JP2018067508A - リチウムイオン電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型であっても十分な電気特性を発揮出来るリチウムイオン電池を提供すること。【解決手段】外装材の内面に集電体を配置する工程を有し、前記の集電体を配置する工程が、電池外装材の内面に液体を供給する工程と、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程とを有するリチウムイオン電池の製造方法を用いる。液体が、リチウムイオン電池用電解液又はリチウムイオン電池用電解液に用いる溶媒であることが好ましく、さらに電池外装材の内面に位置決めされた集電体上に電極活物質層を配置する工程を有することが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、電池外装材の内面に集電体を配置する工程を有するリチウムイオン電池の製造方法に関する。さらに詳しくは、集電体を配置する工程が、液体上に集電体を載せ置いて、集電体を電池外装材の内面の所定の場所に位置決めする工程を有するリチウムイオン電池の製造方法に関する。
リチウムイオン電池は、小型で高容量な二次電池として、近年様々な用途に多用されており、特にエネルギー密度の高いリチウムイオン電池として積層型リチウムイオン電池が知られている。積層型リチウムイオン電池は、正極活物質層を配置した正極集電体と負極活物質層を配置した負極集電体とをセパレータを介して積層した発電要素をアルミラミネートフィルム等の電池外装材で封止した構造を有し、発電要素を何層にも積層することで高出力の電池が得られることが知られている。
しかし、小型のリチウムイオン電池を特許文献1等に記載された積層型リチウムイオン電池で構成する場合には、所定の大きさの発電要素をアルミラミネートフィルム等の電池外装材内に封止する必要があり、シート状に作製した積層体をリチウムイオン電池の大きさに合わせて切断等して小さくした積層体を電池外装材に封入必要がある。
積層体を小さく切断する場合には切断時に生じる応力よって積層体の内部等に欠陥を生じる場合があるだけでなく所定の位置に固定することが困難なため、電池外装材を封止する際に積層体の位置が変化して内部に欠陥を生じる場合があった。そして、これらの内部の欠陥によって、リチウムイオン電池が十分な電気特性を発揮出来ないことがあるという課題があった。
特開2013−175308号公報
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、小型であっても集電体を所定の位置に位置決めする事ができ、かつその集電体の位置が変化しないリチウムイオン電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の目的を達成すべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、外装材の内面に集電体を配置する工程を有し、前記の集電体を配置する工程が、電池外装材の内面に液体を供給する工程と、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程とを有するリチウムイオン電池の製造方法である。
本発明のリチウムイオン電池の製造方法は、集電体を容易に電池外装材に固定できるため、発電要素の積層精度を維持することができ、小型のリチウムイオン電池であっても十分な電気特性を発揮出来るリチウムイオン電池をえることができる。
本発明のリチウムイオン電池の製造方法は、電池外装材の内面に集電体を配置する工程を有し、前記の集電体を配置する工程が、電池外装材の内面に液体を供給する工程と、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程とを有する。
まず、本発明の製造方法で得られるリチウムイオン電池について説明する。
本発明の製造方法で得られるリチウムイオン電池は、正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層および負極集電体が順に積層した積層体を電池外装材で密封した構造を有するリチウムイオン電池である。電池外装材の内部にある前記の積層体の数は、1つであっても、2つ以上であってもよい。積層体の数は製造するリチウムイオン電池の出力に応じて調整することができるが、積層体が1つの場合であっても、2つ以上の場合であっても。最外層には正極集電体及び負極集電体が配置される。前記の積層体を2つ以上用いる場合、積層体の接続は直列であっても並列であっても良い。
次に、電池外装材の内面に集電体を配置する工程について説明する。
本発明の製造方法において、集電体が配置される電池外装材の内面とは、電池外装材が有する面のうち、前記の積層体の最外層にある正極集電体又は負極集電体の少なくとも一部と接する面を意味する。
本発明の製造方法で用いる電池外装材としては、金属製外装材およびラミネートフィルム製外装材等があげられ、これらの電池外装材としては、金属箔およびラミネートフィルム等を用いることができる。
