以下、本発明の実施の形態の乗員拘束装置10について、図を用いて説明する。本実施の形態の乗員拘束装置10は、通常走行時に重ねて配設され、乗員を拘束する帯状の第1ウェビング29及び第2ウェビング39を備えて構成されている。
そして、乗員拘束装置10は、衝突時に、第1ウェビング29に対し、この第1ウェビング29の帯面の短手方向に第2ウェビング39を移動させる移動手段を備えて構成されている。
このように、本実施の形態の乗員拘束装置10は、衝突時に、第1ウェビング29に対し、この第1ウェビング29の帯面の短手方向に第2ウェビング39を移動させることで、通常走行時よりも衝突時の方が、帯面の短手方向の幅を広げることが可能になる。
これにより、本実施の形態の乗員拘束装置10は、衝突時に、帯面の短手方向の幅を広げることで、衝突時に生じる衝撃により乗員Mにかかる傷害値を低減させることが可能になり、衝突時の安全性を高めることができる。
また、本実施の形態の乗員拘束装置10は、上述したように、通常走行時に、第1ウェビング29及び第2ウェビング39を重ねて配設しているため、通常走行時の装着性を維持することが可能になる。
(実施の形態1)
まず、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10を適用した車両100の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10を適用した車両100の車室101を模式的に示し、この車室101を車両100の前方側から目視した状態を示す前方図である。
また、図2は、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10を備えた車両100の車室101を模式的に示し、この車室101を車両100の側方側から目視した状態を示す側方図である。
なお、図1及び図2では、本実施の形態の車両100の助手席を示している。すなわち、本実施の形態において、車両100は、右ハンドルの乗用自動車であって、助手席は、車両100を前方側から目視すると、右方側に位置している。
図1及び図2に例示されるように、本実施の形態の車両100には、車室101が形成されている。そして、この車室101を前方側から目視した場合、車室101の下方側には、車床102が位置している。また、右方側には、車壁103が位置している。
本実施の形態において、この車壁103は、主に、サイドドア110及びセンタピラー120により構成されている。このサイドドア110は、このサイドドア110のフレームを構成する第1アウタパネル111及び第1インナパネル112を備えて構成されている。
また、サイドドア110は、これら第1アウタパネル111及び第1インナパネル112の間に、図示しない窓ガラスを備えて構成されている。この窓ガラスは、第1アウタパネル111及び第1インナパネル112の間を車両100の上下方向で上下動可能となるように配設されている。
そして、サイドドア110を構成する第1インナパネル112の車両100の幅方向における車室101側には、ドアトリム113が取り付けられている。すなわち、サイドドア110を構成する第1アウタパネル111、第1インナパネル112及びドアトリム113のうち、車両100の幅方向における最も車室101側に位置するドアトリム113が、車壁103として機能する。
また、車壁103を構成するセンタピラー120は、第2アウタパネル121、第2インナパネル122及びピラートリム123を備えて構成されている。そして、センタピラー120は、サイドドア110の第1アウタパネル111と第1インナパネル112とドアトリム113とそれぞれ同様の構成となっている。
すなわち、センタピラー120を構成する第2アウタパネル121、第2インナパネル122及びピラートリム123のうち、車両100の幅方向における最も車室101側に位置するピラートリム123が、ドアトリム113とともに車壁103として機能する。
そして、車壁103を構成するドアトリム113及びピラートリム123の車両100の幅方向における車室101側には、乗員が着座するための車両用シート130が配設されている。
この車両用シート130は、乗員Mが着座するためのシートクッション131と、このシートクッション131の車両の前後方向における後端部に配置され、乗員Mが寄り掛かるためのシートバック132と、を備えて構成されている。
また、車両用シート130は、車両の上下方向におけるシートバック132の上端部にヘッドレスト133を備えて構成されている。
この車両用シート130は、図示しないスライド機構を介して車両の前後方向にスライド可能となるように車両100の車床102に取り付けられている。具体的には、車両用シート130を構成するシートクッション131がスライド機構を介して車床102に取り付けられている。
このように、車両用シート130は、この車両用シート130を構成するシートクッション131がスライド機構を介して車両100に取り付けられているため、車両用シート130を乗員の好みに応じて車両の前後方向でスライドさせることが可能になる。
