JP2016099368A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー像Tを担持したシートPをニップ部Nで挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置40において、端部昇温を低減し、かつ、さまざまな幅サイズのシートに対応が可能な画像加熱装置を提供する。【解決手段】筒状の第1の回転体41と、その内側に固設された、筒状の金属部材47発熱体43および発熱体からの輻射熱を金属部材の内面に向けて反射する反射部材43と、金属部材の内面に当接するバックアップ部材46と、これと対向する位置において第1の回転体を介して金属部材47と当接して第1の回転体との間にニップ部を形成する第2の回転体44と、を有する。バックアップ部材46は、装置に使用可能な最大幅シートよりも幅が小さいシートが連続的に導入されることにより生じる端部昇温に応じて、シート非通過部に対応するニップ部及びニップ部近傍部における金属部材47と第1の回転体との接触領域の面積が減少する方向に熱変形を生じる。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式などの複写機、プリンタ、ファックス、それらの複合機等の画像形成装置に搭載される定着装置として用いれば好適な画像加熱装置に関する。
記録媒体としてのシート(以下、用紙と記す)に担持された未定着のトナー像を固着像として加熱定着させる定着装置は各種方式のものが知られている。
特許文献1には、ウォームアップ時間が短いオンデマンド方式のハロゲン定着装置が開示されている。この定着装置は、定着部材としての無端状の定着ベルト、定着ベルトの内周面の一部又は全部に対向するように固設された略円筒状の金属部材(対向部材)、金属部材を加熱するために金属部材に内設されたハロゲンヒーター(加熱手段)を有する。また、定着ベルトに圧接してニップ部を形成する加圧回転体としての加圧ローラを有する。定着ベルトがヒーターによって加熱された金属部材によって加熱されて、ニップ部に向けて搬送された用紙上のトナー像がニップ部にて熱と圧力とを受けて定着される。
この定着装置の長所として、定着ベルトの低熱容量化によるウォームアップ時間の短縮が挙げられる。しかしながら、装置に使用可能な最大幅サイズの用紙よりも幅が小さい小サイズ用紙(小サイズシート)を連続的に通紙(導入)した場合にいわゆる非通紙部昇温(端部昇温)が発生する。
即ち、定着ベルト長手において用紙が通過しない非通紙部領域においては、用紙の加熱によって熱が消費されず、熱が蓄積されてしまう。そのために、非通紙部領域の温度が、所定温度に維持管理されている通紙部よりも昇温していき、定着ベルト等の劣化、生産性ダウン等の課題がある。
特許文献1では、金属部材の軸方向の通紙領域と非通紙領域とで異なる材質もしくは厚みを形成することで、非通紙領域の熱を通紙領域へ伝達することで端部昇温に対応している。
特開2011−186307号公報
特許文献1に記載される技術においては、生産性が高い場合、異なる材料を用いると、十分な熱を用紙へ供給できないケースが出る。また、端部の熱伝導率を高くする場合、長手方向でトナーが形成されている比率が異なり、十分熱を提供するこができない場合がある。
本発明は上記の技術の課題に鑑みて提案されたものであり、端部昇温を低減し、かつ、さまざまな幅サイズのシートに対応が可能な画像加熱装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、トナー像を担持したシートをニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、筒状の第1の回転体と、前記第1の回転体の内側に固設された筒状の金属部材と、前記金属部材の内側に固設された発熱体と、前記金属部材の内側に固設され、前記発熱体からの輻射熱を前記金属部材の内面に向けて反射する反射部材と、前記金属部材の内面に当接するバックアップ部材と、前記バックアップ部材と対向する位置において前記第1の回転体を介して前記金属部材と当接して前記第1の回転体との間に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、を有し、前記バックアップ部材は、装置に使用可能な最大幅のシートよりも幅が小さいシートが連続的に導入されることにより生じる端部昇温に応じて、シート非通過部に対応するニップ部及びニップ部近傍部における前記金属部材と前記第1の回転体との接触領域の面積が減少する方向に熱変形を生じる構成であることを特徴とする。
本発明によれば、第1の回転体や第2の回転体の端部昇温を低減し、かつ、さまざまな幅サイズのシートに対応が可能な画像加熱装置を提供することができる。
実施例における定着装置の要部の拡大横断面模式図である。 実施例における画像形成装置の概略図である。 定着装置の要部の中途部分省略の縦断正面模式図である。 加熱ユニットの分解斜視図である。 定着ベルトの層構成模式図である。 図1におけるニップ部近辺の更なる拡大模式図である。 昇温時の模式図である。 加圧パッドの長手に沿う下層と上層の断面模式図である。 ニップ部長手中央部における拡大横断面模式図である。 温時の模式図である。 比較例の実験結果である。 実施例における実験結果である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
