JP2017062379A - 液体現像剤 - Google Patents

液体現像剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2017062379A
JP2017062379A JP2015188298A JP2015188298A JP2017062379A JP 2017062379 A JP2017062379 A JP 2017062379A JP 2015188298 A JP2015188298 A JP 2015188298A JP 2015188298 A JP2015188298 A JP 2015188298A JP 2017062379 A JP2017062379 A JP 2017062379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
liquid developer
less
mass
improving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015188298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6507069B2 (ja
JP2017062379A5 (ja
Inventor
山田 達也
Tatsuya Yamada
達也 山田
伸通 神吉
Nobumichi Kamiyoshi
伸通 神吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2015188298A priority Critical patent/JP6507069B2/ja
Priority to US15/762,854 priority patent/US10495994B2/en
Priority to EP16848355.0A priority patent/EP3358418B1/en
Priority to PCT/JP2016/064150 priority patent/WO2017051565A1/ja
Publication of JP2017062379A publication Critical patent/JP2017062379A/ja
Publication of JP2017062379A5 publication Critical patent/JP2017062379A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6507069B2 publication Critical patent/JP6507069B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/0804Preparation methods whereby the components are brought together in a liquid dispersing medium
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/081Preparation methods by mixing the toner components in a liquefied state; melt kneading; reactive mixing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/125Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by the liquid
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • G03G9/131Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • G03G9/132Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • G03G9/13Developers with toner particles in liquid developer mixtures characterised by polymer components
    • G03G9/133Graft-or block polymers

