JP2014227032A - 車両用シート - Google Patents

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Koji Tanaka
康二 田中
弘志 野津
Hiroshi Nozu
弘志 野津
寛雅 丹治
Hiromasa Tanji
寛雅 丹治
敦 市田
Atsushi Ichida
敦 市田
戸畑 秀夫
Hideo Tohata
秀夫 戸畑
敦 小池
Atsushi Koike
敦 小池
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【課題】シートクッションの左右一対のサイドフレーム間に差し渡された帯状片を牽引、緊張させてサブマリン現象を抑制する構成はシートクッションが昇降するシートリフタ付車両用シートに応用し難い。【解決手段】シートクッションのサイドフレーム14−1、車床側支持部材22間に支軸によって揺動可能なリンクが設けられる。帯状片18の牽引される端18bがサイドフレームに設けた方向転換部材14−1aを経由してサイドフレーム上のリンクの支軸(第1の支軸)を第1の中継点として延ばされ、第1の中継点から車床側支持部材上のリンクの支軸(第2の支軸)を第2の中継点としてさらに延ばされている。たとえば、サイドフレーム上のリヤリンクの支軸20R−1が第1の中継点、車床側支持部材上のリヤリンクの支軸20R−2が第2の中継点とされる。リヤリンクではなくフロントリンク20Fを利用してもよい。【選択図】図2

Description

この発明は、シートクッション、車床側支持部材間にシートリフタを備えるとともに、緊急時でのシートベルト着用の着座者の沈みながらの前方への移動、いわゆるサブマリン現象を抑制する車両用シートに関する。
左右の肩のいずれかと左右の腰との三ヶ所で着座者を保持する三点保持式のシートベルトが車両用シートに広範囲に装着されている。三点保持式のシートベルト(三点式シートベルト)においては、上半部のウェビング(ショルダーウェビング)が着座者の肩口から袈裟状に着座者に掛け渡されるとともに、下半部のウェビング(ラップウェビング)が着座者の腰部に掛け渡されて着座者をシートに保持し固定する。
車両の急減速、急停車、前突などの緊急時において、シートベルトを着用した着座者を前方に移動させる慣性力が着座者に作用する。緊急時の慣性力による前方への移動は、シートベルトの着用によって通常は阻止されるが、着座者の尻部がシートクッションに沈み込みながら前方に移動する尻滑り現象、いわゆるサブマリン現象に対しては、シートベルトが有効的に機能しないおそれのあることも指摘されている。
そこで、シートベルト着用の着座者の緊急時における尻部の前方移動(サブマリン現象)を抑制する構成、いわゆるサブマリン対策として、抑制部材をシートパッドの下方でシートクッションの前後方向のほぼ中央において左右のサイドフレーム間に差し渡した構成が知られている。通常、抑制部材は、座り心地に影響しない位置(低い位置)に置かれ、緊急時には上昇してシートパッドを押し上げ、着座者の尻部の前方で盛り上げてサブマリン現象を抑制している。
たとえば、特開2002−046513号公報では、シートクッションの左右のサイドフレーム間に可倒部付のクロス部材を差し渡し、通常時にはクロス部材は着座者からの押力のもとで可倒部が倒伏し、緊急時に着座者の尻部が前方に移動しようとすると、可倒部が立ち上り、突っ張ってシートパッドを押し上げてサブマリン現象を抑制している。
また、特開2004−237820号公報では、抑制部材として弾性の帯状片がシートパッドの下面でシートクッションの左右のサイドフレーム間に差し渡され、サイドフレームに沿って垂下する帯状片の端末にインフレーター付の牽引装置が接続されている。そして、緊急時にはインフレーターの作動のもとで牽引装置が帯状片の端を左右両方向から牽引し、帯状片を左右のサイドフレーム間で緊張させてシートパッドの下面を押し上げながら帯状片を持ち上げ、着座者の尻部の前方でシートパッドを盛り上げてサブマリン現象を抑制している。
特開2002−046513号公報 特開2004−237820号公報
