JP2017062382A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄い記録材でも、画像ズレが発生せずに、紙シワを抑制することができる画像加熱装置を提供する。【解決手段】回転軸となる芯金の外周に気泡を内包した層を含む弾性層が形成された回転体と、前記回転体に対向し前記回転体との間でニップ部を形成する対向体と、を有し、記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、記録材搬送方向に交差する長手方向における第1の領域で前記ニップ部の前記記録材搬送方向の幅をNc、前記長手方向における前記第1の領域より端部側の第2の領域で前記ニップ部の前記記録材搬送方向の幅をNsとするとき、Nc>Nsなる条件を満たす。【選択図】図11

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式等の記録方式を用いた複写機やプリンタ、FAX等の画像形成装置に用いられる画像加熱装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置で用いられる未定着像を形成担持させた記録材としての紙の定着装置には、熱効率などが良好な接触加熱型の定着方式が広く知られている。最近では、省電力化及びウェイトタイムの短さ(クイックスタート)を特徴とする定着方式が提案されている。例えば、薄肉の定着フィルムに内包されたヒータが定着フィルムを介して定着ローラと圧接されている構成で、加熱された定着フィルムと定着ローラの間を紙が通過することにより、紙上のトナー像が定着されるフィルム方式が挙げられる(特許文献1)。
このフィルム方式の定着装置は、定着フィルムの熱容量が小さいため、省電力化とクイックスタートを可能にしている。他に、加熱体を定着ローラ外表面に配置し、定着ローラの外表面のみを加熱することで、省電力化とクイックスタートを可能としている外部加熱方式の定着装置も提案されている。
これら省電力化とクイックスタートを可能にする定着装置に用いられる定着ローラとしては、弾性層が多数の細かい気泡を内包しているスポンジゴムから成るスポンジゴムローラが多用される。スポンジゴムには、例えば、シリコーンゴムにガスを分散させて発泡状にしたものや、樹脂マイクロバルーンを内包させたもの等が挙げられる。このようなスポンジゴムローラは、内包された気泡の存在により熱伝導度が小さく、断熱効果が高いため、芯金に熱が逃げず、表面の温度を高温に保つことができる。
スポンジゴムには、内部の気泡が独立して存在する独泡スポンジゴムと、気泡が隣同士連なっている連泡スポンジゴムがある。どちらのスポンジゴムであっても、気泡の存在により、熱伝導度はソリッドゴムより小さく、断熱効果は高い。しかし、独泡スポンジゴムを用いた独泡スポンジローラの場合、長時間圧接力が与えられたまま放置されると、徐々に気泡内の気体が抜けて、圧接力が加えられている部分のみ潰れた状態になる。
通紙開始時、定着ローラの回転が再開しても、すぐには元の状態に戻ることができず、歪んだ形状で回転し続けるため、その部分で定着不良や紙の搬送不良が生じてしまう。そのため、気泡内の気体の出入りが自由で繰り返し圧縮に対する耐久性の強い連泡スポンジゴムを用いた連泡スポンジローラが一般的に使用される。
上述したような、連泡スポンジローラを用いたフィルム加熱方式の定着装置では、紙にシワ(以下、紙シワと称する)が発生するという問題がある。紙シワは、紙搬送速度が、定着ローラの回転軸方向(長手方向)で左右端部よりも中央部の方が速い場合に発生すると考えられる。従来、この問題に対しては、定着フィルムの外径を、回転軸方向(長手方向)で中央部よりも左右端部で大きくした形状(以下、逆クラウン形状と称する)に加工していた。これにより、左右端部の紙搬送速度が中央部の紙搬送速度を上回るような構成となることで、紙シワを防止していた(特許文献2)。
特開平4−204980号公報 特開2005−284089号公報
しかしながら、近年、環境への意識の高まりに伴い、省資源化のため、従来より薄い記録材としての紙への対応が求められるようになった。薄紙は、コシが弱くて歪み易く、折れ易いため、紙シワが発生し易い。薄紙の紙シワ発生を防止するためには、定着フィルムのクラウン量をさらに大きくしなければならないが、定着フィルムにあまりに大きなクラウン量を持たせると、定着フィルムの走行が不安定になって、定着フィルムが歪んでしまう場合がある。
定着フィルムが歪んでしまうと、熱伝達が回転軸方向で均一にならなかったり、定着フィルムが歪んだ状態で紙に圧接されることで、画像が乱れたりするという問題(以下、画像ズレと称する)が発生する。
本発明の目的は、薄い記録材でも、画像ズレが発生せずに、紙シワを抑制することができる画像加熱装置を提供することにある。
上記目的を解決するため、本発明に係る画像加熱装置は、回転軸となる芯金の外周に気泡を内包した層を含む弾性層が形成された回転体と、前記回転体に対向し前記回転体との間でニップ部を形成する対向体と、を有し、記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、記録材搬送方向に交差する長手方向における第1の領域で前記ニップ部の前記記録材搬送方向の幅をNc、前記長手方向における前記第1の領域より端部側の第2の領域で前記ニップ部の前記記録材搬送方向の幅をNsとするとき、
Nc>Ns
なる条件を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、薄い記録材でも、画像ズレが発生せずに、紙シワを抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置の断面概略図である。 (a)は紙搬送速度がvc>vsであるときの定着フィルム側から見た定着装置の概略図で、定着ニップ部の手前で紙に波打ちが発生した状態を示す図、(b)は定着ニップ部の定着ローラ回転軸方向の紙搬送速度分布を示す図である。 薄紙で波打ちが発生した状態を示す図である。 紙の波打ち発生前後の紙挙動を示し、(a)は波打ち発生時点の紙の様子を示す図、(b)は滑りモードを表す図、(c)は座屈モードを表す図である。 (a)は紙搬送速度がvs>vcであるときの定着フィルム側から見た定着装置の概略図で定着ニップ部の手前の紙挙動を示す図、(b)は定着ニップ部の定着ローラ回転軸方向の紙搬送速度分布を示す図である。 (a)は定着フィルムを逆クラウン形状としたときの紙搬送方向上流側から見た定着装置の概略図、(b)は定着ニップ部の定着ローラ回転軸方向の紙搬送速度分布を示す図である。 圧接時の定着ローラの変形挙動を示す図で、(a)はソリッドローラの場合を表す図、(b)は連泡スポンジローラの場合を表す図である。 定着ニップ幅と紙搬送速度の関係を測定する装置の概略図である。 定着ニップ幅と紙搬送速度の関係を測定した結果を示す図である。 定着ニップ幅差ΔNと紙搬送速度差Δvの関係を示した図である。 (a)は紙搬送方向上流側から見た第1の実施形態に係る定着装置の概略図、(b)は定着ニップ部の形状を示す図である。 第2の実施形態に係る定着装置の概略図である。 (a)は紙搬送方向上流側から見た第2の実施形態に係る定着装置の概略図、(b)は定着ニップ部の形状を示す図である。 第3の実施形態に係る定着装置の概略図である。 (a)は紙搬送方向上流側から見た第3の実施形態に係る定着装置の概略図、(b)は定着ニップ部の形状を示す図である。 その他の実施形態に係る定着装置の概略図である。 その他の実施形態に係る定着装置の概略図である。 本発明の実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置を搭載した画像形成装置の断面概略図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図18は、本発明の実施形態に係る画像加熱装置を搭載した画像形成装置の概略構成図である。本画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。1は像担持体としての電子写真感光体ドラムであり、矢示の時計方向に表面移動速度(プロセススピード)160mm/sをもって回転駆動される。2は接触帯電ローラ等の帯電手段であり、この帯電手段により感光体ドラム1の面が所定の極性・電位に一様に帯電処理(一次帯電)される。