金属箔としては、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄及びステンレス等からなるフィルム、シート及び薄板等が挙げられ、なかでもこれらの金属に絶縁性樹脂をコーティング等して積層した金属箔が好ましい。金属箔の厚さは、1mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下である。
なかでも、軽量であり強度が高いことから、絶縁性樹脂をコーティング等して積層したアルミニウム合金が好ましい。
ラミネートフィルムとしては、基材と熱可塑性樹脂との積層体および基材と熱可塑性樹脂との間に中間基材(バリアー層ともいう)を有するフィルムを用いることができ、中間基材としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の高分子製フィルム、アルミニウム蒸着ポリエチレンフィルム及びアルミニウム箔等が挙げられる。なかでも、アルミラミネートフィルムと呼ばれる、中間基材にアルミニウム蒸着ポリエチレンフィルム又はアルミニウム箔を有するラミネートフィルムが好ましい。アルミラミネートフィルムは、水蒸気などのバリア性、光線遮断性に優れていることが知られており、リチウムイオン電池の耐久性等の観点で好ましい。ラミネートフィルムの厚さは、0.5mm以下であることが好ましく、0.2mm以下であることがより好ましい。
なお、ラミネートフィルムは、少なくとも基材と熱可塑性樹脂層とを積層して得られる多層フィルムであり、加熱によって熱可塑性樹脂を溶融して接着することができるフィルムであり、ラミネートフィルムに用いる基剤及び熱可塑性樹脂としてはポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロンおよびポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
なかでも、本発明の製造方法に用いる外装材としては、電池性能等の観点から、ラミネートフィルムが好ましく、アルミラミネートフィルムが更に好ましい。
本発明の製造方法において、電池外装材の内面に集電体を配置する工程は、電池外装材の内面に液体を供給する工程と、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程を有する。
本発明の製造方法において、電池外装材の内面に供給された液体上の載せ置く集電体は、正極集電体であっても負極集電体であってよく、その両方でも良い。
正極集電体と負極集電体の両方を液体上に載せ置く場合、正極集電体と負極集電体とを正極側と負極側で対を成す2枚の電池外装材にそれぞれ配置しても良く、一枚の電池外装材の異なる位置に配置しても良い。正極集電体と負極集電体とを正極側と負極側で対を成す2枚の電池外装材にそれぞれ配置する場合、正極側電池外装材と負極側電池外装材との間に後述する活物質層とセパレータとを配置し、正極側電池外装材と負極側電池外装材の外周部を貼り合わせて封止することでリチウムイオン電池を得ることができ、正極集電体と負極集電体とを一枚の電池外装材の異なる位置に配置する場合には、正極集電体と負極集電体との間に後述する活物質層とセパレータとが配置される様に一枚の電池外装材を折り曲げ、電池外装材の外周部を貼り合わせて封止することでリチウムイオン電池を得ることができる。
電池外装材の内面に液体を供給する工程は、電池の外装材の内面の所定の位置に液体を供給すれば特に制限はなく、少量の液体を供給できる公知の治具(スポイト及びピペット等)を用いて液体の液滴を形成する方法、および公知の塗工装置(刷毛及びコーター等)を用いて液体の塗膜を生成する方法等を用いることができる。
電池外装材の内面に供給する液体としては、集電体を配置する工程を行うときの温度(例えば20〜30℃)で流動性を有する化合物であれば制限はないが、リチウムイオン電池用電解液及びリチウムイオン電池用電解液に用いる溶媒が好ましく、電解液であることがさらに好ましい。
液体として前記の電解液又は前記の溶媒を用いると、リチウムイオン電池の内部に不純物となる材料が入らないため、リチウムイオン電池の耐久性が良好となり好ましく、前記の電解液を用いると製造工程中で電解質塩の濃度を一定に保つことができ、製造が容易になりさらに好ましい。
電池外装材の内面に供給する液体が電解液である場合、電解液としてはリチウムイオン電池に用いられる公知の電解質及びリチウムイオン電池に用いられる公知の溶媒を含有する電解液を用いることができる。
電解液に含まれる電解質としては、LiPF、LiBF、LiSbF、LiAsF及びLiClO等の無機酸のリチウム塩系電解質、LiN(CFSO及びLiN(CSO等のイミド系電解質、LiC(CFSO等のアルキルリチウム系電解質等が挙げられる。
これらの内、高濃度時のイオン伝導性及び熱分解温度の観点から好ましいのはLiPFである。LiPFは、他の電解質と併用してもよいが、単独で使用することがより好ましい。
電解液の電解質濃度としては、特に限定されないが、0.5〜5mol/Lであることが好ましく、0.8〜4mol/Lであることがより好ましく、1〜2mol/Lであることがさらに好ましい。
