JP2018189829A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材のカールの修正に優れる定着装置を提供すること。【解決手段】ニップ部形成部材42は、ニップ部N1の領域内に、加熱回転体30に対して凹になる第一曲面部N11を形成するための第一のニップ形成部42Aと、前記第一のニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる第二曲面部N12を形成するための第二のニップ形成部42Bと、を有し、前記第二曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタなどの画像形成装置に搭載する定着装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタに搭載する定着装置としてベルト方式の装置が知られている。特許文献1にはこのタイプの定着装置が開示されている。この定着装置は、ハロゲンヒータを内包する筒状の定着ローラと、可撓性を有するエンドレスベルトと、エンドレスベルトをエンドレスベルトの内側から押圧してエンドレスベルトを介して定着ローラと共にニップ部を形成する加圧パッドと、を有する。未定着のトナー画像を担持する記録材はニップ部によって搬送されつつ加熱され、これによってトナー画像は記録材上に定着される。
加圧パッドを用いた定着装置は、記録材搬送方向において、ニップ部を定着ローラの外周面に沿った曲面形状にすることが可能となり、トナーを十分に加熱できる記録材のニップ時間を確保できるというメリットがある。
特開2001−356625号公報
加圧パッドを用いた定着装置においては、ニップ部を定着ローラの外周面に沿った曲面形状にしているため、ニップ部から排出された記録材が変形(以下、カールとする)してしまう場合がある。
本発明の目的は、記録材のカールの修正に優れる定着装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、
加熱回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記加熱回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記加熱回転体に対して凹になる第一曲面部を形成するための第一のニップ形成部と、前記第一のニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる第二曲面部を形成するための第二のニップ形成部と、を有し、
前記第二曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る定着装置は、
加熱回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記加熱回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記加熱回転体に対して平面になる平面部を形成するための第一のニップ形成部と、前記第一のニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる曲面部を形成するための第二のニップ形成部と、を有し、
前記曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る定着装置は、
加熱回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材の内周面に摺動する摺動部材と、前記摺動部材を支持し前記摺動部材と共に前記可撓性部材を介して前記加熱回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
前記摺動部材は、前記ニップ部の領域内に、前記加熱回転体に対して平面になる平面部を形成するためのニップ形成部を有し、前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記ニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる曲面部を形成するためのニップ形成部を有し、
前記曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る定着装置は、
加圧回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材の内周面に接触する加熱体と、前記加熱体を支持し前記加熱体と共に前記可撓性部材を介して前記加圧回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
前記加熱体は、前記ニップ部の領域内に、前記可撓性部材と前記ニップ部形成部材が接触する記録材搬送方向上流側の位置と記録材搬送方向下流側の位置とを結んだ直線部を形成するためのニップ形成部を有し、前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記記録材搬送方向下流側の位置より前記記録材搬送方向下流側に設けられ前記直線部よりも前記加圧回転体に対して凸になる曲面部を形成するためのニップ形成部を有し、
前記曲面部は前記加圧回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る定着装置は、
加圧回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材の内周面に接触する加熱体と、前記加熱体を支持し前記加熱体と共に前記可撓性部材を介して前記加圧回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記可撓性部材と前記ニップ部形成部材が接触する記録材搬送方向上流側の位置と記録材搬送方向下流側の位置とを結んだ直線部を形成するためのニップ形成部を有し、前記加熱体は、前記ニップ部の領域内に、前記記録材搬送方向下流側の位置より前記記録材搬送方向下流側に設けられ前記直線部よりも前記加圧回転体に対して凸になる曲面部を形成するためのニップ形成部を有し、
前記曲面部は前記加圧回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。
本発明によれば、記録材のカールの修正に優れる定着装置の提供を実現できる。
画像形成装置の概略構成を示す断面図 実施例1に係る定着装置の概略構成を示す断面図 実施例1に係る定着装置を記録材搬送方向の上流側から見たときの正面図 ヒータの温調制御回路を示す図 記録材のカール量測定位置を示す図 定着ローラとニップ形成部の曲率半径の関係が記録材のカールに及ぼす影響を確認した結果を示す図 ニップ部位置に対してニップ部を記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にそれぞれずらした場合のカール量を測定した結果を示す図 ニップ部位置に対して記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にそれぞれニップ部N1をずらした場合のニップ部位置を模式的に示した図 記録材の坪量とニップ形成部の曲率半径との関係がカール量に及ぼす影響を確認した結果を示す図 記録材の坪量がカールに及ぼす影響を確認した結果を示す図 実施例2に係る定着装置のニップ部の形状を示す断面図 実施例3に係る定着装置のニップ部の形状を示す断面図 実施例4に係る定着装置の概略構成を示す断面図 実施例5に係る定着装置の概略構成を示す断面図 ニップ部位置に対してニップ部を記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にそれぞれずらした場合のカール量を測定した結果を示す図 実施例5に係る定着装置の他の例の概略構成を示す断面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の好適な実施形態は本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明は以下の実施形態により限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において他の種々の構成に置き換えることは可能である。
