JP2017002654A - 木造建築用コーナ金物 - Google Patents

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Abstract

【課題】木造建築における土台と柱や、柱と梁等、相互に直交して接合される木製の第1構造部材と第2構造部材のコーナ部を連結すると共に補強するための木造建築用コーナ金物を提供する。【解決手段】金属板素材を折曲することにより、木造建築のコーナ部を構成する第1構造部材(2)と第2構造部材(3)の被着面(2a)(3a)にそれぞれ固着される第1取付板部(5)と第2取付板部(6)を設け、前記コーナ部に対して斜交方向に傾斜する補強板部(7)を前記両取付板部(5)(6)の間に連設したコーナ金物において、前記第2取付板部(6)と前記補強板部(7)との間に該コーナ金物の他の部分よりも変形しやすい変形部(12)を設けており、第1構造部材と第2構造部材が離反方向の引張力Pを受けたとき、前記変形部(12)を前記離反方向に変形させるように構成している。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、木造建築における土台と柱や、柱と梁等、相互に直交して接合される木製の第1構造部材と第2構造部材のコーナ部を連結すると共に補強するための木造建築用コーナ金物に関する。
従来、コーナ金物は、折曲された金属板素材により形成されており、コーナ部を構成する第1構造部材と第2構造部材の被着面のそれぞれにビス等で固着される第1取付板部と第2取付板部を備えている。
ところで、近年は、コーナ部を補強するため、コーナ部に対して斜交方向に傾斜する補強板部を設け、該補強板部を前記第1取付板部と第2取付板部の間に連設したコーナ金物が提供されている。
特開2015−96677号公報 意匠登録第1511576号公報 意匠登録第1468079号公報 意匠登録第1402465号公報
木造建築において土台と柱や、柱と梁等、相互に直交して接合される第1構造部材と第2構造部材をコーナ金物により連結して成る構造体は、一般的に、コーナ金物の降伏応力を高めるのが良いと考えられている。
しかしながら、木造建築における構造体は、所定以上の応力が加えられると、木質とされた構造部材に割裂が生じるので、脆性的な破壊を招来する。従って、地震等が発生したときは、コーナ金物が全体的に高強度とされている場合でも、脆性的な破壊が瞬時に生じるおそれがある。
上記特許文献に示されるようなコーナ金物は、土台等に第1取付板部を第1ビスで固着し、柱等に第2取付板部を第2ビスで固着するように構成されている。従って、柱等が土台から離反する方向の引張力を受けると、第1ビスが牽引され、土台等の木質に割裂を招来し、割裂が開始すると第1ビスが瞬時に引き抜かれるので、接合部分の脆性的な破壊を発生する。また、第1ビスが引き抜きに抗して耐えている場合は、第1ビスを挿通した孔を拡大させながら第1取付板部が破断し、破断が開始すると瞬時に所謂ビスのホール抜けを招来するので、接合部分の脆性的な破壊を発生する。
上記に鑑み、本発明は、靱性を具備させることにより、上述のような脆性的な破壊を遅延させることが可能なコーナ金物を提供するものである。
そこで、上記課題を解決するために本発明が手段として構成したところは、相互に直交するX方向とY方向に関して、X方向に配置された木質材から成る第1構造部材に対してY方向から第2構造部材を突き合わせた状態で、両部材のコーナ部を連結するコーナ金物であり、金属板素材を折曲することにより、前記コーナ部に臨む第1構造部材と第2構造部材の被着面にそれぞれ固着される第1取付板部と第2取付板部を設け、前記コーナ部に対して斜交方向に傾斜する補強板部を前記第1取付板部と第2取付板部の間に連設して成る構成において、前記第2取付板部と前記補強板部との間に該コーナ金物の他の部分よりも変形しやすい変形部を設け、Y方向に関して第2構造部材が第1構造部材から離反する方向の引張力Pを受けたとき、前記変形部を前記離反方向に変形させるように構成して成る点にある。
具体的には、前記第1取付板部に開設した孔に挿通されるネジ部材を第1構造部材に挿着する構成において、前記ネジ部材を保持する第1構造部材の保持力Nと、前記ネジ部材に対して孔を介して係止固定された第1取付板部の係止力Fに対して、前記変形部の降伏応力KをK<NかつK<Fに構成している。
