JP2007186300A - 玄関ロック連動エレベータ制御システム - Google Patents

玄関ロック連動エレベータ制御システム Download PDF

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笠 満 代 衣
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Abstract

【課題】一次利用者のセキュリティレベルの信頼性を確保しながらその承認を得た来訪者にとっても使い勝手の良い玄関ロック連動エレベータ制御システムの提供。
【解決手段】一次利用者6および来訪者7の身体的個人情報を格納する利用者データベース50と、一次利用者6の登録依頼により来訪者7の身体的個人情報をデータベース50に登録する登録部51と、玄関で一次利用者6および来訪者7の身体的個人認証情報を読取る読取部52と、読取情報をデータベース50と照合して利用者6および来訪者7を認証する認証部53と、認証部53の身体的個人情報の照合で認証があったときに玄関ロック11を解除する開錠部54と、を備える個人認証装置5と、認証部53で認証された来訪者7のデータベース50の登録情報によって来訪者7の行き先階を自動登録する行き先階自動登録装置8と、その行き先階へエレベータを運行させる運転制御装置9と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、玄関ロック連動エレベータ制御システムに関する。
近年、共同住宅等においては、セキュリティの向上のために共同玄関などで、例えば居住者の指紋照合などの個人認証を実施しており、認証されれば玄関ロックが解除される個人認証機能付きのオートロックシステム等が提案されている。また、この個人認証機能付きオートロックシステムをさらに発展させて、玄関ロックの解除に連動してエレベータの行き先階を自動登録することができるエレベータの制御システムも提案されている。
しかしながら、玄関ロックの解除およびこれに連動して自動登録されるエレベータの行き先階の設定は、予め個人情報が登録されているその共同住宅の居住者等に対してのみ行なわれている。このため、居住者以外の外部の利用者(来訪者)は玄関ロックを解除し、これに連動してエレベータの行き先階を自動登録する従来のエレベータ制御システムを利用することはできなかった。
共同住宅への来訪者としては、宅配業者やセールスマンのように一回だけの来訪者もいれば、親戚や友人などのように居住者と親しく訪問頻度の高い来訪者もいる。このような親密さや訪問頻度の高い来訪者にとっては、オートロック連動エレベータ制御システムを利用できないということは、使い勝手の悪いシステムであるという印象を払拭することができなかった。
また、多数の企業が共同で事務所を構える共同ビルディング等にとっても同様の不具合は生じており、共同ビルのテナント企業に勤務する従業者等の直接的な利用者に対してオートロックシステムを適用した場合、取引先の顧客がそのテナント企業を訪問する際に不便を感じるという不具合があった。
なお、以下の説明においては、共同住宅や共同ビルを「共同建物」、共同住宅の居住者や共同ビルのテナント企業の従業者のような共同建物の直接的利用者を「一次利用者」、居住者の親戚・知人や企業の取引先・納入業者・顧客等の共同建物との関係が一次利用者に比べ低い利用者を「来訪者」と呼ぶ。
以上のように、従来の玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいては、共同住宅の一次利用者に対する使い勝手は保証できても、一次利用者との親密度や訪問頻度が高い来訪者にとっては使い勝手が悪いという問題がある。また、玄関ロック連動エレベータ制御システムの来訪者にとっての使い勝手を良くするために、認証の厳格さを安易に緩めると共同住宅のセキュリティレベルに対する信頼性を損なうという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、一次利用者に対してセキュリティレベルの信頼性を確保しながら来訪者にとっても使い勝手の良い玄関ロック連動エレベータ制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムは、建物の直接利用者である一次利用者および該建物への来訪者の身体的個人情報を格納する利用者データベースと、前記一次利用者の登録依頼に基づいて前記来訪者の身体的個人情報を前記利用者データベースに登録する登録部と、建物の玄関に設置されて該玄関を出入りする者の身体的個人情報を読取る読取部と、前記読取部の読取情報を前記利用者データベースに登録された身体的個人情報と照合して前記一次利用者および登録された来訪者を認証する認証部と、前記認証部により認証されたときに玄関ロックを解除する開錠部と、を備える個人認証装置と、前記認証部により認証された来訪者の前記利用者データベースに登録された情報に基づいて該来訪者の行き先階を自動登録する行き先階自動登録装置と、前記行き先階自動登録装置により自動登録された行き先階へとエレベータを運行させる運転制御装置と、を備えることを特徴とする。