また、車両用シート130を構成するシートバック132は、車両100の前後方向におけるシートクッション131の後端部に取り付けられている。そして、シートバック132は、シートクッション131に図示しないリクライニング機構を介して取り付けられている。
このように、車両用シート130は、この車両用シート130を構成するシートバック132がリクライニング機構を介してシートクッション131に取り付けられているため、シートバック132を乗員の好みに応じて車両の前後方向で起立させたり、寝かせたりすることが可能になり、居住性を向上させている。
そして、車両100には、車両用シート130に着座した乗員Mを保護する乗員保護装置が配設されている。この乗員保護装置は、主に、車両用シート130に着座した乗員Mを拘束する乗員拘束装置10と、車両100への衝突時に展開する図示しないエアバッグ装置と、を備えて構成されている。
次に、本実施の形態の乗員拘束装置10の構成について、図1乃至図4を用いて説明する。図3は、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10を模式的に示し、この乗員拘束装置10の外観を示す外観斜視図である。また、図4は、図3における線I−I´を示す断面図である。
図1乃至図4に例示されるように、本実施の形態において、乗員拘束装置10は、いわゆる三点式のシートベルト装置である。この乗員拘束装置10は、乗員Mを拘束する帯状の第1ウェビング29を備えて構成されている。
そして、乗員拘束装置10は、第1ウェビング29の帯面における長手方向の一端側を支持するリトラクタ11と、第1ウェビング29の他端側を支持するアンカ12と、を備えて構成されている。
このリトラクタ11は、センタピラー120を構成する第2インナパネル122とピラートリム123との間の空間S1内に取り付けられている。そして、このリトラクタ11は、空間S1内で第1ウェビング29を収容する役目を果たしている。
具体的には、このリトラクタ11には、プリテンショナ13が設けられている。そして、このプリテンショナ13は、リトラクタ11内に第1ウェビング29を巻き取る図示しない巻き取り機構を備えて構成されている。
すなわち、プリテンショナ13は、巻き取り機構により第1ウェビング29を巻き取ることで、リトラクタ11内に第1ウェビング29を牽引する役目を果たしている。このように、リトラクタ11は、プリテンショナ13により第1ウェビング29を巻き取ることで、車両用シート130に着座した乗員Mへの拘束力を高めている。
また、プリテンショナ13は、巻き取り機構に巻き取られた第1ウェビング29をロックするフォースリミッタ付の図示しないロック機構を備えて構成されている。これにより、プリテンショナ13は、主に、車両100への側突により生じる衝撃時に第1ウェビング29による乗員Mへの拘束力を高める役目を果たしている。
一方、第1ウェビング29の帯面における長手方向に他端側を支持するアンカ12は、車幅方向におけるシートクッション131の車外側の車床102に取り付けられている。そして、アンカ12は、車床102に取り付けられた状態で、車床102に固定された部位を回転軸にして、車両前後方向で回動可能となっている。
ここで、リトラクタ11から延出された第1ウェビング29は、第1ガイド20の後述する第1ガイド側矩形状孔22に挿通されている。そして、第1ガイド20から延出された第1ウェビング29は、アンカ12により支持されている。
具体的には、この第1ガイド20は、センタピラー120に配設されている。また、第1ガイド20は、この第1ガイド20の板面を車両幅方向に向けて配設されている。そして、この第1ガイド20は、後述する第1ガイド側矩形状孔22にリトラクタ11からセンタピラー120に沿って延出された第1ウェビング29を挿通されている。
そして、第1ガイド20は、第1ガイド側矩形状孔22で第1ウェビング29を折り返し、この第1ガイド20からアンカ12に向かって延出させている。すなわち、第1ガイド20は、リトラクタ11から延出された第1ウェビング29をアンカ12に向かって方向転換させている。
ここで、乗員拘束装置10は、車幅方向におけるシートクッション131の車室101側に、第1ガイド20によりシートバック132側に向かって方向転換させた第1ウェビング29を引き受けるためのバックル14を備えて構成されている。
このバックル14は、上述したように、車幅方向におけるシートクッション131の車室101側に位置し、車床102に取り付けられている。そして、バックル14は、アンカ12と同様に、車床102に固定された部位を回転軸にして、車両前後方向で回動可能となっている。
そして、第1ウェビング29には、タング15が配設されている。これにより、乗員拘束装置10は、車両用シート130に乗員Mが着座した際、バックル14にタング15を係合させることで、第1ウェビング29を第1ガイド20から案内している。
具体的には、タング15は、バックル14との係合時には、第1ガイド20から延出された第1ウェビング29を、シートバック132の前面で車幅方向車室側に向かって延出させる。このとき、第1ウェビング29は、シートバック132の前面を横切って延出され、乗員Mの胸部に当接する。
