JP2017007871A - ε−Ga2O3単結晶、ε−Ga2O3の製造方法、および、それを用いた半導体素子 - Google Patents

ε−Ga2O3単結晶、ε−Ga2O3の製造方法、および、それを用いた半導体素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体素子に適用可能なε−Ga単結晶、ε−Gaの製造方法、および、それを用いた半導体素子を提供すること。
【解決手段】 本発明によるε−Ga単結晶は、カーボン濃度が5×1018cm−3以下に制御されている。本発明によるε−Gaを製造する方法は、ハライド気相成長法により基板上にε−Gaを成長するステップを包含する。基板は、空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ε−Ga単結晶、ε−Gaの製造方法、および、それを用いた半導体素子に関する。
酸化ガリウムは、α、β、δ、εおよびγの5つの結晶構造を有することが分かっている。そのうちβ−Gaは、4.9eVと大きなバンドギャップを有すること、ドーピングによって導電性を付与できること、熱力学的に最も安定であり、融液成長による単結晶基板を製造可能であることから高耐圧・低消費電力の次世代パワー半導体材料等として大きな注目を集めている。また、α−Gaも、5.3eVと大きなバンドギャップを有しており、有望な材料とされている。
最近、ハライド気相成長法(HVPE)により大きな成長速度で良質なβ−Ga単結晶およびα−Ga単結晶が得られることが報告されている(例えば、特許文献1、非特許文献1および非特許文献2を参照。)。
特許文献1によれば、HVPE法により、Ga系基板を塩化ガリウム系ガスおよび酸素含有ガスに曝し、Ga系基板の主面上にβ−Ga系単結晶膜を900℃以上の成長温度で成長させることを開示している。
また、非特許文献1によれば、HVPE法により、1100℃〜1150℃の温度範囲において、オフカットの(0001)面サファイア基板上に(−201)面を主面とするβ−Ga単結晶膜がより大きな成長速度で成長することを報告している。
非特許文献2によれば、HVPE法により、520℃〜600℃の温度範囲において、(0001)面サファイア基板上に(0001)面を主面とするα−Ga単結晶膜が成長することを報告している。
一方、ε−Gaは、約5eVのバンドギャップを有し、約870℃までの十分な安定性を有するため、β−Gaあるいはα−Ga同様に有望な材料である。マイクロ波合成法により、ロッド状の微粒子からなるε−Gaが得られることが知られている(例えば、非特許文献3を参照。)。
非特許文献3によれば、Ga(NOとエチレンジアミンのナトリウム塩との混合物をマイクロ波処理し、これを焼成することによりε−Ga微粒子が得られる。このようにして得られたε−Ga微粒子は、発光特性に優れている。しかしながら、非特許文献3で得られるε−Ga微粒子は、多結晶であり、次世代パワー半導体材料として用いるには、単結晶の製造方法の開発、および、それによって得られる単結晶基板が必要である。また、ε−Gaは、準安定相であるため、融液成長による単結晶基板を製造することはできない。
国際公開第2015/046006号
Y.Oshimaら,Journal of Crystal Growth 410,53−58,2015 Y.Oshimaら,Applied Physics Express 8,055501,2015 S.Geら,Solid State Science 11,2009,1592−1596
以上より、本発明の課題は、半導体素子に適用可能なε−Ga単結晶、ε−Gaの製造方法、および、それを用いた半導体素子を提供することである。
本発明によるε−Ga単結晶は、カーボン濃度が5×1018cm−3以下に制御されており、これにより上記課題を解決する。
水素濃度は、5×1018cm−3以下であってもよい。
アルミニウム濃度は、4×1016cm−3以下であってもよい。
塩素濃度は、5×1018cm−3以下であってもよい。
前記カーボン濃度は、6×1016cm−3未満であり、前記水素濃度は、1×1018cm−3以下であり、前記アルミニウム濃度は、3×1015cm−3未満であり、前記塩素濃度は、2×1018cm−3以下であってもよい。
10cm以上の面積を有し、200μm以上30mm以下の厚さを有してもよい。
4価の価数を有する元素をさらに含有してもよい。
前記4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素であってもよい。
前記4価の価数を有する元素の濃度は、1×1015cm−3以上1×1019cm−3以下であってもよい。
ハライド気相成長法により製造されてもよい。
本発明によるε−Gaを製造する方法は、ハライド気相成長法により基板上にε−Gaを成長するステップを包含し、これにより上記課題を解決する。
前記ε−Gaは、単結晶であってもよい。
前記成長するステップは、250℃より高く750℃未満の温度範囲の成長温度で行ってもよい。
前記成長するステップは、350℃以上620℃以下の温度範囲の成長温度で行ってもよい。
前記成長するステップは、少なくとも、ガリウム原料と酸素原料とを用い、前記ガリウム原料は、少なくともGaのハロゲン化物を含み、前記酸素原料は、O、HOおよびNOからなる群から少なくとも1つ選択されてもよい。
前記Gaのハロゲン化物は、GaClおよび/またはGaClを含んでもよい。
前記成長するステップは、4価の価数を有する元素を含有する原料をさらに用いてもよい。
前記4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素であってもよい。
前記成長するステップにおいて、ガリウム原料の分圧は、0.05kPa以上10kPa以下の範囲であり、酸素原料の分圧は、0.25kPa以上50kPa以下の範囲であってもよい。
前記成長するステップにおいて、前記ε−Gaの成長速度は、5μm/時間以上1mm/時間以下の範囲であってもよい。
前記基板は、空間群P63mcを有する単結晶基板であってもよい。
前記単結晶基板は、GaN、AlNおよびZnOからなる群から選択される、単結晶基板であってもよい。
前記単結晶基板は、(0001)面、M(10−10)面、A(11−20)面、R(10−12)面、および、これらの傾斜基板からなる群から選択されてもよい。
前記基板は、β−Gaからなる単結晶基板であってもよい。
前記成長するステップに続いて、前記基板を除去するステップをさらに包含してもよい。
前記成長するステップに続いて、前記ε−Gaをスライスするステップをさらに包含してもよい。
本発明の半導体素子は、上述のε−Ga単結晶を備え、これにより課題を解決する。
前記半導体素子は、発光素子、ダイオード、紫外線検出素子、および、トランジスタからなる群から選択されてもよい。
本発明によるε−Ga単結晶は、カーボン濃度が5×1018cm−3以下に制御されているので、不純物濃度がきわめて低く、ε−Ga本来の特性を発揮できる。このようなε−Ga単結晶は半導体素子に好適である。本発明によるε−Gaの製造方法によれば、ハライド気相成長法を用いることにより不純物濃度の低いε−Gaが得られる。さらに、その成長速度は極めて速いので、厚膜あるいは基板を得ることもできる。
