JP2002055560A - 定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置

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JP2002055560A
JP2002055560A JP2000240552A JP2000240552A JP2002055560A JP 2002055560 A JP2002055560 A JP 2002055560A JP 2000240552 A JP2000240552 A JP 2000240552A JP 2000240552 A JP2000240552 A JP 2000240552A JP 2002055560 A JP2002055560 A JP 2002055560A
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fixing
roller
separation claw
radius
curvature
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Yasunari Obara
泰成 小原
Tomoyuki Makihira
朋之 牧平
Takashi Narahara
隆史 楢原
Takayasu Yunamochi
貴康 弓納持
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2028Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着体又は加圧体に離型剤を塗布しない場合
であっても、分離爪の当接による定着体又は加圧体の表
面の損傷の防止を図ると共に、定着体及び加圧体の寿命
を短縮させることなく、ニップ部通過後の記録材を定着
体又は加圧体から確実に分離することができる定着装置
及びこの定着装置を備える画像形成装置を提供する。 【解決手段】 分離爪8の当接部たる先端の定着ローラ
1の軸線方向に垂直な断面における曲率半径をR[m
m]、分離爪8が当接する定着ローラ1の表面のマイク
ロ硬度をA[°]としたときに、A≧−3250.0R
2+90.5R+82.5の関係を満たし、且つ、上記
曲率半径Rを0.02mm以上0.05mm以下とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式のプ
リンタ、複写機等の画像形成装置に備えられる定着装置
及びこの定着装置を備える画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式のプリンタ、複写機
等の画像形成装置に備えられる定着装置にあっては、内
部に加熱源を有する定着体たる定着ローラと該定着ロー
ラに圧接する加圧体たる加圧ローラとによって形成され
るニップ部で、未定着トナー像を担持する記録材たる転
写材を挟持搬送しながら加熱及び加圧することにより、
上記未定着像を上記転写材に定着させる定着装置が知ら
れている。
【0003】上記定着ローラは、比較的高速の画像形成
装置に用いられる場合、芯金上にゴム弾性層を設けて構
成されることが多い。画像形成装置に用いられる転写材
は、紙のように表面に凹凸のあるシート状をなしている
場合が多いので、転写材上の未定着トナー像との密着性
を高め効率的に該未定着トナー像を溶融させるために、
定着ローラの表面が柔軟性を有しているほうが好ましい
ためである。又、定着ローラの表面には、トナーとの離
型性を向上させるため、フッ素樹脂が被覆される。更
に、定着ローラには、シリコーンオイル等の離型剤を含
浸したウェブが当接され、定着ローラ上に薄いオイル層
を形成することにより、トナーに対する耐オフセット性
の向上が図られる。
【0004】加圧ローラは、定着ローラに圧接して所定
のニップを形成するため、定着ローラに比べて比較的厚
さのあるゴム弾性層を有したものが多い。加圧ローラの
表面も、トナーとの離型性を向上させるためフッ素樹脂
が被覆されている場合が多い。
【0005】又、近年、かかる定着装置におけるオフセ
ット問題を解決するため、定着ローラ及び加圧ローラの
表面に紙上の未定着トナー像を紙に押し付ける向きに電
位差を誘起させることにより、定着ローラへのオフセッ
トの防止を図り、上記ウェブ等のオイル塗布部材を廃止
したオイルレス定着装置がある。
【0006】その結果、定着装置の小型化を達成し、オ
イル漏れや転写材へのオイルの染みだし等の事故が発生
することもなく、又、ユーザーがクリーニング部材を定
期的に交換するといった手間も省けるようになった。
【0007】一方、定着ローラ或いは加圧ローラの表面
には、転写材の巻き付きを防止する手段として、分離爪
が当接配置されている。この分離爪は、厚さ100μm
前後の転写材を定着ローラ又は加圧ローラの表面から分
離するために、定着ローラ又は加圧ローラとの当接部で
ある分離爪先端の上記定着ローラ又は上記加圧ローラの
軸線方向に直角な断面における曲率半径(以下、曲率半