Abstract

【課題】小粒径、低粘度かつ幅広い温度で定着可能な液体現像剤及びその製造方法に関すること。
【解決手段】樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤であって、前記樹脂が軟化点100℃以上の樹脂Hと軟化点が93℃以下の樹脂Lを含有し、該樹脂Hがポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂HCであり、該樹脂Lがポリエステル樹脂LP又はポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂LCであり、前記複合樹脂HC及び複合樹脂LCが両反応性モノマーを介してポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が化学結合した樹脂である、液体現像剤、並びにその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる液体現像剤及びその製造方法に関する。
電子写真用現像剤には、着色剤及び結着樹脂を含む材料からなるトナー成分を乾式状態で用いる乾式現像剤と、トナー成分が絶縁性液体中に分散した液体現像剤がある。
液体現像剤では、トナー粒子が絶縁性液体中に油中分散しているので、乾式現像剤と比べ小粒径化が可能である。従って、オフセット印刷を凌駕する高画質の印刷物を得ることができるので、商業印刷用途に適している。近年、高速化への要求が高まっていることから、液体現像剤の低粘度化が求められている。つまり、トナー粒子が小粒径、低粘度で安定に分散した液体現像剤が求められている。
特許文献1には、定着性、耐オフセット性、発色性に優れ、優れた保存安定性を兼ね備えることで、長期にわたって安定した出力画像を得ることができる液体現像剤を提供することを目的として、アミノ基を有するエチレン性不飽和単量体と炭素数4〜24のアルキル基を含有するエチレン性不飽和単量体とを重合してなる高分子分散剤や、融点が25℃以上でキャリア液に不溶な可塑剤を含む液体現像剤が開示されている。
特許文献2には、厚紙定着性とドキュメントオフセット性の両方に優れた液体現像剤を提供することを目的として、炭素数1〜4のアルキル基を1又は2個有していてもよいスチレン及び又は(メタ)アクリル酸アルキル及び又はアクリル酸及びメタクリル酸からなるビニル系共重合体樹脂と、酸成分として3官能以上の芳香族化合物を全酸成分に対して5モル%以上50モル%以下の割合で含むポリエステル樹脂を1:9〜9:1の比率で含む樹脂からなるトナー粒子と、塩基性高分子分散剤とを含むことを特徴とする液体現像剤が開示されている。
特開2014−92579号公報 特開2012−58389号公報
近年、高速化への要求が高まっていることから、少ない熱量で溶融定着可能なトナー、すなわち低温定着性に優れるトナーが求められている。さらに、従来速度でもホットオフセットを起こすことなく定着する必要があるため、幅広い温度で定着可能なトナーが求められている。
しかしながら、トナーの溶融性を高めて低温定着性を改良した場合、ホットオフセットを起こしやすく、幅広い温度で定着可能なトナーを得ることは困難である。
本発明は、小粒径、低粘度かつ幅広い温度で定着可能な液体現像剤及びその製造方法に関する。
本発明は、
〔1〕 樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤であって、前記樹脂が軟化点100℃以上の樹脂Hと軟化点が93℃以下の樹脂Lを含有し、該樹脂Hがポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂HCであり、該樹脂Lがポリエステル樹脂LP又はポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂LCであり、前記複合樹脂HC及び複合樹脂LCが両反応性モノマーを介してポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が化学結合した樹脂である、液体現像剤、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の液体現像剤の製造方法であって、
工程1:樹脂H及び樹脂Lを含む樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、特定の絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含む、液体現像剤の製造方法
に関する。
本発明の液体現像剤は、小粒径、低粘度かつ幅広い温度で定着可能であるという効果を奏する。
本発明の液体現像剤は、樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が絶縁性液体中に分散した液体現像剤であって、樹脂が軟化点100℃以上の樹脂Hと軟化点が93℃以下の樹脂Lを含有し、樹脂Hがポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂HCであり、樹脂Lがポリエステル樹脂LP又はポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂LCであり、複合樹脂HC及び複合樹脂LCが両反応性モノマーを介してポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が化学結合した樹脂であるという点に特徴を有しており、小粒径、低粘度かつ幅広い温度で定着可能である。
このような効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。
低軟化点の樹脂に高軟化点の複合樹脂をブレンドすることで、複合樹脂中の高分子量のスチレン系樹脂部分がトナーの粘弾性を高め、低温定着性を維持しながら耐ホットオフセット性が向上し、定着幅が広がる。また、複合樹脂中のスチレン系樹脂はポリエステル樹脂に比べ分子間力が弱く、高分子量でも粉砕しやすいため、湿式粉砕性が向上し、小粒径化が向上すると考えられる。また、分子間力が弱いためにトナー粒子同士が軟凝集体を形成し難く、現像液の粘度も低下すると考えられる。
[樹脂]
樹脂Hの軟化点は、耐ホットオフセット性を向上させる観点から、100℃以上、好ましくは102℃以上、より好ましくは104℃以上であり、そして、トナーの低温定着性を向上させる観点及び湿式粉砕性を向上させる観点から、好ましくは160℃以下、より好ましくは130℃以下、さらに好ましくは115℃以下である。
また、樹脂Lの軟化点は、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点、及び耐ホットオフセット性を向上させる観点から、好ましくは70℃以上、より好ましくは75℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、そして、トナーの低温定着性を向上させる観点及び湿式粉砕性を向上させる観点から、93℃以下、好ましくは91℃以下、より好ましくは90℃以下である。
樹脂Hと樹脂Lの軟化点の差は、トナーを幅広い温度で定着させる観点から、好ましくは10℃以上、より好ましくは14℃以上であり、そして、樹脂や顔料、添加剤をトナー中に均一に分散させる観点から、好ましくは35℃以下、より好ましくは30℃以下、さらに好ましくは20℃以下である。
樹脂Hは、ポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂HCであり、樹脂Lは、ポリエステル樹脂LP又はポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂LCである。
複合樹脂HC及び複合樹脂LCにおいて、ポリエステル樹脂は、2価以上のアルコールを含むアルコール成分と2価以上のカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物であることが好ましい。以降、複合樹脂に関する記載においては、明記がない限り、複合樹脂HC及び複合樹脂LCの両方に該当することとする。
2価のアルコールとしては、例えば、炭素数2以上20以下、好ましくは炭素数2以上15以下のジオールや、式(I):
Figure 2017062379
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の平均値は好ましくは1以上16以下、より好ましくは1以上8以下、さらに好ましくは1.5以上4以下である。)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。炭素数2以上20以下のジオールとして、具体的には、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
アルコール成分としては、トナーの低温定着性を向上させる観点、及びトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましい。式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
3価以上のアルコールとしては、炭素数3以上20以下、好ましくは炭素数3以上10以下の3価以上のアルコールが挙げられる。具体的には、ソルビトール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
複合樹脂における2価以上のアルコールの含有量は、アルコール成分中、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上である。
2価のカルボン酸系化合物としては、例えば、炭素数3以上30以下、好ましくは炭素数3以上20以下、より好ましくは炭素数3以上10以下のジカルボン酸、又はそれらの無水物、炭素数1以上3以下のアルキルエステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸や、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
3価以上のカルボン酸系化合物としては、例えば、炭素数4以上20以下、好ましくは炭素数6以上20以下、より好ましくは炭素数9以上10以下の3価以上のカルボン酸、又はそれらの無水物、炭素数1以上3以下のアルキルエステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、トナーの帯電性を向上させる観点、及びトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、テレフタル酸又はフマル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。テレフタル酸の含有量は、カルボン酸成分中、好ましくは10モル%以上、より好ましくは20モル%以上、さらに好ましくは30モル%以上である。
複合樹脂における2価以上のカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上である。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、ポリエステル樹脂の分子量及び軟化点を調整する観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステル樹脂におけるカルボン酸成分とアルコール成分との当量比(COOH基/OH基)は、ポリエステル樹脂の軟化点を調整する観点から、好ましくは0.70以上、より好ましくは0.75以上であり、そして、好ましくは1.10以下、より好ましくは1.05以下である。
アルコール成分とカルボン酸成分の重縮合反応は、不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180℃以上250℃以下程度の温度で行うことができる。エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられ、エステル化触媒とともに用い得るエステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下である。エステル化助触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
スチレン系樹脂は、少なくとも、スチレン、又はα−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体(以下、スチレンとスチレン誘導体をまとめて「スチレン化合物」という)を含む原料モノマーの付加重合体である。
スチレン化合物、好ましくはスチレンの含有量は、スチレン樹脂の原料モノマー中、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、そして、トナーの低温定着性を向上させる観点及び湿式粉砕性を向上させる観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは93質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下である。