特開2002−046513号公報では、クロス部材が鋼板などの硬質部材から成形されているため、クロス部材をシートパッドの上面に近づけて設ければ、緊急時にシートパッドを十分に押し上げて、サブマリン現象を抑制できるが、通常時にはシートパッドを介してクロス部材の存在が認識され、違和感を覚えて座り心地を低下させる。逆に、通常時における座り心地を重視してクロス部材をシートパッドの上面から離して設けると、緊急時においてシートパッドを十分に押し上げられず、サブマリン現象を抑制できないおそれがある。
これに対して、特開2004−237820号公報では、弾性の帯状片、たとえば、エラストマーシートを抑制部材としているため、通常時においてもシートパッドを介した帯状片の存在が認識され難く、特に、シートパッドの下面に帯状片を配置してシートパッドの上面から十分に離しているため、良好な座り心地が確保される。そして、緊急時には牽引装置によって帯状片を牽引し緊張させて、シートパッドの下面を押し上げながら帯状片を迅速に持ち上げることによってサブマリン現象を十分に抑制できる。
ところで、車両用シートとして、シートクッション、車床側支持部材間に連結された左右一対のフロント、リヤのリンク(ハイトリンク)を備え、シートクッションを昇降可能としたシートリフタ(リフト機構)を備えたものが知られている。
抑制部材として弾性の帯状片をシートクッションのサイドフレーム間に差し渡して車床側支持部材上の牽引装置で帯状片を牽引し緊張させる構成において、シートクッションを昇降させると、構成の複雑化が避けられない。
すなわち、車床側支持部材に牽引装置が取り付けられた車両用シートにおいて、通常時にシートリフタによりシートクッションを昇降させると、シートクッション、車床側支持部材間の距離、具体的には、サイドフレーム頂部と牽引装置との距離が変化してその間の帯状片の長さ(シートクッションのサイドフレームに沿って垂下する帯状片の長さ)が変わる。
そのため、シートクッションの昇降位置に関わらず、緊急時に帯状片を直ちに牽引し、緊張させるためにはシートクッションの昇降に対応して帯状片を延出し(上昇時)、または引いて(下降時)、帯状片の長さを調整する必要がある。そして、シートクッションの昇降に対応して帯状片の長さを正確に調整できないと、通常時においては帯状片が牽引、緊張されてシートパッドを押し上げて座り心地を低下させ、緊急時においては帯状片の牽引、緊張のタイミングが遅れてサブマリン現象を抑制できないおそれがある。
シートクッションの昇降に対応して帯状片の長さを調整することが容易でないため、帯状片を牽引、緊張させてサブマリン現象を抑制する構成は、シートリフタがない車両用シート、またはシートリフタを備えた車両シートにおいてはそのシートクッション(サイドフレーム)にしか取付けることができず、応用範囲が限定されている。
本発明は、シートクッションが昇降しても、帯状片を牽引、緊張させてサブマリン現象を抑制できる構成の簡単な車両用シートの提供を目的としている。
上記目的を達成するために本発明では、シートクッションのサイドフレームに方向転換部材を設けるとともに、サイドフレーム、車床側支持部材を連結するリンクの支軸(第1、第2の支軸)を第1、第2の中継点とし、帯状片の端が順に方向転換部材、第1、第2の中継点を介して延ばされている。
すなわち、請求項1に係る本発明によれば、シートリフタを備えることによって車床側支持部材に対して昇降可能に配されたシートクッションを有し、前記シートクッションは、シートパッドと、前記シートパッドを左右から支持する一対のサイドフレームとを有し、シートパッドの下面で左右のサイドフレーム間に帯状片が差し渡され、前記帯状片は一端が前記サイドフレームの一方に固定され、他端が他方のサイドフレームに設けられた方向転換部材を経由して牽引装置に接続され、緊急時には牽引装置が前記帯状片を牽引し、サイドフレーム間で緊張させることによって前記シートパッドを下方から押し上げる車両用シートであって、前記シートリフタは前記サイドフレームに設けられた第1の支軸と、車床側支持部材に設けられた第2の支軸とを連結するリンクの揺動によって車床側支持部材に対してシートクッションを昇降可能にし、前記方向転換部材から延ばされた帯状片の他端は、前記第1、第2の支軸を第1、第2の中継点としてその周りで折り返されて前記牽引装置に接続されている。
