JP2013000515A - 炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】炊飯物を攪拌する攪拌機構と、蒸気を希釈する蒸気希釈機構とを有するにも拘わらず、コンパクトで、製造コストを抑制できる炊飯器を提供すること。
【解決手段】炊飯物を攪拌するための攪拌体11を、蓋体2に回動可能に取り付けると共に、蒸気を希釈するための空気を送るシロッコファン18を、蓋体2に固定する。蓋体2内に、内鍋10内で発生した蒸気を蒸気吹出口8に導くための蒸気排出ダクト26と、シロッコファン18からの空気を蒸気排出ダクト26内に導くファンダクト27とを形成する。シロッコファン18を駆動するファン攪拌体兼用モータ19の動力を、動力伝達機構20を介して、攪拌体11に伝達する。
【選択図】図2
【解決手段】炊飯物を攪拌するための攪拌体11を、蓋体2に回動可能に取り付けると共に、蒸気を希釈するための空気を送るシロッコファン18を、蓋体2に固定する。蓋体2内に、内鍋10内で発生した蒸気を蒸気吹出口8に導くための蒸気排出ダクト26と、シロッコファン18からの空気を蒸気排出ダクト26内に導くファンダクト27とを形成する。シロッコファン18を駆動するファン攪拌体兼用モータ19の動力を、動力伝達機構20を介して、攪拌体11に伝達する。
【選択図】図2
Description
本発明は、炊飯器に関する。
従来、炊飯器としては、特開2008−278924号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この炊飯器は、本体と、内鍋と、蓋体と、攪拌機構と、蒸気排出ダクトと、熱交換器と、送風機構とを備え、上記内鍋は、上記本体に収納されるようになっている。上記蓋体は、本体の上部に開閉自在に取り付けられている。上記蓋体には、蒸気排出口が形成されている。
上記攪拌機構は、攪拌体と、攪拌体モータとを有している。上記攪拌体は、蓋体に取り付けられている。上記攪拌体は、攪拌モータにより駆動されるようになっている。上記攪拌体は、適切な時期に炊飯物を攪拌するようになっている。
上記蒸気排出ダクトは、内鍋内で発生した蒸気を、上記蒸気吹出口まで導くようになっている。上記熱交換器は、蒸気排出ダクト内に配置されている。上記熱交換器は、蒸気排出ダクト内の蒸気を凝縮している。上記熱交換器は、炊飯時の蒸気を凝縮して確保するために設けられている。
上記送風機構は、ファンと、ファンモータとからなっている。上記ファンは、そのファンの中心軸が水平面に対して傾斜するように配置されている。上記ファンの吹出口は、水平面に対して上方に傾いている。上記ファンからの風で、蒸気排出ダクト内で凝縮しなかった蒸気を希釈すると共に、蒸気吹出口側に流動させようになっている。
上記従来の炊飯器は、蓋体内に、攪拌体を駆動する攪拌モータと、ファンを駆動するファンモータとが配置されているから、蓋体が大型化すると共に、製造コストが大きいという問題がある。
また、蓋体内に、攪拌体を駆動する攪拌モータと、ファンを駆動するファンモータとが配置されているから、蓋体の厚さおよび質量が大きくなり、蓋体を開閉しにくいと共に、デザインが制約されるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、炊飯物を攪拌する攪拌機構と、蒸気を希釈する蒸気希釈機構とを有するにも拘わらず、コンパクトで、製造コストを抑制できる炊飯器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の炊飯器は、
炊飯物を収容する内鍋と、
上記内鍋を収納する本体と、
上記本体の上部に開閉自在に取り付けられると共に、蒸気吹出口を有する蓋体と、
上記蓋体に回動可能に取り付けられると共に、上記炊飯物を攪拌するための攪拌体と、
上記内鍋内で発生した蒸気を上記蒸気吹出口に導くための蒸気排出ダクトと、
上記蓋体に固定される一方、上記蒸気を希釈するための空気を送るファンと、
上記攪拌体および上記ファンを回転駆動する単一のモータと、
上記ファンからの上記空気を上記蒸気排出ダクト内に導くファンダクトと
を備えることを特徴としている。
炊飯物を収容する内鍋と、
上記内鍋を収納する本体と、