上記基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいては、個人認証装置の登録部が一次利用者から訪問者の身体的個人情報の登録依頼を受け付けてその身体的個人情報を利用者データベースに登録し、認証部が特定の来訪者に対して登録した身体的個人情報を利用者データベースに登録・格納されている身体的個人情報と照合して認証を行ない、開錠部が玄関ロックを解除すると共に、行き先階自動登録装置が個人認証装置の認証部の認証に基づいて利用者データベースに登録された情報の中から利用階を決定して行き先階を自動登録し、運転制御装置がエレベータの呼び登録から行き先階までの運行を制御するものである。
なお、上記基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいて、前記個人認証装置は、前記利用者データベースに格納された前記来訪者の身体的個人情報を一定期間経過後に消去する消去部をさらに備えることを特徴としてもよい(請求項2に対応)。この消去部により、個人認証装置は利用者データベースに登録され格納された利用者データの中から一定期間を経過して利用実績のない来訪者の利用者データを削除している。なお、消去部は、利用実績のない来訪者の利用者データを一定期間経過後に自動的に消去するようにしてもよいし、期間の多少に拘わらずこの来訪者の個人情報を利用者データベースに登録した一次利用者の判断により消去するようにしてもよい。
なお、上記基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいて、前記個人認証装置は来訪者が携帯端末を用いて一次利用者に送信したその来訪者の身体的個人情報を転送することにより前記利用者データベースへの登録を依頼する転送登録部をさらに備えることを特徴としてもよい(請求項3に対応)。このように構成することにより、来訪者が携帯端末を用いて自分の声の音声情報や顔の画像情報等の身体的個人情報を一次利用者に送信し、一次利用者は転送登録部を用いてこれらの身体的個人情報を個人認証装置に登録することができる。
なお、上記基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいて、前記個人認証装置は前記一次利用者が前記来訪者からの一般の回線電話による音声情報を前記利用者データベースの身体的個人情報として登録する音声登録部をさらに備えることを特徴としてもよい(請求項4に対応)。このように構成することにより、一般の公衆電話回線網を経由して送信されてきた来訪者の音声情報を身体的個人情報として利用者データベースに登録しておいて、認証部が登録された音声情報と読取部で読み取られた音声情報を照合することにより来訪者の認証を行なうことができる。
なお、上記基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいて、前記個人認証装置は前記来訪者の顔情報や署名による筆跡情報を含む画像を前記利用者データベースの身体的個人情報として一次利用者が登録する画像登録部をさらに備えることを特徴としてもよい(請求項5に対応)。
なお、上記基本構成に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムにおいて、前記個人認証装置は、前記認証部により前記居住者以外の前記来訪者の個人認証が得られたときに該来訪者に対して行き先階呼び自動登録の利用方法を説明して該来訪者に報知する報知部をさらに備えることを特徴としてもよい(請求項6に対応)。このように構成することにより、来訪者が共同建物の玄関に設置された個人認証装置の読取部や認証部を操作して照合用の身体的個人情報を入力して認証を受ける際に、報知部を用いて来訪者に玄関ロック連動エレベータ制御システムの機能としての個人認証による照合認証処理や行き先自動登録処理の処理内容や利用方法等の基本的な案内情報を報知することができる。
本発明によれば、一次利用者に対するセキュリティレベルを確保しながら来訪者に対しても使い勝手の良い玄関ロック連動エレベータ制御システムを提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムの実施形態について詳細に説明する。なお、各実施形態において、一次利用者の利用する建物は、共同住宅を例にして説明しているが、この発明は共同住宅のみに限定されず、一般的な戸建て住宅やテナントビルなどにも適用可能であることはもちろんである。
[第1実施形態]