請求項1に係る本発明では、シートクッションが昇降してシートクッションの位置が変化しても、シートクッションのサイドフレームにいずれも設けられた方向転換部材、第1の中継点(第1の支軸)の距離は変化せず、第1、第2の中継点(第2の支軸)はリンクの支軸であるから、その距離も変化しない。そのため、シートクッションが昇降しても、方向転換部材から第1、第2の中継点を経由して延ばされた帯状片の他端の長さは変化せず、シートクッションの昇降に対応して帯状片の長さを調整する必要がない。したがって、シートクッションの高さと無関係に同じタイミングで帯状片を牽引、緊張でき、方向転換部材からリンクの第1、第2の中継点を経由させるという簡単な構成でサブマリン現象を抑制できる。
(A1)はシートクッションの下降位置、(B)はシートクッションの上昇位置における本発明の一実施例に係る車両用シートの一部破断の概略側面図、(A2)(A3)は通常時、緊急時におけるシートクッションの概略断面図をそれぞれ示し、帯状片の位置の相違を模式的に示す。 (A)(B)はシートクッションの下降位置、上昇位置における車両用シートの一部破断の概略側面図をそれぞれ示す。 牽引装置としてのバックルプリテンショナーを有する車両用シートの側面図を示す。 別実施例に係る車両用シートの図2(A)に対応する一部破断の概略側面図を示す。
シートクッションは、シートパッドと、シートパッドを左右から支持する一対のサイドフレームとを有し、シートパッドの下面で左右のサイドフレーム間に帯状片が差し渡されている。帯状片は一端がサイドフレームの一方に固定され、他端が他方のサイドフレームに設けられた方向転換部材を経由して牽引装置に接続され、緊急時には牽引装置が帯状片を牽引し、サイドフレーム間で緊張させることによってシートパッドを下方から押し上げる。
シートリフタはサイドフレームに設けられた第1の支軸と、車床側支持部材に設けられた第2の支軸とを連結するリンクの揺動によって車床側支持部材に対してシートクッションを昇降可能にし、方向転換部材から延ばされた帯状片の他端は、第1、第2の支軸を第1、第2の中継点としてその周りで折り返されて牽引装置に接続される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。
図1(A1)はシートクッションの下降位置、(B)はシートクッションの上昇位置における本発明の一実施例に係る車両用シートの一部破断の概略側面図、(A2)(A3)は通常時、緊急時におけるシートクッションの概略断面図をそれぞれ示し、帯状片の位置の相違を模式的に示す。
なお、前後左右はドライバーシートに着座したドライバーから見た方向をいい、Fr、Rr、L、Rで示す。
図1(A1)(B)に示すように、車両用シート10は、シートバック12、シートクッション14を備え、シートベルト16がシートに装着されている。シートクッション14は、左右一対のサイドフレーム14−1をその一部とするクッションフレームに発泡ウレタン等の発泡材からなるシートパッド14−2を被せ、シートパッドをトリムカバー14−3で被覆して構成され、シートバック12も同様の構成となっている。
シートベルト16は、たとえば三点保持式(三点式シートベルト)とされる。三点式シートベルト16は、上半部のウェビング(ショルダーウェビング)16−1と下半部のウェビング(ラップウェビング)16−2とを有し、上半部のウェビングが着座者の肩口から袈裟状に着座者に掛け渡されるとともに、下半部のウェビングが着座者の腰部に掛け渡されて、着座者を車両用シート10に保持し固定している。
図1(A2)に示すように、シートパッド14−2は、たとえば断面が略U字形状となるように着座者の着座する中央部に比べて側部が高く形成されている。そして、帯状片18が、シートクッション14の略中央部で左右一対のサイドフレーム14−1間に差し渡されて、シートパッド14−2の下方に設けられている。たとえば、帯状片18は、シートベルトのベルト(ウェビング)のような引張り強さに優れたポリエステル繊維を編んだベルト(ウェビング)から形成される。
図2(A)(B)に示すように、車両用シート10は、フロント、リヤのリンク(フロントリンク、リヤリンク)20F、20Rを有してシートクッション14、車床側支持部材(たとえば、シートライザ)22間に設けられたシートリフタ(リフト機構)24を備えている。シートリフタ24のフロントリンク、リヤリンク20F、20Rはサイドフレーム14−1、車床側支持部材22に支軸(20F−1、20F−2、20R−1、20R−2)によって揺動可能に連結され、フロントリンク、リヤリンクを揺動させることにより、シートクッション14が昇降される。
