JP2015190583A - 免震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、積層ゴムへ伝達される引張力を低減させる免震装置を提供する。
【解決手段】免震装置10は、積層ゴム12の両端面に設けられた下フランジ14a、上フランジ14bと、下フランジ14aに形成された貫通孔24と、貫通孔24へ挿入され、貫通孔24より小径で、下フランジ14aが取付けられる取付面16Fに固定された固定部材22と、固定部材22と貫通孔24との間に配置され、取付面16Fと下フランジ14a間の横方向の相対変位を規制し、縦方向の相対変位を許容するガイド部材26と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物を免震する免震装置に関する。
従来、建物を免震する免震装置は、基礎部に設置されて建物を支持し、地震時には、積層ゴムが変形して、基礎部から建物へ伝達される横方向の揺れ(振動エネルギー)を吸収していた。ここに、積層ゴムは圧縮力に対しては大きな強度を有するものの、上方への引抜き力(引張力)に対する強度は小さいため、免震装置が引抜き力を受けた場合、積層ゴムの免震性能が低下する可能性がある。このため、引抜き力が免震装置に作用しない構成で使用する必要があった。
一方、近年は、アスペクト比の大きい建物(例えば高層建物のように、幅に対する高さの割合が大きい建物)が増大している。アスペクト比の大きい建物では、地震時や強風時等に、建物全体が左右に揺れる動き(ロッキング)が発生し易くなる。ロッキングが発生すると、建物の片方が基礎部から浮き上がり、免震装置に引抜き力が作用する。このため、引抜き力が作用しても、使用できる免震装置が求められていた。
免震装置に引抜き力が作用したとき、積層ゴムへ伝達される引張力を低減する技術には、例えば特許文献1がある。
特許文献1には、免震装置を基礎部へ設置する際に、引抜力低減機構を貫通させて、下フランジをアンカーボルトで基礎部に取付ける構成が記載されている。これにより、地震時に引抜き力が発生したとき、引抜き力を受けて、免震装置が上向きに変位する。即ち、引抜力低減機構により、免震装置の上向きの変位が許容される。これにより、積層ゴムが受ける引張力が低減され、積層ゴムへ過大な引張力が伝達されるのを抑制している。また、アンカーボルトにより、免震装置と基礎部の横方向の相対移動が抑制される。
ここに、引抜力低減機構は、アンカーボルトの頭部と、下部フランジの間に設けられた皿ばねを備え、皿ばねの弾性係数は、積層ゴムの弾性係数より小さくされている。更に、下フランジの下面には、支持プレートやガイド部材が設けられ、免震装置に作用する回転力やせん断力を抑制している。
特開2003−194146号公報
しかし、特許文献1の免震装置は、構造が複雑なためコストが高くなる。
本発明は、上記事実に鑑み、簡単な構造で、積層ゴムへ伝達される引張力を低減させる免震装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る免震装置は、積層ゴムの両端面に設けられたフランジと、前記フランジに形成された貫通孔と、前記貫通孔へ挿入され、前記貫通孔より小径で、前記フランジが取付けられる取付面に固定された固定部材と、前記固定部材と前記貫通孔の間に配置され、前記取付面と前記フランジとの間の横方向の相対変位を規制し、縦方向の相対変位を許容するガイド部材と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、免震装置のフランジに形成された貫通孔には、取付面に固定された固定部材が挿入され、固定部材と貫通孔の間には、ガイド部材が配置される。このガイド部材により、取付面とフランジ間の横方向の相対変位が規制され、縦方向の相対変位が許容される。
即ち、固定部材により、ガイド部材の横方向の移動が規制され、ガイド部材により、フランジの横方向の移動が規制される。これにより、積層ゴムがせん断変形して免震機能を発揮する。
また、ガイド部材により、フランジと取付面間の縦方向の相対変位が許容されるので、免震装置に引抜き力が作用したとき、フランジが取付面から離される。この結果、積層ゴムへ伝達される引張力を低減させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の免震装置において、前記固定部材は、前記ガイド部材の内寸法より大径で、前記貫通孔より小径の頭部を有していることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、固定部材の頭部がガイド部材の内寸法より大径なので、ガイド部材が固定部材から抜け落ちない。また、固定部材の頭部は、貫通孔より小径とされているので、取付面とフランジ間に、縦方向の相対変位が生じたとき、ガイド部材から貫通孔が抜け出ることができる。