本発明のハライド気相成長法(HVPE)を実施する気相成長装置を示す模式図 本発明のε−Ga単結晶を製造するフローチャートを示す図 本発明のε−Ga単結晶を備えた発光素子を示す模式図 本発明のε−Ga単結晶を備えたトランジスタを示す模式図 本発明のε−Ga単結晶を備えた紫外線検出素子を示す模式図 実施例1で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図 実施例4で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図 実施例5で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図 比較例6で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図 実施例1で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図 比較例2で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図 実施例4で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図 実施例5で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、同様の要素には同様の番号を付し、その説明を省略する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明のε−Ga単結晶およびその製造方法について詳述する。
本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有されるカーボン濃度は、5×1018cm−3(atoms/cmに同じ)以下に制御される。これにより、不純物濃度がきわめて低いので、ε−Ga本来の特性、すなわち、大きなバンドギャップ(5eV)および高い光透過性を発揮するので、半導体素子、特に発光素子に適用できる。
好ましくは、本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有されるカーボン濃度は、6×1016cm−3未満に制御される。これにより、大きなバンドギャップ(5eV)および高い光透過性が確実に得られるので、半導体素子、特に発光素子に有利である。
なお、下限に特に制限はないが、1×1015cm−3以上であってもよい。上述の範囲のカーボン濃度であれば、半導体素子へ適用しても、動作に支障はない。
本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有される水素濃度は、5×1018cm−3以下に制御される。これにより、不純物濃度がきわめて低いので、ε−Ga本来の特性を発揮するので、半導体素子に適用できる。
好ましくは、本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有される水素濃度は、1×1018cm−3以下に制御される。これにより、大きなバンドギャップ(5eV)および高い光透過性が確実に得られるので、半導体素子、特に発光素子に有利である。
なお、下限に特に制限はないが、1×1016cm−3以上であってもよい。上述の範囲の水素濃度であれば、半導体素子へ適用しても、動作に支障はない。
本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有されるアルミニウム濃度は、4×1016cm−3以下に制御される。これにより、不純物濃度がきわめて低いので、ε−Ga本来の特性を発揮するので、半導体素子に適用できる。
好ましくは、本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有されるアルミニウム濃度は、3×1015cm−3未満に制御される。これにより、大きなバンドギャップ(5eV)および高い光透過性が確実に得られるので、半導体素子、特に発光素子に有利である。
なお、下限に特に制限はないが、1×1014cm−3以上であってもよい。上述の範囲のアルミニウム濃度であれば、半導体素子へ適用しても、動作に支障はない。
本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有される塩素濃度は、5×1018cm−3以下に制御される。これにより、不純物濃度がきわめて低いので、ε−Ga本来の特性を発揮するので、半導体素子に適用できる。
好ましくは、本発明のε−Ga単結晶によれば、結晶中に含有される塩素濃度は、2×1018cm−3以下に制御される。これにより、大きなバンドギャップ(5eV)および高い光透過性が確実に得られるので、半導体素子、特に発光素子に有利である。
なお、下限に特に制限はないが、1×1015cm−3以上であってもよい。上述の範囲の塩素濃度であれば、半導体素子へ適用しても、動作に支障はない。
当然のことながら、ε−Ga単結晶は、これら特定の不純物濃度をすべて満たすことが好ましいが、半導体素子用途を考慮すれば、少なくともカーボン濃度、さらには、カーボン濃度と水素濃度、さらには、カーボン濃度、水素濃度およびアルミニウム濃度を満たせばよい。後述する本発明の製造方法を採用すれば、例えば、カーボン濃度が5×1018cm−3以下であり、水素濃度が1×1018cm−3以下であり、アルミニウム濃度が4×1016cm−3以下であり、塩素濃度が5×1018cm−3以下であるε−Ga単結晶を提供できる。
さらに、好ましくは、本発明のε−Ga単結晶に含有される窒素、クロム、鉄およびニッケルの不純物濃度は、それぞれ、5×1016cm−3未満、4×1014cm−3未満、8×1014cm−3未満、および、3×1015cm−3未満に制御される。
本発明のε−Ga単結晶によれば、少なくともカーボン濃度が5×1018cm−3以下に制御されるので、波長300nm以上を有する紫外および可視光等の光に対する吸収係数は10,000cm−1以下である。これにより、本発明のε−Ga単結晶を半導体素子の中でも発光素子に適用する場合、光を効果的に透過できるので、有利である。より好ましくは、本発明のε−Ga単結晶における、波長300nm以上を有する紫外および可視光等の光に対する吸収係数は2,000cm−1以下である。これにより、本発明のε−Ga単結晶を発光素子に適用する場合、発光素子からの発光光をより効果的に取り出すことができる。
なお、下限に特に制限はないが、1cm−1以上であればよい。上述の範囲の吸収係数を有するε−Ga単結晶を発光素子等の半導体素子へ適用すれば、高い発光効率を維持することができる。さらに、このようなε−Ga単結晶をトランジスタ等の半導体素子へ適用すれば、大きなバンドギャップ(5eV)に基づいて高耐圧・低損失を可能にするパワーデバイスが提供される。
