JP2017001803A - エレベータの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不審者が建物内でエレベータを使用して移動できないようにするエレベータの制御装置を提供する。【解決手段】実施形態のエレベータの制御装置は、記憶部15aと、撮影部と、判定部15bと、運転制御部60とを備える。記憶部15aは、エレベータを利用する利用者の顔を撮影した基準顔画像を予め記憶する。撮影部は、エレベータの乗り場又はかご内の少なくともいずれか一方に設置され、前記かごに乗車する利用者の顔を撮影する。判定部15bは、前記撮影部により撮影した利用者の撮影顔画像と、前記記憶部15aに記憶された利用者の基準顔画像とを比較し、比較結果に基づいて前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する。前記運転制御部60は、前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致しない場合、前記かごを戸開待機する。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、エレベータの制御装置に関する。
従来、マンション等の建物には、不審者が侵入することを防止するために、オートロック機能などが設けられている。オートロック機能では、居住者に付いて不審者がマンションに侵入することが可能な場合がある。マンションに侵入した不審者は、エレベータに乗車してマンション内を自由に移動することができる。そこで、マンションに不審者が侵入することを防ぐために、マンションのエントランスで利用者の個人情報に基づく認証が行われている。
しかしながら、建物に侵入する不審者に対しての防犯を高める点でさらなる改善の余地がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、不審者がエレベータを使用して建物内を移動できないようにするエレベータの制御装置を提供することを目的とする。
実施形態のエレベータの制御装置は、記憶部と、撮影部と、判定部と、運転制御部とを備える。記憶部は、エレベータを利用する利用者の顔を撮影した基準顔画像を予め記憶する。撮影部は、エレベータの乗り場又はかご内の少なくともいずれか一方に設置され、前記かごに乗車する利用者の顔を撮影する。判定部は、前記撮影部により撮影した利用者の撮影顔画像と、前記記憶部に記憶された利用者の基準顔画像とを比較し、比較結果に基づいて前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する。前記運転制御部は、前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致しない場合、前記かごを戸開待機する。
〔実施形態〕
実施形態に係るエレベータ保守作業支援装置の構成例について説明する。図1は、エレベータの構成例を示す概略図である。図2は、エレベータの制御装置の構成例を示すブロック図である。図3は、利用者データの構成例を示す図である。図4は、かごにおけるカメラの設置例を示す概略図である。図5は、かごにおけるスピーカーの設置例を示す概略図である。図6は、集合玄関機の設置例を示す概略図である。
実施形態に係るエレベータ保守作業支援装置の構成例について説明する。図1は、エレベータの構成例を示す概略図である。図2は、エレベータの制御装置の構成例を示すブロック図である。図3は、利用者データの構成例を示す図である。図4は、かごにおけるカメラの設置例を示す概略図である。図5は、かごにおけるスピーカーの設置例を示す概略図である。図6は、集合玄関機の設置例を示す概略図である。
エレベータ1は、図1及び図2に示すように、かご10と、カウンターウェイト20と、メインロープ30と、巻上機40と、メインシーブ50と、そらせシーブ51と、運転制御部60と、集合玄関機70とを備えている。
かご10、カウンターウェイト20、メインロープ30は、エレベータ1の昇降路2内に設置されている。また、巻上機40、メインシーブ50、そらせシーブ51及び運転制御部60は、昇降路2の上方に設けられた機械室3内に設置されている。
かご10は、利用者が乗降するものである。かご10は、昇降路2内に設置された図示しない一対のかご用ガイドレールの間に設置され、かご用ガイドレールに対して1以上設置された図示しない案内装置を介してかご用ガイドレールに沿って昇降することで、昇降路2内を昇降する。かご10には、かごドア11が開閉自在に設置されている。かごドア11は、かご10のかご側乗降口12を閉塞、開放するものである。かごドア11は、かご10の昇降時は閉状態を維持し、かご10が着床した場合に、図示しない駆動装置により閉状態から開状態となる。なお、かご10には、図示しない開閉センサーなどが設置されており、これらのセンサーが運転制御部60と接続されている。かごドア11と、複数の乗り場ドア4aとを含むドアDの開閉状態が運転制御部60に入力される。
