JP2016101794A - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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JP2016101794A JP2014240263A JP2014240263A JP2016101794A JP 2016101794 A JP2016101794 A JP 2016101794A JP 2014240263 A JP2014240263 A JP 2014240263A JP 2014240263 A JP2014240263 A JP 2014240263A JP 2016101794 A JP2016101794 A JP 2016101794A
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Kenji Fukuda
顕司 福田
室町 哲史
Tetsushi Muromachi
哲史 室町
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Abstract

【課題】スプールのロック部に対する回転が制限される際にウェビングの荷重が急激に立ち上がることを簡単な構成で抑制する。【解決手段】ウェビング巻取装置は、ウェビングと、スプール14と、ロック部と、回転制限ナット36と、フォースリミッタ機構と、を備えている。また、回転制限ナット36は、スプール14とロック部との間に設けられおり、この回転制限ナット36は、スプール14がロック部に対して引出方向へ回転されることで移動される。また、回転制限ナット36の移動が停止されることで、スプール14のロック部に対する回転が所定の回転数に制限される。また、ウェビング巻取装置は、回転制限ナット36の移動が停止される前に当該回転制限ナット36の移動により変形される拡径部30Bを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、ウェビング巻取装置に関する。
下記特許文献1及び特許文献2に記載のウェビング巻取装置は、ウェビングが巻装されると共にトーションシャフト(トーションバー)の一端が連結されたスプールと、車両の緊急時にウェビング引出し方向への回転がロックされると共にトーションシャフトの他端が連結されたロック部(ロッキングベース,ロック部材)と、を備えている。また、このウェビング巻取装置は、車両の緊急時にウェビングが所定の引出し量を超えて引出されないようにする回転制限機構を備えている。そして、車両緊急時に、ロック機構がロック部の回転をロックして、ウェビングに大きな張力が負荷されると、トーションシャフトが捻じれながら、スプールがロック部に対して回転される。また、スプールがロック部に対して回転されることによって、ロック部に設けられた螺子部に係合するストッパ部材が螺子部に沿って移動する。そしてさらに、ストッパ部材がロック部の一部に当接すると、スプールのロック部に対する相対回転が規制される。これにより、車両の緊急時におけるスプールのロック部に対する回転角度が所定の回転角度となるように制限されている。すなわち、車両の緊急時においては、ウェビングが所定の引出し量を超えて引出されないようになっている。
また、下記特許文献1及び特許文献2に記載のウェビング巻取装置では、ストッパ部材がロック部の一部に当接した際にウェビングの荷重が急激に立ち上がることを抑制するために、ストッパ部材とロック部においてストッパ部材が当接する部分との間にエネルギー吸収部材が介装されている。このように、車両の緊急時にウェビングが所定の引出し量を超えて引出されないようにする回転制限機構を備えたウェビング巻取装置においては、スプールのロック部に対する回転が制限される際にウェビングの荷重が急激に立ち上がることを簡単な構成で抑制することが肝要である。
特開2012−30636号公報 特開2010−89528号公報