また、タング15は、バックル14との係合時には、車幅方向車室側に向かって延出された第1ウェビング29を、アンカ12に向かって方向転換させる。このとき、第1ウェビング29は、乗員Mの脚部に当接する。
このように、第1ガイド20からタング15へ延出された第1ウェビング29のショルダ部が、乗員Mの肩部及び胸部に当接し、タング15からアンカ12まで延出された第1ウェビング29のラップ部が、乗員Mの腹部及び腰部に当接する。
このとき、第1ウェビング29の一端側が、上述したように、リトラクタ11にて牽引されているため、第1ウェビング29に張力が付加され、乗員Mが車両用シート130に拘束される。また、側突時には、プリテンショナ13が作動し、第1ウェビング29の張力を増大させ、乗員Mへの拘束力を更に高める。
本実施の形態において、乗員拘束装置10は、第1ウェビング29の他に、第2ウェビング39を備えて構成されている。この第2ウェビング39は、第1ウェビング29に第2ウェビング39の両端を縫い付けている。
また、乗員拘束装置10は、第1ガイド20の他に、第2ガイド30を備えて構成されている。この第2ガイド30は、第1ガイド20の車幅方向の車外側の面に当接されている。
これら第1ガイド20及び第2ガイド30について、図5A、図5B及び図5Cを用いて説明する。図5Aは、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10の第1ガイド20及び第2ガイド30の外観を模式的に示し、これら第1ガイド20及び第2ガイド30の第1の状態を示す外観図である。
また、図5Bは、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10の第1ガイド20及び第2ガイド30の外観を模式的に示し、これら第1ガイド20及び第2ガイド30の第2の状態を示す外観図であり、図5Cは、本発明の一実施の形態である乗員拘束装置10の第1ガイド20及び第2ガイド30の外観を模式的に示し、これら第1ガイド20及び第2ガイド30の第3の状態を示す外観図である。
なお、図5Aにおける第1の状態とは、車両100の通常走行時をいい、図5Bにおける第2の状態及び図5Cにおける第3の状態とは、車両100への衝突に生じる衝撃時をいう。
図5Aに例示されるように、本実施の形態の第1ガイド20には、センタピラー120に固定するための第1ガイド側円形状孔21が形成されている。また、第1ガイド20には、第1ウェビング29を挿通させるための第1ガイド側矩形状孔22が形成されている。
本実施の形態において、第1ガイド20には、第1ガイド側第1ピン23及び第1ガイド側第2ピン24が形成されている。これら第1ガイド側第1ピン23及び第1ガイド側第2ピン24には、第1弾性部材27及び第2弾性部材28が引っ掛けられている。
また、第1ガイド20には、第1ガイド側第1円弧状孔25及び第1ガイド側第2円弧状孔26が形成されている。この第1ガイド側第1円弧状孔25には、後述する第2ガイド側第1ピン32が挿通されている。また、第1ガイド側第2円弧状孔26にも、後述する第2ガイド側第2ピン33が挿通されている。
そして、第1ガイド側第1円弧状孔25は、この第1ガイド側第1円弧状孔25内で第2ガイド側第1ピン32の往復移動を可能にしている。また、第1ガイド側第2円弧状孔26も、この第1ガイド側第2円弧状孔26内で、第2ガイド側第2ピン33の往復移動を可能にしている。
なお、本実施の形態において、第1ガイド側第1円弧状孔25及び第1ガイド側第2円弧状孔26は、第1ガイド20を貫通させて孔状をなして形成されているが、第2ガイド側第1ピン32及び第2ガイド側第2ピン33の往復移動が可能になるものであれば、特に限定されず、例えば、第1ガイド20に切り込みを入れて溝状をなして形成しても良い。
一方、第2ガイド30には、第2ウェビング39を挿通させるための第2ガイド側矩形状孔31が形成されている。
本実施の形態において、第2ガイド30には、第2ガイド側第1ピン32及び第2ガイド側第2ピン33が形成されている。この第2ガイド側第1ピン32は、上述したように、第1ガイド20に形成された第1ガイド側第1円弧状孔25に挿通されている。
また、第2ガイド側第2ピン33は、第1ガイド側第2円弧状孔26に挿通されている。そして、第2ガイド側第1ピン32には、第1弾性部材27が引っ掛けられている。すなわち、第1弾性部材27は、第1ガイド側第1ピン23と第2ガイド側第1ピン32とに掛け渡されている。
また、第2ガイド側第2ピン33には、第2弾性部材28が引っ掛けられている。すなわち、第2弾性部材28は、第1ガイド側第2ピン24と第2ガイド側第2ピン33とに掛け渡されている。
ここで、通常走行時における第2ガイド側第1ピン32は、第1ガイド側第1円弧状孔25の一端側に位置している(図5Aにおける上方端部。)。また、第2ガイド側第2ピン33も、第1ガイド側第2円弧状孔26の一端側に位置している(図5Aにおける上方端部。)。