リチウムイオン電池に用いられる公知の溶媒としては、ラクトン化合物、環状又は鎖状炭酸エステル、鎖状カルボン酸エステル、環状又は鎖状エーテル、リン酸エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン等及びこれらの混合物を用いることができる。
ラクトン化合物としては、5員環(γ−ブチロラクトン及びγ−バレロラクトン等)及び6員環のラクトン化合物(δ−バレロラクトン等)等を挙げることができる。
環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート及びブチレンカーボネート等が挙げられる。
鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネート及びジ−n−プロピルカーボネート等が挙げられる。
鎖状カルボン酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル及びプロピオン酸メチル等が挙げられる。
環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン及び1,4−ジオキサン等が挙げられる。
鎖状エーテルとしては、ジメトキシメタン及び1,2−ジメトキシエタン等が挙げられる。
リン酸エステルとしては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリ(トリフルオロメチル)、リン酸トリ(トリクロロメチル)、リン酸トリ(トリフルオロエチル)、リン酸トリ(トリパーフルオロエチル)、2−エトキシ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2−オン、2−トリフルオロエトキシ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2−オン及び2−メトキシエトキシ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2−オン等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、アセトニトリル等が挙げられる。アミド化合物としては、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。スルホンとしては、ジメチルスルホン及びジエチルスルホン等の鎖状スルホン及びスルホラン等の環状スルホン等が挙げられる。非水溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
リチウムイオン電池に用いられる公知の溶媒のうち、リチウムイオン電池の出力及び充放電サイクル特性等の観点から、好ましいのは、ラクトン化合物、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル及びリン酸エステルである。更に好ましいのはラクトン化合物、環状炭酸エステル及び鎖状炭酸エステルであり、特に好ましいのは環状炭酸エステルと鎖状炭酸エステルの混合液である。最も好ましいのはエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの混合液、又は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合液である。
電池外装材の内面に供給する液体がリチウムイオン電池用電解液に用いる溶媒である場合、リチウムイオン電池用電解液に用いる溶媒としては、前記の電解液に含まれる公知の溶媒と同じものを用いることができ、好ましいものも同じである。
電池外装材の内面に供給する液体の量は、配置する集電体の大きさに応じて調整されるが、固定のし易さ等の観点から、集電体の単位面積当たりの液体の合計容量が0.05〜0.5ml/cmであることが好ましい。
なお、電池外装材の内面に供給する液体が液滴を形成する場合には、電池外装材の内面に形成する液滴の数は、1つであっても複数であってもよく、集電体の大きさに応じて調整することができる。
電池外装材の内面に供給する液体は、少なくとも、載せ置く集電体の中央に位置する場所に供給することが好ましい。複数の液滴を形成する場合、液滴は載せ置く集電体の電池外装材との接触面に対して偏り無く接触する位置に供給されることが好ましい。
本発明の製造方法は、電池外装材の内面に液体を供給する工程に続いて、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程を有する。
本発明の製造方法においては、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置くことで、液体の表面張力を利用することによって外装体の内面に集電体を所定の場所に位置決めし、固定することができる。そのため、小型のリチウムイオン電池の場合であっても、電池外装材の内面に集電体を容易に固定することができ、後述する活物質層を配置する工程および外装材を密閉する工程を容易に行うことができるために積層精度が高く、欠陥のない積層体を得ることができる。