この結果、免震装置に引抜き力が作用したとき、ガイド部材を取付面に固定した状態で、フランジを取付面から離すことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の免震装置において、前記ガイド部材は、中空円柱状に形成され、外周面を前記貫通孔の内周面と当接させ、前記貫通孔に摺動可能に挿入されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、ガイド部材は、貫通孔に摺動可能に挿入されており、取付面とフランジ間の縦方向の相対変位が許容される。これにより、免震装置に引抜き力が作用したとき、フランジを取付面から離すことができる。また、中空円柱状に形成されたガイド部材の外周面と、フランジの貫通孔の内周面を当接させているので、取付面とフランジを横方向に一体的に変位させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の免震装置において、前記貫通孔と前記ガイド部材との当接部には、摩擦力を低減する摩擦力低減手段が設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、当接部に設けられた摩擦力低減手段により、貫通孔とガイド部材の当接部における摩擦力が低減される。これにより、免震装置に引抜き力が作用したとき、フランジを取付面からスムーズに離すことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の免震装置において、前記ガイド部材は、前記貫通孔の軸心に沿った方向の寸法が、前記フランジの厚さ寸法より大きくされていることを特徴としている。
これにより、免震装置に引抜き力が作用して、フランジが取付面から離されたき、フランジをガイド部材から外れにくくすることができる。この結果、フランジが、初期位置に戻り易くなる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の免震装置において、前記ガイド部材の、前記フランジから突出された頭部には、前記フランジの前記貫通孔より大径とされた鍔部が半径方向に張出されていることを特徴としている。
これにより、免震装置に引抜き力が作用したとき、フフランジの上方向への変位幅を、鍔部により制限することができる。この結果、フランジがガイド部材から外れるのを抑制することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の免震装置において、前記鍔部には、設定値以上の引抜き力を受けたとき、前記鍔部を前記ガイド部材から分離させる溝部が形成されていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、鍔部が設定値以上の引抜き力を受けたとき、溝部の位置で、鍔部がガイド部材から分離される。これにより、積層ゴムに過大な引張力が加えられるのを抑制できる。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の免震装置において、前記固定部材の頭部には、前記頭部が設定値以上の引抜き力を受けたとき、前記頭部を前記固定部材の軸部から分離させる溝部が形成されていることを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、設定値以上の引抜き力を受けたとき、溝部の位置で、ボルトの頭部が固定部材の軸部から分離される。これにより、積層ゴムに、過大な引張力が加えられるのを抑制できる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の免震装置において、前記フランジの貫通孔と前記ガイド部材の接合面は、鉛直軸に対して、前記フランジが取付けられる前記取付面に向けて大径となる方向に傾斜していることを特徴としている。
請求項9に記載の発明によれば、フランジの貫通孔とガイド部材の接合面を、取付面側が大径となる方向に傾斜させている。これにより、例えば、この傾斜角度を、ロッキング発生時の建物の傾斜角度に対応させることにより、免震装置に引抜き力が作用したとき、フランジが取付面から離れるのをより容易にすることができる。
