JP6438783B2 - 塗装面用表面保護剤 - Google Patents

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本発明は、塗装面用表面保護剤に関し、詳しくは、自動車等の屋外塗装面を保護するための塗装面用表面保護剤に関する。
従来より、自動車の塗装面に塗布され、塗装面に艶および光沢を与えるとともに、塗装面を保護する艶出し保護剤が知られている。
このような艶出し保護剤として、例えば、湿気硬化性シリコーンレジン、硬化触媒、および、分子の末端に少なくとも1つのアルコキシ基を有する反応性シリコーンオイルとを含有する屋外塗装面用表面保護剤が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−45507号公報
しかし、上記した特許文献1に記載の屋外塗装面用表面保護剤では、塗装面に処理(塗布)した直後の初期の撥水性が不十分な場合や、屋外塗装面用表面保護剤が処理された塗装面を洗浄した場合に撥水性が低下する場合がある。
そこで、本発明の目的は、処理直後の初期撥水性、および、撥水性の洗浄耐久性を向上させることができる塗装面用表面保護剤を提供することにある。
本発明の塗装面用表面保護剤は、湿気硬化性シリコーンレジンと、硬化触媒と、片方の分子末端において、少なくとも1つの反応性官能基を有する第1の反応性シリコーンオイルと、両方の分子末端のそれぞれにおいて、少なくとも1つの反応性官能基を有する第2の反応性シリコーンオイルとを含有することを特徴としている。
また、本発明の塗装面用表面保護剤では、前記第1の反応性シリコーンオイルと前記第2の反応性シリコーンオイルとの総量中に、前記第1の反応性シリコーンオイルが35〜95質量%含有され、前記第2の反応性シリコーンオイルが5〜65質量%含有されていることが好適である。
本発明の塗装面用表面保護剤によれば、塗装面に塗布された後、硬化触媒および空気中の水分が作用して、第1のシリコーンオイルおよび第2のシリコーンオイルとともに、湿気硬化性シリコーンレジンが硬化し、塗装面に、洗浄後においても容易に塗装面から剥離せず、塗装面に良好な撥水性を付与する皮膜を形成することができる。
そのため、この塗装面用表面保護剤によれば、塗装面に塗布して乾燥するという簡単な作業で、塗布直後から塗装面に良好な撥水性を付与することができ、さらに、洗浄による撥水性の低下を抑制することができる。
本発明の塗装用表面保護剤は、必須成分として、湿気硬化性シリコーンレジンと、硬化触媒と、第1の反応性シリコーンオイルと、第2の反応性シリコーンオイルとを含有している。
湿気硬化性シリコーンレジンは、例えば、アルコキシシリル基(SiOR、後述する一般式(1)においてR2がアルキル基の場合)を有する低分子量の酸化ケイ素化合物であって、硬化触媒の存在下で、アルコキシシリル基の架橋により、常温で硬化するものが挙げられる。
湿気硬化性シリコーンレジンとしては、例えば、下記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物が挙げられる。
一般式(1):
Figure 0006438783
(一般式(1)中、R1は、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示し、R2はアルキル基を示し、nは0〜3の整数を示す。また、R1およびR2は、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。)
1において、非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリルなどの炭素数6〜8のアリール基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、o、mまたはp−メチルベンジルなどの炭素数7または8のアラルキル基が挙げられる。
1において、置換の1価の炭化水素基としては、上記した非置換の1価の炭化水素基の水素原子を、置換基で置換したものが挙げられ、このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素など)、ヒドロキシル、シアノ、アミノ、カルボキシルなどが挙げられる。これらの置換基は、同一であっても、それぞれ異なっていてもよく、また、例えば、1〜3個置換していてもよい。
1のうち、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基が挙げられる。
2において、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
また、R1とR2とは、各々独立し、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。
nは、例えば、0〜3の整数を示し、好ましくは、1または2を示す。
このようなアルコキシシラン化合物としては、具体的には、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、または、これらの混合物などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物とは、上記したアルコキシシラン化合物に水を加えて、公知の触媒の存在下で撹拌しながら昇温することにより、部分的に加水分解を生じさせるとともに、縮合させることにより得られるものである。