本発明のε−Ga単結晶のサイズ(厚さおよび主面の面積)に制限はないが、例えば、本発明のε−Ga単結晶を異種基板上に形成したものを、異種基板を除去せずに半導体素子の基板として用いる場合、好ましくは、主面の面積が10cm以上であるサイズを有する。また、本発明のε−Ga単結晶を異種基板から分離して自立基板として用いる場合、さらに厚さが200μm以上30mm以下であることが望ましい。この範囲の厚さであれば、本発明のε−Ga単結晶は自立基板とすることができ、さらにスライスによって一度に複数の自立基板を製造することもできるので、取り扱いが簡便であり、実用的である。本発明のε−Ga単結晶が上述のサイズを有する自立基板である場合、この上に、本発明のε−Ga単結晶からなる膜(例えば、厚さ100nm〜50μm)が形成されてもよい。
本発明のε−Ga単結晶は、さらに、4価の価数を有する元素をさらに含有してもよい。これにより、ε−Ga単結晶の抵抗率を制御することができる。詳細には、4価の価数を有する元素は、ε−Ga単結晶中のGaと置換し得、n型ドーパントとして機能し得る。このような4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素である。これらの元素はGaと容易に置換し得るので、導電率を制御しやすい。中でも、Siは、Gaと容易に置換し得るので好ましい。
さらに好ましくは、本発明のε−Ga単結晶における4価の価数を有する元素の濃度は、1×1015cm−3以上1×1019cm−3以下に制御される。この範囲であれば、本発明のε−Ga単結晶の電気抵抗率が低くなり得るので、半導体素子のn型基板として機能し得る。
上述してきたように、本発明のε−Ga単結晶によれば、含有されるカーボン等の不純物濃度がきわめて低く制御されているので、ε−Ga単結晶本来の特性を優位に発揮し得る。さらに、4価の価数を有する元素を含有することにより、n型導電性を示すよう抵抗率が制御されるので、発光素子、ダイオード、紫外線検出素子およびトランジスタ等の半導体素子の半導体基板として機能し得る。このような本発明のε−Ga単結晶は、例えば、ハライド気相成長法(HVPE)を採用して製造され得る。
次に、本発明のε−Ga単結晶を、ハライド気相成長法(HVPE)を用いて製造する方法を図1および図2を参照して、説明する。
図1は、本発明のハライド気相成長法(HVPE)を実施する気相成長装置を示す模式図である。
図2は、本発明のε−Ga単結晶を製造するフローチャートを示す図である。
本発明の気相成長装置100は、少なくとも、密閉された反応炉110と、反応炉110を加熱するヒータ120とを備える。反応炉110は、原料と反応しない任意の反応炉が適用されるが、例示的には、石英管であり得る。ヒータ120は少なくとも800℃まで加熱可能な任意のヒータが適用されるが、例示的には、抵抗加熱式のヒータであり得る。
反応炉110は、少なくとも、ガリウム原料供給源130と、酸素原料供給源140と、ガス排出部150と、その上にε−Gaを成長させる基板を設置する基板ホルダ160とを備える。ガリウム原料供給源130には内部にガリウム金属170が載置されており、ハロゲンガスまたはハロゲン化水素ガスが供給される。一方、酸素原料供給源140から、O、HOおよびNOからなる群から選択される酸素源が供給される。なお、これらは不活性ガスであるキャリアガスとともに供給されてもよい。不活性ガスは、窒素(N)ガス、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、アルゴン(Ar)ガス等である。
ガス排出部150は、例えば、拡散ポンプ、ロータリーポンプ等の真空ポンプに接続されていてもよく、反応炉110内の未反応のガスの排出だけでなく、反応炉110内を減圧下に制御してもよい。これにより、気相反応の抑制、成長速度分布が改善され得る。
ステップS210:図1の気相成長装置100を用いて、ハライド気相成長法(HVPE)により、基板上に本発明のε−Gaを成長する。
ステップS210において、原料には、少なくとも、ガリウム原料と酸素原料とを用いる。ガリウム原料は、ガリウム(Ga)のハロゲン化物を含み、酸素原料は、O、HOおよびNOからなる群から少なくとも1つ選択される。ガリウムのハロゲン化物とこれらの酸素原料とは容易に反応し、酸化ガリウムを形成し得る。なお、Gaのハロゲン化物は、ガリウム金属170とハロゲンガスまたはハロゲン化水素ガスとが反応し、容易に形成される。
好ましくは、Gaのハロゲン化物は、GaClおよび/またはGaClを含む。これらのハロゲン化物は、反応性に優れており、酸化ガリウムの成長を促進し得る。
好ましくは、酸素原料は、Oおよび/またはHOである。これらの酸素原料は、例えば、GaClおよび/またはGaClとの反応性がよく、次式のいずれかにしたがって、酸化ガリウムの成長を促進し得る。
2GaCl(g)+(3/2)O(g)→Ga(s)+Cl(g)
2GaCl(g)+3HO(g)→Ga(s)+2HCl(g)+2H(g)
2GaCl(g)+(3/2)O(g)→Ga(s)+3Cl(g)
2GaCl(g)+3HO(g)→Ga(s)+6HCl(g)
ステップS210において、250℃より高く750℃未満の温度範囲の成長温度でε−Gaを成長する。250℃以下の成長温度では、成長速度が大きく低減するとともに、原料の表面マイグレーションの低下により結晶性が著しく低下する場合がある。750℃以上の成長温度では、安定なβ−Gaが生成し、ε−Gaが得られない場合がある。
ステップS210において、好ましくは、350℃以上620℃以下の温度範囲の成長温度でε−Gaを成長する。この温度範囲であれば、β−Gaが成長することなく、ε−Gaを得ることができる。さらに好ましくは、480℃以上620℃以下の温度範囲でε−Gaを成長する。これにより、大きな成長速度で、ε−Gaを得ることができる。
なお、ドーパントとして4価の価数を有する元素を含有したε−Gaを得る場合、4価の価数を有する元素を含有する原料を供給すればよい。4価の価数を有する元素を含有する原料がガスである場合には、ガリウム原料供給源から混合して流してもよいし、別途原料供給源を設けてもよい。4価の価数を有する元素を含有する原料が固体あるいは液体である場合には、ガリウム金属170のように載置してもよい。
このような4価の価数を有する元素は、上述したように、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素である。これらの元素はGaと容易に置換し得るので、導電率を制御しやすい。
例えば、4価の価数を有する元素がSiである場合、Siを含有する原料として、シラン(SiH)、四塩化ケイ素(SiCl)、トリクロロシラン(TCS)、ジクロロシラン(DCS)などを用いることができ、これらを窒素キャリアガスとともに流してもよい。あるいは、反応炉110として石英管を用いる場合、石英からSiを拡散させてもよい。
ステップS210において、ガリウム原料の分圧は、0.05kPa以上10kPa以下の範囲であり、酸素原料の分圧は、0.25kPa以上50kPa以下の範囲で行われる。この範囲であれば、反応が進み、ε−Ga単結晶を得ることができる。詳細には、ガリウム原料の分圧が0.05kPa未満であり、酸素原料の分圧が0.25kPa未満であると、反応が進まず、ε−Gaが成長しない場合がある。ガリウム原料の分圧が10kPaを超え、酸素原料の分圧が50kPaを超えると、成長速度が大きすぎるため、ε−Gaの多結晶化、パーティクルの発生、あるいは、結晶性の低下が生じ得る。