本発明は、上記構成としてあるので、簡単な構造で、積層ゴムへ伝達される引張力を低減させる免震装置を提供することができる。
(A)は本発明の第1実施形態に係る免震装置の基本構成を示す正面図であり、(B)は基礎部とフランジの接合部を拡大した部分断面図である。 (A)は本発明の第1実施形態に係る免震装置の基礎部に横方向の外力が作用した状態を示す部分断面図であり、(B)は免震装置に上方向の引抜き力が作用した状態を示す部分断面図である。 (A)は本発明の第2実施形態に係る免震装置の基本構成を示す基礎部とフランジの接合部を示す部分断面図であり、(B)は免震装置に上方向の引抜き力が作用した状態を示す部分断面図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る免震装置の基本構成を示す基礎部とフランジの接合部を示す部分断面図であり、(B)は免震装置に上方向の引抜き力が作用した状態を示す部分断面図である。 (A)は本発明の第4実施形態に係る免震装置の基本構成を示す基礎部とフランジの接合部を示す部分断面図であり、(B)は免震装置に上方向の引抜き力が作用した状態を示す部分断面図である。 (A)は本発明の第5実施形態に係る免震装置の基本構成を示す基礎部とフランジの接合部を示す部分断面図であり、(B)は免震装置に上方向の引抜き力が作用した状態を示す部分断面図である。 (A)は本発明の第6実施形態に係る免震装置の基本構成を示す基礎部とフランジの接合部を示す部分断面図であり、(B)は免震装置に上方向の引抜き力が作用した状態を示す部分断面図である。
(第1実施形態)
図1、図2を用いて、第1実施形態に係る免震装置10について説明する。
図1(A)に示すように、免震装置10は、基礎部18に設置されて建物20を支持し、地震時に、基礎部18から建物20へ伝達される揺れ(振動エネルギー)を吸収する。
なお、本明細書の全ての図は、矢印UPの方向を上として記載している。
免震装置10は、市場で広く普及している一般的な構成であり、上下方向中央部に積層ゴム12が設けられ、積層ゴム12の両端面に、積層ゴム12より大径とされた下フランジ14aと上フランジ14bが取付けられている。ここに、積層ゴム12は、所定の弾性を備えたゴム板12Gと鋼鈑12Sを、交互に積層して円柱状に形成されている(図1(B)参照)。
下フランジ14aと上フランジ14bは、いずれも鋼板で平面視が円形に形成され、下フランジ14aは、基礎部18に埋め込まれたベースプレート16の、取付面となる上面16Fと当接され、固定部材としてのボルト22で固定されている。ここに、ベースプレート16は、鋼板で平面視が円形に形成され、コンクリート製の基礎部18に底部が埋め込まれ、アンカーボルト23で、基礎部18と接合されている。ベースプレート16と基礎部18は一体挙動する。また、上フランジ14bは、建物20の底面(取付面)20Fと当接され、ボルト22で固定されている。上フランジ14bと建物20は一体挙動する。
ここで、ベースプレート16と下フランジ14aの接合部について説明する。
図1(B)に示すように、下フランジ14aの、積層ゴム12の外周面から延出された平面部には、径D1で貫通されたガイドピース挿入孔24が、等間隔で複数個形成されている。また、ベースプレート16の上面の、ガイドピース挿入孔24と対応する位置には、ボルト22が捻じ込まれるボルト用下穴28が設けられている。
ガイドピース挿入孔24には、ガイド部材としてのガイドピース26が、ボルト22の外周面とガイドピース挿入孔24の内周面の間に、ガイドピース挿入孔24の内周面と外周面を当接させて、縦方向へ摺動可能に挿入されている。ガイドピース26は、鋼材で中空円柱状に形成され、外径D2は、ガイドピース挿入孔24に挿入可能な寸法とされ、内径D3は、ボルト22の軸部が挿入可能な寸法とされている。また、高さH1は、下フランジ14aの厚さ寸法T1とほぼ等しい寸法とされている。
これにより、免震装置10に引抜き力Svが作用したとき、下フランジ14aを、ベースプレート16の取付面16Fから離すことができる。また、当接させたガイドピース26の外周面と下フランジ14aのガイドピース挿入孔24の内周面により、取付面16Fと下フランジ14a間の横方向の相対変位が規制される。
ここに、相対変位の規制とは、免震装置10の施工に伴い要求される、取付面16Fと下フランジ14a間の寸法誤差による相対変位は許容し、地震時等の横揺れ時には、取付面16Fと下フランジ14aが一体挙動するとの意味で記載されている。
