JP2008225021A - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着装置において、装置の構成を簡単化し、記録媒体に大きな負荷をかけずに加熱手段からの記録媒体の分離性を向上さする。
【解決手段】加熱部材である加熱定着ローラに記録媒体を押し付ける加圧手段が加圧部材21とその保持部材、これらを記録媒体側に加圧する加圧スプリング、従動するベルト状の無端状部材を有し、加圧部材21の一部であるパッド21aは、その短手方向の寸法を長手軸方向の中央部を端部よりも長くしてある(中央部長さL1>端部長さL2)。このことにより、記録媒体の中央部から加熱部材と加圧部材のニップ部に進入することになり、記録媒体を搬送することで、記録部材にシワが生じてもシワが中央部から端部へ流れ、結果的にシワの発生を低減させることができる。
【選択図】図4
【解決手段】加熱部材である加熱定着ローラに記録媒体を押し付ける加圧手段が加圧部材21とその保持部材、これらを記録媒体側に加圧する加圧スプリング、従動するベルト状の無端状部材を有し、加圧部材21の一部であるパッド21aは、その短手方向の寸法を長手軸方向の中央部を端部よりも長くしてある(中央部長さL1>端部長さL2)。このことにより、記録媒体の中央部から加熱部材と加圧部材のニップ部に進入することになり、記録媒体を搬送することで、記録部材にシワが生じてもシワが中央部から端部へ流れ、結果的にシワの発生を低減させることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機においてトナー画像の熱定着に使用される定着装置と、これを用いた画像形成装置に関する。
この種の定着装置については種々の提案がされているが、定着装置として表面が弾性変形する回転可能な加熱ローラに出口部を局所的に弾性変形させる加圧部材を圧接させてニップ部を形成し、その間に送り込まれる記録媒体上のトナー像を加圧及び加熱して定着するベルトニップ方式のものがある。
この、ベルトニップ方式の定着装置では、出口部の局所的な変形による速度差から画像ズレが生じやすいという問題がある。また、加熱ローラの弾性層を硬質部材で押圧することで局所的に弾性層に歪を設け、曲率の小さいニップ形状を作ることから、用紙に与える負荷(ペーパーダメージ、及びカール量)が大きくなることや、部品点数が多くてコストが高いという課題もある。
また、圧力のかけかたや紙の突入及び加圧部材の中央部と端部の速度分布により紙シワが発生しやすいため、加圧部材の中央部と端部で速度差をつけることで紙シワの発生を低減させる技術が用いられているが、単にゴム厚みを増やすと耐久性が悪くなり、芯金とゴムとの界面から剥がれることがあるという問題がある。
そこで本発明は、加熱手段と、加圧部材を少なくとも備えた定着装置であって、装置の構成を簡単化し、記録媒体に大きな負荷をかけずに加熱手段からの記録媒体の分離性を向上させ、またニップ部の中央部と端部で速度差をつけることで紙シワが低減した定着装置又は画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る定着装置は、弾性層と熱源を有する加熱手段とニップを形成するための無縁ベルト状の加圧部材を備え、未定着のトナー像を担持した記録媒体を前記ニップ部で搬送し、前記加熱手段で形成されるニップ部を通過させることで前記記録媒体上の未定着トナー像を定着させる定着装置において、前記加熱手段である定着ローラに対向する前記無縁ベルト状の加圧部材の一部であるパッド形状部は、記録媒体の進入方向に対して該記録媒体突入の入口側で軸方向の中央部が端部よりも先に接触する形状であることを特徴とする。
同請求項2に係る定着装置は、請求項1に記載の定着装置において、前記無縁ベルト状の加圧部材がフリーベルトであることを特徴とする定着装置。
同請求項3に係る定着装置は、請求項1または2に記載の定着装置において、前記パッド形状部が、前記記録媒体の進入方向に対して該記録媒体の突入の入口側で軸方向の中央部と端部が一体であることを特徴とする。
同請求項4に係る定着装置は、請求項1から3のいずれかに記載の定着装置において、前記パッド形状部が、前記記録媒体の進入方向に対して該記録媒体の突入の入口側で軸方向の中央部の先端が湾曲形状を有することを特徴とする。
同請求項5に係る定着装置は、請求項1から4のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材における前記パッドの中央部のニップ幅(Nc)と端部のニップ幅(Ns)が0<Nc−Ns<2mmの関係を満たすことを特徴とする。
同請求項6に係る定着装置は、請求項1から5のいずれかに記載の定着装置において、前記記録媒体方向幅の0.25倍から0.5倍の軸方向中央領域で前記ニップ部の入口領域の空間を軸方向中央を軸方向端部より狭く設定したことを特徴とする。
