JP2017057064A - エレベータ - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に組み立てることができると共に、枠体のねじれやずれを防止することができるエレベータを提供する。
【解決手段】枠部材90は、複数の枠体11、12、13と、連結機構18、19と、を備えている。連結機構18は、連結プレート51と、固定部材52、53、54と、を有する。連結プレート51は、2つの枠体12、13にける平面部21a、31aに当接する。固定部材52、53、54は、連結プレート51を2つの枠体12、13に固定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、建築構造物に設けられた乗り場の出入り口や乗りかごの開口部に設けられる枠部材を有するエレベータに関するものである。
エレベータには、人や物を乗り降りするために、建築構造物の各階に出入り口が設けられている。同様に、人や物が載置される乗りかごにも人や物が出入りする開口部が設けられている。また、出入り口の外縁部や乗りかごの開口部の外縁部には、開口を囲むようにして枠部材が設けられている。
従来の枠部材としては、例えば特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、凸型L字ガイド部を有する左右縦枠と凹型L字ガイド孔を有する上枠によって構成されたエレベータの乗り場出入口枠が記載されている。そして、特許文献1に記載された技術は、左右縦枠と上枠を連結・固定する場合、凹型L字ガイド孔に凸型L字ガイド部を挿入するとともに、ボルトにて固定している。
特開平11−255454
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、左右縦枠と上枠がずれたり、ねじれたりすることなく連結するためには、左右縦枠と上枠の寸法精度だけでなく、凹型L字ガイド孔と凸型L字ガイド部の寸法精度を高める必要があった。その結果、特許文献1に記載された技術では、組み立てにかかる作業性が低下すると共に、左右縦枠と上枠がずれたり、ねじれたりすることで美観が低下する、という問題を有していた。
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、容易に組み立てることができると共に、枠体のねじれやずれを防止することができるエレベータを提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のエレベータは、乗り場の出入り口、又は乗りかごの開口部に設けられる枠部材を備えたエレベータである。枠部材は、複数の枠体と、連結機構と、を備えている。
複数の枠体は、出入り口又は開口部の縁部に配置される。連結機構は、複数の枠体のうち2つの枠体を連結する。また、連結機構は、連結プレートと、固定部材と、を有する。連結プレートは、2つの枠体における出入り口又は開口部の開口の内側に配置される化粧面と反対側の平面部に当接する。固定部材は、連結プレートを2つの枠体に固定する。
本発明のエレベータによれば、容易に組み立てることができると共に、枠体のねじれやずれを防止することができる。
本発明の実施の形態例にかかるエレベータを示す概略構成図である。 本発明の実施の形態例にかかる乗りかごを示す斜視図である。 本発明の実施の形態例にかかる枠部材をかご室の内部空間側から見た正面図である。 本発明の実施の形態例にかかる枠部材の角部枠を示す背面図である。 本発明の実施の形態例にかかる枠部材の角部枠を示す側面図である。 図3に示すA−A線断面図である。 図3に示すB−B線断面図である。 本発明の実施の形態例にかかる枠部材における角部をかご側ドアから見た背面図である。 本発明の実施の形態例にかかる枠部材における上部枠、角部枠及び連結機構を示す分解斜視図である。
以下、本発明のエレベータの実施の形態例について、図1〜図9を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.エレベータの構成
まず、本発明の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるエレベータの構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本例のエレベータの構成例を示す概略構成図である。
