JP2018072551A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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【課題】潤滑剤の漏洩を低減することにより定着部材内面と対向部材との間の摺動負荷の増大を防止することが可能な定着装置を提供する。【解決手段】定着部材14と、対向部材16と、定着熱源28a,28bと、定着部材14の内部に設けられたニップ形成部材22と、ニップ形成部材22に設けられた端部熱源24a,24bと、定着部材14と端部熱源24a,24bとに接触する熱移動補助部材25とを有し、熱移動補助部材25は、その長手方向両端部にはそれぞれ貫通穴部80が、その長手方向中央部のニップ形成部材22と対向する面には長手方向と直交する方向の一方の端部へと抜ける穴部81がそれぞれ設けられ、ニップ形成部材22と熱移動補助部材25との互いに対向する面の少なくとも一方には、各貫通穴部80と穴部81とを繋ぐ溝部82が形成されている定着装置150。【選択図】図9

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる定着装置では、それぞれ異なるサイズの被記録媒体にトナー像を定着させるため、それぞれ異なった配熱分布(配光分布)を有するハロゲンヒータを複数本用いることが一般的である。例えば、A4縦通紙幅(210mm)に対応する配熱分布を有するヒータAと、A4縦通紙幅とA3縦通紙幅との間(210〜297mm)の配熱分布を有するヒータBとを有する定着装置が知られている。
一方で、定着装置の小型化に伴い無端ベルトが小径化され、定着装置の横断面における各ハロゲンヒータ間の距離が短くなる傾向にある。例えば、異なった配熱分布を有するA,B2本のハロゲンヒータを並列で用いる場合、一方のハロゲンヒータの輻射熱が他方のハロゲンヒータを加熱してしまい、輻射効率が低下するという問題点がある。
そこで、反射部材を介した両側に複数のハロゲンヒータを配置することにより、複数のハロゲンヒータが互いに加熱し合うことなく、加熱ローラを効率よく加熱してウォームアップタイムを短縮することが可能な定着装置が提案されている。しかし、さらなる加熱効率向上の要求がある。
A3通紙幅よりも幅が広い被記録媒体(いわゆるノビ紙)に作像を行いたいという市場ニーズがあるが、ハロゲンヒータの輻射幅をノビ紙に合わせるとA3縦通紙以下の被記録媒体に作像を行う場合には連続通紙時に定着装置の非通紙部が過昇温状態となり、生産性の調整等が必要になるという問題点がある。
また、異なった配熱分布を有する複数の熱源を用いる定着装置において、従来よりもさらに加熱効率を向上させると共にA3縦通紙幅よりも幅が広い被記録媒体に対しても生産性や省エネルギ性を損なうことなく、ファーストプリントタイムの短縮と良好な定着性を得ることが課題となっていた。
上述の課題を解決すべく、回転可能な定着部材と、この定着部材に対向配置されて回転可能な加圧部材とを有し、定着部材の内部に、定着部材をA3縦通紙等の定型サイズの幅で加熱する複数の熱源と、定着部材を介して加圧部材との間でニップ部を形成するニップ形成部材と、ニップ形成部材を支持する支持部材とを有し、被記録媒体上のトナー像をニップ部において定着する定着装置において、複数の熱源はそれぞれ長手方向に異なる分布の配熱部を有していて支持部材を挟んだ別々の領域にそれぞれ配置され、ニップ形成部材の端部に定着部材の長手方向における両端部を加熱する端部熱源を備え、A3ノビ紙等のA3縦通紙幅よりも幅が広い被記録媒体の端部を必要に応じて加熱する定着装置が提案されている(例えば「特許文献1」参照)。
特許文献1に記載された構成では、定着部材である定着ベルトの内面とその対向部材であるニップ形成部材とは摺動しており、金属材料を定着部材内面に対して摺擦させると摩擦係数が大きく、ユニットトルクが上昇する等の問題点がある。このため、対向部材の定着部材対向面は平滑であることが望ましく、さらに摺動性を向上するために摩擦係数を低減させる構成とすることが望ましい。具体的には、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系の塗装やコーティングを施すことにより、対向部材と定着部材内面との摺動性を良好に維持することができる。
また、対向部材と定着部材内面との間にフッ素系グリースやシリコーンオイル等の潤滑剤を塗布することにより、塗装やコーティングを行うことなく簡易な構成及び低コストで摺動トルクを低減することができる。
しかし、潤滑剤の漏洩により定着部材内部の潤滑剤が枯渇すると、定着部材内面と対向部材との間の摺動負荷が増大し、ユニットトルクが上昇する等の不具合が発生する。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、潤滑剤の漏洩を低減することにより定着部材内面と対向部材との間の摺動負荷の増大を防止することが可能な定着装置の提供を目的とする。