ステップS210において、好ましくは、ガリウム原料の分圧は、0.1kPa以上2.0kPa以下の範囲であり、酸素原料の分圧は、0.5kPa以上10kPa以下の範囲で行われる。この範囲であれば、反応が進み、ε−Ga単結晶を確実に得ることができる。さらに好ましくは、ガリウム原料の分圧は、0.1kPa以上0.5kPa以下の範囲であり、酸素原料の分圧は、0.9kPa以上1.5kPa以下の範囲で行われる。
ステップS210において、ε−Gaの成長速度は、5μm/時間以上1mm/時間以下の範囲に制御される。ε−Gaの成長速度が5μm/時間未満である場合、成長速度が小さいため、反応が進まずε−Gaが得られない場合がある。ε−Gaの成長速度が1mm/時間を超えると、成長速度が大きすぎるため、ε−Gaが多結晶化する場合がある。より好ましくは、ε−Gaの成長速度は、15μm/時間以上30μm/時間以下の範囲に制御される。これにより、良質なε−Gaが得られる。
ステップS210において、基板は、空間群P63mcを有する単結晶基板であり得る。空間群P63mcを有する単結晶基板の結晶構造は、ε−Gaのそれと空間群が同じであるので、任意の面方位でε−Gaを得ることができる。このような空間群P63mcを有する単結晶基板は、例示的には、GaN、AlNおよびZnOからなる群から選択される単結晶からなる。これらの単結晶は、市販されており、入手が容易であるだけでなく、そのまま発光素子やトランジスタ等の半導体素子の基板として利用できるので好ましい。
さらに好ましくは、空間群P63mcを有する単結晶基板は、(0001)面、M(10−10)面、A(11−20)面、R(10−12)面、および、これらの傾斜基板からなる群から選択される面を主面とする基板である。これらの基板上であれば、基板と同じ面方位を有するε−Gaを確実に成長させることができる。
また、ステップS210において、基板は、β−Gaからなる単結晶基板であってもよい。これにより、モノリシックな半導体素子を提供できる。β−Gaからなる単結晶基板を用いる場合、例えば、主面として(−201)面を用いれば、(0001)面に配向したε−Gaが得られる。
ステップS210で得られた基板上のε−Gaを、異種基板を除去せずにそのまま引き続いて半導体素子等のデバイス製造に用いることができる。さらに、ε−Ga自立基板を製造する場合には、後述するステップS220以降の工程により行うことができる。
続いて図2を参照する。
ステップS220:ステップS210の成長するステップに続いて、基板を除去する。
ステップS210において、例えば、ε−Gaの厚さが200μm以上まで成長させた場合、ステップS220において基板を除去することにより、ε−Gaの自立膜あるいは基板を得ることができる。上述の膜厚は、ε−Gaが破損することなく基板を除去できる例示的な膜厚であり、これに限らない。
なお、ステップS220で得たε−Gaの自立膜あるいは基板を、ステップS210の基板として用いて、再度ステップS210を行ってもよい。これにより、ε−Gaバルク単結晶が得られる。
ステップS230:ステップS220に続いて、基板から除去されたε−Gaをスライスする。
例えば、ステップS220で得たε−Gaの自立膜あるいは基板が十分に厚い場合(例えば、3mm以上)、これをマルチワイヤソー等によりスライスすることで、複数のε−Gaの自立膜あるいは基板を得ることができる。なお、ステップS230は、ステップS210に続いて行ってもよい。
上述したように、本発明によるε−Gaの製造方法によれば、ハライド気相成長法を用いることにより不純物濃度の低いε−Gaが得られる。さらに、その成長速度は極めて速いので、厚膜あるいは基板を得ることもできる。また、上述のステップS210の条件を適宜選択することにより、単結晶または多結晶のε−Gaを得ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、本発明のε−Ga単結晶を用いた半導体素子について詳述する。
上述したように本発明のε−Ga単結晶は、発光素子、ダイオード、紫外線検出素子およびトランジスタからなる群から選択される半導体素子に適用される。
図3は、本発明のε−Ga単結晶を備えた発光素子を示す模式図である。
発光素子300は、少なくとも、本発明のε−Ga単結晶310と、ε−Ga単結晶310の一方の主面上に形成された発光層320と、ε−Ga単結晶310のもう一方の主面上に形成されたn電極330と、発光層320上に形成されたp電極340とを備える。
ε−Ga単結晶310は、実施の形態1で説明した本発明のε−Ga単結晶であるが、好ましくは、4価の価数を有する元素をさらに含有し、n型の導電性を示す。例えば、ε−Ga単結晶310は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する。ε−Ga単結晶310の厚さは、例えば、100μm以上1000μm以下である。
発光層320は、例えば、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層およびp型コンタクト層からなり、発光させるべき所望の波長を有する半導体材料が適宜選択される。例えば、青色発光の場合、n型クラッド層としてn型GaN(4μm)を選択し、活性層としてInGaN/GaNの多重子井戸構造を選択し、p型クラッド層としてp型AlGaN(100nm)を選択し、p型コンタクト層としてp型GaN(200nm)を選択し、活性層の組成と構造とを適宜選択すればよい。
さらに、発光素子300は、p電極340においてワイヤボンディング370によりリード380が接続されており、外部から電流が供給されるようになっている。
このような発光素子300の製造方法について説明する。発光素子300は、実施の形態1で得たε−Ga単結晶310上に、気相エピタキシャル成長法、液相エピタキシャル成長法、ハライド気相成長法、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD)等の既存の成長技術を用いて、発光層320を形成し、次いで、真空蒸着、スパッタリング等の既存の電極形成技術により、n電極330およびp電極340を形成することによって製造される。
本発明の発光素子300によれば、実施の形態1で詳述したように、紫外、可視光に対して透明なε−Ga単結晶310を用いるので、紫外および可視光の発光光を、ε−Ga単結晶310を通して高効率に外部へ取り出すことができる。また、本発明の発光素子300によれば、4価の価数を有する元素の添加量を制御することにより、ε−Ga単結晶310の導電率を制御できるので、発光素子300の縦方向に電流を流すことができる。その結果、発光素子300の層構造および製造工程を簡略化できるので好ましい。
なお、本発明の発光素子は図3の構造に限らない。発光層320として、他のダブルヘテロ構造、量子井戸構造等既存の発光層を採用することができる。また、本発明のε−Ga単結晶310と発光層320との間に界面制御層を設けてもよい。例えば、発光層320がAlGaNである場合に、界面制御層としてAlGaNバッファ層をε−Ga単結晶310上に形成し、結晶性が高く、欠陥の少ないAlGaNを形成し、発光効率を向上させることができる。
図4は、本発明のε−Ga単結晶を備えたトランジスタを示す模式図である。