上記本体の上部に開閉自在に取り付けられると共に、蒸気吹出口を有する蓋体と、
上記蓋体に回動可能に取り付けられると共に、上記炊飯物を攪拌するための攪拌体と、
上記内鍋内で発生した蒸気を上記蒸気吹出口に導くための蒸気排出ダクトと、
上記蓋体に固定される一方、上記蒸気を希釈するための空気を送るファンと、
上記攪拌体および上記ファンを回転駆動する単一のモータと、
上記ファンからの上記空気を上記蒸気排出ダクト内に導くファンダクトと
を備えることを特徴としている。
尚、本明細書で、上方、下方、上側、下側、水平方向等の鉛直方向や水平方向に関する文言を使用した場合、それは、炊飯器が、水平面上に配置された状態での方向について言及しているものとする。
本発明によれば、炊飯物を攪拌するための攪拌体と、ファンからの空気を蒸気排出ダクト内に導くファンダクトとを備えるから、内鍋内の炊飯物を攪拌できると共に、蒸気をファンからの空気で希釈できる。したがって、上記攪拌体の攪拌時において炊飯物の温度を均一化等することができて、おいしい御飯を炊くことができると共に、蒸気排出口から排出される蒸気の温度を下げることができて、人が蒸気排出口から排出される蒸気で火傷等の怪我をすることを防止できる。
また、本発明によれば、蓋体に固定されると共に、蒸気希釈用の空気を生成するファンを駆動するモータに、攪拌体を回転駆動することを兼用させたから、従来と比較して、モータを一つ削減できる。したがって、蓋体を、コンパクトに構成できると共に、製造コストを低減できる。
また、本発明によれば、従来と比較して、モータを一つ削減できるから、蓋体の厚さおよび質量を小さくできて、炊飯器の開閉性を良くでき、デザインの自由度を大きくできる。
また、一実施形態では、
上記ファンは、遠心ファンであり、
上記モータの回転軸は、上記ファンの回転軸と同心であり、
上記モータの回転動力を、上記攪拌体に伝達すると共に、上記攪拌体の回転速度を、上記モータの回転速度よりも低くする動力伝達機構を備える。
上記ファンは、遠心ファンであり、
上記モータの回転軸は、上記ファンの回転軸と同心であり、
上記モータの回転動力を、上記攪拌体に伝達すると共に、上記攪拌体の回転速度を、上記モータの回転速度よりも低くする動力伝達機構を備える。
上記実施形態によれば、上記モータの回転動力を、動力伝達機構を介して攪拌体に伝達するようになっているから、ファンの中心軸を、攪拌体の中心軸に対して、攪拌体の中心軸に垂直な所望の方向に、所望の間隔をおいて位置させることができる。したがって、ファンの配置の自由度を格段に大きくすることができて、更にコンパクトな炊飯器を実現できる。
また、一実施形態では、
上記蓋体の上面は、
上記ファンに高さ方向に重なる第1面と、
上記第1面よりも下方に位置する第2面と、
上記第1面と上記第2面とを連結する段部と
を有し、
上記蒸気吹出口は、上記段部に存在している。
上記蓋体の上面は、
上記ファンに高さ方向に重なる第1面と、
上記第1面よりも下方に位置する第2面と、
上記第1面と上記第2面とを連結する段部と
を有し、
上記蒸気吹出口は、上記段部に存在している。
上記実施形態によれば、第2面が第1面よりも低くなっているから、遠心ファンの中心軸が、攪拌体の中心軸と略平行な構成を、コンパクトに実現できると共に、遠心ファンから吐出される遠心ファンの径方向の空気の流れを用いて、蒸気の希釈および排気を円滑かつ効率的に行うことができる。
また、一実施形態では、
上記攪拌体は、
上記蓋体の内側に上記蓋体に対して回転自在に取り付けられると共に、上記蓋体の下面に沿うように延在する棒状の回転体と、
上記蓋体に沿って延在する上方位置と、上記蓋体の上記下面に対して斜め下方に向かって起立した下方位置との間を、上記回転体上にある支点を中心にして上下方向に回転可能に上記回転体に取り付けられた攪拌アームと
を有している。
上記攪拌体は、
上記蓋体の内側に上記蓋体に対して回転自在に取り付けられると共に、上記蓋体の下面に沿うように延在する棒状の回転体と、
上記蓋体に沿って延在する上方位置と、上記蓋体の上記下面に対して斜め下方に向かって起立した下方位置との間を、上記回転体上にある支点を中心にして上下方向に回転可能に上記回転体に取り付けられた攪拌アームと
を有している。
