JP2017081461A - 車両用シート - Google Patents

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Atsushi Koike
敦 小池
直樹 戸田
Naoki Toda
直樹 戸田
智啓 天野
Tomohiro Amano
智啓 天野
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    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads

Abstract

【課題】小型且つ簡素な構成により、着座者の浅座り状態の着座姿勢を是正してサブマリン現象を抑制可能な車両用シートを提供する。
【解決手段】車両用シート1は、シートクッション2及びシートバック3と、シートベルト4と、を備え、シートクッション2は、シートパッド11と、シートパッド11を覆うトリムカバー12とを含み、トリムカバー12は、シートパッド11をシート前後方向に周回状に覆い且つシートパッド11上を周回方向に滑動可能な帯状中央片13を有し、帯状中央片13を周回方向両方向に牽引可能な牽引部6をさらに備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、着座者の着座姿勢を是正して、サブマリン現象を抑制可能な車両用シートに関する。
車両用シートのシートベルトとして、着座者の左右の肩のいずれかと左右の腰との三ヶ所で着座者を保持する三点保持式のもの(三点式シートベルト)が車両用シートなどに広範囲に採用されている。
着座者が三点式シートベルトを装着すれば、上半部のウェビング(ショルダーベルト)が着座者の肩口から袈裟状に着座者に掛け渡されるとともに、下半部のウェビング(ラップベルト)が着座者の腰部に掛け渡されて着座者がシートに拘束される。
車両の前突や急減速や急停車などの緊急時において、着座者を前方に移動させる慣性力が着座者に作用する。そのため、緊急時にプリテンショナー(例えば、バックルプリテンショナー)によってシートベルト(例えば、バックル)を牽引し、シートベルトに弛みを生じさせることなくシートベルトを引き締め、着座者をシートに拘束して緊急時での慣性力による着座者の前方への移動を阻止する構成が知られている(例えば、特開2009−173103号公報)。
車両用シートにおいて、長時間着座すると、疲労やシート上での振動などによって、着座者の骨盤が後傾し、前滑りを生じて、シートバック側に深く腰掛けた着座位置より前に着座する、いわゆる「浅座り」となる可能性がある。浅座りの状態で着座していると、シートベルトを装着していても、緊急時の慣性力によって、着座者の尻部がシートクッションに沈み込みながら前方に移動する尻滑り現象、いわゆるサブマリン現象に対してシートベルトが拘束性能を十分に発揮できず、有効に機能しないおそれのあることが指摘されている。
緊急時に、シートクッションを後方に移動させるとともに、前端が持ち上がって後端が沈むようにシートクッションを揺動させるシートが特開2007−210351号公報に記載されている。このシートでは、シートクッションは、クッションフレームと、シートフレームに対して後方に移動可能で揺動可能なクッション座部とを有している。そして、緊急時にプリテンショナーが作動すると、クッション座部は、シートバックを元の位置に残したまま、シートフレームに対して後方に移動するとともに、前端が持ち上がって後端が沈むように揺動する構成となっている。
浅座り状態で着座する着座者を後方に移動させて、浅座り状態の着座者の着座姿勢を是正するシートも知られている。
着座者の圧力を検出するセンサ(圧力センサ)を持ち、圧力分布から着座者の浅座りを検出すると、シートスライド装置を駆動してシートクッションを後方に移動させるシートが、実開平03−019345号公報に記載されている。このシートでは、シートクッションは、シートバックに対して相対的に移動可能なシートスライド装置上に配置されており、センサが浅座りを検出すると、シートスライド機構が駆動されてシートクッションが後方に移動される。
周知のように、シートのシートクッション、シートバックは、骨格となるフレームにウレタンフォームなどの発泡成形材からなるシートパッドを載せ、通気性のあるトリムカバーでシートパッドを覆って形成されている。
