JP2016531548A - 澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるための装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させる装置及び方法に関する。澱粉老化の低減は、容器のなかの澱粉含有食品を加熱、冷却及び撹拌するよう加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットを制御ユニットにより自動的に制御することにより実現される。該制御ユニットは、所定の組み合わせられた温度及び攪拌曲線に基づいて該加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットに命令し、該曲線は、即ち第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有し、該第1の攪拌フェーズは該第1の冷却フェーズの間に実行される。

Description

本発明は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるための装置、方法及びプログラム要素に関する。更に本発明は、澱粉老化を低減させるためのプログラム要素が保存されたコンピュータ読み取り可能な媒体、並びに、澱粉含有食品の澱粉老化を制御可能に及び自動的に低減させるための装置の使用に関する。
澱粉含有食品は重要な食品要素であり、広範な食感及び栄養特性を提供するものである。蒸しバン、ジャガイモ、米のような澱粉含有食品の残りは、次の食事のために保存され再利用され得る。しかしながら、澱粉含有食品の澱粉は保存の間に再結晶し得、食感の変化に帰着し得る。この澱粉の再結晶化は、澱粉老化とも呼ばれる。
調理及び保存の間、澱粉は、糊化と老化という2つの大きな変化を経験し得る。糊化は、熱及び湿気の影響の下で、澱粉分子が結晶構造を失って非晶質となる現象を示す。糊化温度は、澱粉の源に依存して変化し得る。典型的には、澱粉の糊化温度は50℃よりも高い。更に、糊化温度は湿度に依存し、乾燥小麦又は米といった有限の水系においては、糊化温度が高く、糊化が起こる前に粒子が燃えてしまい得る。保存の間、澱粉の温度は十分に低くなり、非晶質の澱粉分子が再結合して新たな結晶を形成し得る。しかしながら、老化した結晶は、天然の澱粉結晶とは異なり得る。天然の澱粉における結晶は、澱粉顆粒内に存在し得る。しかしながら、老化した結晶は顆粒間にも存在し得、澱粉含有食品において澱粉の大きなネットワークを形成し得る。澱粉の再結晶化及び大きな結晶ネットワークの形成は、澱粉含有食品の食感の変化に帰着し得る。例えば、澱粉含有食品は堅固で硬くなり、消費されるときに乾いたチョークのような口の感触をもたらし得る。
澱粉老化は、澱粉含有食品を再加熱することにより反転され得る。しかしながら、澱粉含有食品を再加熱することによっても、澱粉老化は完全に反転されない場合がある。パン業界では、例えばアミラーゼのような酵素が用いられ、澱粉分子を破壊して、保存の間に澱粉分子が大きな結晶を形成しないようにしている。斯くして、酵素を追加することにより、澱粉含有食品は長い保存期間を持ち得る。
米国特許US5,308,636においては、ゲル化可能な澱粉ベースの系の粘度が、蒟蒻のようなグルコマナンを混合することによって、相乗的に増大させられることが記載されている。
本発明の目的は、改善された澱粉老化の低減を提供することにある。
本目的及び更なる目的は、独立請求項の特徴により達成される。更なる実施例及び利点は、それぞれの従属請求項並びに以下の説明及び図面において示される。
本発明の第1の態様は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるための装置に関する。前記装置は、澱粉含有食品を受容するよう構成された容器と、前記容器における前記澱粉含有食品を加熱するよう構成された加熱ユニットと、前記容器における前記澱粉含有食品を能動的に冷却するよう構成された冷却ユニットと、前記容器における前記澱粉含有食品を攪拌するよう構成された攪拌ユニットと、所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御するよう構成された制御ユニットと、を有する。前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、少なくとも第1の加熱フェーズと、第1の冷却フェーズと、第1の攪拌フェーズと、を有し、前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される。
このようにして、冷却フェーズの間の澱粉の再結晶化及び/又は澱粉老化が妨害され得る。更に、冷却フェーズの間に形成され得る結晶は、澱粉含有食品を攪拌することによって再び破壊される。斯くして、澱粉含有食品を攪拌することは、2つの効果を持ち得る。第1に、澱粉老化が防止される。第2に、幾分かの澱粉成分が老化したとしても、この新たに形成された結晶は、澱粉含有食品を攪拌することによって再び壊され得る。それ故、大きな澱粉結晶及び/又は高分子を小さな分子へと破壊することは、冷却の間のネットワーク形成を低減させ得る。分子が小さくなると、再結合して再びネットワークを形成する能力を失い得る。このようにして、澱粉老化が最小化され、澱粉含有食品の元の食感が長く保持され得る。斯くして、澱粉含有食品が幾分かの時間の間保存された場合であっても、又は澱粉含有食品が再加熱された場合であっても、澱粉含有食品は新鮮に調理された該澱粉含有食品の食感に近い食感を持ち得る。斯くして、本発明は、他の物質の添加なしに、澱粉老化の低減をもたらし得る。
換言すれば、本発明は、澱粉含有食品の澱粉老化を自動的に及び制御可能に低減させるよう構成された装置に関する。例えば、該装置は、澱粉含有食品を加熱又は再加熱して澱粉老化が低減されるようにするよう構成されても良い。更に、該装置はまた、澱粉含有食品がより長い期間の間保存され得るように該澱粉含有食品を加工するよう構成されても良い。斯くして、本発明の主旨は、澱粉の老化が低減させられるような命令のセットを自動的に実行する装置を提供することであり得る。例えば、該装置の制御ユニットは、澱粉老化を低減させるため自動的に及び制御可能に澱粉含有食品を加工するようプログラムされる。
前記容器は、澱粉含有食品が保存され得るいずれの開いた又は閉じた容器であっても良い。例えば、該容器は、液体の澱粉含有食品が該容器に受容されることができるようなポットとして実施化される。前記容器は、加熱ユニット及び/又は冷却ユニットに接続され、該加熱ユニット及び/又は冷却ユニットが、該容器及び該容器のなかの澱粉含有食品を直接に、それぞれ加熱及び/又は冷却することができるようにしても良い。該加熱ユニット及び/又は冷却ユニットは、該容器に直接に装着されても良い。しかしながら、該加熱ユニット及び/又は冷却ユニットは、ヒートパイプにより該容器に接続されても良い。該冷却ユニットは、該容器のなかの澱粉含有食品を能動的に冷却するよう構成される。本明細書において、「能動的に」なる用語は、該冷却ユニットが、或る形態のエネルギーを使うことによって澱粉含有食品から熱エネルギーを低減させることを定義する。例えば、該冷却装置は、電気的又は力学的エネルギーを使って、澱粉含有食品から熱エネルギーを運び去っても良い。同様なことは加熱ユニットにも当てはまり得る。加熱ユニットは、澱粉含有食品に熱エネルギーを輸送し、当該熱エネルギーの輸送のため或る形態のエネルギーを用いても良い。例えば、該加熱ユニットは、電気的又は力学的エネルギーを熱エネルギーに変換して、該熱エネルギーを澱粉含有食品に輸送しても良い。