具体的には、第2ガイド側第1ピン32には、上述したように、第1弾性部材27が引っ掛けられている。このため、第2ガイド側第1ピン32は、第1ガイド側第1ピン23に向かって付勢されている。
このように、通常走行時における第2ガイド側第1ピン32は、第1弾性部材27により第1ガイド側第1ピン23に向かって付勢されているため、上述したように、第1ガイド側第1円弧状孔25の一端側に位置している。
また、第2ガイド側第2ピン33も、第2ガイド側第1ピン32と同様に、第2弾性部材28により第1ガイド側第2ピン24に向かって付勢されているため、上述したように、第1ガイド側第2円弧状孔26の一端側に位置している。
このとき、第2ガイド30は、第1ガイド20に対し、この第1ガイド20の幅方向(図5Aにおける左右方向。)に併せて配設されている。
これに対し、図5B及び図5Cに例示されるように、衝突時における第2ガイド側第1ピン32は、第1ガイド側第1円弧状孔25の一端側から他端側に向かって移動する(図5B及び図5Cにおける右方端部。)。
具体的には、衝突時における第2ガイド30には、第2ウェビング39により引っ張られるため、引張力が付加される。そして、第2ガイド30に引張力が付加されると、第2ガイド側第1ピン32が第1弾性部材27を引っ張りながら第1ガイド側第1円弧状孔25の他端側に移動する。
なお、第2ガイド30に引張力が付加されると、第2ガイド側第2ピン33も同様に、第2弾性部材28を引っ張りながら第1ガイド側第2円弧状孔26の他端側に移動する。
このように、第2ガイド側第1ピン32及び第2ガイド側第2ピン33が、第1ガイド側第1円弧状孔25の他端側及び第1ガイド側第2円弧状孔26の他端側に移動することで、第1ガイド20に対し、第2ガイド30自体が移動する。
したがって、第2ガイド30に挿通された第2ウェビング39が、第1ガイド20に挿通された第1ウェビング29に対し、この第1ウェビング29の帯面の短手方向に移動する。
次に、本実施の形態の乗員拘束装置10の動作について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、図3におけるA部を拡大して示し、このA部における第1の状態を示す拡大斜視図である。また、図7は、図3におけるA部を拡大して示し、このA部における第2の状態を示す拡大斜視図である。
なお、図6における第1の状態とは、車両100の通常走行時をいう。また、図7における第2の状態とは、車両100への衝突により生じる衝突時をいう。
図6に例示されるように、通常走行時(第1の状態時)において、乗員拘束装置10の第1ガイド20は、この第1ガイド20の板面が車両幅方向に向かって配設されている。そして、第2ガイド30は、車両前後方向で第1ガイド20に併せて配設されている。これにより、乗員拘束装置10の第1ウェビング29及び第2ウェビング39も重ねて配設されている。
このとき、第2ガイド30の第2ガイド側第1ピン32は、第1ガイド側第1円弧状孔25の一端側に位置している(図6における車両上下方向における上方側端部。)。そして、第2ガイド側第1ピン32は、第1弾性部材27により第1ガイド側第1ピン23側に向かって付勢されている。これにより、第2ガイド側第1ピン32は、第1ガイド側第1円弧状孔25の一端側に位置している。
また、第2ガイド側第2ピン33も、第2ガイド側第1ピン32と同様に、第1ガイド側第2円弧状孔26の一端側に位置している。そして、第2ガイド側第2ピン33は、第2弾性部材28により第1ガイド側第2ピン24側に向かって付勢されている。これにより、第2ガイド側第2ピン33は、第1ガイド側第2円弧状孔26の一端側に位置している。
このように、第2ガイド側第1ピン32及び第2ガイド側第2ピン33が、第1ガイド側第1円弧状孔25の一端側及び第1ガイド側第2円弧状孔26の一端側に位置することで、第1ガイド20及び第2ガイド30が重ねて配設されている。
これにより、通常走行時において、第1ガイド20及び第2ガイド30が重ねて配設されているため、第1ウェビング29及び第2ウェビング39が重ねて配設されている。したがって、本実施の形態の乗員拘束装置10は、上述したように、第1ウェビング29及び第2ウェビング39の二枚のウェビングを備えているが、これら二枚のウェビングを重ねているため、一枚のウェビングと同様の装着性を維持している。
これに対し、図7に例示されるように、衝突時(第2の状態時)において、第2ガイド30は、第1ガイド20に対し、車両前後方向における前方側に移動する。これにより、第2ウェビング39が、第1ウェビング29に対し、この第1ウェビング29の帯面の短手方向に移動する。
具体的には、衝突時において、第1ウェビング29及び第2ウェビング39は、乗員Mにより引っ張られる。このとき、第1ウェビング29には、プリテンショナ13により引張方向への付勢が制限される。
一方、第2ウェビング39には、プリテンショナ13による引張方向への付勢が制限されない。このため、第2ウェビング39に引張力が印加されると、この第2ウェビング39により第2ガイド30が引っ張られる。