径Rという)が0.07mm〜0.1mmとなるよう微小
な曲面をなしている。このような分離爪を所定の圧力で
定着ローラ又は加圧ローラに当接させることで紙等の通
常の転写材に対して良好な分離性能を発揮できることと
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、上述のようなオ
イル塗布部材を備える定着装置においては、厚さ100
μm前後の転写材を定着ローラ又は加圧ローラの表面か
ら分離するためには、曲率半径Rが0.07〜0.1mm
である分離爪を該定着ローラ又は該加圧ローラの表面に
線圧0.196N/mm以上で当接する必要があった。し
かし、上述のようなオイルレス定着装置にあっては、分
離爪と定着ローラ又は加圧ローラの表面との間に潤滑剤
となるオイルがないので、分離爪による当接圧が高い
と、定着ローラ又は加圧ローラの表面が分離爪により磨
耗しやすく定着ローラ又は加圧ローラの寿命が短縮する
虞があった。
【0009】これを回避するためには、分離爪先端の曲
率半径Rを10μm以下の極めて鋭利な形状とし、分離
爪の定着ローラ又は加圧ローラに対する当接圧を小さく
すれば良いことが経験的に知られている。しかし、単純
に分離爪先端の曲率半径Rを小さくすると、弾性層を有
する定着ローラ又は加圧ローラを用いた場合、当然のご
とく定着ローラ又は加圧ローラに突き刺さり易く、転写
材の先端まで画像が印字された場合や、カラー用のOH
Tのように表面に樹脂層がコートされ、定着ローラ又は
加圧ローラと密着して分離爪先端に侵入するといった定
着ローラ又は加圧ローラからの分離が困難な場合に、分
離爪先端に過大な力がかかり、定着ローラ又は加圧ロー
ラが致命的な損傷を受けてしまう虞があった。
【0010】又、分離爪は回動可能に支持されており、
その回動軸の遊びの分だけ分離不良時に分離爪先端が傾
き、定着ローラ又は加圧ローラの軸線方向における分離
爪先端の両端部(角部)が定着ローラ又は加圧ローラの
表面と接触する、所謂片当たりが発生し、定着ローラ又
は加圧ローラの表面が傷つく虞があった。
【0011】上述したように、従来では、弾性層を有す
る定着ローラ又は加圧ローラに分離爪を当接させて転写
材の分離をおこなう定着装置(特にオイルレス定着装
置)において、分離爪の当接の磨耗による定着ローラ又
は加圧ローラの寿命を満足しながら、定着ローラ又は加
圧ローラの致命的な損傷を防止できる条件が見出されて
いなかった。
【0012】そこで、本発明は、定着体又は加圧体に離
型剤を塗布しない場合であっても、分離爪の当接による
定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ると共に、定
着体及び加圧体の寿命を短縮させることなく、ニップ部
通過後の記録材を定着体又は加圧体から確実に分離する
ことができる定着装置及びこの定着装置を備える画像形
成装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本出願によれば、上記目
的は、互いに圧接回転する定着体及び加圧体によって形
成されるニップ部で、未定着像を担持する記録材を挟持
搬送しながら加熱及び加圧することにより、上記未定着
像を上記記録材に定着させる定着装置であって、ニップ
部通過後の記録材を定着体又は加圧体の表面から分離す
る分離爪を備え、該分離爪は、上記定着体及び上記加圧
体の少なくとも一方の周面で上記定着体又は上記加圧体
の軸線方向に延びて上記定着体又は上記加圧体に当接す
る当接部を有し、上記分離爪が当接する定着体又は加圧
体の表面が弾性を有している定着装置において、分離爪
の当接部の上記軸線方向に垂直な断面における曲率半径
をR[mm]、該分離爪が当接する定着体又は加圧体の
表面のマイクロ硬度をA[°]としたときに、A≧−3
250.0R2+90.5R+82.5の関係を満た
し、且つ、上記曲率半径Rが0.02mm以上0.05
mm以下であるという第一の発明によって達成される。
【0014】又、本出願によれば、上記目的は、第一の
発明において、分離爪は、当接部のニップ部側に隣接す
る面の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な断面が凸湾
曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR1[mm]とし
たときに、R>R1の関係を満たし、且つ、上記曲率半
径R1が0.02mm以上0.05mm以下であるとい
う第二の発明によっても達成される。
【0015】更に、本出願によれば、上記目的は、第一
の発明又は第二の発明において、分離爪は、当接部の定
着体又は加圧体の軸線方向における両端部の当接方向に
おける断面が凸湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径を
2[mm]としたときに、A≧−3250.0R2 2
90.5R2+82.5の関係を満たすという第三の発
明によっても達成される。
【0016】又、本出願によれば、上記目的は、一連の