前記攪拌ユニットは、攪拌及び/又は混合の目的のため、前記容器のなかの澱粉含有食品に力学的な力をかけることができる、いずれの力学的又は電気的装置であっても良い。例えば、該攪拌ユニットは、澱粉含有食品を攪拌するため前記容器のなかで回転するよう構成された攪拌棒であっても良い。更に、該攪拌ユニットは、ミキサ又は同様の装置であっても良い。該攪拌ユニットはまた、澱粉含有食品に振動を与えるための電気的装置であっても良い。例えば、該攪拌ユニットは、該容器に装着又は接続された、振動装置及び/又は超音波装置である。
前記制御ユニットは、前記加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットを制御及び/又は起動するよう構成された装置であっても良い。例えば、該制御ユニットは、時間展開を定義する所与の又は所望の曲線に従って、澱粉含有食品を加熱、冷却及び攪拌するよう前記加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットに命令するようプログラムされる。例えば、該制御ユニットは、該加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットが、所定の組み合わせられた温度曲線を実現するような命令を自動的に実行するプロセッサである。
前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、該所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線に従って前記容器のなかの澱粉含有食品が操作されるような、前記制御ユニットのための命令のセットであっても良い。斯くして、該装置は、該所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を直接に含む必要はない。例えば、該装置は、澱粉含有食品の温度が、該所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線の温度曲線に追従するよう、該澱粉含有食品を処置するよう前記加熱ユニット、冷却ユニット及び攪拌ユニットに前記制御ユニットが自動的に及び制御可能に命令するような、該制御ユニットのための命令及び/又は規則のセットを有する。このようにして、澱粉老化の量が効果的に低減されることができる。
該組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、澱粉老化の間の所定の時点において、澱粉含有食品が所定の温度を持つ必要があることを定義し得る。換言すれば、該組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、時間の関数としての温度を定義する。斯かるグラフは、例えば図2に示されている。しかしながら、本発明のいずれの実施例においても、該曲線がグラフィックとして保存されるか又は表示される必要はない。例えば、該装置は、該組み合わせられた温度及び撹拌曲線に従って澱粉含有食品が加工されるようなデータを有しても良い。更に、該組み合わせられた温度及び撹拌曲線を測定及び/又は決定する必要はない。しかしながら、このことは本発明から除外されるものではなく、実際に本発明の特定の実施例には含まれる。
更に、該組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、澱粉含有食品が攪拌される必要がある曲線の時点についての情報を有する。更に、どの速度で澱粉含有食品が攪拌される必要があるかも、該所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線において定義され得る。換言すれば、前記第1の加熱フェーズ及び前記第1の冷却フェーズは、所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線の第1のパルスを定義し得る。少なくとも該第1のパルスの冷却フェーズの間に、澱粉含有食品が攪拌される。
少なくとも該第1の冷却フェーズの間に第1の攪拌フェーズが実行されるという特徴は、少なくとも第1の冷却フェーズの間に前記容器のなかの澱粉含有食品が攪拌されるということであり得る。このことは、所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線の他のフェーズの間に澱粉含有食品が攪拌され得ることを除外するものではない。例えば、澱粉含有食品は、第1の加熱フェーズの間にも攪拌されても良い。換言すれば、第1の攪拌フェーズは、第1の冷却フェーズと少なくとも部分的に重なっていても良い。更に、第1の攪拌フェーズは、第1の冷却フェーズと完全に重なっていても良く、第1の加熱フェーズのような他のフェーズとも重なっていても良い。更に、第1の攪拌フェーズは、時間的に第1の冷却フェーズと同一であっても良いし、又は、第1の冷却フェーズが開始する前に開始しても良いし、及び/又は、第1の冷却フェーズが終了した後に終了しても良いし、及び/又は、第1の冷却フェーズが開始した後に開始しても良いし、及び/又は、第1の冷却フェーズが終了する前に終了しても良い。換言すれば、第1の冷却フェーズの間の少なくとも或る時点の間、攪拌ユニットが澱粉含有食品を攪拌する。この例は、特に図面において、以下に示される。特に、図2に示された実施例においては、第1の攪拌フェーズは、第1の冷却フェーズと時間的に同一である。これに対し、図6の実施例においては、第1の加熱フェーズ及び第1の冷却フェーズの間に攪拌が実行される。他の攪拌方式も可能である。
澱粉含有食品の食感が、例えば図3に示されているような粘度曲線により、評価、測定及び/又は解析されても良い。澱粉含有食品の粘度は、本発明の実施例の一部であり得る、迅速粘度解析器(rapid viscosity analyzer、RVA)により測定及び監視されても良い。
本明細において、「澱粉含有食品」なる用語は、澱粉成分を持ついずれの食品をも示し得る。例えば、澱粉含有食品は、小麦、ジャガイモ、トウモロコシ及び/又は米の成分を持つ食品であり得る。例えば、澱粉含有食品は、麺、粥、マッシュドポテト及び生地又はその他のような加工食品であり得る。
本発明の一実施例によれば、前記装置は更に、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線を定義するデータが保存された記憶ユニットを有する。前記制御ユニットは、前記記憶ユニットに保存されたデータにアクセスし、前記アクセスされたデータに基づいて前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線を実現するように構成される。
該制御ユニットは例えば、該記憶ユニットからデータをロードし、前記加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットに命令して、前記容器のなかの澱粉含有食品が、該記憶ユニットに保存されたデータに定義されたように処置されるようにしても良い。
このようにして、澱粉老化を低減させるための命令が該装置自体に含まれ、該制御ユニットが澱粉老化の工程を自動的に開始することができる。斯くして、該装置は、澱粉老化をどのように低減させるかについての完全な情報を有する。更に、該装置自体によって澱粉老化が自動的に低減されるため、該装置のユーザが、澱粉老化をどのように低減させるかを知る必要がない。
本発明の一実施例によれば、前記装置は更に、前記装置の起動のために構成された開始ボタンを有する。前記制御ユニットは、前記装置の起動の際に、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットに、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記容器のなかの澱粉含有食品を加熱、冷却及び撹拌するよう自動的に命令するよう構成される。
