JP2017052434A - 駐車経路設定装置及び駐車経路設定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような駐車支援装置は、車両が現在選択している変速ギアを前提として、車両の周囲に存在する障害物を避けつつ、駐車しようとする領域である駐車領域までの移動経路を設定する。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、運転者の負担がより小さい移動経路を設定することができる駐車経路設定装置及び駐車経路設定方法を提供することを目的とする。
図1は、本発明の一実施形態に係る駐車経路設定装置1の構成を示すブロック図である。図示の駐車経路設定装置1は、マップ作成部2、目標位置設定部3と、経路生成部4と、経路選択部5と、を備えている。
また、車両の周囲の状況を検出する車両周囲状況検出部としては、上述したカメラ14の他に、レーダ又は超音波等を利用したセンサなどを適用することもでき、カメラ14とこれらセンサとを組み合わせたものであってもよい。
第1の経路R1及び第2の経路R2は共に、直線、円弧及びクロソイド曲線のうち少なくとも2つを組み合わせて生成される。なお、第1の経路R1及び第2の経路R2は、直線、円弧及びクロソイド曲線以外の曲線をさらに組み合わせて形成されてもよい。
C=T1×k1+T2×k2
なお、パラメータk1は上述した0.001に限定されるものではなく、0.001以外の他の値に設定することもできる。同様に、パラメータk2は上述した0.07に限定されるものではなく、0.07以外の他の値に設定することもできる。パラメータk1,k2の組み合わせとしても、0.001と0.07との組み合わせに限定されるものではない。
指標値Cは、切り返しに要する時間や走行車速を加味したものであってもよい。
この例では、切り返しの回数T1が大きくなるにしたがって、変速ギアを切り替える操作とステアリングホイールの回転方向を切り替える操作とブレーキペダルを踏む操作が増加するため、運転者の負担が増える。また、この例では、移動経路(第1の経路R1又は第2の経路R2)の長さT2が大きくなるにしたがって、アクセルペダルを踏み込む操作の継続時間が長くなり、運転者の負担が増える。
また、移動経路(第1の経路R1又は第2の経路R2)に沿った移動に要する時間が長くなるにしたがって指標値Cが大きくなるが、移動に要する時間が長くなるにしたがって運転者による操作の継続時間が長くなるため、運転者の負担が増える。
一方、ギア判断部7が検出した車両の変速ギアが後退用のギアであるときは、前進用のギアに切り替えることが必要であるため、提示部8がその切り替えるべき前進用のギアを提示する。
一方、ギア判断部7が検出した車両の変速ギアが前進用のギアであるときは、後退用のギアに切り替えることが必要であるため、提示部8がその切り替えるべき後退用のギアを提示する。
なお、提示部8は、ギア判断部7が検出した変速ギアが、コスト判断部6が選択した第1の経路R1に対応した前進用のギア又はコスト判断部6が選択した第2の経路R2に対応した後退用のギアと一致するときも、そのコスト判断部6が選択した前進用のギア又は選択した後退用のギアを提示してもよい。
図2は、図1に示した駐車経路設定装置1の処理を示すフローチャートである。
駐車経路設定装置1は、車両の停車状態で、駐車経路設定の開始ボタンが押される等して駐車経路設定の処理の開始の指示が入力されると、図2に示すように、カメラ14により検出された駐車領域に基づいて、目標位置設定部3が駐車目標位置を設定する(S1)。
なお、駐車目標位置の設定(S1)とマップMの作成(S2)とは、上述した説明とは反対の順序で行われてもよいし、並行して行われてもよい。
コスト判断部6は、図3に示すように、移動経路(第1の経路R1及び第2の経路R2)の各指標値C(第1の経路R1の指標値C1及び第2の経路R2の指標値C2)の初期値を0(ゼロ)に設定する(S11)。
次いで、コスト判断部6は、取得した切り返しの回数T1と長さT2と予め設定されたパラメータk1,k2とに基づいて、各移動経路の指標値Cを算出する(S15)。
なお、ギア判断部7による変速ギアの取得の処理は、上述したいずれかの処理(S1,S2,S3,S4)よりも前の順序で行われてもよいし、これらのいずれかの処理(S1,S2,S3,S4)と並行して行われてもよい。
そして、ギア判断部7は、取得した現在の変速ギアが、コスト判断部6で選択された第1の経路R1の前進用に対応したギア又は選択された第2の経路R2に対応した後退用のギアに一致するか否かを判断する(S6)。