図1に示すように、本例のエレベータ1は、建物構造物内に形成された昇降路110内を昇降動作する。エレベータ1は、人や荷物を載せる乗りかご120と、ロープ130と、釣合錘140と、巻上機100とを備える。昇降路110は、建築構造物内に形成され、その頂部には機械室160が設けられている。
巻上機100は、機械室160に配置され、ロープ130を巻き掛けることにより乗りかご120を昇降させる。また、巻上機100の近傍には、ロープ130が装架される反らせ車150が設けられている。
乗りかご120は、ロープ130を介して釣合錘140と連結される。そして、巻上機100が駆動することで、乗りかご120及び釣合錘140は、昇降路110内を昇降する。
ここで、建築構造物200の各階における乗りかご120が停止する乗り場201には、人や物が乗りかご120へ出入りするための出入り口202が設けられている。出入り口202は、四角形状に開口している。出入り口202にける昇降路110側には、建屋側ドアユニット180が設けられている。建屋側ドアユニット180は、出入り口202における上下方向の上端部に設けられている。建屋側ドアユニット180には、建屋側ドア182が開閉可能に取り付けられている。
また、出入り口202における昇降路110と反対側、すなわち乗り場201側の外縁部には、乗り場側枠部材10が固定されている。乗り場側枠部材10の詳細な構成については、後述する。
図2は、乗りかご120を示す斜視図、図3は、乗りかご120を内部空間側から見た正面図である。
図2に示すように、乗りかご120は、中空の直方体状に形成されたかご室121と、かご側ドアユニット122と、かご側ドア123とを有している。かご室121は、かご床と、天井125と、側板の一例を示す複数の側板パネル126とを有している。かご床は、かご室121の床面となる。そして、天井125は、かご床に対して上下方向で対向する。
複数の側板パネル126は、かご床の周囲にかご床に対して垂直に立設されている。側板パネル126におけるかご室121の内部空間側の一面が化粧面となる。また、かご室121の側板パネル126における乗り場201に設けた出入り口202と対向する一面には、開口部124が形成されている。この開口部124からかご室121の内部空間に人や物が出入りされる。開口部124は、四角形状に開口している。図3に示すように、開口部124の外縁部には、かご側枠部材90が固定されている。かご側枠部材90の詳細な構成については、後述する。
また、かご側ドアユニット122は、かご室121における乗り場201側に設けられている。かご側ドアユニット122は、かご室121における開口部124の上下方向の上端部に配置されている。かご側ドアユニット122には、かご側ドア123が開閉可能に取り付けられている。かご側ドア123は、かご室121の開口部124を塞ぐようにして設けられている。
2.かご側枠部材
次に、図2〜図8を参照して、乗り場側枠部材10及びかご側枠部材90の詳細な構成について説明する。なお、乗り場側枠部材10の構成は、かご側枠部材90の構成と同一であるためその説明は省略する。
図3は、かご側枠部材90をかご室121の内部空間側から見た正面図である。
図3に示すように、かご側枠部材90は、一対の縦枠11、11と、上部枠12と、2つの角部枠13、13とを有している。一対の縦枠11、11は、開口部124における水平方向の両側に配置されている。上部枠12は、開口部124における上下方向の上端部に配置されている。角部枠13は、縦枠11の上下方向の上端部に配置されている。そして、角部枠13は、縦枠11と上部枠12を連結し、開口部124の角部に配置される。一対の縦枠11、11、上部枠12及び角部枠13によって、複数の枠体を構成する。
また、かご側枠部材90は、縦枠11と角部枠13を連結する第1連結機構18と、上部枠12と角部枠13を連結する第2連結機構19とを有している。
[角部枠]
次に、図4〜図5を参照して角部枠13の構成について説明する。
図4は、角部枠13を示す背面図、図5は、角部枠13を示す側面図である。
図4及び図5に示すように、角部枠13は、枠本体21と、鍔部22と、第1連結突起23と、第2連結突起24を有している。枠本体21は、略垂直に屈曲し、かつ内側が湾曲した形状に形成されている。枠本体21は、枠本体21は、第1平面部21aと、第2平面部21bと、湾曲面部21cと、面取り部21dと、第1連結面21eと、第2連結面21fと、背面部21gと、接続面部21hとを有している。
