JP2017066205A - 撥水性コーティング組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリシロキサンに含まれるアミノ基のカチオン性による撥水性及び加水分解性基の架橋反応性を利用し、優れた撥水性及び撥水耐久性を得ることのできる撥水性コーティング組成物を提供することを目的としている。【解決手段】アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサンとしてのA種ポリシロキサンと、分子鎖の末端に加水分解性基を有するポリシロキサンとしてのC種ポリシロキサンとを、含有している。アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサンとしてのB種ポリシロキサンを併用することも可能である。【選択図】なし

Description

本発明は、撥水性コーティング組成物、特に、ガラスだけでなく、プラスチックなどのガラス以外の硬質表面に対しても優れた塗布性を発揮し、しかもそれらの硬質表面に撥水性や撥水耐久性に優れた撥水性被膜を形成することのできる撥水性コーティング組成物に関する。
従来、自動車用窓ガラスの表面に撥水性を付与する撥水コーティング剤が先行例によって提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1には、長鎖アルキルアルコキシシランを含む薬剤を、ガラス面にスポンジや布などにより延展した後、乾燥して処理することが記載されている。また、この特許文献1には、撥水コーティング剤が、触媒としての酸を含んでいないために長鎖アルキルアルコキシシランのシラノール化がゆっくりと進み、ガラス表面のOH基との脱水縮合が支配的に進むことで、単層被膜が得られて撥水性が向上する、旨の記載がある。
上記同様にガラス表面に撥水性を付与する撥水剤が他の先行例によっても提案されている(特許文献2参照)。この特許文献2に記載されている撥水剤は、アミノ変性ポリシロキサン及び乳酸と、水又はROH、又はROHを含む水溶液からなる。そして、この撥水剤をガラス表面に塗布すると、アミノ変性ポリシロキサンがガラス表面に吸着され、ガラス面に吸着している水又は溶液中の水の存在により、乳酸を触媒として、アルコキシ基が加水分解されて架橋反応を起こす。また、アルコキシ基がガラス表面のSiOH基とも反応して、アミノ変性ポリシロキサンがガラス表面に接着し、撥水性を付与する、とされている。
さらに、車両塗装面に適用することのできる処理剤がさらに他の先行例によって提案されている(特許文献3参照)。この特許文献3に記載されている処理剤は、アミノ基含有ポリオルガノシロキサンと有機酸とポリジメチルシロキサンと水系溶媒とを含有している。
特開2013−203797号公報(段落0008、段落0014) 特開平10−102046号公報(段落0006、段落0008) 特開平9−157546号公報(段落0009〜0013、段落0026、段落0038)
特許文献1によって提案されている撥水コーティング剤は、触媒を含んでいなくてもガラス表面に撥水性を付与することができる、とされているけれども、ガラス以外の硬質表面、たとえばプラスチック素材表面や塗装面のような硬質表面に対しては、長鎖アルキルアルコキシシランの反応する部分が存在しないために十分な撥水効果を得ることができなかった。
特許文献2によって提案されている撥水剤は、アミノ変性ポリシロキサンがガラス表面に化学的に吸着するものではあるけれども、プラスチック素材や塗装面のようなガラス以外の硬質表面に対しては、アミノ変性ポリシロキサンのカチオン性による吸着作用のみが働くことになるために、十分な耐久性を有する撥水被膜を形成することができない。
特許文献3によって提案されている処理剤は、ガラス以外の硬質表面に対して噴霧によって撥水性を付与することができる。しかし、分子鎖の両末端がメチル基であるアミノ基含有ポリオルガノシロキサンを用いると、架橋反応が生じないために十分な撥水耐久性が得られない。分子鎖の両末端がメトキシ基やエトキシ基であるアミノ基含有ポリオルガノシロキサンを用いることによって架橋反応に伴う耐久性は得られるけれども、架橋する前と比較して、架橋した分子内のアミノ基という極性基の比率が変わらないために撥水性が向上することはない。また、5〜300cStのポリジメチルシロキサンを併用すると、処理面上に水滴が存在している状態であっても、処理剤が水滴となじむことによって均一に塗布することができる、とされているけれども、ポリジメチルシロキサンは疎水性物質であり、水滴が残った状態では液弾きが発生しやすくなって十分な撥水耐久性が得られなくなる。
