JP2017043159A - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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雅義 野尻
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啓太 中根
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Nanako Kusada
菜々子 草田
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Abstract

【課題】トーションシャフトを変形させるか否かを選択することによりフォースリミッタ荷重を調節する。
【解決手段】ウェビング巻取装置10は、スプール14と、ピニオンギヤ36と、ピニオンギヤ36の回転が規制された状態で第1セレーション部46Aと第2セレーション部46Bとの間の部位が変形されることで、ウェビング12のスプール14からの引出しを許容するトーションシャフト46を含んで構成された第1フォースリミッタ機構22と、を備えている。また、ウェビング巻取装置10は、ピニオンギヤ36の回転が許容されている際に作動可能とされ、作動されることでスプール14の引出方向への回転に抵抗力を生じさせたままでのウェビング12のスプール14からの引出しを許容する第2フォースリミッタ機構24を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェビング巻取装置に関する。
下記特許文献1には、ウェビングが巻取られるスプールと、車両の緊急時に引出方向への回転が規制されるロッキングベースと、ロッキングベースとスプールとを繋ぐトーションシャフトと、ロッキングベースとスプールとの間に設けられた皿バネと、を含んで構成されたウェビング巻取装置(シートベルトリトラクタ)が開示されている。この文献に記載されたウェビング巻取装置では、車両の緊急時において、スプールがロッキングベースに対して引出方向への回転力を作用される際に、トーションシャフトが捩れると共に皿バネが圧縮されることで、ウェビングのフォースリミッタ荷重以上でのスプールからの引出しが許容されるようになっている。
特表2014−533627号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された構成では、乗員の体格や車両の衝突のシビアリティ等の条件に関係なく、トーションシャフトが捩れることでスプールのロッキングベースに対する引出方向への回転が許容されるように構成されている。
本発明は上記事実を考慮し、トーションシャフトを変形させるか否かを選択することによりフォースリミッタ荷重を調節することができるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1記載のウェビング巻取装置は、乗員に装着されるウェビングが巻取られ、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、車両緊急時における所定の際に回転が規制されるロック部と、前記スプールと一体回転可能に結合される第1係止部と前記ロック部と一体回転可能に結合される第2係止部とを有し、前記ロック部の回転が規制された状態で前記第1係止部と前記第2係止部との間の部位が変形されることで、前記ウェビングの前記スプールからの引出しを許容するトーションシャフトを含んで構成された第1フォースリミッタ機構と、車両緊急時において前記ロック部の回転が許容されている際に作動可能とされ、作動されることで前記スプールの引出方向への回転に抵抗力を生じさせたままでの前記ウェビングの前記スプールからの引出しを許容する第2フォースリミッタ機構と、を備えている。
請求項2記載のウェビング巻取装置は、請求項1記載のウェビング巻取装置において、前記ロック部は、前記スプールの軸方向一方側に配置されていると共に、前記第2フォースリミッタ機構は、前記スプールの軸方向他方側に配置されており、前記スプールの軸方向他方側には、車両緊急時に作動されることで前記第2フォースリミッタ機構を介して前記スプールの引出方向への回転を制限するメインロック機構が設けられている。
