JP5647915B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の乗員保護装置、特に、車両側突時に展開するサイドエアバッグ装置及びシートベルト装置に関する。
従来、車両側面に強い衝撃を受けた際(以下、「側突時」という)、側突時の衝撃荷重によってサイドドアやピラーが車幅方向内側へ変形し、車室内壁を構成するドアトリムやピラートリムが車室内へ侵入して、乗員へ直接接触してしまうおそれがある。また、側突時の衝撃荷重によって車幅方向内側へ向かう外力が加わり、シートに着座した乗員がシートベルトの拘束力を突破して車幅方向外側へ離脱させられてしまうおそれがある。このような場合に対処するものとして、側突時に車室内壁付近で展開するサイドエアバッグ装置やシートベルト装置からなる乗員保護装置が提案されている。
側突時の乗員保護装置として、例えば、特許文献1には、シートバックのサイドドアと対向する側面にエアバッグ装置を設けることが記載されている。具体的には、特許文献1のエアバッグ装置は、側突時に、シートバックからサイドドアに向かってエアバッグを展開して緩衝部を形成すると共に、シートバックから車両前方へ傾斜する方向にエアバッグを展開して乗員保護部を形成する。そして、特許文献1のエアバッグ装置は、展開時にエアバッグで形成された緩衝部によって、衝撃を吸収しながらサイドドアの変形を抑制する。
また、特許文献2には、シートベルト装置を構成するラップベルト部の一端を係止するためにシートの側方に設けられたバックル装置に対して、エアバッグ装置を設けることが記載されている。特許文献2のエアバッグ装置は、バックル装置のバックルとラップベルト部とシートの座部との間にできる隙間にエアバッグが展開及び膨張する。具体的には、特許文献2のエアバッグ装置では、エアバッグが車両上方から前方へ傾斜した方向に向かって展開する。そして、上下方向においては、ラップベルト部を上方へ押圧する程度まで膨張し、車幅方向においては、乗員の腰部の側面と当接するまで膨張する。そして、特許文献2のエアバッグ装置は、ラップベルト部のたるみを無くし、ラップベルト部とバックルと座部との間の隙間を無くし、ラップベルト部の乗員への拘束力を高めている。
特開平4−50052号公報 特開2007−223524号公報
しかしながら、特許文献1では、側突時の衝撃荷重によって車室内壁が車室内へ侵入して乗員へ接触する場合については考慮されているものの、乗員がシートベルトの拘束力を突破して車幅方向外側へ離脱させられる場合については、改善の余地がある。また、特許文献2では、乗員がシートベルトの拘束力を突破して車幅方向外側へ離脱させられる場合については考慮されているものの、車室内壁が車室内へ侵入して接触する場合については、改善の余地がある。また、特許文献1および特許文献2のそれぞれについて、上記の改善点を克服しようとすると、他のエアバッグ装置を新たに追加したり、シートベルト装置を新たに改良したりしなければならない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、側突時の衝撃荷重によって車室へ侵入する車室内壁から乗員を保護し、且つ、シートベルトの拘束力を高めて乗員がシートから離脱することを防ぐことができる乗員保護装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、車両側突時に、シートの車幅方向外側の側面と該側面に対向する車室内壁との空間で展開するエアバッグを備えるサイドエアバッグ装置と、前記シートに着座した乗員を拘束するシートベルトを備えるシートベルト装置と、具備する乗員保護装置において、前記サイドエアバッグ装置は、前記シートの車幅方向外側の側部であって前記シートベルトの車幅方向内側に設けられ、前記エアバッグは、車両側突時に車幅方向外側に向かって射出され、前記空間に展開して前記車室内壁と前記乗員との空間を確保すると共に、前記シートベルトを車幅方向外側へ押圧して該シートベルトに張力を付与することを特徴とする。
また、本発明に係る乗員保護装置において、前記エアバッグは、展開時に前記車室内壁へ当接すると共に、押圧した前記シートベルトを前記車室内壁へ当接させて、該シートベルトを前記車室内壁との間で挟持することを特徴とする。
また、本発明に係る乗員保護装置において、前記車室内壁は、当接された前記エアバッグから付加された荷重を受け止める受止部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る乗員保護装置において、前記受止部は、車両側突時の衝撃荷重を吸収するための衝撃吸収材で構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る乗員保護装置において、前記シートは、シート座面部と該シート座面部のサイドサポート部とを備えるシートクッションからなり、前記サイドエアバッグ装置は、前記シート座面部又は前記サイドサポート部の車幅方向外側の側部に設けられ、該サイドエアバッグ装置に備えられた前記エアバッグの展開中心は、前記シート座面部又は前記サイドサポート部より車室下方側にあることを特徴とする。