上記したように、先行例によって提案されている技術によっては、ガラスやプラスチックの表面、塗装面といった多種類の処理物の硬質表面に、撥水性と撥水耐久性に優れた撥水性被膜を形成することが困難であった。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、アミノ基のカチオン性及び加水分解性基の架橋反応性を利用し、併せて、ポリシロキサンの撥水性を利用することによって、優れた撥水性及び撥水耐久性を得ることのできる撥水性コーティング組成物を提供することを目的としている。
本発明に係る撥水性コーティング組成物は、処理物の硬質表面に撥水性被膜を形成することに用いられる。そして、アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサンとしてのA種ポリシロキサンを含有する、というものである。アミノ基は−R−NH、又は−R−NH−R−NH(R、R、Rはそれぞれ独立した炭素数1〜5の炭化水素)の化学式で表される。ここで、「A種ポリシロキサン」とは、「アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサン」という物質名を簡略に表記するために便宜的に言い換えた用語である。
これらの発明に係る撥水性コーティング組成物によると、A種ポリシロキサンのアミノ基のカチオン性によって処理物(基材)の表面に対する吸着性が得られるために、処理物の種類を問わず、A種ポリシロキサンが硬質表面に吸着する。そして、A種ポリシロキサンは、アミノ基のカチオン性を利用した吸着性によって硬質表面に吸着しているだけで撥水性を発揮し、それに加えて、A種ポリシロキサンの加水分解性基が架橋反応して高分子量化することにより、降雨や摩擦などに対する優れた撥水耐久性を発揮するようになる。また、
本発明に係る撥水性コーティング組成物は、処理物の硬質表面に撥水性被膜を形成することに用いられる撥水性コーティング組成物であって、アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサンとしてのA種ポリシロキサンを含有し、前記A種ポリシロキサンは、上記加水分解性基がアルコキシ基であるA種ポリシロキサン、上記加水分解性基がシラノール基であるA種ポリシロキサン、及び、上記加水分解性基がアルコキシ基及びシラノール基であるA種ポリシロキサンから選ばれる1種、2種又は3種のA種ポリシロキサンを含む、というものである。アルコキシ基は−OR(Rは炭素数1〜3の炭化水素基)の化学式で表される。シラノール基はつぎの化学式(化1)で表される。
Figure 2017066205
(RとRはそれぞれ独立した炭素数1〜3の炭化水素基)
本発明では、上記A種ポリシロキサンと共に、アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサンとしてのB種ポリシロキサンを含有していてもよい。アミノ基は−R−NH、又は−R−NH−R−NH(R、R、Rはそれぞれ独立した炭素数1〜5の炭化水素)の化学式で表される。ここで、「B種ポリシロキサン」とは、「アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサン」という物質名を簡略に表記するために便宜的に言い換えた用語である。この発明によると、B種ポリシロキサンのアミノ基のカチオン性によって処理物(基材)の表面に対する吸着性が得られるために、処理物の種類を問わず、B種ポリシロキサンが硬質表面に吸着する。そして、B種ポリシロキサンが、アミノ基のカチオン性を利用した吸着性によって硬質表面に吸着しているだけで撥水性を発揮する。
本発明では、上記A種ポリシロキサンと共に、分子鎖の末端に加水分解性基を有するポリシロキサンとしてのC種ポリシロキサンを含有してもよい。ここで、「C種ポリシロキサン」とは、「分子鎖の末端に加水分解性基を有するポリシロキサン」という物質名を簡略に表記するために便宜的に言い換えた用語である。
この発明に係る撥水性コーティング組成物によると、A種ポリシロキサンのアミノ基のカチオン性によって処理物(基材)の表面に対する吸着性が得られるために、処理物の種類を問わず、A種ポリシロキサンが硬質表面に吸着する。そして、A種ポリシロキサンは、アミノ基のカチオン性を利用した吸着性によって硬質表面に吸着しているだけで撥水性を発揮し、それに加えて、A種ポリシロキサンの加水分解性基が架橋反応して高分子量化することにより、降雨や摩擦などに対する優れた撥水耐久性を発揮するようになる。その上、C種ポリシロキサンが配合されていることにより、C種ポリシロキサンとA種ポリシロキサンとの加水分解性基同士の架橋反応により、A種ポリシロキサンの架橋構造の中に撥水性の高いポリシロキサン部分が導入される。そのために、当該撥水性コーティング組成物によると、高い撥水性及び撥水耐久性を両立させることが可能になる。
本発明では、上記A種ポリシロキサンと共に、アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサンとしてのB種ポリシロキサン及び分子鎖の末端に加水分解性基を有するポリシロキサンとしてのC種ポリシロキサンを含有してもよい。