本発明の好ましい実施形態において、前記変形部は、前記2取付板部と前記補強板部の間に介在された段状板部を備え、該段状板部の両端を前記第1取付板部及び前記補強板部に対して屈折する折曲部を介して連設しており、前記引張力Pを受けたとき、前記折曲部の折曲角度を拡開させることにより変形するように構成している。
この際、前記第2取付板部と段状板部の折曲角度θを90度以下に形成することが好ましい。
更に、本発明の好ましい実施形態は、前記段状板部の両端に設けられた折曲部のうち少なくとも一方の折曲部に関して、該折曲部の外側から内側に向けて金属板素材を圧入することにより、該折曲部の内側面を架橋状に結合するリブを一体に形成しており、該リブにより折曲部の拡開変形に抗する変形強度設定手段を構成している。
好ましくは、前記リブは、前記段状板部と第2取付板部の間に形成された折曲部に設けられ、該折曲部の内側面を架橋状に結合している。
請求項1に記載の本発明によれば、柱等の第2構造部材3が土台等の第1構造部材2から離反する方向の引張力Pを受けたとき、直ちに木質の割裂や、ビスのホール抜け等による脆性的な破壊を生じることがなく、変形部12を前記離反方向に変形させることにより、靱性に優れた粘り強い接合を可能にするという効果がある。
請求項2に記載の本発明によれば、保持力Nを超える応力により木質の割裂が生じてネジ部材5の引き抜きを生じる前の状態と、係止力Fを超える応力により孔8から第1取付板部5が判断してホール抜けを生じる前の状態で、変形部12を好適に変形させるので、接合部の脆性的破壊の到来を遅延させることが可能になる。
請求項3に記載の本発明によれば、変形部12は、第2取付板部6と補強板部7の間に介在された段状板部13と、該段状板部13の両端に連設した折曲部14、15により構成され、前記引張力Pを受けたとき、前記折曲部14、15の折曲角度を拡開させることにより変形するものであるから、従来のコーナ金物の全体的構成を大きく変更する必要はなく、折曲工程を付加するだけで、簡単に実施することが可能であり、比較的安価に提供することができるという利点がある。
この際、請求項4に記載の本発明によれば、第2取付板部6と段状板部13の折曲部14の折曲角度θを90度以下に形成しているので、折曲部の変形による拡開角度αを大きくすることができ、変形部12の十分な変形量による優れた靱性を確保することが可能になる。
そして、請求項5に記載の本発明によれば、前記折曲部14、15のうち少なくとも一方の折曲部に関して、該折曲部の外側から内側に向けて金属板素材を圧入することにより、該折曲部の内側面を架橋状に結合するリブ17を一体に形成し、リブ17の変形を伴うことにより初めて折曲部を拡開しつつ変形するように構成することにより、変形強度設定手段18を構成しているので、リブ17の大きさや個数を選択することにより、変形部12の降伏応力Kを所定値に設定することが容易であり、コーナ金物1に所望の靱性を具備させることができるという利点がある。
この際、請求項6に記載の本発明によれば、前記リブ17を段状板部13と第2取付板部6の間の折曲部14に設け、該折曲部14の内側面を架橋状に結合しているので、前記引張力Pを受けたとき、リブ17で一体化された折曲部14を介して第2取付板部6にモーメントを生じさせ、第1取付板部6を第2構造部材3に固着した第2ネジ部材11に対する剪断応力を分散することにより、該第2ネジ部材11を破断から保護することができる。
本発明の第1実施形態に係るコーナ金物を示す斜視図である。 (A)は図1のA−A線断面図、(B)はその部分拡大図である。 (A)は図1のB−B線断面図、(B)はその部分拡大図である。 第1実施形態に係るコーナ金物の外観を示しており、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は右側面図、(D)は平面図、(E)は底面図である。 第1実施形態に係るコーナ金物の使用例を示す斜視図である。 第1実施形態に係るコーナ金物の作用を示しており、(A)は接合部の連結状態を示す断面図、(B)は引張力により変形部が変形した状態を示す断面図、(C)は変形部の変形を経て接合部が破壊された状態を示す断面図である。 変形部の詳細を示しており、(A)は変形前の状態を示す拡大断面図、(B)は変形後の状態を示す拡大断面図,(C)はリブで一体化された折曲部により剪断応力が軽減される作用を示す拡大断面図である。 本発明のコーナ金物の別の実施形態を示しており、(A)は第2実施形態を示す斜視図、(B)は第3実施形態を示す斜視図、(C)は第4実施形態を示す斜視図である。 比較例に係るコーナ金物を示しており、(A)はコーナ金物の斜視図、(B)はコーナ金物による接合部の連結状態を示す断面図、(C)は引張力を受けた状態を示す断面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