本発明の定着装置は、可撓性を有し回転可能に支持された無端状で筒状の定着部材と、前記定着部材に対向する対向部材と、前記定着部材の長手方向における通紙領域の少なくとも中央部を加熱する定着熱源と、前記定着部材の内部に設けられ、前記定着部材と前記対向部材との間に記録媒体を挟持して搬送するニップ部を形成するためのニップ形成部材と、前記ニップ形成部材に設けられ、前記定着部材の前記長手方向における端部を加熱する端部熱源と、前記定着部材と前記端部熱源とに接触する熱移動補助部材とを有し、前記熱移動補助部材は、その前記長手方向両端部にはそれぞれ貫通穴部が、その前記長手方向中央部の前記ニップ形成部材と対向する面には前記長手方向と直交する方向の一方の端部へと抜ける穴部がそれぞれ設けられ、前記ニップ形成部材と前記熱移動補助部材との互いに対向する面の少なくとも一方には、前記各貫通穴部と前記穴部とを繋ぐ溝部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、潤滑剤を熱移動補助部材と定着部材との間に再供給することによって潤滑剤の漏洩を低減することができ、熱移動補助部材と定着部材との間の摺動負荷の増大を防止することができる。これにより、ユニットトルクの上昇を防止することが可能である良好な定着装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置としてのカラープリンタの概略図である。 本発明の一実施形態に用いられる定着装置の概略図である。 従来のハロゲンヒータ2本構成の定着装置における概略断面図である。 本発明の一実施形態に用いられる定着装置の概略斜視図である。 ニップ形成部材及び熱移動補助部材の分解斜視図である。 ハロゲンヒータの配光分布と端部ヒータとの位置関係を示す図である。 ハロゲンヒータ及び端部ヒータの配熱出力を示す図である。 本発明において使用可能な温度検知手段を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第2の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第3の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第4の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第5の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第6の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第7の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第8の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。 本発明の第9の実施形態に用いられるニップ形成部材と熱移動補助部材とを説明する概略図である。
図1は、本発明の一実施形態を適用可能な画像形成装置を示している。同図において画像形成装置100は、複数の色画像を形成する作像部が中間転写ベルトの移動方向に沿って並置されたタンデム方式のカラープリンタである。
画像形成装置100は、イエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色に分解された色にそれぞれ対応する像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkを有している。
各感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkに形成された可視像としてのトナー像は、各感光体ドラムに対向しながら矢印A1方向に移動可能な中間転写体としての中間転写ベルト11に重ね合わせて1次転写される。この1次転写によって各色画像が中間転写ベルト11上に重畳転写され、その後、被記録媒体としての用紙Sに対して2次転写工程によりトナー像が一括転写される。
各感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されている。
ここで、ブラック画像の形成を行う感光体ドラム20Bkを代表して、画像形成処理するための装置を説明する。
感光体ドラム20Bkの周囲には、感光体ドラム20Bkの回転方向に沿って、画像形成処理を行う帯電装置30Bk、現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bk及びクリーニング装置50Bkが順に配置されている。
帯電装置30Bkによる帯電後、感光体ドラム20Bkの表面に光書込装置8により画像情報に基づく光書き込みが行われ、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像装置40Bkによりトナー像として可視化される。
各感光体ドラム20に形成されたトナー像は、中間転写ベルト11が矢印A1方向に移動する過程において、中間転写ベルト11の同じ位置に重ねて1次転写される。この1次転写は、中間転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20に対向して配設された1次転写ローラ12による電圧印加によって、矢印A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
各感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkは、中間転写ベルト11の移動方向の上流側からこの色順で並んでいる。各感光体ドラム20Y,20C,20M,20Bkは、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに配設されている。
画像形成装置100は、色毎の画像形成処理を行う4つの画像ステーションと、各感光体ドラム20の上方に対向して配設され、中間転写ベルト11及び1次転写ローラ12Y,12C,12M,12Bkを備えた中間転写ベルトユニット10とを有している。