本発明では、上記したA種ポリシロキサン、B種ポリシロキサン又はC種ポリシロキサンに加えて、酸を含ませることが可能である。この酸は触媒(酸触媒)として作用し、A種ポリシロキサン、B種ポリシロキサン及びC種ポリシロキサンの処理物の硬質表面への反応性を維持し、施工直後の撥水性と撥水耐久性とを得ることに役立つ。酸は有機酸、無機酸から適宜選択して使用する事が出来る。有機酸としては、ギ酸、酢酸、乳酸、モノクロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エチルスルホン酸、メチルスルホン酸、エチレンジスルホン酸、ドデシルスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸類、パーフルオロアルキルスルホン酸類、マレイン酸、ピクリン酸、トリヒドロキシ安息香酸、トリニトロフェノール、スルファミン酸、フルオロケイ酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸などから適宜選択して使用する事が出来る。無機酸は硫酸、亜硫酸、発煙硫酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、亜リン酸、ピロリン酸、硝酸、硫化水素、ヨウ素酸、などから適宜選択して使用する事が出来る。
本発明では、上記C種ポリシロキサンが、分子鎖の両末端に加水分解性基を有していてもよい。このものによると、分子鎖の両末端の加水分解性基が架橋反応して高分子量化することにより、降雨や摩擦などに対する優れた撥水耐久性を発揮する。
本発明では、上記C種ポリシロキサンが、側鎖に親油基を有するポリシロキサンを含むことが望ましい。また、本発明では、上記C種ポリシロキサンが、上記親油基として炭素数2以上のアルキル基を有するC種ポリシロキサン、上記親油基としてフェニル基を有するC種ポリシロキサン、及び、上記親油基として炭素数2以上のアルキル基及びフェニル基を有するC種ポリシロキサンから選ばれる1種、2種又は3種のC種ポリシロキサン
を含むことが望ましい。炭素数2以上のアルキル基は−(CH)n−CH(nは1以上の整数)の化学式で表される。フェニル基はつぎの化学式(化2)で表される。炭素数2以上のアルキル基は−(CH)n−CH(nは1以上の整数)の化学式で表される。フェニル基はつぎの化学式(化2)で表される。
Figure 2017066205
C種ポリシロキサンが側鎖に親油基を有して、C種ポリシロキサンの側鎖の一部が親油基によって変性されていると、処理物の硬質表面への塗布性が改善されて、撥水成分を均一に硬質表面にコーティングしやすくなる。特に、この発明のように、C種ポリシロキサンが、側鎖に親油基を有し、前記親油基が炭素数2以上のアルキル基又はフェニル基であるポリシロキサン、又はそれら両方のポリシロキサンを含んでいると、少量でも顕著な塗布性の改良効果が得られるため、撥水性にムラが生じにくくなり、そのような撥水性の改善効果を通じて、より高い撥水性を感じられるようになると共に、架橋反応も均一に進行するために、さらに高い撥水耐久性が得られる。
本発明では、上記A種ポリシロキサンの粘度が10〜3000csであることが望ましい。A種ポリシロキサンの粘度が10〜3000csの範囲に収まっていると、硬質表面への撥水性付与性能や撥水持続性に優れ、油膜になりにくいという利点がある。粘度が10よりも小さいと、A種ポリシロキサンが硬質表面に留まりにくくなり、3000csより大きいと、コーティング作業性が低下する。
本発明では、上記A種ポリシロキサンのアミノ当量が300〜10000であることが望ましい。A種ポリシロキサンのアミノ当量が300より小さいと、硬質表面への撥水性付与性能が十分に発揮されなくなり、10000より大きいと、硬質表面への接着性が低下し、油膜が生じやすく、撥水持続性も低下する。アミノ当量が300〜10000であると、硬質表面への接着性に優れるほか、油膜になりにくく、撥水持続性にも優れるという利点を有する。
本発明では、上記C種ポリシロキサンの粘度が10〜3000csであることが望ましい。C種ポリシロキサンの粘度が10〜3000csの範囲に収まっていると、硬質表面への撥水性付与性能や撥水持続性に優れ、油膜になりにくいという利点がある。粘度が10よりも小さいと、A種ポリシロキサンが硬質表面に留まりにくくなり、3000csより大きいと、コーティング作業性が低下する。
本発明では、上記A種ポリシロキサン又は上記B種ポリシロキサンに対して、側鎖に親油基を有するC種ポリシロキサンの配合比率が、1000:1〜1:2wt%であることが望ましい、配合比率が1000:1wt%より低いと、A種ポリシロキサン又は上記B種ポリシロキサンの架橋構造の中に導入される側鎖に親油基をを有するC種ポリシロキサンの量が少なくなりすぎて十分な撥水性が得られなくなる。配合比率が1:2wt%より高いと、硬質表面への吸着性が不足したり、架橋反応による高分子量化が不十分になり、十分な撥水耐久性を得にくくなる。