また、車両制御部15を備えた車両の場合は、提示部8が、コスト判断部6で選択された第1の経路R1又は選択された第2の経路R2を車両制御部15に出力して、車両制御部15による駐車操作の支援を開始する(S7)。
また、車両制御部15を備えた車両の場合は、提示部8が、コスト判断部6で選択された第1の経路R1又は選択された第2の経路R2を車両制御部15に出力して、車両制御部15による駐車操作の支援を開始する(S7)。
図4〜9は、駐車経路設定装置1による経路設定の例を示す模式図である。
図4の設定例では、駐車経路設定装置1が搭載された自車両10の左側方に、3台の車両20,30,40が、自車両10と略直交する姿勢で既に駐車されている。自車両10の向きに沿った方向の位置として、車両20は自車両10の運転席よりも前方に位置し、車両30,40は自車両10の運転席よりも後方に位置している。
また、自車両10の前端から、車両20の車幅程度の空間を挟んだ前方には、車両20〜40とは別の障害物90が存在している。なお、自車両10以外の車両20〜40も、自車両10にとっては障害物の一つである。
自車両10の運転者は、自車両10の運転席よりも前方に位置している駐車領域Sに自車両10を駐車させるために、まず前進させる予定であり、変速ギアとして前進用のギアを選択している状態である。また、操舵輪は中立(直進状態)となっている。
次いで、マップ作成部2が、カメラ14で撮影された画像に基づいて、マップMを作成する(図2のS2)。
障害物90に当たる場合は、第1の経路R1は駐車目標位置Pに到達できない。したがって、次の処理において、コスト判断部6が、第1の経路R1の指標値C1を最大値に設定する(図3のS16)。
一方、障害物90に当たらないとしても切り返しの回数T1が非常に多くなる場合は、第1の経路R1の指標値C1は大きな値となる。
なお、本発明に係る駐車経路設定装置及び駐車経路設定方法は、切り返しの回数の大小関係が他の要素(移動経路の長さ等)の大小関係よりも指標値の大小関係に大きな影響を与えるものに限定されない。
変速ギアが後退用のギアに変更された後、駐車操作の支援が行われる(図2のS7)。
車両20と車両30との間には、自車両10を各車両20,30と同様の向きで駐車するのに適した空間である駐車領域Sが存在している。この駐車領域Sは、自車両10の向きに沿った方向の位置として、自車両10の運転席よりも僅かに前方に位置している。
自車両10の運転者は、自車両10の運転席よりも前方に位置している駐車領域Sに自車両10を駐車させるために、まず前進させる予定であり、変速ギアとして前進用のギアを選択している状態である。また、操舵輪は中立となっている。
ここで、第1の経路R1は、自車両10が狭い空間で頻繁に切り返しを行う必要があり、切り返しの回数T1が非常に多くなり、第1の経路R1の指標値C1は大きな値となる(図3のS11〜S15)。一方、第2の経路R2は、切り返しの回数T2が少なく、第2の経路R2の指標値C2は指標値C1に比べて小さい値となる。
したがって、コスト判断部6は第2の経路R2を選択する(図2のS4)。
変速ギアが後退用のギアに変更された後、駐車操作の支援が行われる(図2のS7)。
自車両10の運転者は、前進で車両20〜40の側方を通り過ぎて停車した状態であり、変速ギアとして前進用のギアを選択したままの状態である。また、操舵輪は直進状態となっている。
ここで、第1の経路R1は、一旦前進した後に後退して第2の経路R2と重なる移動経路となるため、切り返しの回数T1が、第2の経路R2における切り返しの回数T1よりも多くなり、第1の経路R1の指標値C1は第2の経路R2の指標値C2よりも大きな値となる(図3のS11〜S15)。
したがって、コスト判断部6は第2の経路R2を選択する(図2のS4)。
変速ギアが後退用のギアに変更された後、駐車操作の支援が行われる(図2のS7)。
図7(A)は、自車両10の運転者が、自身の運転操作で駐車領域Sへの縦列駐車を試みたものの、後退途中の回頭中に駐車ができないと判断し停止した状態であり、変速ギアは後退用のギアが選択されている。図7(B)は自車両10の運転者が駐車領域Sへ縦列駐車するために、後退を開始するスタート位置のつもりで停車したものの、停車した位置が後方に寄り過ぎていて、駐車ができないと判断した状態であり、変速ギアは後退用のギアが選択されている。
変速ギアが前進用のギアに変更された後、駐車操作の支援が行われる(図2のS7)。
まず、第2の経路R2のうち、最初に後退方向に延びる経路R21が生成される。この経路R21は、自車両10の現在位置からクロソイド曲線で生成され、到達位置としては、既に駐車している別の車両40,50に接触する手前の位置F1までとなっている。