第1平面部21aは、略長方形状に形成されている。第1平面部21aは、角部枠13をかご室121に取り付けた際に、開口部124の上端部において水平方向と平行に配置される。そして、第1平面部21aは、角部枠13をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126における開口部124側の縁部と対向する。また、第1平面部21aには、2つの第1固定穴26、26が形成されている。なお、第1固定穴26の数は、2つに限定されるものではなく、3つ以上設けてもよい。
第2平面部21bは、第1平面部21aと同様に、略長方形状に形成されている。第2平面部21bは、角部枠13をかご室121に取り付けた際に、開口部124の側端部において上下方向と平行に配置される。そして、第2平面部21bは、角部枠13をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126における開口部124側の縁部と対向する。また、第2平面部21bには、2つの第2固定穴27、27が形成されている。なお、第2固定穴27の数は、2つに限定されるものではなく、3つ以上設けてもよい。
第1平面部21aと第2平面部21bの間には、接続面部21hが連続して設けられている。接続面部21hは、側板パネル126の開口部124側の縁部の角部と対向する。
第1平面部21aにおける接続面部21hが連続する端部と反対側の端部には、第1連結面21eが略垂直に連続している。角部枠13を上部枠12と連結させる際に、第1連結面21eは、後述する上部枠12の連結面31eと対向する。
また、第1連結面21eには、第1連結突起23が設けられている。第1連結突起23は、第1連結面21eから略垂直に突出している。第1連結突起23は、扁平をなす略矩形状に形成されている。
第2平面部21bにおえる接続面部21hが連続する端部と反対側の端部には、第2連結面21fが略垂直に連続している。角部枠13を縦枠11と連結させる際に、第2連結面21fは、後述する縦枠11の連結面41eと対向する。
また、第2連結面21fには、第2連結突起24が設けられている。第2連結突起24は、第2連結面21fから略垂直に突出している。第2連結突起24は、扁平をなす略矩形状に形成されている。
なお、第1連結突起23及び第2連結突起24の形状は、矩形状に限定されるものではく、八角柱状や楕円柱状等その他各種の形状に形成してもよい。また、第1連結面21e及び第2連結面21fに、第1連結突起23及び第2連結突起24を複数設けてもよい。
角部枠13をかご室121に取り付けた際に、第1平面部21a、第2平面部21b及び接続面部21hは、開口部124の外縁部と対向する。そして、第1平面部21a及び第2平面部21bには、側板パネル126の端面が当接する。
また、第1平面部21a、第2平面部21b、接続面部21h、第1連結面21e及び第2連結面21fにおけるかご室121の内部空間と反対側の端部には、背面部21gが略垂直に連続している。背面部21gは、角部枠13を乗りかご121に取り付けた際に、かご室121の内部空間と反対側、すなわち昇降路110側の壁面側を臨む。
湾曲面部21cは、第1連結面21eにおける第1平面部21aと反対側の端部、及び第2連結面21fにおける第2平面部21bと反対側の端部から略垂直に連続している。湾曲面部21cは、第1連結面21e側の端部から第2連結面21f側の端部にかけて所定の曲率半径で湾曲している。
角部枠13をかご室121に取り付けた際に、湾曲面部21cは、側板パネル126の縁部よりも開口側、すなわち内側に配置される。また、湾曲面部21cにおける背面部21gが連続する端部と反対側の端部には、面取り部21dが連続している。
面取り部21dは、枠本体21の角部のうち、側板パネル126と対向する側の角部と反対側の角部を曲面状に形成したものである。そして、枠本体21における湾曲面部21c及び面取り部21dが、枠本体21の化粧面となる。
また、面取り部21dにおける湾曲面部21cと反対側の端部には、鍔部22が連続して設けられている。鍔部22は、第1平面部21a、第2平面部21b及び接続面部21hと略垂直に連続している。