本発明によれば、側突時の衝撃荷重によって車室へ侵入する車室内壁から乗員を保護し、且つ、シートベルトの拘束力を高めてシートから乗員が離脱しないように保護することができる機能を、一つのサイドエアバッグ装置で実現する乗員保護装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室内の構成について、サイドエアバッグ装置の作動前の状態を車両前方側から模式的に示した正面図である。 本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室内の構成について、サイドエアバッグ装置の作動前の状態を車両側方側から模式的に示した側面図である。 本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室内の構成について、サイドエアバッグ装置の作動後の状態を車両前方側から模式的に示した正面図である。 本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室内の構成について、サイドエアバッグ装置の作動後の状態を車両側方側から模式的に示した側面図である。 本発明の一実施形態に係るサイドエアバッグ装置の作動前の状態を、図1におけるA部を拡大して示した拡大模式図である。 本発明の一実施形態に係るサイドエアバッグ装置の作動途中の状態を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係るサイドエアバッグ装置の作動後の状態を、図3におけるA部を拡大して示した拡大模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の一つである車両1の車室2内の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室2内の構成について、乗員保護装置を構成するサイドエアバッグ装置400の作動前の状態を車両前方側から模式的に示した正面図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室2内の構成について、乗員保護装置を構成するサイドエアバッグ装置400の作動前の状態を車両側方側から模式的に示した側面図である。
以下の説明では、車両1が右ハンドル車の乗用自動車であって、車両1の助手席、つまり、車室2内の前席左側に配設された座席が、後述するシート200であることとして説明する。また、車両1の前進方向を前方と称し、これを基準として方向を規定し、前方後方、上方下方、左方右方などと表す。シート200においては、左方は車幅方向の外方、右方は車幅方向の内方となる。
車室2は、車両1の室内空間を示している。車室2を形成する各壁面のうち、側方側の一つは車室内壁100にて形成され、下方側は車床3にて形成されている。また、車室2には、乗員Mが着座するシート200と、側突時に乗員Mを保護する乗員保護装置とが配設されている。そして、乗員保護装置は、シート200へ乗員Mを拘束するシートベルト装置300と、側突時に展開するサイドエアバッグ装置400とを備えている。
車室内壁100は、車室2を形成する側方に立設した内壁面であって、シート200のニアサイドの内壁面である。すなわち、車室内壁100は、シート200の車幅方向外側の側面と対向する内壁面である。具体的には、車室内壁100は、車両1のフロントドア110やセンタピラー120の車室2内の壁面である。
フロントドア110は、車両1の側方外観を形成するアウタパネル111と、アウタパネル111の内側に取り付けられフロントドア110の骨格を形成するインナパネル112と、このインナパネル112の内側に取り付けられたドアトリム113とを備えている。すなわち、フロントドア110は、車幅方向外側から内側に向かって、アウタパネル111、インナパネル112、ドアトリム113の順番に配設されている。
アウタパネル111およびインナパネル112は、鋼板等の公知の材料および構造で形成することができ、それぞれの間に略閉空間を有するように互いに組合わされた状態でそれぞれの周縁が接合されている。この空間には、フロントドア110のウィンドウガラス(図示せず)や、このウィンドウガラスの昇降機構(図示せず)およびフロントドア110のロック機構(図示せず)等の多数の内蔵部品が組み付けされている。なお、車両1では、ウィンドウガラスの閉鎖時は、フロントドア110の上方にウィンドウガラスが位置するが、図1では、説明の便宜上、ウィンドウガラスを省略し、その後方に位置するセンタピラー120を示している。
ドアトリム113は、車室2に面する内装部材であり、インナパネル112の略全面を覆うように装着されている。ドアトリム113は、合成樹脂等の公知の材料および構造で形成することができ、インナパネル112との間で閉空間S1を有するようにそれぞれの周縁で係止されている。そして、本実施形態では、ドアトリム113は、車室2を形成する車室内壁100として機能する。
なお、ドアトリム113とインナパネル112との間に形成された閉空間S1には、EA(Energy Absorption)部材114が設けられている。EA部材114は、発泡ポリプロピレンやウレタン等の衝撃吸収性能を有する公知の樹脂材料で形成することができる。また、EA部材114の構造においても、公知の構造を用いることができる。例えば、トラス構造やハニカム構造に成形したEA部材114を、ドアトリム113のインナパネル112と対向する面から車幅方向外側へ立設させて用いることができる。
