JP5228249B2 - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機等の電子写真方式の画像形成装置においてトナー画像の熱定着に使用される定着装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
弾性層と熱源を有する加熱手段と、無端状部材と加圧部材を有する加圧手段を備え、未定着のトナー像を付着させたまま記録媒体を搬送して前記無端状部材を前記加熱手段で形成されるニップ部を通過させ、前記記録媒体上の未定着トナー像を定着する定着装置に関しては、種々の提案がなされているが、従来の技術は、定着装置として表面が弾性変形する回転可能な加熱ローラに出口部を局所的に弾性変形させる加圧部材を圧接させ、ニップ部を形成し、その間に送り込まれる記録媒体上のトナー像を加圧及び加熱し、定着するベルトニップ方式である。しかしながら、このベルトニップ方式の定着装置では、出口部の局所的な変形による速度差から画像ズレが生じやすいという課題がある。更に、加熱ローラの弾性層を硬質部材で押圧することで局所的に弾性層に歪を設け、曲率の小さいニップ形状を作ることがら、用紙に与える負荷(ペーパーダメージ、及びカール量)が大きくなる。
そこで特許文献1には、逆クラウン形状の加圧部材で、弾性体層の硬さが中央より端部が硬くなるよう、発泡の密度を変えるものが開示されている。また特許文献2には、加熱体がクラウン形状で、複数のローラとともに外周に無端フィルムを備え、逆クラウン形状の加圧回転体を加熱体に対向させて加圧する定着装置が開示されている。さらに特許文献3には、ゴム層の厚みが0.5〜10mm、硬度8(JIS−A)以下で外径28mm以下である加熱ローラが開示されている。またさらに特許文献4には、弾性体層の硬度が15〜55度(Asker−C)で永久歪(圧縮)が0.5〜5%のローラが開示されている。
特開平09−251252号公報 特開平03−233586号公報 特開2001−296691号公報 特開2002−25713号公報
本発明は、上述した従来の問題点にかんがみ、加熱手段と、加圧部材と、無端状部材を少なくとも備えた定着装置であって、装置の構成を簡単化し、記録媒体に大きな負荷を掛けずに加熱手段からの記録媒体の分離性を向上させ、また押圧により加圧部材弾性層が均一なニップを形成し、記録媒体上に形成される画質も向上させ得る定着装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る本発明の定着装置は、
熱源を有して加熱定着を行う定着装置であって、逆クラウン形状にたわんだ外形状を有するとともに内部に熱源を有する対向ローラと、該対向ローラとニップ部を形成する加圧手段とを備え、
該加圧手段が、弾性層を有する加圧部材と、該加圧部材を前記ニップ部側へ押圧する部材と、前記加圧部材によって前記対向ローラに押し付ける無端部材を備え、
該加圧手段の外形状が該対向ローラの逆クラウン形状に対応するクラウン形状となって前記無端部材を前記対向ローラに押し付けるように、前記加圧手段の中央部を前記押圧する部材で押圧し、前記加圧部材がなす前記弾性層を変形させる定着装置において、
前記弾性層が、前記加圧手段のスラスト方向での中央部と端部が異なるゴム硬度を有し、該端部のゴム硬度が前記中央部のゴム硬度より大きく、かつ、
前記端部の上面が、前記中央部との境部分から前記スラスト方向で上方へ傾斜する斜面形状を有し、前記中央部が前記スラスト方向に伸びるのを防ぐストッパーとなる、
ことを特徴とする。
同請求項2に係る本発明の定着装置は、請求項1記載の定着装置において、前記加圧手段は、加圧部材と、該加圧部材を支持する支持部材と、前記加圧部材と前記支持部材を前記対向ローラ側に加圧する加圧スプリングと、前記加圧手段が内側に位置する無端ベルト状部材と、該無端状部材の搬送経路を規定するガイドを備えていることを特徴とする。
同請求項3に係る本発明の定着装置は、請求項1または2に記載の定着装置において、前記弾性層の端部が該弾性層の体積全体に占める割合が20%以であることを特徴とする。