電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程は、電池外装材の内面に供給された液体の上に所定の集電体を載せ置くこと以外、特に制限はなく実施することができ、手で載せ置く方法や、市販のシート材料積層装置等を用いて行う方法等で行うことができる。
液体上に載せ置く集電体としては、金属集電体及び樹脂集電体を用いることができる。
金属集電体としては、公知の金属集電体を用いることができ、銅、アルミニウム、チタン、ニッケル、タンタル、ニオブ、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン、およびこれらの一種以上を含む合金、ならびにステンレス合金からなる群から選択される一種以上の金属からなるフィルム状基材(薄板および箔等)等が挙げられる。金属集電体としては、前記の金属からなるフィルム状基材に、さらに蒸着等してカーボン粒子を固着した集電体を用いても良い。
樹脂集電体とは、導電性を有する高分子材料からなる導電性層を含んでなる集電体であり、導電性を有する高分子材料を公知の方法でシート状に成形することで得ることができる。
樹脂集電体を構成する導電性を有する高分子材料としては、導電性高分子、および導電性を有さない高分子に導電性を付与した高分子材料を用いることができる。
樹脂集電体を構成する高分子材料のうち、導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレンおよびポリオキサジアゾール等が挙げられる。
導電性を有さない高分子材料としては、脂肪族ポリオレフィン[ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリイソブチレン、ポリブタジエン及びポリメチルペンテン(PMP)並びにこれらの共重合体等]、脂環式ポリオレフィン[ポリシクロオレフィン(PCO)等]、ポリエステル樹脂[ポリエチレンテレフタレート(PET)等]、ポリエーテルニトリル(PEN)、合成ゴム[スチレンブタジエンゴム(SBR)等]、アクリル樹脂[ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)及びポリメチルメタクリレート(PMMA)等]、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの混合物等が挙げられる。
高分子材料が導電性高分子である場合には、樹脂集電体の導電性を向上させる目的で導電性フィラーを含んでいると好ましい。また、高分子材料が導電性を有さない高分子に導電性を付与した高分子材料である場合には、導電性を有さない高分子材料に導電性を付与する目的から、導電性フィラーを含む。これに用いる導電性フィラーは、導電性を有する材料からなる粒子又は短繊維を用いることができ、カーボン[グラファイト、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラック等)、カーボンナノチューブ(単層、多層及びこれらの混合物等)等]、金属(アルミニウム、金、銀、銅、鉄、白金、クロム、スズ、インジウム、アンチモン、チタンおよびニッケル等)等からなる粒子又は短繊維が挙げられる。これらの導電性フィラーは1種単独で用いられてもよいし、2種以上併用してもよい。
樹脂集電体としては、特開2012−150905号公報、特開2014−216296号公報及び国際公開番号WO2015/005116号等に記載の樹脂集電体を用いることができ、これら公知の樹脂集電体と異なる導電性の高分子材料を用いる樹脂集電体は、前記の公知の樹脂集電体と同様の方法で得ることができる。
例えば、ポリプロピレンに導電性フィラーとしてアセチレンブラックを5〜20部分散させた後、熱プレス機で圧延したものが挙げられる。また、その厚みも特に制限されず、公知のものと同様、あるいは適宜変更して適用することができる。
液体上の載せ置く集電体の大きさは、製造するリチウムイオン電池に応じて調整することができるが、電池外装材の内面の面積よりも小さく、かつ後述する活物質層が有する面のうち、集電体と接する面の全体を覆うことができる大きさであることが好ましい。
液体上の載せ置く集電体の表面には後述する活物質層が配置されていても良い。集電体の表面に活物質層が配置されている場合には、活物質層が配置されていない面が液体と接触する向きに集電体を液体上に載せ置く。表面に活物質層が配置されている集電体は、後述する集電体上に活物質層を配置する方法と同じ方法で活物質層を配置することが得ることができる。
本発明の製造方法は、電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程の後、さらに電池外装材の内面に位置決めされた集電体上に電極活物質層を配置する工程を有することが好ましい。
電極活物質層は、正極活物質を含んでなる正極活物質層又は負極活物質を含んでなる負極活物質層であり、集電体上に電極活物質層を配置する工程は、対応する正極活物質又は負極活物質を含む組成物を集電体上に塗布する方法、および対応する正極活物質又は負極活物質を含む組成物を成形して得た電極活物質成形体を集電体上に配置する方法を用いて行うことができる。
