JP6437783B2

JP6437783B2 - 空気調和機の圧縮機の支持構造

Info

Publication number: JP6437783B2
Application number: JP2014213820A
Authority: JP
Inventors: 裕香谷口; 高野　清次郎; 清次郎高野
Original assignee: Corona Corp
Current assignee: Corona Corp
Priority date: 2014-10-20
Filing date: 2014-10-20
Publication date: 2018-12-12
Anticipated expiration: 2034-10-20
Also published as: JP2016080110A

Description

この発明は、空気調和機の圧縮機の支持構造に関するものである。

従来の空気調和機を図３で説明すれば、空気調和機の基板Ａの圧縮機Ｂ下部外周に等間隔に３個の支持脚Ｃが固着され、これらの支持脚Ｃがそれぞれ防振ゴムＤを介して基板Ａ上に支持されている。そして防振ゴムＤ全体をエラストマ素材の樹脂で形成することで、製品廃棄時のダイオキシンの発生を少なくするものであった。（例えば、特許文献１参照）

特開２０００−２９１９８２号公報

この従来例の圧縮機の支持構造における防振ゴムで使用されるエラストマ素材のゴムは、天然ゴム等の従来から一般的に使用されているゴムに比較すると柔軟性は大きく圧縮機の防振効果も大きいが、柔軟性が大きいために亀裂が発生してやすく耐久性が劣る問題が有った。

この発明はこの点に着目し上記欠点を解決する為、特にその構成を、圧縮機を支持する基板と、前記圧縮機の支持脚と、前記基板上に支持脚を固定するための支持棒と、この支持棒の外周に内接する防振ゴムを備え、この防振ゴムの水平方向の動きを規制するリブを設けたものに於いて、前記防振ゴムは上下二段に積み重ね、上側の防振ゴムを天然ゴム等のゴム素材で形成し、下側の防振ゴムを前記上側の防振ゴムよりも柔軟性の大きなエラストマ素材の樹脂で形成し、前記下側の防振ゴムの周囲に前記リブを設け、前記上側の防振ゴム底面の外周を面取り形状とすると共に、前記リブの高さＸを前記下側の防振ゴムの高さＹよりも低く、かつ前記圧縮機の荷重により前記下側の防振ゴムが変形しても前記上側の防振ゴムに前記リブが抵触しない高さまで低くしたものである。

この発明によれば、柔軟性の小さな上側防振ゴムと柔軟性の大きな下側防振ゴムを組み合わせることで圧縮機の振動やこの振動が原因で発生する騒音を極めて小さくすることができるものである。
また、リブの高さＸを上側の防振ゴムに前記リブが接触しない高さまで低くすることで、圧縮機からの振動が上側防振ゴムを伝わり、上側防振ゴムとリブが直接接触してリブに伝達することによって振動が大きくなることを防止して振動の軽減を確実にすることができる。
また、下側防振ゴムは柔軟性のために圧縮機の荷重で水平方向に膨らむが、下側防振ゴムの周囲をリブで包囲することで、柔軟な下側防振ゴムの水平方向の歪みを減少することでエラストマからなる下側防振ゴムの亀裂の発生を減少して耐久性を向上することができる。

この発明一実施例の分解斜視図。同要部拡大断面図。従来例の分解斜視図。

次に、この発明に係る圧縮機の支持構造を図面に示された一実施例で説明する。
１は空気調和機や除湿機の基板で、樹脂材料の一体成型によって形成され、圧縮機２を固定する円柱状の支持棒３が３本等間隔に突設している。
前記圧縮機２は、等間隔に設けた３つの支持脚４を下部に備え、この支持脚４にはそれぞれ穴５を備え、この穴５に前記圧縮機２を支持する上側防振ゴム６が挿入されている。そして、この上側防振ゴム６の底面に接して上側防振ゴム６とほぼ同径の下側防振ゴム７を介して基板１上に載置されるものである。また、上側防振ゴム６と下側防振ゴム７は中心に貫通孔を備えている。