そして、第2ウェビング39により第2ガイド30が引っ張られることで、第2ガイド側第1ピン32及び第2ガイド側第2ピン33が第1弾性部材27及び第2弾性部材28を引っ張りながら、第1ガイド側第1円弧状孔25の他端側及び第1ガイド側第2円弧状孔26の他端側に移動する。
このように、衝突時において、第1ガイド20に対し、第2ガイド30が移動することで、第1ウェビング29に対し、第2ウェビング39も移動する。
これにより、本実施の形態の乗員拘束装置10は、衝突時に帯面の幅T2が第1ウェビング29及び第2ウェビング39により、通常時の幅T1に対し、およそ2倍となる。このため、乗員拘束装置10は、衝突時に、乗員Mの胸部への当接面積を増大させることが可能になり、胸部傷害値を高めることが可能になる。
よって、本実施の形態の乗員拘束装置10は、上述したように、衝突時の乗員Mの胸部傷害値を高めることが可能になるため、安全性を高めることができる。
ここで、本実施の形態乗員高速装置10は、上述したように、第1ウェビング29及び第2ウェビング39を備えているが、これら第1ウェビング29及び第2ウェビング39は、従来から一般的に用いられている幅のものであり、特殊な幅のウェビングを用いることなく、衝突時に、乗員Mの胸部への当接面積を増大させることが可能になるため、コスト高を抑制することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置について、図8A、図8B及び図8Cを用いて説明する。図8Aは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド40及び第2ガイド50の外観を模式的に示し、この第1ガイド40及び第2ガイド50の第1の状態を示す外観図である。
また、図8Bは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド40及び第2ガイド50の外観を模式的に示し、この第1ガイド40及び第2ガイド50の第2の状態を示す外観図であり、図8Cは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド40及び第2ガイド50の外観を模式的に示し、この第1ガイド40及び第2ガイド50の第3の状態を示す外観図である。
なお、本実施の形態において、乗員拘束装置10は、上述の実施の形態1とは、第1ガイド40及び第2ガイド50の形状が異なり、他の点は同様である。したがって、上述の実施の形態1と同一又は相当する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、図8Aにおける第1の状態とは、車両100の通常走行時をいい、図8Bにおける第2の状態及び図8Cにおける第3の状態とは、車両100への衝突により生じる衝撃時をいう。
図8Aに例示されるように、本実施の形態の乗員拘束装置の第1ガイド40には、第1ガイド側ピン43が形成されている。この第1ガイド側ピン43には、弾性部材47が引っ掛けられている。
また、第1ガイド40には、第1ガイド側第2円形状孔45が形成されている。この第1ガイド側第2円形状孔45には、後述する第2ガイド側第1ピン52が挿通されている。
なお、第1ガイド側第2円形状孔45は、第1ガイド40を貫通させ、孔状をなして形成しているが、第2ガイド側第1ピン52を挿通した際、回転可能となるものであれば、特に限定されず、例えば、第1ガイド40を貫通させず、第1ガイド40に切り欠き、溝状をなして形成しても良い。
また、第1ガイド40には、第1ガイド側円弧状孔46が形成されている。この第1ガイド側円弧状孔46には、後述する第2ガイド側第2ピン53が挿通されている。そして、第1ガイド側円弧状孔46は、この第1ガイド側円弧状孔46内で第2ガイド側第2ピン53の往復移動を可能にしている。
一方、第2ガイド50には、第2ガイド側第1ピン52が形成されている。この第2ガイド側第1ピン52は、上述したように、第1ガイド側第2円形状孔45に挿通されている。
また、第2ガイド50には、第2ガイド側第2ピン53が形成されている。この第2ガイド側第2ピンは、上述したように、第1ガイド側円弧状孔46に挿通されている。そして、第2ガイド側第2ピン53には、弾性部材47が引っ掛けられている。
すなわち、弾性部材47は、第1ガイド側ピン43と第2ガイド側第2ピン53とに掛け渡されている。
ここで、通常走行時における第2ガイド側第2ピン53は、第1ガイド側円弧状孔46の一端側に位置している(図8Aにおける上方端部。)。具体的には、第2ガイド側第2ピン53には、上述したように、弾性部材47が引っ掛けられている。このため、第2ガイド側第2ピン53は、第1ガイド側ピン43に向かって付勢されている。
このように、通常走行時における第2ガイド側第2ピン53は、弾性部材47により第1ガイド側ピン43に向かって付勢されているため、上述したように、第1ガイド側円弧状孔46の一端側に位置している。
これにより、第1ガイド40及び第2ガイド50は、上述したように、第2ガイド側第2ピン53が第1ガイド側円弧状孔46の一端側に位置しているため、互いに重ねて配設されている。