[実施例1]
(1)画像形成装置100
図1を参照して、定着装置102を搭載する画像形成装置100を説明する。図1は電子写真記録技術を用いた画像形成装置(本実施例ではフルカラープリンタ)100の一例の概略構成を示す断面図である。
画像形成装置100において、記録材Pにトナー画像を形成する画像形成部101は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4つの画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdを有する。各画像形成ステーションは、像担持体としての筒状の感光体1a,1b,1c,1dと、帯電部材2a,2b,2c,2dと、レーザースキャナ3と、現像器4a,4b,4c,4dと、を有する。更に各画像形成ステーションは、感光体をクリーニングするクリーナ5a,5b,5c,5dと、転写部材6a,6b,6c,6dと、を有する。
また、画像形成部101は、転写部材で感光体から転写したトナー画像を担持しつつ搬送するベルト7と、ベルトから記録材Pへトナー画像を転写する二次転写部材8と、を有する。以上の画像形成部101の動作は周知であるので詳細な説明は割愛する。
カセット9に収納された記録材Pはローラ10によって1枚ずつ繰り出される。その記録材Pはローラ11によってベルト7と二次転写部材8とで形成された二次転写ニップ部に搬送される。二次転写ニップ部でトナー画像が転写された記録材Pは定着装置(定着部)102に送られ、トナー画像は定着装置で記録材に加熱定着される。定着装置102を出た記録材Pはローラ12によってトレイ13に排出される。
(2)定着装置102
本実施例の定着装置102について、図2乃至図4を参照しつつ説明する。図2は定着装置102の概略構成を示す断面図である。図3は定着装置102を記録材搬送方向の上流側から見たときの正面図である。図4はヒータ21の温調制御回路を示す図である。
定着装置102は、加熱回転体としての定着ローラ30と、定着ローラを加熱するための加熱手段としての加熱ユニット20と、加圧ユニット40と、を有する。
(2−1)定着ローラ(加熱回転体)30
定着ローラ30は、鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料からなる芯金30Aを有する。記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yについて、芯金30Aの両端部の軸部30A1間の外周面上には、シリコーンゴムなどを主成分とする弾性層30Bが設けられている。そしてこの弾性層30Bの外周面上には、PTFE、PFA又はFEPなどを主成分とする離型層30Cが設けられている。芯金30Aの両端部の軸部30A1は定着装置102のフレームF(図3参照)に不図示の軸受けを介して回転可能に支持されている。
(2−2)加熱ユニット(加熱手段)20
加熱ユニット20は、筒状の回転体としてのフィルム22と、フィルムを介して定着ローラ30と共に加熱部N2を形成する加熱体としてのセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)21と、フィルムガイド24と、を有する。
フィルム22は、筒状の基層と、この基層の外周面に設けられた表面層と、からなる二層構造となっている。基層はポリイミドを主成分とする材料によって形成されており、表面層はPFAを主成分とする材料によって形成されている。
フィルムガイド24は、フィルム22の中空部に挿通されている。フィルムガイド24の材質は耐熱性樹脂である。つまり、フィルムガイド24は、フィルム22の回転をガイドするために、耐熱性の樹脂材料である液晶ポリマーを用いて断面略凹字形状に形成されている。このフィルムガイド24は、記録材搬送方向Xにおいて、フィルムガイド24の定着ローラ30側に設けられた平坦面の中央に溝24Aを有する。溝24Aは記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yに沿って設けてあり、この溝24Aによってヒータ21を支持している。
ヒータ21は、アルミナ、窒化アルミ等のセラミックを主成分とする薄板状の細長い基板21Aを有する。記録材厚み方向Zにおいて、基板21Aのフィルム22側の面には、通電によって発熱する抵抗発熱層21Bが基板の長手方向に沿って設けてある。銀や、パラジウム等を主成分とした材料によって形成された抵抗発熱層21Bは、ガラス又はフッ素樹脂、ポリイミド等の耐熱樹脂を主成分とする保護層21Cによって覆われている。
また、記録材厚み方向Zにおいて、基板21Aのフィルム22側とは反対側の面には、温度検出部材としてのサーミスタ23が当接させてある。サーミスタ23は、記録材搬送方向Xに直交する長手方向において、記録材Pの通過領域に設置してある。
図3に示すように、加熱ユニット20は、記録材厚み方向Zにおいて、定着ローラ30と並列に配置されている。記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、フレームFに支持されたフィルムガイド24の両端部は加圧バネS1によってフィルム22の母線方向に直交する垂直方向へ付勢されている。
加圧バネS1によって付勢されたフィルムガイド24は、図2に示すように、ヒータ21の保護層21Cをフィルム22の内周面(内面)に押圧してフィルム22の外周面(表面)を定着ローラ30の外周面(表面)に圧接させる。これによって定着ローラ30の弾性層30Bが潰れて弾性変形し、フィルム22表面と定着ローラ30表面とによって記録材搬送方向Xに所定幅の加熱部N2が形成される。
(2−3)加圧ユニット40
加圧ユニット40は、定着ローラ30に対し加熱ユニット20とは反対側に設置されている。この加圧ユニット40は、可撓性を有する筒状の可撓性部材としてのフィルム41と、ニップ部形成部材としてのフィルムガイド42と、を有する。
フィルム41は、筒状の基層と、この基層の外周面に設けられた表面層と、からなる二層構造となっている。基層はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を主成分とする材料によって形成されており、表面層はPFAを主成分とする材料によって形成されている。
フィルムガイド42は、フィルム41の中空部に挿通されている。フィルムガイド42の材質は耐熱性樹脂である。つまり、フィルムガイド42は、フィルム41の回転をガイドするために、耐熱性の樹脂材料である液晶ポリマーを用いて断面略凹字形状に形成されている。このフィルムガイド42は、記録材厚み方向Zにおいて、フィルムガイド42の定着ローラ30側の面に、フィルム41を介して定着ローラ30と共にニップ部N1を形成するための2つのニップ形成部42A,42Bを有する。
ニップ部N1の領域内(以下、ニップ部N1内と記す)において、フィルムガイド42の第一のニップ形成部42Aは記録材搬送方向上流側に設けられ、第二のニップ形成部42Bは記録材搬送方向下流側に設けられている。ニップ形成部42Aの断面形状は定着ローラ30に対して凹になる曲面形状に形成してあり、ニップ形成部42Bの断面形状は定着ローラ30に対して凸になる曲面形状に形成してある。
図3に示すように、加圧ユニット40は、記録材厚み方向Zにおいて、定着ローラ30と並列に配置されている。記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、フレームFに支持されたフィルムガイド42の両端部は加圧バネS2によってフィルム41の母線方向に直交する垂直方向へ付勢されている。