本発明は上記事実を考慮し、スプールのロック部に対する回転が制限される際にウェビングの荷重が急激に立ち上がることを簡単な構成で抑制することができるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1記載のウェビング巻取装置は、乗員に装着されるウェビングが巻取られ、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、前記スプールと一体回転可能に設けられていると共に、車両の緊急時に引出方向への回転が制限されるロック部と、前記ロック部の回転が制限された際に前記スプールの前記ロック部に対するフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転を許容するフォースリミッタ機構と、前記スプールと前記ロック部との間に設けられ、前記スプールが前記ロック部に対して引出方向へ回転されることで移動され、移動を停止されることで前記スプールの前記ロック部に対する回転を所定の回転数に制限する回転制限部と、前記ロック部及び前記回転制限部の少なくとも一方に該ロック部又は該回転制限部と一体に設けられ、前記回転制限部の移動が停止される前に前記回転制限部の移動によって変形されるエネルギー吸収部と、を備えている。
請求項2記載のウェビング巻取装置は、請求項1記載のウェビング巻取装置において、前記ロック部は、外周部に雄螺子部が形成された筒状部と、該筒状部の軸方向一方側の端部に設けられた被当接部と、を備えており、前記回転制限部の外周部が前記スプールに係合されることによって、前記回転制限部が前記スプールと一体回転可能とされていると共に、前記雄螺子部と螺合する雌螺子部が前記回転制限部の内周部に形成されていることによって、前記スプールが前記ロック部に対して引出方向へ回転された際に、前記回転制限部が前記被当接部側へ移動した後に前記被当接部に当接して移動を停止される。
請求項3記載のウェビング巻取装置は、請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられ、前記被当接部側に向かうにつれて次第に外径が大きくなるように設定された拡径部とされている。
請求項4記載のウェビング巻取装置は、請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられた不完全螺子部とされている。
請求項5記載のウェビング巻取装置は、請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられ、前記雄螺子部の螺子山が変形されることによって形成された螺子山変形部とされている。
請求項6記載のウェビング巻取装置は、請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられ、前記雌螺子部のピッチよりも狭いピッチに設定された狭ピッチ雄螺子部とされている。
請求項7記載のウェビング巻取装置は、請求項2記載のウェビング巻取装置において、前記エネルギー吸収部は、前記被当接部における前記回転制限部側の面から該回転制限部側に向けて突出する突出部とされている。
請求項1記載のウェビング巻取装置では、乗員に装着されるウェビングがスプールに巻取られており、スプールからウェビングが引出されることで、スプールが引出方向へ回転される。また、車両の緊急時にロック部の引出方向への回転が制限された際に、フォースリミッタ機構が、スプールのフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転を許容する。さらに、スプールがロック部に対して回転すると、回転制限部が移動された後に当該回転制限部の移動が停止される。これにより、スプールのロック部に対する回転が所定の回転数に制限されて、車両の緊急時にウェビングが所定の引出し量を超えて引出されないようになる。
ここで、本発明では、回転制限部の移動が停止される前に、エネルギー吸収部が回転制限部の移動によって変形される。このため、スプールのロック部に対する回転速度の急激な変化(回転角加速度の急激な変化)が抑制される。これにより、スプールのロック部に対する回転が制限される際にウェビングの荷重が急激に立ち上がることを抑制することができる。
請求項2記載のウェビング巻取装置では、車両の緊急時にロック部の引出方向への回転が制限された状態で、スプールが回転制限部と共にロック部に対して引出方向へ回転されると、回転制限部がロック部の被当接部側に向けて移動する。そして、スプールが回転制限部と共にロック部に対して所定の回転数回転されると、回転制限部がロック部の被当接部に当接して、スプールのロック部に対する回転が制限される。
ここで、本発明では、回転制限部がロック部の被当接部に当接する前に、回転制限部がエネルギー吸収部を変形させる。このため、スプールのロック部に対する回転速度の急激な変化が抑制される。これにより、スプールのロック部に対する回転が制限される際にウェビングの荷重が急激に立ち上がることを抑制することができる。
請求項3記載のウェビング巻取装置では、スプールが回転制限部と共にロック部に対して引出方向へ回転されると、回転制限部がロック部の被当接部側に向けて移動して、回転制限部の雌螺子部が拡径部を変形させる。また、拡径部の外径が被当接部側に向かうにつれて次第に大きくなるように設定されていることにより、スプールのロック部に対する回転速度を徐々に減速させることができる。