これに対し、図8B及び図8Cに例示されるように、衝突時における第2ガイド側第2ピン53は、第1ガイド側円弧状孔46の一端側から他端側に向かって移動する(図8B及び図8Cにおける右方端部。)。
具体的には、衝突時における第2ガイド50は、第2ウェビング39により引っ張られるため、引張力が印加される。そして、第2ガイド50に引張力が印加されると、第2ガイド側第2ピン53が弾性部材47を引っ張りながら、第1ガイド側円弧状孔46の他端側に移動する。
このように、第2ガイド側第2ピン53が弾性部材47を引っ張りながら、第1ガイド側円弧状孔46の他端側に移動することで、第2ガイド50は、第2ガイド側第1ピン52を回転軸にして、回転する。
これにより、本実施の形態の乗員拘束装置は、第2ガイド50が回転することで、第2ウェビング39が第1ウェビング29の帯面の短手方向に移動する。したがって、本実施の形態の乗員拘束装置によれば、衝突時において、乗員Mを保護する面積を増大させることが可能になり、胸部傷害値を軽減することができる。よって、本実施の形態によれば、衝突時の安全性を高めることができる。
また、本実施の形態の第2ガイドは、第1ガイドに対し、回転可能となるため、上述の実施の形態1よりも第2ウェビング39の移動量を増大させることが可能になり、より安全性を向上させることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置10について、図9A、図9B及び図9Cを用いて説明する。図9Aは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド60及び第2ガイド70の外観を模式的に示し、この第1ガイド60及び第2ガイド70の第1の状態を示す外観図である。
また、図9Bは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド60及び第2ガイド70の外観を模式的に示し、この第1ガイド60及び第2ガイド70の第2の状態を示す外観図であり、図9Cは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド60及び第2ガイド70の外観を模式的に示し、この第1ガイド60及び第2ガイド70の第3の状態を示す外観図である。
なお、本実施の形態において、乗員拘束装置10は、上述の実施の形態1及び2とは、第1ガイド及び第2ガイドの形状が異なり、他の点は同様である。したがって、上述の実施の形態1及び2と同一又は相当する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、図9Aにおける第1の状態とは、車両100の通常走行時をいい、図9Bにおける第2の状態及び図9Cにおける第3の状態とは、車両100への衝突により生じる衝撃時をいう。
図9Aに例示されるように、本実施の形態の乗員拘束装置10の第1ガイド60には、第1ガイド側第1円弧状孔65及び第1ガイド側第2円弧状孔66が形成されている。この第1ガイド側第1円弧状孔65には、後述する第2ガイド側第1ピン72が挿通されている。また、また、第1ガイド側第2円弧状孔66にも、後述する第2ガイド側第2ピン73が挿通されている。
そして、第1ガイド側第1円弧状孔65は、第2ガイド側第1ピン72の往復移動を可能にしている。また、第1ガイド側第2円弧状孔66も、第2ガイド側第2ピン73の往復移動を可能にしている。
一方、本実施の形態において、第2ガイド70には、第2ガイド側第1ピン72及び第2ガイド側第2ピン73が形成されている。この第2ガイド側第1ピン72は、上述したように、第1ガイド側第1円弧状孔75に挿通されている。
また、第2ガイド側第2ピン73は、上述したように、第1ガイド側第2円弧状孔76に挿通されている。
ここで、通常走行時における第2ガイド側第1ピン72は、第1ガイド側第1円弧状孔65の一端側に位置している(図9Aにおける上方端部。)。また、第2ガイド側第2ピン73も、第1ガイド側第2円弧状孔66の一端側に位置している。
具体的には、第1ガイド側第1円弧状孔65には、第1樹脂67が埋め込まれている。これにより、通常走行時において、第2ガイド側第1ピン72は、第1ガイド側第1円弧状孔65の一端側に位置している。
また、第2ガイド側第2円弧状孔66にも、第2樹脂68が埋め込まれている。これにより、通常走行時において、第2ガイド側第2ピン73は、第1ガイド側第2円弧状孔66の一端側に位置している。
これに対し、図9B及び図9Cに例示されるように、衝突時における第2ガイド側第1ピン72及び第2ガイド側第2ピン73は、第1ガイド側第1円弧状孔65及び第1ガイド側第2円弧状孔66の他端側に向かって移動する。
具体的には、衝突時における第2ガイド70には、第2ウェビング39により引っ張られるため、引張力が付加される。そして、第2ガイド70に引張力が付加されると、第2ガイド側第1ピン72が第1樹脂67を破壊しながら第1ガイド側第1円弧状孔65の他端側に移動する。
また、第2ガイド70に引張力が付加されると、第2ガイド側第2ピン73も同様に、第2樹脂68を破壊しながら第1ガイド側第2円弧状孔66の他端側に移動する。引っ張りながら第1ガイド側第2円弧状孔26の他端側に移動する。
