JP2021103707A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 IGBT領域とダイオード領域に区画された半導体基板を備える半導体装置において、IGBT領域からダイオード領域へのホールの流入を抑える技術を提供する。【解決手段】 半導体装置は、IGBT領域に設けられており、第1制御端子に電気的に接続されている複数のアクティブゲートと、ダイオード領域に設けられており、上部電極に電気的に接続されている複数のダミーゲートと、IGBT領域のうちのダイオード領域に隣接した境界部に設けられており、第1制御端子とは異なる第2制御端子に電気的に接続されている複数の境界部ゲートと、を備えており、アクティブゲートは、半導体基板の一方の主面からドリフト領域に達しており、境界部ゲートは、半導体基板の一方の主面からバリア領域に達しており、ドリフト領域には達していない。【選択図】図2

Description

本明細書が開示する技術は、半導体装置に関する。
特許文献1には、IGBT(insulated gate bipolar transistor)領域とダイオード領域に区画された半導体基板を備える半導体装置が開示されている。この半導体装置では、半導体基板の上面を被覆するように上部電極が設けられており、半導体基板の下面を被覆するように下部電極が設けられている。IGBT領域内には、上部電極がエミッタ電極となり、下部電極がコレクタ電極となるように、IGBTが設けられている。ダイオード領域内には、上部電極がアノード電極となり、下部電極がカソード電極となるようにダイオードが設けられている。ダイオードは、IGBTに対して逆並列に接続されており、フリーホイーリングダイオードとして動作することができる。
特許文献1は、この種の半導体装置において、アクティブゲートとダミーゲートを混在させる技術を開示する。アクティブゲートは、IGBTのオン・オフを制御するゲート電圧が印加可能に構成されている。ダミーゲートは、上部電極に電気的に接続して構成されている。
特開2013−021240号公報
ところで、この種の半導体装置では、ダイオードが動作するモードにおいて、IGBT領域からダイオード領域へのキャリア流入が問題となっている。このようなIGBT領域からダイオード領域に流入するキャリアによって、ダイオードの順方向電圧が低下し、ダイオード領域のキャリア密度が増加する。この結果、ダイオードの逆回復特性の悪化が問題となる。本明細書は、IGBT領域とダイオード領域に区画された半導体基板を備える半導体装置において、IGBT領域からダイオード領域へのキャリアの流入を抑える技術を提供する。
本明細書が開示する半導体装置は、IGBT領域とダイオード領域に区画された半導体基板と、前記半導体基板の上面を被覆するように設けられている上部電極と、前記半導体基板の下面を被覆するように設けられている下部電極と、前記IGBT領域に対応した前記半導体基板の前記上面に設けられており、第1制御端子に電気的に接続されている複数のアクティブゲートと、前記ダイオード領域に対応した前記半導体基板の前記上面に設けられており、前記上部電極に電気的に接続されている複数のダミーゲートと、前記IGBT領域のうちの前記ダイオード領域に隣接した境界部に対応した前記半導体基板の前記上面に設けられており、前記アクティブゲートと前記ダミーゲートの間に配置されており、前記第1制御端子とは異なる第2制御端子に電気的に接続されている複数の境界部ゲートと、を備えることができる。前記半導体基板の前記IGBT領域は、第1導電型のドリフト領域と、前記ドリフト領域上に設けられている第2導電型のボディ領域と、前記ボディ領域上に設けられている第1導電型のエミッタ領域と、前記ボディ領域内に設けられており、前記ドリフト領域及び前記エミッタ領域から前記ボディ領域によって隔てられている第1導電型のバリア領域と、を有することができる。前記アクティブゲートは、前記半導体基板の前記上面から前記ドリフト領域に達している。前記境界部ゲートは、前記半導体基板の前記上面から前記バリア領域に達しており、前記ドリフト領域には達していない。
上記半導体装置では、前記IGBT領域のうちの前記ダイオード領域に隣接した前記境界部に前記境界部ゲートが選択的に設けられている。上記半導体装置では、ダイオードが動作するモードにおいて、前記境界部ゲートに印加する電圧を制御することにより、前記IGBT領域から前記ダイオード領域に流入するキャリア量を抑制することができる。この結果、上記半導体装置では、逆回復特性の悪化が抑えられる。また、前記境界部ゲートは、前記ドリフト領域に達しないように構成されている。このため、前記境界部ゲートに電圧を印加しても、前記境界部ゲートの側面に形成されるチャネルを介して前記上部電極と前記下部電極の間が導通することがない。このように、前記境界部ゲートは、前記IGBT領域のIGBTのスイッチング動作に影響を与えることなく、前記IGBT領域から前記ダイオード領域に流入するキャリア量を抑制することができる。