また、本実施形態のEA部材114は、特に、閉空間S1の下方部を埋設するように設けられている。すなわち、本実施形態では、閉空間S1の中でも、後述するシート200のシート座面側部211aの、高さH3及び前後方向の位置に対応した閉空間S1に埋設されている。そして、EA部材114は、側突時に車両1へ加わる衝撃荷重によってインナパネル112が車幅方向内側へ変形し、車幅方向外側から内側へ向かう外力をインナパネル112では支えきれなかった場合でも、この衝撃荷重を吸収・分散させ、この衝撃荷重によって加えられた外力を緩衝する役割を担っている。
センタピラー120は、アウタパネル121とインナパネル122とピラートリム123とを備えており、フロントドア110のアウタパネル111とインナパネル112とドアトリム113とそれぞれ同様の構成となっている。また、ピラートリム123も、ドアトリム113と同様に、車室2を形成する車室内壁100として機能する。
また、インナパネル122とピラートリム123との間にも、フロントドア110の閉空間S1と同様に、空間S2が設けられている。そして、当該空間S2にも、フロントドア110と同様に、EA部材114が設けられている。センタピラー120に設けられたEA部材114は、側突時の衝撃荷重によってインナパネル122が車幅方向内側へ変形した場合でも、この衝撃荷重を吸収・分散させ、この衝撃荷重による外力を緩衝する役割を担っている。また、空間S2には、後述するシートベルト装置300を構成するリトラクタ330等が収容されている。
一方、車室2の車床3には、シート200が取り付けられている。シート200は、公知の材料および構造で形成することができる。シート200は、車室内壁100から車幅方向内側に所定の距離だけ離れて設けられ、シート200の車幅方向外側の側面と、この側面に対向する車室内壁100との間に空間(以下、「シート200と車室内壁100との間の空間」という)を形成している。この空間を設けたことにより、シート200に着座した乗員Mの車幅方向外側の側面と当該車室内壁100との間にも空間(以下、「乗員Mと車室内壁100との間の空間」という)が形成される。シート200と車室内壁100との間の空間は、乗員Mの体格や着座姿勢等の乗員Mの個体差を超えて乗員Mが安全且つ快適に乗車できるように、適宜設計されている。
また、シート200は、乗員Mの着座部となるシートクッション210と、シートクッション210の後端部に起立して設けられ乗員Mの背もたれ部となるシートバック220と、シートバック220の上端部に設けられて乗員Mの頭部保護部となるヘッドレスト230とを備えている。
シートクッション210、シートバック220、及びヘッドレスト230は、それぞれ公知の材料及び構造で形成することができる。また、シートクッション210は、公知のスライド機構を備え、車室2の車床3に対して前後方向にスライド可能に取り付けられている。これにより、乗員Mは、その体格に応じて適切な着座姿勢となるようにシートクッション210の位置を適宜調整することができる。また、シートバック220は、公知のリクライニング機構を備え、シートクッション210に対して前後方向に角度変更可能に取り付けられている。また、ヘッドレスト230も、公知のハイト機構を備え、シートバック220に対して上下方向に高さ変更可能に取り付けられている。これらシート200に備えられた各種の機構によって、シート200の形状を適宜調整可能となり、乗員Mが適切な着座姿勢をとれるようにシート200に着座することができる。
シートクッション210は、乗員Mの着座面を有し、着座した乗員Mの臀部を支持するシート座面部211と、シート座面部211の右方側の側部及び左方側の側部を上方に隆起させた形状を有し、乗員Mの腰部を車幅方向で支持するサイドサポート部212とを備えている。また、シートバック220は、乗員Mの背もたれ面を有し、着座した乗員Mの背部を支持するシート背面部221と、シート背面部221の右方側の側部及び左方側の側部を前方に隆起させた形状を有し、乗員Mの腰部を車幅方向で支持するサイドサポート部222とを備えている。また、ヘッドレスト230は、乗員Mの頭部を支持する。なお、シートクッション210の高さH1は、車床3からシート座面部211の上面までの高さとする。
次に、本実施形態の乗員保護装置を構成するシートベルト装置300及びサイドエアバッグ装置400の構成について、図1乃至図4を用いて説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室2内の構成について、乗員保護装置を構成するサイドエアバッグ装置400の作動後の状態を車両前方側から模式的に示した正面図である。また、図4は、本発明の一実施形態に係る乗員保護装置を適用した車両の車室2内の構成について、乗員保護装置を構成するサイドエアバッグ装置400の作動後の状態を車両側方側から模式的に示した側面図である。
シートベルト装置300は、いわゆる三点式のシートベルト装置であって、公知の材料および構造で形成することができる。シートベルト装置300は、乗員Mに直接当接して拘束する帯状のシートベルト310と、シートベルト310の一端部を、ガイド320を介して繰り出し可能に収納するリトラクタ330とを備えている。また、シートベルト装置300は、シートベルト310の長手方向中央部で移動可能に設けられたタング340を介してシートベルト310を乗員Mの右方で車床3に係止するバックル350と、シートベルト310の他端部を、乗員Mの左方で車床3に係止するアンカ360を備えている。
