JP2017051049A - 半導体素子の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゲート駆動装置1bは、電圧駆動型半導体素子3b及びこの電圧駆動型半導体素子に逆並列に接続された還流用ダイオード4bを有するアーム部に流れる主電流を検出する電流検出部10,11と、電流検出部で検出された主電流の極性を判別する極性判別部12と、極性判別部で判別された判別結果に応じて電圧駆動型半導体素子の制御端子に接続されるオフ抵抗値を少なくとも還流用ダイオードを通じる還流電流の通電終了時に切換えるオフ抵抗値選択部13とを備えている。
【選択図】図2
Description
これら第1電圧駆動型半導体素子及び第2駆動型半導体素子としてスイッチング速度が速い電圧駆動型半導体素子を適用して同期整流方式で駆動する場合に、例えば第1電圧駆動型半導体素子及び第2電圧駆動型半導体素子がともにオフ状態で、第2電圧駆動型半導体素子に逆並列に接続された還流用ダイオードを通じて負荷からの還流電流が流れる還流モードを終了して第1電圧駆動型半導体素子がターンオンされたときに高dv/dtが発生し、この高dv/dtによる電流が第2電圧駆動型半導体素子の帰還容量を通じて制御端子に流れることによって制御端子電圧が変動する。
本発明は、電圧駆動型半導体素子の誤点弧を防止して、短絡電流による電力損失を低減することができる半導体素子の駆動装置を提供することを目的とする。
また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
半導体モジュール2a及び半導体モジュール2bは、ラインLpと負極側ラインLnとの間に直列に接続されて出力アームを構成している。半導体モジュール2c及び半導体モジュール2dは、正極側ラインLpと負極側ラインLnとの間に直列に接続されて出力アームを構成している。半導体モジュール2e及び半導体モジュール2fは、正極側ラインLpと負極側ラインLnとの間に直列に接続されて出力アームを構成している。
半導体モジュール2aは、N型のMOSFET(半導体素子の一例)3aと、MOSFET3aに逆並列接続された還流用ダイオード4aとを有してアーム部を構成している。MOSFET3aのドレイン端子Dに還流用ダイオード4aの陰極が接続され、MOSFET3aのソース端子Sに還流用ダイオード4aの陽極が接続されている。
半導体モジュール2cは、N型のMOSFET(半導体素子の一例)3cと、MOSFET3cに逆並列接続された還流用ダイオード4cとを有してアーム部を構成している。MOSFET3cのドレイン端子Dに還流用ダイオード4cの陰極が接続され、MOSFET3cのソース端子Sに還流用ダイオード4cの陽極が接続されている。
半導体モジュール2eは、N型のMOSFET(半導体素子の一例)3eと、MOSFET3eに逆並列接続された還流用ダイオード4eとを有してアーム部を構成している。MOSFET3eのドレイン端子Dに還流用ダイオード4eの陰極が接続され、MOSFET3eのソース端子Sに還流用ダイオード4eの陽極が接続されている。
MOSFET3a〜3fは、ユニポーラ型のパワー半導体素子であり、双方向性を有している。ここで、アーム部を構成するスイッチング素子としては、MOSFET3a〜3fのようなSi系の半導体素子だけでなく、炭化ケイ素、窒化ガリウム及びダイアモンドの少なくとも1つを主材料とするワイドバンドギャップ半導体素子であってもよい。また、還流用ダイオード4a〜4fもSi系の半導体素子だけでなく、炭化ケイ素、窒化ガリウム及びダイアモンドの少なくとも1つを主材料とするワイドバンドギャップ半導体素子であってもよい。ワイドバンドギャップ半導体素子はSi素子よりも高温,高電圧動作に優れ、低損失であるとともに、スイッチング速度がSi素子よりも速い。なお、還流用ダイオード4a〜4fとして、MOSFET3a〜3fのボディダイオードを利用してもよい。
半導体モジュール2a及び半導体モジュール2bは、例えばU相アームを構成し、半導体モジュール2c及び半導体モジュール2dは、例えばV相アームを構成し、半導体モジュール2e及び半導体モジュール2fは、例えばW相アームを構成している。
したがって、インバータ50は、これらのU相アーム、V相アーム及びW相アームが並列接続された三相フルブリッジ回路と、U相アームのスイッチング動作を制御するゲート駆動装置1a,1bと、V相アームのスイッチング動作を制御するゲート駆動装置1c,1dと、W相アームのスイッチング動作を制御するゲート駆動装置1e,1fとを有している。半導体モジュール2a,2c,2eはハイサイドスイッチングアームを構成し、半導体モジュール2b,2c,2fはローサイドスイッチングアームを構成する。
