JP2007304414A - 加熱定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱ニップ部におけるトナー汚れの発生を抑える加熱定着装置の提供。
【解決手段】加熱手段30により加熱される加熱用回転体50が弾性層52を有するエンドレス状の可撓性部材である。前記加熱手段は前記可撓性部材表面と接触して加熱ニップ部Hを形成する板状の発熱体である。前記発熱体は前記可撓性部材の回転方向において前記加熱ニップ部の上流側と下流側の2つのエッジ30a・30bを結ぶ線30cの全域で前記可撓性部材表面と接触する。
【選択図】図1
【解決手段】加熱手段30により加熱される加熱用回転体50が弾性層52を有するエンドレス状の可撓性部材である。前記加熱手段は前記可撓性部材表面と接触して加熱ニップ部Hを形成する板状の発熱体である。前記発熱体は前記可撓性部材の回転方向において前記加熱ニップ部の上流側と下流側の2つのエッジ30a・30bを結ぶ線30cの全域で前記可撓性部材表面と接触する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真方式、或いは静電記録方式の画像形成装置に搭載する加熱定着器として用いれば好適な加熱定着装置に関する。
電子写真方式のプリンタや複写機に搭載する加熱定着装置として、弾性層を有する定着ローラと、この定着ローラと接触して加熱ニップ部を形成するヒータと、その定着ローラとに接触して定着ニップ部を形成する加圧部材と、を有するものがある。特許文献1、2にはこのタイプの定着装置が記載されている。未定着トナー像を担持する記録材は定着装置の定着ニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上の画像は記録材に加熱定着される。
この定着装置は、弾性層を有する定着ローラを用いているため、定着ローラ表面でトナーを包み込むことができる。このため記録材及びトナーへの熱の伝播効率が高く、高速機やカラートナーを用いた画像形成装置でも充分な定着性を得ることができ、ハーフトーン画像などでのガサツキを抑えることができる。すなわち、プロセススピードの高速化と、画像の高画質化に対応できるという利点がある。また、定着ローラ表面のみを急速加熱するため、定着ローラ表面を迅速に所要の温度に加熱して立ち上げることが可能である。すなわち、ヒータへの通電を開始し定着可能温度になるまで昇温するのに要する時間が短いという利点(ウエイトタイムとファーストプリントアウトタイムの短縮)がある。また、ヒータへの通電を開始し定着可能温度になるまで昇温するのに要する立ち上げ時の消費電力が少ないという利点がある。また、定着ローラ表面の温度をモニターし温調制御することで、迅速な温調制御が可能であり、定着ニップ部を通過する記録材に奪われた熱エネルギー分のみを素早く供給することができる。このため、記録材の定着ニップ部通過中の消費電力を低減できるという利点もある。
特開2003−287978号公報
特開2003−295654号公報
特許文献1、2の定着装置において、消費電力の低減、ウエイトタイムとファーストプリントアウトタイムの短縮、プロセススピードの高速化、高画質化はかなり改善される。
しかしながら、特許文献1、2の定着装置は、定着ニップ部で定着ローラにわずかに付着したオフセットトナーが加熱ニップ部に付着・蓄積して、加熱ニップ部にトナー汚れが発生することについては想定していない。
本発明は、従来技術をさらに改善して、加熱ニップ部におけるトナー汚れの発生を抑えるようした加熱定着装置を提供しようするものである。
本発明に係る加熱定着装置の代表的な構成は、加熱用回転体と、前記加熱用回転体表面と接触して加熱ニップ部を形成する加熱手段と、前記加熱用回転体表面と接触して定着ニップ部を形成する加圧部材と、を有し、トナー像を担持する記録材を定着ニップ部で挟持搬送しつつトナー像を記録材上に加熱定着する加熱定着装置において、
前記加熱用回転体が弾性層を有するエンドレス状の可撓性部材であり、前記加熱手段は前記可撓性部材表面と接触して加熱ニップ部を形成する板状の発熱体であり、前記発熱体は前記可撓性部材の回転方向において前記加熱ニップ部の上流側と下流側の2つのエッジを結ぶ線の全域で前記可撓性部材表面と接触することを特徴とする加熱定着装置、である。
前記加熱用回転体が弾性層を有するエンドレス状の可撓性部材であり、前記加熱手段は前記可撓性部材表面と接触して加熱ニップ部を形成する板状の発熱体であり、前記発熱体は前記可撓性部材の回転方向において前記加熱ニップ部の上流側と下流側の2つのエッジを結ぶ線の全域で前記可撓性部材表面と接触することを特徴とする加熱定着装置、である。
本発明によれば、加熱ニップ部におけるトナー汚れの発生を抑えることができる加熱定着装置を提供できる。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
(1)画像形成装置例
図10は本発明に係る加熱定着装置を搭載できる画像形成装置の構成模型図である。この画像形成装置は電子写真方式を利用したレーザビームプリンターである。
図10は本発明に係る加熱定着装置を搭載できる画像形成装置の構成模型図である。この画像形成装置は電子写真方式を利用したレーザビームプリンターである。
本実施例に示す画像形成装置は、画像形成装置本体A内に、給送トレイ1と、シート積載台2と、給送ローラ3と、を有するシート給送装置を備えている。給送トレイ1内のシート積載台2に積載された記録材Pは、給送ローラ3により最上位の記録材から一枚ずつピックアップされ、搬送ローラ4、搬送コロ5によってレジスト部へと送られる。記録材Pはレジストローラ6とレジストコロ7からなるレジスト部で搬送方向を揃えられた後、画像形成部へと給送される。
画像形成部は、プロセスカートリッジ9と、露光手段としてのレーザスキャナユニット10と、転写手段としての転写ローラ14等を備えている。カートリッジ9は装置本体Aに取り外し可能に装着されている。このカートリッジ9は、像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)8と、帯電手段としての帯電器11と、現像手段としての現像器12と、クリーニング手段としてのクリーナー13と、を有する。ユニット10は、多面体ミラー、多面体ミラー回転用モータ、レーザユニットなどを有する。
感光ドラム8は矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転され、まず、その外周面(表面)は帯電器11によって一様に帯電される。次に、その帯電面に対してユニット10から画像情報に基づくレーザ光Laが照射され、感光ドラム8の一様帯電面に画像情報に基づいた潜像画像が電子写真方式で形成される。この潜像は現像剤としてのトナーを内蔵する現像器12の現像ローラからトナーの付着を受けて現像される。この現像されたトナー像が転写ローラ14の位置において、レジスト部から感光ドラム8と転写ローラ14との対向部である転写部に所定タイミングにて給送された記録材Pに感光ドラム面側から静電転写される。