ガイド320は、センタピラー120の上部であってシートバック220より上方に配設されている。ガイド320は、リトラクタ330から延出されたシートベルト310をセンタピラー120に沿って、シートバック220より上方へ案内する。そして、ガイド320は、シートベルト310をセンタピラー120の上部で摺動可能に保持し、シートバック220へ向かって方向転換させる。そして、ガイド320は、当該シートベルト310を、センタピラー120の上部から下方に車幅方向内側に傾斜して延出させる。
リトラクタ330は、センタピラー120を構成するインナパネル122とピラートリム123との間に形成された空間S2内に取り付けられ、シートベルト310を巻き取るように付勢している。また、リトラクタ330は、プリテンショナ331を備えている。プリテンショナ331は、側突時にシートベルト310による乗員Mへの拘束力を高めるように、シートベルト310をリトラクタ330内に牽引するものである。そして、プリテンショナ331は、シートベルト310を瞬時に巻き取るための機構を有すると共に、フォースリミッタ付のロック機構(図示せず)を備えている。
タング340は、略凸字状の形状を有しており、ガイド320からシートバック220に向かって延出されたシートベルト310が挿通されている。また、タング340は、シートクッション210より車幅方向内側の車床3に固定されたバックル350と着脱可能に係合される。タング340は、バックル350との係合時には、ガイド320から延出されたシートベルト310を、シートバック220の前面を上方から下方に向かって車幅方向内側に傾斜して延出させる。このとき、シートベルト310は、シートバック220の前面を横切って下方へ延出され、乗員Mの胸部に当接する。
ここで、バックル350は、シートクッション210の車幅方向内側の車床3に、前後方向で回動自在に固定されている。また、バックル350のタング340が係合される係合部351は、シート座面部211の上面の高さよりも下方に配置されている。すなわち、バックル350は、タング340を介してシートベルト310を、シート座面部211の上面の高さよりも下方で、前後方向で回動自在に係合する。また、バックル350は、シートクッション210の後端部側、つまり、シートバック220との境界側の車床3に固定されている。
すなわち、シートバック220の前面を横切って下方へ延出されたシートベルト310は、シートクッション210を車幅方向内側から外側へ向かう方向から側方視したとき、シートクッション210の車幅方向内側の側部の後端部側を、上方から下方へ横切ってタング340を介してバックル350へ係合される。
また、タング340は、バックル350との係合時には、シートクッション210の車幅方向内側の側部を横切って延出されたシートベルト310を、係合部351の位置で摺動可能に保持し、シートクッション210より車幅方向外側の車床3に固定されたアンカ360に向かって方向転換させる。そして、タング340は、当該シートベルト310を、係合部351の位置、つまり、シートクッション210より車幅方向内側の車床3の位置から車幅方向外側に向かって延出させる。このとき、シートベルト310は、シートクッション210の上面を横切って車幅方向外側へ延出され、乗員Mの腹部及び腰部に当接する。
シートクッション210の上面を横切って車幅方向外側へ延出されたシートベルト310は、アンカ360に係止される。アンカ360は、シートクッション210の車幅方向外側の車床3に、前後方向で回動自在に固定されている。また、アンカ360のシートベルト310が係止される係止部361の高さH2は、後述するサイドサポート側部212aの高さH3よりも下方に配置されている。すなわち、アンカ360は、シートベルト310を、後述するサイドサポート側部212aの高さH3よりも下方で、前後方向で回動自在に係止する。また、アンカ360は、シートクッション210の後端部側、つまり、シートバック220との境界側の車床3に固定されている。
すなわち、シートクッション210の上面を横切って車幅方向外側へ延出されたシートベルト310は、シートクッション210を車幅方向外側から内側へ向かう方向から側方視したとき、シートクッション210の車幅方向外側の側部の後端部側を、上方から下方へ横切ってアンカ360へ係止される。また、シートクッション210の上面を横切って車幅方向外側へ延出されたシートベルト310は、シートクッション210を車両前方から後方へ向かう方向から正面視したとき、シート200と車室内壁100との間の空間を、車幅方向内側から外側へ横切ってアンカ360へ係止される。
このようにして、ガイド320からタング340へ延出されたシートベルト310(以下、「ショルダベルト311」という)が、乗員Mの肩部及び胸部に当接し、タング340からアンカ360まで延出されたシートベルト310(以下、「ラップベルト312」という)が、乗員Mの腹部及び腰部に当接する。そして、ショルダベルト311の一端側がリトラクタ330にて付勢されているため、ショルダベルト311に張力が付加され、乗員Mの背部がシートバック220へ拘束される。また、ラップベルト312は、ショルダベルト311と一体であり、タング340には挿通されているため、ラップベルト312にも張力が付加され、乗員Mの腰部がシートクッション210へ拘束される。また、ショルダベルト311とラップベルト312の長さをそれぞれ適宜変更可能である。なお、側突時には、プリテンショナ331が作動し、ショルダベルト311及びラップベルト312の張力を増大させ、乗員Mへの拘束力を更に高める。