請求項4記載のウェビング巻取装置では、スプールが回転制限部と共にロック部に対して引出方向へ回転されると、回転制限部がロック部の被当接部側に向けて移動して、回転制限部の雌螺子部が不完全螺子部を変形させる。これにより、スプールのロック部に対する回転速度を減速させることができる。
請求項5記載のウェビング巻取装置では、スプールが回転制限部と共にロック部に対して引出方向へ回転されると、回転制限部がロック部の被当接部側に向けて移動して、回転制限部の雌螺子部が螺子山変形部を変形させる。これにより、スプールのロック部に対する回転速度を減速させることができる。また、本発明では、ウェビング巻取装置の製造時において、回転制限部を被当接部に当接させた後に、回転制限部をロック部に対してウェビングの巻取方向に回転させて、当該回転制限部と被当接部とを離間させた後に、雄螺子部の螺子山を変形させて螺子山変形部を形成することができる。すなわち、回転制限部が被当接部に当接するまでの回転数が所定の回転数となるように調節した後に、雄螺子部の螺子山を変形させて螺子山変形部を形成することができる。これにより、本発明では、スプールのロック部に対する回転数を安定させることができる。
請求項6記載のウェビング巻取装置では、スプールが回転制限部と共にロック部に対して引出方向へ回転されると、回転制限部がロック部の被当接部側に向けて移動して、回転制限部の雌螺子部が狭ピッチ雄螺子部を変形させる。これにより、スプールのロック部に対する回転速度を減速させることができる。
請求項7記載のウェビング巻取装置では、スプールが回転制限部と共にロック部に対して引出方向へ回転されると、回転制限部がロック部の被当接部側に向けて移動して、回転制限部が突出部を押圧して変形させる。これにより、スプールのロック部に対する回転速度を減速させることができる。
ウェビング巻取装置を示す正面図である。 図1に示されたウェビング巻取装置の一部を構成するスプール、回転制限ナット、ロック部及びトーションシャフトを示す分解斜視図である。 図1に示された3−3線に沿って切断したスプール、回転制限ナット、ロック部及びトーションシャフトを示す拡大断面図である。 第1変形例に係るエネルギー吸収部を示す図3に対応する拡大断面図である。 第2変形例に係るエネルギー吸収部を示す図3に対応する拡大断面図である。 第3変形例に係るエネルギー吸収部を示す図3に対応する拡大断面図である。 第4変形例に係るエネルギー吸収部を示す図3に対応する拡大断面図である。
図1〜図3を用いて、本発明の実施形態に係るウェビング巻取装置について説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、スプールの軸方向、径方向及び周方向をそれぞれ示すものとする。また以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、スプールの軸方向、径方向、周方向を示すものとする。
図1及び図2に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10は、乗員に装着されるウェビング12が巻取られ、ウェビング12が引出されることで引出方向へ回転されるスプール14と、スプール14と一体回転可能に設けられていると共に、車両の緊急時に引出方向への回転が制限(規制)されるロック部16を有するロック機構18と、を備えている。また、ウェビング巻取装置10は、ロック部16の回転が制限された際にスプール14のロック部16に対するフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転を許容するフォースリミッタ機構20と、スプール14とロック部16との間に設けられていると共に、スプール14がロック部16に対して所定の回転数(回転角度)回転された際にスプール14のロック部16に対する引出方向への回転を制限する回転制限機構22と、を備えている。
(スプール14の構成)
