JP2017069121A - 全固体蓄電デバイスの製造方法 - Google Patents

全固体蓄電デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正極層側と負極層側の2つの電解質層間の接触面積を確保して充放電性能を高めることのできる、全固体蓄電デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】第1絶縁基板上に正極集電体を形成する工程と、正極集電体上に正極層を形成する工程と、正極層上に第1固体電解質層を形成する工程と、第2絶縁基板上に負極集電体を形成する工程と、負極集電体上に負極層を形成する工程と、負極層上に第2固体電解質層を形成する工程と、第1固体電解質層上及び第2固体電解質層上の少なくとも一方に接着層を形成する工程と、接着層によって第1固体電解質層と第2固体電解質層を互いに接合する接合工程とを有し、接着層は高分子固体電解質と溶媒を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極層と負極層の間に固体電解質層を配置した構成の全固体蓄電デバイスの製造方法に関する。
特許文献1は、第1の絶縁基板の第1面に電子回路が形成され、第1の絶縁基板の第2面に正極集電体と、正極層と、電解質層とが順に形成され、第2の絶縁基板上に負極集電体と、負極層と、電解質層とが順に形成されたものを、正極層と負極層が対向するように互いの電解質層を貼り合わせた電池一体化回路装置を開示している。この電池一体化回路装置においては、電解質層に、固体高分子電解質層膜としてのポリマー電解質層を使用している。このポリマー電解質層は、ポリマーの主成分としてポリエチレンオキシドなどが挙げられ、リチウム塩が含まれていてもよい。
特開2005−339825号公報
しかしながら、電解質層に例えばリチウム含有金属酸化物型の固体電解質を用いた場合、電解質層の表面に固体電解質の微粒子による凹凸が形成されるため、正極層側と負極層側の2つの電解質層を互いに貼り合わせたときの接触面積が小さくなってしまうという問題があった。さらに、密着力が不足してしまうという問題もあった。このため、貼り合わせた電解質層間のイオン伝導が不十分になることから、二次電池としての高い充放電性能を発揮することが難しかった。
そこで本発明は、正極層側と負極層側の2つの電解質層間の接触面積を確保して充放電性能を高めることのできる、全固体蓄電デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法は、第1絶縁基板上に正極集電体を形成する工程と、正極集電体上に正極層を形成する工程と、正極層上に第1固体電解質層を形成する工程と、第2絶縁基板上に負極集電体を形成する工程と、負極集電体上に負極層を形成する工程と、負極層上に第2固体電解質層を形成する工程と、第1固体電解質層上及び第2固体電解質層上の少なくとも一方に接着層を形成する工程と、接着層によって第1固体電解質層と第2固体電解質層を互いに接合する接合工程とを有し、接着層は高分子固体電解質と溶媒を含むことを特徴としている。
これにより、正極層側と負極層側の2つの電解質層間の接触面積を確保して充放電性能を高めることができる。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、第1固体電解質層及び第2固体電解質層は、それぞれ固体電解質とバインダからなり、バインダは高分子固体電解質を含むことが好ましい。
これにより、互いに隣接する、第1固体電解質層、接着層、及び第2固体電解質層に高分子固体電解質が含まれ、充放電特性の向上に寄与することができる。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、高分子固体電解質にはリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが含まれることが好ましい。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、固体電解質はLi−Al−Ti−PO系固体電解質であることが好ましい。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、固体電解質はLi1.3Al0.3Ti1.7(POであることが好ましい。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、溶媒はγ−ブチロラクトン又はアセトニトリルであることが好ましい。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、バインダは、エチレンプロピレン/ポリプロピレン共重合体と、γ−ブチロラクトン又はアセトニトリルとを含むことが好ましい。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法において、バインダは、ポリエチレンオキシド又はエチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体と、γ−ブチロラクトン又はアセトニトリルとを含むことが好ましい。
本発明の全固体蓄電デバイスの製造方法では、接合工程において、第1固体電解質層と第2固体電解質層は熱圧着によって接合されることが好ましい。
本発明によると、正極層側と負極層側の2つの電解質層間の接触面積を確保して充放電性能を高めることができる。