シートリフタ(リフト機構)24は、公知であり、本件発明の要旨でもないため、その詳細な説明は省略する。
帯状片18は、右のサイドフレーム14−1の頂部に一端18aが固定され、他端(自由端)18bは左のサイドフレームの頂部を越えて垂下し、牽引装置に接続されて牽引、緊張されるように構成されている。実施例では、帯状片18の牽引される端(自由端)18bは、左のサイドフレーム14−1の頂部を越えて垂下しているが、頂部に上の開口した切欠きや、頂部の直下に窓(開口のない切欠き)を形成し、切欠き、窓から帯状片を垂下させてもよい。
通常時においては、シートクッションが下降位置(図1(A1))、上昇位置(図1(B))のいずれにおいても、図1(A2)に示すように、帯状片18は、シートパッド14−2の下方に位置している。そして、衝突等の緊急時においては、図1(A3)に示すように、帯状片18の端(自由端)18bが牽引され、左右のサイドフレーム14−1間で緊張してシートパッド14−2を矢印方向に押し上げ、着座者の尻部の前方で盛り上げて障壁を設けることによって着座者のサブマリン現象が抑制される。
図2(A)(B)はシートクッションの下降位置、上昇位置における車両用シートの一部破断の概略側面図をそれぞれ示し、図3は牽引装置としてのバックルプリテンショナーを有する車両用シートの側面図を示す。
図2(A)(B)に示すように、方向転換部材14−1aが、サイドフレーム14−1の頂部を越えて垂下する帯状片18の直下で左のサイドフレームに設けられている。たとえば、サイドフレーム14−1に設けられたピンが方向転換部材14−1aとされる。そして、図3に示すように、シートベルトバックル(バックル)34が方向転換部材14−1aの後方で車床側支持部材22に設けられている。
なお、方向転換部材としてピン14−1aを左のサイドフレーム14−1に設けた構造を示しているが、これに限定されることなく、たとえばサイドフレームに形成された切欠きや溝を利用してもよい。
左のサイドフレーム14−1の頂部から垂下した帯状片18の自由端(牽引される他端)18bは、その直下でサイドフレームに設けられた方向転換部材(ピン)14−1aを前から前周面に沿って下に巻かれて上下方向から前後方向に方向を変え、サイドフレームに沿って後方に延ばされる。
方向転換部材14−1aを経由した帯状片18の自由端18bは、サイドフレーム14−1上のリヤリンクの支軸20R−1を第1の支軸とし、これを第1の中継点として上から後周面に沿って下に巻かれることにより第1の中継点の周りで折り返されて、サイドフレームの前方に延ばされる。
第1の中継点(サイドフレーム上の(シートクッション側の)リヤリンクの支軸20R−1、第1の支軸)を介して延ばされた帯状片18の自由端18bは、車床側支持部材22上のリヤリンクの支軸20R−2を第2の支軸とし、これを第2の中継点として下から下周面に沿って上に巻かれることにより第2の中継点の周りで折り返されて延ばされる。
第2の中継点20R−2(車床側支持部材22上のリヤリンク20Rの支軸、第2の支軸)を介して延ばされた帯状片18の自由端18bは牽引装置30へ延ばされて衝突時等の緊急時に牽引される。帯状片18の牽引装置としてシートベルトのバックルプリテンショナーを例示できる。
帯状片18の自由端18bの牽引装置としてのバックルプリテンショナー(プリテンショナー)30は周知のものであり、衝突時等の緊急時においてインフレーター36を作動させてシートベルトバックル(バックル)34を牽引するように構成され、実施例では、プリテンショナーを車床側支持部材22に取付ける取付け軸31がリヤリンクの支軸20R−2と同軸となっている。
図3に示すように、プリテンショナー30は、シリンダ32と、シリンダに連通され、衝突時等の緊急時に高圧ガスを発生させてシリンダに供給するインフレーター36と、シリンダ内に配設された摺動可能なピストン(図示しない)とを備えて、車床側支持部材22に配置されている。バックル34はワイヤ38によってプリテンショナー30に連結されており、ワイヤはその一端がプリテンショナーに固定され、他端がバックルに設けられたピン34aを巻装してプリテンショナーに戻されてピストンの端(図3においてピストンの右端)に連結されている。そして、バックルの支軸34aを巻装してプリテンショナー30に戻されるワイヤの一部(ワイヤの復路部)38aに帯状片18(帯状片の自由端18b)が連結されている。たとえば、帯状片18は、バックル34の直下でワイヤの復路部38aに接続されている。