カウンターウェイト20は、かご10の昇降に連動して昇降路2内を昇降するものである。カウンターウェイト20は、図示しない一対のウェイト用ガイドレールの間に設置され、ウェイト用ガイドレールに対して1以上設置された図示しない案内装置を介してウェイト用ガイドレールに沿って昇降する。ここで、カウンターウェイト20は、かご10が所定積載量(例えば、最大積載量に対して1/2程度)の場合に巻上機40を挟んで、かご10と釣り合うように重量が設定されている。
メインロープ30は、かご10とカウンターウェイト20とを連結する1以上のロープであり、巻上機40のメインシーブ50及びそらせシーブ51に巻き掛けられている。メインロープ30は、かご10と、カウンターウェイト20とをトラクション式に昇降させるものである。メインロープ30は、一方の端部がかご10に連結され、他方の端部がカウンターウェイト20に連結されている。メインロープ30は、一方の端部がかご10の鉛直方向上部に固定され、他方の端部がカウンターウェイト20の鉛直方向上部に固定されている。
巻上機40は、モータ41により回転することでメインシーブ50に巻き掛けられたメインロープ30を巻き上げ、かご10とカウンターウェイト20との昇降方向における相対位置を変化させることで、かご10を昇降路2内で昇降させるものである。巻上機40は、運転制御部60と接続されており、運転制御部60を介して供給される電力によりモータ41の駆動制御が行われる。
エレベータ1が設置される図示しない建物は、複数の階から構成されている。建物の各階には、エレベータ1のかご10に乗るための乗り場4が設置されている。各乗り場4には、乗り場ドア4aが開閉自在に設置されている。乗り場ドア4aは、乗り場4の乗り場側乗降口4bをそれぞれ閉塞、開放するものである。乗り場側乗降口4bは、かご10が着床した際にかご側乗降口12と対向する位置に形成されている。
乗り場ドア4aは、通常、閉状態であり、図示しないロック機構により、開状態への動作が規制されている。乗り場ドア4aは、かご10が着床して、かごドア11が閉状態から開状態に動作するのに連動して、ロック機構によるロックを解除すると共に、閉状態から開状態となる。
乗り場4には、乗り場操作盤4cが設置されている。乗り場操作盤4cは、利用者がエレベータ1のかご10を乗り場4に呼ぶ際に操作されるものであり、運転制御部60に接続されている。乗り場操作盤4cは、図示しない上昇呼びボタンや下降呼びボタンなどが設置されている。乗り場操作盤4cは、上昇呼びボタンが押下されると、上階に向かうかご10を利用者がいる乗り場4に呼ぶ呼び登録を運転制御部60に対して行う。また、乗り場操作盤4cは、下降呼びボタンが押下されると、下階に向かうかご10を利用者がいる乗り場4に呼ぶ呼び登録を運転制御部60に対して行う。
かご10は、かご操作盤13と、カメラ14Aと、認証装置15と、スピーカー16とを備えている。かご操作盤13は、かご10内に設置され、行先階を登録したり、かごドア11を開閉したりするものである。かご操作盤13は、行先階を登録するための行先階ボタン13aと、かごドア11を開閉するための図示しない開閉ボタンとを備えている。かご操作盤13は、運転制御部60に接続され、利用者の操作による操作信号を運転制御部60に出力する。
カメラ14Aは、撮影部であり、かご10に乗車する利用者の顔を撮影するものである。カメラ14Aは、かご10内に設置されている。例えば、カメラ14Aは、図4に示すように、かご10の奥行方向における奥側の天井付近に設置され、かご10の奥側からかごドア11に向けてかご10の内部を撮影する。なお、カメラ14Aは、乗り場4に設置して、かごドア11前で待機する利用者の顔を撮影するようにしてもよい。カメラ14Aは、認証装置15に接続され、撮影した映像を認証装置15に出力する。
認証装置15は、カメラ14Aから出力された映像に基づいて、エレベータ1を利用することが可能な利用者を判定するものである。認証装置15は、記憶部15aと、判定部15bとを備えている。