換言すれば、該装置が、説明された方法ステップを自動的に実行するよう、及び澱粉含有食品の澱粉老化を自動的に低減させるよう、起動させられることができる手段を有する。このようにして、該装置は、日々の使用に適したものとなり得る。
本発明の一実施例によれば、前記制御ユニットは、前記第1の加熱フェーズの間、前記加熱ユニットに、前記澱粉含有食品を第1の温度から第2の温度まで第1の加熱速度で加熱するよう命令するよう構成される。更に、前記制御ユニットは、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線の第1の温度維持フェーズの間、前記澱粉含有食品の温度を一定レベルに維持するよう、前記加熱ユニット及び/又は前記冷却ユニットに命令するよう構成され、該第1の温度維持フェーズは、前記第1の加熱フェーズと前記第1の冷却フェーズとの間に整合される。更に、前記制御ユニットは、前記第1の冷却フェーズの間、前記澱粉含有食品を第3の温度から第4の温度まで第1の冷却速度で能動的に冷却するよう、前記冷却ユニットに命令するよう構成される。前記制御ユニットは更に、前記第1の攪拌フェーズの間、毎分60回転と毎分960回転との間に定義される範囲から選択された攪拌速度で、前記澱粉含有食品を攪拌するよう、前記攪拌ユニットに命令するよう構成される。前記第1の温度及び前記第3の温度はそれぞれ、40℃と60℃との間に定義された範囲から選択される。前記第2の温度及び前記第4の温度はそれぞれ、75℃と100℃との間の範囲から選択される。前記第1の冷却速度及び前記第1の加熱速度はそれぞれ、毎分10℃と毎分20℃との間の範囲から選択される。
好適には、前記制御ユニットは、前記攪拌ユニットに、第1の攪拌フェーズの間、毎分960回転の攪拌速度で澱粉含有食品を攪拌するよう命令する構成される。好適には、前記第1の温度及び第3の温度は50℃に定義され、前記第2の温度及び第4の温度は95℃に定義される。第1の攪拌速度及び第1の加熱速度は好適には、毎分14℃に定義される。勿論、他の攪拌速度及び温度が用いられても良い。
本発明の一実施例によれば、第1の温度維持フェーズは、20秒と40秒との間に定義された範囲から選択された期間継続する。好適には、第1の温度維持フェーズは、30秒の間継続する。
本発明の他の実施例によれば、前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第2の加熱フェーズ、第2の冷却フェーズ及び第2の攪拌フェーズを有し、前記第2の加熱フェーズ、前記第2の冷却フェーズ及び前記第2の攪拌フェーズは、前記第1の冷却フェーズに後続する。更に、前記第2の攪拌フェーズは、少なくとも前記第2の冷却フェーズの間に実行される。
換言すれば、前記第1の加熱フェーズ及び前記第1の冷却フェーズは、前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線の第1のパルス又はシーケンスを定義しても良く、前記第2の加熱フェーズ及び前記第2の冷却フェーズは、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線の第2のパルス又はシーケンスを定義しても良い。斯くして、前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、少なくとも2つのパルス又はシーケンスを有しても良い。斯くして、本実施例は複数サイクルパルス法を記述し得る。該第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ、第1の攪拌フェーズ及び第1の温度維持フェーズについて定義された特徴及び/又は特性は、それぞれ該第2の加熱フェーズ、第2の冷却フェーズ、第2の攪拌フェーズ及び第2の温度維持フェーズにも当てはまっても良い。
このようにして、より多くの澱粉の結晶が、より小さな分子へと壊され得る。本発明の当該実施例及び他の実施例による攪拌機能により、冷却フェーズの間の澱粉の結晶化及び/又は澱粉老化は妨げられ得る。澱粉含有食品を攪拌することは、2つの効果を持ち得る。第1に、澱粉の老化が防止され得る。第2に、幾分かの澱粉成分が老化した場合であっても、当該新しく形成された結晶は、澱粉含有食品を攪拌することによって再び壊され得る。第2の加熱フェーズ、第2の冷却フェーズ及び第2の攪拌フェーズ、即ち第2のパルスを持つことにより、澱粉分子は、たとえ再結晶化した場合であっても、特定の周波数で攪拌及び/又は振動させられ、再び小さな分子を形成し得る。少なくとも2つのパルスを適用することにより、小さな分子の形成が反復され得る。このようにして、小さな分子の形成及び/又は澱粉老化の低減が、より効果的となる。斯くして、再加熱された澱粉含有食品の食感が、新たに調理された澱粉含有食品の元の食感に近くなり得る。澱粉老化の低減に関する更なる詳細は、本発明の他の実施例及び態様を参照しながら、また図面及びその説明を参照しながら、説明される。
本発明の一実施例によれば、前記加熱ユニットは、電気加熱装置、放射加熱装置、誘導加熱装置、赤外線加熱装置、電子レンジ及びこれらのいずれかの組み合わせを有する群から選択される。前記冷却ユニットは、ヒートポンプ、空冷装置、ペルチェ素子及びこれらのいずれかの組み合わせを有する群から選択される。更に、前記攪拌ユニットは、攪拌棒、超音波発生装置及びこれらのいずれかの組み合わせを有する群から選択される。
本発明の一実施例によれば、前記装置は更に、澱粉含有食品の温度を測定するよう構成された温度センサを有し、前記制御ユニットは、前記温度センサにより測定された澱粉含有食品の温度に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット、前記攪拌ユニット又はこれらのいずれかの組み合わせを制御するよう構成される。このようにしてフィードバックが提供され、望ましい曲線が実現されることを確実にする。
斯くして、該装置は、温度センサにより測定された温度に基づいて、加熱ユニット、冷却ユニット及び/又は攪拌ユニットによる澱粉含有食品の澱粉老化低減の工程を、自動的に及び制御可能に適合するよう構成され得る。このようにして、該装置は、温度センサによって澱粉老化の工程を制御し得る。
本発明の一実施例によれば、前記装置は更に、前記澱粉含有食品の粘度を測定するよう構成された迅速粘度解析器を有し、前記制御ユニットは、前記澱粉含有食品の前記測定された粘度に基づいて、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線を生成する又は適合させるよう構成される。
このようにして、該装置は、澱粉含有食品の粘度に基づいて該食品を加工し得る。換言すれば、該装置は、澱粉含有食品の粘度を測定することによって該食品の特性を決定し、該測定された粘度に基づいて、該澱粉含有食品の決定された特性に最適な、所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を選択することができる。
本発明の一実施例によれば、前記記憶ユニットは、複数の所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を有し、前記制御ユニットは、食品のタイプに関するユーザ入力に基づいて、前記記憶ユニットから組み合わせられた温度及び撹拌曲線を選択するよう構成される。