衝突時等の緊急時においては、インフレ―タ36が瞬時に作動して高圧ガスを発生し、高圧ガスによってピストンがシリンダ内に引き込まれ、ピストンに連結したワイヤの復路部38aが図3に示す矢印方向に牽引されることによって、バックル34、帯状片18の自由端18bが同時に牽引される。
なお、図3では方向転換部材14−1a、第1の中継点20R−1間に延びる帯状片18と、第2の中継点20R−2、ワイヤの復路部38a間に延びる帯状片とが交差しているように図示されているが、実際には交差せずに浮いて配置されているため、牽引装置30により帯状片の自由端18bが牽引されても互いに擦ることはない。
バックル34が牽引されると、バックルに連結されたショルダーウェビング16−1、ラップウェビング16−2が牽引されて着座者を車両シート上に拘束する。また、バックル34と同時に帯状片18(帯状片の自由端18b)が牽引されると、帯状片が左右のサイドフレーム14−1間で緊張してシートパッド14−2を押し上げ(図1(A3)参照)、着座者の尻部の前方で盛り上げて障壁を設けるため、緊急時における尻部の前方移動(サブマリン現象)が抑制される。
図2(A)(B)に示すように、シートクッション14が昇降してシートクッションの位置が変わっても、方向転換部材14−1a、第1の中継点(リヤリンクの支軸20R−1、第1の支軸)はシートクッションのサイドフレーム14−1にいずれも設けられているから、方向転換部材、第1の中継点間の距離aは変化しない。
また、第1、第2の中継点は、リヤリンクの支軸20R−1、20R−2(第1、第2の支軸)であり、同一部材上の2点であるから、シートクッション14を昇降させるために第2の中継点を中心としてリヤリンクが揺動しても、第1、第2の中継点間の距離bも変化しない。
方向転換部材14−1aがサイドフレーム14−1に設けられ、プリテンショナー30、第2の中継点20R−2が車床側支持部材22に設けられているから、いうまでもなく、シートクッション14が昇降しても、サイドフレーム頂部から方向転換部材14−1aまでの距離、第2の中継点20R−2から牽引装置(プリテンショナー)30までの距離が変化することはない。
このようにシートクッション14が昇降してシートクッションの位置が変化しても、サイドフレーム14−1頂部と牽引装置30との間の帯状片18の長さ(シートクッションのサイドフレームに沿って垂下する帯状片の長さ)が変わることはなく、緊急時に帯状片を直ちに牽引し、緊張させることができ、シートクッションの昇降に対応して帯状片の長さを調整する必要はない。そのため、帯状片を牽引、緊張させてサブマリン現象を抑制する構成がシートリフタ付の車両用シートにも応用でき、その応用範囲が拡大される。
そして、サイドフレーム14−1上に方向転換部材14−1aを設けるとともに、リヤリンクの2つの支軸である第1、第2の支軸を第1、第2の中継点20R−1、20R−2とし、帯状片18の自由端18bを方向転換部材14−1a、第1、第2の中継点20R−1、20R−2を経由して牽引装置30へ延ばすという簡単な構成でサブマリン現象を抑制できる。
そして、通常時にシートリフタ24によりシートクッション14を上昇させてシートクッション、車床側支持部材22間の距離が変化しても、帯状片18の長さが変化せず、帯状片が左右のサイドフレーム間で牽引、緊張されない。そのため、通常時にシートクッション14を上昇させても、帯状片18はシートパッド14−2の下方位置(初期位置)に留まってシートパッドを押し上げることがなく、良好な座り心地が確保される。
また、シートクッション14を下降させても、シートクッション、車床側支持部材22間の距離が変化して帯状片18が弛むことはなく、牽引装置30の作動のもとでの帯状片の牽引、緊張のタイミングが遅れるおそれはない。
プリテンショナー30を帯状片18の自由端18bの牽引装置としているため、帯状片の牽引装置を別途設ける必要がなく、構成が簡単化できる。そして、緊急時にバックル34の牽引と同時に帯状片を牽引し、緊張させてサブマリン現象を抑制できる。