本発明に係る撥水性コーティング組成物によると、A種ポリシロキサン及びB種ポリシロキサンのアミノ基のカチオン性によって処理物の硬質表面に対する吸着性が得られるために、処理物の種類を問わず、A種ポリシロキサン及びB種ポリシロキサンが硬質表面に吸着して撥水性を発揮する。それに加えて、A種ポリシロキサンの加水分解性基が架橋反応して高分子量化することにより、降雨や摩擦などに対する優れた撥水耐久性をも発揮するようになる。さらに、C種ポリシロキサンが配合されていることにより、A種ポリシロキサンの架橋構造の中に撥水性の高いポリシロキサン部分が導入されて、高い撥水性及び撥水耐久性を両立させることが可能になる。
表1に本発明に係る撥水性コーティング組成物を調製するに当たって選択することのできるA種ポリシロキサンのメーカー、商品名(製品名)、粘度、アミノ当量を例示し、表2に本発明に係る撥水性コーティング組成物を調製するに当たって選択することのできるB種ポリシロキサンのメーカー、商品名(製品名)、粘度、アミノ当量を例示し、表3に本発明に係る撥水性コーティング組成物を調製するに当たって選択することのできるC種ポリシロキサンのメーカー、商品名(製品名)、粘度、側鎖極性基の種類を例示している。本発明に係る撥水性コーティング組成物は、A種ポリシロキサンとして表1に列挙されている製品の中から任意の製品を選択使用することが可能であり、B種ポリシロキサンとして表2に列挙されている製品の中から任意の製品を選択使用することが可能であり、C種ポリシロキサンとして表3に列挙されている製品の中から任意の製品を選択使用することが可能である。
Figure 2017066205
Figure 2017066205
Figure 2017066205
表4に示す実施例1〜6及び比較例1〜3についてそれぞれ撥水性コーティング組成物の試料を調製し、それらの各試料についての性能試験を行った。各試料に含まれる成分及び配合量(重量%)は表3に示したとおりであった。
Figure 2017066205
表4中に示した含有成分の詳細は次の通りである。
A種ポリシロキサン(KF857):アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサン
B種ポリシロキサン(KF8004,KF880):アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサン
C種ポリシロキサン(YF3804):分子鎖の両末端に加水分解性基を有するポリシロキサン(側鎖にフェニル基を有する)
C種ポリシロキサン(X21−5841):アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサン(側鎖にメチル基を有する)
IPA:イソプロピルアルコール
表4中に示した含有成分中のIPAとは、イソプロピルアルコールであり、溶剤である。溶剤はIPA以外でも、メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール、セカンダリーブチルアルコール、ベンジルアルコール、クラレ社製のソルフィット、ソルフィットーAC、などのアルコール系溶剤、トルエン、キシレン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ノルマルヘプタン、イソオクタン、ノルマルデカン、エクソンモービル社製のアイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、シェルケミカルズジャパン社製のシェルゾールTG、シェルゾールTK、シェルゾールTM、シェルゾールS、出光興産社製のIPソルベント1016、IPソルベント1620、IPソルベント2028、IPソルベント2835、などの炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコールなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ、酢酸アミル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチルなどのエステル系溶剤、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトールなどのエーテル系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、などのグリコール系溶剤、ダウケミカル社製のダワノールPM、ダワノールDPM、ダワノールTPM、ダワノールPnP、ダワノールDPnP、ダワノールPnB、ダワノールDPnB、ダワノールTPnB、ダワノールPMA、ダワノールPPH、ダワノールDMM、などのグリコールエーテル系溶剤、ブチルカルビトールアセテートやエチルカルビトールアセテートなどのグリコールエステル系溶剤、塩化メチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、などのハロゲン系溶剤、といったA種ポリシロキサン、B種ポリシロキサン、C種ポリシロキサンを希釈可能な溶剤を適宜選択して使用する事が出来る。また、A種ポリシロキサン、B種ポリシロキサン、C種ポリシロキサンを陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤を適宜選択して用いて水溶性化して使用する事も出来る。