3は画像露光手段としてのレーザービームスキャナであり、不図示のイメージスキャナ・コンピュータ等の外部機器から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応してオン/オフを変調したレーザー光Lを出力する。そして、感光体ドラム1の帯電処理面を走査露光(照射)する。この走査露光により感光体ドラム1面の露光明部の電荷が除電されて感光体ドラム1面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
4は現像装置であり、現像スリーブ4aから感光体ドラム1面に現像材であるトナーが供給されて感光体ドラム1面の静電潜像が形成された部分に順次現像される。レーザービームプリンタの場合、一般的に、静電潜像の露光明部にトナーを付着させて現像する反転現像方式が用いられる。
5は給紙カセットであり、記録材である紙(シートとも言う)Pを積載収納させてある。給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ6が駆動されて給紙カセット5内の紙Pが一枚ずつ分離給紙される。給紙された紙Pは、レジストローラ7、シートパス8aを通って、感光体ドラム1と接触型・回転型の転写部材としての転写ローラ9との当接ニップ部である転写部位Tに導入される。この時、感光体ドラム1上のトナー像の先端部は転写部位Tに到達し、紙Pの先端部もちょうど転写部位Tに到達するタイミングとなるようにレジストローラ7で紙Pの搬送が制御される。
転写部位Tに導入された紙Pはこの転写部位Tで挟持搬送され、その間、転写ローラ9には不図示の転写バイアス印加電源から所定に制御された転写電圧(転写バイアス)が印加される。転写ローラ9にはトナーと逆極性の転写バイアスが印加されることで転写部位Tにおいて感光体ドラム1面のトナー像が紙Pの表面に静電的に転写される。転写部位Tにおいてトナー像の転写を受けた紙Pは感光体ドラム1面から分離されてシートパス8bを通って画像加熱装置としての定着装置11へ搬送導入され、トナー像の加熱・加圧定着処理を受ける。
一方、紙分離後(紙Pに対するトナー像転写後)の感光体ドラム1面は、クリーニング装置10で転写残トナーや紙粉等の除去を受けてクリーニングされ、次の帯電、露光、現像、転写プロセスに備える。
定着装置11を通った紙Pは、排紙ローラ15によって排紙口13に向かって搬送され、排紙口13から排紙トレイ14上に排出される。なお、本実施形態における画像形成装置のプロセススピードは160mm/sで、A4紙縦方向の通紙において1分間に30枚の画像形成処理が行われる。
(画像加熱装置)
図1は、本発明の実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置の概略構成図である。本実施形態では、定着ローラ24の弾性層が連泡スポンジゴム層であり、定着ニップ部幅が定着ローラ24の回転軸方向(記録材搬送方向に交差する長手方向)における左右端部よりも中央部において大きい構成とする。
加熱体としてのヒータ23を内包する薄肉で円筒状(エンドレスベルト状)の回転可能な定着フィルム22と、対向体としての定着ローラ(回転ローラ)24は定着ニップ部(ニップ部)Nipを形成するように圧接されている。そして、加熱された定着フィルム22と定着ローラ24の間を記録材としての紙Pが挟持搬送されることにより、紙上のトナー像が定着される。
このような定着方式では、定着フィルム22が薄肉で熱容量が小さいため、省電力化とクイックスタートを可能にしている。また、本実施形態における定着ローラ24は、回転軸となる芯金の外周の弾性層に低熱容量で低熱伝導率を示す連泡スポンジゴムを用いた連泡スポンジローラである。このような定着ローラ24では、芯金への熱の逃げが小さく表面温度が高温に保たれ易いため、更なる省電力化とクイックスタートを達成できる構成となっている。
図1で、フィルムユニット500は、定着フィルム22、ヒータ23の他、ヒータ23を保持したヒータホルダ21、及び、そのヒータホルダ21を支える鉄製のステー25を内包している構成となっている。ヒータホルダ21は、定着フィルム22をガイドすると共に、ニップ部Nipを加圧する第1の加圧部材として機能する。ヒータホルダ21は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PPS、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料等で構成できる。本実施形態では、PPSを用いた。
ステー25は、定着フィルム22の回転軸方向(長手方向)の左右端部から不図示のバネで図中矢印Wの方向に加圧されるようになっている。これにより、ヒータ23とそれを保持したヒータホルダ21は、定着フィルム22を介して連泡スポンジローラ24に加圧され、定着ニップ部Nipが形成されている。
本実施形態において、図中矢印Wの方向の総圧接力は15kgfで、定着ニップ部Nipの幅は6〜8mmとなっている。なお、連泡スポンジローラとしての定着ローラ24の弾性層の回転軸方向の幅は225mmであり、定着ニップ部内で単位面積当たりの圧接力は0.82×10Pa〜1.1×10Paである。
連泡スポンジローラとしての定着ローラ24は、駆動回転体として不図示の駆動源によって駆動され、連泡スポンジローラの表面移動速度が電子写真感光体ドラムと同じプロセススピード160mm/sになるよう、図1中矢印R1方向に回転されている。そして、定着フィルム22は、定着ニップ部Nipで定着ローラ24から動力をもらい、図1中矢印R2方向に従動回転する。このように、定着フィルム22は回転しながら、ヒータ23によって加熱され、その熱は、徐々に定着ローラ24へ伝わり、定着ローラ24に蓄熱される。
ヒータ23の温度は、ヒータ23の背面に配置した温度検知素子27により温調温度180℃で制御されている。そして、未定着トナー像が記録された記録材としての紙Pは、定着ニップ部Nipで図中A1からA2へ搬送され、その間、加熱された定着フィルム22と蓄熱した連泡スポンジローラ24によって与えられる熱と圧接力より、紙Pにトナー像が定着される。
(定着フィルム)
本実施形態の定着フィルム22は、変形させない円筒状の状態で外径が18mmである。厚み方向に多層構成となっており、層構成としては、フィルムの強度を保つための基層22aと、表面への汚れ付着低減のための離型層22bからなる。基層22aの材質は、ヒータ23の熱を受けるため耐熱性が必要であり、また、ヒータ23と摺動するため強度も必要である。ステンレス鋼(SUS)やニッケルなどの金属やポリイミドやポリアミドイミド、PEEK等の高耐熱性樹脂を用いるとよい。
金属は樹脂に比べると強度があるため薄肉化でき、また、熱伝導率も高いため、ヒータ23の熱を定着フィルム22の表面へ伝達し易い。一方、樹脂は金属に比べて比重が小さいため熱容量が小さく温まり易いという利点がある。
本実施形態では、定着フィルム22の基層22aの材質としてポリイミド樹脂を用い、熱伝導率と強度を向上させるためカーボン系のフィラーを添加して用いた。基層22aの厚さは薄いほどヒータ23の熱を定着ローラ24表面へ伝達し易いが強度が低下するため、15μm〜100μm程度が好ましく、本実施形態では60μmとした。
定着フィルム22の離型層22bは、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFA)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロポリプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂を用いると好ましい。本実施形態では、これらフッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性に優れるPFAを用いた。
離型層22bはチューブを被覆させたものでも良いが、表面を塗料でコートしたものでも良い。本実施形態では、薄肉成型に優れるコートにより離型層22bを成型した。離型層22bは薄いほどヒータ23の熱を定着フィルム22表面に伝達し易いが、薄くし過ぎると耐久性が劣るため、5〜30μm程度が好ましい。本実施形態では、10μmとした。また、本実施形態の定着フィルムの形状は、走行が安定なストレート形状とした。
(定着ローラ)
本実施形態の定着ローラ24は、低熱伝導率及び低熱容量でクイックスタートを可能にする連泡スポンジローラである。定着ローラ24は、鉄製の芯金26の外周に、弾性層が形成され、弾性層は連なった気泡(多数の連なった気泡)を内包した層を含む。本実施形態では、弾性層として連泡スポンジゴム層24aを有し、更にその外周に離型層24bを有する構造となっている。