請求項3記載のウェビング巻取装置は、請求項1又は請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記スプールの軸方向一方側には、車両緊急時に作動されることで前記スプールを巻取方向へ回転させると共に前記ロック部の回転を規制するプリテンショナ機構が設けられている。
請求項4記載のウェビング巻取装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のウェビング巻取装置において、前記第2フォースリミッタ機構は、前記スプールと一体回転可能とされた第1回転体と、該第1回転体と一体回転可能に設けられた第2回転体と、を含んで構成されており、前記第2フォースリミッタ機構は、前記第1回転体が前記第2回転体に対して該第2回転体と摺接されながら回転されることで、前記ウェビングの前記スプールからの引出しを許容する。
請求項1記載のウェビング巻取装置では、乗員に装着されるウェビングがスプールに巻取られており、スプールからウェビングが引出されることで、スプールが引出方向へ回転され、スプールが巻取方向へ回転されることで、ウェビングがスプールに巻取られる。
また、車両緊急時における所定の際には、ロック部の回転が規制される。これにより、第1フォースリミッタ機構の一部を構成するトーションシャフトを介してスプールの引出方向への回転が制限される。
さらに、スプールの引出方向への回転がトーションシャフトを介して制限された状態で、トーションシャフトにおける第1係止部と第2係止部との間の部位が変形されると、スプールの引出方向への回転が許容される。
ここで、本発明では、車両緊急時においてロック部の回転が許容されている際に、すなわち、トーションシャフトが変形されない場合に、第2フォースリミッタ機構が作動可能とされている。
そして、ロック部の回転が許容されている際に、第2フォースリミッタ機構が作動されると、スプールの引出方向への回転に抵抗力が生じたまでのウェビングのスプールからの引出が許容される。
以上説明したように、本発明のウェビング巻取装置によれば、ロック部の回転を規制するか否か、すなわち、トーションシャフトを変形させるか否かを選択することにより、フォースリミッタ荷重を調節することができる。
請求項2記載のウェビング巻取装置では、車両緊急時にメインロック機構が作動されると、第2フォースリミッタ機構を介してスプールの引出方向への回転が制限される。そして、乗員からウェビングに作用される荷重がフォースリミッタ荷重(第2フォースリミッタ機構による第2フォースリミッタ荷重又は第1フォースリミッタ機構による第1フォースリミッタ荷重と第2フォースリミッタ荷重とを足合わせた荷重)以上となると、スプールのフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転が許容される。
請求項3記載のウェビング巻取装置では、車両緊急時においてプリテンショナ機構が作動されない際に、第2フォースリミッタ機構が作動させると、スプールの第2フォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転が許容される。また、車両緊急時にプリテンショナ機構が作動されると、ウェビングがスプールに巻取られる。これにより、乗員に装着されたウェビングの弛みが取除かれる。また、プリテンショナ機構が作動されると、ロック部の回転が規制される。これにより、スプールのフォースリミッタ荷重(第1フォースリミッタ荷重又は第1フォースリミッタ荷重と第2フォースリミッタ荷重とを足合わせた荷重)以上での引出方向への回転が許容される。
請求項4記載のウェビング巻取装置では、第1回転部と第2回転体とを摺接させることにより、第2フォースリミッタ荷重を生じさせることができる。
本実施形態のウェビング巻取装置をスプールの軸方向に沿って切断した断面を示す側断面図である。 図1に示されたウェビング巻取装置の第2フォースリミッタ機構を示す拡大側断面図である。 メインロック機構が作動されていると共に、プリテンショナ機構が作動されていない状態のウェビング巻取装置を示す側断面図である。 メインロック機構及びプリテンショナ機構が作動されている状態のウェビング巻取装置を示す側断面図である。
図1〜図4を用いて、本発明の実施形態に係るウェビング巻取装置について説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、スプールの軸方向、径方向及び周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、スプールの軸方向、径方向、周方向を示すものとする。
