JP2017002457A - エアバッグ用織物およびエアバッグ - Google Patents

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登起男 奥野
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政人 榎
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史章 伊勢
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Abstract

【課題】低繊度の織糸から構成され、軽量で収納性に優れていながら、耐圧性に優れ、高速展開が可能であり、さらには拘束性能が向上したエアバッグを構成し得るエアバッグ用織物を提供すること。【解決手段】合成繊維からなる織物であって、織物の分解糸の総繊度が200〜320dtex、織物を構成する織糸の引抜抵抗が経緯とも50〜250N/cm/cm、織物の引張強さが経および緯方向ともに550〜800N/cm、引張試験における荷重300Nでの伸び率が経および緯方向の和で30〜45%、ASTM D4032剛軟度が3.0〜7.5N、および単位面積あたり重量が130〜190g/m2であることを特徴とするエアバッグ用織物。【選択図】なし

Description

本発明は、乗り物による事故時に人体の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグに関するものであり、さらに詳しくは、軽量で、収納性に優れるようなエアバッグ用織物、エアバッグ、およびエアバッグモジュールに関するものである。
乗り物の事故における人体への衝撃緩和のために、自動車などの車両へのエアバッグの装着が進んできている。衝突の際、ガス等により膨張し、人体への衝撃を吸収緩和するエアバッグとして、運転席用および助手席用エアバッグに加えて、サイドカーテンエアバッグ、サイドエアバッグ、ニーエアバッグ、リアエアバッグなどが、乗員保護のために実用化されつつある。さらには、歩行者保護のために、車両の外側に膨張するように装着されるエアバッグなど各種のエアバッグの装着が検討されてきている。
一方で、地球環境問題への関心の高まりから、車両の燃費向上の観点でこうした安全装置であるエアバッグモジュールに対しても軽量化が望まれている。また、車両を小型化して燃費やエネルギー効率の向上を図るため、エアバッグモジュールを収納する領域も狭くなっており、エアバッグモジュールに対していっそうの小型化が望まれている。
エアバッグモジュールは、主に、合成繊維から成る織物が袋状に形成されたエアバッグ、エアバッグを展開するガスを発生させるインフレーター、および衝突を検出し展開を制御する装置からなる。このうち、エアバッグはエアバッグ自身を軽量化し、収納を小型化するため、エアバッグ用織物を構成する繊維の繊度を小さくすることで軽量化とコンパクト収納化の提案がなされてきた(例えば特許文献1)。
しかしながら、近年、新たに車両に搭載されるようになってきた側面衝突用のカーテンエアバッグ、サイドエアバッグなどにおいては、人体と車壁の距離が短く、短時間で展開を完了し、衝撃吸収に備える必要がある。したがって、インフレーターのガス出力を上げ、高圧展開することで高速展開させるようになっており、高圧に耐えるエアバッグが求められている。さらには、側面衝突においては、人体と車壁の距離が短く、よりいっそう拘束特性を向上させることが望まれている。
エアバッグを軽量化し、収納を小型化するためにエアバッグ用織物を構成する繊維の繊度を小さくすると、軽量化と表面の平滑性により高速展開することが出来る(例えば特許文献2)。しかし、繊度を下げるほど高圧展開のガスに耐えられず、織物の強力が低く、破袋に至ることが課題となっている(例えば特許文献3)。
国際公開第99/022967号 特開平8−11660号公報 特開2009−167551号公報
本発明の目的は、低繊度の織糸から構成され、軽量で収納性に優れていながら、耐圧性に優れ、高速展開が可能であり、さらには拘束性能が向上したエアバッグを構成し得るエアバッグ用織物を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、低繊度の織糸から構成される織物であっても、高強力織物であって目開きしにくい織物であることにより、高速高圧ガス破袋が回避され、高圧ガス展開が早まるとともに、さらには人体拘束の時間も早まり、拘束性が改良されることを見いだし、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
(1)合成繊維からなる袋織された織物であって、織物の分解糸の総繊度が200〜320dtex、織物を構成する織糸の引抜抵抗が経緯とも50〜250N/cm/cm、織物の引張強さが経および緯方向ともに550〜800N/cm、引張試験における荷重300Nでの伸び率が経および緯方向の和で30〜45%、ASTM D4032剛軟度が3.0〜7.5N、および単位面積あたり重量が130〜190g/mであり、膨張部と非膨張部の境界部における100N/cm負荷後の動的通気度が差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることを特徴とするエアバッグ用織物。
(2)織物の分解糸の引張強さが17.5〜30Nである、上記1に記載のエアバッグ用織物。
(3)織物の分解糸のJIS L1017 7.7に規定の一定荷重時伸び率が8〜15%である、上記1又は2に記載のエアバッグ用織物。
(4)繊度が200〜320dtexの合成繊維を原糸として用いて織物とする、上記1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
(5)引張強度が9.5〜11.5cN/dtexの合成繊維を原糸として用いて織物とする、上記1〜4のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
(6)JIS L1017 7.7に規定の一定荷重時伸び率が8〜12%である合成繊維を原糸として用いて織物とする、上記1〜5のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
(7)沸水収縮率が5〜12%である合成繊維を原糸として用いて織物とする、上記1〜6のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