画像形成プロセスによって形成された画像を記録する画
像形成装置であって、第一の発明の定着装置を備えると
いう第四の発明によっても達成される。
【0017】更に、本出願によれば、上記目的は、第四
の発明において、分離爪は、当接部のニップ部側に隣接
する面の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な断面が凸
湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR1[mm]と
したときに、R>R1の関係を満たし、且つ、上記曲率
半径R1が0.02mm以上0.05mm以下であると
いう第五の発明によっても達成される。
【0018】又、本出願によれば、上記目的は、第四の
発明又は第五の発明において、分離爪は、当接部の定着
体又は加圧体の軸線方向における両端部の当接方向にお
ける断面が凸湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR
2[mm]としたときに、A≧−3250.0R2 2+9
0.5R2+82.5の関係を満たすという第六の発明
によっても達成される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に関し
て、添付図面に基づき説明する。
【0020】(第一の実施形態)先ず、本発明の第一の
実施形態について説明する。
【0021】図1は、本実施形態にかかる画像形成装置
の一例たるレーザービームプリンタ(以下、プリンタと
いう)の概略構成を示す断面図である。
【0022】本実施形態にかかるプリンタは、ネガトナ
ーを使用し、反転現像をおこなう形態の、プロセススピ
ード200mm/sの比較的高速なレーザービームプリ
ンタである。
【0023】かかるプリンタは、図1に示すように、画
像情報に応じて発信されるレーザー光を照射及び走査す
る光学手段及び走査手段を有したスキャナユニット10
1と、主たる画像形成手段を内蔵したプロセスカートリ
ッジ100とを備えている。
【0024】プロセスカートリッジ100は、画像形成
手段として、潜像を担持する潜像担持体たる感光ドラム
30と、半導電性のゴムからなるローラ帯電器40と、
トナー60を感光ドラム30上に付与することにより上
記潜像を現像する現像装置50と、廃トナーを感光ドラ
ム30上から除去するクリーナ80とを備えている。
【0025】このプロセスカートリッジ100内の感光
ドラム30は、矢印の方向に回転しており、ローラ帯電
器40により、その表面を一様に帯電された後、スキャ
ナユニット101で発信されたレーザー光を、ミラー2
0を介して照射されることにより、その表面上に静電潜
像が形成されるようになっている。
【0026】そして、この静電潜像は、現像装置50に
よりトナーが供給され、トナー像として可視像化され
る。
【0027】一方、給紙カセット120内の紙6は、給
紙ローラ130と給紙ローラ130に対向して設けられ
た分離パッド(図示せず)とにより、一枚ずつ分離され
て給送され、給紙された紙6は、上下のガイド130a
に沿って、一対のレジストローラ150に搬送される。
レジストローラ150は、紙6が来るまで停止してお
り、これに紙6の先端が突き当たることにより、紙6の
斜行を補正する。次いで、レジストローラ150は、上
記感光ドラム30上に形成された画像の先端と同期する
ように、紙6を転写部へと搬送する。尚、本実施形態で
は、このレジストローラ150の近くに給紙センサー
(図示せず)が設置されており、通紙状態やジャム、紙
の長さを検知できるようになっている。
【0028】以上のようにして転写部に搬送された紙6
は、転写ローラ7からトナーと逆極性の電荷を紙6の裏
側から与えられ、上記感光ドラム30上に形成されたト
ナー像が上記紙6に転写される。このトナー像を転写さ
れた紙6は、搬送ローラ160a及び搬送ガイド160
bにより定着装置170へ搬送され、上記定着装置17
0は、紙6上のトナー像を熱及び圧力で、紙6上に溶
解、固着させることにより記録画像とする。そして、画
像定着後の紙6はフラッパ(図示せず)により選択され
た各搬送ローラを経て排出トレイ180に排出される。
【0029】次に、定着装置170について図2に基づ
き詳細に説明する。
【0030】図2は、本実施形態の定着装置170の概
略構成を示す断面図である。
【0031】定着装置170は、図2に示すように、定
着体たる定着ローラ1と、加圧体たる加圧ローラ2と、
加熱手段たるハロゲンヒータ3と、分離爪8とを備えて
いる。
【0032】定着ローラ1は、表面に弾性層を備え、外
径がφ50に形成されており、厚さ3mmのアルミニウ
ム製の芯金11上に弾性層としてシリコンゴム層12を
250μmの厚さでコーティングし、その上にフッ素樹
脂層12としてPFAチューブ30μmが被覆されてい
る。定着ローラ1の内部には、ハロゲンヒータ3が配設
され、ハロゲンヒータ3が定着ローラ1を内部より加熱
するようになっている。
【0033】加圧ローラ2は、外径がφ40に形成され