図1に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10は、乗員に装着されるウェビング12が巻取られ、ウェビング12が引出されることで引出方向へ回転されるスプール14と、スプール14を回転可能に支持すると共に図示しない車体に固定されるフレーム16と、を備えている。また、ウェビング巻取装置10は、車両の緊急時に作動されることでスプール14の引出方向への回転を制限するメインロック機構18と、車両の緊急時に作動されることで乗員に装着されたウェビングの弛みを取除くプリテンショナ機構20と、を備えている。さらに、ウェビング巻取装置10は、車両の緊急時に所定のフォースリミッタ荷重以上でのウェビング12のスプール14からの引出しを許容する第1フォースリミッタ機構22及び第2フォースリミッタ機構24を備えている。
(スプール14の構成)
スプール14は、略円柱状に形成されていると共にウェビング12が巻取られる巻取部14Aを備えている。この巻取部14Aには、ウェビング12が挿通される図示しない挿通孔が形成されており、ウェビング12が挿通孔に挿通されて、当該ウェビング12の長手方向の端部に図示しないストッパ部材が取付けられることで、当該ウェビング12の長手方向の端部がスプール14に固定されている。そして、ウェビング12は、スプール14が回転可能に支持されたフレーム16から上側へ延出されて、車両のシート(図示省略)に着座した乗員に装着可能にされるようになっている。また、スプール14が周方向他方側(矢印C方向とは反対方向)へ回転されることで、ウェビング12がスプール14に巻取られると共に、ウェビング12がスプール14から引出されることで、スプール14が周方向一方側(矢印C方向)へ回転される、すなわち、スプール14が引出方向へ回転されるようになっている。
また、スプール14の軸心部には、後述するトーションシャフト46が挿入されるトーションシャフト挿入孔14Bが形成されている。また、トーションシャフト挿入孔14Bの閉止端側には(軸方向他方側には)、トーションシャフト46の軸方向他方側の端部に形成された第1係止部としての第1セレーション部46Aが係止される第1セレーション部係止部14Cが形成されている。そして、トーションシャフト46の第1セレーション部46Aが第1セレーション部係止部14Cに係止されることで、トーションシャフト46の軸方向他方側の端部とスプール14とが一体回転可能に結合されるようになっている。
(フレーム16の構成)
フレーム16は、スプール14の軸方向一方側及び他方側にそれぞれ配置される一対の側壁26,28を含んで構成されている。
スプール14の軸方向一方側に配置された側壁26には、後述するトーションシャフト係合軸部34が挿通される係合軸部挿通孔26Aが形成されている。また、側壁26において係合軸部挿通孔26Aの径方向外側の部位には、後述するプリテンショナロック片38が傾動可能に支持されるプリテンショナロック片係合孔26Bが形成されている。
スプール14の軸方向他方側に配置された側壁28には、後述する第1回転体48の一部が挿通される第1回転体挿通孔28Aが形成されている。また、側壁28の軸方向他方側には、円筒状に形成されていると共に第1回転体挿通孔28Aと同軸上に配置されたアウタリング部28Bが側壁28と一体に設けられている。アウタリング部28Bの軸方向他方側の端部の内周部には、後述するメインロック片32が係合される複数のメインロック片係合歯28Cがその周方向に沿って形成されている。
(メインロック機構18の構成)
メインロック機構18は、後述する第2フォースリミッタ機構24に対して軸方向他方側(スプール14とは反対側)に設けられており、このメインロック機構18は、車両緊急時(例えば車両衝突時)に作動されることで第2フォースリミッタ機構24を介してスプール14の引出方向への回転を制限するように構成されている。一例として、本実施形態のメインロック機構18は、ウェビング巻取装置10が固定された車両の減速加速度やウェビング12のスプール14からの急激な引出を検出することで作動される検出作動部30と、検出作動部30が作動された際に移動されてフレーム16のアウタリング部28Bに形成されたメインロック片係合歯28Cに係合されることでフレーム16(アウタリング部28B)に対する第2回転体50の回転を規制するメインロック片32と、を含んで構成されている。なお、メインロック片32がメインロック片係合歯28Cに係合されている状態では、第2回転体50の巻取方向(周方向他方側)への回転は許容されるようになっている。