このようにして、どのタイプの食品について澱粉老化が低減させられるべきかを、該装置に入力することができる。食品のタイプの当該入力に基づいて、制御ユニットが、記憶ユニットから組み合わせられた温度及び撹拌曲線を自動的に選択し、該選択された組み合わせられた温度及び撹拌曲線に応じて、加熱ユニット、冷却ユニット及び攪拌ユニットに命令しても良い。斯くして、該装置は、種々のタイプの食品について澱粉老化を低減させるよう構成され得る。例えば、ユーザは、澱粉老化の低減が、麺類について実行されるべきであることを入力しても良い。当該入力に基づき、制御ユニットは、麺類について澱粉老化を低減させるよう適合された所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を選択する等しても良い。
本発明の第2の態様は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させる方法に関する。前記方法は、加熱ユニットによって澱粉含有食品を加熱するステップを有する。更に、前記方法は、冷却ユニットによって前記澱粉含有食品を能動的に冷却するステップと、攪拌ユニットによって前記澱粉含有食品を攪拌するステップと、を有する。更に、前記方法は、組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、制御ユニットにより、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御するステップを有する。所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有する。更に、前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される。
該方法は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるため該装置によって自動的に及び制御可能に実行され得る命令のセットを定義し得る。斯くして、本発明の主旨は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるためにユーザの知識が必要とされないように、装置によって自動的に及び制御可能に当該方法を実行する点に存する。斯かる知識は、例えばそれぞれの装置を制御するための命令データ及び/又は保存された曲線の形で該装置に含まれる。
本出願において定義される方法は、本明細内に説明されたいずれの装置によって実行されても良い。それ故、装置を定義する特徴は、該装置により実行されることができる方法も定義し得る。
本発明の第3の態様は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるためのプログラム要素であって、前記プログラム要素は、プロセッサにより実行されたときに、澱粉含有食品を加熱するよう加熱ユニットに命令するステップと、前記澱粉含有食品を能動的に冷却するよう冷却ユニットに命令するステップと、前記澱粉含有食品を攪拌するよう攪拌ユニットに命令するステップと、組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御ユニットに制御させるステップと、を有する方法を前記プロセッサに実行させるプログラム要素に関する。所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有する。更に、前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される。
前記プログラム要素は、コンピュータプログラムの一部であっても良いが、それ自体がプログラム全体であっても良い。例えば、該プログラム要素は、本発明を得るように既存のコンピュータプログラムを更新するために用いられても良い。
例えば、本明細において説明される装置の制御ユニットにより実行されても良い。
本発明の第4の態様は、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるためのプログラム要素が保存されたコンピュータ読み取り可能な媒体であって、澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるためのプログラム要素であって、前記プログラム要素は、プロセッサにより実行されたときに、澱粉含有食品を加熱するよう加熱ユニットに命令するステップと、前記澱粉含有食品を能動的に冷却するよう冷却ユニットに命令するステップと、前記澱粉含有食品を攪拌するよう攪拌ユニットに命令するステップと、組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御ユニットに制御させるステップと、を有する方法を前記プロセッサに実行させる、コンピュータ読み取り可能な媒体に関する。所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有する。更に、前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される。
該コンピュータ読み取り可能な媒体は、以上に説明されたプログラム要素が保存されることができる、例えばUSBスティック、CD、DVD、データ記憶素子、ハードディスク又はその他のいずれかの媒体のような記憶媒体であっても良い。
本発明の第5の態様は、澱粉含有食品の澱粉老化を制御可能に及び自動的に低減させるための、容器、加熱ユニット、冷却ユニット及び攪拌ユニットを有する装置の使用に関する。
このようにして、澱粉老化の低減が、ユーザの知識を必要とすることなく、自動的に実行され得る。斯くして、日々のユーザは、複雑ではない態様で澱粉老化を低減させるため該装置を使用することができる。更に、該装置又は該方法に関する実施例に関連して説明された利点は、本発明の当該態様による装置の使用についても当てはまり得る。
本発明の実施例は、種々の主題に関連して説明されることは、留意される必要がある。特に、幾つかの実施例は装置タイプの請求項に関連して説明され、他の実施例は方法タイプの請求項に関連して説明される。しかしながら、当業者は、以上の及び以下の説明から、特に注記がない限り、或るタイプの主題に属する特徴のいずれかの組み合わせに加え、異なる主題に関連する特徴間の組み合わせも、本明細書において開示されているとみなされると推測するであろう。
本発明の以上に説明された態様及び更なる態様、特徴及び利点は、添付図面と関連して以下に説明される実施例に見出され得る。
本発明の実施例は、以下の図面において説明される。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。図面は模式的なものであり、定縮尺で描かれたものではない。
本発明の実施例による装置を示す。 本発明の実施例による所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を示す。 組み合わせられた温度及び粘度曲線を示す。 組み合わせられた温度及び粘度曲線を示す。 本発明の実施例による組み合わせられた温度及び粘度曲線を示す。 本発明の実施例による粘度曲線を示す。 本発明の実施例による方法のフロー図を示す。
図1は、本発明の実施例による澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるための装置100を示す。装置100は、澱粉含有食品を受容するよう構成された容器107を有する。更に、装置100は、該容器のなかの澱粉含有食品を加熱するよう構成された加熱ユニット102と、該容器のなかの澱粉含有食品を能動的に冷却するよう構成された冷却ユニット103と、を有する。更に、装置100は、該容器のなかの澱粉含有食品を攪拌するよう構成された攪拌ユニット104を有する。装置100は更に、所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線に従って、加熱ユニット102、冷却ユニット103及び攪拌ユニットを制御するよう構成された制御ユニット111を有し、ここで該所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、少なくとも第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有する。該第1の攪拌フェーズは、少なくとも該第1の冷却フェーズの間に実行される。