このように、第2ガイド側第1ピン72及び第2ガイド側第2ピン73が第1ガイド側第1円弧状孔65の他端側及び第1ガイド側第2円弧状孔66の他端側に移動することで、第1ガイド60に対し、第2ガイド70自体が移動する。
したがって、本実施の形態の第2ウェビング39は、第1ウェビング29の帯面の短手方向に移動する。
このように、第2ガイド70が第1ガイド60に対し、移動可能となるため、第2ウェビング39が第1ウェビング29に対し、第1ウェビング29の帯面の短方向で移動する。これにより、衝突時、乗員Mを保護する面積を増大させることが可能になり、胸部傷害値を軽減することができる。したがって、本実施の形態によれば、衝突時の安全性を高めることができる。
また、本実施の形態において、通常走行時における第2ガイドの固定手段として、上述の実施の形態1及び2の弾性部材に対し、第1ガイド側第1円弧状孔及び第1ガイド側第2円弧状孔に樹脂を埋め込んで固定されているため、上述の実施の形態1及び2のように、弾性部材を必要とせず、さらには、弾性部材を引っ掛けるためのピンを必要としないため、より簡易的に実現することが可能になり、コストを低減させることができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置10について、図10A、図10B及び図10Cを用いて説明する。図10Aは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド80及び第2ガイド90の外観を模式的に示し、この第1ガイド80及び第2ガイド90の第1の状態を示す外観図である。
また、図10Bは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド80及び第2ガイド90の外観を模式的に示し、この第1ガイド80及び第2ガイド90の第2の状態を示す外観図であり、図10Cは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド80及び第2ガイド90の外観を模式的に示し、この第1ガイド80及び第2ガイド90の第3の状態を示す外観図である。
なお、本実施の形態において、乗員拘束装置10は、上述の実施の形態1乃至3とは、第1ガイド80及び第2ガイド90の形状が異なり、他の点は同様である。したがって、上述の実施の形態1乃至3と同一又は相当する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
また、図10Aにおける第1の状態とは、車両100の通常走行時をいい、図10Bにおける第2の状態と、図10Cにおける第3の状態とは、車両100への衝突により生じる衝撃時をいう。
図10Aに例示されるように、本実施の形態の乗員拘束装置の第1ガイド80には、第1ガイド側第2円形状孔83及び第1ガイド側第3円形状孔84が形成されている。また、第1ガイド80には、第1ガイド側第1円弧状孔85及び第1ガイド側第2円弧状孔86が形成されている。
そして、第1ガイド側第2円形状孔83及び第1ガイド側第1円弧状孔85は、互いに連通して形成されている。また、第1ガイド側第3円形状孔84及び第1ガイド側第2円弧状孔86も、第1ガイド側第2円形状孔83及び第1ガイド側第1円弧状孔85と同様に、互いに連通して形成されている。
一方、第2ガイド90には、第2ガイド側第1ピン92及び第2ガイド側第2ピン93が形成されている。この第2ガイド側第1ピン92は、第1ガイド側第2円形状孔83に挿通されている。また、第2ガイド側第2ピン93は、第1ガイド側第3円形状孔84に挿通されている。
ここで、第1ガイド側第2円形状孔83には、上述したように、第2ガイド側第1ピン92が挿通されているが、第1ガイド側第2円形状孔83と第2ガイド側第1ピン92とは、ほぼ同じ径をなして形成されるか、第1ガイド側第2円形状孔83の方が僅かに大きい径で形成されている。
そして、第1ガイド側第1円弧状孔85は、第2ガイド側第1ピン92の径よりも小さい幅で形成されている。これにより、通常走行時において、第2ガイド側第1ピン92は、第1ガイド側第2円形状孔83内に位置している。
これに対し、図10B及び図10Cに例示されるように、衝突時における第2ガイド側第1ピン92は、第1ガイド側第2円形状孔83から第1ガイド側第1円弧状孔85の他端側に向かって移動する(図10Aにおける右方端部。)。
具体的には、衝突時における第2ガイド90には、第2ウェビング39により引っ張られるため、引張力が印加される。そして、第2ガイド90に引張力が印加されると、第2ガイド側第1ピン92が第1ガイド側第1円弧状孔85を拡げながら第1ガイド側第1円弧状孔85の他端側に移動する。
このように、第2ガイド側第1ピン92が第1ガイド側第1円弧状孔85の他端側に移動することで、第1ガイド80に対し、第2ガイド90自体が移動する。これにより、衝突時、乗員Mを保護する面積を増大させることが可能になり、胸部傷害値を軽減することができる。したがって、本実施の形態によれば、衝突時の安全性を高めることができる。