同請求項7に係る定着装置は、請求項1から6のいずれかに記載の定着装置において、前記ニップ部の入口領域の軸方向中央部と軸方向端部の空間の差を、軸方向での前記ニップ部の形状の軸方向撓み量以上に設定したことを特徴とする。
同請求項8に係る定着装置は、請求項1から7のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の弾性層が、ゴム硬度8Hs(JIS−A)以下、ゴム荷重方向厚さ2mm以下であることを特徴とする。
同請求項9に係る定着装置は、請求項1から8のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱手段の軸方向撓み量を0.1mm以下に設定したことを特徴とする。
同請求項10に係る定着装置は、請求項1から9のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧手段の軸方向撓み量を0.1mm以下に設定したことを特徴とする。
同請求項11に係る定着装置は、請求項1から10のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の弾性層が、永久歪4%以下、ゴム荷重方向厚さ2mm以下であることを特徴とする。
同請求項12に係る定着装置は、請求項1から11のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱定着ローラが外径φ28mm以下であり、前記加熱ローラの弾性層がゴム硬度8Hs(JIS−A)以下、ゴム厚さ0.8mm以上であることを特徴とする。
同請求項13に係る定着装置は、請求項1から12のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱定着ローラの弾性層が永久歪4%以下であることを特徴とする。
同請求項14に係る定着装置は、請求項1から13のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の弾性係数K=EA/t(E=ヤング率、A=ニップ面積、t=荷重方向厚さ)が、前記パッド形状部のスラスト方向に対して中央部の方が端部よりも大きいことを特徴とする。
同請求項15に係る定着装置は、請求項1から14のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材において前記パッド形状部を保持する保持部材が中央支点であることを特徴とする。
同請求項16に係る定着装置は、請求項1から15のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材において前記パッド形状部を保持する保持部材の軸方向の高さが、中央部が端部より高いことを特徴とする。
同請求項17に係る定着装置は、請求項1から16のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱手段が、前記弾性層と前記熱源と無端状の加熱部材と該無端状の加熱部材を張架する複数の回転可能なローラとを有していることを特徴とする。
同請求項18に係る画像形成装置は、異なる色のトナー像を形成する複数の現像手段と、該現像手段のトナー像を表面に付着させる感光手段と、該感光手段のトナー像を転写する中間転写手段と、該中間転写手段のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有し、前記請求項1から17のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、紙等の記録媒体の中央と端部とで速度差をつけることができるために、シワの発生を低減させ得る。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明を適用可能な画像形成装置の一例を示す概略構成図である。ただし、本発明がこの図示の構成のものに限定されることはない。
この画像形成装置10は、異なる色のトナー像を形成する複数の現像手段と、現像手段のトナー像を表面に付着させる感光手段と、感光手段のトナー像を転写する中間転写手段と、中間転写手段のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有する。すなわち、図中の矢印A方向に回転する感光体1、感光体1の表面を帯電するスコロトロン帯電装置2、帯電された感光体1の表面を画像情報により変調された露光光Rで露光して感光体1上に静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)3、感光体1上の静電潜像をトナーで現像して感光体1上にトナー像を形成する現像装置4、感光体1上のトナー像を用紙Pに転写する転写装置5を有し、また、用紙Pに転写されたトナー像を定着する装置として、本発明を適用可能な定着装置6を備え、さらに、用紙Pを収納する用紙トレイ7、感光体1の表面をクリーニングするクリーナ8、感光体1表面の残留電荷を除去する除電装置9を備えている。