図2に示すように、ゲート駆動装置1bは、外部からMOSFET3bをオン・オフ制御する制御信号CS(b)が入力されるインターフェイス回路(インターフェイス部の一例)5と、このインターフェイス回路5から出力される内部制御信号によってMOSFET3bをオン・オフ制御するゲート駆動回路6とを備えている。
したがって、第1スイッチ素子7はインターフェイス回路5から出力される内部制御信号がハイレベルであるときにオン状態となり、ローレベルであるときにオフ状態となる。逆に第2スイッチ素子8はインターフェイス回路5から出力される内部制御信号がハイレベルであるときにオフ状態となり、ローレベルであるときにオン状態となる。
そして、第1スイッチ素子7と第2スイッチ素子との接続点がMOSFET3bのゲートに接続されている。
オフ抵抗値選択回路13は、極性判別回路12から入力される判別信号S1が供給される遅延回路14と、遅延回路14から出力される遅延信号S2が入力されるゲート駆動回路6の第スイッチ素子8と接地との間に接続されたオフ抵抗値切換回路15とを備えている。
オフ抵抗値切換回路15は、通常のオフ抵抗値よりも大きな抵抗値に設定された第1オフ抵抗Rg1(off)と、この第1オフ抵抗Rg1(off)と並列に接続された例えばNPN型バイポーラトランジスタで構成されるスイッチ素子16及び第2オフ抵抗Rg2(off)の直列回路とで構成されている。
したがって、スイッチ素子16がオフ状態であるときには第1オフ抵抗Rg1(off)のみの比較的大きな抵抗値となり、スイッチ素子16がオン状態であるときには第1オフ抵抗Rg1(off)及び第2オフ抵抗Rg1(off)の合成抵抗値で表される第1オフ抵抗Rg1(off)より小さい通常動作時のオフ抵抗値となる。
モードMD1の動作では、ハイサイドアーム側のゲート駆動装置1aに入力される制御信号CS(a)が図3(A)に示すようにハイレベルであり、ローサイドアーム側のゲート駆動装置1bに入力される制御信号CS(b)が図3(B)に示すようにローレベルとなっている。このためMOSFET3aのゲートソース間電圧Vgs(a)は、図3(C)に示すように、電源電圧P1と同電圧となり、MOSFET3bのゲートソース間電圧Vgs(b)は、負電圧N1と同電圧となる。
このため、MOSFET3aはオン状態となり、MOSFET3bはオフ状態となり、MOSFET3aのドレイン電流Id(a)が出力電流Iuとしてモータ20(図1参照)のU相コイルに流れる。このため、MOSFET3aのドレイン電流Id(a)が図3(G)に示すように、増加するとともに、出力電流Iuも図3(E)に示すように徐々に増加する。また、出力電流Iuは正の値となる。
このため、MOSFET3a,3bは、両方ともオフ状態になる。このとき、図4(B)で破線矢印で示すように、半導体モジュール2bに内蔵された還流用ダイオード4bを介してモータ20から還流電流が出力電流Iuとしてモータ20に流れる。この還流電流は、モータ20に充電されていた電荷の放電に基づく電流であるため、図3(E)に示すように、出力電流Iuは正の値は維持しつつ徐々に低下する。また、モードMD2では、MOSFET3aはオフ状態となるため、図3(G)に示すように、MOSFET3aのドレイン電流Id(a)は、0〔A〕まで減少する。
極性判別回路12は、ドレイン電流Id(b)の電流値が負の値であってドレイン電流Id(b)の極性が負方向であると判別し、判別信号S1が図3(J)に示すように、時点t2でハイレベルからローレベルは反転する。この判定信号S1がオフ抵抗値選択回路13の遅延回路14に供給されるので、この遅延回路14では、判別信号S1をMOSFET3bのターンオン時におけるスイッチング時間以上の遅延時間Taだけ遅延させて、図3(K)に示すように、時点t2′でオン状態からオフ状態に反転する遅延信号S2を出力する。
このとき、ローサイドアーム側のゲート駆動装置1bに供給される制御信号CS(b)は、図3(B)に示すように、ローレベルを維持しており、MOSFET3bはオフ状態を維持している定常状態であるので、オフ抵抗値切換回路15の抵抗値が通常動作時の抵抗値からこれより大きい抵抗値に切り換わってもインバータ動作には影響を与えることがない。
モードMD3では、インターフェイス回路5に入力される制御信号CS(b)が図3(B)に示すように、ローレベルからハイレベルに反転し、第1スイッチ素子7をオン状態にするためのオン信号としてインターフェイス回路5からゲート駆動回路6に入力される。
また、このオン信号は、第2スイッチ素子8をオフ状態とするためのオフ信号となる。これにより、第2スイッチ素子8はオフ状態に切り替わる。
MOSFET3bのゲート端子Gに電源電圧P1が印加され、ソース端子Sに基準電位Mが印加されるので、MOSFET3bのゲートソース間電圧Vgs(b)は電源電圧P1となる。これにより、図3(D)に示すように、MOSFET3bのゲートソース間電圧Vgs(b)には順バイアス電圧が出力されるので、MOSFET3bはオフ状態からオン状態に切り替わる。