トランジスタ400は、少なくとも、本発明のε−Ga単結晶410と、ε−Ga単結晶410の一方の主面の一部に形成されたソース420と、ソース420と対向して形成されたドレイン430と、ソース420とドレイン430との間に形成されたチャネル440と、チャネル440上に形成された絶縁膜450と、絶縁膜450上に形成されたゲート電極460とを備える。
ε−Ga単結晶410は、実施の形態1で説明した本発明のε−Ga単結晶であるが、好ましくは、4価の価数を有する元素をさらに含有し、n型の導電性を示す。例えば、ε−Ga単結晶410は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する。ε−Ga単結晶410の厚さは、例えば、0.1μm以上10μm以下である。
なお、ε−Ga単結晶410は、単一の単結晶体からなってもよいし、ノンドープε−Ga単結晶上にドープε−Ga単結晶膜からなる複数の単結晶体からなってもよい。図4に示すように、ε−Ga単結晶410は、空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板401上の単結晶膜であってもよい。
ソース420は、ε−Ga単結晶410の一部に4価の価数を有する元素を高濃度に注入されたn+領域470aと、n+領域470a上に形成された電極480aとを備える。4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、その注入濃度は、1×1015cm−3以上1×1019cm−3以下の範囲であり得る。電極480aは、Al、Ti、Pt、Ru、Au、および、これらの合金からなる群から選択される金属材料である。
ドレイン430は、ε−Ga単結晶410の一部に4価の価数を有する元素を高濃度に注入されたn+領域470bと、n+領域470b上に形成された電極480bとを備える。n+領域470aと同様に、4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、その注入濃度は、1×1015cm−3以上1×1019cm−3以下の範囲であり得る。電極480bは、Al、Ti、Pt、Ru、Au、および、これらの合金からなる群から選択される金属材料である。
絶縁膜450は、Al、SiO、HfO、SiN、および、SiONからなる群から選択される絶縁材料である。ゲート電極460は、Al、Ti、Pt、Ru、Au、および、これらの合金からなる群から選択される金属材料である。絶縁膜450の厚さは、例えば、例えば、1nm以上100nm以下である。
このようなトランジスタ400の製造方法について説明する。トランジスタ400は、既存のLSI製造プロセスによって製造される。例えば、トランジスタ400は、実施の形態1で得たε−Ga単結晶410上に、フォトリソグラフィ技術を用いて、イオン注入によりn+領域470aおよび470bを形成し、次いで、気相エピタキシャル成長法、液相エピタキシャル成長法、ハライド気相成長法、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD)等の既存の成長技術を用いて、絶縁膜450を形成し、次いで、真空蒸着、スパッタリング等の既存の電極形成技術により、電極480aおよび480bならびにゲート電極460を形成することによって製造される。
図示しないが、n型半導体として本発明のε−Ga単結晶を用いて、pn接合(ヘテロ接合であってもよい)を形成し、ダイオードを製造することができる。
図5は、本発明のε−Ga単結晶を備えた紫外線検出素子を示す模式図である。
図5(A)および(B)に示されるように、紫外線検出素子500、500’は、少なくとも、本発明のε−Ga単結晶510と、ε−Ga単結晶510上に形成されたショットキー電極520と、ε−Ga単結晶510に形成されたオーミック電極530とを備える。詳細には、図5(A)の紫外線検出素子500によれば、ショットキー電極520は、ε−Ga単結晶510の一方の主面上に形成され、オーミック電極530は、ε−Ga単結晶510のもう一方の主面(図5では裏面)上に形成される。一方、図5(B)の紫外線検出素子500’によれば、後述するように、空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板540上にε−Ga単結晶510が位置するので、ショットキー電極520およびオーミック電極530は、いずれもε−Ga単結晶510の同一の主面上に形成される。
ε−Ga単結晶510は、実施の形態1で説明した本発明のε−Ga単結晶であるが、好ましくは、4価の価数を有する元素をさらに含有し、n型の導電性を示す。例えば、ε−Ga単結晶510は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有する。ε−Ga単結晶510の厚さは、例えば、100μm以上1000μm以下である。
なお、ε−Ga単結晶510は、図5(A)に示すように単一の単結晶体からなってもよいし、図5(B)に示すように空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板540上の単結晶膜であってもよい。ただし、基板540上の単結晶膜の場合は、オーミック電極530は、基板540の裏面ではなくε−Ga単結晶510主面上のショットキー電極520の付近に形成される。
ショットキー電極520は、Ni、Pt、Au、および、これらの合金からなる群から選択される金属材料であってもよい。
オーミック電極530は、Ti、In、および、これらの合金からなる群から選択される金属材料でありうる。
このような紫外線検出素子500の製造方法について説明する。紫外線検出素子500は、既存の大規模集積回路(LSI)製造プロセスによって製造される。例えば、紫外線検出素子500は、実施の形態1で得たε−Ga単結晶510の主面および裏面にそれぞれショットキー電極520およびオーミック電極530を、真空蒸着、スパッタリング等の既存の金属膜製膜技術とフォトリソグラフィとにより形成することによって製造される。紫外線検出素子500’も、同様に、空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板540上に形成されたε−Ga単結晶510の主面に、ショットキー電極520およびオーミック電極530を上述の金属膜成膜技術とフォトリソグラフィとにより形成すればよい。
次に具体的な実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明がこれら実施例に限定されないことに留意されたい。
[実施例1]
実施例1では、図1の気相成長装置100を用いた、本発明によるハライド気相成長法(HVPE)により(0001)面(c面)GaN基板上にε−Ga単結晶を製造した(図2のステップS210)。
具体的な製造条件は次のとおりである。気相成長装置100において、反応炉110は石英管であり、内部を大気圧に維持した。反応炉110内の基板ホルダ160にはc面GaN基板(10cm以上の面積)を設置した。ヒータ120により反応炉110内を550℃に維持した。