鍔部22は、扇形の平板状に形成されている。鍔部22は、枠本体21の第1平面部21a、第2平面部21b及び接続面部21hの端部から、湾曲面部21cとは反対方向に向けて突出している。鍔部22の外縁部は、湾曲面部21cと同心円上に形成されている。そして、鍔部22の外縁部の曲率半径は、湾曲面部21cの曲率半径よりも大きく設定される。
この鍔部22は、角部枠13をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126の化粧面である内部空間側の一面126aと対向する。そして、鍔部22は、側板パネル126における開口部124側の縁部を覆う。
また、本例の角部枠13では、枠本体21に湾曲面部21cを設け、水平方向から上下方向にかけて湾曲する面を形成した例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、枠本体21における化粧面となる第1平面部21a及び第2平面部21b側の一面を、複数の平面を組み合わせることで、全体として円弧と類似する形状としてもよい。
[上部枠]
次に、図6を参照して、上部枠12の構成について説明する。
図6は、図3に示すA−A線断面図である。
図6に示すように、上部枠12は、枠本体31と、鍔部32とを有している。枠本体31は、略直方体状に形成されており、水平方向に沿って所定の長さで延在している。枠本体31は、平面部31aと、平面部31aと対向する化粧面部31bと、面取り部31cと、背面部31dとを有している。また、枠本体31は、角部枠13の第1連結面21eと対向する2つの連結面31eを有している(図8参照)。
平面部31aは、略長方形状に形成されており、水平方向に所定の長さで延在している。また、平面部31aは、上部枠12をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126の開口部124側の縁部と対向する。また、平面部31aは、かご室121の上端部に取り付けられたかご側ドアユニット122の一部と上下方向で対向する。
また、平面部31aには、第1固定溝36が形成されている。第1固定溝36は、平面部31aの長手方向の一端から他端にかけて、枠本体31が延在する方向、すなわち水平方向に沿って連続して延在している。第1固定溝36には、第1摺動固定ボルト52の頭部52aが摺動可能に配置される。
平面部31aにおける長手方向の両端には、連結面31eが平面部31aに対して略垂直に連続している(図8参照)。連結面31eは、角部枠13の第1連結面21eと対向する。
平面部31aにおける短手方向の一端、すなわち、かご室121の内部空間と反対側の端部には、背面部31dが略垂直に連続している。背面部31dは、かご側ドア123と対向する。
背面部31dにおける平面部31aと反対側の端部には、化粧面部31bが略垂直に連続している。化粧面部31bにおける背面部31dと反対側の端部には、面取り部31cが連続して形成されている。
面取り部31cは、角部枠13の面取り部21dと同様に、枠本体31の一部の角部を曲面状に面取りしたものである。面取り部31cの曲率半径は、角部枠13の面取り部21dの曲率半径と同じに設定されている。面取り部31cは、上部枠12と角部枠13を連結した際、角部枠13の面取り部21dと連続するように配置される。
また、枠本体31には、第1連結孔33が形成されている。第1連結孔33は、長手方向の一端側の連結面31e(図8参照)から長手方向の他端側の連結面にかけて枠本体31を貫通している。第1連結孔33は、角部枠13に設けた第1連結突起23の形状に対応させて、扁平をなす矩形状に開口している。なお、第1連結孔33の開口の大きさは、第1連結突起23における上下方向で切断した断面形状の大きさよりも、若干大きく設定されている。この第1連結孔33には、第1連結突起23が挿入される(図8参照)。
また、枠本体31の面取り部31cにおける化粧面部31bと反対側の端部には、鍔部32が連続して設けられている。鍔部32は、平面部31aにおける背面部31dと反対側の端部から略垂直に連続している。
鍔部32は、平面部31aの端部から、化粧面部31bと反対方向に向けて突出している。鍔部32は、上部枠12をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126の一面126aと対向する。そして、鍔部32は、側板パネル126の縁部と、側板パネル126及び枠本体31に生じた隙間を覆う。