また、画像形成装置100は、中間転写ベルト11に対向して配設され中間転写ベルト11に従動して連れ回りする2次転写手段としての2次転写ローラ5と、中間転写ベルト11に対向して配設され中間転写ベルト11上をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置13とを有している。
光書込装置8は、4つの画像ステーションの下方に、これらに対向して配設されている。
光書込装置8は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラー及び偏光手段としての回転多面鏡等を装備している。光書込装置8は、各感光体ドラム20に対して色毎に対応した書き込み光Lbを出射し、各感光体ドラム20に静電潜像を形成する。
図1では、便宜上、ブラック画像の画像ステーションのみを対象として書き込み光に符号Lbを付けているが、その他の画像ステーションにおいても同様である。
画像形成装置100の下部には、各感光体ドラム20と中間転写ベルト11との間に向けて搬送される用紙Sを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置61が設けられている。給紙ローラ3の駆動によりシート給送装置61から搬送された用紙Sは、画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで回転駆動するレジストローラ対4により、中間転写ベルト11と2次転写ローラ5との間の2次転写部に向けて給送される。用紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことは、図示しないセンサによって検知される。
トナー像が転写された用紙Sは定着装置150に送られ、ここで熱と圧力を加えられてトナー像を定着される。定着済みの用紙Sは、排紙ローラ対7により排紙トレイとしての画像形成装置本体の上面に排出される。
画像形成装置本体の上面の下方には、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y,9C,9M,9Bkが備えられている。
中間転写ベルトユニット10は、中間転写ベルト11、1次転写ローラ12Y,12C,12M,12Bkの他に、中間転写ベルト11が掛け回されている駆動ローラ72及び従動ローラ73を有している。従動ローラ73は中間転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため従動ローラ73にはバネ等を用いた図示しない付勢手段が設けられている。中間転写ベルトユニット10と、1次転写ローラ12Y,12C,12M,12Bkと、2次転写ローラ5と、中間転写ベルトクリーニング装置13とで転写装置71が構成されている。
シート給送装置61は、最上位の用紙Sの上面に当接する給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の用紙Sをレジストローラ対4に向けて給送する。
転写装置71に装備されている中間転写ベルトクリーニング装置13は、中間転写ベルト11に対向及び当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有している。中間転写ベルトクリーニング装置13は、中間転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取って除去する。中間転写ベルトクリーニング装置13はまた、中間転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための排出手段を有している。
次に、定着装置150の構成を説明する。
図2に示すように、定着装置150は、薄肉で可撓性を有する無端状の定着部材としての定着ベルト14と、定着ベルト14の外部において定着ベルト14に対向して配置された対向部材としての加圧ローラ16とを有している。定着ベルト14は筒状(円筒状)に形成されており、その内部には定着熱源としての複数のハロゲンヒータ28a,28bが配設されている。定着ベルト14は、ハロゲンヒータ28a,28bの輻射熱により、内周側から直接的に加熱される。
定着ベルト14の内部には、定着ベルト14と加圧ローラ16との間に用紙Sを挟持して搬送するニップ部Nを形成するためのニップ形成部材22が設けられている。ニップ形成部材22は熱移動補助部材25によってニップ部N側の面を覆われており、ニップ形成部材22は定着ベルト14の内面と熱移動補助部材25を介して間接的に摺動する。用紙S上に転写されたトナー像は、ニップ部Nにおいて熱及び圧力により定着される。
図2では、熱移動補助部材25の形状が平坦状であるが、熱移動補助部材25の形状は凹形状やその他の形状であってもよい。熱移動補助部材25が凹形状の場合には、用紙Sの先端の排出方向が加圧ローラ16寄りとなり、分離性が向上して用紙搬送ジャムの発生が抑制される。
さらに定着ベルト14の内側には、ニップ形成部材22における定着ベルト14の軸方向(以下、「長手方向」という)両端部に、ニップ形成部材22と一体に設けられた端部熱源としての端部ヒータ24a,24bと、ニップ形成部材22を加圧ローラ16からの加圧力に対抗して保持するステー部材26とが配設されている。
ニップ形成部材22、熱移動補助部材25及びステー部材26は、何れも長手方向に延びる長さを有している。
熱移動補助部材25は、端部ヒータ24の熱が局所的に留まることを防止し、積極的に熱を拡散移動させて端部ヒータ24の加熱による温度不均一性を低減するために設けられている。このため、熱移動補助部材25は短時間で熱移動が可能な材料であることが望ましく、熱伝導率の高い銅やアルミニウム、銀といった部材であることが望ましい。コスト、入手性、熱伝導率特性、加工性を総合的に考慮すると、銅を用いることが最も望ましい。