また、本実施の形態において、通常走行時における第2ガイドの固定手段として、上述の実施の形態1及び2の弾性部材に対し、第1ガイド側第1円弧状孔及び第1ガイド側第1円形状孔により固定しているため、上述の実施の形態1及び2のように、弾性部材を必要とせず、さらには、弾性部材を引っ掛けるためのピンを必要としないため、より簡易的に実現することが可能になり、コストを低減させることができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置10について、図11A、図11B及び図11Cを用いて説明する。図11Aは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド140及び第2ガイド150の外観を模式的に示し、この第1ガイド140及び第2ガイド150の第1の状態を示す外観図である。
また、図11Bは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド140及び第2ガイド150の外観を模式的に示し、この第1ガイド140及び第2ガイド150の第2の状態を示す外観図であり、図11Cは、本発明の他の実施の形態である乗員拘束装置の第1ガイド140及び第2ガイド150の外観を模式的に示し、この第1ガイド及び第2ガイドの第3の状態を示す外観図である。
なお、本実施の形態において、乗員拘束装置10は、上述の実施の形態1乃至4とは第1ガイド140及び第2ガイド150の形状が異なり、他の点は同様である。したがって、上述の実施の形態1乃至4と同一又は相当する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図11Aにおける第1の状態とは、車両100の通常走行時をいい、図11Bにおける第2の状態と、図11Cにおける第3の状態とは、車両100への衝突により生じる衝撃時をいう。
図11Aに例示されるように、乗員拘束装置10の第1ガイド140には、この第1ガイド140を正面視すると、パイプ状をなして形成された第1ガイド側パイプ状孔145が形成されている。この第1ガイド側パイプ状孔145には、後述する第2ガイド側第1ピン152及び第2ガイド側第2ピン153が挿通されている。
また、第1ガイド140には、第1ガイド側ピン143が形成されている。この第1ガイド側ピンには、第1弾性部材147及び第2弾性部材148が引っ掛けられている。
一方、第2ガイド150には、第2ガイド側第1ピン152及び第2ガイド側第2ピン153が形成されている。これら第2ガイド側第1ピン152及び第2ガイド側第2ピン153は、上述したように、第1ガイド側パイポ状孔145に挿通されている。
そして、第2ガイド側第1ピン152には、第1弾性部材147が引っ掛けられている。すなわち、第1弾性部材147は、第1ガイド側ピンと第2ガイド側第1ピン152とに掛け渡されている。
また、第2ガイド側第2ピン153には、第2弾性部材が引っ掛けられている。すなわち、第2弾性部材148は、第1ガイド側ピンと第2ガイド側第2ピン153とに掛け渡されている。
ここで、通常走行時においる第2ガイド側第1ピン152及び第2ガイド側第2ピン153は、第1弾性部材147及び第2弾性部材148により付勢されているため、第1ガイド側パイプ状孔の一端側に位置している。
これに対し、図11B及び図11Cに例示されるように、衝突時における第2ガイド側第1ピン152及び第2ガイド側第2ピン153は、第1ガイド側パイプ状孔145の一端側から他端側に向かって移動する(図11B及び図11Cにおける右方端部。)。
具体的には、衝突時における第2ガイド150には、第2ウェビング39により引っ張られるため、引張力が印加される。そして、第2ガイド150に引張力が印加されると、第2ガイド側第1ピン152及び第2ガイド側第2ピン153が第1弾性部材147及び第2弾性部材148を引っ張りながら第1ガイド側パイポ状孔145の他端側に移動する。
このように、第2ガイドが第1ガイドに対し、移動可能となるため、第2ウェビング39が第1ウェビング29に対し、第1ウェビング29の帯面の短方向で移動する。これにより、衝突時、乗員Mを保護する面積を増大させることが可能になり、胸部傷害値を軽減することができる。したがって、本実施の形態によれば、衝突時の安全性を高めることができる。
なお、上述の実施の形態1乃至5は、第1ウェビング29に対し、第2ウェビング39を移動させる移動手段として、上述したように、いずれも第1ガイド及び第2ガイドを備え、これら第1ガイド及び第2ガイドをピンで結合した平面カム機構で述現するものであるが、これに限定されず、例えば、リンク機構で実現しても良い。
また、上述の実施の形態1乃至5は、第1ウェビング29に対し、第2ウェビング39を移動させる移動手段として、上述したように、第1ガイド及び第2ガイドを備え、これら第1ガイド及び第2ガイドをピンで結合して実現しているが、これに限定されず、例えば、バックル14を第1バックルとし、この第1バックルに第2バックルをピンで結合することで実現しても良いし、第1ガイド及び第2ガイドと、第1バックル及び第2バックルの両方を用いて実現しても良い。