JP2007070606A - 車両用防汚コーティング剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の長距離走行後においても、車両の表面を保護するとともに防汚性を維持することができる、貯蔵安定性に優れた車両用防汚コーティング剤を提供すること。
【解決手段】湿気硬化性シリコーンオリゴマーと硬化触媒とを配合して、コーティング剤の硬化塗膜の表面硬度が、鉛筆硬度で4H以上である車両用防汚コーティング剤を調製する。この車両用防汚コーティング剤によれば、貯蔵安定性に優れ、塗布直後のみならず、車両の長距離走行後においても、車両の表面を保護するとともに防汚性を維持することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、車両用防汚コーティング剤に関し、詳しくは、車両のホイールなどの金属面、車両のボディなどの塗装面、車両のバンパーなどの樹脂面などに塗布して硬化塗膜を形成し、金属面、塗装面、樹脂面に防汚性を与え、かつ、その表面を保護し、貯蔵安定性に優れた車両用防汚コーティング剤に関する。
従来より、自動車などの車両の塗装面には、表面保護剤などを塗布して、艶および光沢を与え、かつ、その表面を保護することが、よく実施されている。
このような自動車の塗装面の艶出し保護剤として、例えば、(1)湿気硬化性オルガノポリシロキサン0.1〜10.0重量部(2)被膜形成調整剤として有機錫化合物又は金属キレート又はこれらの混合物0.0005〜1.0重量部(3)キャリアーとして沸点100〜250℃の揮発性ジメチルポリシロキサン75.0〜99.0重量部(4)オルガノポリシロキサン油0.1〜20.0重量部を含有する自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−36771号公報
しかし、特許文献1に記載される自動車用劣化塗膜及び小傷修復兼つや出し剤では、揮発性ジメチルポリシロキサン、オルガノポリシロキサン油が経時的に消失するために、防汚性が低下する。そのため、塗布直後には良好な艶および光沢が得られるものの、その後に自動車の長距離走行をした場合などには、防汚性を維持できないという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、車両の長距離走行後においても、車両の表面を保護するとともに防汚性を維持することができる、貯蔵安定性に優れた車両用防汚コーティング剤を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の車両用防汚コーティング剤は、湿気硬化性シリコーンオリゴマーと硬化触媒とを含有するコーティング剤であって、コーティング剤の硬化塗膜の表面硬度が、鉛筆硬度で4H以上であることを特徴としている。
さらに、本発明の車両用防汚コーティング剤は、湿気硬化性シリコーンオリゴマーが、下記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物であることが好適である。
Si(OR4−n (1)
(一般式(1)中、Rは、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を、Rはアルキル基を、nは0〜3の整数を示す。また、RおよびRは、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。)
また、本発明の車両用防汚コーティング剤は、前記湿気硬化性シリコーンオリゴマーの動粘度が、20mm/s以下であることが好適である。
また、本発明の車両用防汚コーティング剤は、さらに、希釈剤を含有することが好適である。
また、本発明の車両用防汚コーティング剤において、前記希釈剤が、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好適である。
また、本発明の車両用防汚コーティング剤において、前記炭化水素系溶剤が、パラフィン系溶剤であることが好適である。
本発明の車両用防汚コーティング剤によれば、貯蔵安定性に優れ、塗布直後のみならず、車両の長距離走行後においても、車両の表面を保護するとともに防汚性を維持することができる。
本発明の車両用防汚コーティング剤は、湿気硬化性シリコーンオリゴマーと硬化触媒とを含有する。
本発明において、湿気硬化性シリコーンオリゴマーは、例えば、分子末端にアルコキシシリル基を有する低分子量のシリコーンアルコキシオリゴマーであって、後述する硬化触媒の存在下で、アルコキシシリル基の架橋により、常温で硬化するものが挙げられる。
このような湿気硬化性シリコーンオリゴマーとしては、例えば、下記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物が挙げられる。
Si(OR4−n (1)