本発明の実施形態に係る全固体蓄電デバイスの構成を示す断面図であって、第1固体電解質層と第2固体電解質層を接合する前の状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る全固体蓄電デバイスの構成を示す断面図であって、第1固体電解質層と第2固体電解質層を接合した後の状態を示す図である。 表1の実施例3のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例3のうち、図3とは別のサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例4のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例4のうち、図5とは別のサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例5のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例5のうち、図7とは別のサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例6のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例6のうち、図9とは別のサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例7のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例9のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例10のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例10のうち、図13とは別のサンプルについての充放電特性を示すグラフである。 表1の実施例11のうちの1つのサンプルについての充放電特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る全固体蓄電デバイスの製造方法について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1と図2は、本実施形態に係る全固体蓄電デバイス10の構成を示す断面図であって、図1は、第1固体電解質層24と第2固体電解質層34を接合する前の状態を示し、図2は、第1固体電解質層24と第2固体電解質層34を接合した後の状態を示している。図1と図2に示すZ方向は積層方向(厚さ方向)であって、X−Y面はZ方向に直交する面である。以下の説明において、Z方向を上方向と言うことがある。
図1と図2に示すように、全固体蓄電デバイス10は、正極構造体20と、負極構造体30と、接着層40とを備える。正極構造体20は、第1絶縁基板21と、第1絶縁基板21上に形成された正極集電体22と、正極集電体22上に形成された正極層23と、正極層23上に形成された第1固体電解質層24とからなる。負極構造体30は、第2絶縁基板31と、第2絶縁基板31上に形成された負極集電体32と、負極集電体32上に形成された負極層33と、負極層33上に形成された第2固体電解質層34とからなる。
第1絶縁基板21と第2絶縁基板31は、例えば、ガラス基板や、エポキシ、フェノールなどの樹脂基板を用いることができ、可撓性を有することが好ましい場合には、ポリイミド、ポリエステル、又はポリアミドなどによるフレキシブル基板を用いることもできる。
正極集電体22は、例えばアルミ箔やステンレス箔を用い、負極集電体32は、例えば銅箔やステンレス箔を用いる。
正極層23は、インク状の正極ペーストをスクリーン印刷することによって形成される。正極ペーストに含有される成分としては、正極活物質、導電材、固体電解質、バインダ、及び溶媒があり、少なくとも正極活物質と溶媒が含有される。正極活物質として、例えばマンガン酸リチウム(LiMn)などのLi−Mn系複合酸化物や、ニッケル酸リチウム(LiNiO)などのLi−Ni系複合酸化物を用いる。溶媒としては、例えばアセトアニリルやγ−ブチロラクトンが挙げられる。導電材にはアセチレンブラックを用いるのが好ましい。固体電解質としては、粉末状のLiO−Al−TiO−P系固体電解質(LATP)を用いることが好ましく、LATPとしては、例えばLi1+xAlTi2−x(POで表されるもの(xは0<x≦0.5)を用いる。バインダにはイオン伝導性の樹脂が用いられ、例えば、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体、ポリフッ化ビニリデンが挙げられ、リチウム塩としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイミドを含んでいても良い。以下の説明において、印刷後の焼成条件は、溶媒の種類に応じて設定することが好ましく、γ−ブチロラクトンを用いた場合、例えば100°C60分である。