シートクッションを後方に移動させる代わりに、トリムカバーを後方に牽引するシートが特開2008−018801号公報に記載されている。このシートでは、シートクッションのトリムカバーを後方に牽引して、着座者をシートカバーとともに後方に移動して着座姿勢を是正する構成となっている。ここで、トリムカバーの後端はテンションローラを介して巻き取り軸に固着され、巻き取り軸はモータの駆動力のもとで回動可能となっている。車両の前突や急減速や急停車などの緊急時を検知又は予測すると、モータが駆動され、巻き取り軸が回動してトリムカバーの後端が巻き取り軸に巻き取られて、トリムカバーが後方に牽引されている。
特開2009−173103号公報 特開2007−210351号公報 実開平03−019345号公報 特開2008−018801号公報
特開2009−173103号公報記載のシートでは、緊急時にプリテンショナーを駆動させて、弛みを生じさせることなくシートベルトを引き締めている。しかし、着座者が浅座り状態で着座していると、シートベルトを引き締めてシートベルトの弛みをなくしても、サブマリン現象に対してシートベルトが拘束性能を十分に発揮できず、有効に機能しないおそれが払拭できない。
特開2007−210351号公報記載のシートでは、弛みを生じさせることなくシートベルトを引き締めるとともに、シートクッション座部を後方に移動し、且つ、前端が持ち上がるようにシートクッション座部を揺動させている。そのため、浅座り状態で着座していても、サブマリン現象に対してシートベルトが拘束性能を十分に発揮でき、有効に機能する。
また、実開平03−019345号公報記載のシートでは、シートバックに対して相対的に移動可能なシートスライド機構上に配置されており、センサが前滑りを検出すると、シートスライド機構が駆動されてシートクッションを後方に移動させている。そのため、浅座り状態で着座していてもシートバック側に深く腰掛けた着座位置とされ、着座姿勢が是正され、サブマリン現象に対してシートベルトが拘束性能を十分に発揮でき、有効に機能する。
さらに、特開2008−018801号公報記載のシートでは、トリムカバーの後端を後方に牽引すれば、着座者がトリムカバーとともに後方に移動するため、浅座り状態で着座していても、着座姿勢が是正される。そのため、サブマリン現象に対してシートベルトが拘束性能を十分に発揮でき、有効に機能する。
しかし、特開2007−210351号公報、実開平03−019345号公報に記載のようにシートクッションそのものを後方に移動させる構成では、着座姿勢是正のための構成が大型且つ複雑化する傾向にある。これに対して、特開2008−018801号公報記載のようにトリムカバーを牽引して着座者をトリムカバーとともに後方に移動させるシートでは構成を小型且つ簡素化できる。
ここで、特開2008−018801号公報記載のシートでは、トリムカバーの後端は巻き取り軸に固着されている。しかし、後端が固着されたトリムカバーを後方に牽引してその張力を増すためには、トリムカバーの前端も固定する必要がある。そして、トリムカバーの前端が固定されていれば、トリムカバーの弛み、伸長の範囲内でしかトリムカバーの後端は後方に牽引されず、トリムカバーの牽引距離は小さく、トリムカバーの牽引が限定される。そのため、浅座り状態の着座姿勢を是正してシートバック側に深く腰掛ける距離だけ、着座者がトリムカバーとともに後方に移動されないおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、小型且つ簡素な構成により、着座者の浅座り状態の着座姿勢を是正してサブマリン現象を抑制可能な車両用シートを提供することを目的としている。
本発明の一態様の車両用シートは、シートクッション及びシートバックと、着座者を前記シートクッション及び前記シートバックに拘束するシートベルトと、を備え、前記シートクッションは、シートパッドと、前記シートパッドを覆うトリムカバーとを含み、前記トリムカバーは、前記シートパッドをシート前後方向に周回状に覆い且つ前記シートパッド上を周回方向に滑動可能な帯状中央片を有し、前記帯状中央片を周回方向両方向に牽引可能な牽引部をさらに備える。
本発明によれば、小型且つ簡素な構成により、着座者の浅座り状態の着座姿勢を是正してサブマリン現象を抑制可能な車両用シートを提供することができる。