本実施形態で用いた連泡スポンジゴムは、ソリッドゴムに樹脂バルーンと連泡剤を内包させ、連泡剤を気化させることにより樹脂バルーン同士を繋げた連泡スポンジゴムである。内包させた樹脂バルーンが多くて比重が小さいほど、得られる連泡スポンジゴムの熱伝導率及び熱容量は小さくなるが、小さすぎると強度が低下して耐久性が低下してしまう。
そのため、適度な比重のものを用いる必要があり、0.40〜0.72の範囲とするのが好ましい。また、この時の連泡スポンジゴムの熱伝導率は0.11〜0.16W/m・Kを示す。本実施形態では、比重0.55、熱伝導率0.13W/m・Kの連泡スポンジゴムを用いた。
また、定着ローラ24の外径は小さい方が熱容量を抑えられるが、小さ過ぎると定着ニップNipの幅が狭くなってしまい、紙への熱伝達が小さくなって定着性が劣化するため、適度な径が必要である。本実施形態では、外径は18mmとした。連泡スポンジゴム層24aの肉厚に関しても、薄過ぎれば鉄性の芯金26に熱が逃げるので、適度な厚みが必要である。本実施形態では、連泡スポンジゴム層24aの厚さは3.5mmとした。従がって、芯金26の径はφ11mmである。
連泡スポンジローラの硬度は、高過ぎると定着ニップ部Nipの幅が狭くなってしまい、紙への熱伝達が小さくなって定着性が劣化するが、低過ぎると強度が低下して耐久性が落ちてしまう。そのため、硬度については、アスカーC硬度(500g荷重)で30°〜60°の範囲とするのが好ましい。本実施形態では、50°のものを使用した。
トナーの離型層24bは、定着フィルム22の離型層22b同様、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)とした。この離型層24bは、表面を塗料でコートしたものでも良いが、チューブを被覆させたものでも良い。本実施形態では、耐久性に優れるチューブにより離型層22bを成型した。離型層24bの材質としては、PFAの他に、PTFE、FEP等のフッ素樹脂や、離型性のよいフッ素ゴムやシリコーンゴム等を用いてもよい。
(ヒータ)
ヒータ23は、幅5mmで厚さ1mmのアルミナの基板表面に、Ag/Pd(銀パラジウム)の通電発熱抵抗層をスクリーン印刷により10μm塗工し、その上に発熱体保護層としてガラスを50μmの厚さで覆ったものを用いた。ヒータ23の背面には、通電発熱抵抗層の発熱に応じて昇温したセラミック基板の温度を検知するための温度検知素子27が配置されている。
この温度検知素子27の信号に応じて、長手方向端部にある不図示の電極部から通電発熱抵抗層に流す電流を適切に制御することで、ヒータ23の温度を調整している。そして、ヒータ23の熱は定着フィルム22の内面から表面に伝わり、定着ニップ部Nipを介して連泡スポンジローラとしての定着ローラ24の表面を加熱する。上述のように未定着トナー像が転写された紙Pが定着ニップNに搬送されると、定着フィルム22と連泡スポンジローラ24の熱は未定着トナー像と紙Pに伝わり、紙Pにトナー像が定着されるようになっている。
(紙シワ発生のメカニズム)
上述のような、紙を挟持搬送する構成の定着装置において、紙シワが発生することがあった。以下、紙シワが発生するメカニズムを説明する。紙シワは、定着ローラの回転軸方向(長手方向)における中央部の紙搬送速度vcが、左右端部の紙搬送速度vsより速いときに頻繁に見られる。紙搬送速度がvc>vsのとき、紙はおおよそ以下のような挙動を示す。
<紙搬送速度がvc>vsである場合における紙挙動>
・ 定着ニップ部の入口近傍で、紙に波打ちが発生する。
・ 波打ちの先端が定着ニップ部に噛み込まれる。
・ 波打ちが定着ニップ部に噛み込まれ続ける。
まず、上記紙挙動(ア)について図2を用いて説明する。図2(a)は、図1に示した定着装置を矢印W方向から見た図で、紙Pが図中A1からA2の方向に搬送されて、図中太線で示してある幅Nの定着ニップ部Nipより手前で波打ちが発生している様子を表している。図2(b)は、そのときの連泡スポンジローラとしての定着ローラ24の回転軸方向(長手方向)における紙搬送速度分布である。
中央部の紙搬送速度vcが左右端部の紙搬送速度vsより速い場合、紙Pが定着ニップ幅内の任意の地点Nnまで水平に搬送されたと仮定した時の紙の中央部、左右端部の位置を結んだ直線B1−O−B2から、変化する。即ち、点Oを中心として角度θn1だけ回転が生じ、紙の中央部、左右端部の位置関係は、B1’−O−B2’のようになる。この時、定着ニップ部Nipより手前の領域では、紙には図中矢印D1及びD2で示したように中央部へ引き寄せられる方向の力が作用し、中央部が波打ち高さh、波打ち角度αだけ持ち上げられた格好になる。
この波打ちの発生は、紙のコシにも依存する。紙の坪量が大きくて紙のコシが十分に強い場合には波打ちは発生しにくいが、紙の坪量が小さくて紙のコシが弱い薄紙の場合は、波打ち高さhも波打ち角度αも大きい波打ちが発生し易い。
更に薄い紙である場合には、図3に示すような連泡スポンジローラの回転軸方向(長手方向)に複数の波打ちが生じることもある。定着ローラ及び定着フィルムの硬度分布や、外径のムラ、また、紙の目など、少しでも定着ニップ部内における圧接力分布の偏りがあるだけで、コシの弱い薄紙は影響を受けて波打ちが発生してしまうためである。このような波打ちは、高さhは小さいが、角度αが大きい。
次に、紙挙動(イ)〜(ウ)について、図4を用いて説明する。図4は、図1中A1から定着装置を見たときの定着ニップ部Nipの近傍の様子を示している。図4(a)は、図中Wの力で圧接されている定着フィルム22と定着ローラ24の間に、紙Pの波打ちの先端が噛み込まれた時点(紙挙動(イ))での様子である。
図4(b)、(c)は、図4(a)の状態からさらに搬送が進んで、紙Pの波打ちが圧接力Wの力で圧接されている定着フィルム22と定着ローラ24の間に徐々に噛み込まれていく時(紙挙動(ウ))に考えられる、2つの紙変形モードを示す。図4(b)、(c)は、それぞれ、滑りモード、座屈モードである。
まず、図4(b)の滑りモードは、紙の持つコシが強く、紙が平らな状態を保とうとする力F1及びF2が強いために、図中矢印G1及びG2で示しているように紙Pが左右へ広がるように滑りが生じる場合である。この時、紙シワは発生しない。
一方、(c)座屈モードは、圧接力Wによって紙Pに座屈Zが発生するモードである。紙のコシが弱くて、紙が平らな状態を保とうとする力が弱かったり、発生した波打ち高さhもしくは波打ち角度αが大きかったりするほど、圧接力Wによって座屈Zが発生し易い。この時、紙Pには折れ目が入り、紙シワ発生となる。
以上をまとめると、紙シワは次のようなメカニズムで発生する。まず、定着ローラの回転軸方向における中央部の紙搬送速度が左右端部の紙搬送速度より速いとき、紙には、定着ニップ部の手前の領域で、中央部へ引き寄せられる方向の力が作用する。この時、紙の坪量が小さくてコシが弱い薄紙ほど、波打ちが発生し易い。更に紙の搬送が進んで、波打ちの先端が連泡スポンジローラである定着ローラと定着フィルムに噛みこまれた時、コシが強い紙の場合は滑りモードとなって紙シワは発生しないが、コシが弱い紙の場合は座屈モードになり易くて紙シワが発生してしまう。
(紙シワ防止メカニズム)
紙シワの発生を防止するためには、上述した構成とは逆に、定着ローラの回転軸方向(長手方向)における左右端部の紙搬送速度vsを中央部の紙搬送速度vcより速くした構成にすると良い。図5は、図2と同様に、図5(a)に紙搬送の様子、図5(b)に紙搬送速度分布を示した図で、紙搬送速度分布をvs>vcとした場合を表している。
左右端部の紙搬送速度vsが中央部の紙搬送速度vcより速い場合、紙Pが定着ニップ幅内の任意の地点Nnまで水平に搬送されたと仮定した時の紙の中央部、左右端部の位置を結んだ直線B1−O−B2から、点Oを中心として角度θn2だけ回転が生じる。そして、紙の中央部、左右端部の位置関係は、B1”−O−B2”のようになる。この時、定着ニップ部より手前の領域では、図中矢印E1及びE2で示したように紙には左右端部方向へ引っ張られる方向の力が作用するため、そもそもの紙シワの原因である波打ちの発生が抑制される。
ただし、坪量が小さくコシが弱い薄紙の場合は、前述したように、波打ち高さhや波打ち角度αが大きい波打ちが発生し易い。そのため、左右端部方向へ引っ張られる方向の力をさらに大きくする必要がある。このためには、紙搬送速度をvs>vcとして、その差を大きくすれば良い。つまりは、紙搬送速度をvs>vcとしてその差を大きくすることで、薄い紙でも定着ニップ手前の波打ちを無くすことができ、紙シワを防止することができる。