電極活物質層が正極活物質層である場合、正極活物質としてはリチウムイオン電池用正極活物質として公知のものを使用できる、リチウムと遷移金属との複合酸化物(例えばLiNi0.8Co0.15l0.05、LiCoO、LiNiO、LiMnO及びLiMn)、遷移金属酸化物(例えばMnO及びV)、遷移金属硫化物(例えばMoS及びTiS)及び導電性高分子(例えばポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン及びポリビニルカルバゾール)等が挙げられる。
電極活物質層が負極活物質層である場合、負極活物質としてはリチウムイオン電池用負極活物質として公知のものを使用できる、黒鉛、難黒鉛化性炭素、アモルファス炭素、高分子化合物焼成体(例えばフェノール樹脂及びフラン樹脂等を焼成し炭素化したもの等)、コークス類(例えばピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークス等)、炭素繊維、導電性高分子(例えばポリアセチレン及びポリキノリン等)、スズ、シリコン、及び金属合金(例えばリチウム−スズ合金、リチウム−シリコン合金、リチウム−アルミニウム合金及びリチウム−アルミニウム−マンガン合金等)、リチウムと遷移金属との複合酸化物(例えばLi4Ti5O12等)等が挙げられる。
本発明の製造方法において、正極活物質又は負極活物質としては、その表面の少なくとも一部に被覆用樹脂組成物を含む被覆層を有する正極活物質又は負極活物質を用いても良い。なお、本明細書において、被覆層を有さない正極活物質および負極活物質と被覆層を有する正極活物質および負極活物質とを区別するため、被覆層を有する正極活物質および負極活物質をそれぞれ正極被覆活物質および負極被覆活物質と記載し、単に被覆電極活物質と記載した場合には正極被覆活物質および/又は負極被覆活物質を意味し、単に正極活物質と記載した場合には、被覆層を有さない正極活物質と被覆層を有する正極活物質とを含み、単に負極活物質と記載した場合には、被覆層を有さない負極活物質と被覆層を有する負極活物質とを含むものとする。
活物質粒子の表面が被覆層を有すると、充放電時に生じる電極の体積変化が緩和され、電極の膨脹を抑制することができる。
被覆層が含む被覆用樹脂組成物の例としては、国際公開第2015/005117号に記載の被覆用樹脂等が挙げられ、国際公開第2015/041184号に記載の方法等で被覆活物質を得ることができる。
前記の被覆層は、さらに導電助剤を含んでもよく、導電助剤としては、前記の樹脂集電体で例示した導電性フィラーと同じものを用いることができる。
集電体上に電極活物質層を配置する工程を、正極活物質又は負極活物質を含む組成物を集電体上に塗布する方法で行う場合、正極活物質又は負極活物質を含む組成物は、正極活物質又は負極活物質と、電解液又は非水溶媒とを含むことが好ましい。
電解液および非水溶媒としては、電池外装材の内面に供給する液体として例示した電解液および非水溶媒と同じ電解液および非水溶媒が挙げられ、好ましい電解液および非水溶媒も同じである。
集電体上に電極活物質層を配置する工程を、正極活物質又は負極活物質を含む組成物を集電体上に塗布する方法で行う場合、正極活物質又は負極活物質を含む組成物中に含まれる正極活物質又は負極活物質の重量割合は、塗布のし易さ等の観点から、正極活物質又は負極活物質を含む組成物の合計重量に基づいて10〜60重量%であることが好ましい。なお、電極活物質として前記の被覆電極活物質を用いた場合には、組成物中に含まれる電極活物質の重量は、被覆電極活物質の重量を用いて計算される。
正極活物質又は負極活物質を含む組成物は、電極活物質を電解液又は非水溶媒に公知の分散装置を用いて混合分散することで得ることができる。
集電体上に電極活物質層を配置する工程を、電極活物質を含む組成物を集電体上に塗布する方法で行う場合、ディスペンサー等の公知の供給装置を用いて前記の組成物を集電体上に供給する方法、および公知の塗布装置を用いて集電体上に前記の組成物による塗膜を形成する方法等を用いることができる。
集電体上に電極活物質層を配置する工程を、正極活物質又は負極活物質を含む組成物を成形して得た電極活物質成形体を集電体上に配置する方法で行う場合、成形のし易さ等の観点から、正極活物質又は負極活物質を含む組成物中に含まれる正極又は負極活物質の重量割合は、正極活物質又は負極活物質を含む組成物の合計重量に基づいて50〜90重量%であることが好ましい。
なお、電極活物質として前記の被覆電極活物質を用いた場合には、組成物中に含まれる電極活物質の重量は、被覆電極活物質の重量を用いて計算される。
集電体上に電極活物質層を配置する工程を、正極活物質又は負極活物質を含む組成物を成形して得た電極活物質成形体を集電体上に配置する方法で行う場合、前記の組成物を所定の成形型にいれて20〜200MPaの圧力で加圧成形する等の公知の成型方法を用いることができる。
対応する正極活物質又は負極活物質を含む組成物を集電体上に塗布する方法の場合であっても、対応する正極活物質又は負極活物質を含む組成物を成形して得た電極活物質成形体を集電体上に配置する方法の場合であっても、正極活物質又は負極活物質を含む組成物には、結着剤(バインダともいう)を含まないことが好ましい。