また、ガイドピース26は、ボルト22でベースプレート16と接合されている。ボルト22の頭部は、外径が、ガイドピース26の内径D3より大きく、ガイドピース挿入孔24の径D1より小さくされている。これにより、ボルト22の頭部が、ガイドピース26の上面に押圧力を加えて、ガイドピース26を取付面16Fに固定している。
また、ボルト22の頭部は、ガイドピース挿入孔24より小径とされているので、取付面16Fと下フランジ14a間の縦方向の相対変位が許容される。
この結果、免震装置10に引抜き力が作用したとき、ガイドピース26を取付面16Fに固定した状態で、下フランジ14aを取付面から離すことができる。
これにより、図2(A)に示すように、例えば、地震により、基礎部18とベースプレート16が、横方向(矢印Sh方向)へ移動したとき、ボルト22はベースプレート16と一体となって横方向へ移動する。これにより、ガイドピース挿入孔24に挿入されたガイドピース26、及び免震装置10の下フランジ14aも、ボルト22と一体となって矢印Sh方向へ移動する。
一方、上フランジ14bは従来の位置から移動していないため、積層ゴム12は矢印Snに示すように、斜めに傾斜して、基礎部18から建物20へ伝達される横方向の振動エネルギーを吸収する。
このように、本実施形態においては、免震装置10における、横方向の揺れ(振動エネルギー)を吸収する機能は維持される。
また、図2(B)に示すように、ロッキングにより建物が傾斜したとき、持ち上げられた側の免震装置10には、上方へ向けた引抜き力Svが作用する。
このとき、免震装置10は、上フランジ14bが建物20に固定されているため、引抜き力を受けて建物20と一緒に移動する。一方、免震装置10の下フランジ14aは、ガイドピース挿入孔24に挿入されたガイドピース26との間でスライドし、ベースプレート16が基礎部18に固定されたベースプレート16から距離S1だけ離れ、積層ゴムと一体となって上方へ移動する。この結果、積層ゴム12の下端部は自由端となり、積層ゴム12へ伝達される引張力が低減される。
以上説明したように、本構成とすることにより、簡単な構成のガイドピース26を用いることで、免震装置10に引抜き力が作用しても、積層ゴム12へ伝達される引張力を低減させることができる。
なお、免震装置10において、下フランジ14aのガイドピース挿入孔24と、ガイドピース26との当接部に、例えば、二硫化モリブデン、シリコーンオイル、又は潤滑油等の摩擦力を低減する物質(摩擦力低減手段)を塗布し、摩擦力を低減させてもよい。これにより、下フランジ14aの上方向へのスライドを容易にすることができる。
また、本実施形態では、下フランジ14aにガイドピース挿入孔24を設け、ガイドピース挿入孔24にガイドピース26を挿入する構成について説明した。しかし、これに限定されることはなく、図示は省略するが、下フランジ14aに替えて上フランジ14bにボルト孔を設け、ガイドピース挿入孔24にガイドピースを挿入する構成でもよい。また、下フランジ14aと上フランジ14bの両方を、ガイドピース挿入孔24にガイドピースを挿入する構成としてもよい。
また、本実施形態では、ガイドピース26を中空円柱状に形成した場合について説明した。しかし、これに限定されることはなく、図示は省略するが、外形形状は方形や多角形等、円形以外の形状でもよい。また、円柱部の一部に、一定間隔でスリットが設けられていてもよい。
また、ガイドピース26は、中空円柱部を周方向に一体的に連続して形成する必要はなく、中空円柱部の中心線に沿う方向に分割し、分割された複数のピースを組み合わせる構成でもよい。また、所定の径の鋼球を、ガイドピースの替わりに充填させてもよい。
また、本実施形態では、ガイド ピース26とボルト22を別部品とする構成で説明した。しかし、これに限定されることはなく、ガイドピース26とボルト22を予め一体化しておいてもよい。これにより、下フランジ14aの取り付け時の手間が省け、施工性を向上させることができる。
(第2実施形態)
図3(A)、図3(B)を用いて第2実施形態に係る免震装置30について説明する。
図3(A)に示すように、免震装置30は、ガイドピース32の縦方向の寸法(高さ)H2が、下フランジ14aの厚さ寸法T1より大きくされている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ガイドピース32は、下フランジ14aに形成されたガイドピース挿入孔24に、縦方向へ摺動可能に挿入されている。このとき、ガイドピース32の高さ寸法H2が、下フランジ14aの厚さ寸法T1より大きいので、ガイドピース32の上端部は、下フランジ14aの表面から突出されている。また、ガイドピース32は、ボルト22の頭で、ガイドピース32の上面が押えられベースプレート16に固定されている。