負極層33は、インク状の負極ペーストをスクリーン印刷することによって形成される。負極ペーストに含有される成分としては、負極活物質、導電材、固体電解質粉末、バインダ、及び溶媒があり、少なくとも負極活物質と溶媒が含有される。負極活物質として、例えば結晶性炭素材や非結晶性炭素材が挙げられ、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、ハードカーボンの1つ又は2つ以上を用いる。導電材にはアセチレンブラックを用いるのが好ましい。固体電解質としては、粉末状のLiO−Al−TiO−P系固体電解質(LATP)を用いることが好ましく、LATPとしては、例えばLi1+xAlTi2−x(POで表されるもの(xは0<x≦0.5)を用いる。バインダにはイオン伝導性の樹脂が用いられ、例えば、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体、ポリフッ化ビニリデンが挙げられ、リチウム塩としてリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイミドを含んでいても良い。溶媒としては、例えばアセトアニリルやγ−ブチロラクトンが挙げられる。
正極ペーストと負極ペーストは、所望の膜厚で正極層23又は負極層33がそれぞれ形成されるように、物性値、特に粘度を調整することが好ましい。粘度は、それぞれのペーストに含まれる溶媒と、溶媒以外の含有成分との比率を変更することによって行うとよい。
第1固体電解質層24と第2固体電解質層34は、電解質ペーストをスクリーン印刷し、所定温度で所定時間焼成することによってそれぞれ形成される。電解質ペーストは、粉末状の固体電解質とバインダを含有する。
固体電解質としては、Li−Al−Ti−PO系固体電解質(LATP)を用いることが好ましく、LATPとしては、例えばLi1+xAlTi2−x(POで表されるもの(xは0<x≦0.5)を用いる。
バインダとしては、高分子固体電解質を用いる事が好ましく、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)などのようなリチウム塩、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体(EO・PO共重合体)やポリエチレンオキシド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)のようなポリマー、アセトアニリル、又はγ−ブチロラクトンのような溶媒を含んでいる。
電解質ペーストのバインダの製造において、リチウム塩は初めに溶媒に溶解させることが好ましいが、これに代えて、初めにポリマーを溶媒に溶解させ、その後にリチウム塩を溶解させてもよい。また、電解質ペーストは、所望の膜厚で第1固体電解質層24又は第2固体電解質層34が形成されるように、物性値、特に粘度を調整することが好ましい。
接着層40は、第1固体電解質層24及び第2固体電解質層34の少なくとも一方に接着剤を滴下し、正極構造体20と負極構造体30との間で圧力を加えつつ熱圧着させることによって形成される。接着剤は、リチウム塩、ポリマー、及び溶媒を含有する。リチウム塩は、第1固体電解質層24及び第2固体電解質層34と同様に、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を用いる。ポリマーとしては、例えば、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体(EO・PO共重合体)やポリエチレンオキシド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などを用いる。溶媒としては、例えばγ−ブチロラクトン又はアセトニトリルを用いる。
次に、全固体蓄電デバイス10の製造方法について説明する。
全固体蓄電デバイス10は、まず正極構造体20と負極構造体30をそれぞれ形成し、その後、接着層40によって正極構造体20の第1固体電解質層24と負極構造体30の第2固体電解質層34を互いに接合することによって正極構造体20と負極構造体30を一体化させる。以下、各工程について説明する。
正極構造体20の形成としては、まず、第1絶縁基板21の第1面21a(図1、図2のZ方向上側の面)を上向きに配置して、この第1面21aの所定範囲に正極集電体22としてのアルミ箔などを配置し、接着することによって貼り付ける。次に、正極集電体22の第1面22a(Z方向上側の面)に対して正極ペーストをスクリーン印刷し、焼成することによって、正極層23を形成する。つづいて、正極層23の第1面23a(Z方向上側の面)に対して電解質ペーストをスクリーン印刷し、焼成することによって、第1固体電解質層24を形成する。
負極構造体30の形成は、まず、第2絶縁基板31の第1面31a(図1、図2のZ方向下側の面)を上向きに配置して、この第1面31aの所定範囲に負極集電体32としての銅箔などを配置し、接着することによって貼り付ける。次に、負極集電体32の第1面32a(Z方向下側の面)に対して負極ペーストをスクリーン印刷し、焼成することによって、負極層33を形成する。つづいて、負極層33の第1面(Z方向下側の面)に対して電解質ペーストをスクリーン印刷し、焼成することによって、第2固体電解質層34を形成する。
次に、図1に示すように、第1固体電解質層24の第1面24a上に接着剤を所定量滴下した後に、第2固体電解質層34の第1面34aを第1固体電解質層24の第1面24aに対向させて所定の圧力で挟み込むことによって、第1面24aと第1面34aとの間に接着層40が形成される。この状態で、所定の温度、時間、圧力、雰囲気下で熱圧着を行う。熱圧着の条件は、例えば、窒素雰囲気において150°C、1分間、約10kg/cm以下の圧力である。この熱圧着によって、図2に示すように、接着剤は第1固体電解質層24の第1面24a及び第2固体電解質層34の第1面34aの全面に広がって、所定の厚みで固化し、これによって正極構造体20の第1固体電解質層24と負極構造体30の第2固体電解質層34とが互いに接着され、正極構造体20と負極構造体30とが一体化される。一体化した全固体蓄電デバイスの接着層の溶剤は、80℃の真空加熱乾燥によって除去される。