ここでいう結着剤としては、リチウムイオン電池の電極において活物質粒子と集電体との結着及び活物質粒子同士の結着を行うことで電池の使用中において活物質粒子を電極内に恒久的に固定することを目的として用いられる材料であり、公知の結着剤(デンプン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、スチレン−ブタジエンゴム、ポリエチレン及びポリプロピレン等の高分子化合物)等が挙げられる。
結着剤を含む場合、結着剤によって活物質粒子を電極内に固定され、活物質粒子間の導電経路が維持されるが、例えば被覆電極活物質を用いる場合には、活物質粒子を電極内に固定することなく被覆用樹脂の働きによって導電経路を維持することができるため、結着剤を添加する必要がない。また、結着剤を添加しないことによって、活物質粒子が電極内に固定化されないため活物質粒子の体積変化に対する緩和能力が良好となり好ましい。
正極活物質又は負極活物質を含む組成物が結着剤を含んだものであったか、結着剤を含まないものであったかは、活物質層を取り出し、電解液中に浸漬することで区別することができる。結着剤を含んでいる場合には、活物質粒子が結着剤で固定されているため容易に崩壊する事はないが、結着剤を含まない場合には、活物質粒子が結着剤で恒久的に固定されていないので結着剤を含んでいる場合に比較して容易に崩壊が起こる。
本発明の製造方法は、さらに、集電体上に配置された電極活物質層の上にセパレータを配置する工程、集電体が配置された電池外装材をセパレータを介して極活物質層と負極活物質層とが対向する向きに配置する工程、並びに電池外装材の外周部を封止して正極集電体、正極活物質層、セパレータ、負極活物質層及び負極集電体が順に積層した積層体を電池外装材に密閉する工程を有することが好ましい。
集電体上に配置された電極活物質層の上にセパレータを配置する工程は、正極活物質層の上にセパレータを配置してもよく、負極活物質層の上にセパレータを配置してもよく、正極活物質層と負極活物質層のそれぞれにセパレータを配置してもよい。
セパレータとしては、公知のリチウムイオン電池に用いられるセパレータをもちいることができ、ポリエチレン、ポリプロピレン等、ポリオレフィン製の微多孔膜フィルム、多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンとの多層フィルム、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等からなる不織布、及びそれらの表面にシリカ、アルミナ、チタニア等のセラミック微粒子を付着させたもの等が挙げられる。
電極活物質層の上に配置するセパレータは、正極活物質層と負極活物質層とを絶縁する必要があるため、電極活物質層の表面を全て覆う態様で配置され、なかでもセパレータとして活物質層よりも大きなものを用いてセパレータの周縁部と電池外装材とが直接重なることが好ましい。セパレータの周縁部と電池外装材とが直接重なると、電池外装材を密閉することで対向する正極活物質層と負極活物質層との間を隙間無く分けることができ、活物質同士が混ざることを防止できる点で好ましい。
セパレータを介して正極活物質層と負極活物質層とが対向する向きに配置する工程は、セパレータを配置した電極活物質層を配置済みの正極側電池外装材と負極側電池外装材を電極活物質層が対向する向きに重ねることで行うことができる。なお、一つの外装材に正極活物質層と負極活物質層とが形成されている場合には、その間を二つ折りにすることで正極活物質層と負極活物質層とがセパレータを介して隣接する向きに配置することができる。
電池外装材を封止する工程は、シール材を用いて封止してもよく、外装材として金属箔を用いる場合には正極側外装体と負極側外装体とを樹脂製のガスケット等を介してかしめる方法を用いてもよく、外装材としてラミネートフィルムを用いる場合には、ラミネートフィルムを加熱してラミネートフィルムを構成するフィルムの一部(熱可塑性樹脂層の一部)を溶融して熱圧着して封止してもよい。
シール材を用いて封止する場合、シール材としては、電解液に対して耐久性があり、電池外装材に対する接着性を有する材料であれば特に限定されないが、エポキシ系樹脂およびポリウレタン系樹脂等を主成分とすることが好ましく、耐久性が高く取り扱いが容易であることからエポキシ系樹脂が好ましい。
シール材は、好ましくは両面テープ状のシール部材(平面状の基材の両面に上述の熱硬化性樹脂等を塗布して形成したシール部材等)を用いることができ、三層構造のシールフィルム(ポリエチレンナフタレートフィルムの上下に変性ポリプロピレンフィルムを積層したフィルム等)等の公知のものを用いることができる。シールフィルムはインパルスシーラー等の公知のシール装置を用いて加熱圧着することでシールすることができる。
本発明の製造方法において、電池外装材を封止する工程の前に、所定量の電解液を正極活物質層及び/又は負極活物質層に保持させる工程を行うことが好ましい。所定量の電解液を正極活物質層及び/又は負極活物質層に保持させる工程は、前記の電解液をスポイト等の公知の液体供給治具を用いて正極活物質層及又は負極活物質層の上に電解液を直接供給する方法等で行うことができる。