同請求項4に係る本発明の定着装置は、請求項1から3のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の端部の材質に、前記中央部の材質より熱膨張の少ないものを用いたことを特徴とする。
同請求項5に係る本発明の定着装置は、請求項1から4のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の表面にコート剤を塗布し、前記端部の表面のコート剤の厚みを前記中央部の表面のコート剤の厚みより大きくしたことを特徴とする。
同請求項6に係る本発明の定着装置は、請求項5に記載の定着装置において、前記弾性層の端部表面のコート剤の塗布後の硬度が、前記中央部表面のコート剤の塗布後の硬度より大きいことを特徴とする。
同請求項7に係る本発明の定着装置は、請求項1から6のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の中央部のゴム硬度が8Hs(JIS−A)以下で、ゴム荷重方向厚さが2mm以下であることを特徴とする。
同請求項8に係る本発明の定着装置は、請求項1から7のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の中央部の永久歪が4%以下、ゴム荷重方向の厚さが2mm以下であることを特徴とする。
同請求項9に係る本発明の定着装置は、請求項1から8のいずれかに記載の定着装置において、加熱定着ローラとなる前記対向ローラの外径が28mm以下で、弾性層を有し、そのスラスト方向中央部のゴム硬度が8Hs(JIS−A)以下、ゴム厚さが0.8mm以上であることを特徴とする。
同請求項10に係る本発明の定着装置は、請求項1から9のいずれかに記載の定着装置において、前記対向ローラの弾性層の永久歪4%以下であることを特徴とする。
同請求項11に係る本発明の定着装置は、請求項1から10のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧手段の弾性層の弾性係数K=EA/t(E=ヤング率、A=ニップ面積、t=荷重方向厚さ)を、該加圧手段のスラスト方向で中央部よりも端部のほうを高くしたことを特徴とする。
同請求項12に係る本発明の画像形成装置は、異なる色のトナー像を形成する複数の現像手段と、前記現像手段のトナー像を表面に付着させる感光手段と、前記感光手段のトナー像を転写する中間転写手段と、前記中間転写手段のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有し、前記請求項1から11のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする。
本発明は、ニップ形成時に加圧部材のスラスト方向に伸びるのを防ぎ、均一にニップを確保できるため、連続通紙での端部のコールドオフセットを防ぐことができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
この画像形成装置100には、矢印A方向に回転する感光体110、感光体110の表面を帯電するスコロトロン帯電装置112、帯電された感光体110の表面を画像情報により変調された露光光Rで露光して感光体110上に静電潜像を形成するROS(レーザ出力部)113、感光体110上の静電潜像をトナーで現像して感光体110上にトナー像を形成する現像装置114、感光体110上のトナー像を用紙Pに転写する転写装置115、用紙Pに転写されたトナー像を定着する定着装置116、用紙Pを収納する用紙トレイ117、感光体110の表面をクリーニングするクリーナ118、感光体110表面の残留電荷を除去する除電装置119が備えられている。
次に、この図1を参照しながらこの画像形成装置における画像形成動作について説明する。
先ず、画像読取部(図示せず)で原稿から読み取られた原画像信号、あるいは外部のコンピュータ(図示せず)などで作成された原画像信号が画像処理部(図示せず)に入力され、適切な画像処理が行われる。こうして得られた入力画像信号がROS(レーザ出力部)113に入力され、レーザ光線Rを変調する。入力画像信号によって変調されたレーザ光線Rは、スコロトロン帯電装置112により一様帯電された感光体110の表面にラスタ照射される。感光体110表面にレーザ光線Rがラスタ照射されると、感光体110上には入力画像信号に対応した静電潜像が形成される。