(比較例1として定着フィルムを逆クラウン状とすることでvs>vcとする方法)
以上の通り、坪量が小さくてコシの弱い紙の紙シワを防止するためには、紙搬送速度をvs>vcとし、その差Δvを大きくしなければならない。以下、紙の搬送速度差Δvは、連泡スポンジローラである定着ローラ24の回転軸方向(長手方向)で中央部の紙搬送速度vcと同方向左右端部の紙搬送速度vsを用いて、下記の通り与えられるものとする。
Δv = vs−vc (式1)
従来、vs>vcとする手段として、定着フィルム22を回転軸方向(長手方向)で中央部の外径より左右端部の外径の方が大きい形状、つまり、逆クラウン形状にする方法が採用されていた。図6に、図1中A1方向から見た比例例1の定着装置11の構成模式図と紙搬送速度分布を示す。
逆クラウン形状の定着フィルム22は、外周長の大きい左右端部の表面移動速度vFsより、外周長の小さい中央部の表面移動速度vFcの方が遅く回転する。そのため、定着フィルム22の中央部は、連泡スポンジローラである定着ローラ24に、図6中斜線で示した領域Jで、ブレーキをかけながら回転している状態となっていると考えられる。
ここに紙が通紙されると、ブレーキがかかる中央部の紙搬送速度vcは遅くなるため、左右端部の紙搬送速度vsの方が速くなる。また、Δvを大きくするためには、回転軸方向(長手方向)における中央部の外径と左右端部の外径の差、即ち、逆クラウン量を大きくすれば良い。
ここで、表1に定着フィルムを逆クラウン形状としたことによる紙搬送速度差Δvの発生と、紙シワ防止効果を調べた結果を示す。紙搬送速度差Δvについては、以下のように求める。即ち、幅30mmの短冊状に切ったExtra80g紙Pを画像形成装置の定着ローラ回転軸方向中央部と左右端部の位置で通紙する。そして、排紙トレイ上に到達した時点での紙Pの搬送速度をデジタルレーザードップラー速度計(キヤノン株式会社)によってそれぞれ測定し、算出した。
測定に使用した定着ローラは、本実施形態の連泡スポンジローラと同じものを用い、外径は18mm、アスカーC硬度は50°、回転軸方向の逆クラウン量は0μm(ストレート形状)である。圧接力Wは15kgf、プロセススピードは160mm/sとした。表1では、測定した左右端部の紙搬送速度vsと中央部の紙搬送速度vcと紙搬送速度差Δvを示してある。
紙シワ防止効果については、紙シワは坪量が小さくコシの弱い薄紙であるほど発生し易いため、紙の坪量に対して紙シワの発生有無を調べることで確認した。定着フィルムは、中央部の外径を18mmで統一して、逆クラウン量が0μm(ストレート形状)、25μm、80μmである場合についてそれぞれ調べた。10枚連続通紙中、紙シワが発生した場合を×、発生しなかった場合を○とする。また、画像ズレについても評価した。画像ズレとは、紙上の未定着トナーがフィルムと定着ニップ手前で摺擦することにより画像が乱れるという画像不良である。
先述したとおり、定着フィルムは、あまりに大きなクラウン量を持たせると、画像ズレが発生してしまう。画像ズレが発生した場合を×、発生しなかった場合を○で示してある。
定着フィルムが、逆クラウン量0μmのストレート形状の場合、紙搬送速度差Δvはほぼ0mm/sであり、この時、坪量64gの紙でも紙シワが発生してしまった。定着フィルムを逆クラウン量25μmの逆クラウン形状にした場合、紙搬送速度差Δvが0.3mm/sとなり、坪量64gの紙の紙シワ発生を防止することができた。定着フィルムの逆クラウン量を80μmとした場合は、紙搬送速度差Δvを1.3mm/sまで大きくなり、紙シワは坪量52gの紙まで発生を防止することができた。しかし、画像ズレが発生してしまった。
このように、定着フィルムの逆クラウン形状を大きくし過ぎると、定着フィルムの走行が不安定になり、不安定な走行のために歪んだ定着フィルムと定着ローラとに圧接される紙上の未定着トナーは乱れ、画像ズレが発生してしまう。
(比較例2として定着ローラを逆クラウン状とすることでvs>vcとする方法)
次に、定着ローラによって紙搬送速度をvs>vcの関係にする方法について示す。その最適手段は、ソリッドローラと連泡スポンジローラでは異なる。まず、定着ローラ24としてソリッドローラを用いた場合については、その形状を逆クラウン形状とすることにより、定着フィルム22を逆クラウンとした場合とほぼ同様の原理で、紙搬送速度をvs>vcとすること、及び、Δvを大きくすることが可能である。
次に、定着ローラ24として連泡スポンジローラを用いた場合について説明する。連泡スポンジローラの場合は、定着フィルムやソリッドローラのように、その形状を逆クラウン形状にしても紙搬送速度をvs>vcとすることが困難である。以下、その理由について、ソリッドローラと連泡スポンジローラの違いを示しながら説明する。
ソリッドローラと連泡スポンジローラとでは、圧接力がかかったときの変形挙動に違いがある。圧接力Wがかかったときの各定着ローラの変形挙動を、図7(a)(b)に示す。図7(a)は定着ローラがソリッドローラの場合、図7(b)は連泡スポンジローラの場合である。図中の点線は、圧接力Wがかかっていない状態の定着ローラの形状を示している。
ソリッドローラの場合は、圧接力Wがかかり、圧接力Wの方向にゴムが縮むと、その分、ゴムが図中矢印70の方向に伸びる。そのため、潰せば潰すほど、ゴムが伸ばされて、外周長が大きくなり、紙搬送速度は速くなる。一方、連泡スポンジローラの場合は、圧接力Wがかかると連泡スポンジゴム層内に存在する気泡内の空気が外に出て、気泡が潰れるため、連泡スポンジローラの外周長が小さくなるような変形をする。このため、潰せば潰すほど、外周長が小さくなり、紙搬送速度が遅くなる。
このような変形挙動の違いによって、ソリッドローラと連泡スポンジローラでは、逆クラウン形状とすることによって生じさせることのできる紙搬送速度差が異なる。ソリッドローラは、外径が大きくなれば、その分紙搬送速度に関わる外周長が大きくなる上、ゴム量が増えるために図中矢印70方向への伸び変形も大きくなるため、紙搬送速度は速くなる。一方、連泡スポンジローラは、外径が大きくなっても、圧接力Wにより潰されると連泡スポンジローラの外周長が小さくなってしまうため、紙搬送速度が速くなりにくい。
ここで、定着ローラを逆クラウン形状としたことによる紙搬送速度差Δvの発生と、紙シワ防止効果を調べた結果を示す。実験は、定着フィルムを逆クラウン形状としたことによる紙搬送速度差Δvの発生と、紙シワ防止効果を調べた時と同様にして行った。定着フィルムの逆クラウン量は0μm(ストレート形状)とした。定着ローラの逆クラウン量は0μm、150μm、200μmとして比較した。結果は、表2に示す。
ソリッドローラは逆クラウン形状とすることで、左右端部の紙搬送速度が速くなり紙搬送速度差Δvを発生させることができた。ソリッドローラの場合、逆クラウン量を200μmとすることで、Δvが1.8mm/sにすることができ、坪量42gの薄紙の紙シワをも防止することができた。
しかし、連泡スポンジローラは逆クラウン量200μmの逆クラウン形状としても、左右端部の紙搬送速度vsはソリッドローラほど大きく変わらず、紙搬送速度Δvをあまり大きくすることができなかった。そのため、紙シワ防止効果も小さかった。この通り、定着ローラが連泡スポンジローラである場合は、ソリッドローラのようにその形状を逆クラウン形状とすることによる方法で紙搬送速度をvs>vcの関係にするのは困難である。
(本実施形態における定着ローラにニップ幅差を設けることでvs>vcとする方法)
上述したとおり、定着ローラ24が連泡スポンジローラの場合は、圧接力Wをかけて弾性ゴム層内の気泡を潰すことによって連泡スポンジローラの外周長を小さくすることができる。この性質を利用して、連泡スポンジローラの中央部を左右端部よりも潰すような構成にすれば、紙搬送速度をvs>vcの関係にすることができる。
ここで、連泡スポンジローラを徐々に潰していった時の紙搬送速度の変化を調べ、上記の検証を行った。実験は図8に示すような定着装置を用いて調べた。圧接力による定着ローラの撓みの影響を除外するため、回転軸方向の長さを短くした定着装置を用いた。連泡スポンジローラのゴム層の回転軸方向の長さと定着フィルムの回転軸方向の長さを40mmとした。圧接力Wによる連泡スポンジローラの潰れ量は、定着ニップ幅Nを測定することにより判断した。