内鍋内の温度を100℃程度に保って、沸騰を維持する炊き上げ工程においては、内鍋から大量に蒸気が排出されて、蒸気の希釈を行わなければならない一方、炊飯物を攪拌すると、炊飯物が痛んでしまうから、炊飯物を攪拌してはいけない。
ここで、従来の希釈機構と、攪拌機構とを有する炊飯器で、動力源であるモータを一体化すると、希釈を行う際に、自動的に炊飯物の攪拌が行われることになるから、従来の炊飯器では、これを避けるために、一方クラッチ等のスペースを有すると共に高価である動力遮断機構が必要不可欠になる。
これに対し、本実施形態によれば、攪拌アームを、蓋体に沿って延在する上方位置に存在させることができるから、攪拌アームを、上方位置に位置させることにより、攪拌アームが炊飯物と非接触になり、一方クラッチ等の動力遮断機構がなくても、蒸気の希釈時に、炊飯物が攪拌されることがない。したがって、上記実施形態によれば、動力の一体化を、格段に低コストかつコンパクトに実現できる。
本発明の炊飯器によれば、炊飯物を攪拌する攪拌機構と、蒸気を希釈する蒸気希釈機構とを有するにも拘わらず、コンパクトで、製造コストを抑制できる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の炊飯器の斜視図である。
図1に示すように、この炊飯器は、本体1と、蓋体2とを備え、本体1は、内鍋(図示せず)を収容する凹部(図示せず)を有している。上記蓋体2は、本体1の上部に、上記凹部の開口を開閉可能に取り付けられている。上記蓋体2は、本体1に設けられたラッチ機構(図示せず)により、本体1に係止されるようになっている。上記蓋体2は、蒸気吹出口8を有している。
上記本体1は、表示操作部3と、フックボタン4と、本体ハンドル5と、電源コード6とを有する。上記表示操作部3は、本体1の前面側に設けられている。上記表示操作部3は、液晶ディスプレイと、複数の操作ボタンとを有し、上記液晶ディスプレイには、調理モードや調理状況などが表示されるようになっている。ユーザーは、上記操作ボタンを適宜操作することによって、炊飯の制御を選択等できるようになっている。
上記フックボタン4は、本体1の前面側かつ上側に設けられている。上記フックボタン4が押圧されると、上記ラッチ機構が外れて、蓋体2が、スプリング(図示せず)の付勢力で上方に移動するようになっており、上記凹部の開口が現れるようになっている。上記本体ハンドル5は、本体1の後面側に回動自在に取り付けられている。また、上記電源コード6は、本体1の後面側かつ下側に接続されている。
図2は、図1のII−II線から見た炊飯器の縦断面図である。
図2に示すように、この炊飯器は、本体1と、内鍋10と、攪拌体11と、遠心ファンの一例としてのシロッコファン18と、ファン攪拌体兼用モータ19と、動力伝達機構20と、蒸気排気ダクト26と、ファンダクト27と、制御装置200とを備えている。また、この炊飯器は、ヒータ41,42と、内鍋温度センサ43とを備えている。
上記本体1は、外ケース1aと、この外ケース1a内に配置された内ケース(図示せず)とを有する。上記本体1内に内鍋10を収納すると、内ケースが内鍋10を保持するようになっている。上記内ケースは、耐熱性および電気絶縁性を有する材料で形成されている。上記制御装置200は、外ケース1aと、内ケースとの間の空間に配置されている。上記制御装置200は、マイクロコンピュータおよび入出力回路などからなっている。
上記内鍋10は、例えばアルミニウムなどの高熱伝導部材で形成されている。上記内鍋10の外面に加熱効率を向上させるステンレス等の磁性体を貼り付ける一方、内鍋10の内面に炊飯物の付着を防ぐためのフッ素樹脂をコーティングしている。上記内鍋10には、炊飯物としての米と水の混合物が収容されるようになっている。上記内鍋10は、その上部の開口の縁に環状のフランジ部10aを有している。
上記シロッコファン18は、蓋体2内に内蔵されている。上記シロッコファンの回転軸は、鉛直方向に延在している。上記ファン攪拌体兼用モータ19の回転軸55は、シロッコファン18の回転軸と同心になっている。上記シロッコファン18は、ファン攪拌体兼用モータ19の回転速度と同一の回転速度で回転駆動するようになっている。