湿気硬化性シリコーンレジンの25℃における動粘度は、例えば、0.1mm2/s以上、好ましくは、0.5mm2/s以上であり、例えば、250mm2/s以下、好ましくは、150mm2/s以下である。
湿気硬化性シリコーンレジンは、市販品として入手可能であり、例えば、KR−401N(信越化学社製)、KR−500(信越化学社製)、X−40−9238(信越化学社製)などが挙げられる。これら湿気硬化性シリコーンレジンは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
湿気硬化性シリコーンレジンは、塗装面用表面保護剤中に、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、1質量%以上、例えば、75質量%以下、好ましくは、50質量%以下、さらに好ましくは、20質量%以下の割合で、配合されている。
湿気硬化性シリコーンレジンの配合割合が上記下限値を下回ると、均一な皮膜を得ることができず、また、上記上限値を上回ると、皮膜形成においては何ら問題を生じないが、作業性、仕上がりに困難を生じる場合がある。
硬化触媒としては、湿気硬化性シリコーンレジンを硬化させ得る触媒であれば、特に制限されないが、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクチレート、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物、例えば、アルミニウムトリス(アセチルアセトン)、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)などの有機アルミニウム化合物、例えば、ジルコニウム(アセチルアセトン)、ジルコニウムトリス(アセチルアセトン)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機ジルコニウム化合物、例えば、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機チタニウム化合物などの有機金属化合物、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類や、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類などの酸、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基や、エチレンジアミン、アルカノールアミンなどの有機塩基などのアルカリ、例えば、アミノ変性シリコーン、アミノシラン、シラザン、アミン類などのアミノ化合物などが挙げられる。これらのうち、好ましくは、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタニウム化合物、鉱酸類が挙げられる。
硬化触媒は、市販品として入手可能であり、例えば、D−20(信越化学社製)、DX−9740(信越化学社製)、DX−175(信越化学社製)などが挙げられる。これら硬化触媒は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
硬化触媒の配合割合は、湿気硬化性シリコーンレジン100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、さらに好ましくは、2質量部以上であり、例えば、50質量部以下、好ましくは、20質量部以下、さらに好ましくは、10質量部以下である。
なお、硬化触媒は、予め湿気硬化性シリコーンレジンに含有されていてもよい。予め硬化触媒が含有されている湿気硬化性シリコーンレジンは、市販品として入手可能であり、例えば、KR−400(硬化触媒DX−9740;10質量%含有、信越化学社製)、KR−401(硬化触媒DX−175;5質量%含有、信越化学社製)などが挙げられる。これらの硬化触媒を予め含有した湿気硬化性シリコーンレジンは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
第1の反応性シリコーンオイルは、シロキサン結合からなる直鎖の主鎖を有する直鎖ポリシロキサンである。第1の反応性シリコーンオイルでは、主鎖の片方の末端に位置するケイ素原子が、反応性官能基として、ヒドロシリル基(SiH)、シラノール基(SiOH)、またはアルコキシシリル基(SiOR)を形成している。すなわち、第1の反応性シリコーンオイルは、片方の分子末端において、少なくとも1つの反応性官能基を有している。第1の反応性シリコーンオイルは、具体的には、下記一般式(2)で示される。
一般式(2):
Figure 0006438783
上記一般式(2)において、R3としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などの非置換のアルキル基、例えば、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの置換のアルキル基、例えば、フェニル基などの非置換のアリール基などが挙げられる。好ましくは、非置換のアルキル基が挙げられる。また、R3は、1種のみが導入されていてもよく、また、2種以上が併用して導入されていてもよい。
また、上記一般式(2)において、R4としては、例えば、水素原子、例えば、ヒドロキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基などのアルコキシ基が挙げられる。好ましくは、アルコキシ基が挙げられる。また、R4は、1種のみが導入されていてもよく、また、2種以上が併用して導入されていてもよい。