一方、サイドエアバッグ装置400は、シート200の車幅方向外側の側面と、この側面に対向する車室内壁100との間の空間に展開するエアバッグ410と、側突時に作動し、エアバッグ410にガスを瞬時に供給してエアバッグ410を展開させるインフレータ420を備えている。そして、作動前のサイドエアバッグ装置400では、エアバッグ410が折り畳まれた状態でインフレータ420と共にユニット化され、両者がケース430に収納されている。なお、サイドエアバッグ装置400も公知の材料および構造で形成することができる。
サイドエアバッグ装置400のケース430は、シートクッション210の内部であって、シートクッション210の車幅方向外側の側部の後端部側に設けられている。具体的には、ケース430は、シートクッション210を構成するサイドサポート部212の車幅方向外側の側部であって、前後方向で後端部側(以下、「サイドサポート側部212a」という)に設けられている。
サイドサポート側部212aの高さH3は、シートクッション210の高さH1よりも低く、且つ、アンカ360の係止部361の高さH2よりも高くなっている。すなわち、サイドサポート側部212aは、シートクッション210を車幅方向外側から内側へ向かう方向から側方視したとき、アンカ360に向かって延出されたラップベルト312と重複する位置となっている。そして、サイドサポート側部212aに設けられたケース430に収納されたエアバッグ410は、展開時に、ラップベルト312と当接するようになっている。
また、サイドサポート側部212aには、エアバッグ410の展開圧力によって容易に開放するようなスリット(図示せず)が設けられており、スリットの内部にサイドエアバッグ装置400のケース430を収納することができる構成となっている。ケース430は、その射出口(図示せず)をスリットに面して車幅方向外側へ向けて収納されている。また、ケース430の射出口は、エアバッグ410にガスが供給されると、その展開圧力によって瞬時に開放するようになっている。そして、ケース430内には、射出口に隣接する方から、つまり、車幅方向外側から内側に向かって、エアバッグ410及びインフレータ420の順番で配設されている。
エアバッグ410は、展開前は、例えば略蛇腹状に折り畳み可能で、展開時は、例えば断面が略楕円状に膨張可能な布製の袋体である。エアバッグ410の大きさは、展開後の展開方向の長さ寸法が、シート200の車幅方向外側の側面と車室内壁100との間隔よりも大きく、断面の前後方向の幅長がラップベルト312の帯幅よりも大きくなっている。また、エアバッグ410の開口部(図示せず)は、車幅方向内側を向いてケース430に配設されており、インフレータ420のガス供給口(図示せず)と連通可能に接続されている。
また、エアバッグ410内でガスが充填される部位であって、展開方向で開口部とは逆側の展開部411は、車幅方向外側を向いてケース430に配設されている。また、展開部411の展開中心は、上下方向において、シートクッション210の高さH1より下方、好適にはサイドサポート側部212aの高さH3と略同じ高さとなるように設定されている。また、展開部411の展開中心は、前後方向において、上記のアンカ360に向かって延出されたラップベルト312の帯幅中心と重なるように設定されている。
インフレータ420は、車両1に設けられた側突時の衝撃荷重を検出するセンサ(図示せず)からの制御信号に基づいて、ガス供給口を瞬時に開放制御し、窒素等のガスを瞬時に供給する。また、インフレータ420のガス供給口は、車幅方向外側を向いてエアバッグ410の開口部と連通している。また、インフレータ420のガス圧は、エアバッグ410の展開圧力が、リトラクタ330の巻き取り動作に伴ってシートベルト310を牽引する力よりも十分に大きくなるように予め設定されている。なお、リトラクタ330にプリテンショナ331が備えられ、上記シートベルト310への牽引力が高められた場合でも、高められた牽引力よりもエアバッグ410の展開圧力の方が十分に大きくなるように、インフレータ420のガス圧を設定しておく。
そして、作動時のサイドエアバッグ装置400では、側突時の衝撃荷重をセンサが検出すると、インフレータ420がガス供給口を開放して、ガスをエアバッグ410の開口部へ供給する。ガスが供給されたエアバッグ410は、展開を開始してケース430の射出口を開放し、ケース430外へ車幅方向外側に向かって射出される。そして、射出されたエアバッグ410は、スリットを介してサイドサポート側部212aから車幅方向外側へ向かって展開する。このとき、エアバッグ410は、シートベルト310のラップベルト312を車幅方向外側へ押圧しながら、シート200と車室内壁100との間の空間を超えて展開していく。そして、展開後のエアバッグ410は、車室内壁100に当接して車室内壁100を押圧する。
次に、上記構成のシートベルト装置300及びサイドエアバッグ装置400の動作について、図5乃至図7を用いて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るサイドエアバッグ装置400の作動前の状態を、図1におけるA部を拡大して示した拡大模式図である。図6は、本発明の一実施形態に係るサイドエアバッグ装置400の作動途中の状態を示した模式図である。図7は、本発明の一実施形態に係るサイドエアバッグ装置400の作動後の状態を、図3におけるA部を拡大して示した拡大模式図である。