上記動力伝達機構20は、第1プーリ50と、第2プーリ51と、回転軸14と、ベルト45とを有している。上記第1プーリ50は、ファン攪拌体兼用モータ19の回転軸55の外周面に固定されて、回転軸55と同期して回転するようになっている。また、上記回転軸14は、図示しない軸受等を介して蓋体2に回動自在に取り付けられている。上記回転軸14は、鉛直方向に延在している。上記第2プーリ51の直径は、第1プーリ50の直径よりも大きくなっている。上記第2プーリ51は、回転軸14の外周面に固定されて、回転軸14の回りを回転軸14と同期して回転するようになっている。上記ベルト45は、ゴムからなっている。上記ベルト45は、第1プーリ50と、第2プーリ51とに巻回されている。上記ベルト45において第1プーリ50と接触している部分は、静止摩擦力により第1プーリ50に対して相対移動不可になっており、ベルト45において第2プーリ51と接触している部分は、静止摩擦力により第2プーリ51に対して相対移動不可になっている。上記第1プーリ50の直径と、第2プーリ51の直径との比を適切に調整することにより、回転軸14の回転速度を、回転軸55の回転速度に対して適宜減速するようになっている。このようにして、動力伝達機構20で、ファン攪拌体兼用モータ19の回転動力を、攪拌体11に伝達すると共に、攪拌体11の回転速度を、ファン攪拌体兼用モータ19の回転速度よりも低くするようになっている。上記ファン攪拌体兼用モータ19は、攪拌体11およびシロッコファン18を回転駆動する単一のモータとなっている。
上記蓋体2は、外蓋21と、内蓋22とを有している。上記内蓋22は、円盤状の部材である。上記内蓋22は、円盤部22aと、円筒部22bと、環状のフランジ部22cとを有し、円盤部22aは、外蓋21の内鍋10側に着脱自在に取り付けられている。また、上記円筒部22bは、円盤部22aの外周縁から下方に延びている。また、上記フランジ部22cは、円筒部22bの下端縁から外方に延びている。上記内蓋22の外周に、環状の耐熱ゴム製のパッキン(図示せず)を着脱自在に取り付けている。上記パッキンは、蓋体2が閉じられたときに、内鍋10のフランジ部10aの上面に密着して、内鍋10と内蓋22との間をシールするようになっている。
上記攪拌体11は、耐熱樹脂製からなり、回転体36と、攪拌アーム37とを有する。上記回転体36は、蓋体2に対して回動自在に蓋体2の内鍋10側に取り付けられている。詳しくは、上記回転軸14は、内蓋22の略中央を貫通している。上記回転体36は、棒状の部材であって、上記回転体36の一端部は、内蓋22の内鍋10側に突出した回転軸14の下端部に、水平方向に延在するように取り付けられている。
上記攪拌アーム37は、一方向に延在していて、攪拌アーム37の一端部は、回転体36の他端部に関節である軸部13を介して取り付けられている。上記攪拌アーム37は、回転体36に、軸部13を中心にして、蓋体2に沿って延在する上方位置と、蓋体2の下面に対して斜め下方に向かって起立した下方位置との間を回動自在に取り付けられている。上記軸部13の近傍には、図示しないストッパが配置されている。上記攪拌アーム37は、上記ストッパにより、上記下方位置で回動が停止し、上記下方位置よりも下方に位置できないようになっている。
上記攪拌アーム37は、軸部13側とは反対側の端部に攪拌アーム側磁石16を有している。また、上記蓋体2は、磁石回転機構60を有している。上記磁石回転機構60は、ロータ30と、ロータ駆動部32とを有し、ロータ駆動部32は、ロータ30を回転駆動するようになっている。上記ロータ30には、蓋体側磁石31が取り付けられている。上記蓋体側磁石31は、ロータ30の回転に伴ってロータ30の回転方向に移動可能になっている。図2に示すように、上記蓋体側磁石31の環状の存在可能位置の一部は、内蓋22の円盤部22aに鉛直方向(上下方向)に重なっている。
図2は、攪拌アーム37が、上方位置にある状態を示している。上記攪拌アーム37は、係合凹部を有し、回転体36の側面は、係合凸部を有している。上記攪拌アーム37は、上方位置では、その係合凹部を回転体36の係合凸部に係合することによって、回転体36に保持されるようになっている。
上記蓋体側磁石31が、円盤部22aに鉛直方向に重なっている位置で、かつ、攪拌アーム37が上方位置にある状態において、攪拌アーム37を正方向(下側から見て時計回り)に回転させると、攪拌アーム37は、蓋体側磁石31と攪拌アーム側磁石16との間に働く磁気反発力によって、水平方向に回転体36から離れる方向に移動して、回転体36から離脱するようになっている。