ており、加圧手段(図示せず)によって定着ローラ1に
600Nで押圧され、定着ニップ幅7mmを形成するよ
うになっている。加圧ローラ2は、φ30の鉄製の芯金
21上に、厚さ5mmの導電性シリコンゴム弾性層22
を、更にその上にフッ素樹脂層23として厚さ50μm
のPFAチューブが被覆され、硬度66°の弾性ローラ
としている(Asker−C硬度計、9.8N荷重)。
【0034】本実施形態では、定着ローラ1が弾性層を
備えたソフトローラであるので、比較的高速な画像形成
装置に用いても定着性を満足することができるようにな
っている。
【0035】本実施形態にかかる定着装置170は、定
着ローラ又は加圧ローラにオイル等の離型剤を塗布する
ためのオイル塗布部材を備えていない。その代わりに、
オフセットを防止するため、定着ローラ1の芯金には、
直流電源15によりトナーと同極性のバイアス−600
Vが印加されており、一方、加圧ローラ2の芯金はダイ
オード16を介して接地され、定着ローラ1の表面と加
圧ローラ2の表面との間に−600Vの電位差が設けら
れている。
【0036】又、定着装置170にあっては、定着ロー
ラ1の表面に所定の当接圧で当接しているサーミスタ5
によって定着ローラ1の表面温度が検知され、電気回路
(図示せず)によって、この検知温度に基づきプリント
中に定着ローラ1の表面の温度が一定となるようにハロ
ゲンヒータ3への通電がオン・オフされる。
【0037】よって、定着装置170にあっては、未定
着トナー像7が形成された紙6が、入り口ガイド4によ
って安定して定着ニップNに導かれる。
【0038】そして、未定着トナー像7を担持した紙6
は、定着ニップNにおいて加熱及び加圧されることで、
未定着トナー像7が紙6上に定着される。
【0039】本実施形態においては、定着ニップNを通
過した後の転写材が定着ローラ1に巻き付くのを防止す
るために、先端の尖った分離爪8が定着ローラ1に当接
されている。分離爪8は、母材としてポリイミドPI、
ポリアミドPA、ポリエーテルケトンPEK、ポリエー
テルエーテルケトンPEEK等の樹脂材料に各種ウィス
カの補強短繊維を混合して射出成形され、表面にPFA
のコーティングを数10μm施してトナーが付着し難い
ように成形される。分離爪8の当接部である先端は、図
3に示すように拡大すると微小な曲面をなしている。以
後、分離爪8の鋭さを表す尺度として、図3に示すよう
に分離爪8の先端の二つの稜線8a,8bに対してスム
ーズに繋がる仮想円を描き、この仮想円の半径(曲率半
径)Rを用いることにする。
【0040】この分離爪8は、回動軸9によって定着装
置170本体に回動自在に支持され、定着装置170本
体に固定された引っ張りバネ10により分離爪8の上方
端を引っ張ることにより、分離爪8の先端が定着ローラ
1の表面に所定の圧力で当接するようになっている。
【0041】本実施形態では、定着ローラ1(ソフトロ
ーラa)に当接する分離爪8として、母材としてポリイ
ミドPIを用いた分離爪を使用している。又、本実施形
態では、分離爪8が定着ローラ1に当接する当接幅を2
mmとしている。
【0042】又、本実施形態にかかる定着装置170
は、分離爪8の当接による定着ローラ1の磨耗スピード
を緩和するため、分離爪8、分離爪支持部(図示せず)
及び引っ張りバネ10はユニット化され、駆動手段(図
示せず)により定着ローラ1の長手方向に往復運動可能
な、所謂レシプロ機構を備えている。該レシプロ機構に
おける長手方向の往復運動する量(レシプロ量)は5m
mとなっている。
【0043】ここで、上記定着装置170と同様の構成
の定着装置を用いて、分離爪8と同様の構成の分離爪の
先端の曲率半径Rを変えて定着ローラからの分離が困難
な表面が樹脂コートされたOHTを定着ニップに通紙し
たところ、表1に示す結果となった。
【0044】
【表1】
【0045】分離爪の先端の曲率半径Rが0.02mm
である分離爪を当接圧が0.0588Nとなるように取
り付け、表面が樹脂コートされたOHTを定着ニップに
通紙したところ、定着ローラから分離できず、分離爪に
より定着ローラの表面のチューブ層及びゴム層が剥がれ
てしまった。同様な実験を数回おこなったが、100%
の確率で再現した。
【0046】次に、分離爪の先端の曲率半径Rが0.0
4mmである分離爪を当接圧が0.196Nとなるよう
に交換して同様な実験をおこなったところ、定着ローラ
からの分離はやはりできなかったが、定着ローラの表面
が損傷を受けることはなかった。
【0047】ここで、分離爪の先端の曲率半径Rに従っ
て当接圧を変えている理由は、普通紙の分離性能を一定
とするために、定着ローラの表面への爪の侵入量を変え
る必要があるためである。本実施形態では、普通紙のジ
ャム率が5/10000以内となるように設定されてい
る。
【0048】又、分離爪の先端の曲率半径Rが0.02
mmである分離爪を当接圧が0.0588Nとなるよう
に取り付けた定着装置において、定着ローラの構成を変
えて表面が樹脂コートされたOHTを通紙したところ、
表2に示す結果となった。