図1ないし図5に示すように、コーナ金物1は、木造建築の相互に直交するX方向とY方向に関して、X方向に配置された第1構造部材2に対してY方向から第2構造部材3を突き合わせた状態で、両部材のコーナ部を連結するために使用される。
第1構造部材2及び第2構造部材3は、それぞれ木材の角材から成り、例えば、製材の他、集成材や単板積層材等が使用される。図例の場合、水平方向に配置された土台と該土台に鉛直方向から突き合せられた柱を例示しているが、これに限られるものではなく、梁等の横架材と柱により構成されるものでも良い。尚、一般的に、第1構造部材2と第2構造部材3の突き合わせ部分は、ホゾ4により嵌合されているが、その有無を問うものではない。
コーナ金物1は、1枚の金属板素材を折曲することにより、前記コーナ部に臨む第1構造部材2及び第2構造部材3のそれぞれの被着面2a、3aに固着される第1取付板部5と第2取付板部6を設け、前記コーナ部に対して斜交方法ないし筋交方向に傾斜する補強板部7を前記第1取付板部5と第2取付板部6の間に連設している。
前記第1取付板部5は、複数の孔8(図例では2個の孔)を貫設しており、ビス等の第1ネジ部材9により前記第1構造部材2の被着面2aに固着される。前記第2取付板部6は、複数の孔10(図例では4個の孔)を貫設しており、ビス等の第2ネジ部材11により前記第2構造部材3の被着面3aに固着される。
図示実施形態の場合、第1ネジ部材9及び第2ネジ部材11は、それぞれ第1構造部材2及び第2構造部材3の木質中にネジ込みにより挿着されるビスを示しているが、貫通状態でナットを締結することにより挿着されるボルトであっても良い。
コーナ金物1の前記第2取付板部6と前記補強板部7の間には、その間に介在して、他の部分よりも変形しやすい変形部12が設けられている。即ち、後述する引張力Pを受けたとき、コーナ金物1の変形部以外の他の部分が変形する前に、変形部12が変形するように形成されている。
図2に示すように、前記変形部12は、第2取付板部6と補強板部7の間に介在された段状板部13(図示水平方向の板部分)を備え、該段状板部13の両端を第2取付板部6と補強板部7に対して屈折する折曲部14、15を介して連設されている。この際、前記折曲部14を構成する第2取付板部6と段状板部13の折曲角度θは、90度以下に形成することが好ましい。
図2及び図3に示すように、前記段状板部13の両端に設けられた折曲部14、15のうち少なくとも一方の折曲部(図示実施形態の場合、第2取付板部6に連なる折曲部14)は、該折曲部14の外側(第2取付板部6の背面側)から内側(段状板部13の上側)に向けて短溝16が形成されるように金属板素材を圧入することにより、該折曲部14の内側に向けて膨出すると共に該内側面を架橋状に結合するリブ17を一体に形成しており、これにより、変形強度設定手段18が構成されている。
図5に示すように、コーナ金物1は、第1取付板部5を第1構造部材2の被着面2aに重合した状態で、孔8に挿通した第1ネジ部材9を第1構造部材2の木質中にねじ込むことにより固着され、第2取付板部6を第2構造部材3の被着面3aに重合した状態で、孔10に挿通した第2ネジ部材11を第2構造部材3の木質中にねじ込むことにより固着され、これにより、両構造部材2、3の接合部をコーナ部にて連結固定する。
この状態で、図6(A)に示すように、前記第1ネジ部材9は、第1構造部材2の木質による保持力Nで保持されており、第1取付板部5は、前記第1ネジ部材9に対して孔8を介して係止固定された係止力Fで係止固定されている。これに対して、コーナ金物1は、前記変形部12の降伏応力KをK<NかつK<Fに形成されている。この降伏応力Kは、折曲部14、15を構成する金属板素材の板厚を選択する他に、変形強度設定手段18を構成するリブ17の大きさや個数を選択することにより設定することができ、その結果、第1構造部材2に前記保持力Nを超える応力が生じたり、第1取付板部5に前記係止力Nを超える応力が生じたりする前に、変形部12が変形を開始するように形成されている。