まず、図1を参照しながら本発明の基本構成に相当する第1実施形態による玄関ロック連動エレベータ制御システムについて説明する。図1において、エレベータ装置1は、図示されない昇降路を昇降するかご2と、ロープを巻き上げることによりかご2を昇降させる巻上機3と、ロープの他端に設けられたカウンタウェイト4とを備えている。図1において、個人認証装置5は、来訪者の認証を行なって玄関ロックを解除すると共に利用者データベースに格納された情報に基づいてエレベータに対して行き先階登録や運転制御を指令する。行き先階自動登録装置8は、居住者やテナント従業者等の一次利用者6が利用者データベースに登録した来訪者7の登録情報に基づいて玄関ロックを解除された来訪者7に対して行き先階を自動登録する。運転制御装置9は、行き先階自動登録装置8により自動登録された行き先階へとエレベータ1を運行させる。
個人認証装置5は、利用者データベース50と、登録部51と、読取部52と、認証部53と、開錠部54とを備える。利用者データベース50は、建物の直接の利用者である一次利用者6の身体的個人情報と共同建物を利用する可能性のある来訪者7の身体的個人情報とをデータベースとして格納する。登録部51は、一次利用者6からの登録依頼に基づいて来訪者7の身体的個人情報を利用者データベース50に登録する。読取部52は、共同建物のエントランスに設置されて一次利用者6および来訪者7の身体的個人認証情報を読取る。認証部53は、読取部52からの読取情報を利用者データベース50に登録された身体的個人情報と比較して一次利用者6および来訪者7の個人認証を行なう。開錠部54は、認証部53による身体的個人情報の照合が一致して認証が得られたときにエントランスの玄関ロック11を解除する。個人認証装置5の認証結果に基づいて、行き先階自動登録装置8が認証された来訪者7の利用者データベース50に登録された情報に基づいて来訪者7の行き先階を自動登録する。また、運転制御装置9は、行き先階自動登録装置8により自動登録された行き先階へとエレベータ1を運行させる。
利用者データベースに登録される身体的個人情報は、一次利用者6および登録される来訪者7の身体的な特徴に関する情報であれば各種のものの中から選択することができる。例えば典型的な身体的個人情報としては、指紋、掌紋、顔、手のひら静脈、音声、声紋、DNAなどが挙げられ、これらの身体情報を読み取って照合用のデータとして処理することが可能である。
以上が第1実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの基本構成であるが、この基本構成に加えて、図1に破線で示したブロックや信号線(無線/有線を問わない)により、以下に説明する第2ないし第7実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムを構成することができる。第2ないし第7実施形態については後述するが、図1に示されている範囲で、これらの追加的な構成についても説明する。
図1において、個人認証装置5は、利用者データベース50に格納された来訪者7の身体的個人情報を一定期間経過後に消去する消去部55をさらに備えている。消去部55は予め定めた期間が経過した後に来訪者7の身体的個人情報やデータベース登録情報を消去するための指令を自動的に生成するように構成されていてもよいし、一次利用者6からの消去指示に基づいて、来訪者7の身体的個人情報やデータベース登録情報を消去するようにしてもよい。
また、図1において、個人認証装置5は、来訪者7が携帯端末12を用いて居住者等の一次利用者6に送信したその来訪者7の身体的個人情報を転送することにより利用者データベース50への登録を依頼する転送登録部56をさらに備えてもよい。
また、個人認証装置5は、一次利用者6が来訪者7からの一般公衆回線の固定電話13を介して取得された音声情報を利用者データベース50の身体的個人情報として登録する音声登録部57をさらに備えてもよい。
また、個人認証装置5は、画像入力部14を介して来訪者7の顔や署名・筆跡等の画像情報を利用者データベース50の身体的個人情報として入力し、画像入力部14により入力された画像を一次利用者6が登録する画像登録部58をさらに備えていてもよい。画像入力部14は、カメラ付き携帯電話機12のカメラであってもよいし、テレビ式固定電話のカメラであってもよい。また、筆跡の入力ならば、ファクシミリやスキャナ等の画像読取装置であってもよい。
また、個人認証装置5は、認証部53により来訪者7の個人認証が得られたときに来訪者7に対して行き先呼び自動登録の利用方法を説明して来訪者7に報知する報知部59をさらに備えていてもよい。報知部59は、操作手順を音声によりアナウンスするスピーカであってもよいし、表示パネルに文字情報を表示するCRTや液晶画面であってもよい。また、スピーカと表示画面とを併用したり、必要に応じて切り換えたりするようにしてもよい。
[第2実施形態]
図2を参照しながら第2実施形態による玄関ロック連動エレベータ制御システムについて説明する。なお、図1に示した第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図2において、身体的個人情報読取装置としての読取部52は、玄関ロック11が設けられた共同住宅エントランスに設置されている。個人認証装置5は、居住者6と来訪者7等の利用者の個人認証を行なう。居住者データベース50は、少なくとも居住者6の身体的特徴を保管すると共に来訪者7の身体的特徴を保管可能である。行き先階自動登録装置8は、行き先階を自動登録し、運転制御装置9はエレベータ1を運行させている。