この図1を参照しながらこの画像形成装置における画像形成動作について説明する。
先ず、画像読取部(図示せず)で原稿から読み取られた原画像信号、あるいは外部のコンピュータ(図示せず)などで作成された原画像信号が画像処理部(図示せず)に入力され、所定の、あるいは適切な画像処理が行われる。こうして得られた入力画像信号がROS(レーザ出力部)3に入力され、レーザ光線Rを変調する。
先ず、画像読取部(図示せず)で原稿から読み取られた原画像信号、あるいは外部のコンピュータ(図示せず)などで作成された原画像信号が画像処理部(図示せず)に入力され、所定の、あるいは適切な画像処理が行われる。こうして得られた入力画像信号がROS(レーザ出力部)3に入力され、レーザ光線Rを変調する。
入力画像信号によって変調されたレーザ光線Rは、スコロトロン帯電装置2により一様帯電された感光体1の表面にラスタ照射される。感光体1表面にレーザ光線Rがラスタ照射されると、感光体1上には入力画像信号に対応した静電潜像が形成される。
感光体1上に形成された静電潜像は現像装置4によりトナーで現像され、感光体1上にトナー像が形成される。感光体1上に形成されたトナー像は感光体1の矢印A方向への回転に伴って感光体1に対向して配置された転写装置5に向かって搬送される。
一方、用紙トレイ7に収納されていた用紙Pが感光体1と転写装置5との間のニップ部に向かって供給され、転写装置5により感光体1上のトナー像が用紙P上に転写される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置6によって搬送されて定着され所望の画像が得られる。
トナー像の用紙P上への転写が終了した感光体1の表面に付着した残留トナーなどの付着物はクリーナ8によりクリーニングされ、さらに、感光体1の表面の残留電荷が除電装置9により除去されて、1回の画像形成動作が終了する。
図2は、本発明を適用可能な定着装置の一例であって、図1に示す画像形成装置10に採用され得る定着装置の一例の構成図である。
図2において、11は加熱部材である加熱定着ローラであり、この加熱定着ローラ11は、表面被覆層12と、弾性層13と、芯金14と、熱源16を有し、駆動回転されている。また図中32は記録媒体であり、31は記録媒体32の表面に付着した未定着トナーである。記録媒体32は、図2の矢印方向に搬送される。記録媒体32を挟んで、加圧手段が設けられている。
加圧手段は、加圧部材21と、加圧部材21を支持する保持部材22と、加圧部材21と保持部材22を記録媒体32側に加圧する加圧スプリング15と、従動するベルト状の無端状部材23と、無端状部材23と加圧部材21の間の摩擦を低減するための低摩擦部材25と、無端状部材23の搬送経路を規定するガイド24を備えている。また図中27は、無端状部材の23と加圧部材21の間の摩擦を更に低減するための潤滑油を供給する潤滑油供給部材である。一般的に潤滑油にはシリコンオイルもしくはフッ素オイルなどが含まれているものを使用する。ただし潤滑油供給部材27は特に設けなくてもよい。
図中33は、加熱定着ローラ1と無端状部材23とのニップ部を通過した後の記録媒体32上のトナーが画像として定着された状態を示す。加熱定着ローラ1の表面被覆層12は、未定着トナー31が付着しにくいようにPFA層などが用いられる。また、弾性層13としては、一般的にシリコンゴムやフッ素ゴムなどが用いられる。シリコンゴムを用いた場合、耐膨潤性を向上させるためにフッ素層などがコートされることもある。
無端状部材23は、PFAとポリイミドより形成されている。加圧部材21は、加圧方向の面がフラットな加圧パッドが用いられており、シリコンゴムまたはフッ素ゴムのゴム層を有している。ここで記録媒体32としては、カット紙などの用紙があげられる。
図3も、本発明を適用可能な定着装置の一例であって、図1に示す画像形成装置10に採用され得る定着装置の他の例の構成図である。この図3の例を、図1、図2と共通する装置、要素、部位に同一の番号を付して説明する。
この装置では、記録媒体32の未定着トナー31が付着した面(画像面)側に、加熱定着ローラ11に代えて無端状の加熱部材51と弾性層を有する加圧部材52が設けてある。図中53は加圧部材52を支持する加圧支持部材である。また図中54は無端状の加熱部材51を張架しかつ加熱することも可能な加熱ローラである。図示の例は熱量が足りない場合には、加熱部材51の外側から複数の加熱ローラ54を接触させて加熱することもできるようにしてある。なお図示の例では外側の加熱ローラ54は2個としてあるが、本発明はこの個数に限定されないで1個または3個以上の外側の加熱ローラ54を用いるものとすることができる。また加熱部材51を掛け回した内側の加熱ローラ54に代えて、内部に熱源16を持たずに回転するだけの従動ローラを用いても良い。なお無端状の加熱部材51を回転駆動する駆動源は一つの加熱ローラ7に設ければよいが、上述の従動ローラに設けても良い。
