹脂ケース21そのもの搬送をしやすくなる。つまり、樹脂ケース21の内面には支持部材23に相当する突起を有しないため、複数の樹脂ケース21を重ね合わせることが可能となる。複数の樹脂ケース21を重ね合わせることで、複数の樹脂ケース21の搬送状態における総体積が小さくなり、搬送が容易となる。
また、支持部材23は、樹脂ケース21の開口方向にマス本体24と係合する係合部(23a1〜23a4、23c)を備える。これにより、支持部材23の係合部とマス本体24とが係合することで、支持部材23とマス本体24との連結が確実にできる。
例えば、支持部材23は、係合部としての切欠部23a1〜23a4を備える。これにより、支持部材23に容易に係合部を形成できる。また、支持部材23は、樹脂ケース21の開口方向に直交する方向に突出し、係合部としての複数のリブ23cを備える。この場合も、支持部材23に容易に係合部を形成できる。
また、支持部材23は、複数のボルト22のそれぞれの中間軸部22cを挟持する複数の弾性クリップ23dを有する。これにより、ボルト22を支持部材23に装着することが容易となる。さらに、マス本体24が充填されることで、支持部材23の弾性クリップ23dとボルト22の中間軸部22cとが確実に連結される。
また、樹脂ケース21と支持部材23の一方は、凸状係合部23bを有すると共に、他方は、凸状係合部23bに弾性係合される凹状係合部21eを有する。これにより、支持部材23が樹脂ケース21に確実に固定される。
また、ボルト22は、樹脂ケース21の開口方向にマス本体24と係合する第二フランジ22eを備える。これにより、ボルト22がマス本体24に係合することで、両者が確実に一体的に連結される。
また、樹脂ケース21は、ボルト22の他端が挿通される環状保持部21fを備える。環状保持部21fにより、ボルト22が樹脂ケース21に対して位置決めされる。従って、マス本体24の原料である生コンクリートが樹脂ケース21内に流し込まれた場合に、ボルト22の姿勢を確実に維持できる。
コンクリートマス20単体として上記の効果を奏するが、コンクリートマス20を備える制振ダンパ1全体としても同様の効果を奏する。すなわち、制振ダンパ1が、良好な意匠のコンクリートマス20を有することで、制振ダンパ1全体としての意匠性が良好となる。また、コンクリートマス20単体を安価とすることで、制振ダンパ1全体が安価となる。
1:制振ダンパ、 2:床材、 10:板ばね部材(ばね要素)、 20:コンクリートマス、 21:樹脂ケース、 21a:収容空所、 21b:底部、 21c:外周部、 21d:開口部、 21e:凹状係合部、 21f:環状保持部、 22:ボルト、 22a:ボルト部、 22b:先端軸部、 22c:中間軸部、 22d:第一フランジ、 22e:第二フランジ、 23:支持部材、 23a:板状本体部、 23a1−23a4:切欠部(係合部)、 23b:凸状係合部、 23c:リブ(係合部)、 23d:弾性クリップ、 24:マス本体、 30:粘弾性体、 40:マス固定ナット

Claims (10)

  1. 収容空所を有する樹脂ケースと、
    一端を制振ダンパのばね要素に締結されるボルトであり、前記収容空所の内面に支持される前記ボルトと、
    前記収容空所内に充填され、前記ボルトの一部を埋設し、前記ボルトを介して前記樹脂ケースに一体的に連結されるコンクリートのマス本体と、
    を備える、制振ダンパ用コンクリートマス。
  2. 前記制振ダンパ用コンクリートマスは、
    複数の前記ボルトと、
    前記樹脂ケースの内面に固定され、複数の前記ボルトを保持して複数の前記ボルトの相対的な姿勢を維持する支持部材と、
    を備える、請求項1に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  3. 前記支持部材は、前記樹脂ケースの開口方向に前記マス本体と係合する係合部を備える、請求項2に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  4. 前記支持部材は、前記係合部としての切欠部を備える、請求項3に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  5. 前記支持部材は、前記樹脂ケースの開口方向に直交する方向に突出し、前記係合部としての複数のリブを備える、請求項3又は4に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  6. 前記支持部材は、複数の前記ボルトのそれぞれの中間軸部を挟持する複数の弾性クリップを有する、請求項2−5の何れか一項に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  7. 前記樹脂ケースと前記支持部材の一方は、凸状係合部を有すると共に、他方は、前記凸状係合部に弾性係合される凹状係合部を有する、請求項2−6の何れか一項に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  8. 前記ボルトは、前記樹脂ケースの開口方向に前記マス本体と係合するフランジを備える、請求項1−7の何れか一項に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  9. 前記樹脂ケースは、前記ボルトの他端が挿通される環状保持部を備える、請求項1−8の何れか一項に記載の制振ダンパ用コンクリートマス。
  10. 制振対象に取り付けられるばね要素と、
    前記ばね要素における前記制振対象に対して振動する部位に取り付けられる請求項1−9の何れか一項に記載の制振ダンパ用コンクリートマスと、
    を備える、制振ダンパ。
JP2015210922A 2015-10-27 2015-10-27 制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ Active JP6560958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015210922A JP6560958B2 (ja) 2015-10-27 2015-10-27 制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015210922A JP6560958B2 (ja) 2015-10-27 2015-10-27 制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017082885A true JP2017082885A (ja) 2017-05-18
JP6560958B2 JP6560958B2 (ja) 2019-08-14