(1)画像形成部
図2は本発明に従う画像加熱装置を定着装置40として搭載した画像形成装置1の一例の構成略図である。この画像形成装置1は中間転写方式、タンデム型の4色フルカラーの電子写真レーザープリンタであり、シートPにフルカラートナー像を形成してプリントアウトすることができる。シートPはトナー像が形成され得る記録材(記録媒体)であり、普通紙、光沢紙、樹脂製シート、厚紙、葉書、封筒、OHPシートなどが挙げられる。以下、用紙と記す。定着装置40以外のプリンタ構成は公知に属するので以下のプリンタ構成の説明は簡単にとどめる。
2は画像形成部であり、4つの画像形成ユニット3(3Y、3M、3C、3K)と中間転写ベルトユニット10を有する。各画像形成ユニット3は、それぞれ、回転ドラム型の感光体4、帯電部材5、レーザースキャナ6、現像器7、一次転写部材8、感光体クリーナ9等を有し、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像を形成する。そして、各画像形成ユニット3の感光体4から中間転写ベルト11に対して上記4色のトナー像が順次に所定に重畳されて一次転写され、中間転写ベルト11上にフルカラートナー像が形成される。
そのフルカラートナー像が中間転写ベルト11と二次転写ローラ12との圧接部である二次転写ニップ部において用紙Pに対して二次転写される。用紙Pは用紙カセット19または同20もしくはマルチ給紙トレイ21から一枚分離給紙され、レジストローラ対22aを含む搬送機構22より二次転写ニップ部に対して所定の制御タイミングで導入される。そして、トナー像の二次転写を受けた用紙Pが定着装置40に導入されてトナー像の熱圧定着を受ける。
定着装置40を出た用紙Pは予めのモード選択に応じてフラッパ13により第1経路14側または第2経路15側に進路切り替えされる。第1経路14に導入された用紙Pは装置上面側のフェイスダウントレイ16に排出される。また、第2経路15に導入された用紙Pは装置側面側のフェイスアップトレイ17に排出される。
両面画像形成モードの場合は定着装置40を出た第1面画像形成済みの用紙Pが一旦第1経路14に導入されてからスイッチバック搬送されて第3の経路(再循環路)18に導入される。そして、再び搬送機構22を経由して画像形成部2の二次転写ニップ部に対して表裏反転された状態で搬送される。これにより、両面画像形成された用紙がフェイスダウントレイ16またはフェイスアップトレイ17に排出される。
本例の画像形成装置1において用紙Pの装置内搬送はいわゆる中央基準搬送でなされる。この用紙搬送は、装置に使用可能(通紙可能)な大小どのような幅の用紙であっても、用紙の幅方向の中心線を用紙搬送路の幅方向中央に合わせて通紙する形態のことである。
(2)定着装置
(2−1)全体的な概略構成
本実施例の定着装置40は、ベルト加熱方式、加圧ローラ駆動方式(テンションレスタイプ)の画像加熱装置である。図1は定着装置40の要部の拡大横断面模式図、図3は定着装置40の要部の中途部分省略の縦断正面模式図である。
ここで、本実施例において、定着装置40若しくはその構成部材に関して、正面側とは用紙入口側から見た面、背面側とはその反対側(用紙出口側)の面、左右とは装置を正面側から見て左(一端側)または右(他端側)である。上下とは重力方向において上または下である。上流側と下流側は用紙搬送方向aに関して上流側と下流側である。長手方向(または幅方向)や用紙幅方向とは、用紙搬送路面において、用紙搬送方向aに直交する方向に実質平行な方向である。短手方向とは用紙搬送路面において、用紙搬送方向aに実質平行な方向である。
この定着装置40は、筒状(エンドレス)の第1の回転体としての定着ベルト(定着部材:無端ベルト)41を備えた加熱ユニット(ベルトユニット)4Aを有する。また、定着ベルト41との間にニップ部N1を形成してトナー像Tを担持した用紙Pを挟持搬送する第2の回転体としての加圧ローラ44を有する。また、それらを収容した筐体60を有する。
図4は加熱ユニット4Aの分解斜視図である。加熱ユニット4Aは、熱を伝達する加熱部材としての薄肉で可撓性を有する筒状の定着ベルト41、筒状(パイプ状、略円筒体)の金属部材(加熱部材)47、バックアップ部材としての加圧パッド(加圧部材、押し付け部材)46を有する。また、断熱部材(断熱材)48a、補強ステー48、発熱体としてのヒーター43、反射板(反射部材)42、左右のフランジ部材49L・49R等を有する。上記において左右のフランジ部材49L・49R以外の部材は左右方向に長い部材である。
定着ベルト41は、図5の層構成模式図に示ように、内周面側から外周面側に順に、内面コート層41d、基層(基材金属層)41a、弾性層41b、表層(離型層)41cが順次に積層されている複合層ベルトである。定着ベルト41はこの4層全体の厚さが1mm以下に設定されており、自由状態では自身の弾発性によりほぼ円筒形状を呈する。上記各層の構成材料については(2−3)項に記載した。定着ベルト41の直径は15〜120mmになるように設定される。本実施例の定着ベルト41は内径:25mm、長さ(幅W41):325mmである。