感光体110上に形成された静電潜像は現像装置114によりトナーで現像され、感光体110上にトナー像が形成される。感光体110上に形成されたトナー像は感光体110の矢印A方向への回転に伴われて、感光体110に対向して配置された転写装置115に向かって搬送される。
一方、用紙トレイ7に収納されていた用紙Pが感光体110と転写装置115との間のニップ部に向かって供給され、転写装置115により感光体110上のトナー像が用紙P上に転写される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着装置116によって搬送されて定着され所望の画像が得られる。
トナー像の用紙P上への転写が終了した感光体110の表面に付着した残留トナーなどの付着物はクリーナ118によりクリーニングされ、さらに、感光体110の表面の残留電荷が除電装置119により除去されて、1回の画像形成動作が終了する。
図2は、図1に示す画像形成装置100に採用されている定着装置116の構成図である。この図2に示す定着装置は本発明の定着装置の一実施形態にも相当する。
図2において、1は加熱定着ローラであり、加熱定着ローラ1は、表面被覆層2と、弾性層3と、芯金4と、熱源6を有し、逆クラウン形状にたわんでおり、駆動回転されている。図中32は記録媒体であり、31は記録媒体32の表面に付着した未定着トナーである。記録媒体32は、図2の矢印方向に搬送される。記録媒体32を挟んで、加熱定着ローラ1と対向して加圧手段が設けられている。
加圧手段は、断熱層かつ弾性層をなす(本出願書類においては、全部が断熱層や弾性層をなさず、一部が断熱層や弾性層である場合をも含む。)加圧部材21と、この加圧部材21を支持する支持部材22と、加圧部材21と支持部材22を記録媒体32側に加圧する加圧スプリング11と、従動する無端状部材23と、無端状部材23と加圧部材21の間の摩擦を低減するための低摩擦部材25と、無端状部材23の搬送経路を規定するガイド24を備えている。図中27は、無端状部材の23と加圧部材21の間の摩擦をさらに低減させるための潤滑油を供給する潤滑油供給部材である。一般的に潤滑油はシリコンオイルもしくはフッ素オイルなどが含まれているものを使用する。図中33は、加熱定着ローラ1と無端状部材23とのニップ部を通過した後の記録媒体32上の定着画像である。加熱定着ローラ1の表面被覆層2は、未定着トナー31が付着しにくいようにPFA層などが用いられる。また、弾性層3としては、一般的にシリコーンゴムやフッ素ゴムなどが用いられている。シリコーンゴムを用いた場合、耐膨潤性を向上させるためにフッ素層などがコートされることもある。無端状部材23は、PFAとポリイミドより形成されている。加圧部材21は、加圧方向の面がフラットな加圧パッドが用いられており、シリコーンゴム又はフッ素ゴムのゴム層を有している。ここで記録媒体32としては、カット紙などの用紙が挙げられる。
図3は、加圧部材21を加熱定着ローラ1に圧接させた時に得られるニップ部領域で、加圧部材21のスラスト方向におけるニップ幅を示す。図3のグラフは、縦軸がニップ幅で横軸が加圧部材21のスラスト方向(図2の紙面垂直方向)を示している。従来のニップ幅の関係は曲線Aで表してある。従来例(曲線A)では、加圧部材21の端部におけるニップ幅が中央部に比べて極めて少ないためにコールドオフセットが起きるが、本発明実施例の場合(曲線B)では、加圧部材21の端部でも中央部並みのニップ幅を確保できており、従来例の欠点が解消されていることがわかる。
図4に本発明の実施例2を示す。なお図2と同じ部位は、同じ符号を付けて説明する。図中5は無端状加熱部材で、記録媒体32の未定着トナー32の付着した画像面側に設けられている。図中8は、弾性層をなす加熱部材である。また図中9は、加圧部材8を支持する加圧支持部材である。さらに図中6は熱源であり、7は無端状加熱部材5を張架しもしくは同時に加熱する加熱ローラである。熱量が足りない場合は無端状加熱部材5を外側から、加熱ローラ71または73を接触させて、加熱する方法も取り得る。図中72は、内部に熱源を持たずに回転する従動ローラである。無端状加熱部材5を駆動する駆動源は加熱ローラ7に設け、あるいは配してあるが、これを従動ローラ72側に設け、あるいは配しても良い。図2のような加熱定着ローラ1を用いる構成よりも、この構成は無端状加熱部材5を用いるので、装置全体の大きさに、さほど影響なく、ニップ幅やニップ出口部の変形形状を調整することができるという特性を持っている。ただし、この構成の場合、加圧部材21の幅を加熱部材8の幅に比べて同等、もしくは小さく設定する必要がある。