なお、図4(C)では、還流電流は破線矢印によって図示されている。このため、モードMD3においても、電流値検出回路11は、電流検出器10で検知されるドレイン電流Id(b)に基づいてドレイン電流Id(b)の電流値を負の値(Id(b)<0〔A〕)として検出し、検出結果を極性判別回路12に出力する。
このモードMD3では、判定信号S1が反転しないので、遅延回路14から出力される遅延信号S2も、図3(K)に示すように、ローレベルを維持し、オフ抵抗値切換回路15の抵抗値は第1オフ抵抗Rg1(off)のみによる通常動作時より高い抵抗値を維持する。
モードMD3における還流電流は、モードMD2の場合と同様に、モータ20に充電されていた電荷の放電に基づく電流であるため、図3(I)に示すように、還流電流の電流値は徐々に0(A)に近付く。これに伴い、図3(E)に示すように、出力電流Iuは正の値を維持しつつ徐々に低下する。
モードMD4の動作では、MOSFET3aのゲートソース間電圧Vgs(a)及びMOSFET3bのゲートソース間電圧Vgs(b)は、図3(C)及び(D)に示すように、負電圧Veeと同電圧となる。このため、図4(D)に示すように、MOSFET3aはオン状態からオフ状態に切り替わり、MOSFET3bはオフ状態を維持する。
その後、時点t5でモードMD4からモードMD1に切り替わる。このモードMD1では、前述したようにハイサイドアーム側のMOSFET3aがオン状態となり、ローサイドアーム側のMOSFET3bがオフ状態を維持する。
このため、ハイサイドアーム側のMOSFET3aがオフ状態からオン状態に切り換わり、MOSFET3aのドレイン−ソース間電圧Vds(a)が図3(F)に示すように、電源電圧P1から“0”に低下し、ドレイン電流Id(a)は図3(G)に示すように、“0”から正方向に増加する。
したがって、時点t5でモードMD1となってから時点t5′までは遅延信号S2がローレベルを維持するので、オフ抵抗値切換回路15のスイッチ素子16はオフ状態を継続し、オフ抵抗値切換回路15の抵抗値は通常動作時より高い抵抗値に維持される。
図5に示すように、従来のゲート駆動装置101は、電流検出器10、電流値検出回路11、極性判別回路12、オフ抵抗値選択回路13を有さず、1つのオフ抵抗Rg(off)を有する点を除いて、ゲート駆動装置1bと同様の構成を有している。ゲート駆動装置101は、電源電圧P1が入力する第1スイッチ素子107と、第1スイッチ素子107に接続された第2スイッチ素子108と、第1及び第2スイッチ素子107,108のスイッチング動作を制御する制御信号が入力するインターフェイス回路105とを有している。
ゲート駆動装置101は、第1及び第2スイッチ素子107,108の接続点が直接MOSFET3bのゲートに接続されている。また、ゲート駆動装置101において、MOSFET3bのソース端子S及び還流用ダイオード4bの陽極は基準電位Mが入力する端子に接続されている。
時点t11〜時点t12間のモードMD1の動作では、図6(A)及び(B)に示すように、MOSFET3aのゲート駆動装置101に入力される制御信号CS(a)がハイレベルとなり、MOSFET3bのゲート駆動装置101に入力される制御信号CS(b)がローレベルとなる。
MOSFET3bのソース端子Sには基準電位M(例えば0(V))が印加されているため、MOSFET3bのゲートソース間電圧Vgs(b)に順バイアス電圧は出力されず、MOSFET3bは、モードMD1からモードMD2を通してオフ状態を維持する。モードMD2における還流電流は、モータ20に充電されていた電荷の放電に基づく電流であるため、図6(E)に示すように、出力電流Iuは正の値を維持しつつ徐々に低下する。
このモードMD3では、MOSFET3aのゲート駆動装置101に入力される制御信号CS(a)が図6(A)に示すようにローレベルを維持し、MOSFET3bのゲート駆動装置101に入力される制御信号CS(b)が図6(B)に示すようにローレベルからハイレベルに切換わる。
したがって、モードMD3では、MOSFET3bがオン状態となって、還流電流が並列接続されたMOSFET3b及び還流用ダイオード4bに流れる。このため、モードMD3における半導体モジュール2bは、還流電流が還流用ダイオード4bのみを流れるモードMD2と比較して低抵抗となる。なお、モードMD3では、MOSFET3aはオフ状態を維持する。
インバータ50の一相分の整流動作が時点t14でモードMD3からモードMD4に切り替わる。モードMD4は、モードMD2と同様にMOSFET3a及びMOSFET3bをともにオフ状態としてデッドタイムを形成し、還流電流が還流用ダイオード4bのみを通って流れるモードである。