本実施形態の半導体装置の平面図を模式的に示す。 本実施形態の半導体装置の要部断面図であり、図1のII−II線における要部断面図を模式的に示す。 本実施形態の半導体装置の各ゲートの電位のタイミングチャートを示す。
図1に示すように、半導体装置10は、半導体基板12を有している。半導体基板12は、シリコン製の基板である。なお、以下では、半導体基板12の厚み方向をz方向といい、半導体基板12の上面に平行な一方向をx方向といい、半導体基板12の上面に平行かつx方向に直交する方向をy方向という。図1に示すように、半導体基板12は、2つの素子領域18と、素子領域18の周囲に配置されている耐圧領域19を有している。各素子領域18は、IGBT領域20とダイオード領域40に区画されている。各素子領域18内において、IGBT領域20とダイオード領域40が、y方向に交互に設けられている。IGBT領域20内にはIGBTを構成するための構造が設けられており、ダイオード領域40内にはダイオードを構成するための構造が設けられている。また、耐圧領域19に対応する半導体基板12上には、第1制御端子G1と第2制御端子G2が設けられている。後述するように、第1制御端子G1はアクティブゲートに電気的に接続されており、第2制御端子G2は境界部ゲートに電気的に接続されている。
図2に示すように、半導体装置10は、上部電極14と下部電極16を有している。上部電極14は、半導体基板12の上面12a(表面)を被覆するように配置されている。下部電極16は、半導体基板12の下面12b(裏面)を被覆するように配置されている。このように、半導体装置10は、縦型デバイスとして構成されている。上部電極14は、IGBTのエミッタ電極とダイオードのアノード電極を兼ねている。下部電極16は、IGBTのコレクタ電極とダイオードのカソード電極を兼ねている。
半導体基板12内には、コレクタ領域30とカソード領域48が設けられている。半導体基板12の下面12bに露出する位置に、コレクタ領域30とカソード領域48が設けられている。コレクタ領域30は、p型不純物を含むp型領域であり、下部電極16にオーミック接触している。カソード領域48は、n型不純物を含むn型領域であり、下部電極16にオーミック接触している。半導体基板12の下面12bに露出する位置において、IGBT領域20の全体にコレクタ領域30が設けられており、ダイオード領域40の全体にカソード領域48が設けられている。言い換えると、半導体基板12をz方向(半導体基板12の厚み方向)に沿ってみたときに、IGBT領域20に対応する半導体基板12の下面に露出する位置にコレクタ領域30が設けられており、ダイオード領域40に対応する半導体基板12の下面に露出する位置にカソード領域48が設けられている。このように、半導体基板12は、コレクタ領域30が設けられている範囲がIGBT領域20として区画され、カソード領域48が設けられている範囲がダイオード領域40として区画されている。なお、半導体装置10では、IGBT領域20のうちのダイオード領域40に隣接する範囲を特に、境界部60という。
半導体基板12は、さらに、バッファ領域28、ドリフト領域26、バリア領域25、ボディ領域24、ボディコンタクト領域23、エミッタ領域22、アノード領域42、及び、アノードコンタクト領域41を有している。
バッファ領域28は、カソード領域48よりもn型不純物が低いn型領域である。バッファ領域28は、IGBT領域20とダイオード領域40に跨って分布している。バッファ領域28は、IGBT領域20内では、コレクタ領域30の上部に配置されており、コレクタ領域30に接している。バッファ領域28は、ダイオード領域40内では、カソード領域48の上部に配置されており、カソード領域48に接している。
ドリフト領域26は、バッファ領域28よりもn型不純物濃度が低いn型領域である。ドリフト領域26は、IGBT領域20とダイオード領域40に跨って分布している。ドリフト領域26は、IGBT領域20及びダイオード領域40内において、バッファ領域28の上部に配置されており、バッファ領域28に接している。
ボディ領域24は、p型不純物を含むp型領域である。ボディ領域24は、IGBT領域20内に配置されている。ボディ領域24は、ドリフト領域26の上部に配置されており、ドリフト領域26に接している。
ボディコンタクト領域23は、ボディ領域24よりもp型不純物濃度が高いp型領域である。ボディコンタクト領域23は、IGBT領域20内に配置されている。ボディコンタクト領域23は、ボディ領域24の上部に部分的に配置されており、ボディ領域24に接している。ボディコンタクト領域23は、ボディ領域24によってドリフト領域26から分離されている。ボディコンタクト領域23は、半導体基板12の上面12aに露出する位置に配置されており、上部電極14に対してオーミック接触している。