(8)糸−糸摩擦力が1.5〜3.0以下である合成繊維を原糸として用いて織物とする、上記1〜7のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
(9)合成繊維がポリアミド繊維であり、該ポリアミド繊維が環状ユニマーを全アミド結合に対して0.1〜3.0%含有している、上記1〜8のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
(10)上記1〜9のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物を用いてなるエアバッグ。
(11)カーテンエアバッグである、上記10に記載のエアバッグ。
(12)上記10又は11に記載のエアバッグを用いて構成されるエアバッグモジュール。
本発明のエアバッグ用織物は、縫製エアバッグや袋織エアバッグとした場合、軽量で収納性が良く、高圧ガスに耐えて破れることなく展開し、展開時間は短くなるため、短時間で人体拘束のための準備状態を整えることが出来る。さらには、その後、人体が展開したエアバッグに突入する際、すばやく人体を捕捉、拘束し、早期に衝撃吸収することができるという有用な作用を示す。
本発明の実施例におけるサイドカーテンエアバッグの平面図である。 本発明の実施例における円形バッグの平面図である。 本発明の実施例における袋織組織図である。 引抜抵抗の測定方法を説明する図である。 本発明の実施例におけるインパクター評価の説明図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のエアバッグ用織物は合成繊維からなるものである。合成繊維はポリアミドやポリエステルの長繊維が好ましい。特に好ましくは、ポリアミド繊維で、ポリアミド6、ポリアミド6・6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド4・6、それらの共重合体およびそれらの混合物からなる繊維が挙げられる。なかでも、主としてポリヘキサメチレンアジパミド繊維からなるポリアミド6・6繊維が好ましい。ポリヘキサメチレンアジパミド繊維とは100%のヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とから構成される融点が250℃以上のポリアミド繊維を指す。本発明で用いられるポリアミド6・6繊維は、融点が250℃未満とならない範囲で、ポリヘキサメチレンアジパミドにポリアミド6、ポリアミド6・1、ポリアミド6・10、ポリアミド6・Tなどを共重合、あるいはブレンドしたポリマーからなる繊維でもよい。
本発明のエアバッグ用織物は、その織物の分解糸の総繊度が200〜320dtexであることが好ましい。織物分解糸の総繊度が200dtex以上であれば、得られるエアバッグは高圧展開に耐える機械物性を満たすようになる。織物分解糸の総繊度が320dtex以下であれば、軽量で収納性の良いエアバッグとなり、展開速度が速まるとともに、早期拘束性にも寄与する。織物分解糸のより好ましい総繊度は220〜280dtexである。織物の製織に用いる原糸も、総繊度は200〜320dtexが好ましい。織物加工の過程では、通常、熱収縮するため、織糸に用いた原糸の総繊度に対して織物を構成する織物分解糸の総繊度は少々異なる値となる。
本発明のエアバッグ用織物は、コーティング樹脂またはエラストマーを除いた織物の単位面積当たり重量が130〜190g/m2であることが好ましい。単位面積当たり重量は高圧展開に耐える機械物性を満たすために130g/m2以上であることが好ましい。
本発明では、単位面積当たり重量が190g/m2以下の軽量織物であることが好ましい。より好ましい単位面積当たり重量は150〜180g/m2である。
本発明のエアバッグ用織物の引張強さは経緯ともに550〜800N/cmであることが好ましい。織物の引張強さが550N/cm以上であれば、高圧ガス展開に耐え、耐バースト性に寄与する。織物の引張強さは構成する織糸の引張強さと織密度に大きく影響されるので、800N/cmより大きくしようとすると織糸の繊度を大きくせざるをえず、軽量性や収納性の面で不利になる。より好ましい織物の引張強さは600〜700N/cmである。
織物の分解糸の引張強さは17.5〜30.0Nが好ましい。より好ましい引張強さは18.0〜27.0Nであり、いっそう好ましくは18.5〜25.0Nである。織物分解糸の引張強さが17.5N以上で高いほど織物の引張強さが高くなる。また、30.0Nより大きくしようとすると、織糸の繊度を大きくせざるをえず、軽量性や収納性の面で不利になる。織物の引張強さは概ね織物分解糸の引張強さと織密度によって決まってくるが、基本的にカバーファクターが高く、織り込みの上限に近い高密度織物であるため、織物分解糸の引張強さは相当に支配的である。なお、カバーファクター(CF)は、CF=√(経総繊度(dtex)×経織密度(本/2.54cm))+√(緯総繊度(dtex)×緯織密度(本/2.54cm))であり、2000から2500であることが好ましい。より好ましくは2100から2400である。
織物の製織に用いる原糸は引張強度が9.5〜11.5cN/dtexであることが好ましい。原糸引張強度が9.5cN/dtex以上で大きいほど織物の引張強度が大きい。より好ましくは9.8cN/dtex以上である。製織に適した安定した品質の原糸が得られる原糸引張強度の上限は11.5cN/dtexである。
本発明のエアバッグ用織物は、引張試験における300N荷重での伸び率が経緯方向の和で30〜45%であることが好ましい。この織物特定荷重伸び率の和が45%以下であれば、高圧ガス展開に耐え、耐バースト性が改良される。特に、縫製部の縫い目開きが抑制されることで、縫目通気が抑制され、高圧ガスがエアバッグに突入する際に局部的な縫目通気によって応力集中したり、さらには、熱ガスの通過が集中することで破袋にいたることが防げる。織物中では、織糸にクリンプすなわち織縮みがあり、また、織物の分解糸の引張伸びもあるため、この織物特定荷重伸び率の和は、実質的に30%以上となる。織物の経緯方向それぞれの特定荷重伸び率は、経緯方向で似た値でもよいが、それぞれ15%から30%の範囲で差異があってもよい。