記憶部15aは、エレベータ1を利用することが可能な利用者の情報を保存するものである。記憶部15aには、図3に示す利用者データTが保存されている。利用者データTは、識別IDと、基準顔画像と、区分と、利用可能階と、登録日とを示す項目から構成され、利用者ごとに設定されている。識別IDは、利用者を識別するための番号である。基準顔画像は、エレベータ1を利用することが可能な利用者の顔を撮影した画像である。区分は、利用者の属性を示すものである。例えば、建物がマンションの場合、居住者又は来訪者が区分に設定されている。ここで、居住者は、マンションに住んでいる利用者であり、来訪者は、マンションの居住者以外の利用者である。利用可能階は、利用者が利用することができる階である。利用者は、かご操作盤13の行先階ボタン13aにより行先階を登録する際に、利用可能階で設定された階のみ登録することができる。登録日は、利用者の利用者データTが登録された日付である。記憶部15aは、図示しない利用者管理装置に接続され、利用者管理装置から利用者ごとに利用者データTが入力される。
利用者管理装置は、例えば建物の管理人室等に設置され、利用者データTを登録するものである。利用者管理装置は、エレベータ1を利用する利用者の識別ID、基準顔画像、区分、登録日を利用者ごとに登録する。例えば、建物がマンションの場合、全ての居住者に対して、利用者データTの各項目を登録する。
判定部15bは、エレベータ1を利用可能な利用者を判定するものである。例えば、判定部15bは、カメラ14Aにより撮影した利用者の撮影顔画像と、記憶部15aに記憶された利用者の基準顔画像とを比較し、比較結果に基づいて利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する。判定部15bは、判定結果を運転制御部60に出力する。なお、判定部15bは、カメラ14Aにより撮影された映像の中から、例えば目や鼻等の顔パーツの特徴や肌色検出に基づく顔検出アルゴリズムを用いて利用者の顔を検出する。また、判定部15bは、例えば顔パーツの特徴を比較する顔認識アルゴリズムを用いて顔画像の一致を判定する。
スピーカー16は、音声出力部であり、かご10内の利用者に音声でアナウンスするものである。スピーカー16は、図5に示すように、かご10内に設置されている。スピーカー16は、運転制御部60に接続され、運転制御部60からアナウンスを実行することを示す信号が入力される。
集合玄関機70は、受付端末であり、建物への入館を規制するものである。集合玄関機70は、図6に示すように、建物のエントランス5の入口に設置され、認証装置15に接続されている。集合玄関機70は、来訪者を撮影するためのカメラ71を備えている。集合玄関機70は、来訪者の入館を許可する際に、来訪者の顔をカメラ71により撮影した来訪者の基準顔画像を認証装置15の記憶部15aに記憶する。集合玄関機70は、例えば、マンションの部屋番号を入力して入館する利用者を来訪者として認識し、鍵操作により入館する利用者を居住者として認識する。
判定部15bは、記憶部15aの容量削減のため、所定の条件を満たすと、来訪者の基準顔画像を自動的に記憶部15aから削除する。例えば、判定部15bは、来訪者の基準顔画像を記憶部15aに記憶した日付を取得し、記憶部15aに来訪者の基準顔画像を記憶してから一定期間後、例えば3ヵ月間後に当該来訪者の基準顔画像を削除する。
また、判定部15bは、記憶部15aに記憶された同一来訪者の複数枚の基準顔画像を削除するようにしてもよい。マンションの近くに住む親や兄弟や、配達員などは、来訪者としてマンションに頻繁に訪れることが予想される。この場合、同じ来訪者が訪れるたびに、略同一の基準顔画像が作成されて記憶部15aに記憶されるので、最新の1枚だけ残して、残りの古い基準顔画像を削除してもよい。例えば、判定部15bは、記憶部15aに記憶された来訪者の基準顔画像の中で、同一の基準顔画像があるか否かを判定し、同一の基準顔画像がある場合、日付が最も新しい基準顔画像のみ残して、残りの基準顔画像を削除する。この削除処理は、マンションへの出入りが少ない深夜などの時間帯で、バッチ処理として行う。
次に、実施形態に係るエレベータの制御装置の動作例について説明する。図7は、エレベータの制御装置の動作例を示すフローチャートである。記憶部15aには、マンションの居住者及び来訪者が登録された利用者データTが保存されている。
先ず、運転制御部60は、図7に示すように、かご10に乗車する利用者の顔をカメラ15により撮影する(ステップS1)。例えば、運転制御部60は、かご10が乗り場4の階床に着床してかごドア11を完全に開いたタイミングで、撮影を開始することを示す信号をカメラ15に出力する。カメラ15は、運転制御部60から撮影を開始することを示す信号が出力されると、かご10に乗車する利用者の顔を撮影する。