(一般式(1)中、Rは、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を、Rはアルキル基を、nは0〜3の整数を示す。また、RおよびRは、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。)
としては、例えば、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。
において、非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜18のアルキル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリルなどの炭素数6〜8のアリール基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、o、mまたはp−メチルベンジルなどの炭素数7または8のアラルキル基が挙げられる。
において、置換の1価の炭化水素基としては、上記した非置換の1価の炭化水素基を、置換基で置換したものが挙げられ、このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素など)、ヒドロキシル、シアノ、アミノ、カルボキシルなどが挙げられる。これらの置換基は、同一であっても、それぞれ異なっていてもよく、また、例えば、1〜3個置換していてもよい。
のうち、好ましくは、水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数6〜8のアリール基が挙げられる。
としては、例えば、アルキル基が挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
また、RとRとは、各々独立し、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。
nは、例えば、0〜3の整数を示し、好ましくは、1または2を示す。
このようなアルコキシシラン化合物としては、具体的には、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、または、これらの混合物などが挙げられる。
アルコキシシラン化合物の部分加水分解縮合物とは、上記したアルコキシシラン化合物に水を加えて、触媒の存在下で撹拌しながら昇温することにより、部分的に加水分解を生じさせるとともに、縮合させることにより得られるものである。
また、湿気硬化性シリコーンオリゴマーは、下記の平均組成式(2)で示すこともできる。
Si(OR(4−a−b)/2 (2)
(平均組成式(2)中、Rは、水素、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を、Rはアルキル基を、aは、その平均値が0.40〜1.70の範囲内にある値を、bは、平均組成式(2)中におけるケイ素原子に結合したORの比率が5重量%以上になる値をそれぞれ示す。また、RまたはRは、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。)
なお、平均組成式(2)中、RおよびRとしては、上記した一般式(1)中のRおよびRと同様のものが挙げられる。
また、平均組成式(2)中のbは、平均組成式(2)中におけるケイ素原子に結合したORの比率が、好ましくは、30重量%以上、さらに好ましくは、40重量%以上になる値である。平均組成式(2)中のbが、平均組成式(2)中におけるケイ素原子に結合したORの比率が上記以上になる値であれば、すなわち、平均組成式(2)中のORで示されるアルコキシ基の含量が、上記以上であれば、架橋密度とともに、表面硬度が上がり、十分な防汚性を得ることができる。
また、本発明において、湿気硬化性シリコーンオリゴマーの動粘度は、例えば、20mm/s〈25℃〉以下であり、好ましくは、15mm/s〈25℃〉以下である。湿気硬化性シリコーンオリゴマーの動粘度が、20mm/s〈25℃〉以下であれば、架橋密度とともに、表面硬度が上がり、十分な防汚性を得ることができる。湿気硬化性シリコーンオリゴマーの動粘度が、20mm/s〈25℃〉を超えると、架橋密度とともに、表面硬度が下がり、十分な防汚性を得られない場合があり、作業性、仕上がりに困難を生じる場合がある。
また、湿気硬化性シリコーンオリゴマーは、市販品として入手可能であり、例えば、X−40−2308(信越化学社製)、KR−500(信越化学社製)、KC−89S(信越化学社製)などが用いられる。これら湿気硬化性シリコーンオリゴマーは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
さらに、湿気硬化性シリコーンオリゴマーの配合割合は、本発明の車両用防汚コーティング剤の全量に対して、例えば、0.1〜99重量%、好ましくは、0.1〜75重量%、さらに好ましくは、1〜70重量%、とりわけ好ましくは、1〜35重量%である。本発明の車両用防汚コーティング剤の全量に対して、湿気硬化性シリコーンオリゴマーの配合割合が0.1重量%未満では、均一な皮膜を得ることができず、また、99重量%を超えると、皮膜形成は良好である一方、作業性、仕上がりに困難を生じる場合がある。