次に、上記構成に基づく玄関ロック連動エレベータ制御システムの動作を説明する。例えば、共同住宅の5階に居住する一次利用者としての居住者6が、居住者以外の来訪者7の身体的個人情報(指紋・手のひら静脈・声紋・顔画像など)を個人認証装置5に登録依頼する。個人認証装置5は、居住者6からの登録依頼を受けると、登録を依頼されたその情報を居住者データベース50に登録する。
次に、来訪者7が共同住宅を来訪した場合、共同住宅のエントランス(玄関)に設置された読取部52から居住者以外の来訪者7の身体的個人情報を受信して、居住者データベース50に登録された来訪者7の身体的個人情報と受信された身体的個人情報とを照合し、認証が得られたならばエントランスの玄関ロック11を解除して訪問先の階(この場合、登録した居住者の居住階である5階)を行き先階自動登録装置8へと送信する。
行き先階自動登録装置8は、個人認証装置5から受信した訪問先の階(5階)の呼びを自動登録し、運転制御装置9が自動登録した5階へとエレベータを運行させる。このようにして、この共同住宅の居住者6のような一次利用者ではない来訪者7は、居住者6により登録されていた自己の身体的個人情報と読取部52により読み取られた実際の身体的個人情報との照合およびその一致により個人認証装置5より認証を受ける。そして、一次利用者と同じようにして玄関ロック11が開錠され、利用目的階(例えば、5階)へとエレベータを自動登録し運行させることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムについて、第1実施形態の説明で用いた図1および第2実施形態の説明で用いた図2を参照しながら説明する。
図1において、個人認証装置5は利用者データベース50に格納された来訪者7の身体的個人情報を一定期間経過後に消去する消去部55をさらに備えている。図1の構成においては、破線で示すように一次利用者からの消去操作により来訪者7の身体的個人情報を利用者データベース50から消去するマニュアル動作の消去部55であってもよいし、タイマ機能を有し一定時間経過後に登録された身体的個人情報を利用者データベース50から自動的に消去するようにしてもよい。
図2の第2実施形態の構成においては、図示されていないが、認証装置5内に、一定時間経過後に居住者データベース50から来訪者7の身体的個人情報を自動消去する消去部が設けられている。
図2に示す第3実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの動作について説明する。認証装置5は居住者6からの登録依頼を受けて居住者データベース50に登録した居住者6以外の来訪者7の身体的個人情報を、一定期間経過後に居住者データベース50から消去する。認証装置5は、データの消去後は来訪者7による認証を行なわないため、以前に居住者データベース50に登録されていた来訪者7であっても再度利用者6により身体的個人情報が登録されなければ、玄関ロック11の開錠およびエレベータへの行き先階自動登録がなされないことになる。
[第4実施形態]
次に、図1および図3を参照しながら第4実施形態に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムについて説明する。第4実施形態の動作については図3を参照して説明する。
図1において、個人認証装置5は、来訪者7が携帯端末12を用いて居住者6に送信したその来訪者7の身体的個人情報を転送することにより利用者データベース50への登録を依頼する転送登録部56をさらに備えている。図3においては、来訪者7からの携帯電話12による居住者6への身体的個人情報の送信を居住者6が認証装置5を介して居住者データベース50に転送することにより、来訪者7の身体的個人情報がデータベース50に登録される。
なお、図3においては来訪者7が玄関ロック11の前で登録している状態を示しているため携帯電話12からの転送による身体的個人情報の登録が行なわれる状態を示しているが、身体的個人情報の登録は、玄関ロック11の前でなく当該共同住宅への途中の経路でなされてもよい。
図3を用いて第4実施形態の動作を説明する。居住者6以外の来訪者7が携帯端末12を用いて身体的個人情報(指紋・手のひら静脈・声紋・顔画像など)を訪問先の居住者6(例えば5階に居住)に送信し、居住者6は来訪者7の身体的個人情報を個人認証装置5へ登録依頼する。個人認証装置5は、居住者6からの登録依頼を受けたら、その来訪者7の身体的個人情報を居住者データベース50に登録する。
個人認証装置5は、玄関ロック11等が設置されたエントランス(玄関)に設置された身体的個人情報読取装置52から居住者6以外の来訪者7の身体的個人情報を受信した場合、居住者データベース50に登録されている来訪者7の身体的個人情報と照合し、認証したならばエントランスの玄関ロック11を開錠して訪問先の階(この場合居住者6の居住階である5階)に行き先階の呼びを自動登録するために、その情報を行き先階自動登録装置8に送信する。