以下、同様に、後退方向の経路と前進方向の経路とを交互に生成しながら、最終的に駐車目標位置Pを到達位置とした経路を生成し、生成した全ての経路を繋いで、第2の経路R2の1つの候補とする。
同様に、経路R24で到達した位置から、後退方向の経路と前進方向の経路とを交互に生成しながら、最終的に駐車目標位置Pを到達位置とした経路を生成し、生成した全ての経路を繋いで、第2の経路R2のさらに別の1つの候補とする。
なお、経路生成部4は、各経路R1,R2についてそれぞれ複数の候補を生成することなく、例えば第2の経路R2の場合は、位置F1まで到達する経路R21を含む1つの候補のみを第2の経路R2として生成するものであってもよい。
図9は、経路生成部4が生成する経路として、前進方向を移動開始の向きとする第1の経路R1を適用した例であるが、後退方向を移動開始の向きとする第2の経路R2についても同様に生成することができる。
すなわち、この進入基準位置F0は、進入基準位置F0から縦列駐車の標準的な操作を行うことで、自車両10を駐車領域Sの駐車目標位置Pに導くことができる位置として、経路生成部4によって生成される位置である。
このように両経路R11,R0を短縮することで、第1の経路R1の全体の長さT2を短縮することができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態の駐車経路設定装置1によると、駐車のための移動経路の設定を行う際に実際に選択されている変速ギアの如何を問わずに、前進方向に移動開始の向きとした第1の経路R1と、後退方向を移動開始の向きとした第2の経路R2とをそれぞれ生成する。
したがって、実際に選択されている変速ギアによる進行方向を移動開始の向きとした移動経路しか生成しないものに比べて、移動経路を生成する自由度を向上させることができる。
しかも、そのようにして生成された第1の経路R1と第2の経路R2とについてそれぞれ、運転者の負担に対応したコストとしての指標値C1,C2を算出し、指標値C1及び指標値C2のうち値の小さい方の移動経路(第1の経路R1又は第2の経路R2)を選択して移動経路として設定するため、運転者の負担の小さい移動経路を設定することができる。
また、車両制御部15を備えた車両では、提示部8が、経路選択部5で選択された第1の経路R1に対応するギア又は選択された第2の経路R2に対応するギアを車両制御部15に出力することで、車両制御部15による変速ギアの切り替えを自動で行わせることができる。
具体的には、図11に示すように、目標位置設定部3を、駐車目標位置となり得る複数の駐車目標位置候補があるときに、複数の駐車目標位置候補を提示する候補提示部3aと、候補提示部3aに提示された複数の駐車目標位置候補のうち運転者(使用者の一例)による1つの駐車目標位置候補の選択の指示を受け付ける選択受付部3bと、選択受付部3bが受け付けた1つの駐車目標位置候補を駐車目標位置として設定する候補選択部3cと、を備えた構成とする。
そして、目標位置設定部3は、候補選択部3cにより設定された駐車目標位置を、経路生成部4に出力することで、本実施形態の駐車経路設定装置1は、複数の駐車領域のうち運転者が駐車を希望する駐車領域に車両を駐車するための移動経路を適切に設定することができる。
また、選択受付部3bは、駐車目標位置候補に対応して文字(数字や記号等を含む)が付されている場合は、その文字の入力を受け付けるボタンやスイッチなどを適用することができる。なお、候補提示部3aが表示部とされているときは、表示部(候補提示部3a)に表示された複数の駐車目標位置候補を選択するカーソル、マウス、タッチパネルなどを選択受付部3bとして適用することもできる。
すなわち、例えば、目標位置設定部3が自動的に設定した駐車目標位置が、運転者の認識とずれている場合には、設定された駐車目標位置を運転者が手動で修正することで、運転者の認識に適した駐車目標位置に車両を駐車することができる。
この場合、目標位置設定部3を、図11に示すように、設定された駐車目標位置を提示する目標位置提示部3dと、目標位置提示部3dに提示された駐車目標位置に対して運転者(使用者)から位置修正の指示を受け付ける位置修正受付部3eと、設定された駐車目標位置を、位置修正受付部3eが受け付けた位置修正の指示に基づいて修正して駐車目標位置として設定する位置修正部3fと、を備えた構成とする。
また、位置修正受付部3eは、目標位置提示部3dでの画像の位置の動きに対応する例えば十字キー(十字ボタン)スイッチなどを適用することができる。なお、位置修正受付部3eとしては、十字キー(十字ボタン)スイッチに限定されず、上下左右に位置を移動させるカーソルや、マウス、タッチパネルなどを適用することもできる。