加圧バネS2によって付勢されたフィルムガイド42は、図2に示すように、フィルムガイド42のニップ形成部42Aとニップ形成部42Bをフィルム41の内周面(内面)に押圧してフィルム41の外周面(表面)を定着ローラ30表面に圧接させる。これによって定着ローラ30の弾性層30Bがニップ形成部42Aとニップ形成部42Bの曲面形状に潰れて弾性変形し、フィルム41表面と定着ローラ30表面とによって記録材搬送方向Xに所定幅のニップ部N1が形成される。
つまり、ニップ部N1は、記録材搬送方向Xにおいて、ニップ部N1内の記録材搬送方向上流側にニップ形成部42Aによって形成された第一曲面部N11を有する。更にニップ部N1は、記録材搬送方向Xにおいて、第一曲面部N11よりニップ部N1内の記録材搬送方向下流側にニップ形成部42Bによって形成された第二曲面部N12を有する。
(2−4)定着装置102の加熱定着処理動作
定着装置102の加熱定着処理動作について、図2乃至図4を参照しながら説明する。
図3に示すモータMが回転駆動されると、モータの回転がギアGを介して定着ローラ30の芯金30Aに伝達される。これによって定着ローラ30は図2に示す矢印方向へ回転する。加熱ユニット20のフィルム22はフィルム22の内周面(内面)がヒータ21の保護層21Cに摺動しながら定着ローラ30の回転に追従して同図に示す矢印方向へ回転する。加圧ユニット40のフィルム41はフィルムガイド42のニップ形成部42Aとニップ形成部42Bに摺動しながら定着ローラ30の回転に追従して同図に示す矢印方向へ回転する。
図4に示すヒータ21の抵抗発熱層21Bには商用電源51からトライアック52を介して給電される。これによって抵抗発熱層21Bが発熱しヒータ21は急速に昇温する。抵抗発熱層21Bの熱は加熱部N2を介してフィルム22に伝熱し、これによって定着ローラ30表面が加熱される。
CPUとROMやRAMなどのメモリからなる制御部50はヒータ21の温度をモニタするサーミスタ23の検出温度をA/D変換回路53を介して取り込む。そして制御部50はヒータ21が所定の定着温度(目標温度)を維持するようにトライアック52をON/OFFしてヒータ21への給電量を制御する。
図2に示すように、未定着のトナー画像Tを担持する記録材Pはニップ部N1によって挟持搬送されつつ加熱され、これによってトナー画像は記録材上に定着される。
(3)ニップ形成部42A
ニップ部N1の第一曲面部N11を形成しているニップ形成部42Aは、記録材搬送方向Xにおいて、第一曲面部のニップ幅を大きくするために設けられている。したがって、ニップ形成部42Aの形状は定着ローラ30の外周面に沿った曲面であることが望ましい。
記録材Pは第一曲面部N11を通過する際にニップ形成部42Aの形状に沿って変形する。ニップ形成部42Aの断面形状はフィルム41の内面に向って凹になる曲面形状になっているため、第一曲面部N11において、記録材Pの印字面側がニップ形成部42Aの凹方向に変形して定着ローラ30表面に圧接される。これによって記録材Pにカール(プラスカール)がつく。
そこで、ニップ形成部42Aの記録材搬送方向下流側に記録材Pのプラスカールを修正するためのニップ形成部42Bを設けている。ニップ形成部42Bの断面形状はニップ形成部42Aとは逆にフィルム41の内面に向かって凸になる曲面形状に形成してある。これは、第二曲面部N12において、記録材Pの印字面側をニップ形成部42Bの凸方向に変形させて定着ローラ30表面に圧接させることにより、第一曲面部N11を通過する際に記録材Pについたプラスカールを修正するためである。
記録材Pのプラスカールの修正に関し、記録材Pはニップ部N1内を常に変形されている状態で搬送されるため、記録材搬送方向Xにおいて、定着ローラ30とフィルム41との分離位置となるニップ部N1下流端の形状による影響力が最も大きくなる。よって、ニップ形成部42Bはニップ部N1下流端まで連続して曲面形状を維持するように形成されている。
記録材Pのカール修正効果はニップ形成部42Bによって形成される第二曲面部N12の曲率半径を小さくした方が大きくなる。つまり、ニップ形成部42Bの曲率半径を小さくした方が記録材Pのカール修正効果は大きくなる。しかしながら、ニップ部N1の幅は、定着ローラ30硬度や定着ローラ30固定位置寸法、加圧ユニット40寸法、フレームFの定着ローラ30支持位置寸法、及び加圧ユニット40支持位置寸法のばらつきによって変化する。したがって、ニップ形成部42Bの曲率半径を小さくしすぎると、ニップ部N1内の記録材搬送方向Xの位置によってカール修正効果に影響が出る懸念がある。
特に、フィルムガイド42に対向する定着ローラ30の外径よりもニップ形成部42Bの曲率半径が小さくなると、記録材搬送方向Xにおいて、ニップ部N1と第二曲面部N12との位置関係のばらつきが大きくなり、カール修正効果が安定して得られなくなる。
(4)効果確認実験
<実験1:定着ローラ30の曲率半径Rとニップ形成部42Bの曲率半径r1の関係>
本実験のカール修正効果について、図5、図6を参照しながら説明する。図5は記録材Pのカール量測定位置を示す図である。図6は定着ローラ30とニップ形成部42Bの曲率半径の関係が記録材Pのカールに及ぼす影響を確認した結果を示す図である。
定着ローラ30の曲率半径Rとニップ形成部42Bの曲率半径r1がカールに与える影響を確認した。具体的には、定着ローラ30外周面の曲率半径Rとニップ形成部42Bの曲率半径r1を変化させながらニップ部N1を通過した後の記録材Pのカールの測定を行った。
本実験は、加熱ユニット20、定着ローラ30、及び加圧ユニット40を支持すると共に定着ローラを150mm/秒で駆動する空回転装置と、ヒータ21に通電し定着温度を制御する外部温調器を用いて行った。
本実験に用いた定着装置の詳細構成を示す。
定着ローラ30として、外径14mm、20mm、30mmの3水準のローラを用いた。これらの定着ローラ30外周面の曲率半径Rは、それぞれ、7mm、10mm、15mmとなる。これらの定着ローラ30は、それぞれ、径の異なるアルミ製の芯金30A上に厚み3mmの熱伝導率0.2W/m・Kのシリコーンゴムからなる弾性層30Bを設け、最外層として厚み20μmのPFA樹脂からなる離型層30Cを設けたものである。各定着ローラ30のアスカーC硬度は45°で揃えている。アスカーC硬度は、アスカーC硬度計(高分子化学製)約9.8N(1kgf荷重)で測定した。
加熱ユニット20は定着ローラ30の外径を問わず共通のユニットを使用した。フィルム22は、内径20mm、厚み30μmのポリイミド樹脂からなる基層上に、厚み20μmのPFA樹脂からなる離型層を備えている。ヒータ21は、厚み1mm、幅6mmのアルミナからなる基板21A上に抵抗発熱層21Bを設けたものである。抵抗発熱層21Bは保護層21Cとしての厚み60μmのガラス層によって覆われている。
このヒータ21はフィルム22を加圧力176.4N(18kgf)で定着ローラ30に圧接して加熱部N2を形成する。記録材搬送方向Xにおいて、加熱部N2の幅は定着ローラ30の外径によって異なり、外径14mmの場合に6.2mm、外径20mmの場合に8.0mm、外径30mmの場合に9.8mmであった。
加圧ユニット40は、LCP樹脂からなるフィルムガイド42をフィルム41の中空部に挿通したものである。フィルム41は、内径20mm、厚み30μmのポリイミド樹脂からなる基層上に、厚み20μmのPFA樹脂からなる離型層を備えている。フィルムガイド42は、フィルム41を加圧力176.4N(18kgf)で定着ローラ30に圧接してニップ部N1を形成する。記録材搬送方向Xにおいて、ニップ部N1の幅は定着ローラ30の外径によって異なり、外径14mmの場合に6.2mm、外径20mmの場合に8.0mm、外径30mmの場合に9.8mmであった。
本実験で用いたフィルムガイド42のニップ形成部42Aの曲面半径r2は、定着ローラ30外周面の曲率半径Rに合わせて7mm、10mm、15mmとしてある。そしてニップ形成部42Bの曲率半径r1を3mmから20mmまで変化させて記録材Pのカール量を確認した。
記録材Pのカール量の確認は以下の手順で行った。