また、スチレン系樹脂は、原料モノマーとして(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含んでも良い。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが好ましい。ここで、「(イソ又はターシャリー)」、「(イソ)」は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を含むことを意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルであることを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの双方の場合を含むことを示す。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキル基の炭素数は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上であり、そして、好ましくは12以下、より好ましくは10以下である。なお、該アルキルエステルの炭素数は、エステルを構成するアルコール成分由来の炭素数をいう。
スチレンアクリル樹脂の原料モノマーには、スチレン化合物及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の原料モノマー、例えば、エチレン、プロピレン等のエチレン性不飽和モノオレフィン類;ブタジエン等のジオレフィン類;塩化ビニル等のハロビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸エステル;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニリデンクロリド等のビニリデンハロゲン化物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類等が含まれていてもよい。
スチレン系樹脂の原料モノマーの付加重合反応は、例えば、ジクミルパーオキサイド等の重合開始剤、架橋剤等の存在下、有機溶媒存在下又は無溶媒下で、常法により行うことができるが、温度条件としては、好ましくは110℃以上、より好ましくは140℃以上であり、そして、好ましくは200℃以下、より好ましくは170℃以下である。
付加重合反応の際に有機溶媒を使用する場合、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン等を用いることができる。有機溶媒の使用量は、スチレン系樹脂の原料モノマー100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下が好ましい。
本発明において、複合樹脂は、トナーを幅広い温度で定着させる観点から、ポリエステル樹脂の原料モノマー及びスチレン系樹脂の原料モノマーのいずれとも反応し得る、両反応性モノマーを介してポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が化学結合した樹脂である。
両反応性モノマーは、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基、好ましくは水酸基及び/又はカルボキシ基、より好ましくはカルボキシ基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物であり、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、重縮合反応及び付加重合反応の反応性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸及びフマル酸からなる群より選ばれた少なくとも1種がより好ましい。但し、重合禁止剤と共に用いた場合は、フマル酸等のエチレン性不飽和結合を有する多価カルボン酸系化合物は、ポリエステル樹脂の原料モノマーとして機能する。この場合、フマル酸等は両反応性モノマーではなく、ポリエステル樹脂の原料モノマーである。
両反応性モノマーの使用量は、低温定着性の観点から、ポリエステル樹脂のアルコール成分の合計100モルに対して、好ましくは1モル以上、より好ましくは2モル以上であり、そして、スチレン系樹脂とポリエステル樹脂との分散性を高め、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは30モル以下、より好ましくは20モル以下、さらに好ましくは10モル以下である。
また、両反応性モノマーの使用量は、低温定着性の観点から、スチレン系樹脂の原料モノマーの合計100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、スチレン系樹脂とポリエステル樹脂との分散性を高め、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。ここで、スチレン系樹脂の原料モノマーの合計に重合開始剤は含める。
両反応性モノマーを用いて得られる複合樹脂は、具体的には、以下の方法により製造することが好ましい。両反応性モノマーは、トナーの耐久性を向上させる観点、トナーの低温定着性及び耐熱保存性を向上させる観点から、スチレン系樹脂の原料モノマーとともに付加重合反応に用いることが好ましい。
(i) ポリエステル樹脂の原料モノマーによる重縮合反応の工程(A)の後に、スチレン系樹脂の原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合反応の工程(B)を行う方法
この方法では、重縮合反応に適した反応温度条件下で工程(A)を行い、反応温度を低下させ、付加重合反応に適した温度条件下で工程(B)を行う。スチレン系樹脂の原料モノマー及び両反応性モノマーは、付加重合反応に適した温度で反応系内に添加にすることが好ましい。両反応性モノマーは付加重合反応をすると共にポリエステル樹脂とも反応する。
工程(B)の後に、再度反応温度を上昇させ、必要に応じて架橋剤となる3価以上のポリエステル樹脂の原料モノマー等を重合系に添加し、工程(A)の重縮合反応や両反応性モノマーとの反応をさらに進めることができる。
(ii) スチレン系樹脂の原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合反応の工程(B)の後に、ポリエステル樹脂の原料モノマーによる重縮合反応の工程(A)を行う方法
この方法では、付加重合反応に適した反応温度条件下で工程(B)を行い、反応温度を上昇させ、重縮合反応に適した温度条件下で、工程(A)の重縮合反応を行う。両反応性モノマーは付加重合反応と共に重縮合反応にも関与する。
ポリエステル樹脂の原料モノマーは、付加重合反応時に反応系内に存在してもよく、重縮合反応に適した温度条件下で反応系内に添加してもよい。前者の場合は、重縮合反応に適した温度でエステル化触媒を添加することで重縮合反応の進行を調節できる。
(iii) ポリエステル樹脂の原料モノマーによる重縮合反応の工程(A)とスチレン系樹脂の原料モノマー及び両反応性モノマーによる付加重合反応の工程(B)とを、並行して進行する条件で反応を行う方法
この方法では、付加重合反応に適した反応温度条件下で工程(A)と工程(B)とを並行して行い、反応温度を上昇させ、重縮合反応に適した温度条件下で、必要に応じて架橋剤となる3価以上のポリエステル樹脂の原料モノマーを重合系に添加し、工程(A)の重縮合反応をさらに行うことが好ましい。その際、重縮合反応に適した温度条件下では、ラジカル重合禁止剤を添加して重縮合反応だけを進めることもできる。両反応性モノマーは付加重合反応と共に重縮合反応にも関与する。
上記(i)の方法においては、重縮合反応を行う工程(A)の代わりに、予め重合した重縮合系樹脂を用いてもよい。上記(iii)の方法において、工程(A)と工程(B)を並行して進行する条件で反応を行う際には、ポリエステル樹脂の原料モノマーを含有した混合物中に、スチレン系樹脂の原料モノマーを含有した混合物を滴下して反応させることもできる。
上記(i)〜(iii)の方法は、同一容器内で行うことが好ましい。
複合樹脂におけるスチレン系樹脂とポリエステル樹脂の質量比(スチレン系樹脂/ポリエステル樹脂)は、低温定着性、耐ホットオフセット性、及び流動性に優れる観点から、好ましくは3/97以上、より好ましくは7/93以上、さらに好ましくは10/90以上であり、そして、好ましくは45/55以下、より好ましくは40/60以下、さらに好ましくは35/65以下、さらに好ましくは30/70以下、さらに好ましくは25/75以下である。なお、上記の計算において、ポリエステル樹脂の質量は、用いられるポリエステル樹脂の原料モノマーの質量から、重縮合反応により脱水される反応水の量(計算値)を除いた量であり、両反応性モノマーの量は、ポリエステル樹脂の原料モノマー量に含める。また、スチレン系樹脂の量は、スチレン系樹脂の原料モノマー量であり、重合開始剤の量は含める。
ポリエステル樹脂LPは、2価以上のアルコールを含むアルコール成分と2価以上のカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物であることが好ましい。
アルコール成分としては、前記複合樹脂HCのポリエステル樹脂のアルコール成分と同様のアルコールが挙げられる。
2価のアルコールとしては、例えば、炭素数2以上20以下、好ましくは炭素数2以上15以下のジオールや、前記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。炭素数2以上20以下のジオールとして、具体的には、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
アルコール成分としては、トナーの低温定着性を向上させる観点、及びトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましい。式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
3価以上のアルコールとしては、炭素数3以上20以下、好ましくは炭素数3以上10以下の3価以上のアルコールが挙げられる。具体的には、ソルビトール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
ポリエステル樹脂LPにおける2価以上のアルコールの含有量は、アルコール成分中、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上である。
2価のカルボン酸系化合物としては、例えば、炭素数3以上30以下、好ましくは炭素数3以上20以下、より好ましくは炭素数3以上10以下のジカルボン酸、又はそれらの無水物、炭素数1以上3以下のアルキルエステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸や、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数2以上20以下のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
3価以上のカルボン酸系化合物としては、例えば、炭素数4以上20以下、好ましくは炭素数6以上20以下、より好ましくは炭素数9以上10以下の3価以上のカルボン酸、又はそれらの無水物、炭素数1以上3以下のアルキルエステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、トナーの帯電性を向上させる観点、及びトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、テレフタル酸又はフマル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。テレフタル酸の含有量は、カルボン酸成分中、好ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上である。
ポリエステル樹脂LPにおける2価以上のカルボン酸系化合物の含有量は、カルボン酸成分中、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上である。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、ポリエステル樹脂の分子量及び軟化点を調整する観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステル樹脂LPにおけるカルボン酸成分とアルコール成分との当量比(COOH基/OH基)は、ポリエステル樹脂の軟化点を調整する観点から、好ましくは0.70以上、より好ましくは0.75以上であり、そして、好ましくは1.10以下、より好ましくは1.05以下である。
アルコール成分とカルボン酸成分の重縮合反応は、不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180℃以上250℃以下程度の温度で行うことができる。エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられ、エステル化触媒とともに用い得るエステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下である。エステル化助触媒の使用量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
なお、本発明において、ポリエステル樹脂LPは、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルが挙げられる。