(プリテンショナ機構20の構成)
プリテンショナ機構20は、スプール14の軸方向一方側に設けられている。また、本実施形態では、車両の緊急時において当該車両が所定の速度以上で衝突した際に、プリテンショナ機構20が作動されるようになっている。これにより、スプール14が巻取方向(周方向他方側(矢印C方向とは反対方向))へ所定の回転数だけ回転されるようになっている。なお、以下の説明においては、車両の緊急時において当該車両が所定の速度以上で衝突した際のことを「高速衝突時」と言うものとする。
具体的には、プリテンショナ機構20は、スプール14及びトーションシャフト46と同軸上に配置されたロック部としてのトーションシャフト係合軸部34及びロック部としてのピニオンギヤ36と、ピニオンギヤ36と係合することで当該ピニオンギヤ36の引出方向(周方向一方側(矢印C方向))への回転を規制するプリテンショナロック片38と、トーションシャフト係合軸部34とピニオンギヤ36との間に設けられたクラッチ部材40と、を含んで構成されている。
トーションシャフト係合軸部34は、円板状に形成されたフランジ部34Aと、フランジ部34Aよりも小径の円柱状に形成されていると共に当該フランジ部34Aから軸方向他方側に向けて突出するトーションシャフト係止部34Bと、トーションシャフト係止部34Bよりも小径の円柱状に形成されていると共にフランジ部34Aから軸方向一方側に向けて突出するピニオンギヤ支軸部34Cと、を備えている。トーションシャフト係止部34Bの軸方向他方側には、トーションシャフト46の軸方向一方側の端部に形成された第2係止部としての第2セレーション部46Bが係止される第2セレーション部係止部34Dが形成されている。そして、トーションシャフト46の第2セレーション部46Bが第2セレーション部係止部34Dに係止されることで、トーションシャフト46の軸方向一方側の端部とトーションシャフト係合軸部34とが一体回転可能に結合されるようになっている。また、トーションシャフト係止部34Bが、フレーム16の側壁26に形成された係合軸部挿通孔26Aの周縁部にスペーサ42を介して支持されることで、スプール14の軸方向一方側がフレーム16の側壁26に回転可能に支持されるようになっている。
ピニオンギヤ36は、図示しないラックと噛合う複数のラック係合歯36Aがその外周部に形成された小径部36Bと、小径部36Bの軸方向他方側に配置されていると共に小径部36Bよりも大径とされ、プリテンショナロック片38が係合される複数のプリテンショナロック片係合歯36Cがその外周部に形成された大径部36Dと、を含んで構成されている。大径部36Dの径方向内側には、トーションシャフト係合軸部34のフランジ部34A及びクラッチ部材40が配置される収容凹部36Eが形成されている。また、小径部36B及び大径部36Dの軸心部には、トーションシャフト係合軸部34のピニオンギヤ支軸部34Cが挿通される挿通孔36Fが形成されている。そして、以上説明したピニオンギヤ36は、高速衝突時にアクチュエータが瞬時に作動されて図示しないラックが高圧のガスの圧力により移動されることで、巻取方向(周方向他方側)へ所定の回転数だけ回転されるようになっている。
プリテンショナロック片38は、フレーム16の側壁26に形成されたプリテンショナロック片係合孔26Bに支持される軸部38Aと、軸部38Aの軸方向一方側の端部に設けられたロック片本体部38Bと、を備えている。そして、軸部38Aがプリテンショナロック片係合孔26Bに支持されたまま回動されることでロック片本体部38Bが付勢力により傾動されて、ロック片本体部38Bがピニオンギヤ36のプリテンショナロック片係合歯36Cに係合される。これにより、ピニオンギヤ36の引出方向(周方向一方側)への回転が規制されるようになっている。なお、ロック片本体部38Bがピニオンギヤ36のプリテンショナロック片係合歯36Cに係合されている状態では、ピニオンギヤ36の巻取方向(周方向他方側)への回転は許容されるようになっている。また、本実施形態では、高速衝突時に前述の図示しないラックを移動させるアクチュエータが作動されてピニオンギヤ36が巻取方向へ回転され始める際に、ロック片本体部38Bがピニオンギヤ36のプリテンショナロック片係合歯36Cに係合されるようになっている。