図1の実施例によれば、装置100は、加熱ユニット102、冷却ユニット103及び攪拌ユニット104を有する筐体116を含む。加熱ユニット102及び冷却ユニット103は、容器107に装着されるか又は該容器の近くに配置される。攪拌ユニット104は、攪拌棒106が装着された回転可能なディスク105を含む。該回転可能なディスク及び撹拌棒106の回転方向は、矢印118により示されている。更に、装置100は、温度センサ109及び迅速粘度解析器110を有する。更に、組み合わせられた温度及び撹拌曲線を定義するデータが保存されることができる又は保存された記憶ユニット112、ディスプレイ113、制御要素114、及び開始ボタン115が、装置100に含まれる。
冷却ユニット103が「能動的に」冷却するよう構成されるという特徴は、該冷却ユニットが、澱粉含有食品の熱エネルギーを低減させるため或る形態のエネルギーを使うことによって該澱粉含有食品から熱エネルギーを低減させることを定義する。例えば、該冷却装置は、電気的又は力学的エネルギーを使って、澱粉含有食品から熱エネルギーを運び去っても良い。同様なことは加熱ユニット102にも当てはまり得る。加熱ユニット102は、澱粉含有食品に熱エネルギーを輸送し、当該熱エネルギーの輸送のため或る形態のエネルギーを用いても良い。例えば、加熱ユニット102は、電気的又は力学的エネルギーを熱エネルギーに変換して、該熱エネルギーを澱粉含有食品に輸送しても良い。
容器107の内部は、澱粉含有食品101で部分的に満たされている。攪拌棒106は、澱粉含有食品101を攪拌し、これにより澱粉含有食品101に力学的な力を加えるよう構成される。温度センサ109は、容器107のなかの澱粉含有食品101の温度を測定するよう構成され、迅速粘度解析器110は、容器107のなかの澱粉含有食品101の粘度を測定するよう構成される。制御ユニット111は、記憶ユニット112に保存された組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、加熱ユニット102、冷却ユニット103及び攪拌ユニット104を制御するよう構成される。更に、該制御ユニットはまた、温度センサ109、迅速粘度解析器110及び制御要素114から情報を受信しても良い。制御ユニット111は次いで、温度センサ109、迅速粘度解析器110及び制御要素114により受信された情報に基づいて、加熱ユニット102、冷却ユニット103及び攪拌ユニット104に送信される命令を適合させても良い。ディスプレイは例えば、装置100により実行されるプログラムの状態を表示するよう構成される。更にディスプレイ113はまた、澱粉含有食品101の特性を表示しても良い。制御要素114を用いて、ユーザは、どのタイプの澱粉含有食品について澱粉老化が低減されるべきかを入力することができる。更に、ユーザは、どの情報がディスプレイ113に表示されるべきかを選択することが可能であっても良い。起動ボタン115は、装置100を起動するよう構成される。起動すると、制御ユニット111は自動的に、容器107のなかの澱粉含有食品101の澱粉老化を低減させるよう、加熱ユニット102、冷却ユニット103及び攪拌ユニットに命令する。
更に、例えばCDのような、コンピュータ読み取り可能な媒体117が示されている。コンピュータ読み取り可能な媒体117には、制御ユニット111により実行されるときに、装置100の種々のユニットに、澱粉含有食品101の澱粉老化を低減させるための方法を該制御ユニットが実行することを可能とする、プログラム要素が保存されている。
本実施例による装置は複数の構成要素を有するが、本発明による要素が本実施例に説明された全ての構成要素を有する必要はない。例えば、該装置は、容器107、加熱ユニット102、冷却ユニット、攪拌ユニット104及び制御ユニット111を有しても良い。
図2において、本発明の実施例による組み合わせられた温度及び撹拌曲線200が示されている。斯かる組み合わせられた温度及び撹拌曲線200は、例えば装置100の記憶ユニット112に保存されていても良い。該組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、軸201、202及び203を持つ図に示されている。軸201は、澱粉含有食品の温度を摂氏で示している。軸202は、澱粉老化の低減工程の時間を秒で示し、軸203は、攪拌ユニットの毎分の回転数を示す。本実施例においては、組み合わせられた温度及び撹拌曲線200は、2つの別個の曲線、即ち温度曲線204及び撹拌曲線205を含む。曲線204及び205は、命令の1つのセットと組み合わせられても良く、又は1つのプログラム要素内に組み合わせられても良い。該温度曲線は、第1の加熱フェーズ206、第1の温度維持フェーズ207、第1の冷却フェーズ208、第2の加熱フェーズ209、第2の温度維持フェーズ210、及び第2の冷却フェーズ211を有する。第1の加熱フェーズ206において、澱粉含有食品は、第1の温度即ち50℃から第2の温度即ち95℃まで、毎分14℃である第1の加熱速度で加熱され、第1の温度維持フェーズ207において、澱粉含有食品の温度は、30秒の間95℃に保たれる。第2の冷却フェーズ208において、澱粉含有食品の温度は、第3の温度即ち95℃から第4の温度即ち50℃まで、毎分14℃である第1の冷却速度で変化する。同様に、第2の加熱フェーズ209において、澱粉含有食品の温度は、第5の温度即ち50℃から第6の温度即ち95℃まで、毎分14℃である第2の加熱速度で変化する。続いて、澱粉含有食品の温度は、第2の温度維持フェーズ210において、30秒の間95℃に保たれ、次いで、澱粉含有食品の温度は、第7の温度即ち95℃から第8の温度即ち50℃まで、毎分14℃である第2の冷却速度で冷却される。攪拌曲線205は、第1の加熱フェーズ206及び第1の温度維持フェーズ207の間、澱粉含有食品が攪拌されないことを示している。同様に、澱粉含有食品は、第2の加熱フェーズ209及び第2の温度維持フェーズ210においては攪拌されない。第1の冷却フェーズ208及び第2の冷却フェーズ211の間、澱粉含有食品は、毎分960回転で回転させられ、このことは、第1の冷却フェーズ208の間に実行される第1の攪拌フェーズ212、及び第2の冷却フェーズ211の間に実行される第2の攪拌フェーズ213により示される。斯かる組み合わせられた温度及び撹拌曲線200は、例えば装置100の記憶ユニット112に保存されていても良い。換言すれば、記憶ユニット112は、斯かる組み合わせられた温度及び撹拌曲線200を定義するデータを有しても良い。更に、組み合わせられた温度及び撹拌曲線200は、澱粉含有食品101のために実現される曲線を示しても良い。図2の例は温度曲線と攪拌曲線との1つのとり得る組み合わせに過ぎず、本発明の範囲から逸脱することなく他の組み合わせも可能であることは、留意されるべきである。
図3及び4は、澱粉含有食品の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を示す。図3及び4の知識及び/又は情報は、本発明のいずれの実施例にも含まれ得る。例えば、図3及び4の一部は、本発明のいずれかの実施例による装置に保存された組み合わせられた温度及び攪拌曲線、該装置の迅速粘度解析器により測定された粘度曲線、該装置の種々のユニットへの命令、又はその他に含まれても良い。図5は、一実施例による組み合わせられた粘度及び温度曲線を示し、図6は、一実施例による種々の粘度曲線を示す。温度曲線は、例えば装置100の温度センサを用いて測定されても良く、粘度曲線は、例えば装置100の迅速粘度解析器110を用いて測定されても良い。