樹脂Hのガラス転移温度は、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは45℃以上、さらに好ましくは50℃以上であり、そして、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは70℃以下、より好ましくは65℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。
樹脂Hの酸価は、トナーの帯電性を向上させる観点から、好ましくは5mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上、さらに好ましくは20mgKOH/g以上であり、そして、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは60mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下、さらに好ましくは40mgKOH/g以下である。
樹脂Lのガラス転移温度は、トナーの耐久性を向上させる観点から、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50℃以上であり、そして、トナーの低温定着性を向上させる観点から、好ましくは65℃以下、より好ましくは60℃以下、さらに好ましくは55℃以下である。
樹脂Lの酸価は、トナーの帯電性を向上させる観点から、好ましくは3mgKOH/g以上、より好ましくは5mgKOH/g以上、さらに好ましくは10mgKOH/g以上であり、そして、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは40mgKOH/g以下、さらに好ましくは20mgKOH/g以下である。
樹脂Hと樹脂Lの質量比(樹脂H/樹脂L)は、耐ホットオフセット性を向上させる観点から、好ましくは2/8以上、より好ましくは3/7以上、さらに好ましくは4/6以上であり、そして、トナーの低温定着性を向上させる観点及び湿式粉砕性を向上させる観点から、好ましくは8/2以下、より好ましくは7/3以下、さらに好ましくは6/4以下である。
樹脂Hと樹脂Lの総量は、樹脂中、好ましく80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
[顔料]
顔料としては、トナー用着色剤として用いられている顔料のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等を用いることができる。本発明において、トナー粒子は、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
顔料の含有量は、トナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径にできる観点、低温定着性を向上させる観点、及びトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、樹脂100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下であり、そして、画像濃度を向上させる観点から、樹脂100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、さらに好ましくは15質量部以上である。
本発明では、トナー原料として、さらに、離型剤、荷電制御剤、荷電制御樹脂、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を適宜使用してもよい。
[トナー粒子の製造方法]
トナー粒子を得る方法としては、樹脂や顔料を含有するトナー原料を溶融混練し、得られた溶融混練物を粉砕して得る方法、水系樹脂分散液と水系顔料分散液を混合し樹脂粒子と顔料粒子を合一させる方法、及び水系樹脂分散液と顔料を高速攪拌する方法等が挙げられる。現像性及び定着性を向上させる観点から、トナー原料を溶融混練した後に粉砕する方法が好ましい。
樹脂及び顔料を含有するトナー原料は、あらかじめヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル等の混合機で混合した後、混練機に供給することが好ましく、樹脂中での顔料分散性を向上させる観点から、ヘンシェルミキサーがより好ましい。
ヘンシェルミキサーでの混合は、攪拌の周速度、及び混合時間を調整しながら行う。周速度は、顔料分散性を向上させる観点から、好ましくは10m/sec以上30m/sec以下である。また、攪拌時間は、顔料分散性を向上させる観点から、好ましくは1分以上10分以下である。
次いで、トナー原料の溶融混練は、密閉式ニーダー、一軸もしくは二軸の混練機、連続式オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができる。本発明の製造方法においては、顔料分散性を向上させる観点、及び粉砕後のトナー粒子の収率を向上させる観点から、オープンロール型混練機が好ましい。
オープンロール型混練機とは、溶融混練部が密閉されておらず開放されているものをいい、溶融混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。本発明で使用するオープンロール型混練機は、ロールの軸方向に沿って設けられた複数の原料供給口と混練物排出口を備えており、生産効率の観点から、連続式オープンロール型混練機であることが好ましい。
オープンロール型混練機は、少なくとも温度の異なる2本の混練用ロールを有していることが好ましい。ロール温度は、例えば、ロール内部に通す熱媒体の温度により調整することができ、各ロールには、ロール内部を2箇所以上に分割して温度の異なる熱媒体を通じてもよい。
高回転側ロールの原料投入側端部温度は、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及び顔料のポリエステル樹脂への分散性を向上させる観点から、80℃以上、160℃以下が好ましく、同様の観点から、低回転側ロールの原料投入側端部温度は30℃以上、100℃以下が好ましい。
高回転側ロールは、原料投入側端部と混練物排出の端部の設定温度の差が、混練物のロールからの脱離を防止する観点、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及び顔料のポリエステル樹脂への分散性を向上させる観点から、好ましくは2℃以上であり、そして、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下、さらに好ましくは30℃以下である。低回転側ロールは、原料投入側端部と混練物排出端部の設定温度の差が、溶融混練時の機械力を低減し、発熱を抑制する観点、及び顔料の樹脂への分散性を向上させる観点から、好ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下であり、0℃であってもよい。
ロールは、互いに周速度が異なっていることが好ましい。前記の2本のロールを備えたオープンロール型混練機においては、顔料の樹脂への分散性を向上させる観点から、温度の高い加熱ロールが高回転側ロールであり、温度の低い冷却ロールが低回転側ロールであることが好ましい。
高回転側ロールの周速度は、好ましくは2m/min以上、より好ましくは5m/min以上であり、そして、好ましくは100m/min以下、より好ましくは75m/min以下である。また、2本のロールの周速度の比(低回転側ロール/高回転側ロール)は、好ましくは1/10〜9/10、より好ましくは3/10〜8/10である。
2本のロールの間隙(クリアランス)は、混練の上流側端部で好ましくは0.1mm以上であり、そして、好ましくは3mm以下、より好ましくは1mm以下である。
また、各ロールの構造、大きさ、材料等について特に限定はない。ロール表面は、混練に用いられる溝を有しており、この形状は直線状、螺旋状、波型、凸凹型等が挙げられる。
原料混合物の供給速度及び平均滞留時間は、用いるロールのサイズや原料の組成等により異なるので、これらの条件により最適な条件を選択すればよい。
次いで、溶融混練物を粉砕が可能な程度に冷却した後、粉砕工程、及び必要に応じて分級工程等を経て、トナー粒子を得ることができる。
粉砕工程は、多段階に分けてもよい。例えば、溶融混練物を、1〜5mm程度に粗粉砕した後、さらに微粉砕してもよい。また、粉砕工程時の生産性を向上させるために、溶融混練物を疎水性シリカ等の無機微粒子と混合した後、粉砕してもよい。
粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、アトマイザー、ロートプレックス等が挙げられるが、ハンマーミル等を用いてもよい。また、微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、流動層式ジェットミル、気流式ジェットミル、機械式ミル等が挙げられる。
分級工程に用いられる分級機としては、気流式分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられる。なお、必要に応じて粉砕工程と分級工程とを繰り返してもよい。
この工程で得られるトナー粒子の体積中位粒径(D50)は、後述の湿式粉砕工程の生産性を向上させる観点から、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは15μm以下、より好ましくは12μm以下である。なお、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
[液体現像剤の製造方法]
トナー粒子を分散剤の存在下で絶縁性液体中に分散させて液体現像剤が得られる。液体現像剤中のトナー粒子の粒径を小さくする観点、及び液体現像剤の粘度を低減する観点から、トナー粒子を絶縁性液体中に分散させた後、湿式粉砕して液体現像剤を得ることが好ましい。
[絶縁性液体]
絶縁性液体とは、電気が流れにくい液体のことを意味するが、本発明において、絶縁性液体の導電率は、好ましくは1.0×10-11S/m以下、より好ましくは5.0×10-12S/m以下である。また、絶縁性液体は、誘電率が3.5以下であることが好ましい。
絶縁性液体の具体例としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素系溶媒、ポリシロキサン、植物油等が挙げられ、炭化水素系溶媒及びポリシロキサンからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、これらのなかでは、低温定着性の観点から、炭化水素系溶媒がより好ましく、低粘度であり、湿式粉砕性、低温定着性、環境安全性及び保存安定性のバランスに優れていることから、脂肪族炭化水素がさらに好ましい。脂肪族炭化水素としては、パラフィン系炭化水素、炭素数12以上18以下のオレフィン等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。脂肪族炭化水素のなかでは、液体現像剤中のトナー粒子の保存安定性を向上させ、液体現像剤の低温定着性を向上させる観点及び抵抗を高める観点から、パラフィン系炭化水素が好ましく、末端にメチル基を多く有するポリイソブテンがより好ましい。
ポリイソブテンは、イソブテンを公知の方法、例えば触媒を用いたカチオン重合法によって得ることができる。
カチオン重合法に使用される触媒としては、例えば、塩化アルミニウム、酸性イオン交換樹脂、硫酸、フッ化ホウ素及びその錯体等が挙げられる。また、前記触媒に塩基を加えることで重合反応を制御することもできる。
重合反応の際に生じるイソブテンの未反応成分や重合度の高い高沸点成分は、蒸留により除去されることが好ましい。蒸留の方法としては、例えば、単蒸留法、連続蒸留法、水蒸気蒸留法等が挙げられ、これらの方法を単独でまたは組み合わせて行うことができる。蒸留に使用する装置としては、材質、形状、型式等は特に限定されず、例えば、ラシヒリング等の充填物を充填した蒸留塔や皿状の棚を有する棚段蒸留塔等が挙げられる。また蒸留塔の分離能を示す理論段数は10段以上が好ましい。その他、蒸留塔へのフィード量、還流比、取出し量等の条件については、蒸留する装置により適宣選択することが可能である。
重合反応で得られた生成物は重合末端に二重結合を有しているため、水素化反応により水素添加物を得る。水素化反応は、例えば、180〜230℃の温度でニッケルやパラジウム等を水素化触媒として用い、水素を2〜10MPaの圧力で接触させて行うことができる。
ポリイソブテンを含有する絶縁性液体の市販品としては、「NAS-3」、「NAS-4」、「NAS-5H」(以上、いずれも日油(株)製)等が挙げられる。これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
炭化水素系溶媒の含有量は、絶縁性液体中、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
絶縁性液体の沸点は、トナー粒子の分散安定性をより向上させて保存安定性を向上させる観点から、好ましくは120℃以上、より好ましくは140℃以上、さらに好ましくは160℃以上であり、そして、トナーの低温定着性をより向上させる観点、湿式粉砕時にトナーの粉砕性をより向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点及び分散媒蒸気の発生を抑制する観点から、300℃以下、好ましくは280℃以下、より好ましくは260℃以下である。絶縁性液体を2種以上組み合わせて用いる場合には、組み合わせた絶縁性液体混合物の沸点が上記範囲内であることが好ましい。