<試験方法>
(1)ガラスでの撥水性
充分に洗浄したガラス板に各試料の液剤を塗布してから、塗布後すぐに綿タオルで拭き上げ、室温で1時間放置して接触角を測定した。
(2)ガラスでの撥水耐久性
充分に洗浄した乗用車(車種名:日産ウイングロード)のフロントガラスの表面を9分割し、それぞれの区画に各試料の液剤を塗布してから、塗布後すぐに綿タオルで拭き上げ、室温で1時間放置し、カーシャンプーで20回摺り洗いした後に流水で濯いだ。次に水をかけて撥水性を目視で評価した。
(3)ポリカーボネートに対する濡れ
屋外に3年以上放置した150cm四方のポリカーボネート板を洗浄して表面の汚れを除去したものを試験板とし、その表面を9分割してそれぞれの区画に各試料の液剤を塗布して10秒間放置し、塗布した液剤の弾き具合を目視で評価した。
(4)ポリカーボネートでの撥水性
屋外に3年以上放置した150cm四方のポリカーボネート板を洗浄して表面の汚れを除去したものを試験板とし、その表面を9分割してそれぞれの区画に各試料の液剤を塗布してから、塗布後すぐに綿タオルで拭き上げ、室温で1時間放置して接触角を測定した。
(5)ポリカーボネートでの撥水耐久性
屋外に3年以上放置した150cm四方のポリカーボネート板を洗浄して表面の汚れを除去したものを試験板とし、その表面を9分割してそれぞれの区画に各試料の液剤を塗布してから、塗布後すぐに綿タオルで拭き上げた。これを室温で1時間放置し、流水を10分間かけ続けた後に、綿タオルで水滴を拭き上げ、室温で10分間乾燥した。次に水をかけて撥水性を目視で評価した。
<評価>
(1)ガラスでの撥水性
◎:接触角が95°以上
○:接触角が95°以上95°未満
△:接触角が85°以上90°未満
×:接触角が85°未満
(2)ガラスでの撥水耐久性
◎:水玉の形が半球状に揃っており、水が水膜状にならずに線状に流れ落ちる。
○:水玉の形が半球状に揃っているが、水が水膜状になって流れ落ちる。
△:水玉の形が不均一で、水が水膜状になって流れ落ちる。
×:水玉の形にならず、水が水膜状になって流れ落ちる。
(3)ポリカーボネートに対する塗布性
◎:液弾きがなく、均一に塗布できている。
○:液弾きがないが、均一に塗布できず、塗布部分に凹凸が発生する。
△:塗布部分の面積比30%未満の部分に液弾きが発生し、均一に塗布できない。
×:塗布部分の面積比30%以上の部分に液弾きが発生し、均一に塗布できない。
(4)ポリカーボネートでの撥水性
◎:接触角が95°以上
○:接触角が90°以上95°未満
△:接触角が85°以上90°未満
×:接触角が85°未満
(5)ポリカーボネートでの撥水耐久性
◎:水玉の形が半球状に揃っており、水が水膜状にならずに線状に流れ落ちる。
○:水玉の形が半球状に揃っているが、水が水膜状になって流れ落ちる。
△:水玉の形が不均一で、水が水膜状になって流れ落ちる。
×:水玉の形にならず、水が水膜状になって流れ落ちる。
表4に示されているように、含有成分としてA種ポリシロキサン、側鎖に親油基であるフェニル基を有するC種ポリシロキサンを含有する実施例1〜実施例4では、A種ポリシロキサンを含有していない比較例1〜3に比べて、ガラスの硬質表面での試料の接触角から判断しても、ガラス及びポリカーボネートに対して高い撥水性と撥水耐久性を示し、◎の評価が得られた。このことにより、実施例1〜実施例4の試料は、処理物がガラスであっても、ポリカーボネートのようなプラスチックであっても、それらの硬質表面に撥水性や撥水耐久性に優れた被膜を形成することが判る。特に、実施例1〜実施例4の試料は、C種ポリシロキサンが親油基であるフェニル基を有していることによる塗布性の改善効果を発揮する。そのため、実施例1〜実施例4の試料は、ポリカーボネートの硬質表面に対する塗布性が、側鎖にフェニル基を有していないC種ポリシロキサンを用いた実施例5及び実施例6の試料を凌駕し、実施例5及び実施例6の試料よりも硬質表面に均一な被膜を形成しやすいということが云える。しかしながら、実施例5の試料は、A種ポリシロキサンを含有するけれども、側鎖にフェニル基を有するC種ポリシロキサンを含有していない。それにもかかわらず、ガラスやポリカーボネートの硬質表面に対する撥水性や撥水耐久性などは、全体として、比較例1〜3よりも優れている。