本実施形態において、熱移動補助部材25の定着ベルト14の内面に対向する面は、定着ベルト14に直接接触するニップ形成面となる。このため、熱移動補助部材25と定着ベルト14との間には、摺動トルクを低減するためのフッ素グリースやシリコーンオイル等の潤滑剤が供給される。
ステー部材26は、ニップ部N側と反対側が起立した起立部を有する形状を有し、起立部を隔てて定着熱源としてのハロゲンヒータ28a,28bが配置されている。定着ベルト14は、ステー部材26の起立部側であるニップ部Nと反対側において、ハロゲンヒータ28a,28bにより内面側から輻射熱で直接加熱される。ステー部材26は、その両端部を図示しないフランジに保持されている。
ステー部材26とハロゲンヒータ28a,28bとの間には、ハロゲンヒータ28a,28bによる加熱効率を向上させるために、ハロゲンヒータ28a,28bから放射される光を定着ベルト14へ反射させる板状の反射部材31がそれぞれ設けられている。反射部材31は、ハロゲンヒータ28a,28bからの輻射熱等によりステー部材26が加熱されてしまうことによる無駄なエネルギ消費を抑制するために設けられている。反射部材31を設ける代わりに、ステー部材26の表面に断熱または鏡面処理を行っても同様の効果を得ることができる。
加圧ローラ16は、芯金16aにゴム層16bを設けた構成を有している。ゴム層16bの表面には、離型性を得るためにPFAまたはPTFEからなる離型層が5〜50μmの層厚で設けられている。
加圧ローラ16は、画像形成装置100に設けられたモータ等の駆動源から、ギヤやベルト等の駆動力伝達手段を介して駆動力が伝達されて回転する。また、加圧ローラ16は図示しないスプリング等の付勢手段により定着ベルト14側に押し付けられており、加圧ローラ16のゴム層16bが押し潰されて変形することにより、用紙搬送方向に所定のニップ幅が形成される。
加圧ローラ16は中実のローラであってもよいが、熱容量が少なくなることから中空の方が望ましく、内部にハロゲンヒータ等の加熱源を有していてもよい。
ゴム層16bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ内部にヒータがない場合はスポンジゴムを用いてもよい。断熱性が高まり定着ベルト14の熱が奪われにくくなる観点から、ソリッドゴムよりもスポンジゴムの方がより望ましい。
定着ベルト14は、層厚30〜50μmのニッケルやSUS等の金属ベルトやポリイミド等の樹脂材料を用いた無端ベルト、もしくはフィルムである。ベルトの表層はPFAまたはPTFE層等の離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。ベルトの基材とPFAまたはPTFE層との間には、他にシリコーンゴム層等で形成する弾性層があってもよい。
シリコーンゴム層がない場合は熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着画像を押し潰して定着するときにベルト表面の微妙な凹凸が画像に転写されて、画像のベタ部に柚子肌状の光沢ムラ(柚子肌画像)が残るという不具合が生じる。これを改善するには、シリコーンゴム層を100μm以上設ける必要がある。この構成によりシリコーンゴム層が変形し、微小な凹凸が吸収されて定着ムラが改善する。
定着ベルト14は、加圧ローラ16が図示しない駆動手段によって回転駆動されることにより、加圧ローラ16との接触摩擦で従動回転する。定着ベルト14はニップ部Nで加圧ローラ16と熱移動補助部材25とによって挟み込まれて回転するが、ニップ部N以外では両端部を円筒状のまま図示しないフランジに保持されており、定着ベルト14の断面形状は安定的に円形状に維持される。この構成により、安価でウォームアップが早い定着装置150が実現できる。
ここで、従来の定着装置について説明する。
図3は、ハロゲンヒータ2本構成の定着装置における概略断面図である。このような定着装置は従来から知られており、2本のハロゲンヒータ29が反射部材33に囲まれているため、反射による輻射の減衰や双方向矢印で示すように照射角度が狭められることにより、加熱効率が低下する。ここで、照射角度はハロゲンヒータ29からの輻射が定着ベルト14に直接当たる角度である。例えば、ハロゲンヒータ29の一方は定着ベルト14の長手方向中央部を加熱する中央ヒータであり、他方は定着ベルト14の長手方向端部を加熱する端部ヒータである。
この定着装置において、ノビ紙幅までの定着性を求められる場合には、端部ヒータの発熱幅をノビサイズ端部まで延ばす必要があり、A3サイズ等の定型用紙に対しては定着ベルト14の端部過昇温が発生する。これを防止するためには、回転可能な遮蔽部材(特開2014−56203号公報に記載された符号27の部材)を設ける等の対策が必要であり、コストアップしてしまうという問題点がある。
そこで、本発明では定着装置150を提案した。図2及び図4に示すように、ステー部材26は断面がそれぞれほぼL字型の第1部材26Aと第2部材26Bとからなる。第1部材26A及び第2部材26Bは各ハロゲンヒータ28a,28bを仕切っており、それぞれニップ形成部材22に固定されている。第1部材26A及び第2部材26Bは長手方向に延在しており、ステー部材26の断面はT字形状に構成されている。
このように、ステー部材26を挟んだ上下別々の領域に各ハロゲンヒータ28a,28bを配置したことにより、図3に示した構成のようにヒータ点灯時において互いを加熱し合うことがないため、加熱効率の低減を防止できる。