定着ベルト41は外径が20mmのパイプ状の金属部材(以下、金属パイプと記す)47に対してルーズに外嵌されている。金属パイプ47の長さ(幅W47)は定着ベルト41よりも長い330mmとしている。金属パイプ47は定着ベルト41の加熱部材、定着ベルト41の回転ガイド部材として機能する。
金属パイプ47の材料としては、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、鉄、等の金属熱伝導体(熱伝導性を有する金属)を用いることができる。中でも単位体積の熱容量比(密度×比熱)が比較的小さいフェライト系ステンレス鋼が好適である。金属パイプ47は、厚みを薄くすることで、定着装置40のウォームアップ時間を短縮することができる。金属パイプ47の厚さは1mm以下が好ましい。
金属パイプ47の内側には、加圧パッド46、断熱材48a、補強ステー48、ヒーター43、反射板42が配設されている。加圧パッド46は金属パイプ47の内面に当接する部材であり、断熱材48aを介して補強ステー48の下面側に保持されている。この加圧パッド46の詳細構成については(2−4)項で説明する。
補強ステー48は鉄鋼材などの高剛性部材であり、長さは金属パイプ47よりも長く、左右の両端部はそれぞれ金属パイプ47の左右の両端部から外側に突出している。断熱材48aは加熱された金属部材47の熱が補強ステー48に移動するのを抑制して効果的に金属パイプ47を加熱することを可能にする。断熱材48aの材料としては、断熱性に優れたスポンジゴムや、空泡を有するセラミック等を用いることができる。加圧パッド46と断熱材48aの長さは335mmにしてある。反射板42の長さは定着ベルト41の長さ(幅W41)とほぼ同じにしてある。
反射板42の内側にはヒーター(熱源、加熱手段、発熱体)としてのハロゲンヒーター43が配設されている。カーボンヒーターなど他の発熱体(加熱体)とすることもできる。反射板42はヒーター43からの輻射熱を金属パイプ47の内面に向けて反射する。左右のフランジ部材49L・49Rは耐熱性樹脂成型品であり、それぞれ、金属パイプ47の左右の両端部から外側に突出している補強ステー両端部分に対して嵌着されている。即ち、補強ステー48の左右の両端部分は、それぞれ、左右のフランジ部材49L・49Rに形成されている穴部49bに嵌入されている。
また、金属パイプ47の両端部は、それぞれ、左右のフランジ部材49L・49Rに形成されている穴部49cに嵌入されている。また、ヒーター43の左右の端部の金口43aは、それぞれ、左右のフランジ部材49L・49Rに配設されているソケット(コネクタ)62に嵌入されて当該ソケット62と電気的に接続している。定着ベルト41は左右のフランジ部材49L・49Rの対向鍔座部49a間において、金属パイプ47にルーズに外嵌されている。
以上の定着ベルト41、金属パイプ47、加圧パッド46、断熱材48a、補強ステー48、ヒーター43、反射板42、左右のフランジ部材49L・49Rの組み立て体(アセンブリ)が加熱ユニット4Aである。
加圧ローラ44は、中空構造の芯金44aの外周面に、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱ゴム、あるいはシリコーンゴムの発泡体の弾性層44bが形成されている。更に、この弾性層44bの外周面にPFA、PTFE等の離形層を設けることもできる。芯金44aの左右両端部には、それぞれ、軸部44cが実質同心に一体に装着されている。本実施例の加圧ローラ44は外径が25mm、ローラ部の長さ(幅W44)が320mmにしてある。
加圧ローラ44は、左右の軸部44dが、それぞれ、筐体60の左右の側板60L・60R間に軸受部材(ベアリング)61を介して回転可能に保持(両持ち式)されて配設されている。右側の軸部44dの端部には駆動ギアGが実質同心に一体に配設されている。
加熱ユニット4Aは加圧パッド46側を下向きにして、加圧ローラ44の上側において加圧ローラ44に実質平行に配列して、筐体60の左右の側板60L・60R間に配設されている。即ち、加熱ユニット4Aの左右のフランジ部材49L・49Rにそれぞれ設けられている縦溝部49d(図4)が左右の側板60L・60Rにそれぞれ設けられた縦ガイドスリット60L−a・60R−aの縦縁部に係合している。これにより、左右のフランジ部材49L・49Rは、それぞれ、左右の側板60L・60Rに対して上下方向にスライド移動可能に保持されている。
そして、左右のフランジ部材49L・49Rの受圧部49eに対してそれぞれ加圧ばね63により所定の押し下げ付勢力Fを作用させている。本実施例ではフランジ部材49L・49Rの受圧部49eにそれぞれ147N(15kgf)(総圧294N:30kgf)の押し下げ付勢力(加圧力)Fを付与している。