図3は、組み合わせられた温度及び撹拌曲線300を示す。組み合わせられた温度及び撹拌曲線300は、軸301、302及び303を持つ図に示されている。軸301は、澱粉含有食品の粘度を任意単位で示し、軸302は、工程の時間を任意単位で示し、軸303は、澱粉含有食品の温度を任意単位で示す。破線の曲線304は、澱粉含有食品の温度を時間302の関数として示し、曲線305は、澱粉含有食品の粘度を時間302の関数として示す。温度曲線304において、澱粉含有食品が最初に加熱フェーズ306において加熱され、次いで、温度維持フェーズ307において澱粉含有食品の温度が維持されることが示されている。続いて、澱粉含有食品は冷却フェーズ308において冷却され、次いで該澱粉含有食品の温度は低いレベルで維持される。澱粉含有食品の粘度曲線305は、澱粉含有食品の温度が温度曲線304に従って変化させられるときの、澱粉含有食品の粘度を示す。点309と310との間において、澱粉含有食品の粘度は急激に上昇する。この期間の間、澱粉分子は水を吸収し、膨張して大きくなる。点309における温度はペースト化温度を示し、点310においてはピーク温度を示す。温度維持フェーズ307の間、澱粉含有食品の粘度は次いでレベル311まで下降し、該レベルは保持強度と呼ばれる。冷却フェーズ308の間、澱粉含有食品の粘度は次いで再び上昇し、点312において最終的な粘度に到達する。ピーク粘度310と保持強度311との差は矢印313により示され、ブレークダウンと呼ばれる。保持強度311と最終的な粘度312との差は矢印315により示され、セットバックと呼ばれる。該最終的な粘度とピーク粘度310との差は矢印314により示され、セットバック領域と呼ばれる。ピーク粘度310と保持強度311との間の粘度の減少は、顆粒の壊れによるものであり、保持強度311と最終的な粘度312との間の粘度の上昇は、澱粉分子の再結晶化によるものである。
図4は、組み合わせられた温度及び粘度曲線400を示す。組み合わせられた温度及び粘度曲線400は、軸401、402及び403を持つ図に示されている。軸410は、澱粉含有食品の粘度を迅速粘度単位(RVU)で示し、軸402は、工程の時間を秒で示し、軸403は、澱粉含有食品の温度を摂氏で示す。温度曲線404は、澱粉含有食品が最初に加熱フェーズ406において50℃から95℃へと加熱されることを示している。続いて、温度維持フェーズ407において該澱粉含有食品の温度は95℃に保たれ、次いで、冷却フェーズ408において該澱粉含有食品の温度が95℃から50℃へと低下させられる。温度曲線404に従う澱粉含有食品の温度変化の間の澱粉含有食品の粘度は、粘度曲線405により示される。該粘度曲線は、加熱フェーズ406が完了したすぐ後に、ピーク粘度409が到達されることを示している。続いて、温度維持フェーズ407の間、該澱粉含有食品の温度は再び下降する。次いで冷却フェーズ408の間、該澱粉含有食品の粘度は再び上昇し、ピーク粘度409よりも高い最終的な粘度411に到達する。該最終的な粘度とピーク粘度409との差、即ちセットバック値は、矢印410により示されており、728RVUに相当する。本実施例においては、澱粉含有食品は攪拌されない。斯くして、澱粉含有食品の冷却の後、該澱粉含有食品の粘度はピーク粘度409よりも高くなることが推察され得る。このことは、澱粉含有食品の澱粉老化によるものである。
図5において、本発明の実施例による組み合わせられた温度及び粘度曲線500が示されている。組み合わせられた温度及び粘度曲線500は、軸501、502及び503を持つ図に示されている。軸501は、澱粉含有食品の粘度を迅速粘度単位(RVU)で示し、軸502は、工程の時間を秒で示し、軸503は、澱粉含有食品の温度を摂氏で示す。温度曲線404は、澱粉含有食品が最初に第1の加熱フェーズにおいて、14℃の加熱速度で50℃から95℃へと加熱されることを示している。続いて、温度維持フェーズ507において、該澱粉含有食品の温度は30秒間、95℃に保たれる。第1の冷却フェーズ508において、該澱粉含有食品の温度は、14℃の冷却速度で95℃から50℃へと低下させられる。同じように、第2の加熱フェーズ509において、該澱粉含有食品の温度は、14℃の加熱速度で50℃から95℃へと上昇させられる。続いて、第2の温度維持フェーズ510において、該澱粉含有食品の温度は30秒間95℃に保たれ、次いで第2の冷却フェーズ511において、該澱粉含有食品の温度は、14℃の冷却速度で95℃から50℃へと低下させられる。更に、第1及び第2の加熱及び冷却の間、該澱粉含有食品は攪拌される。換言すれば、第1の加熱フェーズ506及び第1の冷却フェーズ508の間、第1の攪拌フェーズが実行される。第2の攪拌フェーズは、第2の加熱フェーズ509及び第2の冷却フェーズ511の間に実行される。粘度曲線505は、該加熱フェーズ、温度維持フェーズ及び冷却フェーズの間の、該澱粉含有食品の粘度を示す。第1の加熱フェーズ506の間に粘度が上昇し、ピーク粘度512に到達していることが分かる。ピーク粘度512が到達された後、粘度曲線505は、ピーク粘度512を超えない。粘度曲線505の当該形状の理由は、自動的に及び制御可能に適用される加熱、冷却及び撹拌により、澱粉老化が阻害され、形成した澱粉の結晶が壊されることである。第2の加熱フェーズ、第2の温度維持フェーズ510、及び第2の冷却フェーズ511は、澱粉老化を更に低減させ、最終的な粘度514はピーク粘度514を下回る。換言すれば、セットバック値513は負であり、−168RVUに相当する。当該組み合わせられた温度及び粘度曲線は、例えば図1に示された装置100により実行される工程の結果であり得る。低減された最終的な粘度514は、新鮮に調理された澱粉含有食品の元の食感に近い、澱粉含有食品の好適な食感に帰着し得る。
図6は、種々の粘度曲線600を示す。粘度曲線603は、1lの水のなかで米麺を12分間ゆで、次いで乾燥器に1時間置くことにより得られる。粘度曲線603からは、最終的な粘度612がピーク粘度606よりも高く、大きなセットバック値607に帰着することが分かる。粘度曲線604は、乾燥器において乾燥させられた調理済みの米麺を3g取り出し、小型容器で再加熱することにより得られる。曲線604についての連続的な再加熱は、毎分14℃の加熱速度で50℃から95℃まで該食品を加熱することにより実行される。続いて、該米麺の温度は8分間95℃に保たれ、次いで該米麺は毎分14℃の冷却速度で95℃から50℃まで再び冷却される。斯くして粘度曲線604からは、最終的な粘度613がピーク粘度608よりも高く、673RVUに相当する大きな正のセットバック値609に帰着することが分かる。
曲線605は、本発明の一実施例による粘度曲線を示す。曲線605においては、毎分14℃の加熱速度で95℃まで最初に加熱することにより再加熱された3gの調理済み米麺の粘度が示されている。続いて、温度は30秒間95℃に保たれ、次いで該米麺は毎分14℃の冷却速度で50℃まで冷却される。該加熱フェーズ及び該冷却フェーズの両方の間に、攪拌が行なわれる。当該加熱フェーズ、温度維持フェーズ、冷却フェーズ及び撹拌フェーズは次いで、2回繰り返される。曲線605からは、最終的な粘度614とピーク粘度610との差が殆ど無く、小さなセットバック値611に帰着することが分かる。