ところで、図6(B)に示すように、第2構造部材3に対して第1構造部材2から離反する方向の引張力Pが与えられ、変形部12に降伏応力Kを超える応力が生じると、図示のように、引張力Pの方向に向けて移動させられる第2構造部材3及び第2取付板部6に追従しながら、リブ17の変形と共に折曲部14、15が折曲角度を拡開しながら変形する。
このため、変形部12が変形し終わる(つまり、伸び切る)までは、第1構造部材2に割裂が生じて第1ネジ部材9の保持力Nが失われたり、孔8から亀裂が生じて第1取付板部5の係止力Fが失われたりすることはない。従って、接合部は、脆性的な破壊が回避され、コーナ金物1の優れた靱性により接合状態を持続する。
そこで、図6(C)に示すように、変形部12が変形し切り、引き続き引張力Pにより前記保持力N及び係止力Fを超える応力が作用したときに初めて、第1構造部材2に割裂Bが発生し、孔8に亀裂8Bが発生することになるので、脆性的な破壊を遅延させることができる。
この際、図7(A)(B)に示すように、前記折曲部14を構成する第2取付板部6と段状板部13の折曲角度θを90度以下に形成しておけば、折曲部14の拡開により変形部12が変形し終わるまでの拡開角度αを必要十分なものとなるように確保することが可能となり、靱性が優れたものとなる。
ところで、図7(C)に示すように、第2構造部材3に前記引張力Pが作用したとき、下端(第1取付板部5)を第1構造部材2に固着されたコーナ金物1の反力Rと共に、第2ネジ部材11を破断する方向に剪断応力が作用する。そこで、これにより第2ネジ部材11が剪断されると、瞬時に脆性的破壊を招来することになる。この点に関して、図示実施形態の場合、前記リブ17を段状板部13と第2取付板部6の間の折曲部14に設け、該折曲部14の内側面を架橋状に結合しているので、リブ17で一体化された折曲部14と共に第2取付板部6にモーメントMを生じさせ、これにより前記剪断力を分散することが可能であり、第2ネジ部材11を破断から保護することができる。
(第2実施形態)
図8(A)は、本発明の第2実施形態に係るコーナ金物1を示しており、変形部12を構成する段状板部13と第2取付板部6の間の折曲部14に複数のリブ17を設けることにより変形強度設定手段18を構成している。その他の構成は、上述した第1実施形態の構成と同様である。この第2実施形態によれば、リブ17の個数を選択することにより、変形部12の降伏応力Kを所定値となるように容易に設定することができる。
(第3実施形態)
図8(B)は、本発明の第3実施形態に係るコーナ金物1を示しており、変形部12を構成する段状板部13と第2取付板部6の間の折曲部14に比較的大きく膨隆するように形成したリブ17を設けることにより変形強度設定手段18を構成している。その他の構成は、上述した第1実施形態の構成と同様である。この第3実施形態によれば、リブ17の個数を選択することにより、変形部12の降伏応力Kを所定値となるように容易に設定することができる。
(第4実施形態)
図8(C)は、本発明の第4実施形態に係るコーナ金物1を示しており、変形部12のリブ17は、段状板部13と補強板部7の間の折曲部15に設けられ、これにより変形強度設定手段18を構成している。その他の構成は、上述した第1実施形態の構成と同様である。このように、リブ17は、段状板部13の両端の折曲部14、15のうち、第1実施形態のように一方の折曲部14に設ける他、第2実施形態のように他方の折曲部15に設けても良く、更には、両方の折曲部14、15に設けても良い。
(比較例)
図9は、本発明に対して、比較例に係るコーナ金物1Aを示しており、該コーナ金物1Aは、本発明の変形部12を設けていない点を除き、上述した本発明の第1実施形態に係るコーナ金物1と概ね同様に構成しており、従って、同一構成部分は同一符号で示している。