上記の転写部で感光ドラム8表面からトナー画像の転写を受けた記録材Pは、感光ドラム表面から分離され、本発明に係る加熱定着装置15へと搬送されて未定着トナー画像(未定着画像)の定着処理を受ける。これにより未定着トナー画像が永久画像として記録材面上に加熱定着される。
加熱定着装置15を出た記録材Pは、中間排出ローラ16a、排出ローラ16bなどを有する排出ユニットから排出トレイ17上に排出される。
一方、記録材分離後の感光ドラム8表面はクリーナー13により転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃され、繰り返して画像形成に供される。
また、装置本体Aの側面には、冷却ファン18が取り付けてある。この冷却ファン18を回転させて適宜外気を機内に取り込むことで画像形成部、電装基板等の昇温箇所を冷却する。また、冷却ファン18の近傍には、サーミスタ等の温度検知手段19が取り付けられている。冷却ファン18によって機外の空気を取り込んだ際に、画像形成装置が設置されている環境の温度を温度検知手段19で検知し、その検知結果に基づいて加熱定着装置15の温度制御シーケンスにフィードバックする。
(2)加熱定着装置15
以下の説明において、加熱定着装置およびそれを構成する部材について長手方向とは記録材Pの面において記録材搬送方向と直交する方向である。また、幅方向(短手方向)とは記録材搬送方向と平行な方向である。また、幅とは幅方向の寸法をいう。
以下の説明において、加熱定着装置およびそれを構成する部材について長手方向とは記録材Pの面において記録材搬送方向と直交する方向である。また、幅方向(短手方向)とは記録材搬送方向と平行な方向である。また、幅とは幅方向の寸法をいう。
図1は加熱定着装置15の横断側面模型図、図2は加熱定着装置15の正面模型図である。この加熱定着装置15は接触外部加熱方式の装置である。
本実施例の加熱定着装置15は、加熱用回転体である可撓性部材としてのエンドレス状の定着ベルト50と、この定着ベルト50の外周面(表面)と接触して加熱ニップ部Hを形成する加熱手段である板状の発熱体としてのヒータ30と、を有する。定着ベルト50の径方向において加熱ニップ部Hと対応する位置には加圧部材としての加圧ローラ20が設けてある。加圧ローラ20は、定着ベルト50の内周面(裏面)と接触するバックアップ部材としてのバックアップローラ60とともに定着ベルト50を挟んで定着ベルト50表面と定着ニップ部Fを形成する。これらの各部材50・30・60・20は何れも長手方向に細長い部材である。
a)定着ベルト50の構成
定着ベルト50は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂、あるいはSUS、Ni等の金属より形成される薄肉の可撓性を有するエンドレスベルト状の基層51を基材として成る断熱ベルトである。基層51としては後述する断熱層52の熱伝導率や厚みに依るが、熱伝導性の低い部材を使用したほうが好ましい。
定着ベルト50は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂、あるいはSUS、Ni等の金属より形成される薄肉の可撓性を有するエンドレスベルト状の基層51を基材として成る断熱ベルトである。基層51としては後述する断熱層52の熱伝導率や厚みに依るが、熱伝導性の低い部材を使用したほうが好ましい。
上記断熱層52は、ハーフトーン画像などでのガサツキを抑え、十分な定着性を得るために弾性層である必要がある。断熱層52が弾性層である場合には、定着ベルト50の熱容量が大きく、また熱伝導率が少しでも大きいと、定着ベルト50表面のヒータ30から受ける熱を内部に吸収しやすく、表面温度が上昇しにくくなる。できるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高い材質の方が、定着ベルト50表面温度の立ち上がり時間に有利である。そのため、基層51の外側(定着ニップ部F側)には以下の方法により形成された弾性断熱層52が形成される。
断熱層52は、シリコーンゴム組成物である、オルガノポリシロキサン組成物100重量部に平均粒径が300μm以下の中空フィラーを0.1〜200重量部、白金化合物触媒のような硬化触媒を配合した配合物を形成後に加熱成形されたものである。ここで、中空フィラーとしては、硬化物内に気体部分を持つことでスポンジゴムのように熱伝導率を低下させるものが用いられる。このような材料としては、ガラスバルーン、シリカバルーン、カーボンバルーン、フェノールバルーン、アクリロニトリルバルーン、塩化ビニリデンバルーン、アルミナバルーン、ジルコニアバルーン、シラスバルーンなど、いかなるものでもかまわない。
断熱層52を形成するシリコーンゴム組成物としては、上記の中空フィラーを添加する他に吸水性ポリマーおよび水を添加する方法がある。かかるシリコーンゴム組成物としては、次のようにして作られたものである。オルガノポリシロキサン組成物100重量部に吸水性ポリマーを0.1〜50重量部、水を10〜200重量部、白金化合物触媒のような硬化触媒、SiHポリマーのような架橋剤を添加した組成物を形成後、加熱成形されたものである。
また、上記定着ベルト50はシームレスの耐熱性樹脂を成形後に筒状金型内にセットされ、該耐熱性樹脂層表面と筒状金型内面の間隙に上記オルガノポリシロキサン組成物を主成分とする配合物を注型し、耐熱性樹脂層表面に断熱層52を形成して断熱ベルトを成す。ここで、シリコーンゴム組成物は、その硬化物(シリコーンゴム)の熱伝導度が0.2W/m・K以下、特に1.5W/m・K以下であることが好ましく、かかる熱伝導度を達成するように配合組成を調整することが好ましい。
また、上記以外の断熱層52としては発泡シリコーンゴムを用いても良い。この場合、中速機程度の画像形成装置が適している。発泡シリコーンゴムは、微小かつ均一なセルの形成が困難なため、発泡シリコーンゴム中のセル径は不均一に成形されやすく、セルの壁厚も不均一で強度のバラツキが大きい。そのため、小さな曲率半径で定着ベルト50にテンションをかけ続けると強度の弱いセル壁が破れ、破泡に至る可能性がある。破泡を防止するために、定着ベルト50の周長をある程度大きく保つ必要がある。この場合、定着ベルト50の熱容量が大きくなってしまい、高速の画像形成装置では立ち上がり時間が遅くなってしまう。
高速機の画像形成装置の加熱定着装置における定着ベルト50の断熱層52としては、次のものが適している。前記オルガノポリシロキサン組成物に中空フィラーを配合した配合物、あるいは、オルガノポリシロキサン組成物に吸水性ポリマーおよび水を配合した配合物を形成後に焼成および硬化して形成された断熱層52が適している。これらは微小かつ均一なセルの形成が可能であり、セルの壁厚が均一で十分な強度を有しているため、小さな曲率でテンションをかけ続けてもセルの破泡に至らない耐久性を有している。そのため周長を短くし熱容量を小さく保つことができ、高速の画像形成装置の加熱定着装置における定着ベルト50の断熱層52に使用しても迅速な立ち上がりが可能となる。