次に、判定部15bは、カメラ15により撮影された利用者の撮影顔画像と利用者の基準顔画像とを比較し(ステップS2)、利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する(ステップS3)。例えば、判定部15bは、記憶部15aに保存された利用者データTを参照し、全ての利用者の基準顔画像と、利用者の撮影顔画像とを比較する。判定部15bは、利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致しないと判定した場合(ステップS3;YES)、撮影顔画像が基準顔画像に一致しない旨を示す信号を運転制御部60に出力する。運転制御部60は、撮影顔画像が基準顔画像に一致しない旨を示す信号が出力されると、かご10のかごドア11を戸開待機する(ステップS4)。そして、運転制御部60は、かご10内のスピーカー16を制御し、エレベータ1の利用を許可されていない利用者、すなわち不審者がかご10に乗車している旨をアナウンスし、不審者の降車を促す(ステップS5)。
カメラ15は、かご10が戸開待機している間、継続してかご10に乗車している利用者を撮影する。判定部15bは、カメラ15により撮影された映像の中から、基準顔画像に一致しない不審者をマーキングし、不審者がかご10から降車したか否かを判定する(ステップS6)。判定部15bは、不審者がかご10から降車していないと判定した場合(ステップS6;NO)、上述のステップS5に戻って、再度、不審者の降車を促すようにアナウンスする。また、判定部15bは、不審者がかご10から降車したと判定した場合(ステップS6;YES)、かご10内の利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致した旨を運転制御部60に出力する。運転制御部60は、かご10内の利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致した旨の信号が判定部15bから出力された後、スピーカー16からのアナウンスを停止してかご10のかごドア11を戸閉し(ステップS7)、かご10を移動させる。
なお、上述のステップS3で、利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致し、不審者がいないと判定した場合(ステップS3;NO)、運転制御部60は、かご10のかごドア11を戸閉する(ステップS7)。
また、上述のステップS3で、利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致した場合、当該利用者が利用できる階のみ行先階登録をできるようにしてもよい。例えば、判定部15bは、基準顔画像から利用者を特定し、特定した利用者の利用可能階をかご操作盤13に出力する。かご操作盤13は、判定部15bから出力された利用可能階についてのみ、行先階の登録を可能とする。かご操作盤13は、利用者により利用可能階が指定された場合、運転制御部60に行先階登録を行う。
また、利用者に関連付けられた利用可能階を自動的に行先階登録してもよい。例えば、かご操作盤13は、判定部15bから出力された利用可能階を運転制御部60に対して自動的に行先階登録する。かご操作盤13は、自動的に登録した行先階の行先階ボタン13aを点灯等し、行先階が登録されたことを明示する。
また、上述のステップS6で、不審者がかご10から降車しない時間が一定時間経過すると、図示しない監視センターのオペレータに接続してもよい。
以上のように、実施形態に係るエレベータの制御装置によれば、利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致しない場合、かご10を戸開待機するものである。これにより、不審者がエレベータ1を利用して建物内を移動することを防止できる。従って、防犯性を高めることができる。
また、不審者がかご10から降車するまで、不審者がかご10に乗車している旨を音声でアナウンスするので、かご10内に居る不審者が降車することを促すことができる。不審者が降車後直ぐにかご10を戸閉して通常運転に復帰するので、エレベータ1の停止時間を最低限に抑えることができる。
また、利用者の撮影顔画像が利用者の基準顔画像に一致する場合、当該利用者に関連付けられた利用可能階のみ、行先階の登録を可能とするので、利用者は、無暗に他の階に移動することができず、防犯性を高めることができる。また、利用者に関連付けられた利用可能階を自動的に行先階登録すれば、利用者が行先階を登録する手間を省くことができる。