エミッタ領域22は、ドリフト領域26よりもn型不純物濃度が高いn型領域である。エミッタ領域22は、IGBT領域20内に配置されている。エミッタ領域22は、ボディ領域24の上部に部分的に配置されており、ボディ領域24に接している。エミッタ領域22は、ボディ領域24によってドリフト領域26から分離されている。エミッタ領域22は、ボディコンタクト領域23が存在しない範囲であって、半導体基板12の上面12aに露出する位置に配置されている。エミッタ領域22は、上部電極14に対してオーミック接触している。
アノード領域42は、p型不純物を含むp型領域である。アノード領域42は、ダイオード領域40内に配置されている。アノード領域42は、ドリフト領域26の上部に配置されており、ドリフト領域26に接している。
アノードコンタクト領域41は、アノード領域42よりもp型不純物濃度が高いp型領域である。アノードコンタクト領域41は、ダイオード領域40内に配置されている。アノードコンタクト領域41は、アノード領域42の上部に部分的に配置されており、アノード領域42に接している。アノードコンタクト領域41は、アノード領域42によってドリフト領域26から分離されている。アノードコンタクト領域41は、半導体基板12の上面12aを含む範囲に配置されており、上部電極14に対してオーミック接触している。
バリア領域25は、n型不純物を含むn型領域である。バリア領域25は、IGBT領域20とダイオード領域40に跨って分布している。バリア領域25は、IGBT領域20内において、ボディ領域24を上下に分離するように、半導体基板12の面内方向(xy平面に平行な面内方向)に沿って延びて設けられている。バリア領域25は、IGBT領域20内において、ボディ領域24によってドリフト領域26及びエミッタ領域22から隔てられている。バリア領域25は、ダイオード領域40内において、アノード領域42を上下に分離するように、半導体基板12の面内方向に沿って延びて設けられている。バリア領域25は、ダイオード領域40内において、ボディ領域24によってドリフト領域26から隔てられている。
半導体装置10は、さらに、複数のアクティブゲート33と、複数のダミーゲート53と、複数の境界部ゲート73と、を有している。
複数のアクティブゲート33は、IGBT領域20に対応した半導体基板12の上面12aに設けられている。複数のアクティブゲート33の各々は、x方向に長く伸びているとともに、y方向に間隔を開けて配列されている。複数のアクティブゲート33の各々は、半導体基板12の上面12aからドリフト領域26に達する深さまで伸びている。複数のアクティブゲート33の各々は、ゲート絶縁膜32によって半導体基板12から絶縁されているゲート電極34を有している。各ゲート電極34の上部には、層間絶縁膜36が配置されている。各ゲート電極34は、層間絶縁膜36によって上部電極14から絶縁されている。また、各ゲート電極34は、第1制御端子G1(図1参照)に電気的に接続されている。
アクティブゲート33の側面には、エミッタ領域22、ボディ領域24、バリア領域25及びドリフト領域26が接している。このため、第1制御端子G1を介してアクティブゲート33のゲート電極34に電圧を印加し、ゲート電極34の電位をエミッタ電位よりも高くすると、ボディ領域24にn型チャネルが形成され、エミッタ領域22とバリア領域25とドリフト領域26が導通する。
複数のダミーゲート53は、ダイオード領域40に対応した半導体基板12の上面12aに設けられている。複数のダミーゲート53の各々は、x方向に長く伸びているとともに、y方向に間隔を開けて配列されている。複数のダミーゲート53の各々は、半導体基板12の上面12aからドリフト領域26に達する深さまで伸びている。複数のダミーゲート53の各々は、ダミーゲート絶縁膜52によって半導体基板12から絶縁されているダミーゲート電極54を有している。各ダミーゲート電極54は、上部電極14に接触しており、上部電極14に電気的に接続されている。