上記に述べた断熱層52の上には、パープルアロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂離型性層53を形成する。この離型層53はチューブを被覆させたものでも表面を塗料でコートしたものであってもよい。離型層53はチューブを被覆させたものの方が耐久性に優れる。
定着ベルト50において、定着ベルト50の外径は熱容量が抑えられるため小さい方が好ましい。しかしながら、定着ニップ部Fと加熱ニップ部Hが小さくなりすぎるため極度に小さくすることはできない。断熱層52の肉厚に関しても、薄すぎれば定着ベルト50内側のバックアップローラ60に熱が逃げるので適度な厚みが必要である。
従って、定着ベルト50は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させ、さらに機械的強度を満足するようポリイミド、SUS等の基材51の肉厚を100μm以下、好ましくは60μm以下20μm以上としている。そして基材51の内径は16〜30mmとしている。断熱層52の肉厚は断熱効果を考慮し0.5〜3.0mm、好ましくは1.0〜2.5mmとすることが好ましい。離型層53としては、フッ素樹脂層を1μm〜50μm程度の厚みで形成することが好ましい。
b)バックアップローラ60の構成
バックアップローラ60は、アルミ、鉄製あるいは後述するセラミック多孔質体(ニチアス株式会社製、商品名:セラールA)等にて成形されている。セラミック多孔質体は、熱劣化や経時変化がほとんどなく、多孔質のために断熱性に富み、熱伝導率が極めて低く、機械的強度として、高い加圧力においても撓み、変形が少ない部材である。また、バックアップローラ60において、熱容量が大きく、また熱伝導率が少しでも大きいと、定着ベルト50から熱を吸収しやすくなり、定着ベルト50表面温度が上昇しにくくなる。そのため、バックアップローラ60としては、できるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高いセラミック多孔質体などの断熱部材を用いることが好ましい。このバックアップローラ60は長手方向両端部に芯軸部61を有し、その芯軸部61がベアリング62を介して装置シャーシ側板80・81に回転自在に保持されている。
バックアップローラ60は、アルミ、鉄製あるいは後述するセラミック多孔質体(ニチアス株式会社製、商品名:セラールA)等にて成形されている。セラミック多孔質体は、熱劣化や経時変化がほとんどなく、多孔質のために断熱性に富み、熱伝導率が極めて低く、機械的強度として、高い加圧力においても撓み、変形が少ない部材である。また、バックアップローラ60において、熱容量が大きく、また熱伝導率が少しでも大きいと、定着ベルト50から熱を吸収しやすくなり、定着ベルト50表面温度が上昇しにくくなる。そのため、バックアップローラ60としては、できるだけ低熱容量で熱伝導率が低く、断熱効果の高いセラミック多孔質体などの断熱部材を用いることが好ましい。このバックアップローラ60は長手方向両端部に芯軸部61を有し、その芯軸部61がベアリング62を介して装置シャーシ側板80・81に回転自在に保持されている。
c)加圧ローラ20の構成
加圧ローラ20は、芯軸部23がアルミ、鉄製、あるいはセラミック多孔質体等にて形成されている。その芯軸部23の外周面上に、シリコーンゴム、シリコーンゴムを発泡して形成したシリコーンスポンジゴム、シリコーンゴム中に中空フィラー、ガラスビーズ等を含有させたバルーンゴム等の弾性層22を有する。更にその弾性層22の外周面上に、離型層21として、フッ素ゴムラテックス(ダイキン工業株式会社製、商品名:GLS213)をプライマ処理(ダイキン工業株式会社製、商品名:GLP103SR)した後にスプレーコートすることで形成している。もしくは離型層21として、PFA、PTFE等のフッ素樹脂層を弾性層22の外周面上にコーティングあるいはチューブ状に被覆して形成してもよい。この加圧ローラ20は長手方向両端の芯軸部24がベアリング25を介して装置シャーシ側板80・81に回転自在に保持されている。そして加圧ローラ20と上記のバックアップローラ60を定着ベルト50を挟んで不図示の加圧バネ等の加圧手段により加圧することによって、定着ベルト50と加圧ローラ20との間に所定幅の定着ニップ部Fを形成している。
加圧ローラ20は、芯軸部23がアルミ、鉄製、あるいはセラミック多孔質体等にて形成されている。その芯軸部23の外周面上に、シリコーンゴム、シリコーンゴムを発泡して形成したシリコーンスポンジゴム、シリコーンゴム中に中空フィラー、ガラスビーズ等を含有させたバルーンゴム等の弾性層22を有する。更にその弾性層22の外周面上に、離型層21として、フッ素ゴムラテックス(ダイキン工業株式会社製、商品名:GLS213)をプライマ処理(ダイキン工業株式会社製、商品名:GLP103SR)した後にスプレーコートすることで形成している。もしくは離型層21として、PFA、PTFE等のフッ素樹脂層を弾性層22の外周面上にコーティングあるいはチューブ状に被覆して形成してもよい。この加圧ローラ20は長手方向両端の芯軸部24がベアリング25を介して装置シャーシ側板80・81に回転自在に保持されている。そして加圧ローラ20と上記のバックアップローラ60を定着ベルト50を挟んで不図示の加圧バネ等の加圧手段により加圧することによって、定着ベルト50と加圧ローラ20との間に所定幅の定着ニップ部Fを形成している。
d)ヒータ30の構成
図3はヒータ30表面側の平面図およびヒータ30の温調制御を実行する温調制御系Cのブロック図である。図4は加熱ニップ部Hの拡大横断側面図である。
図3はヒータ30表面側の平面図およびヒータ30の温調制御を実行する温調制御系Cのブロック図である。図4は加熱ニップ部Hの拡大横断側面図である。
本実施例に使用されるヒータ30は、定着ベルト50の表面に摺動しながら定着ベルト50表面を急速加熱する板状の発熱体である。ヒータ30は長手方向に細長い基板31を有する。基板31は、アルミナや窒化アルミ等の絶縁性のセラミックス基板、或いはポリイミド、PPS、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂基板により形成されている。基板31の定着ベルト50側の表面には、長手方向に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の通電発熱抵抗層32(図4)がスクリーン印刷等により厚み10μm程度、幅1〜5mm程度の線状もしくは細帯状に塗工して形成してある。また、基板31表面には、通電発熱抵抗層32の長手方向両端と接続するように電極部32aが設けてある。また、基板31の表面には、熱効率を損なわない範囲で通電発熱抵抗層32を保護する保護摺動層33を設けてあっても良い。保護摺動層33を設ける場合には、保護摺動層33の厚みは十分薄く、表面性を良好にする程度が好ましい。その例としては、フッ素樹脂層を単独ないしは混合して被覆するか、あるいはグラファイト、ダイアモンド・ライク・カーボン(DLC)、二硫化モリブデン等からなる乾性被膜潤滑剤、ガラスコート等の保護摺動層が考えられる。フッ素樹脂層としては、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)、エチレンテトラフルオロエチレン樹脂(ETFE)等がある。或いはポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(CTEF)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等がある。