図2に示されるように、スプール14は、略円柱状に形成されていると共にウェビング14が巻取られる巻取部14Aを備えている。この巻取部14Aには、ウェビング12が挿通される挿通孔14Bが形成されており、この挿通孔14Bは、径方向外側から見て軸方向を長手方向とする矩形状に形成されている。また、ウェビング12が挿通孔14Bに挿通されて、当該ウェビング14の長手方向の端部に図示しないストッパ部材が取付けられることで、当該ウェビング14の長手方向の端部がスプール14に固定されている。そして、図1に示されるように、ウェビング12は、スプール4が回転可能に支持されたフレーム24から上側へ延出されて、車両のシート(図示省略)に着座した乗員に装着可能にされるようになっている。図2に示されるように、スプール14が周方向他方側(矢印C方向とは反対方向)へ回転されることで、ウェビング12がスプール14に巻取られると共に、ウェビング12がスプール14から引出されることで、スプール14が周方向一方側(矢印C方向)へ回転される、すなわち、スプール14が引出方向へ回転されるようになっている。
また、スプール14の軸方向他方側(矢印Z方向とは反対方向)の端部には、車両緊急時にスプール14を強制的にウェビング12の巻取方向へ回転させるプリテンショナ機構26(図1参照)の一部を構成する係合歯部14Cが設けられている。
図3に示されるように、スプール14の軸心部には、後述するトーションシャフト34が挿入されるトーションシャフト挿入孔14Dが形成されている。また、トーションシャフト挿入孔14Dの閉止端側には(軸方向他方側には)、トーションシャフト34の軸方向他方側の端部に形成された第1セレーション部34A(図2参照)が係合する図示しない第1セレーション部係合部が形成されている。そして、トーションシャフト34の第1セレーション部34Aが第1セレーション部係合部に係合することによって、トーションシャフト34の軸方向他方側の端部とスプール14とが一体回転可能に結合されるようになっている。なお、トーションシャフト34の第1セレーション部34Aと第1セレーション部係合部との結合は、スプールに取付けられた図示しない支持部材によって外れないようになっている。
スプール14の軸心部かつ当該スプール14の軸方向一方側の端部には、後述する回転制限ナット36(図2参照)が格納される回転制限ナット格納孔14Eが形成されている。回転制限ナット格納孔14Eの内縁部は、軸方向一方側から見て回転制限ナット36の外縁部の形状に対応する六角形状に形成されている。これにより、回転制限ナット格納孔14Eに挿入された回転制限ナット36とスプール14とが一体に回転することが可能となっている。回転制限ナット格納孔14Eのスプール14の軸方向一方側の端14Fから他方側への深さDは、回転制限ナット36の厚みTに比して深く設定されている。これにより、回転制限ナット36が、回転制限ナット格納孔14Eに沿って軸方向に移動することが可能となっている。
(ロック機構18の構成)
図1及び図2に示されるように、ロック機構18は、スプール14の軸方向一方側に設けられたロック部16と、ロック部16に取付けられたロック片32と、を含んで構成されている。
図2に示されるように、ロック部16は、軸方向を厚み方向とする略円板状に形成された円板部28と、円板部28と同軸上に配置されていると共に当該円板部28の軸方向他方側の端面28Aから軸方向他方側へ突出する筒状部30と、を含んで構成されている。
円板部28には、車両の緊急時(車両の衝突時等におけるウェビング12のスプール14からの急激な引出し時や車両の急減速時)にフレーム(図1参照)等に設けられた図示しないラチェット歯に係合する第1被係合歯28Bが形成されており、またロック片32には、上記ラチェット歯に係合する第2被係合歯32Aが形成されている。また、図3に示されるように、ウェビング巻取装置10が組立てられた状態において、円板部28の軸方向他方側の端面28Aが、スプール14の軸方向一方側の端14Fに当接するようになっている。なお、円板部28の軸方向他方側の端面28Aとスプール14の軸方向一方側の端14Fとが当接している部分を通り、かつ、軸方向と直交する方向に延在する面を、スプール14とロック部16との当接面Sというものとする。
筒状部30は、略円筒状に形成されていると共に円板部28と一体に形成されており、この筒状部30の外周部には、軸方向に沿って雄螺子部30Aが形成されている。
また、筒状部30と円板部28との境界部である筒状部30の円板部28側の端部には、エネルギー吸収部としての拡径部30Bが設けられている。この拡径部30Bは、円板部28側に向かうにつれて次第に雄螺子部30Aの外径よりも大きくなるように設定されている。
また、ウェビング巻取装置10が組立てられた状態において、筒状部30は、スプール14とロック部16との当接面Sに対してスプール14側(軸方向他方側)に配置されていると共に、スプール14の軸心部に形成された回転制限ナット格納孔14E内に配置されるようになっている。