【0049】
【表2】
【0050】表1及び表2に示すように、従来から経験
的に分離爪先端の曲率半径Rをある程度大きくする、或
いは分離爪を当接する弾性ローラ(定着ローラ又は加圧
ローラ)の硬度を硬くすれば、分離爪による定着ローラ
表面への損傷を回避できることは分かっている。そこ
で、弾性ローラの硬度測定として一般に使用されている
Asker-Cゴム硬度計(高分子計器株式会社製)を
用いて、弾性ローラの硬度と分離爪の先端の曲率半径R
との関係を調べたが何の相関も得られなかった。
【0051】そこで、分離爪による弾性ローラの損傷が
弾性ローラの表面の微小硬度に関与していると考え、マ
イクロゴム硬度計MD−1(高分子計器株式会社製)に
より定着ローラの表面の微小硬度の測定をおこなった。
【0052】定着ローラの表面硬度として、定着ローラ
の長手方向中心位置における円周方向5箇所を測定し、
その平均値をそのローラの表面硬度(以後、マイクロ硬
度と呼ぶ)とした。上記定着装置170の定着ローラ1
(ソフトローラaとする)の場合、マイクロ硬度は82
°であった。
【0053】先ず、分離爪先端の曲率半径Rと上記のよ
うに測定したローラのマイクロ硬度との間にどのような
関係があるか調べるために、分離爪先端の当接圧を変え
ながらローラ表面の損傷を観察した。
【0054】ここで、その実験方法を示す。
【0055】図4は、本実験における定着装置170と
同様の定着装置に組み込まれた定着ローラと分離爪の当
接部とを拡大した断面図である。
【0056】本実験にあっては、図4に示すように、バ
ネ10の一方10aが分離爪8の上方端に掛けられ、バ
ネ10の他端10bにフォースゲージ11により張力を
加えることで、分離爪8の先端に所定の当接圧を加える
ように構成する。定着ローラ1を一定の速度で回転させ
ながら、フォースゲージ11を本来バネ10の端部が固
定されている方向に張力を増していくことで、定着ロー
ラ1の回転中において分離爪8の当接圧を自由にかえる
ことができる。フォースゲージ11の張力がある値にな
ると、定着ローラ1の表面に当接された分離爪8によ
り、定着ローラ1上の表層が歪み、該表層が破損する様
子が観測できる。このときのフォースゲージ11の値を
読み、分離爪8先端の当接線圧に変換した値をFc(N
/mm)とする。該当接線圧への変換は、フォースゲー
ジ11の値から簡単な幾何変換を施すことにより求める
ことができる。
【0057】これを分離爪先端の曲率半径Rを変えて繰
り返しおこなったところ、図5に示すように、Fcは分
離爪先端の曲率半径Rに対して線形に増大することがわ
かった。即ち、分離爪先端の曲率半径Rが小さいほど、
分離爪によるローラの損傷が起こり易いという従来の経
験に合致した結果が得られた。
【0058】又、図5とソフトローラaにおけるOHT
を定着ニップに通紙したときの実験結果から、表面が樹
脂コートされたOHTが分離爪先端に侵入したときにロ
ーラ表面が受ける力(線圧)は、最大で約0.98N/m
mであることがわかった。
【0059】次に、表2に示すように、定着ローラの構
成が異なるソフトローラb、ソフトローラcを用意し、
上記と同様な観察をおこなった。
【0060】その結果、マイクロ硬度が硬いローラほ
ど、ローラが損傷を受け始める力であるFcは大きくな
った。図5から、横軸にローラのマイクロ硬度、縦軸に
Fcをとると図6に示すようになる。
【0061】今、表面が樹脂コートされたOHTが分離
爪先端に侵入したときに分離爪先端によりローラ表面が
受ける力(線圧)は、約0.98N/mmであることがわ
かっている。従って、図6において、曲率半径Rの分離
爪がローラ損傷を起こさないためには、Fc=0.98
N/mmのラインと各々の分離爪先端の曲率半径Rのラ
インが交差したローラのマイクロ硬度以上が少なくとも
必要になることがわかる。
【0062】図7は、Fc=0.98N/mmを一定とし
て横軸に分離爪先端の曲率半径R、縦軸にローラのマイ
クロ硬度Aをとったものである。図7は、分離爪先端に
一定の力が加わった場合に、ローラ表面が傷つかないた
めには、分離爪先端の曲率半径Rとローラのマイクロ硬
度Aとの間に次に示すような不等式の関係が成り立てば
よいことを示している。 A≧−3250.0R2+90.5R+82.5 (1) この関係は、分離爪先端にかかる力を線圧で表している
ことからも分かるように、分離爪の大きさ(当接幅)や
形状に依存するものではない。
【0063】上記の式(1)により、ローラ表面が傷つ
かないために必要な分離爪先端の曲率半径Rとローラの
マイクロ硬度Aとの関係が明確になった。
【0064】図7からわかるように、分離爪先端の曲率
半径Rが大きければ、ローラ表面の損傷を回避できるロ
ーラのマイクロ硬度の範囲は拡大する。しかし、曲率半
径Rが大きい場合、普通紙の分離性能を確保するために
は分離爪先端のローラへの侵入量を増やす必要があり、
分離爪の当接圧(線圧)が強くなる。その結果、表1に
示すように普通紙通紙のローラ寿命が極端に縮まってし
まう。従って、分離爪先端の曲率半径Rとしては、0.