これにより、補強ステー48、断熱部材48a、加圧パッド46を介して金属パイプ47に押し下げ力が作用し、この金属パイプ47により定着ベルト41が加圧ローラ44の上面に所定の押圧力で圧接される。この圧接による定着ベルト41の弾性層と加圧ローラ44の弾性層44bの弾性変形により定着ベルト41と加圧ローラ44との間に短手方向において所定幅のニップ部N1が形成される。即ち、加圧ローラ44は加圧パッド46と対向する位置において定着ベルト41を介して金属パイプ47と当接して定着ベルト41との間にニップ部N1を形成している。
駆動ギアGに対して制御部100で制御されるモータ(駆動源)Mの駆動力が駆動伝達機構(不図示)を介して伝達される。これにより、加圧ローラ44は駆動回転体として図1において矢印R44の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。
この加圧ローラ44の回転駆動による加圧ローラ44と定着ベルト41の外面とのニップ部N1における摩擦力で定着ベルト41に回転力(回転トルク)が作用する。これにより、定着ベルト41が、その内面がニップ部Nにおいて金属パイプ47の表面(下向き面)に密着して摺動しつつ図1において矢印R41の時計方向に加圧ローラ44の回転周速度にほぼ対応した周速度で従動回転する。この定着ベルト41の従動回転を滑らかなものにするために、定着ベルト41と金属パイプ47の相互摺接部には潤滑剤(不図示)を介在(塗布)させることが好ましい。
左右のフランジ部材49L・49Rの鍔座部49aは回転する定着ベルト31が金属パイプ47の長手に沿って左方または右方に寄り移動したときの寄り側のベルト端部を受け止めて寄り移動を規制する。金属部パイプ47は定着ベルト31の回転ガイド部材としても機能する。
また、金属パイプ47は定着ベルト41の加熱部材として機能する。即ち、金属パイプ47の外周面は定着ベルト41の内周面に対向している。そして、金属パイプ47と定着ベルト41はニップ部N1とニップ部N1を中にして定着ベルト回転方向上流側のニップ部近傍領域Aと定着ベルト回転方向下流側のニップ部近傍領域Bとにおいて摺接するように構成されている。即ち、定着ベルト41はその内面が上記のニップ部N1とニップ部近傍領域A及び同Bにおいて金属部材47の外面に摺接しながら回転する。
金属パイプ47の内部に配置されているヒーター43は制御部100で制御される電源部101からソケット62・62を介して電力供給を受けて発熱する。金属パイプ47はヒーター43の輻射熱により加熱されて回転する定着ベルト41を加熱する(熱を伝える)。すなわち、金属パイプ47がヒーター43によって直接的に加熱され、この金属パイプ47を介して回転する定着ベルト41がヒーター43によって間接的に加熱されることになる。
45aは定着ベルト41の長手中央部に配置された第1の温度センサであり、大小どの幅サイズの用紙も通過する定着ベルト41の通紙部の表面温度を検知(計測)する。45bは定着ベルト41の端部に配置された第2の温度センサであり、装置に使用可能な最大通紙幅(最大幅)よりも幅が小さい用紙(小サイズ用紙)が通紙されたときの定着ベルト41の非通紙部(シート非通過部)の表面温度を検知する。本例において第1と第2の温度センサ45a、45bは共に接触式サーミスタである。第1と第2の温度センサ45a、45bの温度検知情報は制御部100に入力する。
WPmaxは最大通紙幅(最大通紙可能幅)である。本実施例ではA3R:297mmである。WPLは最大画像保障幅(画像保障領域)である。ヒーター43の有効発熱長さは最大通紙幅WPmaxよりも少し大きい設定にしている。
上記の定着装置40の構成をまとめると次のとおりである。トナー像Tを担持した用紙Pをニップ部N1で挟持搬送してトナー像Tを加熱する装置である。筒状の第1の回転体としての定着ベルト41と、この定着ベルト41の内側に固設された筒状の金属部材としての金属パイプ47を有する。この金属パイプ47の内側に固設された発熱体としてのヒーター43と、金属パイプ47の内側に固設され、ヒーター43からの輻射熱を金属パイプ47の内面に向けて反射する反射部材としての反射板42を有する。
また、金属パイプ47の内面に当接するバックアップ部材としての加圧パッド46を有する。この加圧パッド46と対向する位置において定着ベルト41を介して金属パイプ47と当接して定着ベルト41との間にニップ部N1を形成する第2の回転体としての加圧ローラ44を有する。そして、金属パイプ47は周方向においてニップ部N1を中にして定着ベルト回転方向上流側のニップ部近傍領域Aと定着ベルト回転方向下流側のニップ部近傍領域Bとにおいて定着ベルト内面と摺接するように構成されている。
(2−2)定着動作
制御部100は画像形成開始信号に基づいてモータMを起動して加圧ローラ44の回転駆動を開始する。また、電源部101からヒーター43に対する電力供給を開始する。これにより、定着ベルト41が従動回転するとともにヒーター43で加熱される金属パイプ47の熱により加熱される。制御部100は、第1の温度センサ45aの検知温度情報に基づいて、定着ベルト41の表面温度が所定の定着温度に立ち上げられ、その定着温度が維持されるようにヒーター43に対する供給電力を制御して定着ベルト41の表面温度を温調する。