行き先階自動登録装置8は、個人認証装置5から受信した訪問先の階(5階)の呼びを自動登録し、この自動登録に基づいて運転制御装置9が自動登録された5階へとエレベータを運行させる。これにより、携帯電話12により身体的個人情報を登録された来訪者7は、居住者6と同様の身体的個人情報の認証動作を行なうだけで、訪問先である居住者6の居住階まで行くことができる。
[第5実施形態]
次に、図1および図4を参照しながら第5実施形態に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムについて説明する。
図1において、個人認証装置5は、居住者等の一次利用者6が来訪者7からの一般回線の固定電話13を介して取得された音声情報を利用者データベース50の身体的個人情報として登録する音声登録部57をさらに備えている。音声登録部57は、図1に示す個人認証装置5の登録部51に設けられている。図4においても、居住者6に対して音声情報を送信するための一般電話回線による固定電話13が設けられている。
次に、上記構成による玄関ロック連動エレベータ制御システムの動作を説明する。居住者6以外の来訪者7が一般電話回線による固定電話13を用いて音声情報(声紋)を訪問先の居住者6(例えば5階に居住)に送信し、居住者6は来訪者7の音声情報を認証装置5へ登録依頼する。個人認証装置5は、居住者6からの登録依頼を受けたら、その情報を居住者データベース50に登録する。
個人認証装置5は、エントランスに設置された読取部52から居住者以外の来訪者7の音声情報を受信した場合、居住者データベース50に登録された居住者以外の来訪者7の音声情報と照合し、認証したならばエントランスの玄関ロック11を開錠して訪問先の階(5階)を行き先階登録装置8へ送信する。行き先階登録装置8は、個人認証装置5から受信した訪問先の階(5階)の呼びを自動登録し、運転制御装置9は、自動登録された5階へとエレベータを走行させる。
このようにして、固定電話13から利用者データベース50に一時的に登録された来訪者7の音声情報を建物の玄関で実際に取り込まれた音声情報と照合して認証することにより、来訪者7であっても自己の音声情報を身体的個人情報として用いて玄関ロック11の開錠と行き先階の自動登録とを行ない、居住者を訪問することができる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムについて、図1および図2を用いて説明する。図1において、個人認証装置5は、来訪者7の顔や署名による筆跡を含む画像情報を利用者データベース50の身体的個人情報として一次利用者6が登録する画像(顔・筆跡)登録部58を登録部51内にさらに備えている。また、利用者データベース50に画像情報を入力するための画像入力部14も備えている。この画像入力部14は、カメラ付きの携帯電話12のカメラであってもよいし、固定電話13のファクシミリ機能等に用いられるスキャナ部であってもよい。
第6実施形態の動作について図2の構成に基づいて説明する。共同住宅に居住する居住者6が、居住者以外の来訪者7の署名による筆跡情報を個人認証装置5へ登録依頼する。個人認証装置5は居住者6からの登録依頼を受けたら、その筆跡情報を居住者データベース50に登録する。なお、この第6実施形態は、画像情報を身体的個人情報として利用者データベース50に登録するものであるから、画像情報は筆跡情報に限定されず、顔情報であっても指紋等の画像情報であってもよい。また、掌(手のひら)の静脈の情報を画像情報として用いて認証することも可能である。
[第7実施形態]
次に、図1および図5を用いて第7実施形態に係る玄関ロック連動エレベータ制御システムについて説明する。図1および図5において、個人認証装置5は、認証部53により来訪者7の個人認証が得られたときに該来訪者7に対して行き先呼び自動登録の利用方法を説明して該来訪者7に報知する報知部59をさらに備えている。
この第7実施形態は、玄関ロック11の開錠および行き先階呼び自動登録の利用手順を来訪者7に報知する報知部59としてアナウンス装置を有するものである。玄関ロックの認証による開錠やエレベータ装置の呼び登録等の動作が自動化された場合、来訪者7は往々にして認証のための動作やその後の自動登録処理等の流れを把握することが難しいという問題がある。そこで、この第7実施形態においては、個人認証装置5の構成要素として報知部59を設け、玄関ロック11の開錠するための認証を受ける動作からその後の自動登録処理がどのように行なわれるのかについて、例えばアナウンス等により報知するように構成されている。