05mm以下が好ましい。ここで、普通紙通紙の場合の
ローラ寿命とは、分離爪の当接によりローラ表面のPF
Aチューブ層が磨耗し、その下に露出したシリコーンゴ
ム層の表面にトナーが付着し、そのトナーが転写材上に
付着してトナー汚れとなって現れる通紙枚数である。
【0065】又、分離爪先端の曲率半径Rが小さい場合
には、ローラのマイクロ硬度を式(1)に従って、硬く
設定すればよいが、表2に示すようにローラのマイクロ
硬度が88°以上になると、凹凸のある紙の定着性が悪
化する。これは、芯金の上に弾性層がないフッ素樹脂の
みの所謂ハードローラのマイクロ硬度が90°であり、
ローラのマイクロ硬度が88°以上になると、紙の凹凸
に密着するという弾性ローラの効果がなくなるためであ
る。
【0066】従って、ローラのマイクロ硬度の振れ±
2.5°を考慮すると、図7から分離爪先端の曲率半径
Rとしては、0.02mm以上が好ましい。
【0067】上述したように、定着ローラの構成形態に
係わらず、ローラ表面のマイクロ硬度と、分離爪先端の
曲率半径とが測定できれば、従来不明確であった分離爪
によるローラ表面への損傷を回避できる条件を満足させ
ることができるようになる。特に、オイル塗布部材を配
置しない、本実施形態のような定着装置の場合、従来よ
りも分離爪先端が尖った分離爪を軽圧でローラ表面に当
接させることで、普通紙によるローラ寿命を短縮するこ
となく、ローラ表面への損傷を回避できるようになる。
【0068】尚、本実施形態では、分離爪が当接する弾
性ローラ(定着ローラ又は加圧ローラ)として、シリコ
ーンゴム弾性層の上に離型層としてPFAチューブ層を
設けたローラについて説明してきたが、その他の離型層
としてPTFE層を焼成したローラを用いても良いし、
芯金上にフッ素ゴム層のみを形成した単層の弾性ローラ
でも良い。
【0069】又、定着ローラと同様にシリコーンゴム弾
性層の上にフッ素樹脂層を被覆した加圧ローラに本実施
形態を適用しても良い。
【0070】(第二の実施形態)次に、本発明の第二の
実施形態について説明する。尚、第一の実施形態と同様
の構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0071】本実施形態では、少なくとも分離爪先端が
弾性ローラたる定着ローラ1の表面に侵入した部分の曲
面の曲率半径Rが定着ローラ1のマイクロ硬度A(°)
との間に上記関係式(1)を満たし、転写材が分離爪先
端の曲面に衝突する位置の曲面の曲率半径R1がRより
も小さいように分離爪先端形状を構成したことを特徴と
する。図8は、本実施形態の分離爪が定着ローラ1の表
面に当接した状態を示す断面図である。図8に示すよう
に、定着ローラ1表面に接触した分離爪曲面の曲率半径
Rは、第一の実施形態で説明したように、ローラのマイ
クロ硬度Aとの間に式(1)の関係を満足するように形
成される。一方、定着ローラ1表面には接触せず、分離
爪先端が衝突する位置である、通紙面側(ニップ部側)
の曲面の曲率半径RはRよりも小さく、転写材の分離が
容易になるように形成されている。
【0072】上記のような分離爪を作る具体的な方法
は、母材を分離爪先端の曲率半径が均一にRとなるよう
に成形し、その後、通紙面側を曲率半径R1となるよう
に研磨した後、表面にPFA樹脂をスプレーコーティン
グをおこなう。
【0073】本実施形態では、定着ローラ1のマイクロ
硬度Aが84°であり、分離爪先端のローラに接触する
面側の曲率半径Rが0.04mm、通紙面側の曲面の曲
率半径R1が0.02mmである分離爪を用い、この分離
爪を引張バネにより0.0784N(線圧0.0392N
/mm)で当接させている。
【0074】その結果、表面が樹脂コートされたOHT
を通紙した場合においてもローラ表面が損傷を受けるこ
とはなかった。又、定着ローラの寿命は50万枚まで延
命した。その理由は、第一の実施形態の分離爪に比べ、
引張バネによる当接圧0.98Nから0.0784Nに弱
くできたので、分離爪によるローラ表面の磨耗が減った
ためである。
【0075】(第三の実施形態)次に、本発明の第三の
実施形態について説明する。尚、第一の実施形態と同様
の構成に関しては、同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0076】図9中、Cは定着ローラの回転中心に平行
な線分であり、DはCに垂直な線分である。即ち、分離
爪は通常、回転軸中心を通る線分Eが線分Cに平行とな
るように配置され、分離爪先端の当接部が片当たりしな
いように取り付けられている。しかし、従来、転写材の
分離爪による分離不良時には、図9のように転写材によ
って力を加えられた分離爪先端が回転軸の遊びの分だけ
傾き、ローラ表面と分離爪先端角部で接触する、所謂片
当たりが発生し、ローラ表面が傷つく虞があった。
【0077】特に、分離爪の当接によるローラの磨耗ス
ピードを緩和するため、分離爪が定着ローラの長手方向
に往復運動可能なようにレシプロ機構を備えた定着装置
では、この片当たりが発生し易くローラ表面を損傷する
原因になっていた。
【0078】本実施形態では、図10に示すように、分
離爪先端の当接幅方向(図中の矢印方向)の両端部に曲
率半径R2の円弧部を設け、この円弧部の曲率半径R2
弾性ローラたる定着ローラ1のマイクロ硬度A(°)と
の間に上記関係式(1)を満たすように分離爪を形成し
たことを特徴とする。
【0079】この場合、ポリイミドPIのように耐熱性
のある樹脂をプレスする方法では、上記のような微細な
円弧部を形成することは困難であるので、母材としてポ
リエーテルケトンPEKを用いた。この母材に導電性P
FA樹脂のスプレーコートを施すことにより、分離爪先
端の当接部の曲率半径Rを0.04mm、円弧部の曲率
半径R2=0.035mmを有する分離爪を得た。
【0080】この分離爪をローラ表面のマイクロ硬度が
84°である定着ローラに当接させ、表面が樹脂コート
されたOHTの通紙及び、レシプロ機構を使った通紙試
験を行ったが、定着ローラ表面が損傷することはなかっ
た。