本発明の実施形態を説明するための、車両用シートの一例の斜視図である。 図1の車両用シートのシートクッションの断面図である。 図1の車両用シートの機能ブロック図である。 図1の車両用シートの動作を示す模式図である。 図1の車両用シートの牽引部の斜視図である。 図6の牽引部の動作を示す模式図である。 図6の牽引部の動作を示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、車両用シートの他の例の牽引部の斜視図である。 図8の牽引部の動作を示す模式図である。 図8の牽引部の動作を示す模式図である。 図8の牽引部の変形例の斜視図である。
図1及び図2は、本発明の実施形態を説明するための、車両用シートの一例を示す。
図1及び図2に示す車両用シート1は、自動車等の車両に搭載されるシートであって、座面部分を構成するシートクッション2と、背もたれ部分を構成するシートバック3と、着座者をシートクッション2及びシートバック3に拘束するシートベルト4と、を備える。
シートベルト4は、図示の例では三点式シートベルトであって、シートベルト4のウェビング5は、肩から腰にかけて着座者の胸部に斜めに掛け渡され、且つ着座者の腰部を横切って掛け渡される。なお、シートベルト4は三点式シートベルトに限られず、二点式シートベルトであってもよいし、四点以上の多点式シートベルトであってもよい。
シートクッション2は、シートフレーム10と、シートフレーム10に載置されたシートパッド11と、シートパッド11を覆うトリムカバー12とを含む。
シートクッション2は、シート幅方向中央にあって着座者の尻部を支持するセンター部及びセンター部のシート幅方向両側部にそれぞれ設けられた一対のサイドサポート部の三つの部位に大略区分される。トリムカバー12は、シートクッション2のシート幅方向の部位区分に対応して、センター部の表皮を構成する帯状中央片13と、一対のサイドサポート部それぞれの表皮を構成する側片14a,14bとで構成されている。
トリムカバー12の帯状中央片13は、側片14a,14bから分離されている。そして、帯状中央片13は、シートクッション2のセンター部において、シートパッド11の座面側を覆い、さらにシート前方及び後方それぞれからシートパッド11の裏面側にまわり込んで延びており、シートパッド11をシート前後方向に周回状に覆っている。
シートパッド11と帯状中央片13との間にはシートパッド11に固定された隔離表皮15が配置されている。隔離表皮15は、摩擦抵抗が小さい布素材によって形成され、又は、帯状中央片13に接する表面にシリコーンなどの摩擦軽減剤が塗布あるいは浸透された適宜な布素材によって形成されている。帯状中央片13は、隔離表皮15を介してシートパッド11上を周回方向に滑動可能とされている。
なお、帯状中央片13と接するシートパッド11の表面に摩擦軽減剤を塗布あるいは浸透させてもよく、この場合には、隔離表皮15を省略することができる。
車両用シート1は、シートパッド11上で周回方向に滑動可能とされたトリムカバー12の帯状中央片13を周回方向両方向に牽引可能な牽引部6と、牽引部6の動作を制御する制御部とをさらに備える。牽引部6の構成については後述する。
図3は車両用シート1の機能ブロックを示す。
車両用シート1は、牽引部6の動作を制御する上記の制御部20と、シートクッション2の座面に負荷される圧力分布を検出する圧力検出部21と、車両用シート1に作用する加速度を検出する加速度検出部22と、車両用シート1への着席及び車両用シート1からの離席を検出する離着席検出部23と、を備える。また、車両用シート1が設置される車両には、車両の衝突を検知又は予測する衝突検知・予測システム24が搭載されている。
圧力検出部21は、例えばシートクッション2の座面全体に分散してシートパッド11に配置された複数の圧力センサによって構成することができる。制御部20は、圧力検出部21の出力に基づき、例えば座面後部の圧力が座面前部の圧力に比べて低い場合に、着座者の浅座りを検出する。そして、制御部20は、浅座りを検出した場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引されるように牽引部6を動作させる。なお、本発明例では浅座りの検出に圧力センサを用いているが、浅座りを検出する手法は上記圧力センサに限らず、他のセンサを用いても良い。