複数の境界部ゲート73は、IGBT領域20のうちの境界部60に対応した半導体基板12の上面12aに設けられている。複数の境界部ゲート73の各々は、x方向に長く伸びているとともに、y方向に間隔を開けて配列されている。複数の境界部ゲート73は、アクティブゲート33とダミーゲート53の間に配置されている。この例では、4つの境界部ゲート73がアクティブゲート33とダミーゲート53の間に配置されている。複数の境界部ゲート73の各々は、半導体基板12の上面12aからバリア領域25に達する深さまで伸びているものの、ドリフト領域26には達しないように構成されている。具体的には、複数の境界部ゲート73の各々の底面がバリア領域25内に位置している。複数の境界部ゲート73の各々は、境界部ゲート絶縁膜72によって半導体基板12から絶縁されている境界部ゲート電極74を有している。各境界部ゲート電極74の上部には、境界部層間絶縁膜76が配置されている。各境界部ゲート電極74は、境界部層間絶縁膜76によって上部電極14から絶縁されている。また、各境界部ゲート電極74は、第2制御端子G2(図1参照)に電気的に接続されている。
境界部ゲート73の側面には、エミッタ領域22、ボディ領域24及びバリア領域25が接している。このため、第2制御端子G2を介して境界部ゲート73の境界部ゲート電極74に電圧を印加し、境界部ゲート電極74の電位をエミッタ電位よりも高くすると、ボディ領域24にn型チャネルが形成され、エミッタ領域22とバリア領域25が導通する。
図3に、アクティブゲート33のゲート電極34、ダミーゲート53のダミーゲート電極54及び境界部ゲート73の境界部ゲート電極74の各々の電位のタイミングチャートを示す。なお、各ゲートのスタート時の電位はエミッタ電位である。
IGBTが動作するモードでは、下部電極16が上部電極14よりも高い電位となるように、下部電極16と上部電極14の間に電圧が印加されている。図3に示されるように、このIGBTが動作するモードでは、アクティブゲート33のゲート電極34がエミッタ電位よりも高い電位となり、境界部ゲート73はエミッタ電位のままである。なお、ダミーゲート53は上部電極14に短絡しており、エミッタ電位のままである。このIGBTが動作するモードでは、IGBT領域20において、アクティブゲート33の側面に接するボディ領域24にn型チャネルが形成され、そのn型チャネルを介してエミッタ領域22からドリフト領域26に電子が注入され、コレクタ領域30からドリフト領域26にホールが注入され、IGBT領域20のIGBTがオンとなる。このように、IGBTが動作するモードでは、IGBT領域20の下部電極16から上部電極14に向けて電流が流れる。
ダイオードが動作するモードは、上部電極14が下部電極16よりも高い電位となるように、下部電極16と上部電極14の間に電圧が印加されている。図3に示されるように、このダイオードが動作するモードでは、境界部ゲート73がエミッタ電位よりも高い電位となり、アクティブゲート33がエミッタ電位に低下する。なお、ダミーゲート53は上部電極14に短絡しており、エミッタ電位のままである。このダイオードが動作するモードでは、IGBT領域20において、アクティブゲート33の側面のn型チャネルが消失し、IGBT領域20のIGBTがオフとなる。
ダイオード領域40の上部電極14と下部電極16の間には、アノードコンタクト領域41、アノード領域42、ドリフト領域26、バッファ領域28及びカソード領域48によってダイオードが形成されている。このため、ダイオードが動作するモードでは、上部電極14が下部電極16よりも高い電位となっているので、ダイオード領域40のダイオードがオンする。すなわち、下部電極16から、カソード領域48、バッファ領域28、ドリフト領域26、アノード領域42及びアノードコンタクト領域41を介して上部電極14へ向かって電子が流れる。同時に、上部電極14から、アノードコンタクト領域41及びアノード領域42を介してドリフト領域26へホールが流れる。このように、ダイオードが動作するモードでは、ダイオード領域40の上部電極14から下部電極16に向けて還流電流が流れる。
また、境界部60にも、ボディコンタクト領域23、ボディ領域24、ドリフト領域26、バッファ領域28及びカソード領域48によって、寄生ダイオードが形成されている。このため、ダイオードが動作するモードにおいて、境界部60の寄生ダイオードもオンし、境界部60からダイオード領域40にホールが流入する。このようなホールの流入量が多いと、ダイオード領域40の順方向電圧が低下し、ダイオード領域40のホール密度が増加する。この結果、ダイオードの逆回復特性が悪化してしまう。
半導体装置10では、図3に示されるように、このダイオードが動作するモードにおいて、境界部ゲート73の境界部ゲート電極74がエミッタ電位よりも高い電位となるように制御されている。このダイオードが動作するモードでは、境界部60において、境界部ゲート73の側面に接するボディ領域24にn型チャネルが形成され、エミッタ領域22とバリア領域25が導通し、バリア領域25の電位がエミッタ電位となる。このため、バリア領域25よりも上側に位置するボディ領域24とバリア領域25のpn接合面において電界が発生せず、そのpn接合面の障壁をホールが超えることができないことから、バリア領域25よりも上側に位置するボディ領域24からのホール注入が抑えられる。これにより、IGBT領域20のうちの境界部60からダイオード領域40に流入するホール量を抑制することができる。この結果、半導体装置10では、逆回復特性の悪化が抑えられる。