図5に示すように、シート200と車室内壁100との間に空間が形成され、車室内壁100にはEA部材114が設けられている。また、シートベルト装置300は、シート200と車室内壁100との間の空間を横切るラップベルト312を備える。また、サイドエアバッグ装置400は、シート200のサイドサポート側部212aに設けられており、シート200と車室内壁100との間の空間で展開するエアバッグ410を備える。また、エアバッグ410は、射出方向が車幅方向外側となるようケース430の射出口の向きが車幅方向外側に設定されている。
側突時には、図6に示すように、サイドエアバッグ装置400が作動し、エアバッグ410がケース430から車幅方向外側へ射出され、サイドサポート側部212aから車幅方向外側に向かって、シート200と車室内壁100との間の空間に展開し始める。ここで、サイドサポート側部212aは、シートクッション210を車幅方向外側から内側へ向かう方向から側方視したとき、ラップベルト312と重複する位置となっている。そのため、車幅方向外側へ射出されたエアバッグ410は、ラップベルト312と当接して、シート200と車室内壁100との間の空間に展開し始める。
また、エアバッグ410は、展開部411の断面の前後方向の幅長がラップベルト312の帯幅よりも大きく、展開中心が、前後方向において、ラップベルト312の帯幅中心と重なるように設定されている。そのため、シート200と車室内壁100との間の空間で展開し始めたエアバッグ410は、当接するラップベルト312を掛止して、エアバッグ410の展開圧力を車幅方向外側へ向かう押圧力Pとしてラップベルト312へ確実に伝達する。
展開し始めたエアバッグ410は、車幅方向外側へ向かう押圧力Pによってラップベルト312を車幅方向外側へ移動させようとする。一方、シートベルト装置300は、エアバッグ410によって押圧力Pがラップベルト312へ付加されると、その反作用として、リトラクタ330によってラップベルト312と一体のショルダベルト311を巻き取ろうとする。このリトラクタ330の巻き取り動作時の牽引力によって、ショルダベルト311は勿論、ショルダベルト311と一体のラップベルト312にも、張力Tが付与される。
ショルダベルト311及びラップベルト312は、付与された張力Tによって、乗員Mに対するシート200への拘束力を高めることができる。そして、シート200への拘束力が高められたショルダベルト311及びラップベルト312(すなわち、シートベルト310)によって、乗員Mをシート200から離脱させないように保護することができる。
ここで、エアバッグ410と接続されたインフレータ420のガス圧は、エアバッグ410の展開圧力が、リトラクタ330の牽引力よりも十分に大きくなるように予め設定されている。よって、展開時のエアバッグ410は、リトラクタ330の牽引力よりも大きな力の押圧力Pをラップベルト312へ付加する。このため、エアバッグ410は、ラップベルト312を車幅方向外側へ押圧して移動させながら、シート200と車室内壁100との間の空間に展開することができる。
なお、リトラクタ330はプリテンショナ331を備えており、リトラクタ330の牽引力を高めて張力Tを高める。本実施形態では、インフレータ420のガス圧は、エアバッグ410の展開圧力が、プリテンショナ331で高められた上記牽引力よりも十分に大きくなるように予め設定されている。よって、展開時のエアバッグ410は、リトラクタ330の牽引力で高められた張力Tを更に増大させながら、ラップベルト312を車幅方向外側へ移動させることができる。言い換えると、本実施形態のサイドエアバッグ装置400により、リトラクタ330の牽引力を高めてシートベルト310の拘束力を高めるというプリテンショナ331の機能を強化することができる。
また、エアバッグ410は、サイドサポート側部212aから車幅方向外側に向かってシート200と車室内壁100との間の空間に展開するため、サイドサポート側部212aの車幅方向外側には、エアバッグ410の展開部411の車幅方向の展開長さLに相当する空間を確保することができる。よって、エアバッグ410は、側突時の衝撃荷重によってフロントドア110やセンタピラー120が車幅方向内側へ変形し、車室内壁100が車室2内へ侵入してきた場合(シート200と車室内壁100との間の空間が狭小になる場合)でも、侵入する車室内壁100を展開長さL付近で食い止めることができる。
すなわち、本実施形態のサイドエアバッグ装置400により、シート200と車室内壁100との間の空間が狭小になることを展開部411の展開長さLで抑止して、乗員Mと車室内壁100との間の空間を確保することができる。そして、本実施形態のサイドエアバッグ装置400により、車室2内へ侵入する車室内壁100を乗員Mに直接接触させないように保護することができる。
このように、本実施形態では、サイドエアバッグ装置400を、上記構成で設けたことにより、展開時のエアバッグ410が、シートベルト310を車幅方向外側へ向かって押圧しながら、シート200と車室内壁100との間の空間で展開する。これにより、乗員Mと車室内壁100との間の空間をエアバッグ410の展開長さLで確保し、且つ、乗員Mに対するシート200への拘束力をシートベルト310に張力Tを付与することで高めることができる。