絶縁性液体の25℃における粘度は、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性をより向上させる観点から、好ましくは0.01mPa・s以上、より好ましくは0.3mPa・s以上、さらに好ましくは0.5mPa・s以上、さらに好ましくは0.7mPa・s以上であり、そして、低温定着性をより向上させる観点、及び湿式粉砕時にトナーの粉砕性をより向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点から、好ましくは5mPa・s以下、より好ましくは4mPa・s以下、さらに好ましくは3mPa・s以下である。絶縁性液体を2種以上組み合わせて用いる場合には、組み合わせた絶縁性液体混合物の粘度が上記範囲内であることが好ましい。
トナー粒子の配合量は、絶縁性液体100質量部に対して、高速印刷性の観点から、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、そして、分散安定性の向上の観点から、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。
[分散剤]
本発明の液体現像剤は、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点、及び湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点から、分散剤を含有する。分散剤は、トナー粒子を絶縁性液体中に安定に分散させるために用いるものである。本発明の液体現像剤は、樹脂、特にポリエステル樹脂への吸着性を向上させる観点から、塩基性吸着基を有する塩基性分散剤を含有することが好ましい。塩基性分散剤としては、ポリイミンとカルボン酸の縮合物が好ましい。
ポリイミンとしては、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、ポリアルキレンイミンが好ましい。具体例としては、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン、ポリブチレンイミン等が挙げられるが、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、ポリエチレンイミンがより好ましい。エチレンイミンの付加モル数は、好ましくは10以上、より好ましくは100以上であり、そして、好ましくは1,000以下、より好ましくは500以下である。
一方、カルボン酸としては、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは炭素数10以上30以下、より好ましくは炭素数12以上24以下、さらに好ましくは炭素数16以上22以下の飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸が好ましく、直鎖の飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸がより好ましい。具体的なカルボン酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の直鎖飽和脂肪族カルボン酸;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の直鎖不飽和脂肪族カルボン酸等が挙げられる。
また、カルボン酸は、ヒドロキシ基等の置換基を有していてもよい。トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、ヒドロキシ基を置換基として有する、ヒドロキシカルボン酸が好ましい。ヒドロキシカルボン酸としては、メバロン酸、リシノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸はその縮合体であってもよい。
上記観点から、カルボン酸としては、好ましくは炭素数10以上30以下、より好ましくは炭素数12以上24以下、さらに好ましくは炭素数16以上22以下のヒドロキシ脂肪族カルボン酸、又はその縮合体が好ましく、12-ヒドロキシステアリン酸又はその縮合体がより好ましい。
縮合物の具体例としては、ソルスパース11200、ソルスパース13940(以上、いずれも日本ルーブリゾール(株)製)等が挙げられる。
縮合物の重量平均分子量は、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは2,000以上、より好ましくは4,000以上、さらに好ましくは8,000以上であり、そして、トナーの粉砕性の観点から、好ましくは50,000以下、より好ましくは40,000以下、さらに好ましくは30,000以下である。
分散剤中の縮合物の含有比率は、トナー粒子の凝集を抑制し、液体現像剤の粘度を低減する観点、及び湿式粉砕時にトナー粒子の粉砕性を向上させ小粒径の液体現像剤を得る観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
ポリイミンとカルボン酸の縮合物以外の分散剤としては、アルキルメタクリレート/アミノ基含有メタクリレートの共重合体、α-オレフィン/ビニルピロリドンの共重合体(アンタロンV-216)等が挙げられる。
分散剤の添加量は、トナー粒子の凝集を抑制し、液体現像剤の粘度を低減する観点から、トナー粒子100質量部に対して、有効分として好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上であり、そして、現像性及び定着性を向上させる観点から、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。
トナー粒子、絶縁性液体、及び分散剤の混合方法としては、攪拌混合装置により攪拌する方法等が好ましい。
撹拌混合装置は、特に限定はされないが、トナー粒子分散液の生産性及び保存安定性を向上させる観点から、高速攪拌混合装置が好ましく、具体的には、デスパ(浅田鉄工(株)製)、T.K.ホモミクサー、T.K.ホモディスパー、T.K.ロボミックス(以上、いずれもプライミクス(株)製)、クレアミックス(エム・テクニック(株)製)、ケイディーミル(ケイディー・インターナショナル社製)等が好ましい。
高速攪拌混合装置により混合することによって、トナー粒子が予備分散され、トナー粒子分散液を得ることができ、次の湿式粉砕による液体現像剤の生産性が向上する。
トナー粒子分散液の固形分濃度は、画像濃度を向上させる観点から、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは33質量%以上であり、そして、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。
[湿式粉砕]
湿式粉砕とは、絶縁性液体中に分散させたトナー粒子を、絶縁性液体に分散した状態で機械的に粉砕処理する方法である。
使用する装置としては、例えば、アンカー翼等の一般に用いられている撹拌混合装置を用いることができる。撹拌混合装置の中では、デスパ(浅田鉄工(株)製)、T.K.ホモミクサー(プライミクス(株)製)等の高速攪拌混合装置、ロールミル、ビーズミル、ニーダー、エクストルーダ等の粉砕機又は混練機等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせることもできる。
これらの中では、トナー粒子の粒径を小さくする観点、及びトナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点、及び分散液の粘度を低減する観点から、ビーズミルの使用が好ましい。
ビーズミルでは、用いるメディアの粒径や充填率、ローターの周速度、滞留時間等を制御することにより所望の粒径、粒径分布を持ったトナー粒子を得ることができる。
以上のように、本発明の液体現像剤は、
工程1:樹脂H及び樹脂Lを含む樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、特定の絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含む方法により製造することが好ましい。
液体現像剤の固形分濃度は、画像濃度を向上させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、そして、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。
液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)は、液体現像剤の画質を向上させる観点から、好ましくは3.0μm以下、より好ましくは2.7μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下であり、そして、液体現像剤の粘度を低減する観点から、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上、さらに好ましくは1.5μm以上である。
液体現像剤の25℃における粘度は、液体現像剤の定着性を向上させる観点から、好ましくは30mPa・s以下、より好ましくは25mPa・s以下、さらに好ましくは20mPa・s以下であり、そして、トナー粒子の分散安定性を向上させ保存安定性を向上させる観点から、好ましくは3mPa・s以上、より好ましくは5mPa・s以上、さらに好ましくは6mPa・s以上、さらに好ましくは7mPa・s以上である。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の液体現像剤及びその製造方法を開示する。
<1> 樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤であって、前記樹脂が軟化点100℃以上の樹脂Hと軟化点が93℃以下の樹脂Lを含有し、該樹脂Hがポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂HCであり、該樹脂Lがポリエステル樹脂LP又はポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂LCであり、前記複合樹脂HC及び複合樹脂LCが両反応性モノマーを介してポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が化学結合した樹脂である、液体現像剤。
<2> 樹脂Lが複合樹脂LCである、前記<1>記載の液体現像剤。
<3> 樹脂Hと樹脂Lの軟化点の差が、10℃以上、好ましくは13℃以上であり、そして、35℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下である、前記<1>又は<2>記載の液体現像剤。
<4> 樹脂Hと樹脂Lの質量比(樹脂H/樹脂L)が、2/8以上、好ましくは3/7以上、より好ましくは4/6以上であり、そして、8/2以下、好ましくは7/3以下、より好ましくは6/4以下である、前記<1>〜<3>いずれか記載の液体現像剤。
<5> 樹脂Hの軟化点が、102℃以上、好ましくは104℃以上であり、そして、160℃以下、好ましくは130℃以下、より好ましくは115℃以下である、前記<1>〜<4>いずれか記載の液体現像剤。
<6> 樹脂Lの軟化点が、70℃以上、好ましくは75℃以上、より好ましくは80℃以上であり、そして、91℃以下、好ましくは90℃以下である、前記<1>〜<5>いずれか記載の液体現像剤。
<7> 複合樹脂HC及び複合樹脂LCにおけるポリエステル樹脂が、2価以上のアルコールを含むアルコール成分と2価以上のカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物である、前記<1>〜<6>いずれか記載の液体現像剤。
<8> アルコール成分が、炭素数2以上20以下、好ましくは炭素数2以上15以下のジオール、及び前記式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物から選ばれた少なくとも1種の2価のアルコールを含む、前記<7>記載の液体現像剤。
<9> カルボン酸成分が、炭素数3以上30以下、好ましくは炭素数3以上20以下、より好ましくは炭素数3以上10以下のジカルボン酸、それらの無水物、及び炭素数1以上3以下のアルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の2価のカルボン酸系化合物を含む、前記<7>又は<8>記載の液体現像剤。
<10> カルボン酸成分が、炭素数4以上20以下、好ましくは炭素数6以上20以下、より好ましくは炭素数9以上10以下の3価以上のカルボン酸、それらの無水物、及び炭素数1以上3以下のアルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の3価以上のカルボン酸系化合物を含む、前記<7>〜<9>いずれか記載の液体現像剤。
<11> 両反応性モノマーが、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物、好ましくは水酸基及び/又はカルボキシ基、より好ましくはカルボキシ基と、エチレン性不飽和結合とを有する化合物である、前記<1>〜<10>いずれか記載の液体現像剤。