本発明において、硬化触媒は、湿気硬化性シリコーンオリゴマーを硬化させ得る触媒であれば、特に制限されないが、例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクチレート、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物、例えば、アルミニウムトリス(アセチルアセトン)、アルミニウムトリス(アセトアセテートエチル)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセトアセテートエチル)などの有機アルミニウム化合物、例えば、ジルコニウム(アセチルアセトン)、ジルコニウムトリス(アセチルアセトン)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、ジルコニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機ジルコニウム化合物、例えば、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノメチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノエチルエーテル)、チタニウムテトラキス(エチレングリコールモノブチルエーテル)などの有機チタニウム化合物などの有機金属化合物、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類や、ギ酸、酢酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類などの酸、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基や、エチレンジアミン、アルカノールアミンなどの有機塩基などのアルカリ、例えば、アミノ変性シリコーン、アミノシラン、シラザン、アミン類などのアミノ化合物などが挙げられる。これらのうち、好ましくは、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタニウム化合物、鉱酸類が挙げられる。
また、硬化触媒は、市販品として入手可能であり、例えば、DX−9740(信越化学社製)、D−20(信越化学社製)などが用いられる。これら硬化触媒は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、硬化触媒の配合割合は、本発明における湿気硬化性シリコーンオリゴマーの全量に対して、例えば、0.1〜70重量%、好ましくは、0.1〜50重量%、さらに好ましくは、1〜50重量%、とりわけ好ましくは、3〜30重量%である。硬化触媒の配合割合が、上記の範囲内であれば、十分に硬化反応を進行させることができる。
また、本発明において、湿気硬化性シリコーンオリゴマーは、予め硬化触媒が含有されている湿気硬化性シリコーンオリゴマーの市販品を用いてもよい。そのような市販品としては、例えば、X−40−2327(硬化触媒X−40−2309A;30重量%含有、信越化学社製)、KR−400(硬化触媒DX−9740;10重量%含有、信越化学社製)などが用いられる。これらの硬化触媒を予め含有した湿気硬化性シリコーンオリゴマーは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、本発明の車両用防汚コーティング剤は、さらに、希釈剤を含有することができる。
希釈剤としては、湿気硬化性シリコーンオリゴマーおよび硬化触媒を溶解または分散できるものであれば、特に制限されないが、好ましくは、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシブチル、エチルグリコールアセテート、酢酸アミルなどのエステル系溶剤、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン系溶剤、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ミネラルターペンなどのパラフィン系溶剤や、シクロペンタン、シクロヘキサンなどのナフテン系溶剤や、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤などの炭化水素系溶剤などが挙げられる。さらに好ましくは、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤が挙げられる。また、炭化水素系溶剤として、好ましくは、パラフィン系溶剤が挙げられる。これら希釈剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、希釈剤の配合割合は、本発明の車両用防汚コーティング剤の全量に対して、各成分が配合された残余の重量%でよく、例えば、5〜95重量%、好ましくは、20〜90重量%である。また、希釈剤の配合割合は、本発明の車両用防汚コーティング剤の全量に対して、例えば、20〜99重量%、好ましくは、60〜95重量%にすることもできる。希釈剤の配合割合が、上記の範囲内であれば、コーティング剤の性能を有効に発揮させるとともに、良好な作業性、仕上がりを得ることができる。