さらに、A種ポリシロキサンを含まず、B種ポリシロキサン又はC種ポリシロキサンのみを含有している比較例1〜比較例3は、撥水耐久性が×の評価であり、このことにより、硬質表面に対する優れた吸着性がA種ポリシロキサンによって顕著に発揮されていると云える。
本発明の撥水性コーティング組成物は、本発明の目的を損なわない範囲でトリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、ジエチルジエトキシシシラン、トリメチルプロポキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、トリエチルプロポキシシラン、ジエチルジプロポキシシシランなどの混合可能なシラン化合物、エポキシ基、カルビノール基、メタクリル基、ジオール基、カルボキシル基、フロロアルキル基、ポリエーテル基、アラルキル基、メルカプト基、フェノール基、アクリル基などで変性された混合可能なポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンを適宜選択して使用する事が出来る。

Claims (13)

  1. 処理物の硬質表面に撥水性被膜を形成することに用いられる撥水性コーティング組成物であって、
    アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサンとしてのA種ポリシロキサンを含有することを特徴とする撥水性コーティング組成物。
  2. 処理物の硬質表面に撥水性被膜を形成することに用いられる撥水性コーティング組成物であって、
    アミノ基及び加水分解性基の両方を有するポリシロキサンとしてのA種ポリシロキサンを含有し、
    前記A種ポリシロキサンは、
    上記加水分解性基がアルコキシ基であるA種ポリシロキサン、上記加水分解性基がシラノール基であるA種ポリシロキサン、及び、上記加水分解性基がアルコキシ基及びシラノール基であるA種ポリシロキサンから選ばれる1種、2種又は3種のA種ポリシロキサンを含む請求項1に記載した撥水性コーティング組成物。
  3. 上記A種ポリシロキサンと共に、アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサンとしてのB種ポリシロキサンを含有する請求項1または請求項2に記載した撥水性コーティング組成物。
  4. 上記A種ポリシロキサンと共に、分子鎖の末端に加水分解性基を有するポリシロキサンとしてのC種ポリシロキサンを含有する請求項1または請求項2に記載した撥水性コーティング組成物。
  5. 上記A種ポリシロキサンと共に、アミノ基を有して加水分解性基を有しないポリシロキサンとしてのB種ポリシロキサン及び分子鎖の末端に加水分解性基を有するポリシロキサンとしてのC種ポリシロキサンを含有する請求項1または請求項2に記載した撥水性コーティング組成物。
  6. 酸を含む請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
  7. 上記C種ポリシロキサンが、分子鎖の両末端に加水分解性基を有する請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
  8. 上記C種ポリシロキサンが、側鎖に親油基を有する請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
  9. 上記C種ポリシロキサンが、
    上記親油基として炭素数2以上のアルキル基を有するC種ポリシロキサン、上記親油基としてフェニル基を有するC種ポリシロキサン、及び、上記親油基として炭素数2以上のアルキル基及びフェニル基を有するC種ポリシロキサンから選ばれる1種、2種又は3種のC種ポリシロキサンを含む請求項8に記載した撥水性コーティング組成物。
  10. 上記A種ポリシロキサンの粘度が10〜3000csである請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
  11. 上記A種ポリシロキサンのアミノ当量が300〜10000である請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
  12. 上記C種ポリシロキサンの粘度が10〜3000csである請求項4ないし請求項11のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
  13. 上記A種ポリシロキサン及び上記B種ポリシロキサンのうちの一方又は両方に対して、側鎖に親油基を有するC種ポリシロキサンの配合比率が、1000:1〜1:2wt%である請求項4ないし請求項12のいずれか1項に記載した撥水性コーティング組成物。
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