なおこの例の装置は、図2の例のような加熱定着ローラ1を用いる構成よりも、無端状加熱部材を用いるので、画像形成装置全体の大きさにさほど影響なく、ニップ幅やニップ出口部の変形形状を調整することができるという特性を持っている。なおこの構成の場合、加圧部材21の幅を加圧部材52の幅と同等、もしくは小さく設定する必要がある。図示の例では幅を小さくしてある。
図4は、加圧部材21の一部であるパッド21aを示す斜視図である。図示のように記録媒体32の進入方向(加圧部材21の長手軸方向に対して直交する短手方向:図中の矢印方向)において、記録媒体32がパッド21aへ突入する際の入側(図中右側)で、パッド21aの短手方向の寸法を、上述の長手軸方向の中央部を端部よりも長くする(中央部長さL1>端部長さL2)。このことにより、記録媒体32の中央部からニップ部に進入することになるため、記録媒体32を搬送することで、記録部材32にシワが生じても中央部から端部へ流れて行き、結果的にシワの発生を低減することができる。
このようなパッド21aの形状例を図5から図7に示す。これらの例は、定着性を確保し、紙シワを低減させるために、パッド21aの中央部分の面積を広くしている。特に、図5の例では中央に円弧状の突出部分21bを設け、図6の例では弓形部分21cを別途に設け、いずれも中央部分の平面形状を湾曲形状にすることで加圧部材としての品質を確保することができるようにしている。なお図7の例のように、中央に矩形の突出部分21dを設けても良い。
さらに図8の例のように、櫛歯状に凸部21e、凹部21fを設ける構造としても良い。各凸部21eと凹部21fとの対が、既述のようなパッド21aへの記録媒体32の進入方向での長さの差を作りだし、図5から図7の例と同様な効果を奏し得る。
なお、加圧部材21を保持する保持部材22の中央部位が加圧部材21を支持する支点となるように配置することで十分なニップを得ることができる。
図2及び図3に示した定着装置(昭和電線製の加熱定着ローラ:ローラ外径φ27mm、ローラの弾性層ゴム厚さ1.0mm、ローラの弾性層ゴム硬度8Hs(JIS−A)、弾性層ゴム永久歪4%、ゴム軸方向長さ230mm:を使用)に荷重40kgfを加え、加圧部材の構成を種々変更し、ニップ幅とコールドオフセットの発生状況を試験した。実験の設定はすべて同じ条件で、加圧部材の構成だけを変えて実験を行った。記録媒体としてはカット用紙を用いた。この実験では坪量55g/cm2の一般的な用紙上にフルカラー画像を前面ベタで付着させ、図1に示した画像形成装置にて実験を行った。ここで、ニップ幅はOHPフィルム(3M社製のOHPフィルム:商品名CG3700)を用い、定着部位のニップ領域をOHPフィルムが通したときに電源をオフとし、12秒間ニップ領域にOHPフィルムを挟ませたまま、その後に定着装置での圧解除によりOHPフィルムを取り出し、熱によりニップができた領域を金尺で測った。また、コールドオフセットは、画像定着後のカット用紙を白色布(サカタインクス社製ハニコット♯440)を用いてこすったときに未定着のトナーが白色布についてないかを確認した。コールドオフセットがなかったものを良、生じたものを不良とした。
また、常温常湿環境下(23℃60%RH)及び高温高湿環境下(27℃80%RH)で紙シワの評価を行った。カット用紙は一晩調湿させたものを使用した。連続通紙で100枚プリントし、紙シワの発生を目視で確認した。
上述の実験において、ゴム硬度8Hs(JIS−A)、弾性層ゴム永久歪4%、ゴム荷重方向厚さ4mmの加圧部材を用いた定着装置に比べて、ゴム荷重方向厚さを2mmに変更することで、分離性能が良くなることが確認できた。また図2の例のような装置の場合、加熱定着ローラ側の弾性層のゴム永久歪が大きいと、加熱定着ローラの表面形状が局所的に変形し、画像の光沢ムラ等の画像劣化を起こす原因となった。ゴム永久歪は、その値が5%以上の場合には光沢ムラが目立ち、4%以下が望ましいことが分かっている。
さらに、ニップ出口後の加熱定着ローラ表面と用紙表面とのクリアランスが大きいと用紙は分離しやすいと考えると、加熱定着ローラの外径もこのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。加熱定着ローラ外径がφ28mm以上の場合、分離性能が低下するのが確認できている。従って、加熱定着ローラの外径はφ28mm以下が望ましい。
さらに、ニップ出口後の加熱定着ローラ表面と用紙表面とのクリアランスが大きいと用紙は分離しやすいと考えると、加熱定着ローラの外径もこのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。加熱定着ローラ外径がφ28mm以上の場合、分離性能が低下するのが確認できている。従って、加熱定着ローラの外径はφ28mm以下が望ましい。