ヒータ30の基板31として熱伝導性の良好な窒化アルミ等を使用する場合には、通電発熱抵抗層32は基板31に対して定着ベルト50と反対側に形成してあっても良い。
35はヒータ30を保持する断熱ステイホルダーである。ホルダー35は長手方向両端が装置シャーシ40・41により保持されている。このホルダー35は、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等の耐熱性樹脂により形成され、熱伝導率が低いほど定着ローラ30表面の加熱に際する熱効率が高くなる。よって耐熱性樹脂層の中に中空のフィラー、例えばガラスバルーン、シリカバルーン等を内包してあっても良い。
e)加熱ニップ部Hの説明
上述のように定着ベルト50は、バックアップローラ60と加圧ローラ20に挟まれて支持されている。そのため、定着ベルト50において定着ニップ部F以外の外周部を撓ますことが可能となる。本実施例では、バックアップローラ60の上方に配置したホルダー35を不図示のホルダー用加圧バネ等の加圧手段により加圧することによって、ヒータ31表面(保護摺動層33表面)を定着ベルト50表面に押し当てている。定着ベルト50表面にヒータ31表面を押し当てることにより定着ベルト50の定着ニップ部F以外の外周部を楕円形状に撓ませている。これによってヒータ31表面を全幅で定着ベルト表面に接触させる加熱ニップ部Hを形成している。すなわち、ヒータ30は、図4に示されるように、定着ベルト50の回転方向においてヒータ30の上流側と下流側の2つのエッジ30a・30bを結ぶ線30cの全域で、つまりヒータ30表面の全領域(全幅)で定着ベルト50表面と接触している。
上述のように定着ベルト50は、バックアップローラ60と加圧ローラ20に挟まれて支持されている。そのため、定着ベルト50において定着ニップ部F以外の外周部を撓ますことが可能となる。本実施例では、バックアップローラ60の上方に配置したホルダー35を不図示のホルダー用加圧バネ等の加圧手段により加圧することによって、ヒータ31表面(保護摺動層33表面)を定着ベルト50表面に押し当てている。定着ベルト50表面にヒータ31表面を押し当てることにより定着ベルト50の定着ニップ部F以外の外周部を楕円形状に撓ませている。これによってヒータ31表面を全幅で定着ベルト表面に接触させる加熱ニップ部Hを形成している。すなわち、ヒータ30は、図4に示されるように、定着ベルト50の回転方向においてヒータ30の上流側と下流側の2つのエッジ30a・30bを結ぶ線30cの全域で、つまりヒータ30表面の全領域(全幅)で定着ベルト50表面と接触している。
f)定着装置15の加熱定着動作
図1および図2において、加圧ローラ20の長手方向一端の芯軸部24に設けられた駆動ギア26を駆動伝達機構Mにより回転させて加圧ローラ20を矢印方向へ回転する。定着ニップ部Fにおいて定着ベルト50は加圧ローラ20表面から回転力に応じた摺動抵抗を受ける。この摺動抵抗によって定着ベルト50は加圧ローラ20の回転に伴い矢印方向へ従動回転する。そしてこの定着ベルト50裏面からバックアップローラ60が摺動抵抗を受け、バックアップローラ60は定着ベルト50の回転に伴い矢印方向へ従動回転する。
図1および図2において、加圧ローラ20の長手方向一端の芯軸部24に設けられた駆動ギア26を駆動伝達機構Mにより回転させて加圧ローラ20を矢印方向へ回転する。定着ニップ部Fにおいて定着ベルト50は加圧ローラ20表面から回転力に応じた摺動抵抗を受ける。この摺動抵抗によって定着ベルト50は加圧ローラ20の回転に伴い矢印方向へ従動回転する。そしてこの定着ベルト50裏面からバックアップローラ60が摺動抵抗を受け、バックアップローラ60は定着ベルト50の回転に伴い矢印方向へ従動回転する。
加圧ローラ20と定着ベルト50の回転状態において、サーミスタ等の温度検知手段34が定着ベルト50表面の温度を検知する。温度検知手段34はその検知信号を温調制御系Cの制御手段としての通電制御回路71に出力する。通電制御回路71は、温度検知手段34の検知信号に基づいて、定着ベルト50の表面温度が一定になるように電源72からヒータ30の通電発熱抵抗層32に電極部32aを介して印加する電圧のデューティー比や波数などを適切に制御する。これにより定着ベルト50の表面温度が所定の温度(目標温度)に維持される。
本実施例に示すヒータ30は、基板31の背面に、安全素子としてのサーモスイッチ、温度ヒューズ等のサーモプロテクタ33を備えている。サーモプロテクタ33は通電制御回路71回路と電源72に直列に接続してある。これにより、ヒータ30が温度検知素子34の故障等により暴走状態になった場合でも、ヒータ30の異常昇温をサーモプロテクタ33が検出し、通電発熱抵抗層32への通電をシャットダウンする構成となっている。
定着ベルト50の表面温度を所定の温度に維持する温調状態において、画像形成部から定着ニップ部Fに未定着トナー画像Tを担持させた記録材Pが導入される。記録材Pは定着ニップ部Fにおいて加圧ローラ20と定着ベルト50とにより挟持されて搬送される。その搬送過程において定着ニップ部F内で記録材Pに圧力、および熱を与えることによってトナー画像Tが記録材P面上に永久固着画像として加熱定着される。
g)加熱ニップ部Hにおけるオフセットトナーtの処理についての説明
図5はオフセットトナーtが加熱ニップ部Hを移動するときの説明図である。
図5はオフセットトナーtが加熱ニップ部Hを移動するときの説明図である。
上記の加熱定着過程において、定着ベルト50表面にわずかに付着したオフセットトナーtはヒータ30表面の加熱ニップ部H上流側のエッジ30aとの摺擦により掻きとされる。そのトナーtは一度ヒータ30表面の加熱ニップ部H上流側のエッジ30a若しくはその付近に溜まり、ヒータ30による加熱により溶融されて定着ベルト50表面に付着する。定着ベルト50表面に付着したトナーtは定着ベルト50の加熱ニップ部F下流側への回転により加熱ニップ部Fを通過して加熱ニップ部F下流側に運ばれる。加熱ニップ部Fを通過する過程においてトナーtは加熱ニップ部F内で過剰に加熱される。過剰に溶融されたトナーtは粘性が小さくなってしまうが、ヒータ30表面の加熱ニップ部F下流側のエッジ30bでヒータ30と緩やかに離型するために、ヒータ30表面の加熱ニップ部F下流側のエッジ30bと定着ベルト50表面とでトナーtが分離される泣き別れ現象を起こすことがない。これによりトナーtを加熱ニップ部H近傍に蓄積させずに定着ニップ部Fで記録材P上に逐次吐き出すことができる。そのため、記録材P上にブロッブス(点状のトナー汚れ)のような画像汚れが発生することがない。
また、ヒータ30は、ヒータ30表面が全幅で定着ベルト50表面に接触しているため、十分な加熱ニップ幅Hを有している。そのため、ヒータ30から定着ベルト50への熱伝達効率を向上できる。また、定着ベルト50の定着ニップ部F以外の外周部を楕円形状に撓ませる程度の軽圧でヒータ30表面を定着ベルト50表面に接触させているため、ヒータ30と定着ベルト50の表面の耐久性を摺擦によって悪化させるようなことはほとんどない。
(3)従来の接触外部加熱方式の加熱定着装置の説明
図6は従来の接触外部加熱方式の加熱定着装置の一例の横断側面模型図である。この定着装置は、加熱用回転体として定着ローラを用いた他は本実施例の定着装置と同じ構成である。本実施例の定着装置15と同一機能の部材には同じ符号を付す。
図6は従来の接触外部加熱方式の加熱定着装置の一例の横断側面模型図である。この定着装置は、加熱用回転体として定着ローラを用いた他は本実施例の定着装置と同じ構成である。本実施例の定着装置15と同一機能の部材には同じ符号を付す。
図6において、定着ローラ100は、アルミニウムやステンレス製の芯金軸101の外部にシリコーンゴム等より形成した弾性層、あるいはシリコーンゴムを発泡してなるスポンジ弾性層102を有する。さらにその弾性層102の外周面にはトナーのオフセットを防止するためのフッ素樹脂等の離型性層103を有する。この定着ローラ100の外周面(表面)にヒータ30表面を接触させて加熱ニップ部Hを形成している。
図6の定着装置において、記録材P上にトナー画像Tを加熱定着するときに定着ニップ部Fで定着ローラ100表面にオフセットトナーが付着すると、そのトナーはヒータ30表面と定着ローラ100表面の加熱ニップ部H近傍に付着・蓄積してしまう。そして、加熱ニップ部H近傍に蓄積したトナーの塊が加熱ニップ部H近傍の蓄積許容量を超えると、そのトナーの塊は定着ローラ100の回転により加熱ニップ部Hを経由して記録材P上へブロッブス(点状のトナー汚れ)として吐き出されてしまう。
上記定着装置において、ブロッブスなどの画像汚れが発生する原因としては、定着ローラ100の回転方向においてヒータ30の上流側の端部、又はヒータ30の下流側の端部が定着ローラ100表面から離間していることが挙げられる。
図7(a)に示すように、ヒータ30の上流側端部が定着ローラ100表面と離間している場合には、定着ローラ100表面にオフセットしたトナーtがその離間している部分のヒータ30表面に付着し、次第に蓄積してしまう。ヒータ30の上流側端部に蓄積したトナーの塊taは、ヒータ30上流側端部が定着ローラ100表面から離間している部分の蓄積許容量を超えると定着ローラ100のヒータ30下流側への回転によりヒータ30の上流側端部から掻き取られる。そのトナーの塊taは、定着ローラ100のヒータ30下流側への回転により加熱ニップ部Hを通過し一点鎖線にて示すようにヒータ30下流側へ運ばれ、記録材Pにブロッブスとして吐き出されてしまう。
図7(b)に示すように、ヒータ30の下流側端部が定着ローラ100表面と離間している場合には、定着ローラ100表面にオフセットしたトナーtは一度加熱ニップ部Hの上流側にヒータ30表面との摺擦により掻きとられて溜まる。そのトナーtは、ヒータ30による加熱により溶融されて定着ローラ100表面に付着し、定着ローラ100の加熱ニップ部F下流側への回転により加熱ニップ部Fを通過して加熱ニップ部F下流側に運ばれる。加熱ニップ部Fを通過する過程において加熱ニップ部F内で過剰に加熱されたトナーtは、ヒータ30の下流側端部が定着ローラ100表面と離間しているために、定着ローラ100表面と急激に離型することとなる。つまり、ヒータ30表面側と定着ローラ100表面側とでトナーtが分離される泣き別れ現象が起こる。その結果、トナーtはヒータ30下流側端部の表面にオフセットし蓄積してしまう。これは、トナーtが過剰に溶融されることで粘性が小さくなるために発生してしまう現象である(高温オフセット)。
ヒータ30の下流側端部において蓄積したトナーの塊taは、ヒータ30下流側端部が定着ローラ100表面と離間している部分の蓄積許容量を超えると一点鎖線にて示すように定着ローラ100の回転により掻き取られる。そのトナーの塊taは定着ローラ100の回転により運ばれ、記録材Pにブロッブスとして吐き出されてしまう。
ヒータ30の下流側端部において蓄積したトナーの塊taは、ヒータ30下流側端部が定着ローラ100表面と離間している部分の蓄積許容量を超えると一点鎖線にて示すように定着ローラ100の回転により掻き取られる。そのトナーの塊taは定着ローラ100の回転により運ばれ、記録材Pにブロッブスとして吐き出されてしまう。
以上のように、ヒータ30の上流側端部あるいは下流側端部が定着ローラ100表面と離間している場合には、ヒータ30表面にオフセットトナーtが蓄積し、結果として記録材Pにブロッブスなどの画像汚れを発生させてしまう。
この問題を解決するためには、ヒータ30の上流側端部と下流側端部が定着ローラ100表面と離間しないように、ヒータ30において加熱ニップ部Hの上流側と下流側の2つのエッジを結ぶ線の全域(全幅)を定着ローラ100表面に接触させることが必要である。しかしながら、平板状のヒータ30を円筒状の定着ローラ100に当接させるため、全幅で当接させることは容易ではなく、ヒータ30の上記端部が定着ローラ100表面から離間しやすい。
ヒータ30を全幅で定着ローラ100表面に当接させる方法として、ヒータ30をより強い加圧力で定着ローラ100表面に圧接させる方法がある。この場合、ヒータ30への加圧力を強めれば強めるほど、定着ローラ100とヒータ30との間の摺擦も強まるため、ヒータ30表面と定着ローラ100表面が削れ、耐久性を悪化させてしまう。
また、定着ローラ100の径を大きくすることでヒータ30を全幅で接触させる方法もある。この場合、定着ローラ100の熱容量が増大してしまうため、ファーストプリンタアウトタイムが遅くなり、プリント時の消費電力も増加してしまい、非効率的である。
また、ヒータ30表面の形状を曲面とし定着ローラ100の曲率に合わせる方法も考えられる。この場合、弾性層102を有する定着ローラ100は加熱させると膨張し曲率が変化してしまう。そのためこの方法は非常に困難である。
そこで、ヒータ30にオフセットトナーtを蓄積させない方法として、図8に示すように、ヒータ30をフィルム加熱方式と同様に回転可能なエンドレスフィルム120で覆う方法がある。また、図9に示すように、巻き取り式のフィルム132をヒータ30と定着ローラ100との間に挟む方法がある。
ヒータ30を回転可能なエンドレスフィルム120で覆う方法は、フィルム加熱方式で実績があるようにヒータ汚れに対して非常に効果的である。しかしながら、この方法は、回転するフィルム120を介してヒータ30により定着ローラ100を加熱しなくてはならない。そのため、定着ローラ100を所定の温度に温めるのに必要な電力が増え、ファーストプリントアウトタイムも遅くしてしまう。
これに対して、巻き取り式のフィルム132をヒータ30と定着ローラ100の間に挟む方法では、画像形成装置のプリント中、フィルム巻き取り用ローラ130・131の回転を停止させてフィルム132をヒータ30に対し固定させ、フィルム132にオフセットトナーを蓄積する。フィルム132にトナーがある程度蓄積した場合に、ローラ130・131を回転させてフィルム132を巻き取る。これによって加熱ニップ部Hの汚れをクリーニングすることが可能となる。
また、フィルム132はプリント中固定されているために、回転するエンドレスフィルム120を用いる方法よりもヒータ30から定着ローラ100への熱伝播効率が高く、ファーストプリントアウトタイムも短く維持可能で、消費電力も低く抑えることができる。しかしながら、フィルム132と、フィルム132を巻き取るローラ130・131、ローラ駆動モータ等のクリーニング装置が必要になるため、定着器が複雑化、大型化し、定着器コストが高くなってしまう。
また、フィルム132はプリント中固定されているために、回転するエンドレスフィルム120を用いる方法よりもヒータ30から定着ローラ100への熱伝播効率が高く、ファーストプリントアウトタイムも短く維持可能で、消費電力も低く抑えることができる。しかしながら、フィルム132と、フィルム132を巻き取るローラ130・131、ローラ駆動モータ等のクリーニング装置が必要になるため、定着器が複雑化、大型化し、定着器コストが高くなってしまう。
(4)画像汚れと定着ベルト50の耐久性についての評価の説明
上記(2)のg)項で説明した画像汚れと定着ベルト50の耐久性を確かめるため、本実施例と従来例の定着装置について、30万枚連続プリント耐久後における画像汚れと定着ベルト50の耐久性を評価し、また1000W投入時の立ち上がり時間も比較する。使用した画像形成装置はプロセススピード266mm/secのレーザビームプリンターであり、1分間にLTRサイズの記録材がそれぞれ45枚プリントされる装置である。
上記(2)のg)項で説明した画像汚れと定着ベルト50の耐久性を確かめるため、本実施例と従来例の定着装置について、30万枚連続プリント耐久後における画像汚れと定着ベルト50の耐久性を評価し、また1000W投入時の立ち上がり時間も比較する。使用した画像形成装置はプロセススピード266mm/secのレーザビームプリンターであり、1分間にLTRサイズの記録材がそれぞれ45枚プリントされる装置である。
本実施例の定着装置の構成は、ヒータ30として、基板31に幅6mmのアルミナを用い、基板31表面にAg/Pd(銀パラジウム)の通電発熱抵抗層32をスクリーン印刷により、厚み10μm、幅4mm程度の細帯状に塗工して形成してある。この通電発熱抵抗層32を保護するため保護摺動層33を基板31表面に設けてあっても良い。
定着ベルト50としては、厚み40μm、外径24mmのポリイミドを基材51とし、その外面の断熱層52は肉厚2mmの気泡ゴムとし、その外側に離型性層53としてPFAチューブを50μmの厚みで形成している。
バックアップローラ60としては、外径14mmのセラミック多孔質体を使用している。セラミック多孔質体は、無機質バインダー、耐熱性無機質材料、有機質バインダー、耐水性有機質バインダーを適宜調整、混錬、成形した後、乾燥、焼成工程を経て、嵩密度0.4g/cm3、および内部気孔率85%を得た。
また、加圧ローラ20として、芯軸部23として形成されたセラミック多孔質体は嵩密度0.6g/cm3、内部気孔率77%と固定とした。そして、外径14mmのセラミック多孔質体の外周に、弾性層22としてガラスビーズを含有するシリコーンゴムを厚み3mmで形成し、その上に離型層23として厚み50μmのPFAチューブを被覆したものを使用した。ここで加圧ローラ20の芯軸部23の材料をセラミック多孔質体としたが、アルミ、鉄製部材であっても構わない。
上記バックアップローラ60と加圧ローラ20との間に付与する加圧力は196N(約20kgf)とし、定着ベルト50とヒータ30との間に付与する加圧力は19.6N(約2kgf)とした。このとき定着ニップ部Fの幅は7.2mm、加熱ニップ部Hの幅は6.0mmであった。
また、比較例として、図6および図8に示した従来例の定着装置による比較も行った。図6の定着装置と同じ構成の従来例1では、ヒータ30は本実施例のヒータ30と同一とした。加圧ローラ20としては、芯軸部23としての外径14mmのアルミ芯金の外周に、弾性層22としてガラスビーズを含有するシリコーンゴムを厚み3mmで形成し、その上に離型層23として厚み50μmのPFAチューブを被覆したものを使用した。定着ローラ100としては、芯軸部103としての外径14mmのセラミック多孔質体(嵩密度0.4g/cm3、内部気孔率85%)の外周に、弾性層102としてガラスビーズを含有するシリコーンゴムを厚み3mmで形成した。そして、その上に離型層101として厚み50μmのPFAチューブを被覆したものを使用した。
図8の定着装置と同じ構成の従来例2では、薄肉フィルム120として、外径25mm、厚み40μmのSUS304より形成された金属フィルムにフッ素樹脂層を表面に10μmの厚みで塗布したフィルムを用意した。そしてフィルム加熱方式の定着装置のようにヒータ30を薄肉フィルム120で覆う構成とした。ヒータ30、定着ローラ100、加圧ローラ20は従来例1と同一のものを使用した。
ここで従来例1と従来例2では、どちらも上記定着ローラ100と加圧ローラ20との間に付与する加圧力は196N(約20kgf)とし、定着ローラ100とヒータ30との間に付与する加圧力は98N(約10kgf)とした。このとき、従来例1では、定着ニップ部Fの幅は7.2mm、加熱ニップ部Hの幅は5.2mmであった。従来例2では、定着ニップ部Fの幅は7.2mm、加熱ニップ部Hの幅は5.4mmであった。
以上の構成で、連続30万枚プリント耐久後の画像上の汚れと、定着ベルト50又は定着ローラ100の耐久性を評価した。また投入電力1000W時の立ち上がり時間も比較した。
実験の結果を下表に示す。表中の画像汚染の欄の○は画像上に汚染なし、×は汚染がみられたことを示す。また、耐久性の欄の○は連続プリントによって定着部材に問題なしを、×は耐久により定着部材に問題が発生し画像に影響を与えるレベルを示す。
表1において、本実施例では、連続30万枚プリント耐久後の画像不良はほとんど無く、良好な加熱定着が行われているのがわかる。これは、加熱ニップ部Hの幅がヒータ30の基板31幅と同一の6.0mmであることからもわかるとおり、ヒータ30表面が全幅で定着ベルト50表面に接しており、加熱ニップ部H近傍にオフセットトナーtが蓄積しないようになっているためである。また、定着ベルト50の耐久性については、30万枚連続プリント耐久後においても、ヒータ30と定着ベルト50間に付与される加圧力が軽圧であることから、摺擦による耐久性悪化などが無く、優れた耐久性を有することが示された。また、立ち上がり時間についても、定着ベルト50が定着可能な温度に達するまでの立ち上がり時間が4.9秒というクイックスタートを実現している。立ち上がり時間を4.9秒とすることができた理由は、低熱容量で内部が断熱素材で構成された定着ベルト50をヒータ30が表面のみを急速に加熱しており、また加熱に十分な加熱ニップ幅Hであることに因る。
これに対して、従来例1では、耐久後の画像に様々な画像汚れが発生しており、その一つとしてブロッブスが発生してしまった。これは、加熱ニップ部Hの幅がヒータ30の基板31幅より狭いことからもわかるように、定着ローラ100にヒータ30が全幅で接していないため、定着ローラ100上のオフセットトナーがヒータ30表面に蓄積しやすくなっているからである。前述のように耐久が進むにつれヒータ30表面のトナー塊は成長し、蓄積許容量を超えた時にトナー塊が定着ローラ100の回転により掻き取られ、定着ローラ100表面に移り、記録材P上に付着してしまったのである。
また、定着ローラ100の耐久性では、定着ローラ100の長手方向に無数のしわが発生してしまっており、そのしわによって記録材P上の画像が乱されて加熱定着されてしまっていた。これは、平板状のヒータ30と円筒状の定着ローラ100間の加熱ニップ部Hの幅を広げるために、ヒータ30と定着ローラ100との間に付与する加圧力を本実施例の5倍にあたる98N(約10kgf)をかけている。そのため、ヒータ30と定着ローラ100間に発生する強い摺擦により定着ローラ100表面のPFAチューブが弾性層102であるシリコーンゴムから剥がれ、浮いてしまい、この浮いたPFAチューブがしわになってしまったためである。立ち上がり時間に関しては、本実施例よりも加熱ニップ部Hの幅が狭くなっているが、定着ローラ100の熱容量が小さいために、本実施例と同等のクイックスタート性を有している。
また、定着ローラ100の耐久性では、定着ローラ100の長手方向に無数のしわが発生してしまっており、そのしわによって記録材P上の画像が乱されて加熱定着されてしまっていた。これは、平板状のヒータ30と円筒状の定着ローラ100間の加熱ニップ部Hの幅を広げるために、ヒータ30と定着ローラ100との間に付与する加圧力を本実施例の5倍にあたる98N(約10kgf)をかけている。そのため、ヒータ30と定着ローラ100間に発生する強い摺擦により定着ローラ100表面のPFAチューブが弾性層102であるシリコーンゴムから剥がれ、浮いてしまい、この浮いたPFAチューブがしわになってしまったためである。立ち上がり時間に関しては、本実施例よりも加熱ニップ部Hの幅が狭くなっているが、定着ローラ100の熱容量が小さいために、本実施例と同等のクイックスタート性を有している。
また、従来例2においては、フィルム加熱方式と同様に回転可能な薄肉エンドレスフィルム120がヒータ30を覆っているために、定着ローラ100表面のオフセットトナーは加熱ニップ部H近傍に蓄積することは無く、耐久後の画像も良好であった。また、フィルム120は定着ローラ100と従動回転するため、定着ローラ100は従来例1のようにヒータ30に摺動することが無い。そのため、連続30万枚プリント耐久後の定着ローラ100の耐久性に関しても良好な結果となっている。しかし、ヒータ30から定着ローラ100への熱の移動をフィルム120が遮るために、本実施例や従来例1と比べると立ち上がり時間はかなり遅くなってしまっており、プリント中の消費電力も多量に必要であった。
以上説明したように本実施例の定着装置15では、断熱層52を有する定着ベルト50をバックアップローラ60と加圧ローラ20とで圧接支持している。そしてヒータ30表面を全幅で定着ベルト50表面に接するように軽圧でヒータ30表面と定着ベルト50表面とを当接させている。これにより、定着ベルト50表面を外部から急速に加熱することができ、クイックスタート性に非常に優れ、またスタンバイ中に電力を消費することがない。
また、上記構成ではヒータ30表面にトナーが蓄積することが無く、耐久においてもブロッブスなどのような画像汚れが発生しにくい。
また、定着ベルト50は断熱層52を有し、加圧ローラ20の芯軸部23とバックアップローラ60自体も断熱性を有する部材である。例えば芯軸部23とバックアップローラ60の材料として撓みにくいセラミック多孔質体を用いることで、芯軸部23およびバックアップローラ60の熱容量を非常に小さくすることができ、かつ強い加圧力をかけることが可能となる。そのため、定着に必要な熱エネルギーを減少させることが可能となり、プリント中に消費する電力を下げることが可能である。
また、定着ベルト50の断熱層52はシリコーンゴムからなる弾性層である。そのため、画像形成装置の高速化に対してもハーフトーン画像等でガサツキを発生させること無く高画質状態で加熱定着が可能であり、厚紙、ラフ紙などの記録材に対しても充分な定着性能を達成させることが可能である。
また、定着ベルト50とヒータ30の間に付与している加圧力は軽圧であり、定着ベルト50とヒータ30との摺擦による定着ベルト50表面とヒータ30表面の磨耗はほとんどないため、連続30万枚プリント耐久においても良好の耐久性を有している。
よって、立ち上がり時の昇温時間の短縮、消費電力の低減、さらには高速、高画質、定着性能向上といったすべての点において優れた性能を達成しつつ、加熱ニップ部におけるトナー汚れの発生を簡単な構成で抑えることのできる定着装置を提供できる。
実施例1の加熱定着装置において、定着ベルト50はバックアップローラ60と加圧ローラ20との定着ニップ部F間における圧接により固定支持されている。また定着ベルト50の回転軌道の形態を楕円形状に保持しているものは、加熱ニップ部Hにおけるヒータ30による軽圧での当接だけである。そのため、画像形成装置が中速機程度であるならば何ら問題なく良好な加熱定着を実施することが可能である。
しかし、画像形成装置が高速機になると定着ベルト50の回転軌道はぶれやすくなり、定着ベルト50表面がヒータ30表面から瞬間的に離れたり、加熱ニップ部Hの幅が狭まったりすることが起きてしまう。その場合、定着ベルト50を効率的に加熱することができなくなり消費電力が増大してしまう可能性がある。また、ヒータ30が全幅で定着ベルト50表面に接することができなくなるため、ヒータ50表面にトナーtが蓄積しやすくなり、ブロッブスを発生し画像汚れを引き起こしてしまう可能性もある。
このような問題を発生させないためには、定着ベルト50の回転軌道のぶれを規制することが必要である。
図11は本実施例の定着装置の横断側面模型図である。
本実施例では、実施例1の定着装置と同じ部材には同じの符号を付して再度の説明を省略する。
本実施例の定着装置15は、定着ベルト50をバックアップローラ60と張架ローラ70の2本のローラに張架させることで、定着ベルト50の回転軌道のぶれを規制することを特徴とする。2本のローラ60・70に張架させた定着ベルト50はローラ60・70間において回転軌道が直線状となる。そのため、定着ベルト50おいて2本のローラ60・70間の定着ベルト50表面にヒータ30表面を全幅で接触させることができる。また、定着ベルト50表面に対してヒータ30表面を軽圧で当接させることができる。