ガリウム原料供給源130内部にガリウム(Ga)金属170(純度99.99999%以上)を配置し、ハロゲン化水素ガスとして塩化水素(HCl)ガス(純度99.999%以上)を供給した。これにより、Ga金属とHClとを反応させ、ガリウム原料であるGaClのGaのハロゲン化物を生成した。酸素原料供給源140から酸素原料としてOガス(純度99.99995%以上)を供給した。これらGaのハロゲン化物およびOガスを、キャリアガスとしてNガス(純度99.9999%以上)でフローした。Gaのハロゲン化物(GaCl)の分圧およびOの分圧を、それぞれ、0.2kPaおよび1.2kPaに維持した。成長時間は7分であった。
このようにして得られたc面GaN基板上の膜の膜厚を測定し、成長速度を算出した。結果を表1に示す。また、ω−2θスキャンX線回折測定を行い、得られた膜がε−Gaであることを同定した。結果を図6に示す。さらに、得られた膜が単結晶であることを、ε−Gaの(10−14)回折を用いたX線極点図(Pole Figure)測定を行い、確認した。結果を図10に示す。得られた膜の不純物濃度を、二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて測定した。結果を表2に示す。
[比較例2]
比較例2では、成長温度を750℃にした以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、膜厚を測定し、成長速度を算出した。結果を表1に示す。実施例1と同様に、ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行った。結果を図11に示す。
[比較例3]
比較例3では、成長温度を250℃にした以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、膜厚を測定し、成長速度を算出した。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例4では、基板として、6H−SiC(0001)基板上にAlN(0001)薄膜を形成したAlNテンプレート基板(以降では、単にAlN基板と称する)を用いた以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、得られた膜の膜厚測定、成長速度の算出を行った。結果を表1に示す。実施例1と同様に、ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行った。結果を図7および図12に示す。
[実施例5]
実施例5では、基板として、(−201)面β−Ga基板を用いた以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、得られた膜の膜厚測定、成長速度の算出を行った。結果を表1に示す。実施例1と同様に、ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行った。結果を図8および図13に示す。
[比較例6]
比較例6では、基板として、(0001)面(c面)サファイア基板を用いた以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、得られた膜の膜厚測定、成長速度の算出を行った。結果を表1に示す。実施例1と同様に、ω−2θスキャンX線回折測定を行った。結果を図9に示す。
[実施例7]
実施例7では、基板にR(10−12)面GaN基板を用い、Gaのハロゲン化物(GaCl)の分圧およびOの分圧を、それぞれ、0.25kPaおよび1.0kPaに維持した以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、膜厚を測定し、成長速度を算出した。ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行い、膜を同定した。
[実施例8]
実施例8では、基板にM(10−10)面GaN基板を用い、Gaのハロゲン化物(GaCl)の分圧およびOの分圧を、それぞれ、0.25kPaおよび1.0kPaに維持した以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、膜厚を測定し、成長速度を算出した。ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行い、膜を同定した。
[実施例9]
実施例9では、基板にA(11−20)面GaN基板を用い、Gaのハロゲン化物(GaCl)の分圧およびOの分圧を、それぞれ、0.25kPaおよび1.0kPaに維持した以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、膜厚を測定し、成長速度を算出した。ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行い、膜を同定した。
[実施例10]
実施例10では、基板にc面10度オフGaN基板を用い、Gaのハロゲン化物(GaCl)の分圧およびOの分圧を、それぞれ、0.25kPaおよび1.0kPaに維持した以外は、実施例1と同様であった。実施例1と同様に、膜厚を測定し、成長速度を算出した。ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行い、膜を同定した。
以上の実施例/比較例1〜10の実験条件、ならびに、膜厚および成長速度を簡単のため表1にまとめ、結果を詳述する。
図6は、実施例1で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図である。
図7は、実施例4で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図である。
図8は、実施例5で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図である。
図9は、比較例6で得られた膜のω−2θスキャンX線回折パターンを示す図である。
図6によれば、実施例1で得られた膜の回折パターンは、基板起因の回折ピーク以外には、ε−Gaの(0002)の回折ピーク、および、その高次の回折ピークのみを示した。このことから、実施例1で得られた膜は、β−Gaなどの他相のGaの混入がなく、(0001)面が基板と平行な配向をしたε−Gaであることが分かった。
図示しないが、比較例2で得られた膜の回折パターンは、図6の実施例1のそれとは異なり、β−Gaを示す回折ピークを示した。このことから、比較例2で得られた膜は、β−Gaであることが分かった。
比較例3では、成長速度が著しく低下したため、結晶性を評価できる膜が得られなかった。成長速度の低下は、成長温度の低下に伴い、HClとGaとの反応効率が低下したことと、結晶析出反応の速度(反応速度律速)が低下したこととによる。
図7によれば、実施例4で得られた膜の回折パターンは、基板起因の回折ピーク以外には、ε−Gaの(0002)の回折ピーク、および、その高次の回折ピークのみを示した。このことから、実施例1で得られた膜は、β−Gaなどの他相のGaの混入がなく、(0001)面が基板と平行な配向をしたε−Gaであることが分かった。