上記一般式(2)において、mは、例えば、0であり、例えば、1以上の整数であり、例えば、2以下の整数である。好ましくは、0である。
また、上記一般式(2)において、nは、例えば、0であり、例えば、1以上、好ましくは、5以上、さらに好ましくは10以上の整数であり、例えば、600以下、好ましくは、250以下の整数である。
第1の反応性シリコーンオイルの25℃における動粘度は、例えば、0.65mm2/s以上、好ましくは、2mm2/s以上、さらに好ましくは、5mm2/s以上であり、例えば、1000mm2/s以下、好ましくは、500mm2/s以下であり、さらに好ましくは、100mm2/s以下である。
第1の反応性シリコーンオイルは、市販品として入手可能であり、例えば、X−24−9377(信越化学社製)、X−24−9011(信越化学社製)などが挙げられる。また、これら第1の反応性シリコーンオイルは、単独使用または2種類以上併用することができる。
第1の反応性シリコーンオイルは、塗装面用表面保護剤中に、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上、例えば、20質量%以下、好ましくは、10質量%以下、さらに好ましくは、5質量%以下の配合割合で、配合されている。
また、第1の反応性シリコーンオイルは、湿気硬化性シリコーンレジン100質量部に対して、例えば、5質量部以上、好ましくは、20質量部以上であり、例えば、140質量部以下、好ましくは、75質量部以下である。
また、第1の反応性シリコーンオイルは、第1の反応性シリコーンオイルと第2の反応性シリコーンオイルとの総量中に、例えば、35質量%以上、好ましくは、55質量%以上、例えば、95質量%以下、好ましくは、85質量%以下の配合割合で、含有されている。
第2の反応性シリコーンオイルは、第1の反応性シリコーンオイルと同様に、シロキサン結合からなる直鎖の主鎖を有する直鎖ポリシロキサンである。第2の反応性シリコーンオイルでは、第1の反応性シリコーンオイルと異なり、主鎖の両方の末端のそれぞれに位置するケイ素原子が、反応性官能基として、シラノール基(SiOH)を形成している。すなわち、第2の反応性シリコーンオイルは、両方の分子末端のそれぞれにおいて、少なくとも1つの反応性官能基を有している。第2の反応性シリコーンオイルは、具体的には、下記一般式(3)で示される。
一般式(3):
Figure 0006438783
なお、上記一般式(3)において、R3としては、例えば、上記した一般式(2)のR3と同様の官能基が挙げられる。好ましくは、非置換のアルキル基が挙げられる。また、R3は、1種のみが導入されていてもよく、また、2種以上が併用して導入されていてもよい。
上記一般式(3)において、xは、例えば、0であり、例えば、1以上の整数であり、例えば、2以下の整数である。好ましくは、2である。
また、上記一般式(3)において、yは、例えば、0であり、例えば、1以上の整数であり、例えば、2以下の整数である。好ましくは、2である。
また、上記一般式(3)において、nは、例えば、0であり、例えば、1以上、好ましくは、5以上、さらに好ましくは10以上の整数であり、例えば、600以下、好ましくは、250以下の整数である。
第2の反応性シリコーンオイルの25℃における動粘度は、例えば、0.65mm2/s以上、好ましくは、10mm2/s以上、さらに好ましくは、35mm2/s以上であり、例えば、5000mm2/s以下、好ましくは、1000mm2/s以下、さらに好ましくは、700mm2/s以下であり、より一層好ましくは、100mm2/s以下である。
第2の反応性シリコーンオイルは、市販品として入手可能であり、例えば、BY16−817、BY16−873、PRX413(以上、東レ・ダウコーニング社製)、YF3800、XF3905、YF3057(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、WACKER CT 601 M、WACKER FINISH WS 62 M(以上、旭化成ワッカーシリコーン社製)、X−21−5841、KF−9701(以上、信越化学社製)などが挙げられる。
第2の反応性シリコーンオイルは、塗装面用表面保護剤中に、例えば、0.05質量%以上、好ましくは、0.1質量%以上、例えば、10質量%以下、好ましくは、5質量%以下、さらに好ましくは、3質量%以下の割合で、配合されている。
また、第2の反応性シリコーンオイルは、湿気硬化性シリコーンレジン100質量部に対して、例えば、2質量部以上、好ましくは、5質量部以上であり、例えば、70質量部以下、好ましくは、35質量部以下である。
また、第2の反応性シリコーンオイルは、第1の反応性シリコーンオイルと第2の反応性シリコーンオイルとの総量中に、例えば、5質量%以上、好ましくは、15質量%以上、例えば、65質量%以下、好ましくは、45質量%以下の配合割合で、含有されている
第1の反応性シリコーンオイルと第2の反応性シリコーンオイルとの総量中における第2の反応性シリコーンオイルの配合割合が、上記下限値以上、上記上限値以下であると、初期撥水性および撥水耐久性を向上させることができる。