織物の分解糸は、引張試験におけるJIS L1017 7.7に規定の一定荷重時伸び率が8〜15%であることが好ましい。分解糸の一定荷重時伸び率が15%以下であることが、織物の上記特定荷重伸び率の抑制に寄与する。分解糸の一定荷重時伸び率は、織物を製織する際の原糸の一定荷重時伸び率に由来し、さらに、織物加工の過程での熱収縮により変化するものである。原糸の一定荷重時伸び率を考慮すると、分解糸の一定荷重時伸び率を8%より小さくすることは困難である。織物を製織するための原糸の一定荷重時伸び率は8〜12%が好ましい。原糸の一定荷重時伸び率が12%以下であれば、織物の上記特定荷重伸び率の抑制に寄与する。原糸の他の特性を考慮すると原糸の一定荷重時伸び率は、実質的に8%以上である。
織物加工の過程での熱収縮の関係から、原糸の沸水収縮率は5〜12%が好ましい。原糸の沸水収縮率が5%以上であれば、熱収縮加工時に緊張処理することで、織糸相互密着の増加による織物の上記特定荷重伸度の抑制に寄与する。より好ましくは6.5%以上であり、一層好ましくは8%以上である。沸水収縮率が低すぎると、織糸密着性が劣り、織物の上記特定荷重伸度を抑えられない。また、原糸の沸水収縮率を12%より大きくすることは、原糸の他の特性を考慮すると困難である。
本発明のエアバッグ用織物を織糸方向を合わせて特定の縫製で縫合した際、縫合境界部における100N/cm負荷後の動的通気度が差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることが好ましい。この特定縫目負荷通気度は、織物を2枚、1350dtexの撚り糸である縫製糸にて50回/10cmで本縫いをし、縫目に荷重を掛けた後、動的通気度を測定し50kPaでの縫目通気量を計測したものである。特定縫目は、緯糸方向に縫った場合に負荷方向は経糸方向となり、経糸負荷通気度となる。また、経糸方向に縫った場合に負荷方向は緯糸方向となり、緯糸負荷通気度となる。本発明では、経緯負荷後のいずれもが縫合境界部における100N/cm負荷後の動的通気度が差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることが好ましい。この特定縫目負荷通気度は、縫目破断しない中間負荷での縫目開きにおける通気量であり、高圧ガスがエアバッグに突入する際の縫目通気を代表する値と考えられる。この特定縫目負荷通気度が2300mm/s以下で少ないほど耐バースト性がよく、破袋ガス圧が高まる。より好ましくは、2000mm/s以下であり、いっそう好ましくは、1500mm/s以下であり、最も好ましくは900mm/s以下である。特定縫目負荷通気度は、低いほどよく、0mm/sの非通気であることでもよい。しかし、織物を縫い糸が貫通し、引張応力に対して応力集中部となって変形起点となることから、少々の通気量を有することが避けられず、負荷後の通気度が100mm/s以上となることがある。この特定縫目負荷通気度は、織物が引張応力によって目開きすることに抵抗する程度、すなわち、織物特定荷重伸び率が小さいことと、織糸が織物中ですり抜け難い程度、すなわち、引抜抵抗が高いことが相俟って抑制される。さらには、織糸が織り目を覆う効果、例えば、樹脂コーティングの存在や、単糸繊度が小さく数が多いことなども通気度抑制に寄与する。
さらには、上記縫製にかかわらず、エアバッグに縫製された縫合境界部は、直線状の縫合境界部において100N/cm負荷後の動的通気度が差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ用織物が袋織で製織された場合、膨張部と非膨張部における境界部が直線状の部位において、100N/cm負荷後の動的通気度が差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることが好ましい。境界部では、境界線が緯糸方向に合致する場合には、負荷を与える方向は経糸方向となり、経糸負荷通気度が評価できる。また、境界線が経糸方向に合致する場合には、負荷を与える方向は緯糸方向となり、緯糸負荷通気度が評価できる。境界部で境界線が直線状となる部位が経緯ともに存在する場合は、経緯負荷後のいずれもが縫合境界部における100N/cm負荷後の動的通気度が差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることが好ましい。これは、膨張部と非膨張部の境界部が接結部破断しない中間の接結部開きにおける通気量であり、高圧ガスがエアバッグに突入する際の接結部通気度を代表する値と考えられる。この接結部負荷通気度が2300mm/s以下で少ないほど耐バースト性がよく、破袋ガス圧が高まる。
本発明のエアバッグ用織物の織糸の引抜抵抗は50〜250N/cm/cmであることが好ましい。この引抜抵抗とは、後述の測定方法に示すように、織物から織糸を引き抜く際に、経糸と緯糸が交差する織交点部を15箇所分引き抜く場合の引抜力の計測から、経緯1cm分の織交点部を引抜く応力を求めたものである。織糸の引抜抵抗が50N/cm/cm以上で大きいほど、織物特定荷重伸び率の和が小さいこととあいまって縫目通気抑制に寄与する。加工技術およびコスト等を考慮すると、引抜抵抗を250N/cm/cmより大きくすることは困難である。
本発明のエアバッグ用織物を製織する際に用いる原糸の糸−糸摩擦力(F)が1.5〜3.0であることが好ましい。より好ましくは1.8〜2.5である。原糸の糸−糸摩擦力が1.5以上であれば織物の特定荷重伸度の増大を抑制し、引抜抵抗の増大に寄与し、縫目通気を抑止する。原糸の糸−糸摩擦力が3.0以下であれば過剰な織糸拘束で織物の引張り強度を低下させることが無い。ここでいう糸−糸摩擦力は、後述する測定方法に示すように、3回撚り合わせの引抜抵抗を示すものであり、糸条を3回撚り掛けした際の給糸側荷重(T1)を1.4Nに調整して引き取り張力(T2)を計測し、T2とT1の比(T2/T1)を糸−糸摩擦力(F)とした。
本発明のエアバッグ用織物をASTM D4032に従って測定した剛軟度は3.0〜7.5Nであることが好ましい。剛軟度が7.5N以下であることにより、エアバッグに人体が突入する場合に、人体の曲面を柔軟に覆い、比較的大面積で突入衝撃を受け止め始めるようになる。そのため、突入エネルギーの受け止め時期は早まり、早期拘束型のエアバッグとすることができる。剛軟度は、構成する織糸の総繊度が細ければ概ね小さくなり、構成する織糸の単糸繊度も小さい方が好ましい。織物の単位面積あたり重量にも関係し、織物の単位面積あたり重量が小さいほど、剛軟度は概ね小さい。本発明における上記繊度および単位面積あたり重量を考慮すると、剛軟度を3.0Nより小さくすることは困難である。また、早期拘束は、織物の特定荷重伸度が小さい方が良好であり、織物の特定荷重伸度が小さいことと剛軟度が小さいこととが相俟った相乗効果である。