これにより、図3(B)に示すように、免震装置30に上向きの引抜き力Svが作用したとき、下フランジ14aがベースプレート16の取付面16Fから離されるが、ガイドピース32の高さが高いので、下フランジ14aのガイドピース挿入孔24を、ガイドピース32から外れにくくすることができる。例えば、距離S2まで離されても外れない。また、ガイドピース32がボルト22から抜け落ちることもない。更に、下フランジ14aが、ベースプレート16の取付面16Fと当接された初期位置に戻り易くなる。
この結果、抜き力Svが繰り返し作用しても、安定して積層ゴム12へ伝達される引張力を低減させることができる。他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省力する。
(第3実施形態)
図4(A)、図4(B)を用いて第3実施形態に係る免震装置40について説明する。
図4(A)に示すように、免震装置40は、下フランジ14aの表面から突出されたガイドピース42の頭部に、鍔部44を有している点において、第2実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ガイドピース42は、下フランジ14aの表面から突出する高さを有し、頭部には、下フランジ14aのガイドピース挿入孔24より大径とされた鍔部が周方向に張出されている。また、ガイドピース42は、鍔部44の下面までの縦方向の寸法H2が、下フランジ14aの厚さ寸法T1より大きくされている。
これにより、図4(B)に示すように、免震装置40に上向きの引抜き力Svが作用したとき、下フランジ14aがベースプレート16の取付面16Fから離されるが、下フランジ14aの縦方向への変位幅を、鍔部44により距離S3の範囲内に制限することができる。この結果、下フランジ14aが、ガイドピース42から外れるのを抑制することができる。他の構成は、第2実施形態と同じであり説明は省力する。
(第4実施形態)
図5(A)、図5(B)を用いて第4実施形態に係る免震装置50について説明する。
図5(A)に示すように、免震装置50は、鍔部54が形成されたガイドピース52の上面に、溝部56が形成されている点において、第3実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ガイドピース52の上部には、ガイドピース挿入孔24より大径の鍔部54が設けられている。また、鍔部54の上面には、ガイドピース52の円環部58の外径と同じ外径D2で、溝部56が円形に形成されている。溝部56は、断面V字状に深さH3で切り込まれた切り欠き部であり、溝部56の深さH3は、鍔部54が引抜き力Svkを受けたとき、鍔部54をガイドピース52の上部から切り離すことができる深さとされている。
これにより、図5(B)に示すように、免震装置50に上向きの引抜き力Svが作用したとき、下フランジ14aがベースプレート16の取付面16Fから離されるが、免震装置50が、更に大きな引抜き力Svkを受けたとき、下フランジ14aが取付面16Fから距離Skだけ離され、ガイドピース52の円環部58が溝部56で破断し、鍔部54が円環部58から分離される。
この結果、積層ゴム12に、過大な引張力(Svk以上の引張力)が加えられるのを抑制することができる。他の構成は、第3実施形態と同じであり説明は省力する。
(第5実施形態)
図6(A)、図6(B)を用いて第5実施形態に係る免震装置60について説明する。
図6(A)に示すように、免震装置60は、鍔部44が設けられたガイドピース42を有し、ガイドピース42をベースプレート16に固定するボルト62に、頭部64と軸部66を分離させるための溝部68が形成されている点において、第3実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ボルト62は、ガイドピース42の内部へ挿通される軸部66と、ガイドピース42の内径より大径の頭部64を有している。ボルト62の軸部66であり頭部64との接合部には、溝部68が形成されている。溝部68は、深さD4で軸部66の周囲を囲んで形成されている。ここに、溝部56の深さH4は、頭部64が設定値以上の引抜き力Svkを受けたとき、頭部64を軸部66から切り離すことができる深さとされている。
これにより、図6(B)に示すように、免震装置60に上向きの引抜き力Svが作用したとき、下フランジ14aがベースプレート16の取付面16Fから離されるが、免震装置50が、更に大きな引抜き力Svkを受けたとき、下フランジ14aが取付面16Fから距離Skだけ離され、軸部66が、溝部68で破断し、頭部64が軸部66から分離させられる。