次に、本実施形態の実施例について説明する。
表1は、本実施形態の実施例1〜11の製造条件と評価結果を示す表である。図4〜図15は、実施例のサンプルについての充放電特性を示すグラフであり、各図と実施例の関係は次のとおりである。
図3・図4:表1の実施例3、図5・図6:実施例4、図7・図8:実施例5、図9・図10:実施例6、図11:実施例7、図12:実施例9、図13・図14:実施例10、図15:実施例11
表1に示す各例について2つのサンプルを作製して評価を行った。
(A)表1に示す実施例の各層の構成は次のとおりである。
<絶縁基板>
第1絶縁基板21と第2絶縁基板31は、厚さ0.5mmのガラス基板である。
<集電体>
(1)実施例1〜6
正極層23が形成された正極集電体22(表1の「市販正極」)として、MTI社の正極用電極(型番:EQ−Lib−LMO)を使用した。また、負極層33が形成された負極集電体32(表1の「市販負極」)として、MTI社の負極用電極(型番:EQ−Lib−CMSG)を使用した。
正極集電体22は、厚さ25μmのアルミ箔であって、第1絶縁基板21に対して圧着することによって貼り付けられている。
負極集電体32は、厚さ25μmの銅箔であって、第2絶縁基板31に対して圧着することによって貼り付けられている。
(2)実施例7〜11
正極集電体22と負極集電体32は、それぞれ、厚さ0.1mmのステンレス箔であって、第1絶縁基板21又は第2絶縁基板31に対して圧着することによって貼り付けられている。
<電極層>
(1)実施例1〜6
正極層23は、正極活物質としてマンガン酸リチウムを用いて厚さ140μmの正極層が形成されている。
負極層33は、負極活物質としてメソカーボンマイクロビーズ(球状人造黒鉛)を用いて厚さ100μmの負極層が形成されている。
(2)実施例7〜11
正極層23は、正極活物質としてマンガン酸リチウムを用いて厚さ約50μmの正極層を形成した。実施例7〜8ではマンガン酸リチウムを粉砕していないものを用い、実施例9〜11ではマンガン酸リチウムを粉砕したものを用いた。マンガン酸リチウムは、未粉砕のものの粒径は5〜20μm程度であり、粉砕したものの粒径は約0.5μm程度である。
負極層33は、負極活物質としてハードカーボンを用いて厚さ約50μmの負極層を形成した。
<固体電解質層>
第1固体電解質層24と第2固体電解質層34の形成に用いる電解質ペーストは共通のものであって、表1に示す電解質ペーストの材料の組成は次のとおりである。
(1)LP−1
LATP01(固体電解質):95wt%(重量%)
バインダ :5wt%
ここで、バインダは、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体であって、LiTFSIは添加していない。
(2)LP−2
LATP01(固体電解質):95wt%
バインダ :5wt%
ここで、バインダは、γ−ブチロラクトンにエチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体を15wt%溶解させた後に、約2%RHの低湿度下でLiTFSIを0.25モル(0.25M)添加した高分子固体電解質の固形分である。
(3)LP−3:
LATP01(固体電解質):95wt%
バインダ :5wt%
ここで、バインダは、γ−ブチロラクトンにLiTFSIを0.25モル添加した後に、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体を15wt%溶解させた高分子固体電解質の固形分である。
電解質ペーストの印刷層数は、1回又は2回であり、印刷のたびに100°C60分の条件で焼成した。これによって形成される固体電解質層の厚さは、印刷層数が1層の場合は50〜80μm、2層の場合は80〜120μmであった。
<接着層>
接着層40の形成に用いる接着剤の組成は、
溶媒としてのγ−ブチロラクトン又はアセトニトリルにLiTFSIを5モル添加した後に、エチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体を15wt%溶解させたポリマー電解質である。
接着剤は、第1固体電解質層24の第1面24a上に、電池有効面積1平方センチメートルあたり1.5〜7.5マイクロリットル滴下され、その後、第2固体電解質層34の第1面34aを第1固体電解質層24の第1面24aに対向させ、約10kg/cm以下の圧力で第1面24aと第1面34aとで接着層40を挟みこむ。この状態で、150°C、1分、窒素雰囲気下(相対湿度2%RH以下)で熱圧着を行う。熱圧着後の接着層の溶剤は、80℃の真空加熱乾燥によって除去される。
(B)実施例の評価結果について説明する。
表1の評価欄は、実施例1〜11の各製造条件に対する2つずつのサンプルについての充放電特性の評価結果を示している。この評価は、窒素パージした湿度2%以下のグローブボックス内において、1mAの電流負荷をかけた状態で行い、カットオフ電圧は4.1V−0.1Vとし、基本的に充放電回数は1回とした。