前記上側防振ゴム６の材質は一般的に広く使用されている天然ゴムもしくはニトリルブタジエンゴム等を使用し、下側防振ゴム７はポリウレタンエラストマ等の常温で従来の天然ゴムよりも減衰率、弾性率が高い材質が使用され、上下で２種類の異なる減衰率のゴムを使用することで防振の効果を大きく発揮するものである。

前記支持棒３は中心にネジ穴８を設け、上方から金属製のワッシャー９とネジ１０によってネジ止め固定することで、製品輸送時等で前記圧縮機２の支持脚４が支持棒３から外れることを防止するものである。

１１は前記基板１と一体に支持棒３の周囲に円形に立設したリブで、リブ１１の高さＸを前記下側防振ゴム７の高さＹよりも低くすることで、圧縮機２からの振動が上側防振ゴム６を伝わり、上側防振ゴム６とリブ１１が直接接触してリブ１１に伝達することによって振動が大きくなることを防止して振動の軽減を確実にすることができる。

また、下側防振ゴム７は柔軟性のために圧縮機２の荷重で水平方向に膨らむが、下側防振ゴム７の周囲をリブ１１で包囲することで、柔軟な下側防振ゴム６の水平方向の歪みを減少し、下側防振ゴム７の耐久性を向上することができるものである。また、リブ１１の内側で下側防振ゴム７接触する基板１側面は、下側防振ゴム７の底面に亀裂ができることを防止するためにできるだけ平坦に設けられている。

圧縮機２の組み付け手順について説明すれば、まず圧縮機２の３つの支持脚４に設けた穴５に上側防振ゴム６の上部を挿入して取り付けする。次に３つの下側防振ゴム７を支持棒３を貫通してリブ１１と支持棒３の間に位置させる。そして、下側防振ゴム７の上面に上側防振ゴム６が載るように支持棒３が上側防振ゴム６と支持脚４を貫通させ圧縮機２が基板１上に設置される。そして、支持棒３のネジ穴８にワッシャー９を介して上方からネジ止めすることで圧縮機２が取り付けられる。

以上のように、柔軟性の小さな上側防振ゴム６と柔軟性の大きな下側防振ゴム７を組み合わせることで圧縮機２の振動やこの振動が原因で発生する騒音を極めて小さくすることができるものである。また、リブ１１の高さＸを下側防振ゴム７の高さＹよりも低くすることで、リブ１１と上側防振ゴム６が接触して上側防振ゴム６の振動が直接リブ１１に伝達することを防止して振動の軽減を確実にすることができる。また、下側防振ゴム７の水平方向の歪みを減少することで下側防振ゴム７の耐久性を向上することができる。

尚、上側防振ゴム６の底面と下側防振ゴム７の上面を、予め接着剤や両面テープ等で接合して一体にして用いても良く、下側防振ゴム７の柔軟性に応じて下側防振ゴム７の高さＹ寸法やリブ１１の高さＸ寸法をそれぞれ調整するものである。

１基板
２圧縮機
３支持棒
６上側防振ゴム
７下側防振ゴム
１１リブ

Claims

圧縮機を支持する基板と、前記圧縮機の支持脚と、前記基板上に支持脚を固定するための支持棒と、この支持棒の外周に内接する防振ゴムを備え、この防振ゴムの水平方向の動きを規制するリブを設けたものに於いて、前記防振ゴムは上下二段に積み重ね、上側の防振ゴムを天然ゴム等のゴム素材で形成し、下側の防振ゴムを前記上側の防振ゴムよりも柔軟性の大きなエラストマ素材の樹脂で形成し、前記下側の防振ゴムの周囲に前記リブを設け、前記上側の防振ゴム底面の外周を面取り形状とすると共に、前記リブの高さＸを前記下側の防振ゴムの高さＹよりも低く、かつ前記圧縮機の荷重により前記下側の防振ゴムが変形しても前記上側の防振ゴムに前記リブが抵触しない高さまで低くしたことを特徴とすることを特徴とする空気調和機の圧縮機の支持構造。