ステー部材26は、加圧ローラ16から圧力を受けるニップ形成部材22の撓みを防止し、長手方向において均一なニップ幅が得られる働きをしている。本実施形態では、加圧ローラ16を定着ベルト14側へ押圧してニップ部Nを形成する構成としたが、ニップ形成部材22を加圧ローラ16側へ押圧してニップ部Nを形成する構成としてもよい。
ステー部材26は、ニップ形成部材22を支持するために十分な撓み強度を備えており、材質としてはステンレスや鉄といった金属材料、セラミックス等の金属酸化物が用いられる。
図5に示すように、ニップ形成部材22における定着ベルト14とは反対側の面がステー部材26の加圧ローラ16側の面と接触して両者が一体化される。このとき、ポスとピン等の形状を備えて組み合わせる構成としてもよい。
熱移動補助部材25は、直方体状のニップ形成部材22の定着ベルト14の内面に対向する面を覆うように嵌合されて一体化される。熱移動補助部材25とニップ形成部材22とは、爪等を設けて噛み合わせればよいが、接着等の手段により固定してもよい。ニップ形成部材22の長手方向の両端部には凹部22a,22bが形成され、各凹部22a,22bには端部ヒータ24a,24bが収容されて接着等の手段により固定されている。
熱移動補助部材25の、加圧ローラ16に対向する面はニップ形成面25aとして機能するが、機械的強度上、実質的にニップ形成面として機能するのはニップ形成部材22の加圧ローラ16に対向する接触面22cである。
図6に示すように、ハロゲンヒータ28aは定着ベルト14の長手方向における中央部の配光分布が密なA4縦等の小サイズ用紙に対応したハロゲンヒータである。ハロゲンヒータ28bは、長手方向における両端部の配光分布が密なA3サイズ等の大サイズ用紙に対応したハロゲンヒータである。用紙Sが小サイズのときはハロゲンヒータ28aのみが点灯され、長手方向端部の非通紙部が無駄に加熱されることや連続通紙による端部の過昇温が防止される。
端部ヒータ24a,24bは、長手方向における加熱範囲の少なくとも一部がハロゲンヒータ28bの加熱範囲の同方向における端部と重なるように配置されている。すなわち端部ヒータ24a,24bは、ハロゲンヒータ28bにおける用紙幅の最端部に対応する位置の配熱出力の低下を補完するように配置されている。
ここで、図7を用いてハロゲンヒータ28及び端部ヒータ24における配熱出力の詳細を説明する。通常ハロゲンヒータ28はフィラメントの最端部まで狙いの配熱量に対して100%の配熱出力はなされておらず、端部については熱量のダレにより配熱出力が50%となるところまでを発熱部と定義することが一般的である。
また、端部ヒータ24もヒータ端部までは狙いの配熱量に対して100%の配熱出力はなされておらず、配線部の長手方向端部では配熱出力のダレが発生する。
このため、ハロゲンヒータ28及び端部ヒータ24の長手方向境界部において配熱出力の落ち込みが発生すると、特にノビサイズ等の定型サイズよりも幅が広い用紙Sの端部において定着不良が発生する虞があるため、ハロゲンヒータ28及び端部ヒータ24の配熱出力が100%となる端部同士を長手方向の境界位置とすることが望ましい。
定着ベルト14や加圧ローラ16がまだ十分に温まっていないような、ウォームアップ直後の連続通紙における最初のある程度の時間といった場合には、ハロゲンヒータ28a,28b及び端部ヒータ24a,24bに通電する。定着ベルト14及び加圧ローラ16が十分温まり、ハロゲンヒータ特有の加熱特性に基づく端部の温度低下が減少してきた場合には、ハロゲンヒータ28a及び28b、あるいはハロゲンヒータ28aのみ通電し、端部ヒータ24a,24bには通電しない。これにより、非通紙部における端部温度上昇現象を最小限にすることができ、必要以上に定着ベルト14を加熱することがないので効率的で省エネルギ化を実現できる。
本実施形態によれば、図10(b)で示した、発光部長さを用紙幅よりも長くしたハロゲンヒータ28bを用いることによる無駄なエネルギ消費を防止することができる。
熱移動補助部材25は、銅やアルミニウム等の熱伝導率が高い材料を用い、ハロゲンヒータ28及び端部ヒータ24の熱が局所的に留まることを防止し、積極的に長手方向に対して熱を移動させ、長手方向における温度不均一性を低減している。
しかし、熱移動補助部材25と定着ベルト14の内面とは摺動しており、金属材料である熱移動補助部材25をそのまま定着ベルト14の内面に対して摺擦させると摩擦係数が大きく、ユニットトルクが上昇する等の不具合がある。このため、熱移動補助部材25のニップ形成面25aは平滑であることが望ましく、さらに摺動性を高めるために摩擦係数を低減させる構成とすることが望ましい。具体的には、PFAあるいはPTFE等のフッ素系の塗装やコーティングをニップ形成面25aに施すことにより、熱移動補助部材25と定着ベルト14の内面との摺動性を良好に維持することができる。また、フッ素グリースやシリコーンオイルをニップ形成面25aに塗布することによっても摺動トルクを低減することができる。
次に、図8を用いて端部ヒータ24の温度を制御する温度検知手段について説明する。定着部材の温度検知手段は接触方式のものが安価で精度がよいという利点があるが、接触位置において微細な摺動跡が生じ、対応する位置の画像に微小な光沢ムラ等の不具合が発生する場合があり、特にカラー画像出力装置の定型サイズ幅内には、接触式センサを用いないというユニット構成が主流となっている。