加速度検出部22は、例えば車両用シート1の適宜な箇所に配置された加速度センサによって構成することができる。制御部20は、加速度検出部22の出力に基づき、例えば単位時間あたりの加速度の変化が所定の閾値を超えた場合に、車両用シート1が設置された車両の衝突や急制動を検出する。そして、制御部20は、車両の衝突や急制動を検出した場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引されるように牽引部6を動作させる。
衝突検知・予測システム24は、例えば車両の速度や加速度や車両の周囲の障害物との距離に基づいて衝突を検知又は予測し、衝突を検知又は予測した場合に、制御部20に対して制御信号を出力する。制御部20は、衝突検知・予測システム24から制御信号が入力された場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引されるように牽引部6を動作させる。
離着席検出部23は、例えばシートベルト4のバックル7(図1参照)に配置され、ウェビング5のタングプレート8(図1参照)の着脱を検出するセンサによって構成することができる。また、離着席検出部23は、シートクッション2の座面に負荷される荷重を検出するセンサによって構成することもでき、この場合に、圧力検出部21は離着席検出部23を兼ねることができる。
離着席検出部23によって車両用シート1への着席が検出された場合に、制御部20は、着席からの経過時間を計測し、経過時間が所定時間を経過した場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引されるように牽引部6を動作させる。
また、離着席検出部23によって車両用シート1からの離席が検出された場合に、制御部20は、座面側においてシート前方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引されるように牽引部6を動作させる。
図4は車両用シート1の動作を示す。
上記のとおり、制御部20が圧力検出部21の出力に基づいて着座者の浅座りを検出した場合に、制御部20によって牽引部6が動作され、座面側においてシート後方に向かう周回方向(図中、矢印によって示される方向)にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引される。着座者の尻部が帯状中央片13に引きずられて座面後部に移動され、着座者の着座姿勢が是正される。
着座者の浅座りは、着座が長時間継続することによって生じ得る。そこで、制御部20が離着席検出部23の出力に基づいて車両用シート1への着席を検出し、且つ着席から所定時間を超える経過時間を計測した場合に、制御部20によって牽引部6が動作され、座面側においてシート後方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引される。着座者の尻部が帯状中央片13に引きずられて座面後部に移動され、着座者の着座姿勢が是正される。
このように、車両の衝突や急制動といった緊急時に前もって着座者の着座姿勢を是正しておくことにより、緊急時のサブマリン現象を抑制でき、シートベルト4による拘束性能を十分に発揮させることができる。
また、加速度検出部22の出力に基づき制御部20が車両の衝突や急制動を検出した場合、及び車両に搭載された衝突検知・予測システム24によって車両の衝突が検知又は予測された場合にも、制御部20によって牽引部6が動作され、座面側においてシート後方に向かう周回方向にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引される。着座者の尻部が帯状中央片13に引きずられて座面後部に移動され、着座者の着座姿勢が是正される。
このように、車両の衝突や急制動といった緊急時に着座者の着座姿勢を是正してもよく、これによってもサブマリン現象を抑制でき、シートベルト4による拘束性能を十分に発揮させることができる。
なお、着座者の着座姿勢を是正するための制御部20による牽引部6の制御として、シートクッション2の座面に負荷される圧力分布に基づく制御、着席からの経過時間に基づく制御、車両用シート1に作用する加速度に基づく制御、車両に搭載された衝突検知・予測システム24との連携による制御を列挙したが、これらの制御のうち、いずれか一つ、又は複数を適宜組み合わせて用いることができる。