本発明の製造方法において、正極集電体及び負極集電体には電流取り出し用の端子が設けられていることが好ましい。電流取り出し用の端子が設けられている場合、電池外装材の封止部分から電流取り出し用の端子の少なくとも一部が電池の外部に露出していることが好ましい。
以上の工程によって、集電体が小さい場合であっても集電体を所定の位置に位置決めする事ができ、かつその集電体の位置が変化することが無くリチウムイオン電池を製造することができる。製造されたリチウムイオン電池は、集電体が所定の位置に固定されているため、内部に欠陥を生じる場合がなく、十分な電気特性を発揮することが出来る。
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り部は重量部、%は重量%を意味する。
<製造例1:被覆用高分子化合物とその溶液の作製>
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコにジメチルホルムアミド70.0部を入れ、75℃まで加熱昇温した。次いで、メタクリル酸ブチル20.0部、アクリル酸55.0部、メタクリル酸メチル22.0部、アリルスルホン酸ナトリウム3部及びDMF20部を配合したモノマー配合液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.4部及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.8部をジメチルホルムアミド10.0部に溶解した開始剤溶液とを75℃に加熱した4つ口フラスコ内に窒素を吹き込みながら、撹拌下に滴下ロートで2時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。
滴下終了後、80℃に昇温し反応を5時間継続し樹脂濃度50%の共重合体溶液を得た。得られた共重合体溶液はテフロン(登録商標)製のバットに移して120℃、0.01MPaで3時間の減圧乾燥を行ってDMFを留去し、被覆用高分子化合物を得た。
<実施例>
[被覆正極活物質の製造]
正極活物質粉末(LiNi0.8Co0.15l0.05粉末、平均粒子径4μm)100部を万能混合機ハイスピードミキサーFS25[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状態で、製造例1で得られた被覆用高分子化合物をイソプロパノールに1.9重量%の濃度で溶解して得られた被覆用高分子化合物溶液11.3部を2分かけて滴下し、さらに5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電剤であるアセチレンブラック[電気化学工業(株)製 デンカブラック(登録商標)]6.1部を分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。その後、撹拌を維持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したまま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を8時間維持して揮発分を留去した。得られた粉体を目開き212μmの篩いで分級し、実施例1に係る被覆正極活物質粒子(P−1)を得た。
[被覆負極活物質の製造]
難黒鉛化性炭素粉末1(平均粒子径20μm)100部を万能混合機ハイスピードミキサーFS25[(株)アーステクニカ製]に入れ、室温、720rpmで撹拌した状態で、製造例1で得られた被覆用高分子化合物をイソプロパノールに19.8重量%の濃度で溶解して得られた被覆用高分子化合物溶液9.2部を2分かけて滴下し、さらに5分撹拌した。
次いで、撹拌した状態で導電剤であるアセチレンブラック[電気化学工業(株)製 デンカブラック(登録商標)]11.3部を分割しながら2分間で投入し、30分撹拌を継続した。その後、撹拌を維持したまま0.01MPaまで減圧し、次いで撹拌と減圧度を維持したまま温度を140℃まで昇温し、撹拌、減圧度及び温度を8時間維持して揮発分を留去した。得られた粉体を目開き212μmの篩いで分級し、実施例に係る被覆負極活物質粒子(N−1)を得た。
[正極側外装体及び負極側外装体の成形]
電池外装材となる平面視寸法が20mm×20mmの四角形のアルミニウム製ラミネートフィルム(
1477029989962_0
製)に、所定の型を用いて、内寸が深さ0.9mm、上面視15mm×15mmの正方形となる凹部を形成し正極収容部とすることで、正極側電池外装体を得た。同様の手順で、正極側電池外装体と同一形状の負極側電池外装体を得た。
[集電体を配置する工程]
正極側電池外装体及び負極側電池外装体のそれぞれの内面の中央にガラス製スポイトを用いて、電解液[エチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒(体積比率1:1)にLiPFを1mol/Lの割合で溶解させたもの]を2滴(約0.5ml)供給し、正極側電池外装体及び負極側電池外装体のそれぞれに形成して液滴の上に、平面視寸法が15mm×15mmの四角形の正極集電体と負極集電体をそれぞれ載せ置いた。液滴上に載せ置いた正極集電体と負極集電体とは、正極側外装体及び負極側外装体を動かしても正極側外装体及び負極側外装体の内面の所定の位置から動くことなく固定されていた。