図2に示されるように、ロック部16の軸心部には、すなわち、円板部28及び筒状部30の軸心部には、後述するトーションシャフト34の軸方向一方側の端部に形成された第2セレーション部34Bが係合する第2セレーション部係合孔16Aが形成されている。この第2セレーション部係合孔16Aは、ロック部16の軸心部を軸方向に貫通しており、また第2セレーション部係合孔16Aの内縁部は、軸方向一方側から見て第2セレーション部34Bの外縁部の形状に対応する形状に形成されている。そして、トーションシャフト34の第2セレーション部34Bが第2セレーション部係合孔16Aに係合されることによって、トーションシャフト34の軸方向一方側の端部とロック部16とが一体回転可能に結合されるようになっている。
(フォースリミッタ機構20の構成)
フォースリミッタ機構20は、略円柱状に形成されたトーションシャフト34を含んで構成されており、このトーションシャフト34の軸方向他方側の端部には、スプール14に設けられた図示しない第1セレーション部係合部に係合する第1セレーション部34Aが形成されている。また、トーションシャフト34の軸方向一方側の端部には、ロック部16に設けられた第2セレーション部係合孔16Aに係合する第2セレーション部34Bが形成されている。なお、トーションシャフト34において第2セレーション部34Bよりも軸方向一方側には、図示しない支持部材に支持される被支持部34Cが設けられており、また被支持部34Cと第2セレーション部34Bとの境目には、第2セレーション部34Bよりも大径とされたフランジ部34Dが設けられている。
(回転制限機構22の構成)
図2に示されるように、回転制限機構22は、スプール14とロック部16との間に設けられた回転制限部としての回転制限ナット36と、ロック部16の筒状部30の外周部に形成された雄螺子部30Aと、を含んで構成されている。
回転制限ナット36は、外縁部の形状が六角形状に形成された六角ナットであり、この回転制限ナット36の内周部には、ロック部16の筒状部30に形成された雄螺子部30Aと螺合する雌螺子部36Aが形成されている。これにより、スプール14が回転制限ナット36と共にロック部16に対して引出方向に回転された際に、回転制限ナット36が筒状部30に沿ってロック部16側(軸方向一方側に)に移動することが可能となっている。また、図3に示されるように、ウェビング巻取装置10が組立てられた状態において、回転制限ナット36は筒状部30の軸方向他方側の端部に位置している。すなわち、ウェビング巻取装置10が組立てられた状態において、回転制限ナット36は、ロック部16の円板部28の軸方向他方側の端面28Aと離間している。そして、スプール14がロック部16に対して引出方向へ所定の回転数回転されて、回転制限ナット36がロック部16の円板部28の軸方向他方側の端面28Aに当接することによって、スプール14のロック部16に対する回転数が所定の回転数に制限されるようになっている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1に示されるように、本実施形態のウェビング巻取装置10では、ウェビング12が、スプール14から引出されて、図示しない車両のシートに着座した乗員に装着される。
図1〜図3に示されるように、車両の緊急時(車両の衝突時等)には、ロック機構18が作動されることで、ロック部16の引出方向への回転が規制される。これにより、スプール14のロック部16に対する引出方向への回転がトーションシャフト34を介して制限されることで、ウェビング12のスプール14からの引出しが制限されて、ウェビング12によって乗員が拘束される。
また、スプール14のロック部16に対する引出方向への回転がトーションシャフト34によって制限された状態において、ウェビング12から乗員に作用される荷重(乗員からウェビング12に作用される荷重)が所定値(フォースリミッタ荷重)以上となった際に、トーションシャフト34が捩れ変形されて、スプール14のロック部16に対するフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転が許容される。これにより、乗員の運動エネルギーがトーションシャフト34の変形によって吸収されて、ウェビング12から乗員に作用される荷重が低減される。
さらに、本実施形態では、スプール14が回転制限ナット36と共にロック部16に対して引出方向へ回転し始めると、図3に示されるように、回転制限ナット36が筒状部30に沿ってロック部16の円板部28側に向けて(軸方向一方側に向けて)移動する。そして、スプール14が回転制限ナット36と共にロック部16に対して所定の回転数回転されると、当該回転制限ナット36の軸方向一方側の端面36Bが円板部28の軸方向他方側の端面28Aに当接する。これにより、スプール14のロック部16に対する回転数が所定の回転数に制限される。