図8によれば、実施例5で得られた膜の回折パターンは、基板起因の回折ピーク以外には、ε−Gaの(0002)の回折ピーク、および、その高次の回折ピークのみを示した。このことから、実施例1で得られた膜は、β−Gaなどの他相のGaの混入がなく、(0001)面が基板と平行な配向をしたε−Gaであることが分かった。
図9によれば、比較例6で得られた膜の回折パターンは、実施例1、4および5のそれ(図6〜図8)とは異なっており、α−Gaを示す回折ピークを示した。
図示しないが、実施例7〜実施例10で得られた膜もまた、ε−Gaからの回折ピークのみが現れており、各GaN基板と同じ面方位を有するε−Ga膜が得られたことを確認した。
表1の実施例1、実施例4〜5および実施例7〜10の成長速度を参照すると、成長速度は、10μm/時間以上1mm/時間以下(具体的には、15μm/時間以上30μm/時間以下)であった。これらの値は、非特許文献1および非特許文献2に記載のHVPE法によるαまたはβ−Ga単結晶膜の成長速度に匹敵する大きな成長速度であることが分かった。
以上より、本発明のハライド気相成長法(HVPE)を用い、250℃より高く750℃未満の温度範囲の成長温度において、基板として空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板を用いることにより、これら基板上にε−Ga単結晶膜を大きな成長速度で製造できることが分かった。
図10は、実施例1で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図である。
図11は、比較例2で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図である。
図12は、実施例4で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図である。
図13は、実施例5で得られた膜のX線極点図測定の結果を示す図である。
図10(b)は、実施例1で得られた膜(ε−Ga膜)の(10−14)回折を用いたX線極点図測定の結果を示す図である。参考のため、図10(a)に、c面GaN基板の(10−12)回折を用いたX線極点図測定の結果をあわせて示す。
図10(b)によれば、60度ずつ回転した位置に6か所のスポットを示した。この結果は、ε−Gaの結晶構造がc軸のまわりに6回の回転対称性を有することに一致し、実施例1で得られたε−Ga膜が、面内回転ドメイン等の異なる方位の領域を含まない単結晶であることを示す。
さらに、図10(b)に示される6か所のスポットの場所は、面内回転角が図10(a)の6か所のスポットと同じ場所であった。このことは、実施例1で得られたε−Ga膜が、c面GaN基板の面方位にしたがって成長したことを示す。
図11によれば、比較例2で得られた膜は、6回対称の位置にβ−Gaの(002)回折ピークを示し、6種類の面内配向ドメインを有するβ−Gaの(−201)配向膜であることが分かった。
図12(b)は、実施例4で得られた膜(ε−Ga膜)の(10−14)回折を用いたX線極点図測定の結果を示す図である。参考のため、図12(a)に、c面AlN基板の(10−13)回折を用いたX線極点図測定の結果をあわせて示す。
図12(b)によれば、60度ずつ回転した位置に6か所のスポットを示した。この結果は、ε−Gaの結晶構造がc軸のまわりに6回の回転対称性を有することに一致し、実施例4で得られたε−Ga膜が、面内回転ドメイン等の異なる方位の領域を含まない単結晶であることを示す。
さらに、図12(b)に示される6か所のスポットの場所は、面内回転角が図12(a)の6か所のスポットと同じ場所であった。このことは、実施例4で得られたε−Ga膜が、c面AlN基板の面方位にしたがって成長したことを示す。
図13(b)は、実施例5で得られた膜(ε−Ga膜)の(10−14)回折を用いたX線極点図測定の結果を示す図である。参考のため、図13(a)に、(−201)面β−Ga基板の(002)回折を用いたX線極点図測定の結果をあわせて示す。
図13(b)によれば、60度ずつ回転した位置に6か所のスポットを示した。この結果は、ε−Gaの結晶構造がc軸のまわりに6回の回転対称性を有することに一致し、実施例5で得られたε−Ga膜が、面内回転ドメイン等の異なる方位の領域を含まない単結晶であることを示す。
さらに、図13(a)と(b)との比較から、実施例5で得られたε−Ga膜の(0001)面が、β−Ga基板の(−201)面と平行であり、かつ、実施例5で得られたε−Ga膜の[10−10]が、β−Ga基板の[102]と平行になるように成長したことが分かった。
図示しないが、実施例7〜実施例8で得られた膜もまた、単結晶膜に期待される、GaN基板と同様の極点図を示すことを確認した。
以上より、本発明のハライド気相成長法(HVPE)を用いれば、250℃より高く750℃未満の温度範囲の成長温度において、任意の面を有する空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板上にε−Ga単結晶膜を大きな成長速度で製造できることが分かった。
表2は、実施例1で得られたε−Ga膜の不純物濃度の結果を示す。
表2によれば、C、N、Si、Al、Cr、FeおよびHの濃度は、それぞれの元素に対する検出限界以下であることが分かった。Hの濃度は、1×1018cm−3であり、Clの濃度は、2×1018cm−3であった。これらの値は、例えば、非特許文献2に示すα−Ga単結晶膜の不純物濃度以下、またはそれに匹敵する値であり、本発明のε−Ga単結晶は、極めて高純度で半導体材料として有効であることが分かった。
特に、Siの濃度は検出限界以下であるので、4価の価数を有する元素として所望の濃度のSiを含有するε−Ga膜を得たい場合、製造時にSiを含有する原料の濃度を制御するだけでよいため、製造が容易であり、歩留まりに優れる。
以上より、本発明のハライド気相成長法(HVPE)を用いれば、カーボン濃度が5×1018cm−3以下であり、水素濃度が5×1018cm−3以下であり、アルミニウム濃度が4×1016cm−3以下であり、塩素濃度が5×1018cm−3以下であるε−Ga単結晶が得られることが分かった。
[実施例11]
実施例11では、図1の気相成長装置100を用いた、本発明によるハライド気相成長法(HVPE)により、ε−Ga単結晶自立基板を製造した。実施例11では、成長時間を20時間(1200分)にした以外は、実施例1と同様であった。
20時間成長後、c面GaN基板上に厚さ400μm、10cm以上の面積を有する膜が得られた(図2のステップS210)。ω−2θスキャンX線回折測定およびX線極点図測定を行い、得られた膜がε−Ga単結晶であることを確認した。また、膜の成長速度は20μm/時間であった。
次いで、c面GaN基板を除去した(図2のステップS220)。基板は、格別の装置を用いることなく、手作業により容易に除去された。基板が除去されたε−Ga単結晶の両面を研磨し、厚さ250μm、10cm以上の面積を有するε−Ga単結晶自立基板を得た。
以上より、本発明のハライド気相成長法(HVPE)を用いれば、ε−Ga単結晶からなる自立基板を製造できることが分かった。