したがって、本実施形態では、側突時の衝撃荷重によって車室2へ侵入する車室内壁100から乗員Mを保護し、且つ、シートベルト310の拘束力を高めてシート200から乗員Mが離脱しないように保護する機能を、一つのサイドエアバッグ装置400で実現することができる。
また、本実施形態では、エアバッグ410の展開中心は、上下方向において、シートクッション210の高さH1より下方、好適にはサイドサポート側部212aの高さH3と略同じ高さとなるように設定されている。このため、車幅方向外側へ向かって射出されたエアバッグ410は、その展開部411を乗員Mに当接させずに、シート200と車室内壁100との間の空間に展開することができる。
通常、展開時のサイドエアバッグを乗員に当接させる場合、サイドエアバッグによって乗員を直接包んで乗員と車室内壁との間の空間を確保したり、シートベルトの拘束力を高めたりすることも可能であるが、サイドエアバッグの展開圧力を細かく制御しなければならない。なぜならば、サイドエアバッグの展開圧力は比較的大きいため、その展開圧力によって乗員に被害を与えないよう抑制的に制御することが求められるからである。
よって、従来の乗員に当接するサイドエアバッグでは、例えば展開圧力を細かく制御する手段を設けたり、迅速に乗員を保護するためにエアバッグを複数設けたり、或いは、抑制的な展開圧力を補うために、シートへの拘束力を高める機構を新たに設けたり、シート自体を車幅方向内側に移動させる機構を新たに設けて乗員と車室内壁との間の空間を確保したりする必要があった。すなわち、従来の乗員に当接するサイドエアバッグでは、乗員を確実に保護するために、装置を高度化・複雑化しなければならず、製造メーカにとって大きな負担となっていた。
しかしながら、本実施形態では、乗員Mに対してエアバッグ410を当接させずに、乗員Mと車室内壁100との間の空間をエアバッグ410の展開長さLで確保し、且つ、乗員Mに対するシート200への拘束力をシートベルト310に張力Tを付与することで高めている。
よって、本実施形態では、装置の高度化・複雑化を図らずとも、エアバッグ410の展開圧力を更に高めることができるため、より短時間でエアバッグ410を展開することができ、より速く乗員Mを保護することができる。また、この場合、エアバッグ410の展開部411は、乗員Mに当接させないため比較的小さくすることができ、サイドエアバッグ装置400の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、サイドエアバッグ装置400をサイドサポート部212の車幅方向外側の側部であるサイドサポート側部212aに設けた。サイドサポート部212は、その内部が比較的デッドスペースとなることが多い。よって、サイドサポート部212にサイドエアバッグ装置400を設けることで、シート200の設計自由度が増大させることができる。
その後、図7に示すように、エアバッグ410は、ラップベルト312を車幅方向外側へ押圧しながら、シート200と車室内壁100との間の空間を横切って更に展開していく。ここで、エアバッグ410の、エアバッグ展開後の展開方向における長さ寸法を、シート200と車室内壁100との間の間隔よりも十分大きくなるように設定しておく。また、インフレータ420のガス圧を、リトラクタ330の牽引力よりも十分に大きくなるように設定しておくとする。すると、エアバッグ410は、ラップベルト312を車幅方向外側へ押圧しながら、シート200と車室内壁100との間の空間を横切り、車室内壁100を押圧するまで展開することができる。
車室内壁100を押圧するまで展開したエアバッグ410は、車室内壁100を押圧するエアバッグ410の押圧力Pと車室内壁100からの押圧力Pの反力とによって、ラップベルト312を、車室内壁100とエアバッグ410との間で、張力Tが付与された状態で挟持することができる。すなわち、本実施形態のサイドエアバッグ装置400により、張力Tが付与されて高められたシートベルト310の拘束力を維持することができ、乗員Mの離脱を更に抑止することができる。
しかも、このエアバッグ410は、車室内壁100を押圧するまで車幅方向外側に展開することができるため、エアバッグ410の展開長さLは増加する。これにより、シート200と車室内壁100との間の空間が狭小になることを一層抑止することができ、乗員Mと車室内壁100との間の空間を一層確保することができる。また、エアバッグ410は、車室内壁100を押圧するため、車室内壁100が車室2へ侵入しようとする力を、エアバッグ410で直に受け止めることができ、車室内壁100の侵入を安定して防ぐことができる。
また、本実施形態では、車室内壁100の車幅方向外側にEA部材114を備えており、サイドサポート側部212aの、高さH3及び前後方向の位置に対応して設けられている。すなわち、EA部材114は、側突時の衝撃荷重によって、車幅方向外側から内側へ加えられた外力を緩衝する役割に加えて、展開したエアバッグ410の押圧力Pを受け止める受止部の役割を果たしている。
したがって、本実施形態では、EA部材114を設けることにより、車室内壁100が車室2へ侵入する原因となる外力を小さくすることができる。よって、シート200と車室内壁100との間の空間が狭小になることをより一層抑止することができ、乗員Mと車室内壁100との間の空間をより一層確保することができる。これと共に、EA部材114を設けることで、車室内壁100が受け止め可能な押圧力Pの範囲が広がり、エアバッグ410の展開圧力を比較的高く設定することができるため、より短時間でエアバッグ410を展開することができ、より速く乗員Mを保護することができる。インフレータ420のガス圧設計やエアバッグ410の形状設計も容易になる。