また、所定の条件を満たすと、来訪者の基準顔画像を自動的に記憶部15aから削除するので、基準顔画像の登録数を抑制することができ、記憶部15aの容量を小さくすることができる。
〔変形例〕
次に、実施形態の変形例について説明する。図8は、かごにおけるカメラの他の設置例を示す概略図である。図8に示すように、かご10の奥行方向における奥側の天井付近に設置されたカメラ14Aに加えて、かご10のかごドア11側の天井付近にカメラ14Bを設置してもよい。カメラ14Bは、かごドア11側からかご10の奥側に向けてかご10の内部を撮影する。例えば、カメラ14Bは、かご10内に居る利用者P1を撮影し、カメラ14Aは、かご10に乗り込む利用者P2と、利用者(不審者)P3とを撮影する。このように、2つの方向から撮影するようにカメラ14A,14Bを設置し、かご10内に居る利用者P1とかご10に乗り込む利用者P2,P3とを撮影するようにしてもよい。
次に、実施形態の変形例について説明する。図8は、かごにおけるカメラの他の設置例を示す概略図である。図8に示すように、かご10の奥行方向における奥側の天井付近に設置されたカメラ14Aに加えて、かご10のかごドア11側の天井付近にカメラ14Bを設置してもよい。カメラ14Bは、かごドア11側からかご10の奥側に向けてかご10の内部を撮影する。例えば、カメラ14Bは、かご10内に居る利用者P1を撮影し、カメラ14Aは、かご10に乗り込む利用者P2と、利用者(不審者)P3とを撮影する。このように、2つの方向から撮影するようにカメラ14A,14Bを設置し、かご10内に居る利用者P1とかご10に乗り込む利用者P2,P3とを撮影するようにしてもよい。
また、利用者の認証は、全ての乗り場4を対象としたが、これに限定されない。例えば、エントランス5に設置された乗り場4のみで利用者の認証を行うようにしてもよい。エントランス5の乗り場4で不審者の侵入を防ぐことができれば、不審者が建物の他階へ移動することを防止できる。
また、認証の処理速度を向上させるために、利用者の撮影顔画像と比較する利用者の基準顔画像に優先順位を設定してもよい。例えば、居住者がマンションに出入りする時間帯は、出勤時刻や帰宅時刻などのように一定の傾向があることが多い。エレベータ1を利用した時間帯を利用者ごとに記録しておき、撮影顔画像と基準顔画像とを比較する時刻に、エレベータ1を利用する可能性が高い利用者の基準顔画像から順番に比較する。これにより、比較回数が少ない段階で、利用者の撮影顔画像と利用者の基準顔画像とが一致するようになり、認証の処理速度を向上できる。
また、マンション以外の建物として特別養護老人ホームに適用してもよい。この場合、介護者やスタッフを居住者とし、見舞いなどで訪問する家族などを来訪者として利用者データTを登録する。被介護者は、利用者データTを登録しないので、エレベータ1を利用することができない。これにより、例えば、被介護者が認知症を患っていた場合、被介護者が徘徊して行方不明になることを防止できる。
集合玄関機70のカメラ71により撮影した来訪者の顔を来訪者の基準顔画像として記憶部15aに記憶したが、これに限定されない。例えば、集合玄関機70のカメラ71以外のカメラで予め撮影した来訪者の基準顔画像を記憶部15aに記憶しておいてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 エレベータ、4 乗り場、10 かご、11 かごドア、13 かご操作盤、14 カメラ、15 認証装置、15a 記憶部、15b 判定部、16 スピーカー、60 運転制御部、70 集合玄関機、T 利用者データ
実施形態のエレベータの制御装置は、記憶部と、撮影部と、判定部と、運転制御部とを備える。記憶部は、エレベータを利用する利用者の顔を撮影した基準顔画像を予め記憶する。撮影部は、エレベータの乗り場又はかご内の少なくともいずれか一方に設置され、前記かごに乗車する利用者の顔を撮影する。判定部は、前記撮影部により撮影した利用者の撮影顔画像と、前記記憶部に記憶された利用者の基準顔画像とを比較し、比較結果に基づいて前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する。前記運転制御部は、前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致しない場合、前記かごを戸開待機する。前記エレベータは、住居用の建物に設置されている。建物のエントランスの入口には、当該建物への入館を規制する受付端末が設置されている。前記受付端末は、前記建物の居住者以外である来訪者の入館を許可する際に、当該来訪者の顔を撮影した当該来訪者の基準顔画像を前記記憶部に記憶する。前記判定部は、前記来訪者の基準顔画像の中で、同一の基準顔画像があるか否かを判定し、前記同一の基準顔画像がある場合、最も新しい基準顔画像のみ残して、残りの基準顔画像を自動的に前記記憶部から削除する。
実施形態のエレベータの制御装置は、記憶部と、撮影部と、判定部と、運転制御部とを備える。記憶部は、エレベータを利用する利用者の顔を撮影した基準顔画像を予め記憶する。撮影部は、エレベータの乗り場又はかご内の少なくともいずれか一方に設置され、前記かごに乗車する利用者の顔を撮影する。判定部は、前記撮影部により撮影した利用者の撮影顔画像と、前記記憶部に記憶された利用者の基準顔画像とを比較し、比較結果に基づいて前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する。前記運転制御部は、前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致しない場合、前記かごを戸開待機する。前記エレベータは、住居用の建物に設置されている。建物のエントランスの入口には、当該建物への入館を規制する受付端末が設置されている。前記受付端末は、前記建物の居住者以外である来訪者の入館を許可する際に、当該来訪者の顔を撮影した当該来訪者の基準顔画像を前記記憶部に記憶する。前記判定部は、前記来訪者の基準顔画像の中で、同一の基準顔画像があるか否かを判定し、前記同一の基準顔画像がある場合、最も新しい基準顔画像のみ残して、残りの基準顔画像を自動的に前記記憶部から削除する。前記記憶部は、前記エレベータを利用した時間帯を前記利用者ごとに記憶する。前記判定部は、前記撮影画像と前記基準画像とを比較する時刻にエレベータを利用する可能性が高い利用者の前記基準顔画像から順番に比較する。
Claims (5)
- エレベータを利用する利用者の顔を撮影した基準顔画像を予め記憶する記憶部と、
エレベータの乗り場又はかご内の少なくともいずれか一方に設置され、前記かごに乗車する利用者の顔を撮影する撮影部と、
前記撮影部により撮影した利用者の撮影顔画像と、前記記憶部に記憶された利用者の基準顔画像とを比較し、比較結果に基づいて前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記かごの戸開閉を制御する運転制御部とを備え、
前記運転制御部は、
前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致しない場合、前記かごを戸開待機することを特徴とするエレベータの制御装置。 - 前記かご内に設置され、音声でアナウンスする音声出力部を備え、
前記運転制御部は、
前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致しない場合、前記音声出力部を制御し、前記エレベータを利用できない利用者が前記かごに乗車している旨を音声でアナウンスし、
前記エレベータを利用できない利用者が降車して前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致した場合、前記アナウンスを停止して前記かごを戸閉する請求項1に記載のエレベータの制御装置。 - 前記かごは、
当該かごの行先階を登録するためのかご操作盤を備え、
前記記憶部は、
利用者が利用することができる利用可能階と当該利用者の基準顔画像とを関連付けて記憶し、
前記かご操作盤は、
前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致する場合、当該利用者に関連付けられた利用可能階のみ、行先階の登録を可能とする請求項1又は2に記載のエレベータの制御装置。 - 前記かご操作盤は、
前記利用者の撮影顔画像が前記利用者の基準顔画像に一致する場合、当該利用者に関連付けられた利用可能階を自動的に行先階登録する請求項3に記載のエレベータの制御装置。 - 前記エレベータは、住居用の建物に設置され、
前記建物のエントランスの入口には、当該建物への入館を規制する受付端末が設置され、
前記受付端末は、
前記建物の居住者以外である来訪者の入館を許可する際に、当該来訪者の顔を撮影した当該来訪者の基準顔画像を前記記憶部に記憶し、
前記判定部は、
所定の条件を満たすと、前記来訪者の基準顔画像を自動的に前記記憶部から削除する請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のエレベータの制御装置。
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