クラッチ部材40は、ピニオンギヤ36に形成された収容凹部36E内においてトーションシャフト係合軸部34のフランジ部34Aの径方向外側に配置されている。そして、高速衝突時に、ピニオンギヤ36が巻取方向へ回転され始める際に、クラッチ部材40がピニオンギヤ36とトーションシャフト係合軸部34との間に噛込まれることで、ピニオンギヤ36とトーションシャフト係合軸部34とが一体回転可能に結合されるようになっている。これにより、ピニオンギヤ36の回転がトーションシャフト係合軸部34及びトーションシャフト46を介してスプール14に伝達されて、スプール14が巻取方向へ所定の回転数だけ回転されるようになっている。なお、ピニオンギヤ36が巻取方向へ回転され始める前の状態では、すなわち、図示しないラックを移動させるアクチュエータが作動される前の状態では、トーションシャフト係合軸部34がピニオンギヤ36に対して回転する(空転する)ようになっている。また、以上説明したプリテンショナ機構20は、フレーム16の側壁26に取付けられた第1カバー44に覆われている。
(第1フォースリミッタ機構22の構成)
第1フォースリミッタ機構22は、スプール14の軸心部に配置されるトーションシャフト46を含んで構成されている。このトーションシャフト46における第1セレーション部46Aと第2セレーション部46Bとの間の部位は、当該第1セレーション部46A及び第2セレーション部46Bよりも小径の棒状に形成された捩れ部46Cとされている。そして、ピニオンギヤ36及びトーションシャフト係合軸部34の回転が規制された状態で、トーションシャフト46の捩れ部46Cが捩れることで、ウェビング12のスプール14からの引出しが許容されるようになっている。また、図2に示されるように、トーションシャフト46の軸方向他方側の端部には、当該トーションシャフト46の軸方向他方側の端から軸方向他方側に向けて延びる棒状の第2フォースリミッタ機構係合軸部46Dが設けられている。
(第2フォースリミッタ機構24の構成)
第2フォースリミッタ機構24は、前述のプリテンショナ機構20が作動されている際及び作動されない際のいずれにおいても作動可能とされており、この第2フォースリミッタ機構24が作動されることで、スプール14の引出方向への回転に抵抗力を生じさせたままでのウェビング12のスプール14からの引出しが許容されるようになっている。具体的には、第2フォースリミッタ機構24は、スプール14と一体回転可能とされた第1回転体48と、当該第1回転体48と一体回転可能に設けられた第2回転体50と、を含んで構成されている。
第1回転体48は、円筒状に形成されていると共にトーションシャフト46の第2フォースリミッタ機構係合軸部46Dに一体に固定される固定軸部48Aと、固定軸部48Aから径方向に向けて延びる円板状に形成された2つの円板部48Bと、を備えている。2つの円板部48Bは、固定軸部48Aの軸方向他方側において軸方向に間隔を空けて配置されている。また、固定軸部48Aの軸方向一方側の部位は、フレーム16の側壁28に形成された第1回転体挿通孔28Aの周縁部に支持されている。これにより、スプール14の軸方向他方側がフレーム16の側壁28に回転可能に支持されるようになっている。
第2回転体50は、トーションシャフト46の第2フォースリミッタ機構係合軸部46Dに遊嵌される(クリアランスを有して係合される)メインロック構成部材支持部50Aと、当該メインロック構成部材支持部50Aの軸方向一方側において第1回転体48の2つの円板部48Bを覆う被覆部50Bと、を備えている。メインロック構成部材支持部50Aの外周部には、メインロック機構18の一部を構成する検出作動部30及びメインロック片32が支持されている。また、被覆部50Bは、第1回転体48の2つの円板部48B及び固定軸部48Aの軸方向他方側の部位と密着(圧着)された状態で当該第1回転体48と一体化されている。なお、以上説明した第2フォースリミッタ機構24及びメインロック機構18は、フレーム16の側壁28に取付けられた第2カバー52に覆われている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10では、ウェビング12が、スプール14から引出されて、図示しない車両のシートに着座した乗員に装着される。