本構成では、端部ヒータ24a,24bは定型サイズ用紙端部を加熱するハロゲンヒータ28bのさらに外側(ノビ部)を加熱するための加熱部材である。ここでノビ部の用途は、定型最大サイズ用紙端部ぎりぎりまで作像したい場合の耳部、画像位置合わせに使用される「トンボ」と呼ばれる線画像、色確認のために形成される小面積のベタパッチが作像される部分として使用されることが多く、最終的に切断される部分であることが多いため、接触式の温度検知手段の接触跡に生じる微小な光沢ムラ等は、異常画像として顕在化しない。
上述より、端部ヒータ24a,24bの温度を検知する温度検知手段1a,1b(図8に1aのみを示す。1bは端部ヒータ24bと対応する位置に配設される。)は、長手方向における定型最大サイズよりも外側でかつノビサイズ最大幅よりも内側(図8にWで示した幅)に設けることにより最終画像として残る可能性が少なくなるため、精度よく温度検知ができかつ安価な接触式サーミスタを用いることができる。
本実施形態では、定着熱源としてのハロゲンヒータを2本有する構成を示したが、これに限定される趣旨ではなく、小サイズ紙対応のための3本以上のハロゲンヒータを有する構成でも構わない。
端部ヒータ24a,24bは、ハロゲンヒータ28a,28bを制御するために検知した温度に基づいて加熱制御するようにしてもよい。このようにすれば、端部ヒータ24a,24bの専用の温度検知手段を必要としないため、コストダウンとなる。
ここで、本発明の特徴部である第1の実施形態について説明する。本発明の特徴部を示す図9において、(a)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との平断面図を、(b)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との底面図を、(d)は(b)に示すA−A断面線での断面図をそれぞれ示している。
図9(b)に示すように、熱移動補助部材25の長手方向両端部には、熱移動補助部材25の厚み方向に貫通形成された貫通穴部80がそれぞれ形成されており、ニップ形成部材22に接する側の面には、長手方向と直交する方向における熱移動補助部材25の一方の端部25bへと抜ける穴部81が、熱移動補助部材25のほぼ中央部から形成されている。
さらに、各各貫通穴部80と穴部81との間には、両者を接続する溝部82が、本実施形態では4本ずつ計8本形成されている。各溝部82は、各貫通穴部80から穴部81へと向かうに連れて徐々に下方へと傾斜する態様で形成されている。
上述したように、熱移動補助部材25と定着ベルト14との間には、摺動トルクを低減するためのフッ素グリースやシリコーンオイル等の潤滑剤が配設されている。熱移動補助部材25と定着ベルト14との間に供給された潤滑剤は、両者の摺擦により徐々に熱移動補助部材25の長手方向両端部へと移動し、やがて各貫通穴部80へと到達する。
各貫通穴部80に到達した潤滑剤は、各貫通穴部80を通過して各溝部82を通り穴部81へと到達し、熱移動補助部材25の長手方向中央部から定着ベルト14の内面へと再度供給される。
上述の構成より、潤滑剤を熱移動補助部材25と定着ベルト14との間に再供給することによって潤滑剤の漏洩を低減することができ、熱移動補助部材25と定着ベルト14との間の摺動負荷の増大を防止することができる。これにより、ユニットトルクの上昇を防止することが可能である良好な定着装置150を提供することができる。
図10は、本発明の第2の実施形態を示している。図10(a)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との平断面図を、(b)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との底面図を、(d)は(b)に示すB−B断面線での断面図をそれぞれ示している。
この第2の実施形態は、第1の実施形態と比較すると、溝部82が形成されている部材が、熱移動補助部材25ではなくニップ形成部材22である点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
この構成においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図11は、本発明の第3の実施形態を示している。図11(a)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との平断面図を、(b)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との底面図を、(d)は(b)に示すC−C断面線での断面図をそれぞれ示している。
この第3の実施形態は、第1の実施形態と比較すると、溝部82が形成されている部材が熱移動補助部材25のみではなく、ニップ形成部材22にも形成されている点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
この構成によれば、第1の実施形態よりも多量の潤滑剤を補給することができ、熱移動補助部材25と定着ベルト14との間の摺動負荷の増大をより一層防止することができる。
図12は、本発明の第4の実施形態を示している。この第4の実施形態は第1の実施形態と比較すると、ニップ形成部材22に代えてニップ形成部材23を用いる点と、熱移動補助部材25に代えて熱移動補助部材27を用いる点とにおいてのみ相違しており、他の構成は同一である。
図12において、(a)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27との平断面図を、(b)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27との底面図を、(d)は(b)に示すD−D断面線での断面図をそれぞれ示している。