[縦枠]
次に、図7を参照して一対の縦枠11の構成について説明する。
図7は、図3に示すB−B線断面図である。
図7に示すように、縦枠11は、枠本体41と、鍔部42とを有している。枠本体41は、略直方体状に形成されており、上下方向に沿って所定の長さで延在している。枠本体41は、平面部41aと、平面部41aと対向する化粧面部41bと、面取り部41cと、背面部41dとを有している。また、枠本体41は、角部枠13の第2連結面21fと対向する連結面41eを有している(図8参照)。
平面部41aは、略長方形状に形成されており、上下方向に所定の長さで延在している。また、平面部41aは、縦枠11をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126の開口部124側の縁部と対向する。
また、平面部41aには、上部枠12の平面部31aと同様に、第2固定溝47が形成されている。第2固定溝47は、平面部41aにおける長手方向の一端から他端にかけて、枠本体41が延在する方向、すなわち上下方向に沿って連続して延在している。第2固定溝47には、第2摺動固定ボルト62の頭部62aが摺動可能に配置される。
平面部41aにおける長手方向の一端、すなわち平面部41aの上下方向の上端には、連結面41eが略垂直に連続している(図8参照)。連結面41eは、角部枠13の第2連結面21fと対向する。
平面部41aにおける短手方向の一端、すなわち、かご室かご室121の内部空間と反対側の端部には、背面部41dが略垂直に連続している。背面部41dは、かご側ドア123と対向する。
背面部41dにおける平面部41aと反対側の端部には、化粧面部41bが略垂直に連続している。化粧面部41bにおける背面部41dと反対側の端部には、面取り部41cが連続して形成されている。
面取り部41cは、角部枠13の面取り部21dと同様に、枠本体41の一部の角部を曲面状に面取りしたものである。面取り部41cの曲率半径は、角部枠13の面取り部21dの曲率半径と同じに設定されている。面取り部41cは、縦枠11と角部枠13を連結した際、角部枠13の面取り部21dと連続するように配置される。
また、枠本体41には、第2連結孔44が形成されている。第2連結孔44は、一端に形成された連結面41eから上下方向に沿って枠本体41の他端まで延在し、枠本体41を上下方向に貫通している。第2連結孔44は、角部枠13に設けた第2連結突起24の形状に対応させて、扁平をなす矩形状に開口している。なお、第2連結孔44の開口の大きさは、第2連結突起24における水平方向で切断した断面形状の大きさよりも、若干大きく設定されている。この第2連結孔44には、第2連結突起24が挿入される(図8参照)。
また、枠本体41の面取り部41cにおける化粧面部41bと反対側の端部には、鍔部42が連続して設けられている。鍔部42は、平面部41aにおける背面部41dと反対側の端部から略垂直に連続している。
鍔部42は、平面部41aの端部から、化粧面部41bと反対方向に向けて突出している。鍔部42は、縦枠11をかご室121に取り付けた際に、側板パネル126の一面126aと対向する。そして、鍔部42は、側板パネル126の縁部と、側板パネル126及び枠本体41に生じた隙間を覆う。
[連結機構]
次に、図8及び図9を参照して第1連結機構18及び第2連結機構19について説明する。図8は、かご側枠部材90における角部をかご側ドアから見た背面図である。図9は、上部枠12、角部枠13及び第1連結機構18を示す分解斜視図である。
図8及び図9に示すように、第1連結機構18は、第1連結プレート51と、第1摺動固定ボルト52と、第1固定ボルト53と、第1固定ナット54とを有している。第1摺動固定ボルト52、第1固定ボルト53及び第1固定ナット54によって固定部材の一例を構成している。
第1連結プレート51は、略平板状に形成されている。第1連結プレート51は、上部側固定孔51aと、角部側固定孔51bが形成されている。第1連結プレート51は、上部枠12の平面部31aと、角部枠13の第1平面部21aに載置される。
第1摺動固定ボルト52は、頭部52aと、ネジ部52bとを有している。頭部52aは、略四角形状に形成されている。頭部52aは、上部枠12の平面部31aに形成された第1固定溝36に摺動可能に配置される。ネジ部52bは、第1連結プレート51に形成した上部側固定孔51aを貫通し、第1固定ナット54と螺合する。