図9(B)に示すように、第1ネジ部材9が第1構造部材2の木質による保持力Nで保持され、第1取付板部5が前記第1ネジ部材9に対して孔8を介して係止固定された係止力Fで係止固定された状態から、図9(C)に示すように、第2構造部材3に対して第1構造部材2から離反する方向の引張力Pが与えられると、引張力Pは、直接、第1取付板部5及び第1ネジ部材9に対する引き抜き力として作用する。
この際、比較例に係るコーナ金物1Aは、上述した本発明のコーナ金物1のような靱性を有しないので、引張力Pに伴い、第1ネジ部材9の牽引により第1構造部材2の木質に割裂Bを生じ、第1ネジ部材9が引き抜かれ、或いは、第1取付板部5が孔から亀裂8Bにより破断し、ホール抜けを招来するおそれがあるので、直ちに接合部分の脆性的な破壊を発生する可能性が高い。
しかも、第2ネジ部材11に対して引張力Pに相当する剪断応力が作用するので、該第2ネジ部材11が剪断されてしまい、直ちに接合部分の脆性的な破壊を発生するおそれがある。
これに対して、本発明が靱性の高いコーナ金物1を提供することにより、構造物における接合部の脆性的な破壊を遅延させ、優れた効果を奏することは、上述したとおりである。
1 コーナ金物
2 第1構造部材
2a 被着面
3 第2構造部材
3a 被着面
4 ホゾ
5 第1取付板部
6 第2取付板部
7 補強板部
8、10 孔
9 第1ネジ部材
11 第2ネジ部材
12 変形部
13、13a 段状板部
14、14a、15、15a 折曲部
16 短溝
17 リブ
18 変形強度設定手段

Claims (6)

  1. 相互に直交するX方向とY方向に関して、X方向に配置された木質材から成る第1構造部材(2)に対してY方向から第2構造部材(3)を突き合わせた状態で、両部材(2)(3)のコーナ部を連結するコーナ金物であり、
    金属板素材を折曲することにより、前記コーナ部に臨む第1構造部材と第2構造部材の被着面(2a)(3a)にそれぞれ固着される第1取付板部(5)と第2取付板部(6)を設け、前記コーナ部に対して斜交方向に傾斜する補強板部(7)を前記第1取付板部と第2取付板部の間に連設して成る構成において、
    前記第2取付板部(6)と前記補強板部(7)との間に該コーナ金物の他の部分よりも変形しやすい変形部(12)を設け、Y方向に関して第2構造部材(3)が第1構造部材(2)から離反する方向の引張力Pを受けたとき、前記変形部(12)を前記離反方向に変形させるように構成して成ることを特徴とする木造建築用コーナ金物。
  2. 前記第1取付板部(5)に開設した孔(8)に挿通されるネジ部材(9)を第1構造部材(2)に挿着する構成において、
    前記ネジ部材(9)を保持する第1構造部材(2)の保持力Nと、前記ネジ部材(9)に対して孔(8)を介して係止固定された第1取付板部(5)の係止力Fに対して、前記変形部(12)の降伏応力KをK<NかつK<Fに形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の木造建築用コーナ金物。
  3. 前記変形部(12)は、前記2取付板部(6)と前記補強板部(7)の間に介在された段状板部(13)を備え、該段状板部(13)の両端を前記第1取付板部(6)及び前記補強板部(7)に対して屈折する折曲部(14)(15)を介して連設しており、前記引張力Pを受けたとき、前記折曲部(14)(15)の折曲角度を拡開させることにより変形するように構成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の木造建築用コーナ金物。
  4. 前記第2取付板部(6)と段状板部(13)の折曲角度θを90度以下に形成して成ることを特徴とする請求項3に記載の木造建築用コーナ金物。
  5. 前記段状板部(13)の両端に設けられた折曲部のうち少なくとも一方の折曲部に関して、該折曲部の外側から内側に向けて金属板素材を圧入することにより、該折曲部の内側面を架橋状に結合するリブ(17)を一体に形成しており、該リブにより折曲部の拡開変形に抗する変形強度設定手段(18)を構成して成ることを特徴とする請求項3又は4に記載の木造建築用コーナ金物。
  6. 前記リブ(17)は、前記段状板部(13)と第2取付板部(6)の間に形成された折曲部(14)に設けられ、該折曲部(14)の内側面を架橋状に結合して成ることを特徴とする請求項5に記載の木造建築用コーナ金物。
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