図5は、図2及び図4に示した実施例の定着装置(昭和電線製の加熱定着ローラ:外径φ27mm、加圧部材21のゴム厚さ1.0mm、ゴム硬度8Hs(JIS−A)、ゴム永久歪4%、ゴム軸方向長さ230mm)に荷重40kgfを加え、加圧部材21の構成を種々変更し、加熱定着ローラ1の軸方向中央部A及び端部Bに関してニップ幅とコールドオフセットの発生状況を試験した結果を示す図である。実験の設定はすべて同じ条件で、加圧部材21の構成だけを変えて行った。記録媒体32としてカット用紙を用いた。この実験では坪量55g/cmの一般的な用紙上にフルカラー画像を前面ベタで付着させ、図1に示した定着装置にて実験を行った。その結果、加圧部材21の端部Bでの硬度及び厚みが中央部Aに対して大きい場合、端部でもニップ幅が確保でき、コールドオフセットの発生が起こらなかった。ここで、ニップ幅はOHPフィルム(3M社製のOHPフィルムCG3700)を用い、定着部位のニップ領域をOHPフィルムが通過したときに電源をOFFさせ、12秒間にわたりニップ領域にOHPフィルムを挟ませ、その後に定着装置の圧を解除することにより、OHPフィルムを取り出し、熱によりニップができた領域を測定した値である。また、コールドオフセットは、定着後のカット用紙を白色布(サカタインクス社製ハニコット♯440)を用いてこすったときに未定着のトナーが白色布についてないかを確認して行った。コールドオフセットがなかったものを○、生じたものを×として示してある。
加圧部材21の硬度が中央部Aと同じ場合や厚みが小さい場合、押圧による端部の厚みが中央部よりも薄くなるためにニップ幅が小さくなり、コールドオフセットが起こった。また、表面に表面コート剤Cを塗布して中央部と端部で硬度及び厚み、体積を変えることにより、ニップ幅を均一にできるという同様の結果が得られた。しかし、端部Bは中央部Aに対して20%以下であり、これが20%より大きい場合、端部Bの方が硬度が大きいため分離に不利になる。あくまで、中央部Aのゴム硬度を小さいものにして分離性を向上させることが好ましい。また、中央部A及び端部Bの厚みは平均値を示し、中央部Aと端部Bは滑らかな曲線のニップである必要が不可欠である。当然ながら、中央部Aと端部Bとで厚さ極端な差がある場合は、画像品質上光沢ムラや縦スジなどが生じてしまう。
今回の実験において、図5には記載していないが、ゴム硬度8Hs(JIS−A)、ゴム永久歪4%、ゴム荷重方向厚さ4mmの加圧部材21を用いた定着装置に比べて、ゴム荷重方向厚さを2mmに変更することで、分離性能が良くなることが確認できた。また、加熱定着ローラ1側の弾性層3のゴム永久歪が大きい場合、加熱定着ローラ1の表面形状が局所的に変形し、画像の光沢ムラ等の画像劣化を起こす原因となる。ゴム永久歪が5%以上の場合、光沢ムラが目立ち、ゴム永久歪4%以下が望ましいことが分かっている。さらに、ニップ出口後の加熱定着ローラ1の表面と記録媒体32である記録媒体である用紙表面とのクリアランスが大きいと、用紙は分離しやすいと言う考えから、加熱定着ローラ1の外径もこのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。加熱定着ローラ1の外径がφ28mm以上の場合、分離性能が低下するのが確認できている。従って、加熱定着ローラ1の外径はφ28mm以下が望ましいことは当然である。さらに、加熱定着ローラ1の弾性層3の厚さも、加熱定着ローラ1の表面と用紙表面とのクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。ゴム厚さが0.8mm以下の場合、分離性能が低下することが分かっている。