第1固定ボルト53は、そのネジ部が第1連結プレート51に設けた角部側固定孔51bを貫通し、角部枠13の第1平面部21aに設けた第1固定穴26に螺合される。そして、第1連結プレート51は、第1摺動固定ボルト52と第1固定ボルト53によって、上部枠12及び角部枠13に締結固定される。
図8に示すように、第2連結機構19は、第1連結機構18と同様に、第2連結プレート61と、第2摺動固定ボルト62と、第2固定ボルト63と、第2固定ナット64とを有している。第2連結プレート61は、略平板状に形成されており、縦部側固定孔と、角部側固定孔が形成されている。第2連結プレート61は、縦枠11の平面部41aと、角部枠13の第2平面部21bに載置される。
第2摺動固定ボルト62は、頭部62aと、ネジ部62bとを有している。頭部62aは、略四角形状に形成されている。頭部62aは、縦枠11の平面部41aに形成された第2固定溝47に摺動可能に配置される。ネジ部62bは、第2連結プレート61に形成した縦部側固定孔を貫通し、第2固定ナット64と螺合する。
第2固定ボルト63は、そのネジ部が第2連結プレート61に設けた角部側固定孔を貫通し、角部枠13の第2平面部21bに設けた第2固定穴27に螺合される。そして、第2連結プレート61は、第2摺動固定ボルト62と第2固定ボルト63によって、縦枠11及び角部枠13に締結固定される。
なお、本例の第1連結機構18及び第2連結機構19では、第1摺動固定ボルト52及び第2摺動固定ボルト62の頭部52a、62aの形状を略角形状に形成した例を説明したが、これに限定されるものではない。第1摺動固定ボルト52及び第2摺動固定ボルト62の頭部52a、62aは、六角形状、八角形状等の多角形状や、互いに対向する2面幅部を有する形状等、第1固定溝36又は第2固定溝47に固定可能な形状であればよい。
3.かご側枠部材の組立方法
次に、上述した構成を有するかご側枠部材90の組立方法の一例について説明する。ここでは、図8及び図9を参照して、上部枠12と角部枠13の連結方法を主に説明する。
図8及び図9に示すように、予め上部枠12における第1固定溝36には、第1摺動固定ボルト52の頭部52aが摺動可能に取り付けられている。まず、上部枠12に形成した第1連結孔33に角部枠13の第1連結突起23を挿入する。これにより、上部枠12に角部枠13が仮固定される。その結果、次に行う上部枠12と角部枠13の固定作業を容易に行うことができる。このとき、角部枠13の第1連結面21eと上部枠12の連結面31eが対向する。
次に、第1連結プレート51を角部枠13の第1平面部21a及び上部枠12の平面部31aに載置する。このとき、第1連結プレート51の上部側固定孔51aに第1摺動固定ボルト52のネジ部52bを貫通させる。そして、第1連結プレート51の角部側固定孔51bに第1固定ボルト53を挿入し、第1連結プレート51を角部枠13の枠本体21に締結固定する。
また、第1連結突起23が扁平をなす矩形状に形成され、第1連結孔33が第1連結突起23の形状に対応させて、扁平をなす矩形状に開口させている。そのため、第1固定ボルト53を螺合する際に、角部枠13が上部枠12に対してねじれ方向に力が作用しても、ねじれによるずれを防ぐことができる。
次に、上部枠12の化粧面部31bと角部枠13の湾曲面部21c、及び上部枠12の面取り部31cと角部枠13の面取り部21dが一致するように、上部枠12と角部枠13の位置を調整する。このとき、第1連結孔33は、第1連結突起23よりも大きく設定されているため、第1連結突起23を第1連結孔33に挿入した後で、上部枠12と角部枠13の位置合わせを行うことができる。
また、第1摺動固定ボルト52の頭部52aが上部枠12に設けた第1固定溝36に摺動可能に支持されているため、第1連結プレート51を、上部枠12の平面部31a及び角部枠13の第1平面部21a上でスライドさせることができる。これにより、上部枠12と角部枠13の位置合わせを行う際に、第1連結プレート51の取り付け位置を調節することができる。