なお、実施例では、帯状片18の自由端18bをプリテンショナー30のワイヤの復路部38aに接続しているが、プリテンショナー30によってバックル34と同時に帯状片を牽引される構成であれば足りる。たとえば、ワイヤの復路部38aでなく、シリンダ内を摺動するピストンに帯状片18の自由端18bを接続させて、帯状片がバックル34と同時に牽引される構成としてもよい。たとえば、車床側支持部材上の適切な位置にピンを設けてこのピンを中継点として帯状片を延ばせば、帯状片をピストンに容易に接続できる。
図4は別実施例に係る車両用シートの図2(A)に対応する一部破断の概略側面図を示す。
上記実施例(実施例1)の構成部材と同じ機能を有する別実施例(実施例2)の対応する構成部材には同じ参照番号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
図4に示す別実施例(実施例2)では、フロントリンク20Fの支軸20F−1、20F−2を第1、2の支軸、つまり第1、第2の中継点としている点で上記実施例1と相違している。
リヤリンクの支軸20R−1、20R−2と同様に、フロントリンクの支軸20F−1はシートクッションのサイドフレーム14−1に、支軸20F−2は車床側支持部材22にそれぞれ設けられている。
左右一対のサイドフレーム14−1間に差し渡された帯状片18の自由端18bは、サイドフレーム頂部から方向転換部材14−1aの上から後周面に沿って前に巻かれ、そして、サイドフレーム上のフロントリンクの支軸20F−1を第1の支軸とし、これを第1の中継点として後ろから上周面に沿って前に巻かれることにより第1の中継点の周りで折り返されて、第1の中継点を介してサイドフレームの前方へと延ばされている。
第1の中継点20F−1(第1の支軸)を介して前に延ばされた帯状片18の自由端18bは、さらに、車床側支持部材22上のフロントリンクの支軸20F−2を第2の支軸とし、これを第2の中継点として上から前周面を下に巻かれることにより第2の中継点の周りで折り返されて、第2の中継点を介して後方に延ばされる。
第2の中継点(フロントリンクの支軸20F−2、第2の支軸)から牽引装置(プリテンショナー)30のワイヤの復路部38a(図3参照)まで、帯状片18(帯状片の自由端18b)を直接延ばすことは難しい。そのため、リヤリンクの支軸20R−2の前方で車床側支持部材22にピン22aを設けて中継点とし、この中継点を介して帯状片18が上に延ばされてワイヤの復路部38aに接続される。
この実施例2において、シートクッション14が昇降してシートクッションの位置が変化しても、方向転換部材14−1a、第1の中継点(フロントリンクの支軸20F−1、第1の支軸)はシートクッションのサイドフレーム14−1にいずれも設けられているから、方向転換部材、第1の中継点間の距離a’は変化しない。
また、第1、第2の中継点は、フロントリンクの支軸20F−1,20F−2(第1、第2の支軸)であり、同一部材上の2点であるから、第2の中継点を中心としてフロントリンクが揺動しても第1、第2の中継点間の距離b’は変化しない。さらに、便宜上設けた第3の中継点(ピン22a)は第2の中継点(フロントリンクの支軸20F−2、第2の支軸)と同様に車床側支持部材22に設けられているため、第2、第3の中継点間の距離cは変化しない。
いうまでもなく、シートクッション14が昇降しても、サイドフレーム頂部から方向転換部材14−1aまでの距離、第3の中継点(ピン22a)から牽引装置(プリテンショナー)30までの距離は変化しない。
そのため、シートクッション14が昇降しても、サイドフレーム14−1頂部と牽引装置30の間の帯状片18の長さ(シートクッションのサイドフレームに沿って垂下する帯状片の長さ)が変わることはなく、緊急時に帯状片を直ちに牽引し、緊張させるためにシートクッションの昇降に対応して帯状片の長さを調整する必要はない。
そして、サイドフレーム14−1に方向転換部材14−1aを、車床側支持部材22に第3の中継点(ピン22a)をそれぞれ設けるとともに、フロントリンクの2つの支軸20F−1、20F−2(第1、第2の支軸)を第1、第2の中継点とし、帯状片18の自由端18bを方向転換部材14−1a、第1、第2、第3の中継点を経由し、牽引装置30へ延ばすという簡単な構成でサブマリン現象を抑制できる。