また、境界部ゲート73は、ドリフト領域26に達するように構成されていない。このため、ダイオードが動作するモードにおいて境界部ゲート73の境界部ゲート電極74の電位がエミッタ電位よりも高くなっても、バリア領域25よりも下側のボディ領域24にn型チャネルが形成されることがないので、上部電極14と下部電極16の間が導通することがない。このように、境界部ゲート73は、IGBT領域20のIGBTのスイッチング動作に影響を与えることなく、IGBT領域20からダイオード領域40に流入するホール量を抑制することができる。
また、半導体装置10では、ダイオード領域40のダイオードの順方向電圧と逆回復時の損失の間にトレードオフの関係がある。ダイオードの順方向電圧が低下すれば、ダイオードの逆回復時の損失が増加する。一方、ダイオードの順方向電圧が増加すれば、ダイオードの逆回復時の損失が低下する。半導体装置10では、境界部ゲート73の境界部ゲート電極74に印加する電圧を制御することにより、このトレードオフ関係を制御することができる。境界部ゲート73の境界部ゲート電極74の電位のエミッタ電位からの差を相対的に大きくすると、ダイオードの順方向電圧が増加し、逆回復時の損失が低下する。一方、境界部ゲート73の境界部ゲート電極74のエミッタ電位からの差を相対的に小さくすると、ダイオードの順方向電圧が低下し、逆回復時の損失が大きくなる。このように、半導体装置10は、境界部ゲート73の境界部ゲート電極74に印加する電圧を制御することにより、所望の特性を具備することができる。
半導体装置10では、4本の境界部ゲート73が設けられていた。境界部ゲート73の本数は、IGBT領域20からダイオード領域40へのホールの流入が問題となる範囲に応じて適宜設定される。特に限定されるものではないが、境界部ゲート73の本数は、例えば4〜8本であってもよい。
半導体装置10では、IGBT領域20の境界部60以外のIGBT領域20にはアクティブゲート33のみが形成され、IGBT領域20の境界部60には境界部ゲート73のみが形成されている。このため、IGBT領域20の大部分では多くのアクティブゲート33が配置され、IGBT領域20内を電流が均一に流れ、電流集中による発熱が抑えられる。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
10 :半導体装置
12 :半導体基板
14 :上部電極
16 :下部電極
20 :IGBT領域
22 :エミッタ領域
23 :ボディコンタクト領域
24 :ボディ領域
25 :バリア領域
26 :ドリフト領域
28 :バッファ領域
30 :コレクタ領域
33 :アクティブゲート
40 :ダイオード領域
41 :アノードコンタクト領域
42 :アノード領域
48 :カソード領域
53 :ダミーゲート
60 :境界部
73 :境界部ゲート

Claims (1)

  1. IGBT領域とダイオード領域に区画された半導体基板と、
    前記半導体基板の上面を被覆するように設けられている上部電極と、
    前記半導体基板の下面を被覆するように設けられている下部電極と、
    前記IGBT領域に対応した前記半導体基板の前記上面に設けられており、第1制御端子に電気的に接続されている複数のアクティブゲートと、
    前記ダイオード領域に対応した前記半導体基板の前記上面に設けられており、前記上部電極に電気的に接続されている複数のダミーゲートと、
    前記IGBT領域のうちの前記ダイオード領域に隣接した境界部に対応した前記半導体基板の前記上面に設けられており、前記アクティブゲートと前記ダミーゲートの間に配置されており、前記第1制御端子とは異なる第2制御端子に電気的に接続されている複数の境界部ゲートと、を備えており、
    前記半導体基板の前記IGBT領域は、
    第1導電型のドリフト領域と、
    前記ドリフト領域上に設けられている第2導電型のボディ領域と、
    前記ボディ領域上に設けられている第1導電型のエミッタ領域と、
    前記ボディ領域内に設けられており、前記ドリフト領域及び前記エミッタ領域から前記ボディ領域によって隔てられている第1導電型のバリア領域と、を有しており、
    前記アクティブゲートは、前記半導体基板の前記上面から前記ドリフト領域に達しており、
    前記境界部ゲートは、前記半導体基板の前記上面から前記バリア領域に達しており、前記ドリフト領域には達していない、半導体装置。
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