一般的なLBP印刷用紙、坪量75g/m、LTR(幅216mm、縦279mm)サイズ紙を、気温15℃、湿度15%の環境下において48時間放置した。そして同環境下において定着温度を200度に温調したうえでLTRサイズ紙を10枚分ニップ部N1に通過させる。
記録材Pのカールは記録材の変形だけでなく、記録材に含まれる水分によっても影響を受ける。これは水分の脱湿、吸湿によって記録材表裏の収縮、膨張度合いが異なることから生じる現象である。高温高湿の環境下で、かつ水分が多く含まれる記録材では記録材の変形によるカール量の影響が大きくなる。
そこで、本検証ではニップ形成部42Bの曲面形状による記録材搬送方向Xにおける記録材Pの変形によるカール量の変化のみを確認するために、低温低湿環境下で、かつ含水率の低い記録材を用いている。
カール量については、ニップ部N1を通過した10枚の記録材それぞれについて、図5のように記録材Pの四隅A,B,C,Dのカール量を測定した。そしてその測定値の平均した値を代表値として比較した。結果を図6に示す。
図6に示すように、定着ローラ30外周面の曲率半径Rに問わずニップ形成部42Bの曲率半径r1を小さくしていくとプラスカールの修正効果が増加していく傾向があった。
本実験は低温低湿の環境下で行っているが、通常環境下や、高温高湿環境下で使用された場合、記録材Pにはフィルム41外周面側にカール(マイナスカール)がつく傾向がある。ニップ部N1において、記録材Pは定着ローラ30と接触する印字面が非印字面よりも脱湿する。しかし、記録材Pはニップ部N1によって挟持されているため記録材厚み方向Zに対して形状変化が起きない。この状態で記録材Pが機外に排出されると周囲雰囲気の水分によって記録材は再度吸湿する。この時より記録材Pは脱湿している印字面に吸湿が集中し、印字面が膨張することによって記録材にマイナスカールがつく。
この現象を考慮すると、本実験条件での記録材Pの理想的なカール量の範囲はプラスカール寄りの+5mmから+10mmであることが分かった。更に、ニップ形成部42Bの曲率半径r1としては、定着ローラ30外周面の曲率半径R(ニップ形成部42Aの曲率半径r2)と同等かそれ以上適正なカール修正効果が得られることが分かった。
ニップ形成部42Bの曲率半径r1が小さすぎるとカール修正効果が強すぎて記録材Pがフィルム41外周面に接触する側に変形するマイナスカール寄りになってしまっている。また、本実験での測定において、ニップ形成部42Bの曲率半径r1が小さくなるとカール測定結果の数値ばらつきが大きい傾向が見られた。
<実験2:ニップ部N1位置のばらつきによるカール量の影響>
ニップ部N1位置のばらつきによるカール量の影響について、図7、図8を参照しながら説明する。図7は本実施例のニップ部N1位置に対してニップ部N1を記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にそれぞれずらした場合のカール量を測定した結果を示す図である。図8はニップ形成部42Bの曲率半径がr1=3mmの場合に本実施例のニップ部N1位置に対して記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にそれぞれニップ部N1をずらした場合のニップ部N1位置を模式的に示した図である。
カール修正効果のばらつきを確認するために、ニップ部N1の位置が記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にふれたときのカール量のばらつきを確認した。
ニップ部N1の位置は、定着ローラ30軸受けや、フレームFの定着ローラ30支持位置、及び加圧ユニット40支持位置等の寸法公差、定着ローラ30外径寸法と定着ローラ30硬度の公差によるニップ幅の変化によってばらつきが生じる。ニップ部N1の位置がずれるとニップ部N1内のニップ形成部42Bにかかっている領域が変化するためカール修正効果にも影響を与える。
本実験で用いた加熱ユニット20は実験1と同様のユニットを用い、定着ローラ30は外径20mmのものを使用した。加圧ユニット40も実験1と同様のユニットであり、ニップ形成部42Aの曲率半径r2は定着ローラ30の曲率半径Rと同じ10mmとしている。
カール修正効果のばらつき具合を確認するために、ニップ部N1の位置を本実施例のニップ部N1位置に対して記録材搬送方向上流側に0.8mmずらした場合と記録材搬送方向下流側に0.8mmずらした場合のカール量を測定した。その結果を図7に示す。
図7に示すように、ニップ形成部42Bの曲率半径r1=10mm以上の場合、ニップ部N1の位置がずれたときのカール量の変化は少なかった。ニップ形成部42Bの曲率半径r1=5mmより小さい場合で、かつニップ部N1の位置が記録材搬送方向上流側にずれたときに急激にカール修正効果が失われプラスカールが残る結果となってしまった。
図8の(a)はニップ部N1を記録材搬送方向上流側に0.8mmずらしたときのニップ部N1位置の模式図であり、図7に示す○印の「0.8mm上流側」に対応している。(b)はニップ部N1をずらしていないときのニップ部N1位置の模式図であり、図7に示す□印の「中心」に対応している。(c)はニップ部N1を記録材搬送方向下流側に0.8mmずらしたときのニップ部N1位置の模式図であり、図7に示す△印の「0.8mm下流側」に対応している。
ニップ部N1位置が中心の場合(図8の(b)参照)、及びニップ部N1位置を記録材搬送方向下流側に0.8mmずらした場合(図8の(c)参照)は、ニップ形成部42Bがニップ部N1内に入っている。このことから曲率半径r1が小さくなるほどカール修正効果が得られる結果になっている(図7参照)。
しかし、ニップ部N1位置を記録材搬送方向上流側に0.8mmずらした場合(図8の(a)参照)は、曲率半径r1が小さくなるとニップ形成部42Bがニップ部N1内に入ってこなくなる。すると、ニップ形成部42Aでできたカールを修正する効果が得られなくなり、記録材Pはプラスカールが強く残ってしまっている(図7参照)。
このように、ニップ形成部42Bの曲率半径r1が小さいと曲面の傾きの変化が大きくなるとともにその領域も小さくなってしまうため、ニップ部N1のかかる位置によってカール量のばらつきが大きくなる。
一方、曲率半径r1が大きいと曲面の傾きの変化が小さく、広い領域で傾きを維持することが可能になるため、多少のニップ部N1位置のばらつきがあってもカール修正効果に大きな影響を与えない。
ニップ部N1の幅はニップ形成部42と対向する定着ローラ30の外径が大きく影響しており、定着ローラ30の曲率半径よりもニップ形成部42Bの曲率半径を大きくすることで安定してカール修正効果を得ることができる。
<実験3:記録材Pの剛度>
記録材の剛度によるカール量の影響について、図9、図10を参照しながら説明する。図9は記録材Pの坪量とニップ形成部42Bの曲率半径との関係がカール量に及ぼす影響を確認した結果を示す図である。図10は坪量150g/mm^2の記録材Pをプリントした場合のニップ部N1下流端付近の記録材の変形を説明するための図である。
記録材Pのカール量を左右するもう一つのパラメータとして記録材の剛度が挙げられる。記録材Pの剛度によってニップ部N1内での記録材の変形状態は左右される。具体的には、厚紙のような坪量の大きい記録材Pは、記録材の剛度が高いため、ニップ部N1下流端付近の形状がニップ形成部42Bの形状に沿わず、より直線的にニップ部下流端から排出される。一方、薄紙のように剛度の低い記録材Pではニップ形成部42Bの形状に沿ってニップ部N1下流端から排出される。このことにより記録材Pの厚みによってカール修正効果が変化してしまう。
そこで、記録材Pの坪量によるカール修正効果の差を確認するために、本実施例で説明してきた坪量75g/mm^2の記録材の他に、比較例として坪量150g/mm^2の記録材をプリントし、カール量を確認した。その結果を図9に示す。