第7実施形態の具体的な動作について説明する。来訪者7はエントランスにおいて個人認証装置5により個人認証された場合、報知部59は、アナウンス等により「認証しました。お入りください。エレベータの行き先階は自動登録されます。」等の報知を行なう。個人認証に失敗した場合、報知部59がアナウンス等により「認証できませんでした。訪問先に身体的個人情報を送信してからもう一度やり直してください。」などの音声報知を行なう。このように、報知部59は、認証部により認証が得られた来訪者に対して行き先階呼び自動登録の利用方法をアナウンスまたは文字表示により説明して来訪者に報知するように構成されている。
なお、報知部59としては、音声のみならずアナウンスの内容を文字情報にして表示する画面表示であっても、音声と画面表示の両方であってもよい。音声のみによる報知の場合には、来訪者への認証がなされたか否かを第三者に知られてしまう虞があるが、画面に表示することにより報知する場合には認証の成否を第三者に知られてしまう虞はない。さらに、音声と画面表示とを併用すると共に来訪者が操作ボタン(図示されず)を押すことにより、第三者には認証の成否が分からないようにしてもよい。
基本構成としての第1実施形態および派生的構成としての第2ないし第7実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの構成を示すブロック図である。 第2、第3および第6実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの構成を示すブロック図である。 第4実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの構成を示すブロック図である。 第5実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの構成を示すブロック図である。 第7実施形態の玄関ロック連動エレベータ制御システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 エレベータ
5 個人認証装置
6 一次利用者(居住者)
7 来訪者
8 行き先階自動登録装置
9 運転制御装置
11 玄関ロック
50 利用者データベース
51 登録部
52 読取部
53 認証部
54 開錠部
55 消去部
56 転送登録部
57 音声登録部
58 画像登録部
59 報知部

Claims (6)

  1. 建物の直接利用者である一次利用者および該建物への来訪者の身体的個人情報を格納する利用者データベースと、前記一次利用者の登録依頼に基づいて前記来訪者の身体的個人情報を前記利用者データベースに登録する登録部と、建物の玄関に設置されて該玄関を出入りする者の身体的個人情報を読取る読取部と、前記読取部の読取情報を前記利用者データベースに登録された身体的個人情報と照合して前記一次利用者および登録された来訪者を認証する認証部と、前記認証部により認証されたときに玄関ロックを解除する開錠部と、を備える個人認証装置と、
    前記認証部により認証された来訪者の前記利用者データベースに登録された情報に基づいて該来訪者の行き先階を自動登録する行き先階自動登録装置と、
    前記行き先階自動登録装置により自動登録された行き先階へとエレベータを運行させる運転制御装置と、
    を備えることを特徴とする玄関ロック連動エレベータ制御システム。
  2. 前記個人認証装置は、前記利用者データベースに格納された前記来訪者の身体的個人情報を一定期間経過後に消去する消去部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の玄関ロック連動エレベータ制御システム。
  3. 前記個人認証装置は、前記来訪者が携帯端末を用いて前記一次利用者に送信したその来訪者の身体的個人情報を転送することにより前記利用者データベースへの登録を依頼する転送登録部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の玄関ロック連動エレベータ制御システム。
  4. 前記個人認証装置は、前記一次利用者が前記来訪者からの一般回線電話を介して取得された音声情報を前記利用者データベースの身体的個人情報として登録する音声登録部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の玄関ロック連動エレベータ制御システム。
  5. 前記個人認証装置は、前記来訪者の顔や署名による筆跡を含む画像情報を前記利用者データベースの身体的個人情報として一次利用者が登録する画像登録部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の玄関ロック連動エレベータ制御システム。
  6. 前記個人認証装置は、前記認証部により前記来訪者の個人認証が得られたときに該来訪者に対して行き先階呼び自動登録の利用方法を説明して該来訪者に報知する報知部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の玄関ロック連動エレベータ制御システム。
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