そして、離着席検出部23によって車両用シート1からの離席が検出された場合に、制御部20によって牽引部6が動作され、座面側においてシート前方に向かう周回方向(図中、矢印によって示される方向とは反対方向)にトリムカバー12の帯状中央片13が牽引される。これにより、座面側においてシート後方に向かう周回方向への帯状中央片13の牽引が再び可能となり、帯状中央片13の牽引による着座姿勢の是正を繰り返し利用できる。
図5は牽引部6の構成を示す。
牽引部6は、シートパッド11の裏面側でトリムカバー12の帯状中央片13の前端部13aと後端部13bとの間に架け渡された連結体30と、連結体30をシート前後方向に駆動する駆動部31と、駆動部31を支持するベースブラケット32とを含む。ベースブラケット32は、シートクッション2において不動な構造部品(例えばシートフレーム10)に固定される。
帯状中央片13の前端部13aには第1の連結ブラケット33が取り付けられており、後端部13bには第2の連結ブラケット34が取り付けられている。連結体30は、第1の連結ブラケット33及び第2の連結ブラケット34にそれぞれ接続され、帯状中央片13の前端部13aと後端部13bとの間に架け渡されている。連結体30は、例えば棒材などの剛性の高い部材であり、帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線Cに対してシート幅方向一方側に偏倚して配置されている。
ベースブラケット32には、第2の連結ブラケット34と係合するガイド部が設けられている。ガイド部は、シート前後方向に延びる平行な一対のスリット35によって構成されており、第2の連結ブラケット34は一対のスリット35によってシート前後方向にガイドされている。なお、ベースブラケット32のガイド部は、第1の連結ブラケット33をシート前後方向にガイドするものであってもよい。
駆動部31は、アクチュエータ36と、アクチュエータ36の出力を連結体30に伝達するリンク37とを有する。
アクチュエータ36は、例えばモータと、モータの回転を直動に変換して出力する出力部36aとを含み、シート前後方向の変位を出力可能に構成されている。モータの回転を直動に変換する機構としては、ラックアンドピニオン機構を例示することができる。アクチュエータ36(詳細には出力部36a)は、中心線Cに対して連結体30とは反対側に偏倚して配置されている。
リンク37は、図示の例では、ベースブラケット32に揺動可能に支持されたアームによって構成されており、一方の端部はアクチュエータ36の出力部36aに接続され、他方の端部は連結体30に接続されており、揺動支点37aは、アクチュエータ36の出力部36aに接続された力点37bと、連結体30に接続された作用点37cとの間に配置されている。揺動支点37aと作用点37cとの間の距離は揺動支点37aと力点37bとの間の距離よりも大きく、力点37bに入力されるアクチュエータ36のシート前後方向の変位はリンク37によって増幅されて連結体30に伝達される。
図6及び図7は牽引部6の動作を示す。
着座者の着座姿勢を是正するための制御部20による制御のもとで牽引部6が動作される前において、図6に示すように、トリムカバー12の帯状中央片13の後端部13bに取り付けられている第2の連結ブラケット34は、ベースブラケット32の一対のスリット35の後端部に配置されている。
制御部20によって牽引部6が動作されると、図7に示すように、駆動部31のアクチュエータ36の出力部36aがシート後方に向けて変位される。出力部36aの変位はリンク37によって連結体30に伝達され、連結体30はシート前方に向けて移動される。
そして、連結体30のシート前方への移動に伴い、連結体30が接続されている第2の連結ブラケット34もまたシート前方に向けて移動され、第2の連結ブラケット34が取り付けられている帯状中央片13の後端部13bはシートパッド11の裏面側においてシート前方に向けて牽引される。これにより、シートパッド11の座面側においてシート後方に向かう周回方向に帯状中央片13が牽引される。これにより、図4に示したように、着座者の尻部が帯状中央片13に引きずられて座面後部に移動され、着座者の着座姿勢が是正される。