この定着装置状態において画像形成部2側から未定着のトナー像Tを担持している用紙Pが定着装置40に導入され、ニップ部N1で挟持搬送される。これによりトナー像Tおよび用紙Pが定着ベルト41の熱とニップ部圧により加熱加圧されることでトナー像Tが用紙Pに対して固着画像として定着される。ニップ部N1を挟持搬送された用紙Pはニップ部N1の用紙出口において定着ベルト41の面から曲率分離して定着装置40から排出搬送されていく。
(2−3)定着ベルト41の層構成材料
基層41aはクイックスタート性を向上させるために、厚さとして100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性材料を使用できる。例えば、SUS、ニッケルなどの筒状の金属フィルムを使用できる。本実施例では、厚さが30μm、直径が25mmの円筒状ニッケル金属フィルムを用いた。
弾性層41bは、熱容量を小さくしてクイックスタート製を向上させるために、厚さとしては1000μm以下、好ましくは500μm以下のゴム材料を使用できる。例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。本実施例では、ゴム硬度10度(JIS−A)、熱伝導率1.3W/m・K、厚さ300μmのシリコーンゴムを用いた。
離型層41cは厚さ100μm以下、好ましくは20〜70μmのフッ素樹脂材料を使用できる。たとえば、例えばフッ素樹脂層としては、例えばPTFE、FEP、PFAなどが挙げられる。本実施例では、厚さ30μmのPFAチューブを用いた。
内面コート層41dは、金属パイプ47と摺接するため耐熱性を持つ樹脂層やセラミックス、金属などを使用できる。エンジニアリングプラスティックや、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)などが挙げられる。例えば、ポリイミド、ポリイミドアミド、PEEK、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン/六フッ化プロピレン共重合体樹脂(FEP)、四フッ化エチレン/パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)などである。
(2−4)端部昇温対策
本実施例では各種幅サイズの用紙に対応する端部昇温対策として、加圧パッド46の構成を次のようにしている。即ち、小サイズ用紙の連続通紙により生じる端部昇温に応じて、非通紙部に対応するニップ部及びニップ部近傍部における金属パイプ47と定着ベルト41との接触領域(内ニップ)の面積が減少する方向に熱変形を生じる構成としている。より具体的には、加圧パッド46の少なくとも一部が熱膨張係数の異なる複数の金属層が積層されたバイメタル構造(自己収縮部材)であることにより上記の熱変形を生じる構成としている。
本実施例の特徴である加圧パッド46の構成について図6を用いて説明する。図6は図1の装置の横断面模式図におけるニップ部近辺の更なる拡大模式図である。加圧パッド46、金属パイプ47、定着ベルト41、用紙P、加圧ローラ44が示されている。
加圧パッド46は熱膨張係数の異なる金属層が積層された内外2層構造(バイメタル構造)である。即ち、熱膨張係数が互いに異なる、加圧パッド下層46Bと加圧パッド上層46Aとが接合されている構成である。加圧パッド下層46Bが金属パイプ47の内面に当接する側である。加圧パッド上層46Aがそれとを反対側であり、断熱材48aを介して補強ステー48に保持される側である。尚、本実施例は加圧パッド46を2層構成で説明しているが、3層以上の多層構成にすることも可能である。
この加圧パッド46は短手幅がLA1であり、その幅の中心位置P1より上流下流ほ相対位置に固定されている。また、この加圧パット46により金属パイプ47を所定の圧で加圧して金属パイプ47を定着ベルト41を介して加圧ローラ44に当接させている。金属パイプ47は定着ベルト41と接触することでヒーター43から供給された金属パイプ47の熱を定着ベルト41、さらには、用紙P上の現像剤Tへ供給している。
加圧パッド46について更に説明する。加圧パッド下層46Bは厚みWBで、加圧パッド上層46Aは厚みWCで形成されている。ニップ部N1及びニップ部近傍部におけるにおける金属パイプ47と定着ベルト41との接触領域(内ニップ)が金属パイプ47から定着ベルト41への直接的な熱伝達部である。この熱伝達部の熱伝達短手幅N3のニップ範囲で金属パイプ47から定着ベルト41へ熱を伝導している。尚、本実施例では、熱伝達短手幅N3は中心位置P1から上流下流とも同じく対称であり、それぞれのケースに応じて最適化が望ましい。
この熱伝達短手幅N3により金属パイプ47から定着ベルト41へ、そして、ニップ幅N2ないしN1の領域にて用紙紙Pへ熱を供給している。また金属パイプ47は、水平面(ニップN1の面)H3からなす角度、たとえば、金属パイプ47は角度θ1になるように材料選定を行っている。また、角度θ1は、中心位置P1から距離N2のポイントと、熱伝達短手幅N3と定着ベルト41との接するポイントを結んだ線と、図面上水平面H3とのなす角度である。この角度θ1が大きいほど定着ベルト41と用紙Pとの接触面積が小さくなる。逆に小さいと、接触面積が増加する。