図9に示すように、ニップ形成部42Bの曲率半径r1=10mm以上の場合、曲率半径r1を変化させても、坪量75g/mm^2の記録材Pのカール量と、坪量150g/mm^2の記録材Pのカール量の差はほとんど変わらなかった。これに対し、曲率半径r1=5mmより小さい場合、坪量150g/mm^2の記録材Pのカール量は坪量75g/mm^2の場合と比べてカール修正効果が少なく、剛度の高い記録材のカール量が大きくなる結果となった。
図10の(b)に示すように、ニップ形成部42Bの曲率半径r1=15mmの場合、ニップ部N1内のニップ形成部42Bの領域において記録材Pを曲面形状で加圧できている。これに対し、図10の(a)に示すように、ニップ形成部42Bの曲率半径がr1=3mmのように小さくなると、ニップ形成部42Bの曲面形状に記録材Pが追従できずに直線的にニップ部N1下流端N1eから排出される。そのため、曲率半径がr1=3mmのように小さい場合には、ニップ形成部42Bにカール修正のための曲面形状が作られていない。
坪量の大きい記録材Pは、記録材のこしが強く、実際に坪量が小さい記録材よりもカール量が相対的に大きくなっており、カール修正効果が得づらい特徴がある。しかしながら、ニップ形成部42Bの曲面形状を定着ローラ30よりも大きな曲率半径にすることによって記録材の坪量を問わず安定したカール修正効果を得ることができる。
本実施例の定着装置102は、フィルムガイド42のニップ形成部42Aの断面形状を定着ローラ30に対して凹になる曲面形状とし、ニップ形成部42Bの断面形状を定着ローラ30に対して凸になる曲面形状として、ニップ部N1を形成している。
これらのニップ形成部42A,42Bの形状によってニップ部N1を十分な幅に確保しつつ記録材Pのカールを修正することができる。さらに、ニップ形成部42Bによって形成される第二曲面部N12の曲率半径を定着ローラ30の曲率半径よりも大きくすることによってニップ部N1位置のばらつきによるカール修正効果への影響を低減でき、安定してカール修正効果を得ることができる。
[実施例2]
定着装置102の他の実施例を説明する。本実施例では実施例1の定着装置102とは異なる構成のみを説明する。
本実施例の定着装置102は、ニップ部N1内に、平面部N13と、この平面部より記録材搬送方向下流側に設けられフィルム41の内側に向って凸になる曲面部N14と、を有するものである。そして曲面部N14の曲率半径を定着ローラ30の曲率半径よりも大きくしている。
図11は本実施例の定着装置102のニップ部N1の形状を示す断面図である。
前述したようにニップ部N1位置はニップ幅の変化によってばらつきが生じる。ニップ形成部42Aの断面形状が定着ローラ30に対して凹になる曲面形状をしている場合、ニップ部N1位置が想定位置からずれたときにニップ幅が減少したり、ニップ部内の圧分布が大きく変化したりする可能性がある。
そこで、本実施例では、図11に示すように、フィルムガイド42の第1のニップ形成部42Cの断面形状を定着ローラ30に対して平面(Flat)になる平面形状に形成している。本実施例の定着装置102は、ニップ形成部42Cによってニップ部N1の記録材搬送方向上流側に平面部N1が形成されるので、ニップ部N1位置のばらつきに対する影響を低減することが可能になる。また、ニップ形成部42Cの断面形状を平面形状にすることによって曲面形状の場合に比べニップ形成部42Cの寸法精度を高く確保することができ、これによってニップ部N1位置自体のばらつきも低減することができる。
ニップ形成部42Cの断面形状を平面形状に形成した場合、ニップ部N1の幅は小さくなる傾向がある。第2のニップ形成部42Bの断面形状は定着ローラ30に対して凸になる曲面形状をしている。そのため、ニップ形成部42Cとニップ形成部42Bをつなぐフィルム41とフィルムガイド42の間が空隙Gaとなる領域において定着ローラ30の外周面に沿った曲面ニップが形成される。それ故、ニップ部N1の幅が大きく減少することはなく、実施例1と同様、カール修正効果も得られる。
[実施例3]
定着装置102の他の実施例を説明する。本実施例では実施例1の定着装置102とは異なる構成のみを説明する。
本実施例の定着装置102は、加圧ユニット40において、フィルムガイド42にフィルム41と摺動する摺動部材43を支持させたものである。このフィルムガイド42は摺動部材43とフィルム41をフィルム41の内側から押圧してフィルム41を介して定着ローラ30と共にニップ部N1を形成する。
図12は本実施例の定着装置102のニップ部N1の形状を示す断面図である。
図12に示すように、摺動部材43は、フィルムガイド42の記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yに沿って設けられた溝42Dに支持されている。この摺動部材43のフィルム41内面に摺動するニップ形成部43Aの断面形状は定着ローラ30に対して平面(Flat)になる平面形状に形成してある。
本実施例の定着装置102は、ニップ形成部43Aによってニップ部N1内の記録材搬送方向上流側に平面部N15を形成し、この平面部より記録材搬送方向下流側にフィルムガイド42のニップ形成部42Bによって曲面部N16を形成している。
つまり、平面部N15を、フィルム41を介して摺動部材43のニップ形成部43Aの記録材搬送方向下流側の領域と、定着ローラ30外周面と、によって形成している。そして曲面部N16を、フィルム41を介してフィルムガイド42のニップ形成部42Bと、定着ローラ30外周面と、によって形成している。更に曲面部N16の曲率半径を定着ローラ30の曲率半径よりも大きくしている。
摺動部材43はゴムのような弾性体であってもよく、金属であってもよい。摺動部材43を弾性体で構成することによってニップ部N1の幅を容易に確保することが可能となる。また、熱伝導の良い金属を用いて摺動部材43を構成すると、記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yへの熱拡散が促進され、小サイズ記録材をプリントしたときの小サイズ記録材の非通過領域の過昇温を抑制することができる。
また、フィルムガイド42のニップ形成部42Bの断面形状は定着ローラ30に対して凸になる曲面形状になっている。そのため、摺動部材43のニップ形成部43Aからフィルムガイド42のニップ形成部42Bにかけて定着ローラ30の外周面に沿った曲面ニップが形成される。それ故、ニップ部N1の幅が大きく減少することはなく、カール修正効果も同様に得られる。
このようにニップ形成部43Aをフィルムガイド42とは別体の摺動部材43によって形成することによってカール修正効果を維持したまま、定着性能向上と小サイズ生産性向上の両立を実現することができる。
[実施例4]
定着装置102の他の実施例を説明する。本実施例では実施例1の定着装置102とは異なる構成のみを説明する。
(1)定着装置102
本実施例に示す定着装置102は熱ローラ方式の装置である。本実施例の定着装置102について、図13を参照しながら説明する。図13は本実施例の定着装置の概略構成を示す断面図である。
本実施例の定着装置102は、加熱回転体としての筒状の定着ローラ60と、定着ローラの中空部に挿通され定着ローラを輻射熱によって加熱するハロゲンヒータ90と、加圧ユニット40と、を有する。ここで、加圧ユニット40は実施例1と同じ構成としてある。
(1−1)定着ローラ(加熱回転体)60
定着ローラ60は、鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料からなる筒状の芯金60Aを有する。記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yについて、芯金60Aの両端部の軸部間の外周面上には、シリコーンゴムなどを主成分とする弾性層60Bが設けられている。そしてこの弾性層60Bの外周面上には、PTFE、PFA又はFEPなどを主成分とする離型層60Cが設けられている。芯金60Aの両端部の軸部は定着装置102の図示しないフレームに軸受けを介して回転可能に支持されている。