帯状中央片13の移動量は、例えば駆動部31のアクチュエータ36を一定量動作させることによって管理でき、又は一対のスリット35によって可動範囲が規定されている第2の連結ブラケット34が一対のスリット35の端部に当接した際のアクチュエータ36の負荷増大に基づいてアクチュエータ36を停止させることによっても管理できる。
さらにまた、着座者の浅座りを検出するための圧力検出部21を備えている場合には、浅座りが解消されたことを圧力検出部21の出力に基づいて検出し、浅座りが解消された際にアクチュエータ36を停止させてもよく、これによっても帯状中央片13の移動量を管理することができる。なお、第2の連結ブラケット34が一対のスリット35の前端部に達しても浅座りが解消されていない場合には、第2の連結ブラケット34が一対のスリット35の端部に当接した際のアクチュエータ36の負荷増大に基づいてアクチュエータ36を停止させればよい。
このように、車両用シート1では、シートパッド11をシート前後方向に周回状に覆う帯状中央片13をシートパッド11上で周回方向に滑動させて着座者の着座姿勢を是正しており、シートクッション2そのものを後方に移動させる場合に比べて構成を小型且つ簡素化でき、また、帯状中央片13の弛みや伸長の範囲内で移動させる場合に比べて帯状中央片13の移動量を拡大でき、着座者の着座姿勢をより確実に是正することができる。
さらに、帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線Cに対して連結体30をシート幅方向一方側に偏倚して配置し、駆動部31のアクチュエータ36をシート幅方向他方側に偏倚して配置し、アクチュエータ36の出力をリンク37によって増幅して連結体30に伝達しており、アクチュエータ36を小型化して牽引部6を一層小型化することができる。
また、連結体30が帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線Cに対してシート幅方向一方側に偏倚して配置されていることに起因して帯状中央片13の牽引が中心線Cに関して非対称となるが、第2の連結ブラケット34をベースブラケット32の一対のスリット35によってシート前後方向にガイドしており、牽引に伴う帯状中央片13の傾きを防止することができる。
図8は、本発明の実施形態を説明するための、車両用シートの他の例を示す。なお、上述した車両用シート1と共通する要素には共通の符号を付して、説明を省略又は簡略する。
図8に示す車両用シート101は、シートクッション2のトリムカバー12の帯状中央片13を牽引する牽引部の構成が上述した車両用シート1の牽引部6と異なる。車両用シート101の牽引部106は、シートパッド11の裏面側でトリムカバー12の帯状中央片13の前端部13aと後端部13bとの間に架け渡された連結体130と、連結体130をシート前後方向に駆動する駆動部131とを含む。駆動部131は、シートクッション2において不動な構造部品(例えばシートフレーム10)に固定されるベースブラケット32に支持されている。
帯状中央片13の前端部13aには第1の連結ブラケット33が取り付けられており、後端部13bには第2の連結ブラケット34が取り付けられている。連結体130は、第1の連結ブラケット33及び第2の連結ブラケット34にそれぞれ接続され、帯状中央片13の前端部13aと後端部13bとの間に架け渡されている。連結体130は、ケーブルなどの柔軟な部材であり、帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線Cに対してシート幅方向一方側に偏倚して配置されている。
駆動部131は、モータ(不図示)と、モータの出力軸に固定されたプーリ137とを有する。連結体130はプーリ137に巻回されており、連結体130の両端がプーリ137からそれぞれ引き出されて第1の連結ブラケット33及び第2の連結ブラケット34にそれぞれ接続されている。プーリ137の回転に伴い、連結体130の一端側がプーリ137に巻き取られ、他端側はプーリ137から繰り出される。
図9及び図10は牽引部106の動作を示す。
着座者の着座姿勢を是正するための制御部20(図3参照)による制御のもとで牽引部106が動作される前において、図9に示すように、トリムカバー12の帯状中央片13の後端部13bに取り付けられている第2の連結ブラケット34は、ベースブラケット32の一対のスリット35の後端部に配置されている。