したがって、モードMD4では、MOSFET3bがオフ状態となって、還流電流が還流用ダイオード4bのみを通って流れる。なお、モードMD4では、MOSFET3aはオフ状態を維持する。
したがって、図6(G)及び図4(D)に示すように、還流電流は、還流用ダイオード4bのみを介してMOSFET3bのソース端子Sからドレイン端子Dに向かって流れる。
このモードMD1では、図6(A)及び(B)に示すように、MOSFET3aのゲート駆動装置101に入力される制御信号CS(a)がハイレベルとなり、MOSFET3bのゲート駆動装置101に入力される制御信号CS(b)がローレベルとなる。
MOSFET3aがターンオンしたときのドレイン電流Id(a)の増加が比較的緩やかであるので、還流用ダイオード4bを流れる還流電流によるドレイン電流Id(b)が図6(I)に示すように比較的緩やかに減少して“0”を超えて正値側となる。
このため、MOSFET3bに発生するdv/dtは小さなものとなり、MOSFET3bの帰還容量Crssを通じてゲートGに流れる電流も少なくなり、ゲート電圧Vgs(b)は図6(D)に示すように略接地電圧Veeを維持する。したがって、MOSFET3bが誤点弧されることはない。
このため、図7に示すように、モードMD4からモードMD1に切り換わる時点t15で、半導体スイッチング素子Q2がオフ状態にあって、還流用ダイオードDbに還流電流が流れている状態で、MOSFET3aがターンオンすると、MOSFET3bに高dv/dtが発生する。
したがって、高dv/dtによる電流がMOSFET3bの帰還容量Crssを通じてゲート側に流れることを阻止することはできず、MOSFET3bのゲート電圧Vgs(b)が、図7(D)に示すように、閾値電圧Vgs(th)以上となって、MOSFET3bが誤点弧(セルフターンオン)されてしまう。
しかしながら、本実施形態では、前述したように、モードMD4からモードMD1に切り換わったときに、ローサイドアーム側のゲート駆動装置1bの極性判別回路12でドレイン電流Id(b)の極性が正極性となって、判別信号S1がローレベルからハイレベルに反転したときに、遅延回路14によって判別信号S1をMOSFET3bのスイッチング時間以上の遅延時間Ta分遅らせるので、この間オフ抵抗値切換回路15の抵抗値を通常動作時の抵抗値より高い抵抗値に保持することができる。このため、高dv/dtによる電流が帰還容量Crssを介してゲートGに流れることを抑制することができる。したがって、MOSFET3bのゲート電圧Vgs(b)の変動を抑制してMOSFET3bの誤点弧を確実に防止することができる。
なお、MOSFETの誤点弧は、インバータ50の出力電圧が負の場合に、MOSFET3bがターンオンする際にMOSFET3aで発生し、この場合でも、MOSFET3aのゲート駆動装置1aがMOSFET3bのゲート駆動装置1bと同じ構成を有するので、極性判別回路12の判別信号S1を遅延回路14でMOSFET3aのスイッチング時間T2以上に設定された遅延時間T2分遅らせることにより、MOSFET3aの誤点弧を防止することができる。
この第2の実施形態では、ゲート駆動装置1bが、図9に示すように、構成されている。すなわち、図8に示すゲート駆動装置1bは、前述した第1の実施形態におけるオフ抵抗値選択回路13がゲート駆動回路6の第2スイッチ素子8及び接地間に代えてゲート駆動回路6の第1スイッチ素子7及び第2スイッチ素子の接続点とMOSFET3bのゲートとの間に接続され、さらにオン抵抗Rg(on)も接続点及びMOSFET3bのゲート間に接続されていることを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
また、オフ抵抗値切換回路15の第1オフ抵抗Rg1(off)とスイッチ素子16のコレクタとの接続点がダイオード22のカソードに接続され、ダイオード22のアノードがダイオード21とMOSFET3bのゲートとの間に接続され、第1オフ抵抗Rg1(off)及び第2オフ抵抗Rg2(off)の接続点がオン抵抗Rg(on)と第1スイッチ素子7及び第2スイッチ素子8の接続点との間に接続されている。
そして、オフ抵抗値切換回路15のスイッチ素子16のベースに遅延回路14が接続されている。
この第2の実施形態によると、MOSFET3bをターンオンさせる際には、制御信号CS(b)をローレベルからハイレベルに反転させてゲート駆動回路6の第1スイッチ素子7をオン状態とし、第2スイッチ素子8をオフ状態とする。これにより、電源電圧P1が第1スイッチ素子7、オン抵抗Rg(on)、ダイオード21を介してMOSFET3bのゲートに供給されることにより、MOSFET3bがターンオンされる。