図7は、本発明の実施例による方法に関するフロー図を示す。該方法は、加熱ユニットにより澱粉含有食品を加熱するステップS1と、冷却ユニットにより澱粉含有食品を能動的に冷却するステップS2と、攪拌ユニットにより澱粉含有食品を攪拌するステップS3と、組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて制御ユニットにより該加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットを制御するステップS4と、を有する。所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有し、該第1の攪拌フェーズは、少なくとも該第1の冷却フェーズの間に実行される。
本発明は図面及び以上の記述において詳細に説明され記載されたが、斯かる説明及び記載は説明するもの又は例示的なものであって限定するものではないとみなされるべきである。本発明は、開示された実施例に限定されるものではない。
図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、請求される本発明を実施化する当業者によって、開示された実施例に対する他の変形が理解され実行され得る。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。
100 澱粉老化を低減させるための装置
101 澱粉含有食品
102 加熱ユニット
103 冷却ユニット
104 攪拌ユニット
105 回転ディスク
106 攪拌棒
107 容器
108 容器の内部
109 温度センサ
110 迅速粘度解析器
111 制御ユニット
112 記憶ユニット
113 ディスプレイ
114 制御パネル
115 開始ボタン
116 筐体
117 コンピュータ読み取り可能な媒体
118 回転方向
200 組み合わせられた温度及び撹拌曲線
201 第1の軸(温度)
202 第2の軸(時間)
203 第3の軸(毎分の回転数)
204 温度曲線
205 攪拌曲線
206 第1の加熱フェーズ
207 第1の温度維持フェーズ
208 第1の冷却フェーズ
209 第2の加熱フェーズ
210 第2の温度維持フェーズ
211 第2の冷却フェーズ
212 第1の攪拌フェーズ
213 第2の攪拌フェーズ
300 組み合わせられた温度及び粘度曲線
301 第1の軸(粘度)
302 第2の軸(時間)
303 第3の軸(温度)
304 温度曲線
305 粘度曲線
306 加熱フェーズ
307 温度維持フェーズ
308 冷却フェーズ
309 ペースト化温度
310 ピーク温度
311 保持強度
312 最終的な粘度
313 ブレークダウン
314 セットバック領域
315 総セットバック
400 組み合わせられた温度及び粘度曲線
401 第1の軸(粘度)
402 第2の軸(時間)
403 第3の軸(温度)
404 温度曲線
405 粘度曲線
406 加熱フェーズ
407 温度維持フェーズ
408 冷却フェーズ
409 ピーク粘度
410 セットバック領域
411 最終的な粘度
500 組み合わせられた温度及び粘度曲線
501 第1の軸(粘度)
502 第2の軸(時間)
503 第3の軸(温度)
504 温度曲線
505 粘度曲線
506 第1の加熱フェーズ
507 第1の温度維持フェーズ
508 第1の冷却フェーズ
509 第2の加熱フェーズ
510 第2の温度維持フェーズ
511 第2の冷却フェーズ
512 ピーク粘度
513 セットバック領域
514 最終的な粘度
600 粘度曲線
601 第1の軸(粘度)
602 第2の軸(時間)
603 第1の粘度曲線
604 第2の粘度曲線
605 第3の粘度曲線
606 ピーク粘度
607 セットバック領域
608 ピーク粘度
609 セットバック領域
610 ピーク粘度
611 セットバック領域
612 最終的な粘度
613 最終的な粘度
614 最終的な粘度
S1 加熱ユニットに命令
S2 冷却ユニットに命令
S3 攪拌ユニットに命令
S4 加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットを制御

Claims (15)

  1. 澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるための装置であって、前記装置は、
    澱粉含有食品を受容するよう構成された容器と、
    前記容器における前記澱粉含有食品を加熱するよう構成された加熱ユニットと、
    前記容器における前記澱粉含有食品を能動的に冷却するよう構成された冷却ユニットと、
    前記容器における前記澱粉含有食品を攪拌するよう構成された攪拌ユニットと、
    所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御するよう構成された制御ユニットと、
    を有し、
    前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、少なくとも第1の加熱フェーズと、第1の冷却フェーズと、第1の攪拌フェーズと、を有し、
    前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される、
    装置。
  2. 前記装置は更に、
    前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線を定義するデータが保存された記憶ユニットを有し、
    前記制御ユニットは、前記記憶ユニットに保存されたデータにアクセスし、前記アクセスされたデータに基づいて前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線を実現するように構成された、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記装置は更に、
    前記装置の起動のために構成された開始ボタンを有し、
    前記制御ユニットは、前記装置の起動の際に、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットに、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記容器のなかの澱粉含有食品を加熱、冷却及び撹拌するよう自動的に命令するよう構成された、
    請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記制御ユニットは、前記第1の加熱フェーズの間、前記加熱ユニットに、前記澱粉含有食品を第1の温度から第2の温度まで第1の加熱速度で加熱するよう命令するよう構成され、
    前記制御ユニットは、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線の第1の温度維持フェーズの間、前記澱粉含有食品の温度を一定レベルに維持するよう、前記加熱ユニット及び/又は前記冷却ユニットに命令するよう構成され、該第1の温度維持フェーズは、前記第1の加熱フェーズと前記第1の冷却フェーズとの間に整合され、
    前記制御ユニットは、前記第1の冷却フェーズの間、前記澱粉含有食品を第3の温度から第4の温度まで第1の冷却速度で能動的に冷却するよう、前記冷却ユニットに命令するよう構成され、
    前記制御ユニットは、前記第1の攪拌フェーズの間、毎分60回転と毎分960回転との間に定義される範囲から選択された攪拌速度で、前記澱粉含有食品を攪拌するよう、前記攪拌ユニットに命令するよう構成され、
    前記第1の温度及び前記第3の温度はそれぞれ、40℃と60℃との間に定義された範囲から選択され、
    前記第2の温度及び前記第4の温度はそれぞれ、75℃と100℃との間に定義された範囲から選択され、