なお、正極集電体としては電流取り出し用端子を接続したカーボンコートアルミ箔を用い、負極集電体としては電流取り出し用端子を接続した銅箔を用いた。
[正極活物質層の配置]
被覆正極活物質粒子(P−1)と前記の電解液とを9:1の重量比で混合した混合物0.335gを、50MPaで圧縮成形して厚さ1.2mm、上面視寸法が9.9mm×9.9mmのペレット状に成形し、正極側外装体の内面に位置決めした正極集電体の上に配置した。
[負極活物質層の配置]
被覆負極活物質粒子(N−1)と前記の電解液を9:1の重量比で混合した混合物0.122gを、50MPaで圧縮成形して厚さ1.2mm、上面視寸法が9.9mm×9.9mmのペレット状に成形し、負極側外装体の内面に位置決めした負極集電体の上に配置した。
[セパレータの配置]
正極活物質層と負極活物質層とのそれぞれにスポイトを用いて前記の電解液(0.1ml)を滴下し、電解液が活物質層に吸収されたことを確認した後、正極活物質層と負極活物質層との間に2枚のPP製セパレータ(旭化成製Celgard、12mm×12mm)が位置する様に2枚のセパレータと活物質層配置済みの正極側外装体と活物質層配置済みの負極側外装体とを積層 した。
[外装材の封止]
正極活物質層と負極活物質層との間に2枚のセパレータが位置する様に積層した正極側外装体と負極側外装体を、電流取り出し用端子が電池の外部に露出させたまま、セパレータの外縁部から外側に1mmの箇所をヒートシールし、正極外装体と負極外装体とを封止すると同時にセパレータを外装材に固定することにより、実施例に係るリチウムイオン電池を作製した。
<電池特性の評価>
実施例で作成したリチウムイオン電池を用いて、以下の方法で充放電試験を行い、レート特性と内部抵抗を測定した結果、良好なレート特性(94%)と低い内部抵抗(2.3Ω)を示した。
[レート特性の評価]
45℃下、充放電測定装置「HJ−SD8」[北斗電工(株)製]を用いて以下の方法により実施例に掛かるリチウムイオン電池のレート特性の評価を行った。
定電流定電圧充電方式(CCCVモードともいう)で0.1Cの電流で4.2Vまで充電し、10分間の休止後、0.1Cの電流で2.6Vまで放電した。
その後、再び0.1Cの電流で4.2Vまで充電した後、10分間の休止後、1.0Cの電流で2.6Vまで放電した。
その後、10分間休止した後0.5Cで2.6Vまで放電し、その後10分間休止した後に続けて0.2Cで2.6Vまで放電し、更に10分間休止した後に引き続き0.1Cの電流で2.6Vまで放電を行った。
1.0Cの電流で2.6Vまで放電した時の放電容量と最後に0.1Cの電流で2.6Vまで放電を行った時の放電容量から、以下の式でレート特性(0.1Cでの放電容量と1.0Cでの放電容量の比率)を算出したレート特性の値が大きいほど容量の低下が少なく優れた電池特性を有することを意味する。
[レート特性(%)]=[1.0Cにおける放電容量]÷[0.1Cにおける放電容量]×100
[内部抵抗の測定]
上記のレート特性の測定と同様にして1.0Cにおける放電0秒後の電圧及び電流並びに1.0Cにおける放電10秒後の電圧及び電流を測定し、以下の式で内部抵抗を算出した。内部抵抗が小さいほど優れた電池特性を有することを意味する。
なお、放電0秒後の電圧とは、放電したと同時に計測される電圧(放電時電圧ともいう)である。
[内部抵抗(Ω)]=[(1.0Cにおける放電0秒後の電圧)−(1.0Cにおける放電10秒後の電圧)]/[(1.0Cにおける放電0秒後の電流)−(1.0Cにおける放電10秒後の電流)]
本発明のリチウムイオン電池の製造方法により、小型であっても、配置する集電体を固定でき、電気特性に優れるリチウムイオン電池が容易に得られることがわかった。
本発明のリチウムイオン電池の製造方法により得られるリチウムイオン電池は、特に小型化のニーズの大きいウエアラブル機器等のモバイル機器用として有用である。

Claims (4)

  1. 電池外装材の内面に集電体を配置する工程を有し、
    前記の集電体を配置する工程が、
    電池外装材の内面に液体を供給する工程と、
    電池外装材の内面に供給された液体上に集電体を載せ置く工程とを有するリチウムイオン電池の製造方法。
  2. 液体が、リチウムイオン電池用電解液又はリチウムイオン電池用電解液に用いる溶媒である請求項1に記載のリチウムイオン電池の製造方法。
  3. 電池外装材の内面に位置決めされた集電体上に電極活物質層を配置する工程を有する請求項1又は2に記載のリチウムイオン電池の製造方法。
  4. 電池外装材が、アルミラミネートフィルムである請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池の製造方法。
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