これは加熱定着ローラ1の弾性層3の厚さが薄くなるにつれて変形量が小さくなり、ニップ出口部の用紙突出姿勢を適正な状態に出来ないためと考えられる。従って、加熱定着ローラ1の弾性層3の厚さは0.8mm以上が望ましい。同じく、加熱定着ローラ1の弾性層3のゴム硬度も、分離時のクリアランスを決めるパラメータのひとつであることが分かる。ゴム硬度が8Hs(JIS−A)以上の場合、分離性能が低下することが分かっている。これは加熱定着ローラ1の弾性層3の硬度が高くなるにつれ、変形量が小さくなり、ニップ出口部の用紙突出姿勢を適正な状態に出来ないためと考えられる。従って、加熱定着ローラ1の弾性層3のゴム硬度は8Hs(JIS−A)以下が望ましい。さらに、加圧部材21のゴム永久歪が大きい場合、ニップ形状の経時的変形が起き、定着特性及び分離特性が不安定になる可能性がある。加圧部材21のゴム永久歪が5%以上の場合、100時間以上の加熱空転後の分離特性が低下することが確認できた。従って、加圧部材21のゴム永久歪4%以下が望ましい。
図6は上述の実験に用いた加圧部材21あるいはその弾性層における中央部Aと端部Bにおける構成例を示した図である。また図7は同じく表面に表面コート剤を塗布した例の構成を示した図である。図6、図7の両例ともに図5の実験結果から加圧部材21の端部に硬度の大きいものを用いることでニップが均一に保て、コールドオフセットの発生を抑えることができた。
すなわち本発明によれば、ニップ形成時に加圧部材21が押圧によりそのスラスト方向に伸びるのを防ぎ、均一にニップを確保できるため、連続通紙での端部のコールドオフセットを防ぐことができる。また、加圧部材21の中央部Aと端部Bに対して端部Bの断熱層全体に占める割合を適正化することで端部の局所的な変形を防ぎ、加圧部材のスラスト方向に対して均一にニップを確保でき、端部のコールドオフセットを防ぎことができる。また、端部Bの厚みを中央部Aに対して大きくすることで弾性変形の変化率を適正化することを実施しても良い。
さらに、熱膨張の少ない弾性材を両端の端部Bに用い、いわば断熱層を形成すること、及び、この端部Bの上面が、中央部Aとの境部分からスラスト方向で上方へ傾斜する斜面形状を有し、これにより、中央部Aがスラスト方向に伸びるのをストッパーの役割として防止することができる。そして表面に表面コート剤を塗布することにより、端部Bが中央部Aに対して厚みが大きいことで、均一のニップを確保できる。また端部Bの断熱層を形成する部分の硬度を中央部Aに対して大きくすれば、変形率の変化を適正化することができる。またゴム硬度とゴム厚さを適正化すること、永久歪を適正化すること、ゴム硬度とゴム厚さを適正化すること等を実施して、加圧部材の歪みを適正化し、均一のニップを確保できることが好ましい。なお加圧手段に加圧部材に代えて加圧ベルトを用いることで、高速化にも対応可能となる。
本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図 図1に示す画像形成装置に採用されている定着装置の構成図 図2の構成で加圧部材を加熱定着ローラに圧接した時に得られるニップ部領域で加圧部材のスラスト方向におけるニップ幅を示す図 本発明の実施例2を示す図 図2及び図4に示した実施例に関する実験例の結果を示す図 図5で結果を示した実験に用いた加圧部材における中央部と端部における構成例の図 同じく加圧部材の表面に表面コート剤を塗布した例の構成を示した図
符号の説明
1:加熱定着ローラ
2:表面被覆層
3:弾性層
4:芯金
5:無端状加熱部材
6:熱源
7:加熱ローラ
8:加熱部材
9:加圧支持部材
10、11:加圧スプリング
21:加圧部材
22:支持部材
23:無端状部材
24:ガイド
25:低摩擦部材
27:潤滑油供給部材
31:未定着トナー
32:記録媒体
33:定着画像
71、73:加熱ローラ
72:従動ローラ
100:画像形成装置
110:感光体
112:スコロトロン帯電装置
113:ROS(レーザ出力部)
114:現像装置
115:転写装置
116:定着装置
117:用紙トレイ
118:クリーナ
119:除電装置
A:加圧部材あるいはその弾性層のスラスト方向中央部
B:同端部
C:表面コート剤
P:用紙
R:露光光

Claims (12)