図3に示されるように、車両が衝突はしないが急減速する又は衝突することによりメインロック機構18が作動されると、メインロック片32が、フレーム16のアウタリング部28Bに形成されたメインロック片係合歯28Cに係合される。これにより、第2フォースリミッタ機構24の一部を構成する第2回転体50のフレーム16(アウタリング部28B)に対する回転が規制される。その結果、第2回転体50と一体化された第1回転体48、第1回転体48が固定されたトーションシャフト46を介してスプール14の引出方向への回転が制限される。
ここで、車両が急減速するのみで衝突されない際又は車両が所定の速度未満の低速で衝突した際において、スプール14の引出方向への回転がメインロック機構18により制限された状態で、乗員からウェビング12に作用される荷重が所定値(以下、この荷重を「第2フォースリミッタ荷重F2」という)以上となると、第1回転体48が第2回転体50に対して当該第2回転体50と摺接されながら当該第2回転体50との摩擦力に抗して回転される。これにより、第2フォースリミッタ荷重F2以上でのウェビング12のスプール14からの引出しが許容される。なお、以下の説明においては、車両が急減速した際や車両が所定の速度未満の低速で衝突した際のことを「軽衝突時」というものとする。
また、図4に示されるように、高速衝突時においても、メインロック機構18が作動される。これにより、スプール14の回転が第2フォースリミッタ機構24の一部を構成する第2回転体50、第1回転体48及びトーションシャフト46を介して制限される。
また、高速衝突時においては、プリテンショナ機構20が作動される。すなわち、図示しないアクチュエータが作動される。これにより、ピニオンギヤ36が巻取方向へ所定の回転数だけ回転される。また、ピニオンギヤ36が回転され始めると、ピニオンギヤ36とトーションシャフト係合軸部34とがクラッチ部材40を介して一体回転可能に結合される。その結果、ピニオンギヤ36の回転がトーションシャフト係合軸部34及びトーションシャフト46を介してスプール14に伝達されて、スプール14が巻取方向に所定の回転数だけ回転される。これにより、乗員に装着されたウェビング12の弛みが取除かれる。
また、アクチュエータが作動されると、プリテンショナロック片38のロック片本体部38Bがピニオンギヤ36のプリテンショナロック片係合歯36Cに係合される。これにより、スプール14の引出方向への回転が、トーションシャフト係合軸部34及びトーションシャフト46を介して制限される。すなわち、スプール14の引出方向への回転が、メインロック機構18及びプリテンショナ機構20の両側から制限される。
ここで、スプール14の引出方向への回転がメインロック機構18側及びプリテンショナ機構20側から制限された状態で、乗員からウェビング12に作用される荷重が、第2フォースリミッタ荷重F2とトーションシャフト46の捩れ部46Cが捩れ変形される荷重(以下、この荷重を「第1フォースリミッタ荷重F1」という)とを足合わせた荷重以上となると、第2フォースリミッタ機構24の第1回転体48が第2回転体50に対して当該第2回転体50と摺接されながら回転される。これに加えて、トーションシャフト46の捩れ部46Cが捩れ変形される。これにより、第1フォースリミッタ荷重F1と第2フォースリミッタ荷重F2とを足合わせた荷重以上でのウェビング12のスプール14からの引出しが許容される。
以上説明したように、本実施形態のウェビング巻取装置10によれば、軽衝突時及び高速衝突時に対応するフォースリミッタ荷重に調節することができる。
また、本実施形態では、軽衝突時においては、トーションシャフト46が捩れないようにすることができる。
なお、本実施形態では、第1回転体48が第2回転体50に対して当該第2回転体50と摺接されながら回転されることで、第2フォースリミッタ荷重F2以上でのウェビング12のスプール14からの引出しが許容されるように構成したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、作動されることでスプール14の引出方向への回転に抵抗力を生じさせたままでのウェビング12のスプール14からの引出しを許容する他の第2フォースリミッタ機構を適用してもよい。