制御部20によって牽引部106が動作されると、図10に示すように、駆動部131のモータによってプーリ137が回転されて、連結体130の第2の連結ブラケット34側の端部がプーリ137に巻き取られると共に第1の連結ブラケット33側の端部がプーリ137から繰り出され、連結体130は全体としてシート前方に向けて移動される。
そして、連結体130のシート前方への移動に伴い、連結体130が接続されている第2の連結ブラケット34もまたシート前方に向けて移動され、第2の連結ブラケット34が取り付けられている帯状中央片13の後端部13bはシートパッド11の裏面側においてシート前方に向けて牽引される。これにより、シートパッド11の座面側においてシート後方に向かう周回方向に帯状中央片13が牽引される。これにより、図4に示したように、着座者の尻部が帯状中央片13に引きずられて座面後部に移動され、着座者の着座姿勢が是正される。
帯状中央片13の移動量は、例えば駆動部131のモータを一定量動作させることによって管理でき、又は一対のスリット35によって可動範囲が規定されている第2の連結ブラケット34が一対のスリット35の端部に当接した際の駆動部131のモータの負荷増大に基づいてモータを停止させることによっても管理できる。
さらにまた、着座者の浅座りを検出するための圧力検出部21を備えている場合には、浅座りが解消されたことを圧力検出部21の出力に基づいて検出し、浅座りが解消された際に駆動部131のモータを停止させてもよく、これによっても帯状中央片13の移動量を管理することができる。なお、第2の連結ブラケット34が一対のスリット35の前端部に達しても浅座りが解消されていない場合には、第2の連結ブラケット34が一対のスリット35の端部に当接した際の駆動部131のモータの負荷増大に基づいてモータを停止させればよい。
本例においても、連結体130が帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線Cに対してシート幅方向一方側に偏倚して配置されていることに起因して帯状中央片13の牽引が中心線Cに関して非対称となるが、第2の連結ブラケット34をベースブラケット32の一対のスリット35によってシート前後方向にガイドしており、牽引に伴う帯状中央片13の傾きが防止される。
図11は、上述した牽引部106の変形例を示す。
図11に示す例は、上述した牽引部106において、連結体130を帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線C上に配置し、第2の連結ブラケット34をシート前後方向にガイドする一対のスリット35を省略したものである。連結体130が中心線C上に配置されていることから、帯状中央片13の牽引が中心線Cに関して対称となり、ベースブラケット32の一対のスリット35によって第2の連結ブラケット34をシート前後方向にガイドしなくとも、牽引に伴う帯状中央片13の傾きを抑制することができる。これにより、一対のスリット35を省略して牽引部106の構成を一層簡素化することができる。無論、連結体130が帯状中央片13のシート前後方向に延びる中心線C上に配置された図11に示す例においても、ベースブラケット32に一対のスリット35を設け、第2の連結ブラケット34を一対のスリット35によってシート前後方向にガイドするようにしてもよい。
1 車両用シート
3 シートバック
4 シートベルト
5 ウェビング
6 牽引部
10 シートフレーム
11 シートパッド
12 トリムカバー
13 帯状中央片
20 制御部
21 圧力検出部
22 加速度検出部
23 離着席検出部
24 衝突検知・予測システム
30 連結体
31 駆動部
32 ベースブラケット
33 第1の連結ブラケット
34 第2の連結ブラケット
35 スリット(ガイド部)
36 アクチュエータ
36a 出力部
37 リンク
101 車両用シート
106 牽引部
130 連結体
131 駆動部
136 モータ
137 プーリ

Claims (13)

  1. シートクッション及びシートバックと、着座者を前記シートクッション及び前記シートバックに拘束するシートベルトと、を備え、
    前記シートクッションは、シートパッドと、前記シートパッドを覆うトリムカバーとを含み、
    前記トリムカバーは、前記シートパッドをシート前後方向に周回状に覆い且つ前記シートパッド上を周回方向に滑動可能な帯状中央片を有し、