次に、小サイズ用紙が連続的に通紙されることで生じる端部昇温(非通紙昇温)により、図6の通常状態時(非端部昇温時)の金属パイプ47が急激な昇温をした場合における加圧パッド部分の状態を図7に示す。この加圧パッド部分も金属パイプ47の昇温に対応して昇温する。そのため、バイメタル構造である加圧パッド46が熱変形して反りを生じる。そのため、通常、たとえばスタンバイ状態である図6に比べ、角度θ1が大きくなっている。これは、熱により加圧パッド46が変形する材料、特に加圧パッド上層46Aと加圧パッド下層46Bの材料の熱誇張係数が異なるためである。
それでは、熱膨張係数による変形量の一例を、表1にて説明する。一般的に材料は熱を与えると膨張する。本実施例では、加圧パッド下層46Bに熱膨張係数の高いアルミニウムを用いている。一方、加圧パッド上層46Aは、強度が高くかつ、熱膨張係数が低い炭化ケイ素を用いている。熱を与えた時に変化量は下記のように計算される。
ここで、伸び量ΔLは、膨張係数αと長さLと温度上昇ΔTの積で計算できる。たとえば、300℃まで上昇した場合、加圧パッド下層46Bのアルミニウムは、長さ(たとえば幅LA2が)15mmの場合、0.103mm変位する。一方、加圧パッド上層46Aの炭化ケイ素は、0.0297mmである。それぞれの差分0.07mmが変化量に相当する。
次に変位角度について表2を用いて説明する。
加圧パッド上層46Aと加圧パッド下層46Bに対して、温度を300℃与えた時の長さの変位つまり、ねじれる角度は、COS関数で表現できる。変位量つまり長さが0.07〜0.08mm変化したとき、角度は、約6°ずれることになる。このように、熱をあたえることで、材料の膨張により加圧パッド46の角度をずらすことができる。尚、本材料は、温度が低下すると元の角度に戻ることが確認されている。
このように異なる材料を用いることで、材料を熱により変形させることができる。では、上記の材料を用いることで、どの程度加圧パッド46の変位量の変化により、金属パイプ47と定着ベルト41の接触幅(内ニップ幅)であるニップN3が変化するか説明する。
まず、上記説明では、加圧パッド下層46Bをアルミ、加圧パッド上層46Aを炭化ケイ素で計算している。ここでは、より剛性が強く、加圧力に適応するため、加圧パッド上層46Aを銅と鉄の合金、加圧パッド下層46Bをステンレス、の材料を採用した。
ここで、一般的な、温度の上昇によって物体の長さ・体積が膨張(熱膨張)する割合である線膨張率(×10^−6/K)として、アルミ23.0、炭化ケイ素6、ステンレス17、銅と鉄の合金12、である。上記材料において、下層よりも上層の膨張係数を小さくすることが重要である。
まず、熱膨張量は、線膨張係数から計算できる。鉄と銅の合金12.1E−6/K、ステンレス17.2E−6/Kである。ここから長さを40mm、上層と下層の温度差Δを25度とした場合、加圧パッド端部側が約5度、上方へずれる。これは、ステンレスの方が鉄と銅の合金にくらべ変形しやすいためである。図面上垂直方向の長さに換算すると4mm上方へ端部が移動することになる。図7の場合、ニップN3の変化量に相当する。
上記より、たとえば、端部で通紙されず、定着ベルト41の端部温度が長手中心位置よりも上昇すると、4mm上方、図7の水平面H2と、加圧パッド底面接線のなす角度θ2が10度増え反ることになる。結果、金属パイプ47が上方へシフトするため、金属パイプ47と定着ベルト41の接触幅(内ニップ幅)が約10%減少する。金属パイプ径がφ20mm、総圧で294N(30kgf)で加圧を付加した場合、金属パイプ47と定着ベルト41の接触するニップ幅(内ニップ幅)N3が4mmとすると約3.5mm、全体のニップは8mmから7mmまで減少する。
結果、端部昇温部では、金属パイプ47から定着ベルト41への熱供給も同様10%ダウン、たとえば、定着ベルト41の温度が約200℃の場合180℃へ低下する。本実施例では、金属パイプ47の昇温は、ヒーター43からの熱と、昇温した定着ベルト41の熱がともに、通紙されない領域(非通紙部)で蓄積することが原因と考えている。つまり、なるべく、温度が上昇した定着ベルト41と金属パイプ47を接触させなければ、定着ベルト41への熱供給を減少することができる。
このように、加圧パッド46に関して、端部昇温に応じて、非通紙部に対応するニップ部及びニップ部近傍部における金属パイプ47と定着ベルト41との接触領域(内ニップ)N3の面積が減少する方向に熱変形を生じる構成とする。これにより、定着ベルト41や加圧ローラ44の端部昇温を低減し、かつ、さまざまな幅サイズの用紙の端部昇温に対応することができる。
図8は上記説明した熱変形材料である加圧パッド46の長手に沿う上層46Aと下層46Bの断面模式図である。長手中心位置P2に対して左側(F側:一端側)と右側(R側:他端側)とも端部に行くほど加圧パッド下層46Bの厚みWBが増え、かつ、加圧パッド上層46Aの厚みWCが減っていることが分かる。下層46Bの厚みは、たとえば、長手中心位置P2から距離L46Aまでは同じであり、P3までの距離L46Bでは増加、さらに同じ増加勾配でL46Cまで厚みを変化させている。距離L46A<L46B<L46Cである。