目標位置設定部3は、図12に示すように、上述した複数の駐車目標位置候補を提示する候補提示部3aと、選択受付部3bと、候補選択部3cと、候補選択部3cで選択された駐車目標位置を提示する目標位置提示部3dと、位置修正受付部3eと、位置修正部3fと、を備えた構成とすることもできる。この場合、候補提示部3aと目標位置提示部3dとを共用する構成としてもよく、また、選択受付部3bと位置修正受付部3eとを共用する構成としてもよい。
2 マップ作成部
3 目標位置設定部
4 経路生成部
5 経路選択部
6 コスト判断部
7 ギア判断部
8 提示部
10 自車両
14 カメラ
15 車両制御部
C1 指標値
C2 指標値
M マップ
P 駐車目標位置
R1 第1の経路
R2 第2の経路
S 駐車領域
T1 回数
T2 長さ
k1,k2 パラメータ
Claims (8)
- 車両の周囲で検出された障害物に基づいて、前記車両の周囲のマップを作成するマップ作成部と、
前記車両の周囲で検出された駐車領域に基づいて、駐車する目標となる駐車目標位置を設定する目標位置設定部と、
前記マップ作成部で作成された前記マップに基づいて、前記障害物を避けた、前記車両の現在位置から前記目標位置設定部で設定された前記駐車目標位置までの前記車両の移動経路として、前記車両の前進方向を移動開始の向きとした第1の経路と前記車両の後退方向を移動開始の向きとした第2の経路とを生成する経路生成部と、
前記経路生成部で生成された前記第1の経路と前記第2の経路とについてそれぞれ、運転者の負担に対応した指標値を算出し、前記第1の経路に対応した指標値と前記第2の経路に対応した指標値との比較により、前記第1の経路又は前記第2の経路を選択する経路選択部と、を備えた駐車経路設定装置。 - 前記経路選択部は、前記車両において選択されている変速ギアを検出するギア判断部と、前記ギア判断部が検出した前記変速ギアが、選択した前記第1の経路に対応した前進用のギア又は選択した前記第2の経路に対応した後退用のギアと異なるときは、選択した経路に対応したギアを提示する提示部と、を備えた請求項1に記載の駐車経路設定装置。
- 前記経路選択部が算出する前記指標値は、前記各経路に沿った移動のための前進と後退との切り替えである切り返しの回数と移動経路の長さとに対応した値である請求項1又は2に記載の駐車経路設定装置。
- 前記車両の周囲における前記駐車領域及び前記障害物を検出する周囲状況検出部を備えた、
前記マップ作成部は、前記周囲状況検出部により検出された前記障害物に基づいて、前記車両の周囲のマップを作成し、
前記目標位置設定部は、前記周囲状況検出部で検出された前記駐車領域に基づいて、前記駐車目標位置を設定する、請求項1から3のうちいずれか1項に記載の駐車経路設定装置。 - 前記目標位置設定部は、前記駐車目標位置となり得る複数の駐車目標位置候補があるときに、複数の前記駐車目標位置候補を提示する候補提示部と、前記候補提示部に提示された複数の前記駐車目標位置候補のうち使用者による1つの駐車目標位置候補の選択の指示を受け付ける選択受付部と、前記選択受付部が受け付けた1つの駐車目標位置候補を前記駐車目標位置として設定する候補選択部と、を備えた請求項1から4のうちいずれか1項に記載の駐車経路設定装置。
- 前記目標位置設定部は、前記駐車目標位置を提示する目標位置提示部と、前記目標位置提示部に提示された前記駐車目標位置に対して使用者から位置修正の指示を受け付ける位置修正受付部と、前記駐車目標位置を、前記位置修正受付部が受け付けた前記位置修正の指示に基づいて修正して前記駐車目標位置として設定する位置修正部と、を備えた請求項1から5のうちいずれか1項に記載の駐車経路設定装置。
- 車両の周囲で検出された障害物に基づいて、前記車両の周囲のマップを作成し、
前記車両の周囲で検出された駐車領域に基づいて、駐車する目標となる駐車目標位置を設定し、
前記マップに基づいて、前記障害物を避けた、前記車両の現在位置から前記駐車目標位置までの前記車両の移動経路として、前記車両の前進方向を移動開始の向きとした第1の経路と前記車両の後退方向を移動開始の向きとした第2の経路とを生成し、
前記第1の経路と前記第2の経路とについてそれぞれ、運転者の負担に対応した指標値を算出し、
前記第1の経路に対応した指標値と前記第2の経路に対応した指標値との比較により、前記第1の経路又は前記第2の経路を選択する駐車経路設定方法。 - 前記指標値を、前記各経路に沿った移動のための操舵輪の切り返し回数と経路の長さとに対応した値として算出する請求項7に記載の駐車経路設定方法。
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