また、本実施形態では、プリテンショナ機構20の一部を構成するピニオンギヤ36の回転を規制することで、スプール14の引出方向への回転が制限されるように構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スプール14の第2セレーション部46Bと係合されたロック部の回転を高速衝突時に規制するサブロック機構を設けることで、スプール14の引出方向への回転が制限されるように構成してもよい。
さらに、本実施形態では、軽衝突時及び高速衝突時のいずれの場合においてもメインロック機構18が作動されるように構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、高速衝突時の場合には作動されるが軽衝突時には作動されない第1メインロック機構と、軽衝突時の場合には作動されるが高速衝突時には作動されない第2メインロック機構と、を設けることもできる。当該構成では、軽衝突時には第2メインロック機構が作動されることで、第2フォースリミッタ機構24を介してスプール14の引出方向への回転が制限される。また、高速衝突時には、第1メインロック機構が作動されることで、トーションシャフト46を介してスプール14の引出方向への回転が制限される。これにより、軽衝突時には、第2フォースリミッタ荷重F2以上でのウェビング12のスプール14からの引出が許容されると共に、高速衝突時には、第1フォースリミッタ荷重F1以上でのウェビング12のスプール14からの引出が許容されるように設定することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 ウェビング巻取装置
12 ウェビング
14 スプール
18 メインロック機構
20 プリテンショナ機構
22 第1フォースリミッタ機構
24 第2フォースリミッタ機構
34 トーションシャフト係合軸部(ロック部)
36 ピニオンギヤ(ロック部)
46 トーションシャフト
46A 第1セレーション部(第1係止部)
46B 第2セレーション部(第2係止部)
48 第1回転体
50 第2回転体

Claims (4)

  1. 乗員に装着されるウェビングが巻取られ、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、
    車両緊急時における所定の際に回転が規制されるロック部と、
    前記スプールと一体回転可能に結合される第1係止部と前記ロック部と一体回転可能に結合される第2係止部とを有し、前記ロック部の回転が規制された状態で前記第1係止部と前記第2係止部との間の部位が変形されることで、前記ウェビングの前記スプールからの引出しを許容するトーションシャフトを含んで構成された第1フォースリミッタ機構と、
    車両緊急時において前記ロック部の回転が許容されている際に作動可能とされ、作動されることで前記スプールの引出方向への回転に抵抗力を生じさせたままでの前記ウェビングの前記スプールからの引出しを許容する第2フォースリミッタ機構と、
    を備えたウェビング巻取装置。
  2. 前記ロック部は、前記スプールの軸方向一方側に配置されていると共に、前記第2フォースリミッタ機構は、前記スプールの軸方向他方側に配置されており、
    前記スプールの軸方向他方側には、車両緊急時に作動されることで前記第2フォースリミッタ機構を介して前記スプールの引出方向への回転を制限するメインロック機構が設けられている請求項1記載のウェビング巻取装置。
  3. 前記スプールの軸方向一方側には、車両緊急時に作動されることで前記スプールを巻取方向へ回転させると共に前記ロック部の回転を規制するプリテンショナ機構が設けられている請求項1又は請求項2記載のウェビング巻取装置。
  4. 前記第2フォースリミッタ機構は、前記スプールと一体回転可能とされた第1回転体と、該第1回転体と一体回転可能に設けられた第2回転体と、を含んで構成されており、
    前記第2フォースリミッタ機構は、前記第1回転体が前記第2回転体に対して該第2回転体と摺接されながら回転されることで、前記ウェビングの前記スプールからの引出しを許容する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のウェビング巻取装置。
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