第1の反応性シリコーンオイルと第2の反応性シリコーンオイルとの総量中における第2の反応性シリコーンオイルの配合割合が、上記下限値を下回ると、初期撥水性および撥水耐久性が低下する場合がある。また、第1の反応性シリコーンオイルと第2の反応性シリコーンオイルとの総量中における第2の反応性シリコーンオイルの配合割合が、上記上限値を上回っても、初期撥水性および撥水耐久性が低下する場合がある。
そして、本発明のコーティング剤は、上記した成分を有機溶剤などに配合することにより、適宜調製することができる。
有機溶剤としては、湿気硬化性シリコーンレジン、硬化触媒、第1の反応性シリコーンオイルおよび第2のシリコーンオイルを溶解または分散できるものであれば、特に制限されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、エチルグリコールアセテート、酢酸アミルなどのエステル系溶剤、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン系溶剤、例えば、ミネラルスピリット、イソパラフィンなどの石油系溶剤、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサンなどのナフテン系溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、例えば、揮発性シリコーン(例えば、揮発性ジメチルポリシロキサンなど)などのシリコーン系溶剤などが挙げられる。
これら有機溶剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。有機溶剤としては、好ましくは、アルコール系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、石油系溶剤が挙げられる。
また、有機溶剤は、塗装面用表面保護剤中に、上記した各成分を除く残余の割合(質量%)で配合される。
また、塗装面用表面保護剤には、任意成分として、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、艶出し剤または保護剤として一般に慣用されている、例えば、粘度調整剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、一般の顔料または染料および蛍光顔料などの着色剤、香料、界面活性剤、シリコーンパウダーなどの添加剤を、必要に応じて適宜、配合することができる。添加剤として、シリコーンパウダーを用いると、コーティング剤の塗布後の拭き取りを効率よく行うことができる。
そして、このようにして得られた塗装面用表面保護剤を塗布する塗装面としては、例えば、車両(例えば、自動車や自動二輪、電車など)のホイールなどの金属面、車両のボディなどの塗装面、車両のバンパーなどの樹脂面などが挙げられる。また、塗装面として、さらに、船舶、航空機などの機体、自動販売機、物置、室外機、看板、建物の外壁材、カーポート、門扉などのエクステリア関連製品などの、金属面、塗装面、樹脂面なども挙げられる。
塗装面に対する塗布は、制限されず、例えば、塗装面用表面保護剤をスポンジに含浸させて、そのスポンジで、塗装面を擦るなど、適宜公知の方法が用いられる。なお、塗布方法は、例えば、刷毛塗り、スプレーコーティングなど、その目的および用途により適宜選択することができる。なお、塗布後は所定時間後に、必要により拭き取ればよい。
このようにして、塗装面に塗布された塗装面用表面保護剤は、溶剤成分が揮発するに伴って、硬化触媒および空気中の水分が作用して、第1のシリコーンオイルおよび第2のシリコーンオイルとともに、湿気硬化性シリコーンレジンが硬化し、塗装面に硬化皮膜が形成される。
なお、この硬化皮膜の形成では、加熱処理を必要とせず、その温度を、例えば、常温として、乾燥することにより、硬化反応を進行させることができる。なお、必要に応じて、加熱処理しながら、乾燥することもできる。
そして、この硬化皮膜は、洗浄後においても容易に塗装面から剥離せず、塗装面に良好な撥水性を付与する。
このように、この塗装面用表面保護剤によれば、塗装面に塗布して乾燥するという簡単な作業で、塗布直後から塗装面に良好な撥水性を付与することができ、さらに、洗浄による撥水性の低下を抑制することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、配合割合を示す部および%は質量基準によるものである。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
1.材料の説明
(1)シリコーンレジン
湿気硬化性シリコーンレジンA(商品名:KR−500(信越化学社製)、粘度:25mm2/s(25℃)、アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物、上記一般式(1)のR1:メチル基、上記一般式(1)のR2:メチル基、中重合タイプ)
湿気硬化性シリコーンレジンB(商品名:KR−401(信越化学社製)、粘度:22mm2/s(25℃)、アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物、上記一般式(1)のR1:メチル基またはフェニル基、上記一般式(1)のR2:メチル基、硬化触媒DX−175(有機チタニウム化合物)5質量%含有、耐曲げ・耐衝撃性タイプ)
(2)第1の反応性シリコーンオイル
片末端型反応性シリコーンオイル(商品名:X−24−9011(信越化学社製)、粘度:20mm2/s(25℃)、末端メトキシ変性(上記一般式(2)のR3:メチル基、上記一般式(2)のR4:メトキシ基))