表1において、「○」は、2つのサンプルともに充放電特性が良好であった場合を示している。「△」は、一方のサンプルは充放電特性が良好だが、他方のサンプルは充放電できない、又は、充放電特性が低い場合である。ここで、充放電特性が良好であるとは、定電流充放電試験において放電時間が長いことを意味する。
図3と図4に示す実施例3では、実線で示す充電において3Vを超える充電が可能であり、かつ、破線で示す放電において1300秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図5と図6に示す実施例4では、3Vを超える充電が可能であり、かつ、約600秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図7と図8に示す実施例5では、3Vを超える充電が可能であり、かつ、2000秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図9と図10に示す実施例6では、3Vを超える充電が可能であり、かつ、約800秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図11に示す実施例7では、3Vを超える充電が可能であり、かつ、2000秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図12に示す実施例9では、0.1mAの電流負荷に対して3Vを超える充電が可能であり、かつ、約2000秒放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図13と図14に示す実施例10では、3Vを超える充電が可能であり、かつ、1000秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。図15に示す実施例11では、3Vを超える充電が可能であり、かつ、1000秒以上放電が持続しており、充放電特性が良好となっている。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る全固体蓄電デバイスの製造方法は、正極層と負極層が対向するように互いの電解質層を貼り合わせた構成のデバイスの充放電特性の向上に有用である。
10 全固体蓄電デバイス
20 正極構造体
21 第1絶縁基板
22 正極集電体
23 正極層
24 第1固体電解質層
30 負極構造体
31 第2絶縁基板
32 負極集電体
33 負極層
34 第2固体電解質層
40 接着層

Claims (9)

  1. 第1絶縁基板上に正極集電体を形成する工程と、
    前記正極集電体上に正極層を形成する工程と、
    前記正極層上に第1固体電解質層を形成する工程と、
    第2絶縁基板上に負極集電体を形成する工程と、
    前記負極集電体上に負極層を形成する工程と、
    前記負極層上に第2固体電解質層を形成する工程と、
    前記第1固体電解質層上及び前記第2固体電解質層上の少なくとも一方に接着層を形成する工程と、
    前記接着層によって前記第1固体電解質層と前記第2固体電解質層を互いに接合する接合工程と
    を有し、
    前記接着層は高分子固体電解質と溶媒を含む
    ことを特徴とする全固体蓄電デバイスの製造方法。
  2. 前記第1固体電解質層及び前記第2固体電解質層は、それぞれ固体電解質とバインダからなり、
    前記バインダは前記高分子固体電解質を含むことを特徴とする請求項1に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  3. 前記高分子固体電解質はリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを含むことを特徴とする請求項2に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  4. 前記固体電解質はLi−Al−Ti−PO系固体電解質であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  5. 前記固体電解質はLi1.3Al0.3Ti1.7(POであることを特徴とする請求項4に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  6. 前記溶媒はγ−ブチロラクトン又はアセトニトリルであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  7. 前記バインダは、エチレンプロピレン/ポリプロピレン共重合体と、γ−ブチロラクトン又はアセトニトリルとを含むことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  8. 前記バインダは、ポリエチレンオキシド又はエチレンオキシド・プロピレンオキシド共重合体と、γ−ブチロラクトン又はアセトニトリルとを含む
    ことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
  9. 前記接合工程において、前記第1固体電解質層と前記第2固体電解質層は熱圧着によって接合されることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の全固体蓄電デバイスの製造方法。
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