図12(b)に示すように、ニップ形成部材23は熱移動補助部材27の長手方向における両側端部を覆うように突出形成されており、ニップ形成部材23の突出部内面と熱移動補助部材27の端面との間には僅かな隙間が設けられている。熱移動補助部材27の長手方向両端縁部には、熱移動補助部材27の厚み方向に貫通形成された貫通穴部80を形成する溝部がそれぞれ形成されている。また、熱移動補助部材27のニップ形成部材23に接する側の面には穴部81が熱移動補助部材25と同様に形成されており、さらに各貫通穴部80と穴部81との間には、複数の溝部82が熱移動補助部材25と同様に形成されている。
上述の構成より、潤滑剤を熱移動補助部材27と定着ベルト14との間に再供給することによって潤滑剤の漏洩を低減することができ、熱移動補助部材27と定着ベルト14との間の摺動負荷の増大を防止することができる。これにより、ユニットトルクの上昇を防止することが可能である良好な定着装置150を提供することができる。
さらに、上述したように熱移動補助部材27の、加圧ローラ16に対向する面はニップ形成面として機能するが、機械的強度上、実質的にニップ形成面として機能するのはニップ形成部材23の加圧ローラ16に対向する接触面である。このことから、ニップ形成部材23としては熱移動補助部材27よりも機械的強度の高いものが用いられるため、一般的に熱伝導率としては熱移動補助部材27よりも低いものが用いられることとなり、熱移動補助部材27の長手方向端部には低熱伝導部が設けられている。
上述の構成により、長手方向の端部に低熱伝導部が設けられていることから、端部への熱の逃げが制限されることとなり、装置立ち上げ時における端部温度の低下を抑制することができ、ファーストプリントタイムを早めることができる。
図13は、本発明の第5の実施形態を示している。図13(a)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27との平断面図を、(b)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27との底面図を、(d)は(b)に示すE−E断面線での断面図をそれぞれ示している。
この第5の実施形態は、第4の実施形態と比較すると、溝部82が形成されている部材が、熱移動補助部材27ではなくニップ形成部材23である点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
この構成においても、第4の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図14は、本発明の第6の実施形態を示している。図14(a)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27との平断面図を、(b)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材23と熱移動補助部材27との底面図を、(d)は(b)に示すF−F断面線での断面図をそれぞれ示している。
この第6の実施形態は、第4の実施形態と比較すると、溝部82が形成されている部材が熱移動補助部材27のみではなく、ニップ形成部材23にも形成されている点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
この構成によれば、第4の実施形態よりも多量の潤滑剤を補給することができ、熱移動補助部材27と定着ベルト14との間の摺動負荷の増大をより一層防止することができる。
図15は、本発明の第7の実施形態を示している。この第7の実施形態は第1の実施形態と比較すると、貫通穴部80に代えて貫通穴部83を形成する点、溝部82の数を増やす点、2つの第2穴部84を形成する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
図15において、(a)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との平断面図を、(b)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との底面図を、(d)は(b)に示すG−G断面線での断面図をそれぞれ示している。
図15(b)に示すように、熱移動補助部材25の長手方向両端縁部には、熱移動補助部材27の厚み方向に貫通形成された貫通穴部80よりも長手方向と直交する方向の大きさが大きく形成された貫通穴部83がそれぞれ形成されている。また、熱移動補助部材27のニップ形成部材23に接する側の面には穴部81が、熱移動補助部材25と同様に形成されている。
さらに、熱移動補助部材25の各各貫通穴部80と穴部81との間には、複数の溝部82が第1の実施形態よりも多く形成され、穴部81と各貫通穴部80との間の位置であってニップ形成部材22と対向する面には、穴部81と同様に形成された2つの第2穴部84がそれぞれ配設されている。
上述の構成より、潤滑剤を熱移動補助部材25と定着ベルト14との間に再供給することによって潤滑剤の漏洩を低減することができ、熱移動補助部材25と定着ベルト14との間の摺動負荷の増大を防止することができる。これにより、ユニットトルクの上昇を防止することが可能である良好な定着装置150を提供することができる。
さらに、大きな貫通穴部83を設けると共にこれに繋がる第2穴部84を設けることにより、第1の実施形態に比して多量の潤滑剤を再供給することができる。