    前記帯状中央片を周回方向両方向に牽引可能な牽引部をさらに備える車両用シート。
  2. 請求項1記載の車両用シートであって、
    前記牽引部は、前記シートパッドの裏面側で前記帯状中央片の前端部と後端部との間に架け渡された連結体と、前記連結体をシート前後方向に移動させる駆動部とを含む車両用シート。
  3. 請求項2記載の車両用シートであって、
    前記連結体は、前記帯状中央片のシート前後方向に延びる中心線に対してシート幅方向一方側に偏倚して配置されている車両用シート。
  4. 請求項3記載の車両用シートであって、
    前記駆動部は、前記中心線に対して前記連結体とは反対側に偏倚して配置され、シート前後方向の変位を出力可能なアクチュエータと、前記アクチュエータから出力される変位を増幅して前記連結体に伝達するリンクと、を有する車両用シート。
  5. 請求項2記載の車両用シートであって、
    前記連結体は、前記帯状中央片のシート前後方向に延びる中心線上に配置されている車両用シート。
  6. 請求項3から5のいずれか一項記載の車両用シートであって、
    前記牽引部は、
    前記帯状中央片の前端部を保持し且つ前記連結体が接続された第1の連結ブラケットと、
    前記帯状中央片の後端部を保持し且つ前記連結体が接続された第2の連結ブラケットと、
    ベースブラケットと、
    をさらに含み、
    前記ベースブラケットは、前記第1の連結ブラケット及び前記第2の連結ブラケットの少なくとも一方と係合し、係合する連結ブラケットをシート前後方向にガイドするガイド部を有する車両用シート。
  7. 請求項6記載の車両用シートであって、
    前記ガイド部に係合する連結ブラケットが前記ガイド部のシート前後方向の端部と当接した際の前記駆動部の負荷の増大に基づき、前記牽引部の動作を停止させる制御部をさらに備える車両用シート。
  8. 請求項1から6のいずれか一項記載の車両用シートであって、
    前記シートクッションの座面に負荷される圧力分布を検出する圧力検出部と、
    前記圧力検出部の出力に基づき、着座者の浅座りを検出た場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向に前記帯状中央片が牽引されるように前記牽引部を動作させる制御部と、
    をさらに備える車両用シート。
  9. 請求項8記載の車両用シートであって、
    前記制御部は、前記圧力検出部の出力に基づき、浅座りの解消を検出した場合に、前記牽引部の動作を停止させる車両用シート。
  10. 請求項1から6のいずれか一項記載の車両用シートであって、
    該車両用シートに作用する加速度を検出する加速度検出部と、
    前記加速度検出部の出力に基づき、車両の衝突及び急制動の少なくともいずれかを検出した場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向に前記帯状中央片が牽引されるように前記牽引部を動作させる制御部と、
    をさらに備える車両用シート。
  11. 請求項1から6のいずれか一項記載の車両用シートであって、
    車両に搭載される衝突検知・予測システムによって車両の衝突が検知又は予測された場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向に前記帯状中央片が牽引されるように前記牽引部を動作させる制御部をさらに備える車両用シート。
  12. 請求項1から6のいずれか一項記載の車両用シートであって、
    該車両用シートへの着席及び該車両用シートからの離席を検出する離着席検出部と、
    前記離着席検出部によって着席が検出されてからの経過時間を計測し、経過時間が所定時間を経過した場合に、座面側においてシート後方に向かう周回方向に前記帯状中央片が牽引されるように前記牽引部を動作させる制御部をさらに備える車両用シート。
  13. 請求項12記載の車両用シートであって、
    前記制御部は、前記離着席検出部によって離席が検出された場合に、座面側においてシート前方に向かう周回方向に前記帯状中央片が牽引されるように前記牽引部を動作させる車両用シート。
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