  1. 熱源を有して加熱定着を行う定着装置であって、逆クラウン形状にたわんだ外形状を有するとともに内部に熱源を有する対向ローラと、該対向ローラとニップ部を形成する加圧手段とを備え、
    該加圧手段が、弾性層を有する加圧部材と、該加圧部材を前記ニップ部側へ押圧する部材と、前記加圧部材によって前記対向ローラに押し付ける無端部材を備え、
    該加圧手段の外形状が該対向ローラの逆クラウン形状に対応するクラウン形状となって前記無端部材を前記対向ローラに押し付けるように、前記加圧手段の中央部を前記押圧する部材で押圧し、前記加圧部材がなす前記弾性層を変形させる定着装置において、
    前記弾性層が、前記加圧手段のスラスト方向での中央部と端部が異なるゴム硬度を有し、該端部のゴム硬度が前記中央部のゴム硬度より大きく、かつ、
    前記端部の上面が、前記中央部との境部分から前記スラスト方向で上方へ傾斜する斜面形状を有し、前記中央部が前記スラスト方向に伸びるのを防ぐストッパーとなる、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1記載の定着装置において、前記加圧手段は、加圧部材と、該加圧部材を支持する支持部材と、前記加圧部材と前記支持部材を前記対向ローラ側に加圧する加圧スプリングと、前記加圧手段が内側に位置する無端ベルト状部材と、該無端状部材の搬送経路を規定するガイドを備えていることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2記載の定着装置において、前記弾性層の端部の厚みが前記中央部に対して100%以上130%以内であることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の端部の材質に、前記中央部の材質より熱膨張の少ないものを用いたことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の表面にコート剤を塗布し、前記端部の表面のコート剤の厚みを前記中央部の表面のコート剤の厚みより大きくしたことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項5に記載の定着装置において、前記弾性層の端部表面のコート剤の塗布後の硬度が、前記中央部表面のコート剤の塗布後の硬度より大きいことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の中央部のゴム硬度が8Hs(JIS−A)以下で、ゴム荷重方向厚さが2mm以下であることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の定着装置において、前記弾性層の中央部の永久歪が4%以下、ゴム荷重方向の厚さが2mm以下であることを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の定着装置において、加熱定着ローラとなる前記対向ローラの外径が28mm以下で、弾性層を有し、そのスラスト方向中央部のゴム硬度が8Hs(JIS−A)以下、ゴム厚さが0.8mm以上であることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の定着装置において、前記対向ローラの弾性層の永久歪4%以下であることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧手段の弾性層の弾性係数K=EA/t(E=ヤング率、A=ニップ面積、t=荷重方向厚さ)を、該加圧手段のスラスト方向で中央部よりも端部のほうを高くしたことを特徴とする定着装置。
  12. 異なる色のトナー像を形成する複数の現像手段と、前記現像手段のトナー像を表面に付着させる感光手段と、前記感光手段のトナー像を転写する中間転写手段と、前記中間転写手段のトナー像を記録媒体に転写する転写手段とを有し、前記請求項1から11のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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