記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、ハロゲンヒータ(以下、ヒータと記す)90の両端部はフレームに支持されている。
(1−2)加圧ユニット40
記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、定着装置102のフレームに支持されたニップ部形成部材としてのフィルムガイド42の両端部は加圧バネによってフィルム41の母線方向に直交する垂直方向へ付勢されている。このフィルムガイド42は、フィルムガイドのニップ形成部42Aとニップ形成部42Bを可撓性部材としてのフィルム41の内周面(内面)に押圧してフィルムの外周面(表面)を定着ローラ60の外周面(表面)に圧接させる。
これによって定着ローラ60の弾性層60Bがニップ形成部42Aとニップ形成部42Bの曲面形状に潰れて弾性変形し、フィルム41表面と定着ローラ60表面とによって記録材搬送方向Xに所定幅のニップ部N1が形成される。ニップ部N1は、ニップ部N1内の記録材搬送方向上流側にニップ形成部42Aによって形成された第一曲面部N11を有し、第一曲面部N11よりニップ部N1内の記録材搬送方向下流側にニップ形成部42Bによって形成された第二曲面部N12を有する。この第二曲面部N12の曲率半径は定着ローラ60の曲率半径よりも大きくしてある。
(1−3)加熱定着処理動作
本実施例の定着装置102の加熱定着処理動作について、図13を参照しながら説明する。
モータMが回転駆動されると、モータの回転が図示しないギアを介して定着ローラ60の芯金60Aに伝達される。これによって定着ローラ60は図13に示す矢印方向へ回転する。加圧ユニット40のフィルム41はフィルム41の内周面(内面)がフィルムガイド42のニップ形成部42Aとニップ形成部42Bに摺動しながら定着ローラ60の回転に追従して同図に示す矢印方向へ回転する。
ヒータ90には不図示の商用電源からトライアックを介して給電される。これによってヒータ90は輻射熱を放射して定着ローラ60を芯金60Aの内周面側から加熱する。
CPUとROMやRAMなどのメモリからなる不図示の制御部は定着ローラ60の表面温度をモニタする不図示のサーミスタの検出温度をA/D変換回路を介して取り込む。そして制御部は定着ローラが所定の定着温度(目標温度)を維持するようにトライアックをON/OFFしてヒータ90への給電量を制御する。
未定着のトナー画像Tを担持する記録材Pはニップ部N1によって挟持搬送されつつ加熱され、これによってトナー画像は記録材上に定着される。
本実施例の定着装置102も、フィルムガイド42のニップ形成部42Aの断面形状を定着ローラ60に対して凹になる曲面形状とし、ニップ形成部42Bの断面形状を定着ローラに対して凸になる曲面形状として、ニップ部N1を形成している。
これらのニップ形成部42A,42Bの曲面形状によってニップ部N1を十分な幅に確保できる。さらに、ニップ形成部42Bによって形成される第二曲面部N12の曲率半径を定着ローラ60の曲率半径よりも大きくすることによってニップ部N1位置のばらつきによるカール修正効果への影響を低減でき、安定してカール修正効果を得ることができる。
[実施例5]
定着装置102の他の例を説明する。本実施例では実施例1の定着装置102とは異なる構成のみを説明する。
(1)定着装置102
本実施例の定着装置102について、図14を参照しながら説明する。図14は本実施例の定着装置102の概略構成を示す断面図である。
本実施例の定着装置102は、加圧回転体としての加圧ローラ70と、加熱ユニット80と、を有する。
(1−1)加圧ローラ(加圧回転体)70
加圧ローラ70は、鉄、SUS、アルミニウム等の金属材料からなる芯金70Aを有する。記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yについて、芯金70Aの両端部の軸部間の外周面上には、シリコーンゴムなどを主成分とする弾性層70Bが設けられている。そしてこの弾性層70Bの外周面上には、PTFE、PFA又はFEPなどを主成分とする離型層70Cが設けられている。芯金70Aの両端部の軸部は定着装置102のフレームに軸受けを介して回転可能に支持されている。
(1−2)加熱ユニット80
加熱ユニット80は、筒状の可撓性部材としてのフィルム82と、フィルム82を加熱する加熱体としてのセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)81と、ニップ部形成部材としてのフィルムガイド84と、を有する。ここで、ヒータ81は実施例1のヒータ21よりも記録材搬送方向Xの寸法を小さくした点を除いてヒータ21と同じ構成としてある。ヒータ81において、81Aは基板、81Bは抵抗発熱層、81Cは保護層である。
フィルム82は、筒状の基層と、この基層の外周面に設けられた表面層と、からなる二層構造となっている。基層はポリイミドを主成分とする材料によって形成されている。表面層はPFAを主成分とする材料によって形成されている。
フィルムガイド84は、フィルム82の中空部に挿通されている。フィルムガイド84の材質は耐熱性樹脂である。つまり、フィルムガイド84は、フィルム82の回転をガイドするために、耐熱性の樹脂材料である液晶ポリマーを用いて断面略凹字形状に形成されている。このフィルムガイド84は、記録材厚み方向Zにおいて、フィルムガイド84の加圧ローラ70側の面に、ヒータ81、及びニップ形成部84Bを有する。
ヒータ81はフィルムガイド84の記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yに沿って設けられた溝84Cに支持され、ヒータ81の保護層81Cにはフィルム82の内周面(内面)が摺動する。本実施例では、ヒータ81の保護層81Cの表面をニップ形成部81Dとして用いるため、ニップ形成部81Dの断面形状即ちヒータ81の保護層81Cの断面形状を加圧ローラ70に対して平面(Flat)になる平面形状に形成している。
一方、ニップ形成部81Dより記録材搬送方向下流側に設けられたフィルムガイド84のニップ形成部84Bの断面形状は加圧ローラ70に対して凸になる曲面形状に形成してある。
記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yにおいて、定着装置102のフレームに支持されたフィルムガイド84の両端部は加圧バネによってフィルム82の母線方向に直交する垂直方向へ付勢されている。このフィルムガイド84は、ニップ形成部81Dとニップ形成部84Bをフィルム82内面に押圧してフィルム82の外周面(表面)を加圧ローラ70の外周面(表面)に圧接させる。
これによって加圧ローラ70の弾性層70Bがニップ形成部81Dとニップ形成部84Bの断面形状に潰れて弾性変形し、フィルム82表面と加圧ローラ70表面とによって記録材搬送方向Xに所定幅のニップ部N1が形成される。
ニップ部N1において、ニップ部N1内の記録材搬送方向上流側には、フィルム82とフィルムガイド84が接触する記録材搬送方向上流側の位置P1と記録材搬送方向下流側の位置P2とを結んだ直線部N17を有する。この直線部N17はヒータ81のニップ形成部81Dによって形成されたものである。更に直線部N17より記録材搬送方向下流側には、ニップ形成部84Bによって形成された曲面部N18を有する。曲面部N18の曲率半径は加圧ローラ70の曲率半径よりも大きくしてある。
(1−3)加熱定着処理動作
本実施例の定着装置102の加熱定着処理動作について、図14を参照しながら説明する。
モータMが回転駆動されると、モータの回転が図示しないギアを介して加圧ローラ70の芯金70Aに伝達される。これによって加圧ローラ70は図14に示す矢印方向へ回転する。加熱ユニット80のフィルム82はフィルム82の内周面(内面)がヒータ81の保護層81Cとフィルムガイド84のニップ形成部82Bに摺動しながら加圧ローラ70の回転に追従して同図に示す矢印方向へ回転する。