図16は、本発明の第8の実施形態を示している。図16(a)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との平断面図を、(b)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との底面図を、(d)は(b)に示すH−H断面線での断面図をそれぞれ示している。
この第8の実施形態は、第7の実施形態と比較すると、溝部82が形成されている部材が、熱移動補助部材25ではなくニップ形成部材22である点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
この構成においても、第7の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
図17は、本発明の第9の実施形態を示している。図17(a)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との平断面図を、(b)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25とを図2におけるステー部材26側から見た図を、(c)はニップ形成部材22と熱移動補助部材25との底面図を、(d)は(b)に示すI−I断面線での断面図をそれぞれ示している。
この第9の実施形態は、第7の実施形態と比較すると、溝部82が形成されている部材が熱移動補助部材25のみではなく、ニップ形成部材22にも形成されている点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
この構成によれば、第7の実施形態よりも多量の潤滑剤を補給することができ、熱移動補助部材25と定着ベルト14との間の摺動負荷の増大をより一層防止することができる。
上記実施形態では、溝部82を各貫通穴部80,83から穴部81及び第2穴部84へと向かうに連れて徐々に下方へと傾斜するように形成している。この構成により、溝部82での潤滑剤の通過が阻害されず、各貫通穴部80,83から穴部81及び第2穴部84へ潤滑剤が良好に通過でき、潤滑剤の再供給を良好に行うことができる。
また、上記各実施形態では溝部82を複数設ける構成としたが、溝部82として幅の広いものを1本のみ設ける構成としてもよい。また、溝部82及び第2穴部84の個数はこれに限られない。
上述した各実施形態では、画像が形成される被記録媒体として用紙Sを示した。この用紙Sとは記録紙には限定されず、厚紙、ハガキ、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等も含まれる。また用紙以外の記録媒体として、OHPシート、OHPフィルム、樹脂フィルム等、シート状を呈し画像形成可能な物質であればどのようなものを用いてもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
14 定着部材(定着ベルト)
16 対向部材(加圧ローラ)
22,23 ニップ形成部材
24a、24b 端部熱源(端部ヒータ)
25,27 熱移動補助部材
28a、28b 定着熱源(ハロゲンヒータ)
80,83 貫通穴部
81 穴部
82 溝部
84 第2穴部
100 画像形成装置
150 定着装置
N ニップ部
S 記録媒体(用紙)
特開2014−178370号公報

Claims (5)

  1. 可撓性を有し回転可能に支持された無端状で筒状の定着部材と、
    前記定着部材に対向する対向部材と、
    前記定着部材の長手方向における通紙領域の少なくとも中央部を加熱する定着熱源と、
    前記定着部材の内部に設けられ、前記定着部材と前記対向部材との間に記録媒体を挟持して搬送するニップ部を形成するためのニップ形成部材と、
    前記ニップ形成部材に設けられ、前記定着部材の前記長手方向における端部を加熱する端部熱源と、
    前記定着部材と前記端部熱源とに接触する熱移動補助部材とを有し、
    前記定着部材と前記熱移動補助部材との間には潤滑剤が配設され、
    前記熱移動補助部材は、その前記長手方向両端部にはそれぞれ貫通穴部が、その前記長手方向中央部の前記ニップ形成部材と対向する面には前記長手方向と直交する方向の一方の端部へと抜ける穴部がそれぞれ設けられ、前記ニップ形成部材と前記熱移動補助部材との互いに対向する面の少なくとも一方には、前記各貫通穴部と前記穴部とを繋ぐ溝部が形成されている定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、
    前記溝部は前記各貫通穴部から前記穴部へと向かうに連れて徐々に下方へと傾斜するように形成されていることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2記載の定着装置において、
    前記ニップ形成部材が前記熱移動補助部材の前記長手方向における両側端部を覆うように形成されていることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載の定着装置において、
    前記各貫通穴部と前記穴部との間の位置であって前記熱移動補助部材の前記ニップ形成部材と対向する面には、前記一方の端部へと抜ける第2穴部がそれぞれ設けられ、該第2穴部は前記溝部と接続されていることを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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