これは、本実施例の画像中心位置をP2にしているため、小サイズを流す場合、中心を通紙する。そのため、中心位置は、端部F,R側にくらべ、熱の消費が激しい。よって、加圧パッド上層46Aと下層46Bの厚みを変えている。
上記メカニズムを説明したとおり、加圧パッド下層46Bが厚いと、昇温により反りが発生し、加圧パット46の変形により、金属パイプ47と定着ベルト41の接触ニップ幅が小さくなる。つまり、このような系の場合、端部に行くほど、温度に対するニップ感度を強くしている。これは、昇温が端部から発生するため、少しの昇温でもニップをコントロールすることで、生産性を維持することが可能になる。
図9に図8のP2位置における加圧パッド46の変化を示す。図8の通り、加圧パッド上層46Aの厚さWCは、図6にくらべ、厚く、かつ加圧パッド下層46Bの厚さWBは、薄くなっている。尚、厚みWCとWBの合計は固定である。これは、厚みが変わることで圧力が変化し、材料の摩耗が変化、寿命が低下するため、加圧パッド46の長手に沿う厚みはほぼ同じにしている。図9において、熱を従来よりも高い温度に設定した時の加圧パッド状態を図10に示す。端部を説明した図7に比べ、角度θ2が小さくなっている。理由は上記説明したとおりである。
では、本実施例の実験データについて、比較例を図11、本実施例を図12に示す。尚、動作条件としては、加圧条件を総圧で294N(30kgf)、定着ベルト41および加圧ローラ44の回転速度を250mm/s、ヒーター43への投入電力を800Wとした。
比較例装置の構成を説明する。加圧パッド46は自己収縮材料(バイメタル構造)でない単一金属部材である。環境は23℃55%、画像は熱を奪われやすい全面べた黒である。装置の電源をいれて、立ち上がった状態である通紙前と、小サイズ用紙ここではB5サイズを連続1000枚通紙しているときに、500枚目を通紙中、1000枚目を通紙後半として、定着ベルト41の長手に沿う温度分布を非接触温度計で測定した。結果を図11に示す。横軸は、長手方向F側R側、画像中心を0とした場合の位置、縦軸は、定着ベルト表面の温度である。尚温度は、通常、作像温度を100%としている。
結果、通紙前は、長手方向で100%のままである。通紙し始めて1500枚に到達すると、中心温度は95%まで低下、端部位置−300mmでは、110%まで上昇している。中心は、温度調整による供給熱が足りていないのが原因である。端部位置の温度は、用紙が通紙されないため、熱がたまり蓄積されている。さらに、通紙続け1000枚目になると120%、たとえば、200度中心の場合、240度まで上昇する。ベルト破損、周囲部品破損等を生じさせやすい温度に近づいてくる。
加圧パッド46として前述のような自己収縮部材を用いた本実施例の結果を図12に示す。比較例と同じ設定は省略する。本実施例では、加圧パッド46の材質に上記説明した鉄とステンレスを用いている。厚みは、合計で1.5mmになるようにしている。尚、加圧パッド下層46Bは、厚みWBが長手中央部では、0.25mm、端部では、1.25mmとした。逆に、加圧パッド上層46Aは、厚みWCが長手中央部では、1.25mm、端部では、0.25mmとした。そのほか構成は、比較例と同じである。
通紙前温度は、比較例と同じである。しかし通紙し始めると、中央温度は低下、端部は、それほど上昇せず、−350mmの位置で105%までしか上昇しない。更に、通紙すると、端部は100%で落ち着いている。これは、温度上昇によりニップが小さくなり供給熱が減ったためである。このように、自己収縮材料を用いることで、端部昇温を低減させることができる。尚、本材料は、温度が低下すると元のニップになるように設計されている。
それでは、熱により加圧パッド端部の反りに対する加圧力の変化について説明する。上記のとおり、加圧パッド46には加圧ばね63(図3)により総圧で294N(30kgf)を与えている。加圧パッド46の熱による反りは、この総圧の方向と逆である。どれくらい対応可能か、つまり、加圧パッド46の熱による反りが、加圧力に勝るかどうかヤング率から計算する。
まず、熱膨張量は上記のとおり、熱膨張係数から算出される。長さLA2を20mm、熱上昇温度をΔ25度とすると、反り角度θ2は、約2.5°反る。高さ方向に換算すると2mmに相当する。
次に、パッド押し圧によるひずみを計算する。加圧パット46の総厚みWB+WCは2mm、ヤング率が材質換算で98GPa、総圧が320N、長手幅が320mm、長さLA2が20mmとした場合、押し圧ひずみは0.5mmになる。
結果、熱による熱膨張量2.0mmに対して0.5mm分反りが戻るため、差分である1.5mmのみ反りが発生することになる。つまり、熱による反りは、加圧力より強いため、十分、ニップ幅N3をコントロールすることができ、温度が上昇すると理論的にニップ幅N3が減ることが証明さる。