次に、上部枠12と角部枠13の位置合わせが完了すると、第1連結プレート51の上部側固定孔51aを貫通する第1摺動固定ボルト52に第1固定ナット54を螺合させる。そのため、第1連結プレート51は、第1摺動固定ボルト52の頭部52aと第1固定ナット54によって挟持される。これにより、第1連結プレート51が上部枠12及び角部枠13に締結固定され、第1連結プレート51が上部枠12の平面部31a及び角部枠13の第1平面部21aに当接する。その結果、上部枠12と角部枠13が第1連結機構18を介して連結される。
また、第1連結突起23を第1連結孔33に挿入し、第1連結プレート51を上部枠12の平面部31a及び角部枠13の第1平面部21aに載置している。そのため、第1固定ナット54を締め付ける際に生じるねじり方向の力によって、上部枠12が角部枠13に対してずれることを防ぐことができる。
なお、角部枠13と縦枠11の第2連結機構19を用いた連結方法は、上述した上部枠12と角部枠13の第1連結機構18を用いた連結方法と同様であるため、その説明は省略する。
本例の連結方法によれば、図8に示すように、平板状に形成された第1連結プレート51が上部枠12の平面部31a及び角部枠13の第1平面部21aに当接している。また、平板状に形成された第2連結プレート61が縦枠11の平面部41a及び角部枠13の第2平面部21bに当接している。
これにより、縦枠11、上部枠12又は角部枠13に回転するような力が加わっても、縦枠11と角部枠13の位置関係、及び上部枠12と角部枠13の位置関係がずれることを防ぐことができる。そのため、乗りかご120を乗り降りする人から見える側に配置される湾曲面部21cと化粧面部31b、41b、及び面取り部21d、31c、41cが、全て連続する一面となるように配置させることができ、かご側枠部材90の美観を向上させることができる。
さらに、第1連結プレート51及び第2連結プレート61は、かご側枠部材90の化粧面となる湾曲面部21c及び化粧面部31b、41bに対して開口の内側の反対側に配置している。また、側板パネル126とかご側枠部材90の枠本体21、31、41におけるかご室121の内部空間側の隙間は、鍔部22、32、42によって覆われている。したがって、第1連結機構18及び第2連結機構19は、乗りかご120を乗り降りする人に対して隠すことができる。これにより、第1連結機構18及び第2連結機構19が露出することでかご側枠部材90の美観が損なわれることを防ぐことができる。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施の形態例では、角部枠13に第1連結突起23及び第2連結突起24を設け、上部枠12に第1連結孔33及び縦枠11に第2連結孔44を設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上部枠12及び縦枠11に連結突起を設け、角部枠13に連結突起が挿入される連結孔を設けてもよい。
さらに、上部枠12に第1摺動固定ボルト52が摺動する第1固定溝36を設け、縦枠11に第2摺動固定ボルト62が摺動する第2固定溝47を設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、角部枠13の第1平面部21aに第1固定溝を設け、角部枠13の第2平面部21bに第2固定溝を設けてもよい。この場合、連結プレートを上部枠12又は縦枠11に固定ボルトを介して締結固定してから、上部枠12と角部枠13の位置合わせ、又は縦枠11と角部枠13の位置合わせを行う。そして、角部枠13に固定ナットを介して連結プレートを固定する。
また、第1連結プレート51及び第2連結プレート61を摺動させるために、上部枠12に第1固定溝36を設け、縦枠11に第2固定溝47を設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1摺動固定ボルト52及び第2摺動固定ボルト62が貫通する固定孔として、第1連結プレート51及び第2連結プレート61に長孔を設けてもよい。なお、第1連結プレート51を摺動させるために、長孔を設けた場合、第1連結プレート51を締結固定するための第1固定ナット54及びワッシャの大きさも大きくなる。