<12> 両反応性モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸及び無水マレイン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸及びフマル酸からなる群より選ばれた少なくとも1種である、前記<1>〜<10>いずれか記載の液体現像剤。
<13> 絶縁性液体が、炭化水素系溶媒、ポリシロキサン、及び植物油からなる群より選ばれた少なくとも1種であり、好ましくは、炭化水素系溶媒及びポリシロキサンからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは炭化水素系溶媒、さらに好ましくは脂肪族炭化水素である、前記<1>〜<12>いずれか記載の液体現像剤。
<14> 顔料の含有量が、樹脂100質量部に対して、100質量部以下、好ましくは70質量部以下、より好ましくは50質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下であり、そして、5質量部以上、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上である、前記<1>〜<13>いずれか記載の液体現像剤。
<15> 前記<1>〜<14>いずれか記載の液体現像剤の製造方法であって、
工程1:樹脂H及び樹脂Lを含む樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、特定の絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
を含む、液体現像剤の製造方法。
<16> 分散剤が、塩基性吸着基を有する塩基性分散剤、好ましくはポリイミンとカルボン酸の縮合物を含む、前記<15>記載の液体現像剤の製造方法。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。樹脂等の物性は、以下の方法により測定した。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター「CFT-500D」((株)島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移温度〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業(株)製)を用いて、試料0.01〜0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
〔絶縁性液体と混合する前のトナー粒子の体積中位粒径〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター(株)製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター(株)製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター(株)製)
分散液:電解液にエマルゲン109P(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機(機械名:(株)エスエヌディー製US-1、出力:80W)にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔絶縁性液体の導電率〕
絶縁性液体25gを40mL容のガラス製サンプル管「スクリューNo.7」((株)マルエム製)に入れ、非水系導電率計「DT-700」(Dispersion Technology社製)を用いて、電極を絶縁性液体に浸し、20回測定を行って平均値を算出し、導電率を測定する。数値が小さいほど高抵抗であることを示す。
〔絶縁性液体及び液体現像剤の25℃における粘度〕
10mL容のスクリュー管に測定液を6〜7mL入れ、回転振動式粘度計「ビスコメイトVM-10A-L」((株)セコニック製)を用いて、25℃にて粘度を測定する。
〔絶縁性液体の沸点〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業(株)製)を用いて、試料6.0〜8.0mgをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/minで350℃まで昇温し、吸熱ピークを測定する。最も高温側の吸熱ピークを沸点とする。
〔ポリイミンとカルボン酸の縮合物の重量平均分子量(Mw)〕
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、重量平均分子量を求める。
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.2g/100mLになるように、分散剤をクロロホルムに溶解させる。次いで、この溶液を孔径0.20μmのPTFEタイプメンブレンフィルター「DISMIC-25JP」(東洋濾紙(株)製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2) 分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液として100mmol/LのファーミンDM2098(花王(株)製)のクロロホルム溶液を、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー(株)製のA-500(Mw 5.0×102)、A-5000(Mw 5.97×103)、F-2(Mw 1.81×104)、F-10(Mw 9.64×104)、F-40(Mw 4.27×105))を標準試料として作成したものを用いる。括弧内は分子量を示す。
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー(株)製)
分析カラム:K-804L(昭和電工(株)製)
〔トナー粒子分散液及び液体現像剤の固形分濃度〕
試料10質量部をヘキサン90質量部で希釈し、遠心分離装置「H-201F」((株)コクサン製)を用いて、回転数25000r/minにて、20分間回転させる。静置後、上澄み液をデカンテーションにて除去した後、90質量部のヘキサンで希釈し、同様の条件で再び遠心分離を行う。上澄み液をデカンテーションにて除去した後、下層を真空乾燥機にて0.5kPa、40℃にて8時間乾燥させ、以下の式より固形分濃度を計算する。
Figure 2017062379
〔液体現像剤中のトナー粒子の体積中位粒径(D50)〕
レーザー回折/散乱式粒径測定装置「マスターサイザー2000」(マルバーン社製)を用いて、測定用セルにアイソパーL(エクソンモービル社製、イソパラフィン、25℃における粘度1mPa・s)を加え、散乱強度が5〜15%になる濃度で、粒子屈折率1.58(虚数部0.1)、分散媒屈折率1.42の条件にて、体積中位粒径(D50)を測定する。
樹脂製造例1〔複合樹脂A〜C〕
表1に示すフマル酸及び無水トリメリット酸以外のポリエステル樹脂の原料モノマー、エステル化触媒及びエステル化助触媒を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、マントルヒーターを用いて、230℃に昇温した後、230℃にて8時間反応させ、さらに8.3kPaに減圧して1時間反応させた。
170℃に降温し、表1に示すスチレン系樹脂の原料モノマー、両反応性モノマー及び重合開始剤を滴下ロートにより1時間かけて滴下した。170℃に保持したまま1時間付加重合反応を熟成させた後、210℃に昇温し、8.3kPaにて1時間スチレン系樹脂の原料モノマーの除去及び、両反応性モノマーとポリエステル部位の反応を行った。
さらに、210℃にて、無水トリメリット酸、フマル酸及び重合禁止剤5gを添加し、表1に示す軟化点に達するまで反応を行って、表1に示す物性を有する複合樹脂を得た。
樹脂製造例2(ポリエステル樹脂A、B)
表1に示すフマル酸及び無水トリメリット酸以外のポリエステルの原料モノマー、エステル化触媒及びエステル化助触媒を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10L容の四つ口フラスコに入れ、マントルヒーターを用いて、230℃に昇温した後、230℃にて8時間反応させ、8.3kPaに減圧して1時間反応させた。
さらに、210℃にて、無水トリメリット酸、フマル酸及び重合禁止剤5gを添加し、表1に示す軟化点に達するまで反応を行って、表1に示す物性を有するポリエステル樹脂を得た。
Figure 2017062379
実施例1〜5及び比較例1〜3
表2に示す樹脂 80質量部及び顔料「ECB-301」(大日精化工業(株)製、フタロシアニンブルー15:3)20質量部を、予め20L容のヘンシェルミキサーを使用し、回転数1500r/min(周速度21.6m/sec)で3分間攪拌混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
〔溶融混練条件〕
連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(日本コークス工業(株)製、ロール外径:14cm、有効ロール長:55cm)を使用した。連続式二本オープンロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度75r/min(32.4m/min)、低回転側ロール(バックロール)周速度35r/min(15.0m/min)、混練物供給口側端部のロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が90℃及び混練物排出側が85℃であり、低回転側ロールの原料投入側が35℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の上記混練機への供給速度は10kg/h、上記混練機中の平均滞留時間は約3分間であった。
上記で得られた混練物を冷却ロールで圧延冷却した後、ハンマーミルを用いて1mm程度に粗粉砕した。得られた粗粉砕物を気流式ジェットミル「IDS」(日本ニューマチック(株)製)により微粉砕及び分級し、体積中位粒径(D50)が10μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子35質量部と絶縁性液体「NAS-4」(日油(株)製、ポリイソブテン、導電率:1.52×10-12S/m、沸点:247℃、25℃における粘度:2mPa・s)62.9質量部、及び塩基性分散剤「ソルスパース11200」(日本ルーブリゾール(株)製、ポリイミンとカルボン酸の縮合物、有効分 50%、重量平均分子量:10,400)2.1質量部を1L容のポリエチレン製容器に入れ、「T.K.ロボミックス」(プライミクス(株)製)を用いて、氷冷下、回転数7000r/minにて30分間攪拌を行い、固形分濃度36質量%のトナー粒子分散液を得た。
次に、得られたトナー粒子分散液を、直径0.8mmのジルコニアビーズを用いて、体積充填率60体積%にて、6筒式サンドミル「TSG-6」(アイメックス(株)製)で回転数1300r/min(周速度4.8m/sec)にて表2に示す体積中位粒径(D50)になるまで湿式粉砕した。ビーズをろ過により除去した後、ろ液100質量部に対し絶縁性液体「NAS-4」(日油(株)製)40質量部を加えて希釈し、固形分濃度を26質量%の、表2に示す物性を有する液体現像剤を得た。
試験例〔定着性〕
「PODグロスコート紙」(王子製紙(株)製)に液体現像剤を滴下し、ワイヤーバーにより乾燥後の質量が1.2g/m2になるように薄膜を作製した。その後、80℃の恒温槽中で10秒間保持した。
続いて、「OKI MICROLINE 3010」((株)沖データ製)から取り出した定着機を用いて、定着ロールの温度が80℃、定着速度が280mm/secで定着処理を行った。その後、定着ロール温度を160℃まで10℃ずつ上昇させながら、上記のような定着処理を行い、各温度で定着画像を得た。
得られた定着画像にメンディングテープ「Scotchメンディングテープ810」(スリーエムジャパン(株)製、幅18mm)を貼り付け、500gの荷重がかかるようにローラーでテープに圧力をかけた後、テープを剥離した。テープ剥離前と剥離後の画像濃度を、色彩計「GretagMacbeth Spectroeye」(グレタグ社製)を用いて測定した。画像印字部分を各3点測定し、その平均値を画像濃度として算出した。定着率(%)は、剥離後の画像濃度/剥離前の画像濃度×100の値から算出し、定着率が90%以上で、かつオフセットが発生しない温度範囲を定着温度とした。定着温度の上限値から下限値を引いた値を定着幅とした。その結果を表2に示す。数値が大きいほど定着幅が広いことを示している。
Figure 2017062379
以上の結果より、実施例1〜5の液体現像剤は、小粒径かつ低粘度で、幅広い温度での定着が可能であることが分かる。
これに対し、1種の複合樹脂のみしか用いていない比較例1、2の液体現像剤は、定着可能な温度域が狭く、また、軟化点の異なる樹脂であっても、ポリエステル樹脂を組み合わせた比較例3の液体現像剤では、定着可能な温度域は広いものの、粒径が大きく、粘度が高いことが分かる。
本発明の液体現像剤は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (8)