この第2の実施形態でも、インバータ50の出力電圧が負の場合に、MOSFET3bがターンオンする際にMOSFET3aで発生する誤点弧についても、MOSFET3aのゲート駆動装置1aがMOSFET3bのゲート駆動装置1bと同じ構成を有するので、極性判別回路12の判別信号S1を遅延回路14でMOSFET3aのスイッチング時間T2以上に設定された遅延時間T2分遅らせることにより、MOSFET3aの誤点弧を防止することができる。
また、抵抗値選択部としては、遅延回路を適用する場合に限らず、極性判別回路12の判別信号S1と制御信号SC(b)の立ち下がり時点とに基づいてモードMD4からモードMD1に切り換わるタイミングを含むパルス幅のパルスを形成してオフ抵抗値を通常動作時の抵抗値より高い抵抗値に切換えるようにしてもよい。
2a,2b,2c,2d,2e,2f 半導体モジュール
3a,3b,3c,3d,3e,3f MOSFET
4a,4b,4c,4d,4e,4f 還流用ダイオード
5 インターフェイス回路
6 ゲート駆動回路
7 第1スイッチ素子
8 第2スイッチ素子
10 電流検出器
11 電流値検出回路
12 極性判別回路
13 オフ抵抗値選択回路
14 遅延回路
15 オフ抵抗値切換回路
16 スイッチ素子
20 モータ
21,22 ダイオード
Claims (8)
- 電圧駆動型半導体素子及び該電圧駆動型半導体素子に逆並列に接続された還流用ダイオードを有するアーム部に流れる主電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部で検出された主電流の極性を判別する極性判別部と、
前記極性判別部で判別された判別結果に応じて前記電圧駆動型半導体素子の制御端子に接続されるオフ抵抗値を少なくとも前記還流用ダイオードを通じる還流電流の通電終了時に切換えるオフ抵抗値選択部と
を備えていることを特徴とする半導体素子の駆動装置。 - 前記オフ抵抗値選択部は、
前記極性判別部から出力される極性判別信号を遅延させる遅延回路と、該遅延回路の遅延信号によって前記還流電流の通電終了時のオフ抵抗値を通常動作時のオフ抵抗値より大きな値に切換える抵抗値切換回路と
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の駆動装置。 - 電源端子及び接地間に直列に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子をさらに備え、前記第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子の接続点が前記電圧駆動型半導体素子の制御端子に接続され、前記第2スイッチ素子及び接地間に前記抵抗値切換回路が接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体素子の駆動装置。
- 電源端子及び接地間に直列に接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子をさらに備え、前記第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子の接続点が前記電圧駆動型半導体素子の制御端子に接続され、前記接続点と前記電圧駆動型半導体素子の制御端子間に前記抵抗値切換回路が接続されている
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体素子の駆動装置。 - 前記抵抗切換回路は、前記制御端子から前記第2スイッチ素子への電流を通過させるダイオードと、前記遅延回路の遅延信号によってオフ抵抗値を切換える抵抗切換部とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子の駆動装置。
- 前記抵抗値切換回路は、第1抵抗と該第1抵抗と並列に接続された第2抵抗及び前記遅延回路の遅延信号によってオン・オフ制御されるスイッチ素子の直列回路とを備えていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の半導体素子の駆動装置。
- 前記抵抗値切換回路は、第3抵抗と、該第3抵抗と直列に接続された第4抵抗と、前記第3抵抗及び前記第4抵抗の何れかと並列に接続された前記遅延回路の遅延信号によってオン・オフ制御されるスイッチ素子とを備えていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の半導体素子の駆動装置。
- 前記電圧駆動型半導体素子は、炭化ケイ素、窒化ガリウム及びダイアモンドの少なくとも1つを主材料とするワイドバンドギャップ半導体素子であること
を特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体素子の駆動装置。
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