またさらに、加熱定着ローラの弾性層の厚さも、加熱定着ローラ表面と用紙表面とのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。そして、ゴム厚さが0.8mm以下の場合、分離性能が低下することが分かっている。これは加熱定着ローラ弾性層の厚さが薄くなるにつれ、変形量が小さくなり、ニップ出口部の用紙突出姿勢を適正な状態に出来ないためと考えられる。従って、加熱定着ローラの弾性層の厚さは0.8mm以上が望ましい。
同じく、加熱定着ローラの弾性層のゴム硬度も、分離時のクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。そして、ゴム硬度が8Hs(JIS−A)以上の場合、分離性能が低下することが分かっている。これは加熱定着ローラ弾性層の硬度が高くなるにつれ、変形量が小さくなり、ニップ出口部の用紙突出姿勢を適正な状態に出来ないためと考えられる。従って、加熱定着ローラの弾性層のゴム硬度は8Hs(JIS−A)以下が望ましい。
さらに、加圧部材のゴム永久歪が大きい場合、ニップ形状の経時的変形が起き、定着特性及び分離特性が不安定になる可能性がある。加圧部材のゴム永久歪が5%以上の場合、100時間以上の加熱空転後の分離特性が低下することが確認できた。従って、加圧部材のゴム永久歪4%以下が望ましいことが分かる。
以上説明してきたとおり、本発明の定着装置では、紙等の記録媒体の中央と端部で速度差をつけることができるために、シワの発生を低減させ得る。
また、紙中央部からスムーズに記録媒体をニップ部に搬送することができ、これによってもシワの発生を低減させ得る。
さらに、定着性の確保、十分なニップを得ること、弾性層のゴム硬度とゴム厚さを適正化することで、定着性を確保することで、シワの発生を低減させ得る。
また、加熱手段の軸方向撓み量を少なくさせることにより、記録媒体がニップ部を通過時に発生するシワの低減を図れ、加圧手段の軸方向撓み量を少なくさせることによっても、シワの発生を低減させ得る。
また、弾性層のゴム硬度とゴム厚さを適正化することによっても、シワの発生を低減させ得る。
そして、弾性層の永久歪を適正化することで、定着性を確保することができる。また、弾性層の歪みを適正化し、均一のあるいは十分なニップを確保できることで、シワの発生を低減させ得る。
なお、加圧ベルトを用いることで、高速化が対応可能でかつシワの発生を低減させ得る。
1:感光体
2:スコロトロン帯電装置
3:ROS(レーザ出力部)
4:現像装置
5:転写装置
6:定着装置
7:用紙トレイ
8:クリーナ
9:除電装置
10:画像形成装置
11:加熱定着ローラ(加熱部材)
12:表面被覆層
13:弾性層
14:芯金
15:加圧スプリング
16:熱源
21:加圧部材
21a:加圧部材のパッド
21b:パッドの突出部分
21c:同弓形部分
21d:同矩形の突出部分
21e:同凸部
21f:同凹部
22:保持部材
23:無端状部材
24:ガイド
25:低摩擦部材
27:潤滑油供給部材
31:未定着トナー
32:記録媒体
51:加熱部材
52:加圧部材
53:加圧支持部材
54:加熱ローラ
L1、L2:パッドの短手方向の寸法
P:用紙
R:露光光
2:スコロトロン帯電装置
3:ROS(レーザ出力部)
4:現像装置
5:転写装置
6:定着装置
7:用紙トレイ
8:クリーナ
9:除電装置
10:画像形成装置
11:加熱定着ローラ(加熱部材)
12:表面被覆層
13:弾性層
14:芯金
15:加圧スプリング
16:熱源
21:加圧部材
21a:加圧部材のパッド
21b:パッドの突出部分
21c:同弓形部分
21d:同矩形の突出部分
21e:同凸部
21f:同凹部
22:保持部材
23:無端状部材
24:ガイド
25:低摩擦部材
27:潤滑油供給部材
31:未定着トナー
32:記録媒体
51:加熱部材
52:加圧部材
53:加圧支持部材
54:加熱ローラ
L1、L2:パッドの短手方向の寸法
P:用紙
R:露光光
Claims (18)
- 弾性層と熱源を有する加熱手段とニップを形成するための無縁ベルト状の加圧部材を備え、未定着のトナー像を担持した記録媒体を前記ニップ部で搬送し、前記加熱手段で形成されるニップ部を通過させることで前記記録媒体上の未定着トナー像を定着させる定着装置において、前記加熱手段である定着ローラに対向する前記無縁ベルト状の加圧部材の一部であるパッド形状部は、記録媒体の進入方向に対して該記録媒体突入の入口側で軸方向の中央部が端部よりも先に接触する形状であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1に記載の定着装置において、前記無縁ベルト状の加圧部材がフリーベルトであることを特徴とする定着装置。