定着ニップ幅Nが大きいほど、連泡スポンジローラはより潰れて外径が小さい状態になっているといえる。定着ニップ幅Nは圧分布測定システム(ニッタ株式会社)で測定した。実験に用いた定着装置構成は、次の通りである。図8において、定着フィルム81は、加圧体82を内包して、バネ83によって定着ローラ84に圧接されている。圧接力はバネ83によって調整し、2.1〜3.9kgfとしたところ、定着ニップ幅Nは約6.8〜7.4mmであった。
定着ローラ84は、本実施形態における画像形成装置のプロセススピードと同じ160mm/sの速さで、図中R1の方向に回転させた。そして、定着ローラ84と定着フィルム81が形成する定着ニップ部Nipに、30mm幅の短冊状に切ったExtra80gの紙Pを通紙した。そして、デジタルレーザードップラー速度計80(キヤノン株式会社)で定着ニップ部を通過後における同紙の搬送速度を測定した。結果は、図9に示す。図9に示すように、連泡スポンジローラは、圧接力Wを増加させて潰し、定着ニップ幅Nを大きくするほど、紙搬送速度が遅くなった。
以上より、定着ローラに連泡スポンジローラを用いる場合、紙搬送速度をvs>vcの関係にして紙シワを防止するためには、左右端部よりも中央部を潰した状態とすれば良い。即ち、中央部(第1の領域)の定着ニップ幅Ncを端部側(第2の領域である左右端部側)のニップ幅Nsより大きい構成にすれば良い。即ち、Nc>Nsなる条件を満たすようにすれば良い。また、紙搬送速度差Δvを大きくするには、中央部の定着ニップ幅Ncと左右端部のニップ幅Nsの差ΔNを大きくすれば良い。
(本実施形態のヒータホルダ形状に基づく定着ニップ構成)
以上の通り、連泡スポンジローラを用いた構成の場合に紙シワを防止するために、紙搬送速度差Δvを発生させるには、中央部の定着ニップ部の幅(ニップ幅)Ncを左右端部の定着ニップ部の幅(ニップ幅)Nsより大きい構成にすれば良い。以下、定着ニップ部の幅差(ニップ幅差)ΔNは、連泡スポンジローラの回転軸方向(長手方向)における中央部の定着ニップ幅Ncと同方向左右端部の定着ニップ幅Nsを用いて、下記の通り与えられるものとする。
ΔN = Nc −Ns (式2)
表2における実験番号6のΔvの値と紙シワ発生度合いより分かる通り、本実施形態のフィルム方式の定着装置において、坪量42gの薄紙の紙シワは、Δvを1.8mm/s以上にすれば防止できるといえる。図9より、左右端部の定着ニップ幅Nsが6.8mmとした場合に中央部の定着ニップ幅Ncを変え、ΔNを変化させた時、どの程度紙搬送速度差Δvが発生するかを算出した。ΔNに対してΔvを、プロットしたグラフを図10に示す。
坪量42gの薄紙の紙シワを防止するために、紙搬送速度差Δvが1.8mm/s以上となるようにするには、定着ニップ幅差ΔNは0.4mm以上とすれば良い。つまり、中央部のニップ幅Ncを7.2mm以上にすれば良い。
本実施形態では、図11(a)のようにヒータホルダ21の形状を調整することで、ニップ幅を調整した。即ち、第1の加圧部材としてのヒータホルダ21は、長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりも定着ローラ24に近づく形状(凸形状)を有する。これにより、図9より理解されるように、定着ローラ24が長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりも圧接力が高く、長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりもニップ幅が大きくなる。
図11(b)は、本実施形態におけるニップ幅形状である。図11(a)におけるヒータホルダ21の中央部の凸部の突起量であるH1を550μmとすることで、左右端部の定着ニップ幅Nsが6.8mmであるのに対し、中央部のニップ幅NcをNsより大きい7.2mmとしている。
(本実施形態における紙シワ防止効果)
本実施形態の構成で、紙シワ発生の有無を評価した結果に示す。上述した評価方法と同様に、各坪量の紙を10枚連続通紙した時の紙シワ発生の有無を評価した。また、紙搬送速度差Δvも同様にして測定した。比較の為に表1の定着フィルムを逆クラウン形状とすることによる紙シワ対策のみを施した場合の結果である実験番号2と実験番号3の結果も一緒に示す。画像ズレについても確認し、その結果を表3に示す。
本実施形態構成において、長手方向における中央部の定着ニップ幅を左右端部のニップ幅より0.4mm大きくすることで、中央部の紙搬送速度を左右端部の紙搬送速度より1.8mm/s遅くすることができた。そのため、従来の定着フィルムを逆クラウンとすることによる紙シワ防止方法では防止することのできなかった坪量42gの薄紙の紙シワも防止することができた。また、定着フィルムの逆クラウン量が0μmであるため、画像ズレも発生しなかった。
以上、本実施形態により、フィルム方式の定着装置において省電力化及びクイックスタートを可能にする連泡スポンジローラを用いた場合でも、従来より薄い紙で画像ズレが発生せずに紙シワを防止することができた。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態では、蓄熱ゴム層を有する定着ローラを用いた外部加熱方式の画像加熱装置としての定着装置で、定着ニップ幅が定着ローラの回転軸方向左右端部よりも同方向中央部の方が大きい構成にすることで紙シワを防止している。以下、本実施形態を説明する。未定着トナー像を形成する画像形成装置については、第1の実施形態と同じく一般的であり説明を省略する。また、定着装置についても、同一部材は同一符号で示し、説明を省略する。
(画像加熱装置)
本実施形態の画像加熱装置としての定着装置は、外部加熱定着方式の定着装置で、クイックスタートや省電力化を達成するために用いられる定着装置の一例である。加熱体を定着ローラ外表面に配置し、定着ローラの外表面のみを加熱することで、クイックスタート及び省電力化を可能としている。
図12を用いて、本実施形態の定着装置200の構成を説明する。図12は、定着装置200の断面図である。定着装置200は、定着ローラ111(回転ローラ)、加熱ユニット112、加圧ユニット113から構成されている。定着ローラ111の外周面には、定着ローラ111に対向し加圧されている加圧ユニット113が定着ニップNip1を形成している。
方、加圧ユニット113の反対側からは、定着ローラ111の外表面を加熱する加熱ユニット112が接触し、加熱ニップNip2を形成している。本実施形態において、図中矢印Wの方向の総圧接力は15kgfで、定着ニップ部Nipの幅は6〜8mmとなっている。なお、連泡スポンジローラの弾性層の回転軸方向の幅は225mmであり、ニップ内単位面積当たりの圧接力は0.82×10Pa〜1.1×10Paである。定着ローラ111は、不図示の駆動源によって駆動され、電子写真感光体ドラムと同じプロセススピードの160mm/sで図12中矢印R1方向に回転するようになっている。
加熱フィルム118及び加圧フィルム120は、上記Nip1、Nip2で定着ローラ111から動力をもらい、それぞれ図12中矢印R2及びR3方向に従動回転する。加熱ニップNip2で加熱ユニット112の熱を定着ローラ111表面に伝え、定着ニップ部Nip1で、定着ローラ111の熱を紙Pに伝える。加熱ユニット112内のヒータ23は、ヒータ23の背面に配置した温度検知素子27により温調温度180℃で制御されている。
未定着トナー像が記録された紙Pは、定着ニップ部Nip1で図中A1からA2へ搬送され、熱と定着ローラ111及び加圧ユニットの圧接力により紙Pのトナー像の定着を行う構成である。以下に、詳しい構成を説明する。
(定着ローラ)
定着ローラ111は、第1の実施形態に記載の定着ローラ24と同様、クイックスタートを可能とするためにその弾性層が低熱容量及び低熱伝導率である連泡スポンジローラである。そして、定着ローラ外径や芯金径、連泡スポンジゴム層の熱伝導率および比重、定着ローラ最表面の離型層等の構成は、定着ローラ24とほぼ同じものである。ただし、本実施形態では、弾性層115bと離型層24bの間に蓄熱ゴム層115aを設けている。
本実施形態のような外部加熱定着方式の定着装置に用いられる定着ローラの場合、熱容量が小さく、熱伝導率が低いだけであると、定着ローラ表面温度は上昇し易いが、最表層しか暖まらない。これにより、記録材である紙Pのトナーの定着を行うには熱量が足りない場合がある。そのため、本実施形態の定着ローラ111は、熱を溜める蓄熱ゴム層115aと、定着ローラ内部へ熱を逃さないようにする断熱ゴム層(弾性層)115bを有する定着ローラ構成となっている。