  1. 樹脂及び顔料を含有するトナー粒子が絶縁性液体中に分散してなる液体現像剤であって、前記樹脂が軟化点100℃以上の樹脂Hと軟化点が93℃以下の樹脂Lを含有し、該樹脂Hがポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂HCであり、該樹脂Lがポリエステル樹脂LP又はポリエステル樹脂とスチレン系樹脂との複合樹脂LCであり、前記複合樹脂HC及び複合樹脂LCが両反応性モノマーを介してポリエステル樹脂とスチレン系樹脂が化学結合した樹脂である、液体現像剤。
  2. 樹脂Lが複合樹脂LCである、請求項1記載の液体現像剤。
  3. 樹脂Hと樹脂Lの軟化点の差が、10℃以上35℃以下である、請求項1又は2記載の液体現像剤。
  4. 樹脂Hと樹脂Lの質量比(樹脂H/樹脂L)が、2/8以上8/2以下である、請求項1〜3いずれか記載の液体現像剤。
  5. 複合樹脂HC及び複合樹脂LCにおけるポリエステル樹脂が、2価以上のアルコールを含むアルコール成分と2価以上のカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物である、請求項1〜4いずれか記載の液体現像剤。
  6. 両反応性モノマーが、分子内に、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、第1級アミノ基及び第2級アミノ基からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基を有する化合物である、請求項1〜5いずれか記載の液体現像剤。
  7. 絶縁性液体が、炭化水素系溶媒及びポリシロキサンからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1〜6いずれか記載の液体現像剤。
  8. 請求項1〜7いずれか記載の液体現像剤の製造方法であって、
    工程1:樹脂H及び樹脂Lを含む樹脂及び顔料を溶融混練し、粉砕してトナー粒子を得る工程、
    工程2:工程1で得られたトナー粒子に分散剤を加え、特定の絶縁性液体中に分散させ、トナー粒子分散液を得る工程、及び
    工程3:工程2で得られたトナー粒子分散液を湿式粉砕し、液体現像剤を得る工程
    を含む、液体現像剤の製造方法。
JP2015188298A 2015-09-25 2015-09-25 液体現像剤 Expired - Fee Related JP6507069B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015188298A JP6507069B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 液体現像剤
US15/762,854 US10495994B2 (en) 2015-09-25 2016-05-12 Liquid developer
EP16848355.0A EP3358418B1 (en) 2015-09-25 2016-05-12 Liquid developer
PCT/JP2016/064150 WO2017051565A1 (ja) 2015-09-25 2016-05-12 液体現像剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015188298A JP6507069B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 液体現像剤