そして、本発明の車両用防汚コーティング剤は、上記した各成分を配合することにより、適宜調製することができる。
また、本発明の車両用防汚コーティング剤には、その他に、本発明の優れた効果を阻害しない範囲において、艶出し剤または保護剤として一般に慣用されている、例えば、粘度調整剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、一般の顔料または染料および蛍光顔料などの着色剤、香料、界面活性剤などの添加剤を、必要に応じて適宜、配合することができる。
また、本発明においては、後述のように、コーティング剤を塗布し、硬化させた後の、コーティング剤の硬化塗膜の表面硬度が、鉛筆硬度で4H以上、好ましくは、7H以上である。鉛筆硬度が上記の範囲内であれば、十分な防汚性および持続性を得ることができる。
なお、鉛筆硬度は、JIS K 5400 8.4に準じて測定した、塗膜のすり傷から、塗膜の鉛筆引っかき値として示される。
そして、このようにして得られた本発明の車両用防汚コーティング剤の用途は、特に制限されないが、例えば、車両のホイールなどの金属面、車両のボディなどの塗装面、さらには、車両のバンパーなどの樹脂面の防汚コーティング剤として用いられる。金属面、塗装面、樹脂面に対する塗布は、特に制限されず、例えば、本発明の車両用防汚コーティング剤をスポンジに含浸させて、そのスポンジで、金属面、塗装面、樹脂面を擦るなど、適宜公知の方法が用いられる。なお、塗布方法は、例えば、刷毛塗り、スプレーコーティングなど、その目的および用途により適宜選択することができる。なお、塗布後は所定時間後に、必要により拭き取ればよい。
このようにして、金属面、塗装面、樹脂面に塗布された車両用防汚コーティング剤は、希釈剤などの溶剤成分が揮発するに伴なって、硬化触媒および空気中の水分が作用して湿気硬化性シリコーンオリゴマーが硬化し、金属面、塗装面、樹脂面に硬化皮膜が形成される。そして、この硬化皮膜が、金属面、塗装面、樹脂面に、良好な防汚性を付与する。そのため、この硬化皮膜は、塗布直後、さらには、車両の長時間走行後においても、車両の表面に良好な防汚性を与えることができ、かつ、その車両の表面を保護することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 100.0重量%
(アルコキシ基含量:45重量%、動粘度:0.9mm/s〈25℃〉、速硬化タイプ、R(上記一般式(1)で示されるRを示す。以下同じ。):メチルタイプ(主としてメチルである。以下同じ。))
(商品名:X−40−2327、硬化触媒X−40−2309A(リン酸タイプ)30重量%含有品、信越化学社製)
上記の成分から、車両用防汚コーティング剤を得た。
実施例2
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 95.0重量%
(アルコキシ基含量:45重量%、動粘度:0.9mm/s〈25℃〉、速硬化タイプ、R:メチルタイプ)
(商品名:X−40−2327、硬化触媒X−40−2309A(リン酸タイプ)30重量%含有品、信越化学社製)
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 5.0重量%
(アルコキシ基含量:65重量%、動粘度:4mm/s〈25℃〉、超高硬度タイプ、R:水素)
(商品名:X−40−2308、信越化学社製)
上記の成分を混合し、車両用防汚コーティング剤を得た。
実施例3
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:28重量%、動粘度:25mm/s〈25℃〉、中重合体タイプ、R:メチル)
(商品名:KR−500、信越化学社製)
硬化触媒(有機アルミニウム化合物タイプ) 0.6重量%
(商品名:DX−9740、信越化学社製)
上記の成分を、79.4重量%のイソプロピルアルコールに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
実施例4
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:65重量%、動粘度:4mm/s〈25℃〉、超高硬度タイプ、R:水素)
(商品名:X−40−2308、信越化学社製)
硬化触媒(有機アルミニウム化合物タイプ) 1.0重量%
(商品名:DX−9740、信越化学社製)
上記の成分を、79.0重量%のトルエンに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
実施例5
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:45重量%、動粘度:1.2mm/s〈25℃〉、高硬度タイプ、R:メチル)
(商品名:KR−400、硬化触媒DX−9740(有機アルミニウム化合物タイプ)10重量%含有品、信越化学社製)
上記の成分を、80.0重量%の酢酸ブチルに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
実施例6
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:45重量%、動粘度:5mm/s〈25℃〉、低重合体タイプ、R:メチル)
(商品名:KC−89S、信越化学社製)
硬化触媒(有機チタニウム化合物タイプ) 1.0重量%
(商品名:D−20、信越化学社製)
上記の成分を、20.0重量%のエチレングリコールジメチルエーテルおよび59.0重量%のメチルエチルケトンに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
実施例7
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:45重量%、動粘度:1.2mm/s〈25℃〉、高硬度タイプ、R:メチル)
(商品名:KR−400、硬化触媒DX−9740(有機アルミニウム化合物タイプ)10重量%含有品、信越化学社製)
上記の成分を、80.0重量%のイソオクタンに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
比較例1
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 100.0重量%
(アルコキシ基含量:35重量%、動粘度:22mm/s〈25℃〉、耐衝撃性タイプ、R:メチル/フェニル(メチルおよびフェニルの組合せ))
(商品名:X−40−175、硬化触媒DX−175(有機チタニウム化合物タイプ)5重量%含有品、信越化学社製)
上記の成分から、車両用防汚コーティング剤を得た。
比較例2
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 99.0重量%
(アルコキシ基含量:25重量%、動粘度:15mm/s〈25℃〉、中重合体タイプ、R:メチル)
(商品名:SR2406、東レ・ダウコーニングシリコーン社製、有効成分50重量%)
硬化触媒(ジブチル錫ジラウレート) 1.0重量%
上記の成分を混合し、車両用防汚コーティング剤を得た。
比較例3
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:24重量%、動粘度:100mm/s〈25℃〉、高重合体タイプ、R:メチル)
(商品名:X−40−9225、信越化学社製)
硬化触媒(有機チタニウム化合物タイプ) 0.6重量%
(商品名:D−20、信越化学社製)
上記の成分を、20.0重量%のジエチレングリコールおよび59.4重量%のエチルアルコールに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
比較例4
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 20.0重量%
(アルコキシ基含量:25重量%、動粘度:160mm/s〈25℃〉、厚膜化タイプ、R:メチル)
(商品名:X−40−9250、信越化学社製)
硬化触媒(有機チタニウム化合物タイプ) 0.6重量%
(商品名:D−20、信越化学社製)
上記の成分を、79.4重量%のシリコーン系溶剤に順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
比較例5
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 16.0重量%
(アルコキシ基含量:28重量%、動粘度:25mm/s〈25℃〉、中重合体タイプ、R:メチル)
(商品名:KR−500、信越化学社製)
湿気硬化性シリコーンオリゴマー 4.0重量%
(アルコキシ基含量:25重量%、動粘度:160mm/s〈25℃〉、厚膜化タイプ、R:メチル)
(商品名:X−40−9250、信越化学社製)
硬化触媒(有機チタニウム化合物タイプ) 0.4重量%
(商品名:D−20、信越化学社製)
上記の成分を、79.6重量%のn−ヘキサンに順次添加し、撹拌しながら完全に溶解させて、車両用防汚コーティング剤を得た。
評価
(1)貯蔵安定性
各実施例および各比較例で得られた車両用防汚コーティング剤80mLを100mL容量のガラス瓶に入れ、窒素置換した後、密閉状態とし、50℃の雰囲気下、1ヶ月間放置し、コーティング剤の「容器中での状態」、「硬化性」および「塗膜性能」の変化を評価した。その結果を表1に示す。
なお、貯蔵安定性は、下記の通り評価した。
◎:貯蔵前と変化なし。