ここで、図5に示すように、第1摺動固定ボルト52が螺合される上部枠12の平面部31aの上下方向の上方には、かご側ドアユニット122が配置されているため、上部枠12の平面部31aの上方のスペースは、狭くなっている。そのため、固定ナットやワッシャの大きさが大きくなると、第1連結プレート51を固定するための固定ナットがかご側ドアユニット122に当接するおそれがある。その結果、第1連結プレート51を摺動させる構成としては、長孔や固定溝等その他各種の構成を適用できるが、上述した実施の形態例のように、第1摺動固定ボルト52の頭部52aが摺動する第1固定溝36を設けた構成が好ましい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…エレベータ、 10…乗り場側枠部材(枠部材)、 11…縦枠(枠体)、 12…上部枠(枠体)、 13…角部枠(枠体)、 18…第1連結機構(連結機構)、 19…第2連結機構(連結機構)、 21、31、41…枠本体、 21a…第1平面部、 21b…第2平面部、 21c…湾曲面部、 21d…面取り部、 21e…第1連結面、 21f…第2連結面、 22…鍔部、 23…第1連結突起(連結突起)、 24…第2連結突起(連結突起)、 26…第1固定穴、 27…第2固定穴、 31a、41a…平面部、 31b、41b…化粧面部、 31c、41c…面取り部、 31e、41e…連結面、 32、42…鍔部、 33…第1連結孔(連結孔)、 36…第1固定溝(固定溝)、 44…第2連結孔(連結孔)、 47…第2固定溝(固定溝)、 51…第1連結プレート、 52…第1摺動固定ボルト、 52a、62a…頭部、 52b、62b…ネジ部、 53…第1固定ボルト、 54…第1固定ナット、 61…第2連結プレート、 62…第2摺動固定ボルト、 63…第2固定ボルト、 64…第2固定ナット、 90…かご側枠部材(枠部材)、 100…巻上機、 110…昇降路、 121…かご室、 122…側ドアユニット、 123…かご側ドア、 124…開口部、 126…側板、 126a…一面、 130…ロープ、 140…釣合錘、 150…反らせ車、 160…機械室、 180…建屋側ドアユニット、 182…建屋側ドア、 200…建築構造物、 201…乗り場、 202…出入り口、

Claims (7)

  1. 乗り場の出入り口、又は乗りかごの開口部に設けられる枠部材を備えたエレベータにおいて、
    前記枠部材は、
    前記出入り口又は前記開口部の縁部に配置される複数の枠体と、
    前記複数の枠体のうち2つの枠体を連結する連結機構と、を備え、
    前記連結機構は、
    前記2つの枠体における前記出入り口又は前記開口部の開口の内側に配置される化粧面と反対側の平面部に当接する連結プレートと、
    前記連結プレートを前記2つの枠体に固定する固定部材と、を有する
    エレベータ。
  2. 前記連結プレートは、平板状に形成される
    請求項1に記載のエレベータ。
  3. 前記2つの枠体のうち一方の枠体の前記平面部には、前記枠体が延在する方向に沿って固定溝が形成され、
    前記固定部材は、
    前記固定溝に、頭部が摺動可能に配置される摺動固定ボルトと、
    前記摺動固定ボルトの前記頭部と共に前記連結プレートを挟持する固定ナットと、を有する
    請求項1に記載のエレベータ。
  4. 前記2つの枠体のうち一方の枠体には、前記2つの枠体が互いに対向する連結面から突出する連結突起が設けられ、
    前記2つの枠体のうち残りの他方の枠体には、前記2つの枠体が互いに対向する連結面に前記連結突起が挿入される連結孔が設けられる
    請求項1に記載のエレベータ。
  5. 前記連結突起は、扁平状に形成され、
    前記連結孔は、前記連結突起の形状に対応して開口している
    請求項4に記載のエレベータ。
  6. 前記連結孔は、前記連結突起よりも大きく開口している
    請求項4に記載のエレベータ。
  7. 前記複数の枠体は、
    前記出入り口又は前記開口部における水平方向の両側に配置される一対の縦枠と、
    前記出入り口又は前記開口部における上下方向の上端部に配置される上部枠と、
    前記縦枠と前記上部枠を連結し、前記出入り口又は前記開口部の角部に配置される角部枠と、を有し、
    前記連結機構は、
    前記上部枠と前記角部枠を連結する第1連結機構と、
    前記縦枠と前記角部枠を連結する第2連結機構と、からなる
    請求項1に記載のエレベータ。
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