本実施例の定着装置15によれば、画像形成装置のプロセススピードを速めても定着ベルト50の回転軌道がぶれることは無く、常にヒータ30表面は全幅で定着ベルト50表面に当接された状態を保つ。これにより安定した加熱ニップ部Hの幅を維持することができるため、効率的に定着ベルト50表面を加熱することが可能となる。
また、ヒータ30表面は定着ベルト50表面に安定して全幅で当接され、ヒータ30と定着ベルト50の表面が瞬間的に離れるようなこともないため、加熱ニップ部Hにおけるトナー汚れの発生を抑えることができる。
また、定着ベルト50をバックアップローラ60と張架ローラ70とによりテンションをかけた状態で張架し、その定着ベルト50おいて2本のローラ60・70間の定着ベルト50表面に加圧ローラ20を当接させている。これにより定着ニップ部Fの幅を広げることが可能となる。そのため、記録材P上のトナー画像Tが定着ニップ部F内に存在する時間が増え、記録材P上のトナー画像Tが定着ベルト50から受け取れる熱量が増加する。未定着トナーが定着するために必要な熱量は一定であるから、定着ニップ部Fの幅を広げることで定着ベルト50の表面温度を下げることが可能となる。これによりヒータ30の消費電力の低減化が可能となる。
さらに、定着ベルト50において2本のローラ60・70間の直線軌道部分に沿わせて記録材Pを搬送できるため、定着ベルト50の回転方向において定着ニップ部F下流側では、定着ベルト50と記録材Pの離型を緩やかに実施することができる。すなわち、定着ニップ部Fを通過した記録材P上のトナー画像Tがある程度冷めた状態で定着ベルト50表面から記録材Pを離型させることが可能となる。一般的には、記録材P上のトナー画像は定着ニップ部で十分に溶融された状態で急に定着ローラ等の定着部材と離型すると泣き分かれ現象を起こし、定着部材表面にオフセットしやすくなる(高温オフセット)。これは、トナーが過剰に溶融された場合に粘性が小さくなることから発生する現象である。よって本実施例に示すように、定着ニップ部F通過後に定着ベルト50と記録材Pの離型を緩やかに行うことができる場合には、記録材P上のトナー画像Tがある程度固まった状態となってから定着ベルト50と離型する。そのため、高温オフセットなどの不都合を生じにくい。
以上説明したように本実施例の定着装置15は、定着ニップ部Fを広げることにより、定着ニップ部F内での定着ベルト50の表面温度を下げて未定着トナー画像Tを記録材Pに定着することが可能となる。さらに定着ニップ部F下流側ではある程度冷えた状態で定着ベルト50と記録材Pの離型を行えるため、高温オフセットが起こりにくい。従って、本実施例の定着装置15では、加熱ニップ部Hにおけるトナー汚れの発生を抑えることができ、さらに定着ニップ部Fでもオフセットトナーの発生を抑えることができる。すなわち、加熱ニップ部Hと定着ニップ部Fにおける2重のトナー汚れ対策によってブロッブスなどの画像汚れを発生させず、良好な加熱定着を実施することが可能となる。
本実施発明に有効な寸法は、前記実施例1、2に記載のものに限るものではない。
〔その他〕
1)実施例1の定着装置において(4)項で説明した各種部材についての寸法および加圧力はこれに限られるものでなく、画像汚れと定着ベルト50の耐久性についての評価を得られる範囲で適宜決めることができる。
1)実施例1の定着装置において(4)項で説明した各種部材についての寸法および加圧力はこれに限られるものでなく、画像汚れと定着ベルト50の耐久性についての評価を得られる範囲で適宜決めることができる。
2)加圧部材は加圧ローラ20に限られるものでなく、固定の加圧シート等の加圧部材でもよい。この場合にも断熱性を有する加圧部材にすることが望ましい。また、加圧部材はバックアップローラ60との間で所定の圧力を付与させた場合に強度的に十分な強度を有するものであれば良い。例えば加圧部材は、ガラスビーズを含有する液晶ポリマー等の樹脂においてバックアップローラ60側の樹脂面に摺動材としてフッ素樹脂を被覆させてある部材等で構成されていても構わない。
3)定着ベルト50の回転は加圧ローラ20に限られず、バックアップローラ60を回転させて定着ベルト50を回転させる駆動方法を採用してもよい。
20‥‥加圧ローラ、30‥‥ヒータ、30a・30b‥‥エッジ、
30c‥‥エッジを結ぶ線、31‥‥基板、32‥‥通電発熱抵抗層、
33‥‥保護摺動層、50‥‥定着ベルト、60‥‥バックアップローラ、
70‥‥張架ローラ、T‥‥未定着トナー画像、P‥‥記録材、H‥‥加熱ニップ部、
F‥‥定着ニップ部
30c‥‥エッジを結ぶ線、31‥‥基板、32‥‥通電発熱抵抗層、
33‥‥保護摺動層、50‥‥定着ベルト、60‥‥バックアップローラ、
70‥‥張架ローラ、T‥‥未定着トナー画像、P‥‥記録材、H‥‥加熱ニップ部、
F‥‥定着ニップ部
Claims (8)
- 加熱用回転体と、前記加熱用回転体表面と接触して加熱ニップ部を形成する加熱手段と、前記加熱用回転体表面と接触して定着ニップ部を形成する加圧部材と、を有し、トナー像を担持する記録材を定着ニップ部で挟持搬送しつつトナー像を記録材上に加熱定着する加熱定着装置において、
前記加熱用回転体が弾性層を有するエンドレス状の可撓性部材であり、前記加熱手段は前記可撓性部材表面と接触して加熱ニップ部を形成する板状の発熱体であり、前記発熱体は前記可撓性部材の回転方向において前記加熱ニップ部の上流側と下流側の2つのエッジを結ぶ線の全域で前記可撓性部材表面と接触することを特徴とする加熱定着装置。 - 前記可撓性部材の有する弾性層は多孔質の弾性層であることを特徴とする請求項1に記載の加熱定着装置。
- 前記多孔質の弾性層は、オルガノポリシロキサン組成物に中空フィラーを配合した配合物、あるいは、オルガノポリシロキサン組成物に吸水性ポリマーおよび水を配合した配合物を形成後に焼成および硬化して形成されることを特徴とする請求項2に記載の加熱定着装置。
- 前記多孔質の弾性層は、発泡シリコーンゴムからなることを特徴とする請求項2に記載の加熱定着装置。
- 前記発熱体は、板状の細長い基板と、前記基板に長手方向に沿って設けられた発熱抵抗層と、前記発熱抵抗層を保護する保護層と、を有し、前記保護層が前記可撓性部材表面と接触することを請求項1から請求項4の何れかに記載の加熱定着装置。
- 前記基板の材料がセラミックスであることを特徴とする請求項5に記載の加熱定着装置。
- 前記基板の材料が耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項5に記載の加熱定着装置。
- 前記保護層の材料がグラファイトであることを特徴とする請求項5から請求項7の何れかに記載の加熱定着装置。
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2006
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