上記のように本発明によれば、シートクッションが昇降してシートクッションの位置が変化しても、シートクッションのサイドフレームにいずれも設けられた方向転換部材、第1の中継点の距離は変化せず、第1、第2の中継点はリンクの支軸であるから、その距離も変化しない。そのため、シートクッションが昇降しても、方向転換部材から第1、第2の中継点を経由して延ばされた帯状片の長さは変化せず、シートクッションの昇降に対応して帯状片の長さを調整する必要がなく、シートクッションの高さと無関係に同じタイミングで帯状片を牽引、緊張できる。したがって、方向転換部材からリンク上の第1、第2の中継点を経由させるという簡単な構成でサブマリン現象を抑制できる。
なお、上記の実施例1ではリヤリンクの支軸20R−1,20R−2を第1、第2の中継点(第1、第2の支軸)とし、実施例2ではフロントリンクの支軸20F−1,20F−2を第1、第2の中継点としている。しかしながら、シートクッションのサイドフレーム、車床側支持部材間を連結するリヤリンク、フロントリンクとは別のリンクをサイドフレーム、車床側支持部材間に支軸によって揺動可能に設けてシートクッション側の支軸を第1の中継点、車床側支持部材側の支軸を第2の中継点としてもよい。しかしながら、支軸を第1、第2の中継点とするリンクをリヤリンク20R、フロントリンク20Fと重複して設けることなく、リヤリンク、または、フロントリンクの支軸を第1、第2の中継点とすれば構成が簡単化でき、好ましい。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
たとえば、帯状片の牽引装置としてバックルプリテンショナーが例示されているがこれに限定されず、緊急時に帯状片を牽引するものであればよい。
本発明は、バス、乗用車などの車両用シートに限定されず、シートクッション、車床側支持部材間にシートリフタを備え、緊急時に帯状片を牽引、緊張してサブマリン現象を抑制する電車、飛行機等のシートにも応用できる。
10 車両用シート
14 シートクッション
14−1 サイドフレーム
14−2 シートパッド
16 シートベルト
18 帯状片
20F、20R フロントリンク、リヤリンク
20F−1、20F−2、20R−1、20R−2 第1、第2の中継点(支軸)
22 車床側支持部材(シートライザ)
22a ピン(第3の中継点)
24 シートリフタ(リフト機構)
30 牽引装置(バックルプリテンショナー(プリテンショナー))

Claims (5)

  1. シートリフタを備えることによって車床側支持部材に対して昇降可能に配されたシートクッションを有し、
    前記シートクッションは、シートパッドと、前記シートパッドを左右から支持する一対のサイドフレームとを有し、シートパッドの下面で左右のサイドフレーム間に帯状片が差し渡され、
    前記帯状片は一端が前記サイドフレームの一方に固定され、他端が他方のサイドフレームに設けられた方向転換部材を経由して牽引装置に接続され、緊急時には牽引装置が前記帯状片を牽引し、サイドフレーム間で緊張させることによって前記シートパッドを下方から押し上げる車両用シートであって、
    前記シートリフタは前記サイドフレームに設けられた第1の支軸と、車床側支持部材に設けられた第2の支軸とを連結するリンクの揺動によって車床側支持部材に対してシートクッションを昇降可能にし、
    前記方向転換部材から延ばされた帯状片の他端は、前記第1、第2の支軸を第1、第2の中継点としてその周りで折り返されて前記牽引装置に接続されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記シートリフタは左右一対のフロント及びリヤのリンクを有し、
    前記第1、第2の支軸はリヤの左右いずれか一方のリンクに設けられている請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記シートリフタは左右一対のフロント及びリヤのリンクを有し、
    前記第1、第2の支軸はフロントの左右いずれか一方のリンクに設けられている請求項1記載の車両用シート。
  4. 前記帯状片が第2の支軸から、車床側支持部材に設けられた第3の中継点を経由して折り返されている請求項2または3記載の車両用シート。
  5. 緊急時においてインフレーターを作動させてシートベルトバックルを牽引するバックルプリテンショナーを更に備え、緊急時にバックルプリテンショナーによって前記帯状片の端が牽引される請求項1〜4のいずれか記載の車両用シート。
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