本発明は、その目的および構成等に特に矛盾や問題がない限り、各種の設計変更が可能である。例えば、本実施形態では、シート200を右ハンドル車の助手席として、これに乗員保護装置を適用して説明したが、本発明はこれに限定されず、運転席や後部座席、或いは左ハンドル車にも適用することができる。また、例えば、本実施形態では、シートベルト装置300を三点式シートベルト装置として説明したが、本発明はこれに限定されず、二点式シートベルト装置等であってもよい。また、例えば、本実施形態では、プリテンショナ331は、リトラクタ330に備えられていることとして説明したが、本発明はこれに限定されず、アンカ360やバックル350に備えられていてもよく、複数でもよい。
また、本実施形態では、サイドエアバッグ装置400を、シートクッション210を構成するサイドサポート部212のサイドサポート側部212aに設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、サイドエアバッグ装置400を、シートクッション210を構成するシート座面部211の車幅方向外側の側部であって、シートクッション210を車幅方向外側から内側へ向かう方向から側方視したとき、ラップベルト312と重複する位置に設けてもよい。なお、エアバッグ410にてシートベルト310を車幅方向外側へ押圧することが可能であれば、サイドエアバッグ装置400は、シートバック220の車幅方向外側の側部に設けることもできる。
また、本実施形態では、バックル350やアンカ360を車床3へ固定していたが、本発明はこれに限定されず、シート200へ取り付け、シート200のスライド機構を利用して、シート200と一体にスライド可能にしてもよい。これにより、サイドエアバッグ装置400に対するシートベルト310の相対位置が変更されないため、展開時のエアバッグ410は、ラップベルト312をより確実に押圧することができ、本実施形態のシートベルト310の拘束力を高める効果を一層向上させることができる。
1 車両
2 車室
3 車床
100 車室内壁
110 フロントドア
111 アウタパネル
112 インナパネル
113 ドアトリム
114 EA部材
120 センタピラー
121 アウタパネル
122 インナパネル
123 ピラートリム
200 シート
210 シートクッション
211 シート座面部
212 サイドサポート部
212a サイドサポート側部
220 シートバック
221 シート背面部
222 サイドサポート部
230 ヘッドレスト
300 シートベルト装置
310 シートベルト
311 ショルダベルト
312 ラップベルト
320 ガイド
330 リトラクタ
331 プリテンショナ
340 タング
350 バックル
351 係合部
360 アンカ
361 係止部
400 サイドエアバッグ装置
410 エアバッグ
411 展開部
420 インフレータ
430 ケース
H1〜H3 高さ
L 展開長さ
M 乗員
S1、S2 空間

Claims (5)

  1. 車両側突時に、シートの車幅方向外側の側面と該側面に対向する車室内壁との空間で展開するエアバッグを備えるサイドエアバッグ装置と、
    前記シートに着座した乗員を拘束するシートベルトを備えるシートベルト装置と、
    を具備する乗員保護装置において、
    前記サイドエアバッグ装置は、前記シートの車幅方向外側の側部であって前記シートベルトの車幅方向内側に設けられ、
    前記エアバッグは、車両側突時に車幅方向外側に向かって射出され、前記空間に展開して前記車室内壁と前記乗員との空間を確保すると共に、前記シートベルトを車幅方向外側へ押圧して該シートベルトに張力を付与する
    ことを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグは、展開時に前記車室内壁へ当接すると共に、押圧した前記シートベルトを前記車室内壁へ当接させて、該シートベルトを前記車室内壁との間で挟持することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記車室内壁は、当接された前記エアバッグから付加された荷重を受け止める受止部を備えることを特徴とする請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記受止部は、車両側突時の衝撃荷重を吸収するための衝撃吸収材で構成されていることを特徴とする請求項3に記載の乗員保護装置。
  5. 前記シートは、シート座面部と該シート座面部のサイドサポート部とを備えるシートクッションからなり、
    前記サイドエアバッグ装置は、前記シート座面部又は前記サイドサポート部の車幅方向外側の側部に設けられ、該サイドエアバッグ装置に備えられた前記エアバッグの展開中心は、前記シート座面部又は前記サイドサポート部より車室下方側にある
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の乗員保護装置。
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