○:硬化性がやや低下しているが、塗膜性能上は問題なし。
△:硬化性、塗膜性能ともに低下している。
×:コーティング剤の状態が変化し、使用不可。
試験例
70mm×150mm、厚さ1.5mmの磨き鋼板に、各実施例および各比較例で得られた車両用防汚コーティング剤を、ロールコーター法により、樹脂固形分としての付着量が、厚さ10μmとなるように調整して、均一に塗布した。
塗布後、温度25℃、湿度70%の条件下において、7日間乾燥させた。
その後、下記の(2)〜(4)の各試験を実施し、評価した。その結果を表1に示す。
(2)鉛筆硬度
JIS K 5400 8.4に準じて、塗膜のすり傷から、塗膜の鉛筆引っかき値を測定した。
(3)防汚性テスト1
コーティング剤の塗布面を上面にした状態で、試験例で得られたそれぞれの試験板を水平面から60°に傾けて固定し、カーボンブラックの粉末をふりかけ、その付着度合いを目視にて評価した。
なお、防汚性は、下記の通り評価した。
◎:汚れの付着が見られない。
○:やや汚れの付着が見られるが、許容できる範囲である。
△:汚れの付着が見られる。
×:かなり汚れの付着が見られる。
(4)防汚性テスト2
コーティング剤の塗布面を上面にした状態で、試験例で得られたそれぞれの試験板に、カーボンブラックの粉末をふりかけ、温度80℃において1時間放置した後、流水により水洗後、通風乾燥し、塗布面の汚染状況をグレースケールにて評価した。グレースケールによる評価は、汚染度がほとんどないものを「1」とし、汚染度が非常に高いものを「5」とした5段階評価で評価した。すなわち、防汚性に優れるものは、汚染度の評価が「1」であり、防汚性に劣るものは、汚染度の評価が「5」である。
なお、汚染度の評価「2」までが、実用的に好ましい防汚性を有している。
実車試験例
4cm×4cmにカットしたウレタンスポンジに、各実施例および各比較例で得られた車両用防汚コーティング剤を2gとり、17インチのアルミホイール部分(平成16年式BMW車両、BMW525i)を4等分した各区画に均一に塗布した。
塗布してから5分間自然乾燥させた後、清浄なタオルを用いて、表面を拭き取った。
その後、下記の(5)および(6)の各試験を実施し、評価した。その結果を表1に示す。
(5)実車試験での防汚性
塗布処理後、約1000km、約2000km、約3000km走行する毎に、皮膜の汚染状態を目視にて評価した。
なお、防汚性は、下記の通り評価した。
◎:ほとんど汚れていない。
○:汚れの付着はあるが、未処理部分ほど汚れていない。
△:未処理部分と同程度汚れている。
×:未処理部分よりも汚れている。
(6)実車試験での汚れ除去性
塗布処理後、約1000km、約2000km、約3000km走行する毎に、洗車用のスポンジを用いて水洗し、汚れの落ち易さを評価した。
なお、汚れ除去性は、下記の通り評価した。
◎:簡単に汚れが落ち、清浄になる。
○:わずかに落ちにくい汚れはあるが、清浄になる。
△:部分的に落ちにくい汚れがある。
×:汚れが固着し、落ちない部分がある。
Figure 2007070606

Claims (6)

  1. 湿気硬化性シリコーンオリゴマーと硬化触媒とを含有するコーティング剤であって、コーティング剤の硬化塗膜の表面硬度が、鉛筆硬度で4H以上であることを特徴とする、車両用防汚コーティング剤。
  2. 前記湿気硬化性シリコーンオリゴマーが、下記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物またはその部分加水分解縮合物であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用防汚コーティング剤。
    Si(OR4−n (1)
    (一般式(1)中、Rは、水素原子、または、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を、Rはアルキル基を、nは0〜3の整数を示す。また、RおよびRは、同一またはそれぞれ相異なっていてもよい。)
  3. 前記湿気硬化性シリコーンオリゴマーの動粘度が、20mm/s以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用防汚コーティング剤。
  4. さらに、希釈剤を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用防汚コーティング剤。
  5. 前記希釈剤が、炭化水素系溶剤、エステル系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、ケトン系溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項4に記載の車両用防汚コーティング剤。
  6. 前記炭化水素系溶剤が、パラフィン系溶剤であることを特徴とする、請求項5に記載の車両用防汚コーティング剤。
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