    前記第1の冷却速度及び前記第1の加熱速度はそれぞれ、毎分10℃と毎分20℃との間に定義された範囲から選択される、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第2の加熱フェーズ、第2の冷却フェーズ及び第2の攪拌フェーズを有し、
    前記第2の加熱フェーズ、前記第2の冷却フェーズ及び前記第2の攪拌フェーズは、前記第1の冷却フェーズに後続し、
    前記第2の攪拌フェーズは、少なくとも前記第2の冷却フェーズの間に実行される、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記制御ユニットは、前記第2の加熱フェーズの間、前記加熱ユニットに、前記澱粉含有食品を第5の温度から第6の温度まで第2の加熱速度で加熱するよう命令するよう構成され、
    前記制御ユニットは、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線の第2の温度維持フェーズの間、前記澱粉含有食品の温度を一定レベルに維持するよう、前記加熱ユニット及び/又は前記冷却ユニットに命令するよう構成され、該第2の温度維持フェーズは、前記第2の加熱フェーズと前記第2の冷却フェーズとの間に整合され、
    前記制御ユニットは、前記第2の冷却フェーズの間、前記澱粉含有食品を第7の温度から第8の温度まで第2の冷却速度で能動的に冷却するよう、前記冷却ユニットに命令するよう構成され、
    前記制御ユニットは、前記第2の攪拌フェーズの間、毎分60回転と毎分960回転との間に定義される範囲から選択された攪拌速度で、前記澱粉含有食品を攪拌するよう、前記攪拌ユニットに命令するよう構成され、
    前記第5の温度及び前記第7の温度はそれぞれ、40℃と60℃との間に定義された範囲から選択され、
    前記第6の温度及び前記第8の温度はそれぞれ、75℃と100℃との間のに定義された範囲から選択され、
    前記第2の冷却速度及び前記第2の加熱速度はそれぞれ、毎分10℃と毎分20℃との間に定義された範囲から選択される、
    請求項5に記載の装置。
  7. 前記制御ユニットは、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線のいずれかの加熱フェーズの間、前記加熱ユニットを起動させ、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線のいずれかの冷却フェーズの間、前記冷却ユニットを起動させるよう構成された、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記加熱ユニットは、電気加熱装置、放射加熱装置、誘導加熱装置、赤外線加熱装置、電子レンジ及びこれらのいずれかの組み合わせを有する群から選択され、
    前記冷却ユニットは、ヒートポンプ、空冷装置、ペルチェ素子及びこれらのいずれかの組み合わせを有する群から選択され、
    前記攪拌ユニットは、攪拌棒、超音波発生装置及びこれらのいずれかの組み合わせを有する群から選択される、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記装置は更に、
    前記澱粉含有食品の温度を測定するよう構成された温度センサを有し、
    前記制御ユニットは、前記温度センサにより測定された前記澱粉含有食品の温度に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット、前記攪拌ユニット又はこれらのいずれかの組み合わせを制御するよう構成された、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記装置は更に、
    前記澱粉含有食品の粘度を測定するよう構成された迅速粘度解析器を有し、
    前記制御ユニットは、前記澱粉含有食品の前記測定された粘度に基づいて、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線を生成する又は適合させるよう構成された、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記記憶ユニットは、複数の所定の組み合わせられた温度及び撹拌曲線を有し、
    前記制御ユニットは、食品のタイプに関するユーザ入力に基づいて、前記記憶ユニットから組み合わせられた温度及び撹拌曲線を選択するよう構成された、
    請求項2に記載の装置。
  12. 澱粉含有食品の澱粉老化を低減させる方法であって、前記方法は、
    加熱ユニットによって澱粉含有食品を加熱するステップと
    冷却ユニットによって前記澱粉含有食品を能動的に冷却するステップと、
    攪拌ユニットによって前記澱粉含有食品を攪拌するステップと、
    組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、制御ユニットにより、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御するステップと、
    を有し、前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有し、
    前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される、
    方法。
  13. 澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるためのプログラム要素であって、前記プログラム要素は、プロセッサにより実行されたときに、
    澱粉含有食品を加熱するよう加熱ユニットに命令するステップと、
    前記澱粉含有食品を能動的に冷却するよう冷却ユニットに命令するステップと、
    前記澱粉含有食品を攪拌するよう攪拌ユニットに命令するステップと、
    組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御ユニットに制御させるステップと、
    を有する方法を前記プロセッサに実行させ、
    前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有し、
    前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される、
    プログラム要素。
  14. 澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるためのプログラム要素が保存されたコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記プログラム要素は、プロセッサにより実行されたときに、
    澱粉含有食品を加熱するよう加熱ユニットに命令するステップと、
    前記澱粉含有食品を能動的に冷却するよう冷却ユニットに命令するステップと、
    前記澱粉含有食品を攪拌するよう攪拌ユニットに命令するステップと、
    組み合わせられた温度及び撹拌曲線に基づいて、前記加熱ユニット、前記冷却ユニット及び前記攪拌ユニットを制御ユニットに制御させるステップと、
    を有する方法を前記プロセッサに実行させ、
    前記組み合わせられた温度及び撹拌曲線は、第1の加熱フェーズ、第1の冷却フェーズ及び第1の攪拌フェーズを有し、
    前記第1の攪拌フェーズは、少なくとも前記第1の冷却フェーズの間に実行される、
    コンピュータ読み取り可能な媒体。
  15. 澱粉含有食品の澱粉老化を制御可能に及び自動的に低減させるための、容器、加熱ユニット、冷却ユニット及び撹拌ユニットを有する装置の使用。
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