ヒータ81の抵抗発熱層81Bには商用電源からトライアックを介して給電される。これによって抵抗発熱層81Bが発熱しヒータ81は急速に昇温する。ヒータ81の抵抗発熱層81Bの熱によってフィルム82は加熱される。
CPUとROMやRAMなどのメモリからなる制御部はヒータ81の温度をモニタするサーミスタ83の検出温度をA/D変換回路を介して取り込む。そして制御部はヒータ81が所定の定着温度(目標温度)を維持するようにトライアックをON/OFFしてヒータ81への給電量を制御する。
未定着のトナー画像Tを担持する記録材Pはニップ部N1によって挟持搬送されつつ加熱され、これによってトナー画像は記録材上に定着される。
(2)ニップ形成部84B
本実施例の定着装置102は、加圧ローラ70に対して平面になる平面形状のニップ形成部81Dと、加圧ローラ70に対して凸になる曲面形状のニップ形成部材84Bと、によってニップ部N1を形成している。ニップ形成部84Bが加圧ローラ70に対して凸になる曲面形状をしているため、ニップ形成部81Dからニップ形成部84Bにかけて加圧ローラ70の外周面に沿った曲面ニップが形成される。これによってニップ部N1の幅を大きく確保できている。
(3)効果確認実験
<実験4:ニップ部N1位置のばらつきによる記録材Pのカール量の影響>
ニップ部N1位置のばらつきによる記録材Pのカール量の影響について、図14、図15を参照しながら説明する。図15は本実施例のニップ部N1位置に対してニップ部N1を記録材搬送方向上流側と記録材搬送方向下流側にそれぞれずらした場合のカール量を測定した結果を示す図である。
本実施例の定着装置102を用いて、カール修正効果のばらつきを確認するためにニップ部N1位置がふれたときのカール量のばらつきを確認した。
ニップ部N1位置は、加圧ローラ70軸受けや、フレームの加圧ローラ支持位置、及び加熱ユニット80支持位置等の寸法公差や、加圧ローラ70外径寸法と加圧ローラ70硬度の公差によるニップ幅の変化によってばらつきが生じる。ニップ部N1位置がずれるとニップ部N1内のニップ形成部84Bにかかっている領域が変化するためカール修正効果にも影響を与える。
本実験では、ニップ部N1の幅を変化させたときのカール量修正効果のばらつき具合を確認した。
本実験で用いた加熱ユニット80は、ヒータ81と、フィルム82と、フィルムガイド84と、を有する。ヒータ81は、厚み1mm、幅3mmのアルミナからなる基板81A上に抵抗発熱層81Bを設けたものである。抵抗発熱層81Bは保護層81Cとして厚み60μmのガラス層によって覆われている。
フィルム82は、内径20mm、厚み30μmのポリイミド樹脂からなる基層上に、厚み20μmのPFA樹脂からなる離型層を備えている。フィルムガイド84はフィルム82を加圧力176.4N(18kgf)で加圧ローラ70に圧接してニップ形成部81Dとニップ形成部84Bとによってニップ部N1を形成する。加圧ローラ70は外径20mmのものを使用した。
カール修正効果のばらつき具合を確認するために、ニップ部N1の位置を本実施例のニップ部N1位置に対して記録材搬送方向上流側に0.8mmずらした場合と、記録材搬送方向下流側に0.8mmずらした場合のカール量を測定した。結果を図15に示す。
ニップ形成部84Bの曲率半径r1=10mm以上の場合、ニップ部N1の位置がずれたとしてもカール量の変化は少なかった。ニップ形成部84Bの曲率半径r1=5mmより小さい場合で、且つニップ部N1の位置が記録材搬送方向上流側にずれたときに急激にカール修正効果が失われプラスカールが残る結果となってしまった。
これは以下の理由による。ニップ部N1の位置が記録材搬送方向上流側に0.8mmずらした場合は曲率半径r1が小さくなるとニップ形成部84Bがニップ部N1内に入ってこなくなる。すると、ニップ形成部81Dからニップ形成部84Bにかけて加圧ローラ70の外周面に沿った曲面ニップでできたカールを修正する効果が得られなくなる。
このように、ニップ形成部84Bの曲率半径r1が小さいと曲面の傾きの変化が大きくなるとともにその領域も小さくなってしまう。よって、ニップ部N1のかかる位置によってカール量のばらつきが大きくなる。
一方、曲率半径r1が大きいと曲面の傾きの変化が小さく、広い領域で傾きを維持することが可能になるため、多少のニップ部N1位置のばらつきがあってもカール修正効果に大きな影響を与えない。
本実施例の定着装置102のように、ニップ部N1内にヒータ81を有するいわゆるオンデマンド定着方式の装置であってもフィルムガイド84のニップ形成部84Bの曲率半径r1を加圧ローラ70よりも大きくしてもよい。これによってニップ部N1位置の多少のばらつきがあってもカール修正効果に大きな影響を与えない定着装置102の提供を実現できる。
(4)ニップ部N1の直線部N17と曲面部N18の変形例
図16は本実施例の定着装置102の他の例の概略構成を示す断面図である。
図16に示すように、ニップ部N1の直線部N17をフィルムガイド84のニップ形成部84Aによって形成し、曲面部N18をヒータ81の保護層81Cのニップ形成部81Eによって形成してもよい。
ニップ形成部84Aの断面形状は加圧ローラ70に対して平面(Flat)になる平面形状に形成してある。ヒータ81の保護層81Cのニップ形成部81E、即ちフィルムガイド84の記録材搬送方向Xに直交する長手方向Yに沿って設けられた溝84Dに支持されたヒータ81の保護層81Cの断面形状は加圧ローラ70に対して凸になる曲面形状に形成してある。
つまり、ニップ部N1は、ニップ部N1内の記録材搬送方向上流側に、フィルム82とフィルムガイド84が接触する記録材搬送方向上流側の位置P1と記録材搬送方向下流側の位置P2とを結んだ直線部N17を有する。この直線部N17はフィルムガイド84のニップ形成部84Aによって形成されている。更に直線部N17より記録材搬送方向下流側に、ヒータ81のニップ形成部81Eによって形成された曲面部N18を有する。そして曲面部N18の曲率半径を加圧ローラ70の曲率半径よりも大きくしている。
よって図16に示す定着装置102においても、図14に示す装置と同様な作用効果を得ることができる。
21 セラミックヒータ、30 定着ローラ、41 筒状のフィルム、
42 フィルムガイド、43 摺動部材、60 定着ローラ、70 加圧ローラ、
82 筒状のフィルム、81 セラミックヒータ、
84 フィルムガイド、90 ハロゲンヒータ、
N1 ニップ部、N11 第一曲面部、N12 第二曲面部、
N13,N15 平面部、N14,N16 曲面部、
N17 直線部、N18 曲面部 N2 加熱部

Claims (28)

  1. 加熱回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記加熱回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
    前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記加熱回転体に対して凹になる第一曲面部を形成するための第一のニップ形成部と、前記第一のニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる第二曲面部を形成するための第二のニップ形成部と、を有し、
    前記第二曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱回転体を加熱するための加熱手段を有し、前記加熱手段は、筒状の回転体と、前記回転体を介して前記加熱回転体と加熱部を形成する加熱体と、を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱体は、細長い基板と、前記基板の長手方向に沿って設けられ通電によって発熱する抵抗発熱層と、を有し、前記抵抗発熱層の熱によって前記加熱部を介して前記加熱回転体を加熱するヒータであることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記加熱回転体がローラであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の定着装置。