【0081】本実施形態は、分離爪先端の片当たりが起
こりやすい上記レシプロ機構を備えた定着装置や、分離
不良時に分離爪が定着ローラ回転方向の下流側に移動
し、ジャム紙による分離爪先端の押圧を軽減するように
構成した、比較的分離爪の支持に遊びを必要とする定着
装置に有効である。
【0082】更に、本実施形態を用いると分離爪先端の
幅をローラの損傷が起こらない必要最小限に抑えること
ができるので、分離爪先端部の大きさを大きくする必要
がない。その結果、分離爪に付着するトナー量を最小限
に抑えることができ、分離爪のローラ表面からの浮き上
がりを防止できるようになった。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本出願にかかる第
一の発明によれば、分離爪の当接部の定着体又は加圧体
の軸線方向に垂直な断面における曲率半径をR[mm]
と、該分離爪が当接する定着体又は加圧体の表面のマイ
クロ硬度をA[°]との適正化が図られているので、定
着体又は加圧体に離型剤を塗布しない場合であっても、
分離爪の当接による定着体又は加圧体の表面の損傷の防
止を図ると共に、定着体及び加圧体の寿命を短縮させる
ことなく、ニップ部通過後の記録材を定着体又は加圧体
から確実に分離することができる。
【0084】又、本出願にかかる第二の発明によれば、
分離爪の当接部の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な
断面における曲率半径をR[mm]と、該分離爪が当接
する定着体又は加圧体の表面のマイクロ硬度をA[°]
との適正化が図られていると共に、当接部のニップ部側
に隣接する面の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な断
面が凸湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径R1[m
m]の適正化が図られているので、定着体又は加圧体に
離型剤を塗布しない場合であっても、分離爪の当接によ
る定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ると共に、
定着体及び加圧体の寿命を短縮させることなく、ニップ
部通過後の記録材を定着体又は加圧体からより確実に分
離することができる。
【0085】更に、本出願にかかる第三の発明によれ
ば、分離爪の当接部の定着体又は加圧体の軸線方向に垂
直な断面における曲率半径をR[mm]と、該分離爪が
当接する定着体又は加圧体の表面のマイクロ硬度をA
[°]との適正化が図られていると共に、当接部の定着
体又は加圧体の軸線方向における両端部の当接方向にお
ける断面が凸湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径R2
[mm]の適正化が図られているので、定着体又は加圧
体に離型剤を塗布しない場合であっても、分離爪の当接
による定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ると共
に、定着体及び加圧体の寿命を短縮させることなく、ニ
ップ部通過後の記録材を定着体又は加圧体から確実に分
離することができ、更に、分離爪の分離不良による定着
体又は加圧体への片当たり時においても分離爪の当接に
よる定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ることが
できる。
【0086】又、本出願にかかる第四の発明によれば、
分離爪の当接部の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な
断面における曲率半径をR[mm]と、該分離爪が当接
する定着体又は加圧体の表面のマイクロ硬度をA[°]
との適正化が図られているので、定着体又は加圧体に離
型剤を塗布しない場合であっても、分離爪の当接による
定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ると共に、定
着体及び加圧体の寿命を短縮させることなく、ニップ部
通過後の記録材を定着体又は加圧体から確実に分離する
ことができる。
【0087】更に、本出願にかかる第五の発明によれ
ば、分離爪の当接部の定着体又は加圧体の軸線方向に垂
直な断面における曲率半径をR[mm]と、該分離爪が
当接する定着体又は加圧体の表面のマイクロ硬度をA
[°]との適正化が図られていると共に、当接部のニッ
プ部側に隣接する面の定着体又は加圧体の軸線方向に垂
直な断面が凸湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径R1
[mm]の適正化が図られているので、定着体又は加圧
体に離型剤を塗布しない場合であっても、分離爪の当接
による定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ると共
に、定着体及び加圧体の寿命を短縮させることなく、ニ
ップ部通過後の記録材を定着体又は加圧体からより確実
に分離することができる。
【0088】又、本出願にかかる第六の発明によれば、
分離爪の当接部の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な
断面における曲率半径をR[mm]と、該分離爪が当接
する定着体又は加圧体の表面のマイクロ硬度をA[°]
との適正化が図られていると共に、当接部の定着体又は
加圧体の軸線方向における両端部の当接方向における断
面が凸湾曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径R2[m
m]の適正化が図られているので、定着体又は加圧体に
離型剤を塗布しない場合であっても、分離爪の当接によ
る定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ると共に、
定着体及び加圧体の寿命を短縮させることなく、ニップ
部通過後の記録材を定着体又は加圧体から確実に分離す