ここで、本実施形態では、回転制限ナット36がロック部16の円板部28に当接する前に、筒状部30の円板部28側の端部に設けられた拡径部30Bが回転制限ナット36の雌螺子部36Aによって変形される。このため、スプール14のロック部16に対する回転速度の急激な変化が抑制される。これにより、スプール14のロック部16に対する回転が制限される際にウェビング12の荷重が急激に立ち上がることを抑制することができる。また、本実施形態では、別部材のエネルギー吸収部を回転制限ナット36とロック部16の円板部28との間に介装させた場合に比して、簡単な構成でウェビング12の荷重が急激に立ち上がることを抑制することができる。また、本実施形態では、拡径部30Bの外径が円板部28側に向かうにつれて次第に大きくなるように設定されていることにより、スプール14のロック部16に対する回転速度を徐々に減速させることができる。
さらに、本実施形態では、エネルギー吸収部である拡径部30Bがロック部16と一体に設けられている。このため、回転制限ナット36とロック部16との間に別部材のエネルギー吸収部を介装させた場合に比して、ウェビング巻取装置10を構成する部品の点数を削減することができる。
なお、本実施形態では、ロック部16の筒状部30に形成された雄螺子部30Aと螺合する回転制限ナット36を用いてウェビング巻取装置10を構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、スプール14がロック部16に対して所定の回転数(回転角度)回転された際にスプール14のロック部16に対する引出方向への回転を制限することができる他の構成の回転制限部を用いてウェビング巻取装置を構成してもよい。
(第1変形例〜第4変形例に係るエネルギー吸収部)
次に、図4〜図7を用いて上記実施形態の第1変形例〜第4変形例に係るエネルギー吸収部について説明する。なお、上記実施形態と同一の部材及び部分については、上記実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示されるように、第1変形例に係るエネルギー吸収部は、筒状部30の円板部28側の端部に設けられた不完全螺子部30Cとされている。この不完全螺子部30Cの外径は、雄螺子部30Aの谷の径よりも大きな外径かつ雄螺子部30Aの外径と同程度又は小さい外径に設定されている。
図5に示されるように、第2変形例に係るエネルギー吸収部は、筒状部の円板部28側の端部に設けられた、狭ピッチ雄螺子部30Dとされている。この狭ピッチ雄螺子部30Dは、筒状部30において狭ピッチ雄螺子部30Dが形成された部位よりも軸方向他方側に形成された雌螺子部36Aのピッチよりも狭いピッチに設定されている。
図6に示されるように、第3変形例に係るエネルギー吸収部は、筒状部30の円板部28側の端部に設けられた螺子山変形部30Eとされている。この螺子山変形部30Eは、筒状部30に形成された雄螺子部30Aにおける円板部28側の端部の螺子山がポンチ等で変形される(潰される)ことによって形成されている。
図7に示されるように、第4変形例に係るエネルギー吸収部は、円板部28における回転制限ナット36側の面(円板部28の軸方向他方側の端面28A)から該回転制限ナット36側に向けて突出する突出部28Cとされている。また、本実施形態では、2つの突出部28Cが、周方向に沿って等間隔に配置されている。
以上説明した第1変形例〜第3変形例のエネルギー吸収部を備えたウェビング巻取装置では、スプール14が回転制限ナット36と共にロック部16に対して引出方向へ回転されると、回転制限ナット36がロック部16の円板部28側に向けて移動して、回転制限ナット36の雌螺子部36Aがエネルギー吸収部(不完全螺子部30C、狭ピッチ雄螺子部30D、螺子山変形部30E)を変形させる。これにより、スプール14のロック部16に対する回転速度を減速させることができる。また、図6に示された第3変形例では、ウェビング巻取装置の製造時において、回転制限ナット36を円板部28に当接させた後に、回転制限ナット36をロック部16に対してウェビング12の巻取方向に回転させて、当該回転制限ナット36と円板部28とを離間させた後に、雄螺子部30Aの螺子山を変形させて螺子山変形部30Eを形成することができる。すなわち、回転制限ナット36が円板部28に当接するまでの回転数が所定の回転数となるように調節した後に、雄螺子部30Aの螺子山を変形させて螺子山変形部30Eを形成することができる。これにより、本変形例では、スプール14のロック部16に対する回転数を安定させることができる。
また、第4変形例のエネルギー吸収部を備えたウェビング巻取装置では、スプール14が回転制限ナット36と共にロック部16に対して引出方向へ回転されると、回転制限ナット36がロック部16の円板部28側に向けて移動して、回転制限ナット36が突出部28Cを押圧して変形させる。これにより、スプール14のロック部16に対する回転速度を減速させることができる。
なお、上記実施形態及び第1変形例〜第4変形例では、ロック部16側にエネルギー吸収部(拡径部30B、不完全螺子部30C、狭ピッチ雄螺子部30D、螺子山変形部30E、突出部28C)を設けた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、回転制限ナット36側にエネルギー吸収部を設けた構成としてもよい。例えば、回転制限ナット36におけるロック部16の円板部28側の面から該円板部28側に向けて突出するエネルギー吸収部としての突出部を設けて、この突出部を回転制限ナット36と円板部28との間で変形させるように構成することもできる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 ウェビング巻取装置
12 ウェビング
14 スプール
16 ロック部
20 フォースリミッタ機構
28 円板部(被当接部)
28C 突出部(エネルギー吸収部)
30 筒状部
30A 雄螺子部
30B 拡径部(エネルギー吸収部)
30C 不完全螺子部(エネルギー吸収部)
30D 狭ピッチ雄螺子部(エネルギー吸収部)
30E 螺子山変形部(エネルギー吸収部)
36 回転制限ナット(回転制限部)
36A 雌螺子部

Claims (7)

  1. 乗員に装着されるウェビングが巻取られ、前記ウェビングが引出されることで引出方向へ回転されるスプールと、
    前記スプールと一体回転可能に設けられていると共に、車両の緊急時に引出方向への回転が制限されるロック部と、
    前記ロック部の回転が制限された際に前記スプールの前記ロック部に対するフォースリミッタ荷重以上での引出方向への回転を許容するフォースリミッタ機構と、
    前記スプールと前記ロック部との間に設けられ、前記スプールが前記ロック部に対して引出方向へ回転されることで移動され、移動を停止されることで前記スプールの前記ロック部に対する回転を所定の回転数に制限する回転制限部と、
    前記ロック部及び前記回転制限部の少なくとも一方に該ロック部又は該回転制限部と一体に設けられ、前記回転制限部の移動が停止される前に前記回転制限部の移動によって変形されるエネルギー吸収部と、
    を備えたウェビング巻取装置。
  2. 前記ロック部は、外周部に雄螺子部が形成された筒状部と、該筒状部の軸方向一方側の端部に設けられた被当接部と、を備えており、
    前記回転制限部の外周部が前記スプールに係合されることによって、前記回転制限部が前記スプールと一体回転可能とされていると共に、前記雄螺子部と螺合する雌螺子部が前記回転制限部の内周部に形成されていることによって、前記スプールが前記ロック部に対して引出方向へ回転された際に、前記回転制限部が前記被当接部側へ移動した後に前記被当接部に当接して移動を停止される請求項1記載のウェビング巻取装置。
  3. 前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられ、前記被当接部側に向かうにつれて次第に外径が大きくなるように設定された拡径部とされている請求項2記載のウェビング巻取装置。
  4. 前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられた不完全螺子部とされている請求項2記載のウェビング巻取装置。
  5. 前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられ、前記雄螺子部の螺子山が変形されることによって形成された螺子山変形部とされている請求項2記載のウェビング巻取装置。
  6. 前記エネルギー吸収部は、前記筒状部の前記被当接部側の端部に設けられ、前記雌螺子部のピッチよりも狭いピッチに設定された狭ピッチ雄螺子部とされている請求項2記載のウェビング巻取装置。
  7. 前記エネルギー吸収部は、前記被当接部における前記回転制限部側の面から該回転制限部側に向けて突出する突出部とされている請求項2記載のウェビング巻取装置。
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