Family

ID=58712979

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015210922A Active JP6560958B2 (ja) 2015-10-27 2015-10-27 制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6560958B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109797961A (zh) * 2019-01-30 2019-05-24 中建四局第六建筑工程有限公司 一种顶升平台系统可周转措施钢梁牛腿

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0289833A (ja) * 1988-09-27 1990-03-29 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd ダイナミックダンパとその製造方法
JPH09132959A (ja) * 1995-11-08 1997-05-20 Sutaaraito Kogyo Kk アンカーボルト埋設用ケース
JP2001193312A (ja) * 2000-01-14 2001-07-17 Tokai Rubber Ind Ltd 建築構造物の制振装置
JP2008031735A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Tokyo Electric Power Co Inc:The 塔状構造物の制振装置
JP2010048074A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Kazunori Ozaki 振動エネルギー入力波軽減装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0289833A (ja) * 1988-09-27 1990-03-29 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd ダイナミックダンパとその製造方法
JPH09132959A (ja) * 1995-11-08 1997-05-20 Sutaaraito Kogyo Kk アンカーボルト埋設用ケース
JP2001193312A (ja) * 2000-01-14 2001-07-17 Tokai Rubber Ind Ltd 建築構造物の制振装置
JP2008031735A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Tokyo Electric Power Co Inc:The 塔状構造物の制振装置
JP2010048074A (ja) * 2008-08-21 2010-03-04 Kazunori Ozaki 振動エネルギー入力波軽減装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109797961A (zh) * 2019-01-30 2019-05-24 中建四局第六建筑工程有限公司 一种顶升平台系统可周转措施钢梁牛腿
CN109797961B (zh) * 2019-01-30 2023-12-08 中国建筑第四工程局有限公司 一种顶升平台系统可周转措施钢梁牛腿

Also Published As

Publication number Publication date
JP6560958B2 (ja) 2019-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012519082A5 (ja)
US9523464B2 (en) Cylindrical vibration-damping device equipped with outer bracket and outer bracket therefor
JP2013507778A5 (ja)
CN204046998U (zh) 包括风扇马达的振动抑制机构的风扇罩和马达驱动装置
JP6560958B2 (ja) 制振ダンパ用コンクリートマス及び制振ダンパ
JP2015190583A (ja) 免震装置
JP5848888B2 (ja) 防振クランプ装置
US9453594B2 (en) Fixing device
JP2006062597A (ja) バンパー取付用クリップ
JP6437783B2 (ja) 空気調和機の圧縮機の支持構造
JP5543047B1 (ja) 防振装置
JP2017526567A (ja) 自動車の構造要素と機能要素のアセンブリ
RU2015137712A (ru) Анкерное приспособление железнодорожного рельса
JP2009228697A (ja) 防振ゴムユニット
KR20180000624U (ko) 복공판용 상하 방진 장치
JP2005240548A (ja) 床の床パネルを弾性的に支持する支持脚
JP5911713B2 (ja) 防振装置
JP6406925B2 (ja) 耐震機構及び防振装置
JP2015212563A (ja) 防振装置
JP2017032023A (ja) インサート
JP2005133751A (ja) 防振具
JP6124853B2 (ja) コンクリート床構造
JP6768576B2 (ja) 制振構造
JP3182622U (ja) 取付金具
JP3190516U (ja) デッキプレート用インサート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180905

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20181005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190627

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6560958

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150