ることができ、更に、分離爪の分離不良による定着体又
は加圧体への片当たり時においても分離爪の当接による
定着体又は加圧体の表面の損傷の防止を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態にかかる画像形成装置
の概略構成を示す断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に備えられた定着装置の概
略構成を示す断面図である。
【図3】図2の定着装置に備えられた分離爪の当接部た
る先端の拡大断面図である。
【図4】定着体の表面の分離爪による損傷を観察する方
法を説明するための図である。
【図5】分離爪の当接部たる先端の曲率半径と該分離爪
によって該分離爪が当接する定着体又は加圧体に傷が発
生する該分離爪の当接圧との関係を示すグラフである。
【図6】定着体又は加圧体の表面のマイクロ硬度と該定
着体又は該加圧体に当接する分離爪によって該定着体又
は該加圧体に傷が発生する該分離爪の当接圧との関係を
示すグラフである。
【図7】分離爪の当接部たる先端の曲率半径と該分離爪
によって該分離爪が当接する定着体又は加圧体の表面の
マイクロ硬度との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第二の実施形態における分離爪の定着
体に対する当接状態を示す図である。
【図9】分離爪が定着体又は加圧体の表面に片当たりし
た状態を説明するための図である。
【図10】本発明の第三の実施形態における分離爪の当
接部たる先端の長手方向での拡大図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ(定着体) 2 加圧ローラ(加圧体) 6 紙(記録材) 7 未定着トナー像(未定着像) 8 分離爪 170 定着装置 A マイクロ硬度 N 定着ニップ(ニップ部) R 曲率半径 R1 曲率半径 R2 曲率半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楢原 隆史 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 弓納持 貴康 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA26 BA16 BA20 BB14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに圧接回転する定着体及び加圧体に
    よって形成されるニップ部で、未定着像を担持する記録
    材を挟持搬送しながら加熱及び加圧することにより、上
    記未定着像を上記記録材に定着させる定着装置であっ
    て、ニップ部通過後の記録材を定着体又は加圧体の表面
    から分離する分離爪を備え、該分離爪は、上記定着体及
    び上記加圧体の少なくとも一方の周面で上記定着体又は
    上記加圧体の軸線方向に延びて上記定着体又は上記加圧
    体に当接する当接部を有し、上記分離爪が当接する定着
    体又は加圧体の表面が弾性を有している定着装置におい
    て、分離爪の当接部の上記軸線方向に垂直な断面におけ
    る曲率半径をR[mm]、該分離爪が当接する定着体又
    は加圧体の表面のマイクロ硬度をA[°]としたとき
    に、A≧−3250.0R2+90.5R+82.5の
    関係を満たし、且つ、上記曲率半径Rが0.02mm以
    上0.05mm以下であることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 分離爪は、当接部のニップ部側に隣接す
    る面の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な断面が凸湾
    曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR1[mm]とし
    たときに、R>R1の関係を満たし、且つ、上記曲率半
    径R1が0.02mm以上0.05mm以下であること
    とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 分離爪は、当接部の定着体又は加圧体の
    軸線方向における両端部の当接方向における断面が凸湾
    曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR2[mm]とし
    たときに、A≧−3250.0R2 2+90.5R2+8
    2.5の関係を満たすこととする請求項1又は請求項2
    に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 一連の画像形成プロセスによって形成さ
    れた画像を記録する画像形成装置であって、請求項1に
    記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 分離爪は、当接部のニップ部側に隣接す
    る面の定着体又は加圧体の軸線方向に垂直な断面が凸湾
    曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR1[mm]とし
    たときに、R>R1の関係を満たし、且つ、上記曲率半
    径R1が0.02mm以上0.05mm以下であること
    とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 分離爪は、当接部の定着体又は加圧体の
    軸線方向における両端部の当接方向における断面が凸湾
    曲面をなし、該凸湾曲面の曲率半径をR2[mm]とし
    たときに、A≧−3250.0R2 2+90.5R2+8
    2.5の関係を満たすこととする請求項4又は請求項5
    に記載の画像形成装置。
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