  5. 前記可撓性部材がフィルムであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の定着装置。
  6. 前記回転体がフィルムであることを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の定着装置。
  7. 前記加熱回転体が筒状のローラであり、前記ローラは前記ローラの中空部に前記ローラを輻射熱によって加熱するヒータを有することを特徴とする請求項1又は請求項5に記載の定着装置。
  8. 前記ニップ部形成部材の材質は耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の定着装置。
  9. 加熱回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記加熱回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
    前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記加熱回転体に対して平面になる平面部を形成するための第一のニップ形成部と、前記第一のニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる曲面部を形成するための第二のニップ形成部と、を有し、
    前記曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする定着装置。
  10. 前記加熱回転体を加熱するための加熱手段を有し、前記加熱手段は、筒状の回転体と、前記回転体を介して前記加熱回転体と加熱部を形成する加熱体と、を有することを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  11. 前記加熱体は、細長い基板と、前記基板の長手方向に沿って設けられ通電によって発熱する抵抗発熱層と、を有し、前記抵抗発熱層の熱によって前記加熱部を介して前記加熱回転体を加熱するヒータであることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  12. 前記加熱回転体がローラであることを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れか一項に記載の定着装置。
  13. 前記可撓性部材がフィルムであることを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れか一項に記載の定着装置。
  14. 前記回転体がフィルムであることを特徴とする請求項10乃至請求項13の何れか一項に記載の定着装置。
  15. 前記ニップ部形成部材の材質は耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項9乃至請求項14の何れか一項に記載の定着装置。
  16. 加熱回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材の内周面に摺動する摺動部材と、前記摺動部材を支持し前記摺動部材と共に前記可撓性部材を介して前記加熱回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
    前記摺動部材は、前記ニップ部の領域内に、前記加熱回転体に対して平面になる平面部を形成するためのニップ形成部を有し、前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記ニップ形成部より記録材搬送方向下流側に設けられ前記加熱回転体に対して凸になる曲面部を形成するためのニップ形成部を有し、
    前記曲面部は前記加熱回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする定着装置。
  17. 前記加熱回転体を加熱するための加熱手段を有し、前記加熱手段は、筒状の回転体と、前記回転体を介して前記加熱回転体と加熱部を形成する加熱体と、を有することを特徴とする請求項16に記載の定着装置。
  18. 前記加熱体は、細長い基板と、前記基板の長手方向に沿って設けられ通電によって発熱する抵抗発熱層と、を有し、前記抵抗発熱層の熱によって前記加熱部を介して前記加熱回転体を加熱するヒータであることを特徴とする請求項17に記載の定着装置。
  19. 前記加熱回転体がローラであることを特徴とする請求項16乃至請求項18の何れか一項に記載の定着装置。
  20. 前記可撓性部材がフィルムであることを特徴とする請求項16乃至請求項19の何れか一項に記載の定着装置。
  21. 前記回転体がフィルムであることを特徴とする請求項17乃至請求項20の何れか一項に記載の定着装置。
  22. 前記ニップ部形成部材の材質は耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項16乃至請求項21の何れか一項に記載の定着装置。
  23. 加圧回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材の内周面に接触する加熱体と、前記加熱体を支持し前記加熱体と共に前記可撓性部材を介して前記加圧回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
    前記加熱体は、前記ニップ部の領域内に、前記可撓性部材と前記ニップ部形成部材が接触する記録材搬送方向上流側の位置と記録材搬送方向下流側の位置とを結んだ直線部を形成するためのニップ形成部を有し、前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記記録材搬送方向下流側の位置より前記記録材搬送方向下流側に設けられ前記直線部よりも前記加圧回転体に対して凸になる曲面部を形成するためのニップ形成部を有し、
    前記曲面部は前記加圧回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする定着装置。
  24. 加圧回転体と、筒状の可撓性部材と、前記可撓性部材の内周面に接触する加熱体と、前記加熱体を支持し前記加熱体と共に前記可撓性部材を介して前記加圧回転体とニップ部を形成するニップ部形成部材と、を有し、前記ニップ部によって画像を担持する記録材を搬送しつつ加熱して前記画像を前記記録材に定着する定着装置において、
    前記ニップ部形成部材は、前記ニップ部の領域内に、前記可撓性部材と前記ニップ部形成部材が接触する記録材搬送方向上流側の位置と記録材搬送方向下流側の位置とを結んだ直線部を形成するためのニップ形成部を有し、前記加熱体は、前記ニップ部の領域内に、前記記録材搬送方向下流側の位置より前記記録材搬送方向下流側に設けられ前記直線部よりも前記加圧回転体に対して凸になる曲面部を形成するためのニップ形成部を有し、
    前記曲面部は前記加圧回転体よりも曲率半径が大きいことを特徴とする定着装置。
  25. 前記加熱体は、細長い基板と、前記基板の長手方向に沿って設けられ通電によって発熱する抵抗発熱層と、を有し、前記抵抗発熱層の熱によって前記可撓性部材を加熱するヒータであることを特徴とする請求項23又は請求項24に記載の定着装置。
  26. 前記加圧回転体がローラであることを特徴とする請求項23乃至請求項25の何れか一項に記載の定着装置。
  27. 前記可撓性部材がフィルムであることを特徴とする請求項23乃至請求項26何れか一項に記載の定着装置。
  28. 前記ニップ部形成部材の材質は耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項23乃至請求項27の何れか一項に記載の定着装置。
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