この結果、積層ゴム12に、過大な引張力(Svk以上の引張力)が加えられるのを抑制することができる。他の構成は、第3実施形態と同じであり説明は省力する。
(第6実施形態)
図7(A)、図7(B)を用いて第6実施形態に係る免震装置70について説明する。
図7(A)に示すように、免震装置70は、ガイドピース72の外周面72F、及び下フランジ14aのガイドピース挿入孔24の内周面24Fが、鉛直軸Yに対して傾斜したテーパ面とされ、傾斜面同士が当接している点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
ガイドピース72の外周面72F、及び下フランジ14aのガイドピース挿入孔24の内周面24Fは、いずれも、下フランジ14aを取付けるベースプレート16の取付面16F側が、積層ゴム12側より大径となる方向の傾斜、即ち、鉛直軸Yに対して角度θの傾斜を有している。外周面72Fと内周面24Fは、角度θで傾斜した状態で当接されている。
これにより、図7(B)に示すように、免震装置70に引抜き力Svが作用したとき、下フランジ14aが、ベースプレート16の取付面16Fから容易に、距離S1だけ離される。この結果、積層ゴム12へ伝達される引張力を低減させることができる。
なお、角度θは、建物20がロッキングを生じた際の傾斜角度であり、テーパ面の小径側と大径側の拡大部分の寸法をL1とし、テーパ面の高さをL2としたとき、L1/L2=1/500〜1/50程度とするのが望ましい(図7(B参照))。また、本実施形態は、第1実施形態への適用例を説明したが、これに限定されることはなく、第2実施形態〜第5実施形態に適用してもよい。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省力する。
10、30、40、50、60、70 免震装置
12 積層ゴム
14 フランジ
14a 下フランジ
14b 上フランジ
16 ベースプレート
16F 取付面
22、62 ボルト(固定部材)
24 ガイドピース挿入孔(貫通孔)
26、32、42、52、72 ガイドピース(ガイド部材)
54 鍔部
56、68 溝部
64 頭部

Claims (9)

  1. 積層ゴムの両端面に設けられたフランジと、
    前記フランジに形成された貫通孔と、
    前記貫通孔へ挿入され、前記貫通孔より小径で、前記フランジが取付けられる取付面に固定された固定部材と、
    前記固定部材と前記貫通孔の間に配置され、前記取付面と前記フランジとの間の横方向の相対変位を規制し、縦方向の相対変位を許容するガイド部材と、
    を有する免震装置。
  2. 前記固定部材は、
    前記ガイド部材の内寸法より大径で、前記貫通孔より小径の頭部を有している請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記ガイド部材は、
    中空円柱状に形成され、外周面を前記貫通孔の内周面と当接させ、前記貫通孔に摺動可能に挿入されている請求項1又は2記載の免震装置。
  4. 前記貫通孔と前記ガイド部材との当接部には、
    摩擦力を低減する摩擦力低減手段が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の免震装置。
  5. 前記ガイド部材は、
    前記貫通孔の軸心に沿った方向の寸法が、前記フランジの厚さ寸法より大きくされている請求項1〜4のいずれか1項に記載の免震装置。
  6. 前記ガイド部材の、前記フランジから突出された頭部には、
    前記フランジの前記貫通孔より大径とされた鍔部が半径方向に張出されている請求項5に記載の免震装置。
  7. 前記鍔部には、
    設定値以上の引抜き力を受けたとき、前記鍔部を前記ガイド部材から分離させる溝部が形成されている請求項6に記載の免震装置。
  8. 前記固定部材の頭部には、
    前記頭部が設定値以上の引抜き力を受けたとき、前記頭部を前記固定部材の軸部から分離させる溝部が形成されている請求項6に記載の免震装置。
  9. 前記フランジの貫通孔と前記ガイド部材の接合面は、
    鉛直軸に対して、前記フランジが取付けられる前記取付面に向けて大径となる方向に傾斜している請求項1〜8のいずれか1項に記載の免震装置。
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