(3)第2の反応性シリコーンオイル
両末端型反応性シリコーンオイルA(商品名:KF−9701(信越化学社製)、粘度:60mm2/s(25℃)、末端シラノール変性(上記一般式(3)のR3:メチル基)
両末端型反応性シリコーンオイルB(商品名:X−21−5841(信越化学社製)、粘度:30mm2/s(25℃)、末端シラノール変性(上記一般式(3)のR3:メチル基)
両末端型反応性シリコーンオイルC(商品名:RF−700(信越化学社製)、粘度:700mm2/s(25℃)、末端シラノール変性(上記一般式(3)のR3:メチル基)
両末端型反応性シリコーンオイルD(商品名:YF3800(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)、粘度:80mm2/s(25℃)、末端シラノール変性(上記一般式(3)のR3:メチル基)
両末端型反応性シリコーンオイルE(商品名:FINISH WS62M(旭化成ワッカーシリコーン社製)、粘度:70mm2/s(25℃)、末端シラノール変性(上記一般式(3)のR3:メチル基)
(4)硬化触媒
硬化触媒(商品名:DX−175(信越化学社製)、有機チタニウム化合物)
(5)シリコーンパウダー
シリコーンパウダー(商品名:KMP−590(信越化学社製))
(6)有機溶剤
有機溶剤A(イソオクタン)
有機溶剤B(イソパラフィン系溶剤)
有機溶剤C(n−オクタン)
有機溶剤D(ミネラルスピリット)
2.塗装面用表面保護剤の調製
上記した材料(シリコーンレジン、第1の反応性シリコーンオイル、第2の反応性シリコーンオイル、硬化触媒およびシリコーンパウダー)を、表1に示す配合量で、有機溶剤に、撹拌しながら順次添加し、溶解させて、各実施例および各比較例の塗装面用表面保護剤を調製した。
3.性能評価
(1)試験片の作製
JIS K 2396(自動車用艶出しコーティング剤)に規定されている白色塗装板および黒色塗装板のそれぞれに、各実施例および各比較例で得られた塗装面用表面保護剤を、ウレタンスポンジを用いて均一に塗布および乾燥させた後、表面をタオルで拭き上げて、試験片を得た。
(2)初期撥水性
得られた試験片を温度20℃湿度50%の雰囲気下で24時間乾燥させた後、乾燥された試験片を、水平面に対して40°傾斜した状態で固定し、試験片の処理面(塗装面用表面保護剤が塗布された面。以下、同じ。)に水をスプレーして、撥水状態を、目視で以下の判定基準に基づいて判定した。結果を表1および表2に示す。
<判定基準>
1:スプレーした水は、処理面上で球状の水滴となり、すぐに流れ落ちた。
2:スプレーした水は、処理面上で球状の水滴となるが、やや流れにくかった。
3:スプレーした水は、処理面上で球状の水滴となるが、跡を残しながら尾を引くように流れ落ちた。
(3)撥水耐久性
得られた試験片を温度20℃湿度50%の雰囲気下で1週間乾燥させた後、乾燥された試験片を、水平面に対して40°傾斜した状態で固定し、試験片の処理面に水をスプレーして、撥水状態(洗浄前の撥水状態)を、目視で確認した。なお、各実施例および各比較例の洗浄前の撥水状態は、上記初期撥水性と同じ判定基準に基づいて判定され、上記初期撥水性と同等の撥水性を示した。
次いで、試験片の処理面を、アルカリ性シャンプー(「W純」ソフト99社製)を染み込ませた洗車スポンジで、往復50回こすり洗いした。
その後、試験片を、水平面に対して40°傾斜した状態で固定し、試験片の処理面に水をスプレーして、撥水状態(洗浄後の撥水状態)を、目視で確認した。洗浄後の撥水状態を、洗浄前の撥水状態と比較して、以下の判定基準に基づいて判定した。結果を表1および表2に示す。
<判定基準>
1:洗浄前の撥水状態と同等の撥水状態が観察された。
2:洗浄前の撥水状態と比較して、同様に球状の水滴となるが、やや流れにくかった。
3:洗浄前の撥水状態と比較して、水滴の形状が球状にはならず、流れにくかった。
Figure 0006438783
Figure 0006438783

Claims (2)

  1. 湿気硬化性シリコーンレジンと、
    硬化触媒と、
    下記一般式(1)で示される第1の反応性シリコーンオイルと、
    下記一般式(2)で示される第2の反応性シリコーンオイルと
    を含有することを特徴とする、塗装面用表面保護剤。
    一般式(1):
    Figure 0006438783
    (上記一般式(1)において、R は、非置換のアルキル基、置換のアルキル基、または、非置換のアリール基であり、R は、水素原子、またはアルコキシ基であり、mは、0、1または2であり、nは、0、または、1以上600以下の整数である。)
    一般式(2):
    Figure 0006438783
    (上記一般式(2)において、R は、非置換のアルキル基、置換のアルキル基、または、非置換のアリール基であり、xは、0、1または2であり、yは、0、1または2であり、nは、0、または、1以上600以下の整数である。)
  2. 前記第1の反応性シリコーンオイルと前記第2の反応性シリコーンオイルとの総量中に、前記第1の反応性シリコーンオイルが35〜95質量%含有され、前記第2の反応性シリコーンオイルが5〜65質量%含有されていることを特徴とする、請求項1に記載の塗装面用表面保護剤。
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