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017062379A true JP2017062379A (ja) 2017-03-30
JP2017062379A5 JP2017062379A5 (ja) 2018-07-19
JP6507069B2 JP6507069B2 (ja) 2019-04-24

Family

ID=58385945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015188298A Expired - Fee Related JP6507069B2 (ja) 2015-09-25 2015-09-25 液体現像剤

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10495994B2 (ja)
EP (1) EP3358418B1 (ja)
JP (1) JP6507069B2 (ja)
WO (1) WO2017051565A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019107381A1 (ja) 2017-11-29 2019-06-06 花王株式会社 液体現像剤

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017151432A (ja) * 2016-02-19 2017-08-31 東洋インキScホールディングス株式会社 液体現像剤、及びそれを用いた印刷物の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030219672A1 (en) * 2002-02-22 2003-11-27 Serge Tavernier Liquid toner composition
JP2006178296A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Dainippon Ink & Chem Inc 液体トナー用ポリエステル系樹脂組成物および液体トナー
JP2007219229A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fuji Xerox Co Ltd 着色樹脂粒子分散液の製造方法、着色樹脂粒子分散液及び電子写真用液体現像剤
JP2009186970A (ja) * 2008-01-11 2009-08-20 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置
JP2013114208A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤
JP2013190657A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Kao Corp 液体現像剤
JP2015145985A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 東洋インキScホールディングス株式会社 液体現像剤、及び印刷物

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2031453B1 (en) * 2006-05-25 2012-03-07 Canon Kabushiki Kaisha Toner
US7858284B2 (en) 2008-01-11 2010-12-28 Seiko Epson Corporation Liquid developer and image forming apparatus
JP2012058389A (ja) 2010-09-07 2012-03-22 Konica Minolta Holdings Inc 液体現像剤
JP5839960B2 (ja) * 2011-11-22 2016-01-06 花王株式会社 静電荷像現像用トナー
JP5970674B2 (ja) 2012-10-31 2016-08-17 東洋インキScホールディングス株式会社 液体現像剤
EP2749954B1 (en) 2012-12-28 2018-02-28 Kao Corporation Method for Producing Liquid Developer

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030219672A1 (en) * 2002-02-22 2003-11-27 Serge Tavernier Liquid toner composition
JP2006178296A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Dainippon Ink & Chem Inc 液体トナー用ポリエステル系樹脂組成物および液体トナー
JP2007219229A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fuji Xerox Co Ltd 着色樹脂粒子分散液の製造方法、着色樹脂粒子分散液及び電子写真用液体現像剤
JP2009186970A (ja) * 2008-01-11 2009-08-20 Seiko Epson Corp 液体現像剤および画像形成装置
JP2013114208A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 液体現像剤
JP2013190657A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Kao Corp 液体現像剤
JP2015145985A (ja) * 2014-02-04 2015-08-13 東洋インキScホールディングス株式会社 液体現像剤、及び印刷物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019107381A1 (ja) 2017-11-29 2019-06-06 花王株式会社 液体現像剤

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017051565A1 (ja) 2017-03-30
JP6507069B2 (ja) 2019-04-24
US10495994B2 (en) 2019-12-03
EP3358418A1 (en) 2018-08-08
EP3358418B1 (en) 2020-03-11
EP3358418A4 (en) 2019-03-27
US20180299798A1 (en) 2018-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6096966B2 (ja) 液体現像剤
US10642181B2 (en) Liquid developer
JP6628405B2 (ja) 液体現像剤
JP6202740B2 (ja) 液体現像剤
JP6507069B2 (ja) 液体現像剤
JP6986409B2 (ja) 乾式現像剤
JP6838827B2 (ja) 液体現像剤
JP6469618B2 (ja) 液体現像剤
JP6000491B1 (ja) 液体現像剤
WO2019230481A1 (ja) 液体現像剤
JP6487486B2 (ja) 液体現像剤
JP6808464B2 (ja) 液体現像剤
JP6831233B2 (ja) 液体現像剤
JP6845681B2 (ja) 液体現像剤
JP2019066685A (ja) 液体現像剤
JP2018205484A (ja) 液体現像剤
JP2019012220A (ja) 液体現像剤の製造方法
JP2021173957A (ja) 液体現像剤
JP2018087902A (ja) 液体現像剤
JP2019101111A (ja) 液体現像剤
JP2019184873A (ja) 液体現像剤の製造方法
JP2019086689A (ja) 液体現像剤
JP2019101112A (ja) 液体現像剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180605

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190401

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6507069

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees