JP2017028250A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減できる半導体装置を提供する。【解決手段】第1導電型のドリフト領域1と、ドリフト領域1の上面側に配置された第2導電型のベース領域2a〜2cと、ベース領域2a〜2cの上部に配置され、ドリフト領域1よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域3a〜3cと、第1主電極領域3a〜3c及びベース領域2a〜2cを貫通するトレンチ内に設けられたゲート絶縁膜4a,4bと、トレンチ内にゲート絶縁膜4a,4bを介して埋め込まれたゲート電極5a,5bと、トレンチの底部を覆うように配置された第2導電型のゲート被覆半導体層12と、ベース領域2a〜2cとゲート被覆半導体層12とに挟まれた第1導電型の中間半導体層13a〜13cと、ドリフト領域1の下面側に配置された第2導電型の第2主電極領域9とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
従来の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)等の半導体装置において、半導体構成素子の周辺のコーナー部での降伏強度を改善するために、コーナー部におけるn型の半導体部内にp型のフローティングゾーンを島状、楔状又は層状に形成した構造が知られている(特許文献1参照)。また、高耐圧化、ターンオンの高速化等のために、n型の半導体層中に楕円の断面形状を有するp型の埋め込み層を形成した構造が知られている(特許文献2参照)。
特表2002−503401号公報 特開2001−313393号公報
従来のIGBTでは、オン電圧及びターンオフ損失の低減のため、半導体チップの薄化が進んでいる。しかしながら、プロセス上の制約により、半導体チップの薄化には限界があり、オン電圧を増大させずにターンオフ損失の低減を図ることは困難である。
上記課題に鑑み、本発明は、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減できる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(a)第1導電型の主半導体層を有するドリフト領域と、(b)ドリフト領域の上面側に配置された第2導電型のベース領域と、(c)ベース領域の上部に配置され、主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域と、(d)第1主電極領域及びベース領域を貫通するトレンチ内に設けられたゲート絶縁膜と、(e)トレンチ内にゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、(f)トレンチの底部を覆うように配置された第2導電型のゲート被覆半導体層と、(g)ベース領域とゲート被覆半導体層とに挟まれた第1導電型の中間半導体層と、(h)ドリフト領域の下面側に配置された第2導電型の第2主電極領域とを備える半導体装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、(a)少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型の主半導体層が位置する複数の主半導体層と、複数の主半導体層間に挟まれた第2導電型の補助半導体層とを含む積層構造からなるドリフト領域と、(b)ドリフト領域の上面側に配置され、主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域と、(c)ドリフト領域の下面側に配置された第2導電型の第2主電極領域と、(d)ドリフト領域を走行するキャリアの移動を制御するキャリア制御機構とを備える半導体装置が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、(a)第1導電型の主半導体層を含むドリフト領域の上面側に第2導電型のベース領域を形成する工程と、(b)ベース領域の上部に、主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域を形成する工程と、(c)第1主電極領域及びベース領域を貫通するトレンチを形成する工程と、(d)トレンチ内にゲート絶縁膜を形成する工程と、(e)トレンチ内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込む工程と、(f)トレンチの底部を覆うように第2導電型のゲート被覆半導体層を形成する工程と、(g)ベース領域とゲート被覆半導体層とに挟まれた第1導電型の中間半導体層を形成する工程と、(h)ドリフト領域の下面側に第2導電型の第2主電極領域を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、(a)少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型の主半導体層が位置する複数の主半導体層間に第2導電型の補助半導体層を挟むことにより、複数の主半導体層及び補助半導体層を含む積層構造からなるドリフト領域を形成する工程と、(b)第1導電型のドリフト領域の上面側に、主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域を形成する工程と、(c)ドリフト領域を走行するキャリアの移動を制御するキャリア制御機構を形成する工程と、(d)ドリフト領域の下面側に第2導電型の第2主電極領域を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減できる半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための工程断面図である。 図3(a)〜図3(d)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図2(a)及び図2(b)に引き続く工程断面図である。 図4(a)〜図4(c)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図3(a)〜図3(d)に引き続く工程断面図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る実施例のスイッチング波形を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る実施例の図6のゲート波形を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 図9(a)〜図9(c)は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための工程断面図である。 図10(a)〜図10(c)は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図9(a)〜図9(c)に引き続く工程断面図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の第5の変形例に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の素子領域(活性領域)の主要部の構成の一例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の素子領域周辺の終端領域の一例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の素子領域周辺の終端領域の他の一例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る実施例の不純物密度分布(1次元プロファイル)を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る実施例のキャリア密度分布(1次元プロファイル)を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る実施例のオフ状態でのIV特性を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る実施例のIc=20Aでのオン電圧のIV波形を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る実施例のIc=1Aでのオン電圧のIV波形を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る実施例のターンオフ時のスイッチング波形を比較例と比較して示すグラフである。耐圧波形を示すグラフである。 図23(a)〜図23(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための工程断面図である。 図24(a)〜図24(d)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図23(a)〜図23(c)に引き続く工程断面図である。 図25(a)〜図25(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図24(a)〜図24(d)に引き続く工程断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る実施例の不純物密度分布(1次元プロファイル)を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る実施例の電子密度分布(1次元プロファイル)を比較例と比較して示すグラフである。 本発明の第2及び第3の実施形態に係る実施例の正孔密度分布(1次元プロファイル)を比較例と比較して示すグラフである。
次に、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。更に、以下に示す第1〜第3の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
本明細書において、「第1主電極領域」とは、IGBTの場合においてエミッタ領域又はコレクタ領域のいずれか一方となる領域を意味する。静電誘導サイリスタ(SIサイリスタ)やゲートターンオフサイリスタ(GTO)においてはアノード領域又はカソード領域のいずれか一方となる領域を意味する。「第2主電極領域」とは、IGBTにおいては上記第1主電極領域とはならないエミッタ領域又はコレクタ領域のいずれか一方となる領域、SIサイリスタやGTOにおいては上記第1主電極領域とはならないアノード領域又はカソード領域のいずれか一方となる領域を意味する。即ち、第1主電極領域がエミッタ領域であれば、第2主電極領域はコレクタ領域を意味し、第1主電極領域がアノード領域であれば、第2主電極領域はカソード領域を意味する。
また、本明細書において、「第1導電型」とは、p型又はn型のいずれか一方を意味し、「第2導電型」とは、第1導電型の反対導電型を意味する。このため、以下の第1〜第3の実施形態に係る半導体装置では、第1導電型がn型、第2導電型がp型の場合について説明するが、導電型の選択の問題に過ぎない。逆に、第1導電型をp型、第2導電型をn型とする場合であっても、以下の説明における極性を逆にすることで、同様に本発明の技術的思想や効果が適用可能であり、以下の説明に用いた導電型の選択に限定される必要はない。また、本明細書及び添付図面においては、n又はpを冠記した層や領域では、それぞれ電子又は正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに上付き文字で付す+及び−は、+及び−の付記されていない半導体領域に比してそれぞれ相対的に不純物密度が高い又は低い半導体領域であることを意味する。
また、本明細書において「上面」「下面」等の「上」「下」の定義は、図示した断面図上の単なる表現上の問題であって、例えば、半導体装置の方位を90°変えて観察すれば「上」「下」の称呼は、「左」「右」になり、180°変えて観察すれば「上」「下」の称呼の関係は逆になることは勿論である。
(第1の実施形態)
<半導体装置の構造>
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置として、トレンチゲート構造のIGBTを説明する。本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の素子領域(活性領域)は、図1に示すように、第1導電型(n型)のドリフト領域(主半導体層)1を備える。ドリフト領域1の厚さは例えば50μm〜60μm程度であり、不純物密度は例えば0.7×1013cm−3程度である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置は、ドリフト領域1を走行するキャリアの移動を制御するキャリア制御機構を備える。キャリア制御機構は、第2導電型(p型)のベース領域2a〜2cと、ゲート絶縁膜4a,4bと、ゲート電極5a,5bとを備える。ベース領域2a〜2cは、ドリフト領域1の上面側に形成されている。ゲート絶縁膜4a,4bは、ベース領域2a〜2cを貫通するトレンチ(凹部)内に設けられる。例えば、トレンチの幅は1μm程度であり、トレンチの深さは3μm程度であり、隣り合うトレンチの中央位置の間隔は2.5μm程度である。ゲート電極5a,5bはゲート絶縁膜4a,4bに介してトレンチ内に埋め込まれている。ゲート電極5a,5bは、ベース領域2a〜2c中の電位を静電的に制御して、ベース領域2a〜2cを経由してドリフト領域1に注入されるキャリアの移動を制御する。
ベース領域2a〜2cの上部には、ドリフト領域1よりも高不純物密度の第1導電型(n型)の第1主電極領域(エミッタ領域)3a〜3dが選択的に形成されている。エミッタ領域3a〜3dは、ゲート絶縁膜4a,4bを介してゲート電極5a,5bに接している。
ドリフト領域1の上面には、複数のトレンチの底部を含んで跨ぐように(換言すれば、複数のトレンチの底部を一括して覆うように)、第2導電型(p型)のゲート被覆半導体層12が形成されている。ゲート被覆半導体層12は、ドリフト領域1の主面に沿って一様に形成されている。ゲート被覆半導体層12は、複数のゲート絶縁膜4a,4bの底部を覆うように複数のゲート絶縁膜4a,4bに接している。ゲート被覆半導体層12の厚さは例えば2μm程度であり、不純物密度は例えば2×1014cm−3程度である。
ベース領域2a〜2cとゲート被覆半導体層12との間には、ドリフト領域1の不純物密度と同等か、又はドリフト領域1よりも高不純物密度の第1導電型(n型又はn型)の中間半導体層13a〜13cが形成されている。中間半導体層13a〜13cは、隣り合うトレンチ側面に位置するゲート絶縁膜4a,4bに接するように形成されている。
ここで、複数のトレンチの底面を覆うようにゲート被覆半導体層12が形成されているため、電子をドリフト領域1に注入させる必要がある。そのためには、p型のベース領域2とゲート被覆半導体層12の間に、トレンチ側面に位置するゲート絶縁膜4a,4bに接する第1導電型の中間半導体層13a〜13cが必要である。ベース領域2a〜2cに形成される反転層チャネルは、中間半導体層13a〜13cでは蓄積層チャネルとなるので、蓄積層チャネルの電子の一部は中間半導体層13a〜13cに拡散できる。
ゲート被覆半導体層12の不純物密度は、ドリフト領域1又は中間半導体層13a〜13cの不純物密度と同じオーダーか、又は1桁程度高い不純物密度に設定する。そのため、中間半導体層13a〜13cに拡散した電子がゲート被覆半導体層12を越えてドリフト領域1に拡散する。これにより、p型のゲート被覆半導体層12が一様にトレンチの底面を覆っていても、半導体装置はターンオンすることが可能となる。
ゲート電極5a,5b上には層間絶縁膜6a,6bを介してエミッタ電極7が紙面の奥に位置するゲート配線(図示省略)と分離して配置されている。エミッタ電極7は、エミッタ領域3a〜3d及びベース領域2a〜2cに接している。エミッタ電極7及びゲート配線の材料としては、例えばアルミニウム(Al)や、Al−シリコン(Si)、Al−銅(Cu)、Al−Cu−Si等のAl合金が使用可能である。
ドリフト領域1の下面側には、第2導電型(p型)の第2主電極領域(コレクタ領域)9が形成されている。ドリフト領域1とコレクタ領域9の間には、ドリフト領域1よりも高不純物密度のn型のフィールドストップ(FS層)8が形成されている。コレクタ領域9の下面にはコレクタ電極10が配置されている。コレクタ電極10としては、例えば金(Au)からなる単層膜や、Al、ニッケル(Ni)、Auの順で積層された金属膜が使用可能であり、更にその最下層にモリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属板を積層してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置によれば、複数のトレンチの底部を覆うように一様に形成されたゲート被覆半導体層12を有することにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上できる。また、従来のIGBTでは、スイッチングの際にゲート電圧が跳ね上がり、スイッチング速度が低下する問題があった。これに対して、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置によれば、複数のトレンチの底部を覆うゲート被覆半導体層12を有することにより、複数のトレンチの底部の電界を緩和できる。これにより、スイッチングの際のゲート電圧の跳ね上がりを抑制でき、スイッチング速度を向上できる。
<半導体装置の製造方法>
次に、図2(a)〜図4(c)を用いて、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明する。なお、以下に述べる半導体装置の製造方法は一例であり、特許請求の範囲に記載した趣旨の範囲であれば、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(a)図2(a)に示すように単結晶Si等からなる不純物密度7×1013cm−3程度のn型の半導体基板1を用意する。そして、半導体基板1の表面に、活性化後の不純物密度が2×1014cm−3程度となるドーズ量でホウ素(B)等のp型不純物をイオン注入する。その後、図2(b)に示すように、半導体基板1上に、不純物密度7×1013cm−3程度のn型の中間半導体層13を10μm程度の厚さでエピタキシャル成長させる。中間半導体層13のエピタキシャル成長時の熱により、半導体基板1の表面に注入されたp型不純物イオンが活性化し、エピタキシャル成長層のn型不純物と補償される。この結果、半導体基板1と中間半導体層13の間に不純物密度1.3×1013cm−3程度のp型のゲート被覆半導体層12が2μm程度の厚さで形成される。
(b)次に、中間半導体層13の表面にB等のp型不純物を所定の深さでイオン注入する。その後、熱処理を行うことにより注入されたイオンを活性化させ、図3(a)に示すように、例えば不純物密度1×1015〜1×1017cm−3程度のp型のベース領域2を形成する。なお、イオン注入によりベース領域2を形成する代わりに、中間半導体層13の上面にベース領域2をエピタキシャル成長してもよい。
(c)次に、ベース領域2上にフォトレジスト膜21を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜21をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜21をマスクとして用いて、反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチング等により、図3(b)に示すように、ベース領域2及び中間半導体層13を貫通してゲート被覆半導体層12に達する凹部(トレンチ)2x,2yを選択的に形成する。その後、フォトレジスト膜21を酸素(O)プラズマ等で除去する。なお、中間半導体層13上に酸化膜を形成し、フォトレジスト膜21によって酸化膜をパターニングした後、酸化膜をマスクとして用いてトレンチ2x,2yをドライエッチングにより形成してもよい。
(d)次に、熱酸化法等により、図3(c)に示すようにベース領域2a〜2c上及びトレンチ2x,2yの内面にシリコン酸化膜(SiO膜)からなるゲート絶縁膜4を形成する。そして、化学気相成長(CVD)法等により、ゲート絶縁膜4上にn型不純物を添加したポリシリコン層(ドープドポリシリコン層)を堆積する。その後、ポリシリコン層をエッチバックすることにより、トレンチ2x,2yの内部にゲート絶縁膜4a,4bを介してポリシリコン層5a,5bを埋め込む。更に、酸化膜とポリシリコンとのエッチング選択比を用いて、図3(d)に示すように、ドライエッチング等によりゲート絶縁膜4をベース領域2a〜2cの上面が露出するように選択的に除去する。
(e)次に、ベース領域2a〜2c上にフォトレジスト膜(図示省略)を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜をマスクとして用いて、AsやP等のn型不純物をイオン注入する。これと同時に、ポリシリコン層5a,5bにもイオン注入される。そして、フォトレジスト膜をOプラズマ等で除去する。その後、熱処理を行うことにより注入されたイオンを活性化させる。この結果、図4(a)に示すように、ベース領域2a〜2cの上部の一部に例えば不純物密度5×1019〜1×1021cm−3程度のn型のエミッタ領域3a〜3dが選択的に形成される。エミッタ領域3a〜3dの熱処理工程においては、ポリシリコン層5a,5bに注入されたイオンも活性化される。更に、CVD法等により、図4(b)に示すように、ゲート電極5a,5b、エミッタ領域3a〜3d及びベース領域2a〜2c上にSiO膜等からなる層間絶縁膜6を堆積する。
(f)次に、半導体基板1の下面を研磨(研削)及びエッチングすることにより厚み調整をする。そして、厚み調整後の半導体基板1の下面側からn型不純物及びp型不純物を所定の深さで順次イオン注入する。その後、熱処理を行うことにより注入されたイオンを活性化させる。この結果、図4(c)に示すように、半導体基板1の下面側にn型のFS層8及び、例えば不純物密度3×1018〜1×1020cm−3程度のp型のコレクタ領域9が形成される。
(g)次に、層間絶縁膜6上にフォトレジスト膜(図示省略)を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜をマスクとして用いて、ドライエッチングにより層間絶縁膜6をゲートコンタクトホール部以外のゲート電極5a,5b上に残るように選択的に除去してエミッタコンタクトホール及びゲートコンタクトホールを開孔する。その後、フォトレジスト膜をOプラズマ等で除去する。
(h)次に、スパッタ法又は蒸着法等によりAl等の金属膜を堆積した後、新たなフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィ工程を用いて、図1に示すように、エミッタ領域3a〜3d及びベース領域2a〜2cの上面にエミッタ電極7を形成し、同時に紙面の奥に位置するゲート配線(図示省略)をパターニングする。同様に、スパッタ法又は蒸着法等により、コレクタ領域9の下面にAu等からなるコレクタ電極10を形成する。また、必要に応じてドリフト領域1に下面側から電子線やプロトンを照射することにより、ドリフト領域1中にキャリアのライフタイムを制御するための結晶欠陥を発生させる。その後、熱処理を行うことにより、エネルギー状態が不安定な結晶欠陥を回復させる。このようにして、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置が完成する。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上できる半導体装置を実現可能となる。
<第1の変形例>
図5は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置の構成を示す。本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る半導体装置では、隣り合うトレンチに挟まれたメサ領域の一部を、表面を絶縁膜で覆ったp型メサ層14とする点が、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る構成と異なる。p型メサ層14の上面は層間絶縁膜6で覆われている。p型メサ層14の下面は、ゲート被覆半導体層12に接する。p型メサ層14を備えることにより、ターンオフ、ターンオン時に、p型メサ層14に蓄積されたホールがゲート被覆半導体層12を通ってコンタクトに流れる。したがって、ゲート電極5a,5bの電位がホールに影響されることを抑制できる。なお、p型メサ層14は電気的に浮いた状態、すなわちフローティングであってもよい。あるいは、p型メサ層14を覆う層間絶縁膜6の一部を開口してエミッタ電極7と電気的に接続していてもよい。
p型メサ層14は、例えば図2(b)に示した中間半導体層13の表面に、マスクを用いてB等のp型不純物を選択的にイオン注入し、熱処理することにより形成可能である。
本発明の第1の実施形態の第1の変形例によれば、本発明の第1の実施形態と同様に、複数のトレンチの底部を覆うように一様に形成されたゲート被覆半導体層12を有することにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上できる。また、ゲート被覆半導体層12が複数のトレンチの底部を覆うので、複数のトレンチの底部の電界を緩和できる。これにより、スイッチングの際のゲート電圧の跳ね上がりを抑制でき、スイッチング速度を向上できる。
図6は、図5に示した構造を備えた実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるターンオフ波形を示す。比較例は、図示しないが、図5に示した構造からゲート被覆半導体層12を取り除いた構成である。図7では、実施例のコレクタ−エミッタ間電圧Vceを太い破線で、比較例のコレクタ−エミッタ間電圧Vceを細い破線でそれぞれ示す。また、実施例のコレクタ電流Iを太い実線で、比較例のコレクタ電流Iを細い実線でそれぞれ示す。図6から、実施例の立ち上がり時間が、比較例よりも短いことが分かる。
図7は、図5に示した構造を備えた実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによる、図6におけるゲート電圧の波形を比較した図である。図6では、実施例のゲート−エミッタ間電圧Vgeを太い破線で、比較例のゲート−エミッタ間電圧Vgeを細い破線でそれぞれ示す。また、実施例のコレクタ電流Iを太い実線で、比較例のコレクタ電流Iを細い実線でそれぞれ示す。ターンオフ時、比較例では、図7に符号Aで囲んで示す部分において、残ったホールにより、ターンオフ直前に細い破線で示すようにゲート電圧Vgeが跳ね上がる(持ち上がる)。これに対して、実施例では太い破線で示すようにゲート電圧Vgeが跳ね上がることなく、そのまま下がる。このため、比較例に比べてターンオフ電流Iが速く低減し、且つコレクタ−エミッタ間電圧Vceが速く増加する。これにより、スイッチング速度を向上できる。
また、デバイスシミュレーションによるターンオフ損失は、比較例では35.1mJであるのに対して、実施例では35.4mJと低減した。また、デバイスシミュレーションによる耐圧は、比較例では669Vであるのに対して、実施例では711Vと向上した。また、デバイスシミュレーションによるオン電圧は、比較例では1.774Vであるのに対して、実施例では1.776Vと略同等であった。
<第2の変形例>
図8は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の構成を示す。本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置において、複数のトレンチにはゲート絶縁膜4a〜4dを介してゲート電極5a〜5dが埋め込まれている。複数のトレンチの底部を覆うように、p型のゲート被覆半導体層12がドリフト領域1の主面(裏面)に沿って一様に形成されている。ゲート被覆半導体層12とベース領域2a〜2eの間には、n型又はn型の中間半導体層13a〜13eが形成されている。ベース領域2a〜2e上にはエミッタ領域3a〜3eが形成されている。
本発明の第1の実施形態の第2の変形例において、ゲート被覆半導体層12の厚さが不均一である点が、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る構成と異なる。ゲート被覆半導体層12の厚さは、各ゲート電極5a〜5dの底部近傍で相対的に厚く、隣り合うトレンチの中央位置に向かうにつれて薄くなる。
本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置によれば、本発明の第1の実施形態と同様に、複数のトレンチの底部を覆うように一様に形成されたゲート被覆半導体層12を有することにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上できる。また、ゲート被覆半導体層12が複数のトレンチの底部を覆うので、複数のトレンチの底部の電界を緩和できる。これにより、スイッチングの際のゲート電圧の跳ね上がりを抑制でき、スイッチング速度を向上できる。
次に、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の製造方法の一例を説明する。なお、以下に述べる半導体装置の製造方法は一例であり、特許請求の範囲に記載した趣旨の範囲であれば、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(a)図9(a)に示すように、単結晶Si等からなるn型の半導体基板1を用意する。そして、半導体基板1上にフォトレジスト膜22を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜22をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜22をマスクとして用いて、RIE等のドライエッチング等により、図9(b)に示すように凹部(トレンチ)1a〜1dを選択的に形成する。その後、フォトレジスト膜22をOプラズマ等で除去する。なお、半導体基板1上に酸化膜を形成し、酸化膜上に塗布したフォトレジスト膜をエッチングマスクとして用いて、酸化膜をパターニングした後、酸化膜をエッチングマスクとして用いてトレンチ1a〜1dをドライエッチング等により形成してもよい。
(b)次に、トレンチ1a〜1dの底部にB等のp型を呈する不純物イオンを注入する。その後の熱処理により、トレンチ1a〜1dの底部に注入された不純物イオンを活性化させ、活性化されたp型の不純物元素を横方向に熱拡散する。これにより、各トレンチ1a〜1dの底部のp型の不純物領域を互いに接続し、ゲート被覆半導体層12を半導体基板1の表面に平行な方向で全体に亘って形成することができる。この結果、図9(c)に示すように、トレンチ1a〜1dの底部を覆うようにp型のゲート被覆半導体層12が自己整合工程(トレンチセルフアライン工程)により形成される。なお、この熱処理工程の一部を、後述するゲート絶縁膜4を堆積する際の熱酸化の工程により、p型の不純物元素の熱拡散を追加するようにしてもよい。或いは、後述するn型又はn型の中間半導体層13a〜13eを形成するための熱処理工程において、最終的に各トレンチ1a〜1dの底部のp型の不純物領域が互いに接続して、ゲート被覆半導体層12が形成されるような熱拡散の設計をしても良い。
(c)次に、熱酸化法等により、図10(a)に示すように半導体基板1上及びトレンチ1a〜1dの内面にSiO膜からなるゲート絶縁膜4を形成する。そして、CVD法等により、ゲート絶縁膜4上にn型不純物を添加したポリシリコン層(ドープドポリシリコン層)を堆積する。その後、ポリシリコン層をエッチバック又は化学的機械研磨(CMP)等の平坦化工程を追加することにより、トレンチ1a〜1dの内部にゲート絶縁膜4を介してポリシリコン層5を埋め込み、ゲート電極5a〜5dをパターニングする。更に、ゲート絶縁膜4とポリシリコン層5とのエッチング選択比を用いたドライエッチング等により、図10(b)に示すように、ゲート絶縁膜4を選択的に除去する。この結果、図10(b)に示すように、半導体基板1の上面が露出する。
(d)次に、半導体基板1の上部の比較的深い位置に、n型又はn型の中間半導体層13a〜13eを形成するために、AsやP等のn型を呈する不純物イオンを注入する。その後、熱処理を行うことにより注入されたn型の不純物イオンを活性化させ、活性化したn型の不純物元素を半導体基板1の上部の比較的深い位置で熱拡散させる。そして、半導体基板1の上部の中間半導体層13a〜13eより浅い位置に、ベース領域2a〜2eを形成するために、p型を呈する不純物イオンを中間半導体層13a〜13eよりも浅い射影飛程となるように注入する。その後、熱処理を行うことにより注入されたp型の不純物イオンを活性化させ、活性化したp型の不純物元素を熱拡散させる。
(e)更に、半導体基板1の上部の表面側の浅い位置に、エミッタ領域3a〜3eを形成するために、n型を呈する不純物イオンを、ベース領域2a〜2eよりも浅い射影飛程となるように注入する。その後、熱処理を行うことにより注入された不純物イオンを活性化させ、図10(c)に示すように、n型又はn型の中間半導体層13a〜13e、p型のベース領域2a〜2e、n型のエミッタ領域3a〜3eが形成される。その後は、図4(b)及び図4(c)に示した第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法と同様であるので、重複した説明を省略する。
本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の製造方法によれば、トレンチ1a〜1dの底部のゲート被覆半導体層12をイオン注入及び熱処理により形成することにより、低コストで且つ少ないプロセスばらつきで図8に示した半導体装置を実現可能となる。なお、ゲート被覆半導体層12を含む半導体基板1の上部の多層構造を連続的にエピタキシャル成長した後、トレンチ1a〜1dを掘るような順番を採用しても、ばらつきの少ない、図8に示した半導体装置を実現可能であることは勿論である。
<第3の変形例>
図11は、本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る半導体装置の構成を示す。本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る半導体装置は、隣り合うトレンチに挟まれたメサ領域の一部をp型メサ層14a,14bとする点が、図8に示した本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係る構成と異なる。p型メサ層14a,14bは、ゲート被覆半導体層12と電気的に接続する。これにより、図5に示した本発明の第1の実施形態の第1の変形例と同様に、ゲート電極5a,5bの電位がホールに影響されることを抑制できる。
ゲート被覆半導体層12は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係る半導体装置の製造方法と同様に、図9(b)に示すように、複数のトレンチ1a〜1dを形成する。その後、図9(c)に示すように各トレンチ1a〜1d底面からp型を呈する不純物イオンを注入し、その後熱拡散させて形成可能である。p型メサ層14a,14bは、例えば図10(c)に示すようにn型又はn型の中間半導体層13b,13d、p型のベース領域2b,2d、n型のエミッタ領域3b,3dを形成する代わりに、マスクを用いてp型を呈する不純物イオンを選択的に注入し、熱処理することにより形成可能である。
<第4の変形例>
図12は、本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係る半導体装置の構成を示す。本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係る半導体装置では、ゲート被覆半導体層12が、複数のトレンチから深さ方向に離間して形成されたp型の平坦層120と、平坦層120と複数のトレンチの底面とをつなぐように形成されたp型ブリッジ層121,122とを備える点が、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る構成と異なる。
平坦層120は、ドリフト領域1の主面に沿って一様に形成されている。ブリッジ層121,122は、複数のトレンチの底面を覆うようにゲート絶縁膜4a,4bに接している。ブリッジ層121,122は、平坦層120に接し、ベース領域2a〜2cと離間する。隣り合うブリッジ層121,122は、互いに離間する。
本発明の第1の実施形態の第4の変形例によれば、平坦層120を有することにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上できる。更に、複数のトレンチの底部を覆うブリッジ層121,122を有することにより、ゲート電極5a,5bの底部の電界を緩和できる。これにより、スイッチングの際のゲート電圧の跳ね上がりを抑制でき、スイッチング速度を向上できる。
本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係る半導体装置を製造する際には、複数のトレンチを平坦層120に達しないように形成する。そして、複数のトレンチの底面にイオン注入及び熱処理を行うことにより、平坦層120に接するようにブリッジ層121,122を形成可能である。
<第5の変形例>
図13は、本発明の第1の実施形態の第5の変形例に係る半導体装置の構成を示す。本発明の第1の実施形態の第5の変形例に係る半導体装置では、隣り合うトレンチ間のメサ領域の一部に、表面を絶縁膜で覆ったp型メサ層14が形成されている点が、図12に示した本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係る構成と異なる。
p型メサ層14の上面は層間絶縁膜6で覆われている。p型メサ層14は、ゲート被覆半導体層12に接する。p型メサ層14は、隣り合うp型ブリッジ層121,122を電気的に接続する。p型メサ層14を備えることにより、ゲート電極5a,5bの電位がホールに影響されることを抑制できる。p型メサ層14は、例えば図2(b)に示した中間半導体層13の表面に、マスクを用いてB等のp型不純物を選択的にイオン注入し、熱処理することにより形成可能である。
本発明の第1の実施形態の第5の変形例によれば、平坦層120を有することにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上できる。更に、複数のトレンチの底部を覆うブリッジ層121,122を有することにより、ゲート電極5a,5bの底部の電界を緩和できる。これにより、スイッチングの際のゲート電圧の跳ね上がりを抑制でき、スイッチング速度を向上できる。
(第2の実施形態)
<半導体装置の構造>
本発明の第2の実施形態に係る半導体装置として、トレンチゲート構造のIGBTを説明する。本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の素子領域(活性領域)は、図14に示すように、図1に示したゲート被覆半導体層12を有さない点が、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る構成と異なる。更に、ドリフト領域1の構造が図1に示した本発明の第1の実施形態に係る構成と異なる。
ドリフト領域1は、少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型(n型)の主半導体層11a,11fが位置する複数の主半導体層11a〜11fと、複数の主半導体層11a〜11f間に交互に挟まれた第2導電型(p型)の補助半導体層12a〜12eとを含む積層構造からなる。ドリフト領域1の上面側には、主半導体層11a〜11fよりも高不純物密度の第1導電型(n型)の第1主電極領域(エミッタ領域)3a〜3dが形成されている。
本発明の第2の実施形態に係る半導体装置は更に、ドリフト領域1を走行するキャリアの移動を制御するキャリア制御機構を備える。キャリア制御機構は、第2導電型(p型)のベース領域2a〜2cと、ゲート電極5a,5bと、ゲート絶縁膜4a,4bとを備える。ベース領域2a〜2cは、エミッタ領域3a〜3dとドリフト領域1の間に少なくとも設けられている。ゲート絶縁膜4a,4bは、ベース領域2a〜2cを貫通してドリフト領域1の上部に達するトレンチ内に設けられる。例えば、トレンチの幅は1μm程度であり、トレンチの深さは3μm程度であり、隣り合うトレンチの中央位置の間隔は2.5μm程度である。ゲート電極5a,5bはゲート絶縁膜4a,4bに介してトレンチ内に埋め込まれている。ゲート電極5a,5bは、ベース領域2a〜2c中の電位を静電的に制御して、ベース領域2a〜2cを経由してドリフト領域1に注入されるキャリアの移動を制御する。
ゲート電極5a,5b上には層間絶縁膜6a,6bを介してエミッタ電極7が紙面の奥に位置するゲート配線(図示省略)と分離して配置されている。エミッタ電極7は、エミッタ領域3a〜3d及びベース領域2a〜2cに接している。エミッタ電極7及びゲート配線の材料としては、例えばアルミニウム(Al)や、Al−シリコン(Si)、Al−銅(Cu)、Al−Cu−Si等のAl合金が使用可能である。
ドリフト領域1の下面側には、第2導電型(p型)の第2主電極領域(コレクタ領域)9が形成されている。ドリフト領域1とコレクタ領域9の間には、ドリフト領域1の主半導体層11a〜11fよりも高不純物密度のn型のフィールドストップ(FS層)8が形成されている。コレクタ領域9の下面にはコレクタ電極10が配置されている。コレクタ電極10としては、例えば金(Au)からなる単層膜や、Al、ニッケル(Ni)、Auの順で積層された金属膜が使用可能であり、更にその最下層にモリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属板を積層してもよい。
ドリフト領域1では、複数層(6層)のn型の主半導体層11a〜11fと、複数層(5層)のp型の補助半導体層12a〜12eとが交互に配置されている。なお、ドリフト領域1の交互に配置されるp型の補助半導体層12a〜12e及びn型の主半導体層11a〜11fの層数は特に限定されない。ドリフト領域1は、少なくとも1層の補助半導体層と、この少なくとも1層の補助半導体層を両側から挟む2層の主半導体層を少なくとも有していればよい。
エミッタ領域3a〜3dの表面からコレクタ領域9の下面までの厚さは例えば60μm程度である。補助半導体層12a〜12eは、例えば、エミッタ領域3a〜3dの表面から10μmの深さから、深さ方向に向かって10μm毎の等間隔で形成されている。なお、補助半導体層12a〜12eの配置される間隔は深さ方向で異なってもよい。例えば、エミッタ領域3a〜3dの表面からの深さが深いほど、補助半導体層12a〜12eの配置される間隔がより離間してもよい。
補助半導体層12a〜12eの厚さは2μm程度であり、主半導体層11a〜11fの厚さは8μm程度である。補助半導体層12a〜12eの厚さは同一でもよく、互いに異なっていてもよい。同様に、主半導体層11a〜11fの厚さは同一でもよく、互いに異なっていてもよい。また、図14では補助半導体層12a〜12eの厚さが主半導体層11a〜11fよりも薄い場合を示すが、補助半導体層12a〜12eの厚さは主半導体層11a〜11fと同じでもよく、主半導体層11a〜11fよりも厚くてもよい。
主半導体層11a〜11fの不純物密度は0.7×1013cm−3程度である。主半導体層11a〜11fの不純物密度は同一でもよく、互いに異なっていてもよい。補助半導体層12a〜12eの不純物密度は2×1014cm−3程度である。補助半導体層12a〜12eの不純物密度は同一でもよく、互いに異なっていてもよい。
図15は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の素子領域A1周辺の終端領域A2の一例を示す。主半導体層11fの上部には耐圧向上のためのガードリング15a〜15cが形成される。半導体装置の端部は、ダイシングにより不連続な面を多く含む端面となっている。このため、補助半導体層12a〜12eの端は、不連続な端面に露出する。なお、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のゲート被覆半導体層12は、図15に示した補助半導体層12a〜12eと同様に終端領域A2において不連続な端面に露出してもよい。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の素子領域A1周辺の終端領域A2のもう一つの例を示す。主半導体層11fの上部には耐圧向上のためのガードリング15a〜15cが形成される点は図15に示した構成と同様である。図16に示す構成では、半導体装置の端部にはp型半導体領域16が第1主面(上面)から第2主面(下面)に亘って形成されており、補助半導体層12a〜12bの端を終端している点が図15に示した構成と異なる。なお、図16示した補助半導体層12aと同様に、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のゲート被覆半導体層12の端が終端領域A2においてp型半導体領域16により終端されていてもよい。
図15又は図16に示すように、補助半導体層12a〜12eは、図14に示した素子領域から平面パターン上、その素子領域A1周辺の終端領域A2まで水平方向に延在していてもよい。ここで、終端領域A2における補助半導体層12a〜12eは、素子領域A1における補助半導体層12a〜12eよりも高不純物密度に設定してもよい。また、終端領域A2における補助半導体層12a〜12eの各層の厚みは、素子領域A1における補助半導体層12a〜12eよりもそれぞれ厚く形成してもよい。
次に、第2の実施形態に係る半導体装置(IGBT)の動作の一例を説明する。本発明の第2の実施形態に係る半導体装置のターンオン時には、図14に示したエミッタ電極7が接地され、コレクタ電極10に正電圧が印加された状態で、ゲート電極5a,5bに正電圧を印加する。これにより、ベース領域2a〜2cにn型のチャネル層(反転層)が形成され、オン状態となり、チャネル層を介して主半導体層11fにキャリアが注入される。
一方、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置のターンオフ時には、ゲート電極5a,5bの印加電圧を閾値未満に下げると、ベース領域2a〜2cのチャネル層が消滅してオフ状態となり、空乏層が広がる。このとき、ベース領域2a〜2cからドリフト領域1のp型の補助半導体層12eに空乏層が到達すると、従来のドリフト領域がn型半導体層のみからなる構造と比較してドリフト領域1が速く空乏化し、且つ、正孔密度が図18に示すように高いので、過剰な電子も速く消滅する。よって、ターンオフ速度が上がり、低損失化できる。更に、従来のドリフト領域がn型半導体層のみからなる構造と比較して電界強度の積分値が大きくなる電位分布をドリフト領域1中に実現できるので、耐圧を向上させることができる。したがって、同等の耐圧にした場合には、従来のドリフト領域が均一のn型半導体層のみからなる単層構造よりも薄化できるので、より高速且つ低損失の動作が実現できる。
<実施例>
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の実施例のデバイスシミュレーション結果を比較例と比較して説明する。実施例は、図14に示した本発明の第2の実施形態に係る半導体装置で説明した構造を有しており、ドリフト領域1のp型の補助半導体層12a〜12eが、エミッタ領域3a〜3dの表面から10μmの深さから、10μm毎に厚さ2μmで形成された多層の積層構造である。比較例は、表面配線の構造やキャリア制御機構の構造は実施例と同様であるが、ドリフト領域がn型半導体層のみからなる単層構造である点が実施例と異なる。
図17に、実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるゲート電極5a,5b近傍の深さ方向における素子領域の不純物密度分布(1次元プロファイル)を示す。図17に破線で示した比較例では、ドリフト領域の不純物密度は7×1013cm−3程度で一定のプロファイルとなる。一方、実線で示した実施例では、エミッタ領域3a〜3dの表面から10μmの深さから10μm間隔で不純物密度2×1014cm−3でドープした補助半導体層12a〜12eに対応するピークが観察される周期的に変化するプロファイルとなる。最下層以外の補助半導体層12b〜12eの不純物密度は主半導体層11a〜11fの不純物密度7×1013cm−3で補償された2×1014cm−3−0.7×1014cm−3=1.3×1014cm−3程度である。最下層の補助半導体層12aは主半導体層11a〜11fよりも高不純物密度に設定されているFS層8の影響を受けて他の補助半導体層12b〜12eよりも不純物密度が低くなっている。
図18に、実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるコレクタ−エミッタ間電圧Vce及びゲート−エミッタ間電圧Vgeを印加しないオフ状態でのゲート電極5a,5b近傍の深さ方向における電子密度及び正孔(ホール)密度分布(1次元プロファイル)を示す。図18に破線で示した比較例では、ドリフト領域における電子密度及び正孔密度は略一定のプロファイルとなる。一方、実線で示した実施例においては、補助半導体層12a〜12eに対応する深さで正孔密度が高くなり、電子密度が低くなる略周期的に変化する部分を含む脈動したプロファイルが観察される。
図19は、実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるゲート−エミッタ間電圧Vgeが0のオフ状態での耐圧波形を示す。縦軸はコレクタ電流Iを示し、横軸はコレクタ−エミッタ間電圧Vceを示す。図19に破線で示した比較例では耐圧が648V程度であるのに対して、実線で示した実施例では耐圧が671V程度となり、23V程度の高耐圧化を達成できていることが分かる。
図20は、実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるゲート−エミッタ間電圧Vgeが15Vのときのオン電圧のIV波形を示す。図20の縦軸はコレクタ電流Iを示し、横軸はコレクタ−エミッタ間電圧Vceを示す。図20に示すように、コレクタ電流Iが20Aでのオン電圧は、実施例及び比較例ともに2.1Vであり、互いに同等であることが分かる。
図21は、実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるゲート−エミッタ間電圧Vgeが15Vのときの低電流領域でのオン電圧のIV波形を示す。図21の縦軸はコレクタ電流Iを示し、横軸はコレクタ−エミッタ間電圧Vceを示す。図21に示すように、コレクタ電流Iが1Aでのオン電圧は、実施例及び比較例ともに0.9Vであり、互いに同等であることが分かる。
図22は、実施例及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるターンオフ波形を示す。図22では、実施例及び比較例のコレクタ−エミッタ間電圧Vceを、細い実線及び細い破線でそれぞれ示す。また、実施例及び比較例のコレクタ電流Iを、太い実線及び細い破線でそれぞれ示す。図22に実線で示した実施例が、破線で示した比較例よりも立ち上がり時間が短いことが分かる。また、ターンオフ損失は、比較例では46.9mJであるのに対して、実施例では41.9mJであり、約10%低減している。
以上説明したように、第2の実施形態に係る半導体装置によれば、複数のn型の主半導体層11a〜11fと、複数の主半導体層11a〜11f間に挟まれたp型の補助半導体層12a〜12eとを含む積層構造からなるドリフト領域1を備えることにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ時間の短縮とターンオフ損失を低減でき、更には耐圧も向上させることができる。
<半導体装置の製造方法>
次に、図23(a)〜図25(c)を用いて、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明する。なお、以下に述べる半導体装置の製造方法は一例であり、特許請求の範囲に記載した趣旨の範囲であれば、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能であることは勿論である。
(a)図23(a)に示すように単結晶Si等からなる不純物密度7×1013cm−3程度のn型の半導体基板11を用意する。そして、半導体基板11の表面に、活性化後の不純物密度が2×1014cm−3程度となるドーズ量でホウ素(B)等のp型不純物をイオン注入する。その後、図23(b)に示すように、半導体基板11上に、不純物密度7×1013cm−3程度のn型の主半導体層11bを10μm程度の厚さでエピタキシャル成長させる。主半導体層11bのエピタキシャル成長時の熱により、半導体基板11の表面に注入されたp型不純物イオンが活性化し、エピタキシャル成長層のn型不純物と補償される。この結果、半導体基板11と主半導体層11bの間に、不純物密度1.3×1013cm−3程度のp型の補助半導体層12aが2μm程度の厚さで形成される。補助半導体層12a及び主半導体層11bの形成工程と同様に、イオン注入とエピタキシャル成長を繰り返すことにより、図23(c)に示すようにp型の補助半導体層12b及びn型の主半導体層11c、p型の補助半導体層12c及びn型の主半導体層11d、p型の補助半導体層12d及びn型の主半導体層11e、p型の補助半導体層12e及びn型の主半導体層11fが厚さ10μmのエピタキシャル成長層の内部に2μmのp型の補助半導体層12a〜12eが含まれる態様で順次形成され、ドリフト領域1が形成される。
(b)次に、ドリフト領域1の最上層のn型の主半導体層11fの表面にB等のp型不純物を所定の深さでイオン注入する。その後、熱処理を行うことにより注入されたイオンを活性化させ、図24(a)に半導体装置の上部を拡大して示すように、p型のベース領域2を形成する。ベース領域2の不純物密度は例えば1×1015〜1×1017cm−3程度である。イオン注入によりベース領域2を形成する代わりに、主半導体層11fの上面にベース領域2をエピタキシャル成長してもよい。
(c)次に、ベース領域2上にフォトレジスト膜21を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜21をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜21をマスクとして用いて、反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチング等により、図24(b)に示すように、ベース領域2を貫通してドリフト領域1の上部に達する凹部(トレンチ)2x,2yを選択的に形成する。その後、フォトレジスト膜21を酸素(O)プラズマ等で除去する。なお、ドリフト領域1上に酸化膜を形成し、フォトレジスト膜21によって酸化膜をパターニングした後、酸化膜をマスクとして用いてドリフト領域1の上部にまで到達するトレンチ2x,2yをドライエッチングにより形成してもよい。
(d)次に、熱酸化法等により、図24(c)に示すようにベース領域2a〜2c上及びトレンチ2x,2yの内面にシリコン酸化膜(SiO膜)からなるゲート絶縁膜4を形成する。そして、化学気相成長(CVD)法等により、ゲート絶縁膜4上にn型不純物を添加したポリシリコン層(ドープドポリシリコン層)を堆積する。その後、ポリシリコン層をエッチバックすることにより、トレンチ2x,2yの内部にゲート絶縁膜4a,4bを介してポリシリコン層5a,5bを埋め込む。更に、酸化膜とポリシリコンとのエッチング選択比を用いて、図24(d)に示すように、ドライエッチング等によりゲート絶縁膜4をベース領域2a〜2cの上面が露出するように選択的に除去する。
(e)次に、ベース領域2a〜2c上にフォトレジスト膜(図示省略)を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜をマスクとして用いて、AsやP等のn型不純物をイオン注入する。これと同時に、ポリシリコン層5a,5bにもイオン注入される。そして、フォトレジスト膜をOプラズマ等で除去する。その後、熱処理を行うことにより注入されたイオンを活性化させる。この結果、図25(a)に示すように、ベース領域2a〜2cの上部の一部に例えば不純物密度5×1019〜1×1021cm−3程度のn型のエミッタ領域3a〜3dが選択的に形成される。エミッタ領域3a〜3dの熱処理工程においては、ポリシリコン層5a,5bに注入されたイオンも活性化される。更に、CVD法等により、図25(b)に示すように、ゲート電極5a,5b、エミッタ領域3a〜3d及びベース領域2a〜2c上にSiO膜等からなる層間絶縁膜6を堆積する。
(f)次に、半導体基板11の下面を研磨(研削)及びエッチングすることにより厚み調整をする。そして、厚み調整後の半導体基板11の下面側からn型不純物及びp型不純物を所定の深さで順次イオン注入する。その後、熱処理を行うことにより注入されたイオンを活性化させる。この結果、図25(c)に示すように、半導体基板11の下面側にn型のFS層8及び、例えば不純物密度3×1018〜1×1020cm−3程度のp型のコレクタ領域9が形成される。また、残余の半導体基板11の部分を主半導体層11aとする。
(g)次に、層間絶縁膜上にフォトレジスト膜(図示省略)を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト膜をパターニングする。パターニングされたフォトレジスト膜をマスクとして用いて、ドライエッチングにより層間絶縁膜6をゲートコンタクトホール部以外のゲート電極5a,5b上に残るように選択的に除去してエミッタコンタクトホール及びゲートコンタクトホールを開孔する。その後、フォトレジスト膜をOプラズマ等で除去する。
(h)次に、スパッタ法又は蒸着法等によりAl等の金属膜を堆積する。そして、新たなフォトレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィ工程を用いて、図14に示すように、エミッタ領域3a〜3d及びベース領域2a〜2cの上面にエミッタ電極7を形成する。これと同時に紙面の奥に位置するゲート配線(図示省略)をパターニングする。同様に、スパッタ法又は蒸着法等により、コレクタ領域9の下面にAu等からなるコレクタ電極10を形成する。また、必要に応じてドリフト領域1に下面側から電子線やプロトンを照射することにより、ドリフト領域1中にキャリアのライフタイムを制御するための結晶欠陥を発生させる。その後、熱処理を行うことにより、エネルギー状態が不安定な結晶欠陥を回復させる。このようにして、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置が完成する。
第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減できる半導体装置を実現可能となる。
なお、図23(a)〜図23(c)に示したドリフト領域1の形成工程では、p型不純物イオンの注入による不純物ドーピングとn型の主半導体層11b〜11fのエピタキシャル成長とを繰り返すことにより、p型の補助半導体層12a〜12e及びn型の主半導体層11b〜11fを形成する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、イオン注入及びエピタキシャル成長における導電型を逆とし、p型の補助半導体層12a〜12eのエピタキシャル成長とn型不純物のイオン注入とを繰り返すことにより、p型の補助半導体層12a〜12e及びn型の主半導体層11b〜11fを形成してもよい。
また、図15又は図16に例示したガードリング15a〜15cの配置された周辺領域(終端領域)側を高不純物密度に設定しない場合は、イオン注入を行わずに、添加する不純物元素の異なる連続エピタキシャル成長を行ってもよい。即ち、p型の補助半導体層12a〜12eのエピタキシャル成長と、n型の主半導体層11b〜11fのエピタキシャル成長とを交互に繰り返すことによりドリフト領域1を形成してもよい。この場合、例えば、コレクタ領域9となるp型の半導体基板上にFS層8,主半導体層11a,補助半導体層12a,主半導体層11b,…主半導体層11fを連続エピタキシャル成長しても構わない。更には、n型不純物又はp型不純物をイオン注入する代わりに拡散法を用いて不純物をドープしてもよい。
(第3の実施形態)
<半導体装置の構造>
本発明の第3の実施形態に係る半導体装置は、図26に示すように、ドリフト領域1の構造が、図1に示した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構成と異なる。また、ゲート絶縁膜4a,4bを介してゲート電極5a,5bの底部を覆うp型のゲート被覆半導体層12が形成されている点が、図14に示した本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構成と異なる。
ドリフト領域1は、少なくとも上面及び下面にそれぞれn型の主半導体層11a,11eが位置する複数の主半導体層11a〜11eと、複数の主半導体層11a〜11e間に挟まれたp型の補助半導体層12a〜12dとを含む積層構造からなる。ドリフト領域1の上面には、ゲート被覆半導体層12が形成されている。ゲート被覆半導体層12の上面には、n型又はn型の中間半導体層13a〜13cが形成されている。
ゲート被覆半導体層12及びp型の補助半導体層12a〜12dは、図15に示す補助半導体層12a〜12eと同様に、終端領域A2において不連続な端面に露出してもよい。また、図16に示す補助半導体層12a〜12eと同様に、p型半導体領域16によりゲート被覆半導体層12及びp型の補助半導体層12a〜12dの端が終端されていてもよい。
本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の他の構成は、本発明の第1及び第2の実施形態に係る半導体装置の構成と実質的に同様であるので、重複した説明を省略する。
<実施例>
次に、本発明の第2及び第3の実施形態に係る半導体装置の実施例A,Bについてのデバイスシミュレーション結果を比較例と比較して説明する。実施例Aは、図14に示した本発明の第2の実施形態に係る半導体装置で説明した構造を有している。実施例Aは、ドリフト領域1のp型の補助半導体層12a〜12eが、エミッタ領域3a〜3dの表面から10μmの深さから10μm毎に、2μmの厚さで形成された多層の積層構造である。実施例Bは、図26に示した本発明の第3の実施形態に係る半導体装置で説明した構造を有している。実施例Bは、ゲート被覆半導体層12及び補助半導体層12a〜12dが、エミッタ領域3a〜3dの表面から5μmの深さから10μm毎に、2μmの厚さで形成された多層の積層構造であり、ゲート被覆半導体層12がゲート絶縁膜4a,4bを介してゲート電極5a,5bの底部を覆う構造である。比較例は、実施例A,Bと表面配線の構造やキャリア制御機構の構造は同様であるが、ドリフト領域がn型半導体層のみからなる単層構造である。
図27は、実施例A,B及び比較例についてのデバイスシミュレーションによるゲート電極5a,5b近傍の深さ方向における素子領域の不純物密度分布(1次元プロファイル)を示す。図27に破線で示した比較例では、ドリフト領域の不純物密度は7×1013cm−3程度で一定のプロファイルとなる。一方、細い実線及び太い実線でそれぞれ示した実施例A,Bでは、不純物密度2×1014cm−3でドープした実施例Aの補助半導体層12a〜12eに対応するピークと、実施例Bのゲート被覆半導体層12及び補助半導体層12a〜12dに対応するピークとが交互にずれて観察される。実施例Aの補助半導体層12b〜12eと、実施例Bのゲート被覆半導体層12及び補助半導体層12a〜12dの不純物密度は、主半導体層11a〜11fの不純物密度7×1013cm−3で補償された2×1014cm−3−0.7×1014cm−3=1.3×1014cm−3程度である。
図28及び図29は、実施例A,B及び比較例についてのデバイスシミュレーションによる、ゲート−エミッタ間電圧Vgeが15Vのオン状態のときのコレクタ−エミッタ間電圧Vceを0V〜2Vで変えた時の1V毎の電子密度及び正孔密度分布(1次元プロファイル)をそれぞれ示す。図28及び図29に示すように、コレクタ−エミッタ間電圧Vceが0Vの時には、実施例A,Bの電子密度分布及び正孔密度分布にp型のゲート被覆半導体層12及び補助半導体層12a〜12eの影響がそれぞれ観察される。一方、コレクタ−エミッタ間電圧Vceが1V以上の電流が流れている時には、実施例A,Bの電子密度分布及び正孔密度分布は比較例と同等となることが分かる。
本発明の第3の実施形態に係る半導体装置によれば、ドリフト領域1の主面に沿って一様に形成されたゲート被覆半導体層12を備えるとともに、複数のn型の主半導体層11a〜11eと、複数の主半導体層11a〜11e間に挟まれたp型の補助半導体層12a〜12dとを含む積層構造からなるドリフト領域1を備える。これにより、オン電圧の増大を抑制しつつターンオフ損失を低減でき、更には耐圧を向上させることができる。
更に、複数のトレンチを覆うゲート被覆半導体層12を有することにより、ゲート電極5a,5bの底部の電界を緩和できる。これにより、スイッチングの際のゲート電圧の跳ね上がりを抑制でき、スイッチング速度を向上できる。
なお、図5、図8〜図13に示した本発明の第1の実施形態の第1〜第5の変形例に係る半導体装置のドリフト領域1が、図26に示すように複数のn型の主半導体層11a〜11eと、複数の主半導体層11a〜11e間に挟まれたp型の補助半導体層12a〜12dとを含む積層構造を有していてもよい。
<半導体装置の製造方法>
本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例としては、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の図23(a)〜図23(c)に示したドリフト領域1の形成工程において、n型の主半導体層11eを形成した後、図2(b)に示すようにゲート被覆半導体層12を形成する。その後の手順は、本発明の第1の実施形態と同様であるので、重複した説明を省略する。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は第1〜第3の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、第2の実施形態においては、トレンチゲート構造の縦型IGBTを説明したが、トレンチゲート構造以外にも、プレーナゲート構造の縦型IGBTにも適用可能である。また、本発明の半導体装置のキャリア制御機構は、第2の実施形態で一例として挙げた絶縁ゲート構造を有する半導体装置に限定されるものではない。例えば、SIサイリスタやGTO等の接合ゲート構造(埋め込みゲート構造)によってキャリアの走行を制御するキャリア制御機構を備えた種々の半導体装置にも本発明のドリフト領域1の構造は適用可能である。更に、ダブルゲート型SIサイリスタ等のように、第2主電極領域の近傍のドリフト領域1の内部に第2のゲート構造を備える半導体装置であっても構わない。
また、第2及び第3の実施形態において、p型の補助半導体層12a〜12eの少なくとも一部は厳密には連続した単層である必要はない。p型の補助半導体層12a〜12eは、ゲート電圧やコレクタ電圧が印加されていないゼロバイアス時に素子領域(活性領域)のドリフト領域1を流れる主電流の方向に直交する方向に一様なポテンシャルプロファイルを実現するような不純物分布を有していればよい。したがって、p型の補助半導体層12a〜12eは、例えば、デバイ長以内のギャップを介して繰り返し構造を構成するストライプ構造や島状の構造のパターンとなる部分を含むようなトポロジー等によって主電流の走行する方向に直交する方向において一定電位となる一様なポテンシャルプロファイルをゼロバイアス時に実現するように構成されていればよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…ドリフト領域
2,2a,2b,2c,2d,2e…ベース領域
3a,3b,3c,3d…エミッタ領域
4,4a,4b,4c,4d…ゲート絶縁膜
5a,5b,5c,5d…ゲート電極
6,6a,6b…層間絶縁膜
7…エミッタ電極
8…フィールドストップ層
9…コレクタ領域
10…コレクタ電極
11a,11b,11c,11d,11e,11f…主半導体層
12…ゲート被覆半導体層
12a,12b,12c,12d,12e…補助半導体層
13a,13b,13c,13d,13e…中間半導体層
14,14a,14b…メサ層
15a,15b,15c…ガードリング領域
16…半導体領域
120…平坦層
121,122…ブリッジ層

Claims (16)

  1. 第1導電型の主半導体層を有するドリフト領域と、
    前記ドリフト領域の上面側に配置された第2導電型のベース領域と、
    前記ベース領域の上部に配置され、前記主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域と、
    前記第1主電極領域及びベース領域を貫通するトレンチ内に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記トレンチ内に前記ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、
    前記トレンチの底部を覆うように配置された第2導電型のゲート被覆半導体層と、
    前記ベース領域と前記ゲート被覆半導体層とに挟まれた第1導電型の中間半導体層と、
    前記ドリフト領域の下面側に配置された第2導電型の第2主電極領域と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 隣り合う前記トレンチに挟まれた一部の領域に形成され、前記ゲート被覆半導体層に接する第2導電型のメサ層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ゲート被覆半導体層は、
    前記トレンチから深さ方向に離間するように、前記ドリフト領域の主面に沿って一様に配置された第2導電型の平坦層と、
    前記平坦層に接し、隣り合う前記トレンチの底部をそれぞれ覆うように互いに離間して配置された複数の第2導電型のブリッジ層と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記ドリフト領域が、
    少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型の主半導体層が位置する複数の主半導体層と、
    前記複数の主半導体層間に挟まれた第2導電型の補助半導体層と
    を含む積層構造からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型の主半導体層が位置する複数の主半導体層と、前記複数の主半導体層間に挟まれた第2導電型の補助半導体層とを含む積層構造からなるドリフト領域と、
    前記ドリフト領域の上面側に配置され、前記主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域と、
    前記ドリフト領域の下面側に配置された第2導電型の第2主電極領域と、
    前記ドリフト領域を走行するキャリアの移動を制御するキャリア制御機構と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  6. 前記補助半導体層を複数層有し、前記複数の補助半導体層と前記複数の主半導体層とが交互に形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置。
  7. 前記補助半導体層が、素子領域周辺の終端領域まで延在することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 第1導電型の主半導体層を含むドリフト領域の上面側に第2導電型のベース領域を形成する工程と、
    前記ベース領域の上部に、前記主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域を形成する工程と、
    前記第1主電極領域及び前記ベース領域を貫通するトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチ内にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記トレンチ内に前記ゲート絶縁膜を介してゲート電極を埋め込む工程と、
    前記トレンチの底部を覆うように第2導電型のゲート被覆半導体層を形成する工程と、
    前記ベース領域と前記ゲート被覆半導体層とに挟まれた第1導電型の中間半導体層を形成する工程と、
    前記ドリフト領域の下面側に第2導電型の第2主電極領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 隣り合う前記トレンチに挟まれた一部の領域に、前記ゲート被覆半導体層に接する第2導電型のメサ層を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記ゲート被覆半導体層を形成する工程は、前記ドリフト領域上にエピタキシャル成長を行うことにより前記ゲート被覆半導体層を形成することを特徴とする請求項8又は9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記ゲート被覆半導体層を形成する工程は、前記トレンチの底部の深さにイオン注入及び熱処理を行うことにより前記ゲート被覆半導体層を形成することを特徴とする請求項8又は9に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記ゲート被覆半導体層を形成する工程は、
    前記トレンチから深さ方向に離間するように、前記ドリフト領域の主面に沿って一様に第2導電型の平坦層を形成し、
    前記平坦層に接し、隣り合う前記トレンチの底部を覆うように互いに離間して複数の第2導電型のブリッジ層を形成する
    ことを含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記ドリフト領域を形成する工程は、少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型の主半導体層が位置する複数の主半導体層間に第2導電型の補助半導体層を挟むことにより、前記複数の主半導体層及び前記補助半導体層を含む積層構造を形成することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 少なくとも上面及び下面にそれぞれ第1導電型の主半導体層が位置する複数の主半導体層間に第2導電型の補助半導体層を挟むことにより、前記複数の主半導体層及び前記補助半導体層を含む積層構造からなるドリフト領域を形成する工程と、
    前記第1導電型のドリフト領域の上面側に、前記主半導体層よりも高不純物密度の第1導電型の第1主電極領域を形成する工程と、
    前記ドリフト領域を走行するキャリアの移動を制御するキャリア制御機構を形成する工程と、
    前記ドリフト領域の下面側に第2導電型の第2主電極領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 前記ドリフト領域を形成する工程は、イオン注入による不純物ドーピング及びエピタキシャル成長を繰り返して行うことにより前記補助半導体層及び前記主半導体層を形成することを特徴とする請求項13又は14に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記ドリフト領域を形成する工程は、添加する不純物元素の異なるエピタキシャル成長を交互に連続して行うことにより前記補助半導体層及び前記主半導体層を順次形成することを特徴とする請求項13又は14に記載の半導体装置の製造方法。
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