- 請求項1または2に記載の定着装置において、前記パッド形状部が、前記記録媒体の進入方向に対して該記録媒体の突入の入口側で軸方向の中央部と端部が一体であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載の定着装置において、前記パッド形状部が、前記記録媒体の進入方向に対して該記録媒体の突入の入口側で軸方向の中央部の先端が湾曲形状を有することを特徴とする定着装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材における前記パッドの中央部のニップ幅(Nc)と端部のニップ幅(Ns)が0<Nc−Ns<2mmの関係を満たすことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載の定着装置において、前記記録媒体方向幅の0.25倍から0.5倍の軸方向中央領域で前記ニップ部の入口領域の空間を軸方向中央を軸方向端部より狭く設定したことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の定着装置において、前記ニップ部の入口領域の軸方向中央部と軸方向端部の空間の差を、軸方向での前記ニップ部の形状の軸方向撓み量以上に設定したことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の弾性層が、ゴム硬度8Hs(JIS−A)以下、ゴム荷重方向厚さ2mm以下であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1から8のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱手段の軸方向撓み量を0.1mm以下に設定したことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から9のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧手段の軸方向撓み量を0.1mm以下に設定したことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から10のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の弾性層が、永久歪4%以下、ゴム荷重方向厚さ2mm以下であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1から11のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱定着ローラが外径φ28mm以下であり、前記加熱ローラの弾性層がゴム硬度8Hs(JIS−A)以下、ゴム厚さ0.8mm以上であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1から12のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱定着ローラの弾性層が永久歪4%以下であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1から13のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の弾性係数K=EA/t(E=ヤング率、A=ニップ面積、t=荷重方向厚さ)が、前記パッド形状部のスラスト方向に対して中央部の方が端部よりも大きいことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から14のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材において前記パッド形状部を保持する保持部材が中央支点であることを特徴とする定着装置。
- 請求項1から15のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材において前記パッド形状部を保持する保持部材の軸方向の高さが、中央部が端部より高いことを特徴とする定着装置。
- 請求項1から16のいずれかに記載の定着装置において、前記加熱手段が、前記弾性層と前記熱源と無端状の加熱部材と該無端状の加熱部材を張架する複数の回転可能なローラとを有していることを特徴とする定着装置。
- 異なる色のトナー像を形成する複数の現像手段と、該現像手段のトナー像を表面に付着させる感光手段と、該感光手段のトナー像を転写する中間転写手段と、該中間転写手段のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有し、前記請求項1から17のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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