ここで、断熱ゴム層(弾性層)115bは、第1の実施形態に示した連泡スポンジゴム層と同様のものであり、比重0.55、熱伝導率0.13W/m・Kの連泡スポンジゴムである。蓄熱ゴム層115aは、加熱回転体からの熱を素早く蓄熱するために熱伝導率が高い方が良く、ソリッドゴムに熱伝導フィラーを添加するなどし、熱伝導率を0.3W/m・K以上にしたものを用いるのが好ましい。蓄熱ゴム層115aの熱容量は、ゴムの熱伝導率(比重)とその厚さにより調整し、画像形成装置の印字速度に合せて、30μm〜1mm程度にして用いると良い。本実施形態では、200μmとした。
(加熱ユニット)
加熱ユニット112は、定着ローラ111を表面から加熱するものであり、第1の実施形態のフィルムユニット500と同様の構成となっている。加熱体としてのヒータ23およびエンドレスベルト状の加熱フィルム118と、加熱フィルム118をガイドすると共に、ヒータ23の保持部材であるヒータホルダ21などから構成されている。
本実施形態における加熱フィルム118は、第1の実施形態の定着フィルム22と同様、耐熱性と強度が必要である。そのため、ステンレス鋼(SUS)やニッケルなどの金属やポリイミドやポリアミドイミド、ポリエチルエチルケトン(PEEK)等の高耐熱性樹脂を用いると良く、本実施形態では外径18mmのポリイミドフィルムを用いた。
また、加熱フィルム118の表層には、第1の実施形態の定着フィルム22と同様、トナーの離型層118aを有している。加熱フィルム118の離型層118aは、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFA)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロポリプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂を用いると好ましい。本実施形態では、これらフッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性に優れるPFAを用いた。
(加圧ユニット)
加圧ユニット113は、定着ローラ111との間で記録媒体である紙Pを加圧しながら挟持搬送するものである。加圧ユニット113は、エンドレスベルト状の加圧フィルム120と、加圧フィルム120の回転保持部材である加圧フィルムガイド121と、加圧フィルムガイド121を支持するステー25と、摺動部材122から構成されている。加圧フィルムは、第1の実施形態の定着フィルム22と同様、耐熱性、強度及びトナーとの離型性が必要である。そのため、本実施形態の加圧フィルム120は、第1の実施形態の定着フィルム22と同様のものを使用した。
また、本実施形態の摺動部材122は、加圧フィルムと摺動して、ニップ部Nip1を形成している部材であり、耐熱性、耐久性が必要であり、摺動性が良好なものであると良い。摺動部材122の材質としては、例えば、耐熱フェルト、マイカ、セラミック、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK、ポリイミド、ポリアミドイミド、フッ素樹脂等の耐熱性を有する樹脂シートが用いられる。なお、定着ローラ111の回転軸方向の熱分布を均一にするための熱伝導性の高い金属を用いても良い。また、その表面に摩擦抵抗を低減するガラスコート、フッ素樹脂等の摺動層を有してあっても良い。
本実施形態では、厚さ1mmのアルミニウム板にPTFEをコーティングしたものを用いた。また、ここでは、摺動部材122と加圧フィルムガイド121を別部材として扱っているが、それらを同一樹脂で一体成型により形成しても良く、一体型にすることでコストダウンを図ることが可能である。
(外部加熱定着方式の定着装置における従来の紙シワ防止方法と紙シワ防止効果)
以上のような定着ローラの弾性層に連泡スポンジゴムを用いた外部加熱定着方式の定着装置において、紙シワが発生するという問題があった。紙シワの防止については、第1の実施形態と同様、定着ローラの回転軸方向左右端部の紙搬送速度vsを中央部の紙搬送速度vcより速くすることが有効である。そして、本実施形態においても加圧フィルムでvs>vcとする方法と、定着ローラでvs>vcとする方法が挙げられる。
本実施形態の定着ローラは弾性層と離型層の間に蓄熱ゴム層があるが、第1の実施形態と同様、弾性層は連泡スポンジゴム層であり、定着ローラの形状を逆クラウン形状とすることによる方法で、紙搬送速度をvs>vcの関係にするのは困難である。そのため、従来、外部加熱定着方式の定着装置における紙シワ防止は、加圧フィルム120の形状を逆クラウン形状とすることにより行っていた。
その原理は、第1の実施形態で示した定着フィルムの形状を逆クラウン形状とすることによる紙シワ防止方法と同様である。また、加圧フィルム120の逆クラウン量を大きくし過ぎると、加圧フィルム120の走行が不安定となり、画像ズレが発生するという問題も同様に発生していた。
表4に、外部加熱定着方式の従来例として、加圧フィルムを逆クラウン形状としたことによる紙搬送速度差Δvの発生と、紙シワ防止効果を調べた結果を示す。測定は、第1の実施形態で、従来方法による紙搬送速度差Δvの発生と紙シワ防止効果を調査した時と同様にして行った。
測定した左右端部の紙搬送速度vsと、中央部の紙搬送速度vcと、紙搬送速度差Δvを示してある。紙シワ防止効果については、10枚連続通紙中、紙シワが発生した場合を×、発生しなかった場合を○として示してある。加圧フィルムの逆クラウン量は、0μm、25μm、80μmについて調べ、画像ズレについても評価した。画像ズレが発生した場合を×、発生しなかった場合を○で示した。
加圧フィルムが逆クラウン量0μmのストレート形状の場合、紙搬送速度差Δvはほぼ0mm/sであり、この時、坪量64gの紙でも紙シワが発生してしまった。加圧フィルムを逆クラウン量25μmの逆クラウン形状にした場合、紙搬送速度差Δvが0.5 mm/sとなり、坪量64gの紙の紙シワ発生を防止することができた。
加圧フィルムの逆クラウン量を80μmとした場合は、紙搬送速度差Δvを1.4mm/sまで大きくなり、紙シワは坪量52gの紙まで発生を防止することができた。しかし、画像ズレが発生してしまった。
以上より、外部加熱定着方式の定着装置においては、加圧フィルムを回転軸方向中央部の外径より左右端部の外径の方が大きい形状、つまり、逆クラウン形状にすることで、vs>vcとすることができることが確認できた。また、Δvを大きくするためには、回転軸方向中央部の外径と左右端部の外径の差、即ち、逆クラウン量を大きくすれば良いことが分かった。
しかし、加圧フィルムの逆クラウン形状を大きくし過ぎると、加圧フィルムの走行が不安定になり、不安定な走行のために歪んだ加圧フィルムと定着ローラとに圧接される紙上の未定着トナーは乱れ、画像ズレが発生してしまう。
(本実施形態の加圧フィルムガイド形状に基づく定着ニップ構成)
上述した通り、加圧フィルム120を逆クラウン形状にするという従来方法によって、さらなる薄紙の紙シワ発生を防止しようとすると、画像ズレが発生してしまう。しかし、第1の実施形態と同様に、長手方向における中央部の定着ニップ幅Ncを左右端部の定着ニップ幅Nsより大きい構成にすれば、画像ズレは発生せずに、薄紙の紙シワ発生を防止することができる。
ここで、本実施形態の定着ローラは弾性層と離型層の間に蓄熱ゴム層があるものの、弾性層(連泡スポンジ層)に対して十分薄い。そのため、第1の実施形態と同様、圧接力を高くして潰すほど、連泡スポンジゴム層の気泡が抜けて外周長が小さくなる挙動を示す。つまり、本実施形態のような蓄熱ゴム層を有する定着ローラを用いた場合でも、第1の実施形態と同様に、紙シワを防止するために紙搬送速度差Δvを発生させるには、中央部の定着ニップ幅Ncを左右端部の定着ニップ幅Nsより大きい構成にすれば良い。
本実施形態においては、加圧フィルムガイド121の形状で定着ニップ幅Nを調整した。即ち、第2の加圧部材としての加圧フィルムガイド121は、長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりも定着ローラ111に近づく形状(凸形状)を有する。これにより、図9より理解されるように、定着ローラ111が長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりも圧接力が高く、長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりもニップ幅が大きくなる。