本発明に用いる合成繊維は可塑化効果を有する化合物を含有することが好ましい。合成繊維がポリアミド繊維の場合は、ポリアミドオリゴマーを適宜含有することが好ましい。とりわけヘキサメチレンジアミンとアジピン酸が環状にひとつずつ縮合した環状ユニマーを全アミド結合単位に対して0.1〜3.0%含有することが好ましい。いっそう好ましくは0.5〜2.5%である。ここで、環状ユニマーと呼称する化合物を下記式(1)に示す。
ポリアミドオリゴマーの中でも、この環状ユニマーが、低分子量で、かつ、環状であることにより、可塑化効果を有しつつ緩慢に繊維表面にブリードアウトするために有効である。一方で、水処理などで抽出されきってしまうことがないため織物加工上も都合が良い。
環状ユニマーは、ポリアミド繊維の滑りを改善し、柔軟性を維持する。ポリアミド化合物中の環状ユニマー成分比が0.1%以上であれば、繊維表面に付着して織物に残留する比較的微量の油成分とあいまって、環状ユニマー成分が持続的に緩慢なブリードアウトをする。そのため、高密度織物中で拘束しあって相互に高荷重がかかるような織糸の引張強度や引裂き強度の低下が抑制できる。さらに、可塑化作用で粗硬になることなく柔軟性をよく保っている。したがって、熱経時後に粗硬になることなく、経緯糸が強固に拘束しあう織物であっても熱経時後の引裂き強力を維持することができる。エアバッグによっては、ベントホールを設けてベントホール部のガス放出が衝突エネルギー吸収を制御する機能の一部となるような設計をすることがある。このとき、環境経時後の引裂き強力が維持できていれば、エアバッグのベントホール部からガス流出する際に、基布が裂けてしまうようなことがない。したがって、エアバッグのエネルギー吸収機能を安定して維持することに寄与する。
環状ユニマーを主成分としたオリゴマーは、ポリアミド6・6溶融ポリマーから昇華物粉体として得たオリゴマーを再結晶で精製し、得ることができる。また、ポリアミド繊維を紡糸する際に、繊維中に適宜含有するように添加量制御することができる。
アミド化合物中の環状ユニマー成分比が3.0%以内であれば、高温環境を経た後の織物の織糸引抜抵抗が減少しすぎることなく、エアバッグとしての耐圧性を損なうことがない。
アミド化合物中の環状ユニマー成分比は織物をNMR溶媒に溶解して13C−NMRスペクトル解析から求めた。例えばポリアミド6・6ポリマーの場合、スペクトル解析は基本的にデイヴィスの提案(R.D.Davis et al.,Macromolecules,33巻(2000),7088‐7092)に従った。ポリアミド6・6ポリマー中のヘキサメチレンジアミン骨格のアミド窒素結合位からβ位にある炭素は、3種のケミカルシフトを示す。すなわち、(1)環状ユニマーの炭素、(2)鎖状ポリアミド中でトランス型コンフォメーションの炭素および環状ユニマーを除く環状ポリアミド中の炭素、(3)鎖状ポリアミド中でシス型コンフォメーションの炭素である。(1)のNMRピーク強度について、(2)と(3)のピーク強度合計を基準にした百分率(%)で求めたものをポリアミド化合物中の環状ユニマー成分比とした。NMRスペクトルで繊維の油剤成分のスペクトルが重なって邪魔になる場合は、繊維の油剤成分を有機溶媒にて抽出して除いてスペクトル比較解析すればよい。
なお、上記する以外に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、かかる繊維には原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用される各種添加剤を含んでいてもよい。例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有する原糸を織糸として用いることができる。
本発明の織物は、製織にあたって、経糸などに集束性向上のための糊を用いてもよい。また、経糸集束性向上の油剤成分を付与してもよい。ここで付与された油剤成分は、最終的にエアバッグ用織物にわずかに含有されてもよいが、摩擦抵抗が小さすぎて織糸の引抜抵抗を下げないようにすべきであり、製織後の精練工程で概ね除去することが好ましい。
本発明のエアバッグ用織物は、繊維をウォータージェット、エアジェット、レピア織機や多相織機などで製織して得ることができる。織物組織としては、平織、綾織、朱子織およびこれらの変化織や組織混合した織物、多軸織などが好ましいが、これらの中でも、機械的特性に優れている点および地薄な点から平織物が特に好ましい。さらに、袋織でバッグ形状に織製してもよい。
得られた織物は、経糸糊剤を用いた場合は、精練洗浄される。また、過剰な油剤成分や汚れの除去の精練洗浄をすることができる。精練工程では、温水浴でアルカリ洗浄や界面活性剤洗浄が行われる。この精練工程はできるだけ低温で行い、合成繊維の収縮力発現を抑えておくことが好ましい。また、むしろ、精練せずに織物に仕上げることも好ましい。ウォータージェット織機によって油剤成分が概ね脱落し、油剤成分付着量が適度になった織物を精練せずにエアバッグ用織物に仕上げるのも好ましい。本発明に必要な含有物の量を制御しやすいし、経済的でもある。
次いで、織物を乾燥し、熱固定を行ってエアバッグ用織物に仕上げることができる。織物の乾燥および熱固定では織物幅方向と経糸方向の送りについてそれぞれ収縮量や張力を制御することが好ましい。たとえば、テンター乾燥機などが用いられる。織物の引張試験における特定荷重伸び率を低く保つためには、加熱処理しながらも収縮するに任せず張力をかけながら加工することが好ましい。加熱温度は高温で十分収縮力を発現させた方が織糸の拘束構造が発達するため、多段の熱処理を行い、最終的に180℃以上とすることが好ましい。また、緊張加熱処理はテンター法など経緯方向に張力制御して緊張加工できる方法が好ましい。特に、経緯とも収縮条件よりも拡張条件が好ましい。経方向送りはオーバーフィードをできるだけ少なく、また、緯方向は幅入れの収縮条件ではなく、逆に、拡張方向の緊張条件が好ましい。経緯の拡張量は、寸法比の経緯合計において、マイナス2%(収縮)以上でプラス5%(拡張)程度までの拡張条件が好ましい。さらには、加熱処理直後も張力をかけながら急速冷却することが好ましい。特に、冷却時には、定長保持では織物がたるむ挙動があり、張力を保持して冷却することで、織糸の相互拘束構造が強固になり、相互に織目を覆うため、境界部の負荷後通気度を下げることに寄与する。冷却においてもテンター法など経緯方向に張力制御して緊張加工できる方法が好ましく、0%を超え5%程度までの拡張条件が好ましい。
本発明のエアバッグ用織物は、平滑剤や帯電防止剤を主成分とした整経油剤や製織工程油剤が残留するなどして油剤成分として織物に対して0.01から1.2重量%含有することが好ましい。0.05から1.0重量%含有することがより好ましい。一層好ましくは0.1から0.7重量%である。ここにいう油剤成分とは、有機溶媒ヘキサンにて織物から抽出されるものであり、織物の重量に対する抽出物の重量の百分率である。油剤成分の含有量が0.01重量%以上であれば、織物の引裂き強力を維持、向上させることができる。特に、油剤成分中の界面活性剤成分は、ポリアミド繊維中の環状ユニマーのブリードアウトを助け、ポリアミド繊維の表面において、環状ユニマーと油剤成分が一体となって繊維同士のすべりを適度に促し、引張強度や引裂き強度の維持、向上に寄与する。すなわち、エアバッグ用織物として展開時のガス耐圧性の向上が期待できるため、展開時のバースト防止に寄与する。一方で、油剤成分の織物中含有量を1.2重量%以下とし、付与量と精練除去量から含有量を制御し、織物中の織糸の引抜抵抗を適切に維持することができる。また、織物が燃焼性試験(FMVSS302)において不合格にならないように過剰な油剤成分の含有量にならないように制御することが出来る。
本発明のエアバッグ用織物は、樹脂やエラストマーのコーティングを施さずエアバッグに用いられることができる。織物には最終的にカレンダー加工を施しても良いが、引裂き強力の低下を招かぬような注意が必要であり、好ましくはカレンダー加工を施さずに用いることができる。また、本発明のエアバッグ用織物は、さらに樹脂やエラストマーのコーティングを施してエアバッグに用いられることができる。特に、コーティング量が5〜25g/m2程度の軽量コーティングが好ましく、軽量コーティングで非通気性を獲得することができる。
本発明のエアバッグ用織物は裁断縫製されて、運転席用エアバッグ、助手席用エアバッグ、後部座席用エアバッグ、側面用エアバッグ、膝部用エアバッグ、カーシート間エアバッグ、側面用カーテン状エアバッグ、後部ウィンドウ用カーテンエアバッグ、歩行者保護エアバッグなどに適宜使用することができる。さらに、上記エアバッグにおいては、インフレーター取り付け口やベントホール部分などに用いられる補強布またはバッグ展開形状を規制する部材を、本発明のエアバッグ用織物とすることができる。またエアバッグの縫製にあたっては、打抜き、溶断、または裁断によって形成された1枚もしくは複数枚のかかるエアバッグ用織物を用い、その周縁部を縫製してエアバッグを形成することができ、さらには周縁部の縫製が、一重または二重の合せ縫製のみで構成されたエアバッグを形成することができる。
また、本発明のエアバッグ用織物は、袋織物として織製され、接結部の外周を裁断されてエアバッグとして使用することができる。
本発明のエアバッグは、上記のエアバッグと火薬や推薬を用いたインフレーターと組み合わせてエアバッグモジュールとすることができる。
次に、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例中のエアバッグ用織物の特性評価などについては下記の方法にて実施した。なお、JISは1999年度版を用いた。
(1)原糸の繊度、引張強さ、引張伸び率、沸水収縮率:JIS L1013に従って計測した。
(2)原糸の一定荷重時伸び率:JIS L1017 7.7に準じて評価した。
(3)糸−糸摩擦力:糸条を3回撚り掛けして互いに接触させ、給糸側の荷重(T1)を1.4Nに調整して撚り掛けを行い、引き取り張力T2(N)を計測し、T2/T1を摩擦力とした。測定時の引き取り速度は3cm/minとした。
(4)織物目付け(単位面積当たり重量):10cm×10cmの試料を用い、JIS L1096 附属書3に準じて行なった。
(5)分解糸総繊度:JIS L1096 附属書14に準じて、織物を分解し、経緯の分解糸につき試料長を25cmとして計測した。
(6)分解糸引張り特性:JIS L1013 8.5.1に準じ、20回/25cmの撚り掛けをし、つかみ間隔25cmで引張り速度30cm/minの引張り試験を実施し、分解糸の引張強さ(N)を測定した。分解糸の一定荷重時伸び率(%)は、荷重4.7cN/dtexにおける伸度を求めた。
(7)分解糸クリンプ率:JIS L1096 附属書12に従って得た。
(8)織糸引抜抵抗:図4の(a)に引抜抵抗測定試料を示す。織糸引抜抵抗P(N/cm/cm)は、織物を縦4cm×横6cmに切り出し、横方向6cm長の織糸15本分を残して横方向の織糸を除去し、横端より2cm、3cm、4cmの3箇所の縦の織糸をそれぞれ1本ずつの引張り試料とした。次に、図4の(b)に示したように、縦の織糸引張試料1本ずつを25mm長で把持するチャック(21)で把持し、一方、横方向の織糸が残っている織物部について、引抜く縦の織糸を15mm幅でまたぐようにスペーサー(23)を入れてチャック(22)で把持し、引張試験機にて10mm/minの速度で引張って引抜いた時の最大の力f(N)を求めた。この測定を織物の経緯の両方向とも実施した。下記式にて経糸が1cm幅の相当本数で緯糸と1cm幅の相当本数で直交する場合
の抵抗値として算出した。緯糸方向についても同様に算出した。
P=f(Dx/2.54)/(15×2.54/Dy)
(ただし、fは測定値(N)、Dxは測定部分の織密度(本/2.54cm)、Dyは測定部分と垂直方向の織密度(本/2.54cm)、Pは引抜抵抗値(N/cm/cm)である。なお、Dx、Dyがほぼ同じ密度であれば平均の密度を代入してもかまわない。)
(9)織物の引張強さと引張伸び率:JIS L1096 8.12.1 A法(ストリップ法)に準じて行なった。織物特定荷重伸び率(%)は、300N/cm荷重における伸度を求めた。
(10)織密度:JIS L1096 附属書11Aに準じ、デンシメータを使用した。
(11)油剤成分:織物試料10gを300mlのn−ヘキサンで8時間ソックスレー抽出した。n−ヘキサン抽出分の乾固重量から試料中の油剤成分量(重量%)を求めた。
(12)環状ユニマー:織物をNMR溶媒に溶解し、13C−NMRにより測定した。溶液は完溶し、pH調整をせず測定した。13C−NMRスペクトルはBRUKER社製のAVANCE(II)400型NMR装置を使用し、以下の条件にて測定した。
NMR条件
試料濃度:100mg/NMR溶媒0.8ミリリットル
NMR溶媒:ヘキサフルオロイソプロパノール−d2
測定温度:25℃
パルス繰り返し間隔:2秒
積算回数:18000回
化学シフト基準:ヘキサフルオロイソプロパノール−d2のメチン炭素のピークトップとなる分岐中心ピークを71.28ppmとした。得られたポリアミド6・6および含有される環状ユニマーについて、窒素結合β位炭素(C2)のピーク帰属を表1に示す。
環状ユニマー成分比(A)は、それぞれのピークを計算範囲で積算したピーク強度Iから次の式にて百分率を算出した。
A=I(C2)/(I(2)+I(2cis))×100
(13)特定縫目負荷通気度:織物から縦38cm×横15cmを2枚切り出し、コート布であればコート面を互いに向かい合わせで、長辺の端より1cmの部分より1350dtexの撚り糸である縫製糸にて50回/10cmで本縫いにて縫製し縫い糸両端を結ぶ。これを、織物の経方向合わせの縫合と緯方向合わせの縫合で試料作成した。その後、A&D社製引っ張り試験機において、100mm/minの速度にて引っ張り、1500Nの荷重をかけ、一旦取り出した後、24時間後に動的通気度を測定した。動的通気度はTEXTEST社製FX3350を用い、充填圧300kPa、充填容量400ccにて測定を実施し、50kPa時の通気度を測定した。袋織では、直線の接結部を15cm含む試料を切り出し、同様に1500Nの引張荷重の後に動的通気度の50kPa通気度を測定した。
(14)剛軟度:ASTM D4032−94にしたがって測定した。
(15)サイドカーテンエアバッグの作製:平織りのエアバッグ用織物では、図1に示す形状で容量24Lのサイドカーテンエアバッグを、縫糸が235dtex/2×3、運針数が5.0針/cmで4mm幅の2列本縫いで縫製した。一方、同様のサイドカーテンエアバッグを袋織で得た。袋をとじる接結部の織組織は、図3に示したように、袋織り→2/2斜子(4本)→袋織り(4本風通を含む)→3/3斜子(6本)→袋織りの順で変化している。袋部の二重織の2枚の織組織のそれぞれは1/1の平織りであり、袋の接結部の外側で膨張しない部分は袋織の二重織を1%ほど部分接結したものである。
サイドカーテンエアバッグにはインナーチューブを挿入し、展開ガスをリア端のガス供給口からフロント膨張部とリア膨張部へ誘導するようにした。インナーチューブはポリアミド6・6繊維700dtex/105fによる経緯38×38本/2.54cmの平織り布で、20g/m2のシリコーンコーティング布を用いた。この布をガス供給口が装入できるような口径で筒状にバイアス縫製した。縫製は1400dtexの縫い糸で、36本/10cmの運針数で7mm幅の2列の二重環縫いで行なった。インナーチューブの先端は開口であり、さらに、縫製部を上側として、リア膨張部のガス供給の切り欠き口を下側に向けて設けた。
(16)展開速度:上記(15)項に記載したサイドカーテンエアバッグを鉛直方向(図1における上下方向)でロールに巻き上げ、ガス供給口にホースバンドで取り付けて展開に備えた。マイクロシス社製CGSシステムを用い、ガス供給元タンクの圧力6MPa、容量1Lで、オリフィス0.6インチとし、ヘリウムガスをバッグに瞬時供給した。展開が完了するまでの時間を、バッグが完全展開した姿に正対して観測できる位置で高速カメラ撮影し、計測した。展開完了の判定は、バッグの袋部境界線内の面積が最大面積に到達する直前の98%面積に達した時間を展開完了時間として展開速度とした。470dtex織物のケースを100として相対値にて評価した。
(17)高速バースト圧:平織りのエアバッグ織物では、図2の(a)に示す円形バッグで縫糸が235dtex/2×3、運針数が5.0針/cmの2列本縫いで縫製した。一方、同様の円形バッグを袋織で得た。織組織は上記(15)項に記載のサイドカーテンエアバッグと同様にした。バッグを図2の(b)〜(d)に示すように折畳み、テープで2箇所留めて折畳みを維持し、ガス供給口にホースバンドで取り付けて展開に備えた。マイクロシス社製CGSシステムを用い、ガス供給元タンクは圧力7.5MPa、容量1Lで、オリフィス0.6インチとし、ヘリウムガスをバッグに瞬時供給した。縫目からガスリークが無く展開圧に優れるものは高いバースト圧を示した。展開圧に劣るものは低圧で破袋した。ガスリークが著しいものは展開圧が立たず、破袋にもいたらなかった。
(18)インパクター試験:FMVSS201に準じて実施した。上記(15)項記載のサイドカーテンエアバッグを2.0molストアードガスインフレーターのガス供給口にホースバンドで取り付け、展開させた。側面から展開膨張を観察し、膨張断面積が99%に達した時点に合わせて、ヘッドフォームを衝突させた。すなわち、サイドカーテンエアバッグの運転席保護エリアのクッション中心部に向けてカーテン面に対して垂線方向から、FMVSS201用ヘッドフォーム(重さ4.5kg)を24km/Hrで放出した。ヘッドフォーム内の加速度計により衝撃吸収の加速度(m/s2)の時間経過(msec)を計測した。図5に示した「加速度−時間」曲線の下部面積の中で、減速加速度が検出され始める拘束開始時点から全面積の15%の時点での時間を拘束立ち上がり時間とし、この時間の短さで早期拘束性を評価した。470dtex織物のケースを100として相対値にて示した。
(19)収納性:上記(15)項に記載のサイドカーテンエアバッグを鉛直方向にロールに巻いて外形寸法からロール断面積を出して、470dtex織物のケースを100として、相対値にて比較した。
(20)引裂き強力保持率:引裂き強力をJIS L10968.15.1 A−1により計測し、織物試料を120℃の熱風炉で500時間処理した前後で引裂き強力の保持率(%)を求めた。
[参考例1]
ヘキサメチレンとアジピン酸の中和塩を含む水溶液に、重合触媒の次亜燐酸ナトリウムを加え、連続重合装置にて縮重合し、熱安定剤の沃化銅/沃化カリウム水溶液を添加して後期重合した後に樹脂チップとした。引き続いて固相重合を行い、95.5%硫酸への1g/100ml溶解液で相対粘度ηrが3.1のポリアミド6・6ポリマーを得た。
溶融紡糸の際に環状ユニマーを添加して紡糸し、繊度235dtex、フィラメント数72本のポリアミド6・6繊維を製織用原糸とした。原糸強度は10.0cN/dtexであり、一定荷重時伸び率は8.0%、沸水収縮率は10.3%であった。この原糸を撚糸せず、アクリル系糊付けを施し、ウォータージェットルームにて平織物を得た。次いで、この織物をソーダ灰10g/L含む70℃温水で精練し、次いでピンテンターを用いて経方向に2%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に0%のストレッチで140℃の2分間、次いで、経方向に2%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に0%のストレッチで180℃の2分間処理後急冷してヒートセットした。その後、15℃のシリンダー冷却を経て、さらに、常温のピンテンターにて経方向に1%の緊張フィード、緯方向つまり幅方向に1%のストレッチで4分間処理した。このようにして、経糸と緯糸の織密度がともに73.5本/2.54cmのノンコートエアバッグ用織物を得た。
このエアバッグ用織物の織物分解糸(フィラメント糸)につき、総繊度、引張強さ、一定荷重時伸び率、さらに、織糸引抜抵抗、また、織物の引張強さ、特定荷重伸び率、織密度、特定縫目負荷通気度、剛軟度、単位面積当たり重量、油剤含有量、環状ユニマー含有量等を表2に示す。
このエアバッグ用織物からエアバッグを縫製し、展開速度評価、高速バースト圧評価、インパクター試験、収納性評価を行なった。この結果も表2に示す。
展開ガスのロス無く展開速度は速く、高速バースト圧評価では高圧の破袋圧を示し、インパクター試験では早期拘束挙動を示した。
[参考例2]
溶融紡糸の際に環状ユニマーを添加しなかったことを除いて、実施例1と同様に実施した。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。 展開ガスのロス無く展開速度は速く、高速バースト圧評価では高圧の破袋圧を示し、インパクター試験では早期拘束挙動を示した。
[参考例3]
参考例1のヒートセット織物に対して、無溶媒の付加反応型シリコーンをエアナイフコーターで20g/m2塗布し、180℃で2分間の加硫をピンテンターで経方向が1%のオーバーフィード、緯方向が0%ストレッチで行い、この後に、15℃のシリンダー冷却を行った。さらに、常温のピンテンターにて経方向に1%の緊張フィード、緯方向つまり幅方向に1%のストレッチで4分間処理した。こうしてコーティングエアバッグ用織物を得た。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。表2では織物の単位面積当たり重量はコーティングを除いた重量を記している。
展開ガスのロス無く展開速度は速く、高速バースト圧評価では高圧の破袋圧を示し、インパクター試験では早期拘束挙動を示した。
[実施例4]
参考例1の原糸を用い、撚糸せず、PVA糊付けを施し、エアジェット織機でジャカード織りして袋織エアバッグを得た。次いで、この織物をソーダ灰10g/L含む70℃温水で精練し、次いでピンテンターを用いて経方向に2%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に0%のストレッチで140℃の2分間、次いで、経方向に2%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に0%のストレッチで180℃の2分間処理後急冷してヒートセットした。さらに、無溶媒の付加反応型シリコーンをエアナイフコーターで20g/m2塗布し180℃で2分間の加硫をピンテンターで経方向が1%のオーバーフィード、緯方向が0%ストレッチで行い、この後に、15℃のシリンダー冷却を行った。さらに、常温のピンテンターにて経方向に1%の緊張フィード、緯方向つまり幅方向に1%のストレッチで4分間処理した。これを、表裏繰り返してコーティング袋織エアバッグ用織物を得た。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。表2では織物の単位面積当たり重量はコーティングを除いた重量を記している。
袋部の平織り物を切り出して縫目負荷通気度を評価しても低通気度で良好であった。また、接結部が直線である部分から試料を切り出て縫目負荷通気度を評価しても、経糸負荷通気度が220mm/s、緯糸負荷通気度が300mm/sで良好な低通気度であった。展開ガスのロス無く展開速度は速く、高速バースト圧評価では高圧の破袋圧を示し、インパクター試験では早期拘束挙動を示した。
[参考例4]
繊度235dtex、フィラメント数36本の製織用原糸としたことを除いて、参考例1と同様に平織物を得た。得られた平織物に参考例3と同様にコーティングして、コーティングエアバッグ用織物を得た。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。表2では織物の単位面積当たり重量はコーティングを除いた重量を記している。
展開ガスのロス無く展開速度は速く、高速バースト圧評価では高圧の破袋圧を示し、インパクター試験では早期拘束挙動を示した。
[比較例1]
製織原糸として強度が8.6cN/dtexの表2に示すポリアミド6・6繊維を用いて参考例1と同様に実施した。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験では縫目ガスリークのため展開が遅い。高速バースト試験では織物強力不足で耐圧が低かった。インパクター試験では拘束時間が遅めであった。
[比較例2]
製織原糸として強度が9.6cN/dtexの表2に示す繊維を用いて参考例1と同様に実施した。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験では縫目ガスリークのため展開が遅い。高速バースト試験では織物強力は十分であるが、ガスリークによる破袋で耐圧が低かった。インパクター試験では拘束時間が遅めであった。
[比較例3]
織密度を68本/2.54cmとした以外は参考例1と同様に実施した。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験ではコーティング織物だが低織密度による縫目ガスリークのため展開がやや遅い。高速バースト試験では、原糸に由来する縫目開きの抵抗があるものの、織物強力不足で耐圧が低かった。インパクター試験では拘束時間が遅めであった。
[比較例4]
製織原糸として従来の高強力糸タイプである沸水収縮率が4.0%の繊維を用いたことを除いて、参考例1と同様に実施した。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験では、縫目ガスリークのため展開が遅い。高速バースト試験では、縫目ガスリークが多すぎて破袋限界試験にならなかった。インパクター試験では拘束時間が遅めであった。
[比較例5]
熱セット条件が、ピンテンターを用いて経方向に5%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に5%の幅入れリラックスで140℃の2分間、次いで、経方向に2%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に2%の幅入れリラックスで180℃の2分間処理でヒートセットした後、振落としで受け箱に受け取るような緩冷却をした以外は、参考例1と同様に実施した。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験では、クリンプが大きく縫目ガスリークのため展開が遅い。高速バースト試験では、縫目ガスリークが多すぎて破袋限界試験にならなかった。インパクター試験では拘束時間が遅めであった。
[比較例6]
整経時に整経油剤を常温でキスロール方式で原糸に対して油剤付着率1.5重量%付与したことを除いて、参考例1と同様に実施した。整経油剤は鉱物油27部、天然油脂28部、脂肪酸エステル28部、高級アルコール12部、アニオン活性剤5部からなる。経糸の摩擦は1.2で低かった。この原糸を撚糸せず、エアジェットルームにて平織物を得た。次いで、この織物を精練せず、ピンテンターを用いて経方向に2%のオーバーフィード
、緯方向つまり幅方向に0%のストレッチで140℃の2分間、次いで、経方向に2%のオーバーフィード、緯方向つまり幅方向に0%のストレッチで180℃の2分間処理後急冷してヒートセットしてノンコートエアバッグ用織物を得た。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験では、目開き抵抗が少なく縫目ガスリークのため展開が遅い。高速バースト試験では、縫目ガスリークが多すぎて破袋限界試験にならなかった。インパクター試験では拘束時間が遅めであった。
[比較例7]
製織原糸として繊度が470dtexでフィラメント数が72本の表2に示すポリアミド6・6繊維を用いたことを除いて、参考例1と同様に実施した。高速展開試験の展開時間とインパクター試験の早期拘束時間ではこの評価値を100とした。織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
展開速度試験では展開時間が遅い。高速バースト圧は良好である。しかし、インパクター試験は拘束時間が相対的に非常に遅かった。収納性も軽量性も大きく劣っている。
[参考例5]
環状ユニマーを添加する際に、織物中の環状ユニマー含有量が0.08%となるようにしたこと以外は参考例1と同様に実施した。
熱経時前後の引裂き強力保持率は80%であった。その他、織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
[比較例8]
環状ユニマーを添加する際に、織物中の環状ユニマー含有量が3.6%となるようにしたこと以外は参考例1と同様に実施した。引抜抵抗が少なく、目開きしやすい織物となっている。エアバッグを形成する評価を実施しなかったが、それらを除いて織物の性状と各種評価結果を表2に示す。
本発明は、衝撃吸収のエアバッグに用いられ、とりわけ、乗り物衝突事故における衝撃吸収で乗員安全を図るエアバッグとして好適である。
1 サイドカーテンエアバッグ
2 袋境界部
3 インナーチューブ
4 インフレーター取付部
5 保護エリア中心部位
6 接合部
21 チャック
22 チャック
23 スペーサー
31 開口部
32 開口部

Claims (12)

  1. ポリアミド繊維からなる織物であって、前記ポリアミド繊維が、環状ユニマーを全アミド結合に対して0.1〜3.0%含有し、織物の分解糸の総繊度が200〜320dtexであり、織物を構成する織糸の引抜抵抗が経緯とも50〜250N/cm/cmであり、かつ、織物の引張強さが経および緯方向ともに550〜800N/cmであり、さらに、引張試験における荷重300Nでの伸び率が経および緯方向の和で30〜45%であり、さらに、ASTM D4032剛軟度が3.0〜7.5N、および単位面積あたり重量が130〜190g/m2の平織物で、そして、下記の特定縫製の縫合境界部における100N/cm負荷後の動的通気度が、差圧50kPaにおいて2300mm/s以下であることを特徴とするエアバッグ用織物。
    特定縫製:織物を2枚、1350dtexの撚り糸を用いて50回/10cmで本縫いする。
  2. 織物の分解糸の引張強さが17.5〜30Nである、請求項1に記載のエアバッグ用織物。
  3. 織物の分解糸のJIS L1017 7.7に規定の一定荷重時伸び率が8〜15%である、請求項1または2に記載のエアバッグ用織物。
  4. 繊度が200〜320dtexの合成繊維を原糸として用いて織物とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
  5. 引張強度が9.5〜11.5cN/dtexの合成繊維を原糸として用いて織物とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
  6. JIS L1017 7.7に規定の一定荷重時伸び率が8〜12%である合成繊維を原糸として用いて織物とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
  7. 沸水収縮率が5〜12%である合成繊維を原糸として用いて織物とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
  8. 糸−糸摩擦力が、1.5〜3.0以下である合成繊維を原糸として用いて織物とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
  9. エラストマーコーティング量が、5〜25g/mである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のエアバッグ用織物を用いてなる、エアバッグ。
  11. カーテンエアバッグである、請求項10に記載のエアバッグ。
  12. 請求項10または11に記載のエアバッグを用いて構成される、エアバッグモジュール。
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