本発明の製造方法を採用すれば、不純物濃度が制御された、良質なε−Ga単結晶膜、さらには成長速度が大きいので、ε−Ga単結晶基板が得られる。本発明のε−Ga単結晶は不純物濃度がきわめて低いので、ε−Ga本来の特性を発揮できる。このようなε−Ga単結晶は、発光素子、ダイオード、トランジスタ、紫外線検出素子等の各種半導体素子に適用され得る。また、ε−Ga単結晶はその大きなバンドギャップ、優れた透光性から、半導体素子の中でも発光素子や電力用用途に有効である。本発明のε−Ga単結晶は空間群P63mcに属するので、同じ空間群P63mcを有するGaN、AlNまたはZnOとの混晶によるバンドギャップエンジニアリング、あるいは、これらとのヘテロ構造も可能である。
100 気相成長装置
110 反応炉
120 ヒータ
130 ガリウム原料供給源
140 酸素原料供給源
150 ガス排出部
160 基板ホルダ
170 ガリウム金属
300 発光素子
310、410、510 ε−Ga単結晶
320 発光層
330 n電極
340 p電極
370 ワイヤボンディング
380 リード
401、540 空間群P63mcを有する単結晶基板またはβ−Gaからなる単結晶基板
400 トランジスタ
420 ソース
430 ドレイン
440 チャネル
450 絶縁膜
460 ゲート電極
470a、470b n+領域
480a、480b 電極
500、500’ 紫外線検出素子
520 ショットキー電極
530 オーミック電極

Claims (28)

  1. カーボン濃度は、5×1018cm−3以下である、ε−Ga単結晶。
  2. 水素濃度は、5×1018cm−3以下である、請求項1に記載のε−Ga単結晶。
  3. アルミニウム濃度は、4×1016cm−3以下である、請求項1または2のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  4. 塩素濃度は、5×1018cm−3以下である、請求項1〜3のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  5. 前記カーボン濃度は、6×1016cm−3未満であり、
    前記水素濃度は、1×1018cm−3以下であり、
    前記アルミニウム濃度は、3×1015cm−3未満であり、
    前記塩素濃度は、2×1018cm−3以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  6. 10cm以上の面積を有し、200μm以上30mm以下の厚さを有する、請求項1〜5のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  7. 4価の価数を有する元素をさらに含有する、請求項1〜6のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  8. 前記4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素である、請求項7に記載のε−Ga単結晶。
  9. 前記4価の価数を有する元素の濃度は、1×1015cm−3以上1×1019cm−3以下である、請求項7または8のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  10. ハライド気相成長法により製造される、請求項1〜9のいずれかに記載のε−Ga単結晶。
  11. ε−Gaを製造する方法であって、
    ハライド気相成長法により基板上にε−Gaを成長するステップ
    を包含する、方法。
  12. 前記ε−Gaは、単結晶である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記成長するステップは、250℃より高く750℃未満の温度範囲の成長温度で行う、請求項11または12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記成長するステップは、350℃以上620℃以下の温度範囲の成長温度で行う、請求項13に記載の方法。
  15. 前記成長するステップは、少なくとも、ガリウム原料と酸素原料とを用い、
    前記ガリウム原料は、少なくともGaのハロゲン化物を含み、
    前記酸素原料は、O、HOおよびNOからなる群から少なくとも1つ選択される、請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記Gaのハロゲン化物は、GaClおよび/またはGaClを含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記成長するステップは、4価の価数を有する元素を含有する原料をさらに用いる、請求項15または16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記4価の価数を有する元素は、Si、Hf、Ge、Sn、TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1種の元素である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記成長するステップにおいて、ガリウム原料の分圧は、0.05kPa以上10kPa以下の範囲であり、酸素原料の分圧は、0.25kPa以上50kPa以下の範囲である、請求項15〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記成長するステップにおいて、前記ε−Gaの成長速度は、5μm/時間以上1mm/時間以下の範囲である、請求項11〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記基板は、空間群P63mcを有する単結晶基板である、請求項11〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記単結晶基板は、GaN、AlNおよびZnOからなる群から選択される、単結晶基板である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記単結晶基板は、(0001)面、M(10−10)面、A(11−20)面、R(10−12)面、および、これらの傾斜基板からなる群から選択される、請求項21または22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記基板は、β−Gaからなる単結晶基板である、請求項11〜20のいずれかに記載の方法。
  25. 前記成長するステップに続いて、前記基板を除去するステップをさらに包含する、請求項11〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 前記成長するステップに続いて、前記ε−Gaをスライスするステップをさらに包含する、請求項11〜25のいずれかに記載の方法。
  27. 請求項1〜10のいずれかに記載のε−Ga単結晶を備えた半導体素子。
  28. 前記半導体素子は、発光素子、ダイオード、紫外線検出素子、および、トランジスタからなる群から選択される、請求項27に記載の半導体素子。
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