図13(a)は図12図中A1から見た定着装置であり、加圧フィルムガイド121の形状を太線で示している。図13(b)は、このときの定着ニップ形状である。本実施形態では、図13(a)における加圧フィルムガイド121の中央部の凸部の突起量であるH1を550μmとすることで、左右端部のニップ幅が6.8mmであるのに対し、中央部の定着ニップ幅を7.2mmにしている。
(本実施形態における紙シワ防止効果)
本実施形態構成で、紙シワ発生の有無を評価した結果に示す。上述した評価方法と同様に、各坪量の紙を10枚連続通紙した時の紙シワ発生の有無を評価した。また、紙搬送速度差Δvも同様にして測定した。比較の為に表4の加圧フィルムを逆クラウン形状とすることによる紙シワ対策のみを施した場合の結果である実験番号12と実験番号13の結果も一緒に示す。画像ズレについても確認し、結果を表5に示す。
本実施形態の構成において、長手方向における中央部の定着ニップ幅を左右端部の定着ニップ幅より0.4mm大きくすることで、中央部の紙搬送速度を左右端部の紙搬送速度より1.8mm/s遅くすることができた。そのため、従来の加圧フィルムを逆クラウンとすることによる紙シワ防止方法では防止することのできなかった坪量42gの薄紙の紙シワも防止することができた。また、加圧フィルム120の逆クラウン量が0μmであるため、画像ズレも発生しなかった。
以上、本実施形態により、外部加熱定着方式の定着装置において定着ローラの弾性層が連泡スポンジ層である場合でも、従来より薄い紙でも、画像ズレが発生せずに、紙シワを防止することができた。また、定着ローラの弾性層が連泡スポンジローラであって、一部ソリッド層を含んでいた場合でも、ニップ幅を回転方向左右端部より同方向中央部の方が大きくすれば、同様に紙シワ発生を抑制することができることが分かった。
《第3の実施形態》
本発明の第3の実施形態では、第1の実施形態に記載の定着フィルムや第2の実施形態の加圧フィルムが無く、フィルムを逆クラウン形状とする方法で紙シワを防止することができない外部加熱方式の加熱装置である。フィルムの代わりに、固定された加圧体である加圧パッドと、定着ローラとの圧接によって形成される定着ニップ部で、紙P上の未定着トナー像が紙Pに定着される構成であるため、パッド方式と呼ばれる。このようにフィルムの無い本実施形態の構成においても、定着ニップ幅が定着ローラの長手方向における左右端部よりも中央部の方が大きい構成にすることで、紙シワを防止できた。
本実施形態を、以下に説明する。本実施形態において、未定着トナー像を形成する画像形成装置については、第1の実施形態および第2の実施形態と同じく一般的であり、説明を省略する。
(画像加熱装置)
図14に、本実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置300の断面図を示す。本実施形態の定着装置300は、第2の実施形態と同じく外部加熱定着方式の定着装置で、クイックスタートや省電力化を達成するために用いられる定着装置の一例である。第2の実施形態の構成から、加圧ユニット113の加圧フィルム120と加圧フィルムガイド121を無くしたパッド定着方式の定着装置構成である。このパッド定着方式の定着装置は、加圧フィルムが無く熱容量が小さいため、さらに速いクイックスタートを可能としている。
本実施形態の定着装置300の断面図は、図14に示す通りである。上述した通り、加圧フィルムと加圧フィルムガイドが無い以外は、第2の実施形態とほぼ同じ構成であり、同じ部材については、同一の符号で示し説明を省略してある。
定着ローラ142は、第2の実施形態に記載の定着ローラと同様、さらに速いクイックスタートを可能にするため、弾性層115bには低熱容量及び低熱伝導率である連泡スポンジゴムを使用している。そして、その外側に高熱伝導率である蓄熱ゴム層115aを有した構成となっている。ただし、本実施形態では、紙Pの通紙中、紙Pと加圧パッド141が摺動する。定着ローラ142と紙Pの摩擦力を、紙Pと加圧パッド141の摩擦力より強い構成にしなければ紙が搬送されない。
そのため、本実施形態の定着ローラ142は、その表面に離型層を設けていない。その他の定着ローラ外径や芯金径、連泡スポンジゴム層の熱伝導率および比重等の構成は、同じである。
加圧パッド141は、回転する定着ローラ142に圧接され、定着ローラ142に摺擦しながら、定着ニップ部Nip1を形成している。図中、矢印Wの方向の総圧接力は、第1の実施形態と同様の15kgfで、定着ニップ部Nipの幅は6〜8mmとなっている。なお、連泡スポンジローラの弾性層の回転軸方向の幅は225mmであり、ニップ内単位面積当たりの圧接力は0.82×10Pa〜1.1×10Paである。
熱は、第2の実施形態と同様、ヒータ117から供給され、加熱ニップNip2において、加熱フィルム118を介して定着ローラ142の表面へと伝わる。紙P上の未定着トナー像は、加熱された定着ローラ142から受ける熱と、定着ニップ部Nip1における圧力によって溶融され、紙P上に定着される。加圧パッド141の材質は、耐熱性及び耐久性が必要であり、第2の実施形態の摺動部材122と同様の材質を用いると良い。
特に、定着ローラ142の熱を奪わないよう、断熱性を有する部材が適している。また、その表面141aに摩擦抵抗を低減するガラスコート、フッ素樹脂等の摺動層を有してあっても良い。本実施形態の加圧パッド141は、断熱性の高い液晶ポリマーに摺動性の高いPTFEを10μmコーティングしたものを用いた。
(パッド定着方式の定着装置における紙シワ発生)
以上のような、定着ローラの弾性層に連泡スポンジゴムを用いたパッド定着方式の定着装置において、紙シワが発生するという問題があった。第2の実施形態のように加圧フィルムが無いため、加圧フィルムを逆クラウン形状とすることによる方法で紙シワを防止することができない。
(本実施形態の加圧パッド形状に基づく定着ニップ構成)
本実施形態の定着ローラは、離型層を有していない他は第2の実施形態とほぼ同じ構成であり、弾性層は連泡スポンジゴム層である。そのため、本実施形態においても、第1、第2の実施形態と同様、紙シワを防止するために紙搬送速度差Δvを発生させるには、長手方向における中央部の定着ニップ幅Ncを左右端部の定着ニップ幅Nsより大きい構成にすれば良い。
本実施形態においては、加圧パッド141の形状で定着ニップ幅N1を調整した。即ち、加圧パッド141は、長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりも定着ローラ142に近づく形状(凸形状)を有する。これにより、図9より理解されるように、定着ローラ142が長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりも圧接力が高く、長手方向の中央部(第1の領域)で端部(第2の領域)よりもニップ幅が大きくなる。
本実施形態の構成を図15に示し、図15(a)は図14図中A1から見た定着装置であり、加圧パッド141の形状を太線で示している。図15(b)は、このときの定着ニップ形状である。本実施形態では、図15(a)における加圧パッド141の中央部の凸部の突起量であるH1を550μmとして、左右端部の定着ニップ幅が6.8mmであるのに対し、中央部の定着ニップ幅を7.2mmにしている。
(本実施形態における紙シワ防止効果)
本実施形態構成で、紙シワ発生の有無ついて評価した結果を表6に示す。上述した評価方法と同様に、各坪量の紙を10枚連続通紙した時の紙シワ発生の有無を評価した。また、紙搬送速度差Δvも同様にして測定した。比較の為に、対策前の結果も一緒に示す。
本実施形態においても、定着ニップ幅を長手方向における左右端部より中央部を0.4mm大きくすることで、紙搬送速度が中央部よりも左右端部が1.9mm/s速くなり、坪量42gの薄紙の紙シワ発生を防止することができた。即ち、本実施形態のように加圧フィルムが無いパッド方式の定着装置で、定着ローラの弾性層が連泡スポンジゴムである定着ローラを用いても、必要な紙搬送速度差に合わせて定着ニップ幅を中央部より左右端部を大きくすることで紙シワを防止することができた。
(変形例)
上述した実施形態では、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の範囲内で種々の変形が可能である。
(変形例1)