また、本件では、加圧パッド46の短手方向のみの反りについて説明したが、長手方向でも反りが発生する場合がある。結果、昇温が発生しやすい端部では、より定着ベルト41と金属パイプ47との接触ニップ(内ニップ)N3の面積がより小さくなるため、効果が増大することが実験で確認されている。
加圧パッド端部は、温度により熱収縮膨張する自己修復材料を用いることで、端部の温度が上がると、収縮し、金属パイプ47と定着ベルト41との接触面積を減らし、端部温度上昇を防ぐ。また、温度が一定以下になると、定着ベルト41に接触させることで、端部昇温を低減し、かつ、さまざまな紙のサイズに対応が可能になる。
尚、本実施例で用いた材料は、温度が低下すると、自然に元に戻る形状記憶材料であり、小サイズ用紙の通紙後や、電源OFF後、周囲温度、反射板温度が低下すると、通常の形状、角度へ戻ることが確認されている。即ち、端部昇温に応じて生じた加圧パッド46の熱変形はその後の温度低下により変形前状態へ戻る。このように、自己収縮材料の加圧パッド46を用いることで、各種幅サイズの用紙に対応して非通紙昇温(端部昇温)を低減することができる。
[その他の事項]
ここで、本発明が前記各実施例の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施例の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施例の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施例の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1)例えば、実施例では、第1の回転体41として、駆動回転体としての第2の回転体44の回転駆動で従動回転する筒状のベルトを用いた装置で説明した。これに限定されず、第1の回転体41は剛性を有する筒状の駆動回転体の形態にすることもできる。
2)第2の回転体44を回転可能な無端ベルト体の形態にすることもできる。
3)本発明の画像加熱装置は実施例のようにシートPに担持された未定着トナー像Tを加熱加圧して固着画像として加熱定着する定着装置としての使用に限定されない。シートに一旦定着された或いは仮定着された画像(定着済み画像又は半定着画像)を加熱加圧して光沢度を向上させるなどの画像の表面性を調整する加熱処理装置としても有効である。
4)画像形成装置の画像形成部は電子写真方式に限られない。静電記録方式や磁気記録方式の画像形成部であってもよい。また、転写方式に限られず、シートに対して直接方式で未定着画像を形成する構成のものであってもよい。
40・・画像加熱装置、P・・シート、T・・トナー像、41・・筒状の第1の回転体、47・・筒状の金属部材、43・・発熱体、42・・反射部材、46・・バックアップ部材、44・・第2の回転体、N・・ニップ部

Claims (6)

  1. トナー像を担持したシートをニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    筒状の第1の回転体と、
    前記第1の回転体の内側に固設された筒状の金属部材と、
    前記金属部材の内側に固設された発熱体と、
    前記金属部材の内側に固設され、前記発熱体からの輻射熱を前記金属部材の内面に向けて反射する反射部材と、
    前記金属部材の内面に当接するバックアップ部材と、
    前記バックアップ部材と対向する位置において前記第1の回転体を介して前記金属部材と当接して前記第1の回転体との間に前記ニップ部を形成する第2の回転体と、を有し、
    前記バックアップ部材は、装置に使用可能な最大幅のシートよりも幅が小さいシートが連続的に導入されることにより生じる端部昇温に応じて、シート非通過部に対応するニップ部及びニップ部近傍部における前記金属部材と前記第1の回転体との接触領域の面積が減少する方向に熱変形を生じる構成であることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記バックアップ部材の少なくとも一部が熱膨張係数の異なる複数の金属層が積層されたバイメタル構造であることにより前記熱変形を生じることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記バックアップ部材は短手方向と長手方向の少なくとも一つの方向に前記熱変形を生じることを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記熱変形は温度低下により変形前状態へ戻ることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記第1の回転体が可撓性を有する無端ベルトであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記第2の回転体が駆動されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021015309A (ja) * 2016-06-30 2021-02-12 キヤノン株式会社 定着装置

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