第1の実施形態の定着フィルム22も第2の実施形態の加圧フィルム120も、走行が安定で画像ズレの発生しないストレート形状で説明してきた。しかし、画像ズレが発生しない範囲で、定着フィルム22や加圧フィルム120を逆クラウン形状としても良い。
即ち、定着ニップ幅差ΔNを大きくすることによる効果と、従来の紙シワ防止方法である定着フィルムもしくは加圧フィルムの逆クラウン量を大きくすることによる効果とを組み合わせて、定着ニップ幅差ΔNを小さくしても良い。定着ニップ幅はトナー定着性に関わるもので、定着ニップ幅差ΔNを小さくし、定着ニップ構成をストレート形状に近づけることで、トナー定着性の均一性を向上させることも可能である。
また、第3の実施形態において、定着ローラ142は、逆クラウン量が0μmのストレート形状としたが、逆クラウン形状であっても良い。定着ローラ142を逆クラウン形状としても、左右端部の紙搬送速度は大きく変わらない。圧接力によって連泡スポンジローラの外周長が小さくなる変形をすることで、左右端部の外径を大きくしたことによる紙搬送速度上昇の効果が小さくなってしまうためである。
ただし、その状態からでも中央部を左右端部より潰した構成にすることで、中央部の紙搬送速度を左右端部の紙搬送速度より遅くすることができる。つまり、定着ローラ142が逆クラウン形状であっても定着ニップ幅をNc>Nsになるよう調整すれば、同様に紙シワ防止効果を得ることができる。
定着ローラの弾性層については、第2、第3の実施形態では、連泡スポンジゴム層の外側に蓄熱ゴム層(ソリッド層)を有する構成について説明したが、連泡スポンジゴム層よりも十分に薄いソリッド層であれば、そのソリッド層の位置はどの位置であっても良い。例えば、図16のように、芯金26と弾性層24aの密着性を向上させる目的で、連泡スポンジゴム層24aの内側に接着ゴム層としての接着ソリッド層160を設けた構成でも良い。定着ローラの弾性層より十分薄いソリッド層を含んでも、ニップ幅を回転方向左右端部より同方向中央部の方が大きくすれば、紙シワ発生を抑制することができ、上述と同様の作用効果を得ることができる。
(変形例2)
上述した加熱方式は、発熱体にセラミックヒータを用い、フィルムがそのヒータと接触して加熱されるものであったが、本発明はこれに限られない。図17のようにハロゲンヒータ171などのフィルムから離間した加熱体を用いた非接触式の加熱方式など、その他の加熱方式でも良い。
(変形例3)
上述した実施形態では、図11や図13、図15のようにヒータホルダ21や加圧フィルムガイド121、加圧パッド141の形状(高さ)を調整することで、定着ニップ幅をNc>Nsになるよう調整したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ステー25の形状を調整して、定着ニップ幅をNc>Nsとすれば、同様に紙シワ防止効果を得ることができる。
更に、紙シワを防止したい紙にとって必要な紙搬送速度Δvを求め、また、その構成における定着ニップ幅に対する紙搬送速度を測定し、ΔNとΔvの関係から左右端部及び中央部の定着ニップ幅を調整すれば、上述した効果と同様の紙シワ防止効果が得られる。
(変形例4)
上述した実施形態では、定着ローラとして気泡が隣同士連なっている連泡スポンジゴムを用いる場合について述べたが、内部の気泡が独立して存在する独泡スポンジゴムを用いる場合に適用することもできる。
(変形例5)
上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も画像加熱装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
ある。
(変形例6)
上述した実施形態では、記録材として記録紙を説明したが、本発明における記録材は紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを通紙、排紙、給紙、通紙部、非通紙部などの用語を用いて説明したが、これによって本発明における記録材が紙に限定されるものではない。
22・・定着フィルム、24・・定着ローラ、111・・定着ローラ、120・・加圧フィルム、141・・加圧パッド、142・・定着ローラ、Nip、Nip1・・定着ニップ部(ニップ部)

Claims (17)

  1. 回転軸となる芯金の外周に気泡を内包した層を含む弾性層が形成された回転体と、
    前記回転体に対向し前記回転体との間でニップ部を形成する対向体と、を有し、
    記録材を前記ニップ部で挟持搬送しつつ加熱する画像加熱装置であって、
    記録材搬送方向に交差する長手方向における第1の領域で前記ニップ部の前記記録材搬送方向の幅をNc、前記長手方向における前記第1の領域より端部側の第2の領域で前記ニップ部の前記記録材搬送方向の幅をNsとするとき、
    Nc>Ns
    なる条件を満たすことを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記弾性層は、連なった気泡を内包した層を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記対向体は回転可能なエンドレスベルト状の第1のフィルムであり、
    前記第1のフィルムを加熱する加熱体と、
    前記第1のフィルムをガイドすると共に、前記ニップ部を加圧する第1の加圧部材と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記加熱体は前記第1のフィルムの内面と接触するヒータであり、
    前記第1の加圧部材は前記ヒータを保持することを特徴とする請求項3に記載の画像加熱装置。
  5. 前記加熱体は前記第1のフィルムから離間したハロゲンヒータであることを特徴とする請求項3に記載の画像加熱装置。
  6. 前記第1の加圧部材は、前記第1の領域で前記第2の領域よりも前記回転体に近づく形状を有することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記第1のフィルムは逆クラウン形状であることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記対向体は回転可能なエンドレスベルト状の第2のフィルムであり、
    前記第2のフィルムをガイドすると共に、前記ニップ部を加圧する第2の加圧部材と、
    前記回転体の表面を前記回転体に関して前記第2のフィルムとは反対側から加熱する加熱体と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  9. 前記加熱体を内包するエンドレスベルト状の第3のフィルムを有し。
    前記加熱体は前記第3のフィルムの内面と接触していることを特徴とする請求項8に記載の画像加熱装置。
  10. 前記第2の加圧部材は、前記第1の領域で前記第2の領域よりも前記回転体に近づく形状を有することを特徴とする請求項8または9に記載の画像加熱装置。
  11. 前記第2のフィルムは逆クラウン形状であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  12. 前記対向体は、前記回転体と摺動し前記ニップ部を加圧する固定された加圧パッドであり、
    前記加圧パッドは、前記第1の領域で前記第2の領域よりも前記回転体に近づく形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  13. 前記回転体に関して前記加圧パッドとは反対側に回転可能なエンドレスベルト状のフィルムと、
    前記フィルムを加熱する加熱体と、
    を有することを特徴とする請求項12に記載の画像加熱装置。
  14. 前記回転体は逆クラウン形状であることを特徴とする請求項12または13に記載の画像加熱装置。
  15. 前記回転体は、前記連なった気泡を内包した層の外側に蓄熱ゴム層を有することを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  16. 前記回転体は、前記連なった気泡を内包した層の内側に接着ゴム層を有することを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  17. 前記回転体は駆動回転体であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
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