また、上記蓋体側磁石31が、円盤部22aに鉛直方向に重なっている位置で、かつ、攪拌アーム37が上方位置にある状態において、攪拌アーム37を正方向と反対方向に回転させた場合、攪拌アーム37は、蓋体側磁石31と攪拌アーム側磁石16との間に磁気反発力が働いても、回転体36から離脱できないようになっている。
また、上記攪拌アーム37が、下方位置に存在する場合に、攪拌アーム37を、正方向と逆方向に所定以上の回転速度で回転させると、攪拌アーム37は、遠心力によって鉛直方向上方側の力を受けて、攪拌アーム37が鉛直方向上方側に移動するようになっている。そして、攪拌アーム37が鉛直方向上方側に移動する勢いで、攪拌アーム37の係合凹部が、回転体36の係合凸部を乗り越えて、攪拌アーム37が回転体36に係止するようになっている。このようにして、攪拌アーム37を上方位置に位置させることができるようになっている。
また、本実施形態では、攪拌アーム37の駆動と、シロッコファン18の駆動とが連携しているが、上記シロッコファン18は、攪拌アーム37が正方向(下側から見て時計回り)に回転している際には、空気を吐出しないようになっている一方、攪拌アーム37が正方向と逆方向(下側から見て反時計回り)に回転している際には、空気をファンダクト27の方に吐出するようになっている。
上記蒸気排出ダクト26は、蓋体2内に形成されている。上記蒸気排出ダクト26は、蓋体2が本体1の凹部を覆っている状態で、内蓋22の内鍋10内のスペースと、蒸気吹出口8とを連通するようになっている。上記蒸気排出ダクト26は、第1部分70と、第2部分71とを有し、第1部分70は、内蓋22の内鍋10側のスペースから鉛直方向上方に延在している一方、第2部分71は、第1部分70の鉛直方向上方の端部から蒸気吹出口8まで鉛直方向上方かつ水平方向に、水平方向に傾斜するように延在している。上記蒸気排出ダクト26は、内鍋10内で発生した蒸気を、内鍋10から蒸気吹出口8まで案内するようになっている。
上記ファンダクト27は、蓋体2内に位置している。上記ファンダクト27は、シロッコファン18の吹出口と、蒸気排出ダクト26の経路の途中の部分とを連通している。上記ファンダクト27は、シロッコファン18から蒸気希釈用の空気を蒸気排出ダクト26内に導く役割を担っている。上記ファンダクト27は、第1部分80と、第2部分81とを有し、第1部分80は、シロッコファン18の吹出口から水平方向に延在している一方、第2部分81は、第1部分80の上記吹出口側部分とは反対側から蒸気排出ダクト26まで、蒸気排出ダクト26側に行くにしたがって水平方向かつ鉛直方向上方側に水平方向に傾斜する方向に延在している。上記ファンダクト27の蒸気排出ダクト26への吹出口の中心軸は、水平方向に対して鉛直方向上方側に傾斜している。上記ファンダクト27の第2部分81の中心軸と、蒸気排出ダクト26の第2部分71の中心軸とは、略同一直線上に位置している。
上記ヒータ41,42は、本体1内の下側に配置され、内鍋10を加熱するようになっている。上記内鍋温度センサ43は、内鍋10の温度を検知するようになっている。また、この実施形態では、上記蓋体2の上面95は、第1面90と、第2面91と、段部93とを有し、第1面90は、シロッコファン18に高さ方向に重なっている。また、上記第2面91は、第1面90よりも下方に位置し、段部93は、第1面90と第2面91とを連結している。また、上記蒸気吹出口8は、段部に93存在している。
図3は、攪拌アーム37が自重により下方向に回動して、攪拌アーム37が下方位置にある状態を示す図である。上記攪拌アーム37の先端部は、この下方位置で、内鍋10内の底部に対して間隔をおいて位置している。上記攪拌アーム37は、下方位置で、本体1の所定の位置に収容されている内鍋10底部と接触しないようになっている。また、上記攪拌アーム37は、蓋体2が本体の凹部を塞いでいるときに、存在可能な全ての位置で、本体1の所定の位置に収容されている内鍋10に接触しないようになっている。
図4は、炊飯物を攪拌している最中の攪拌体11を示す図である。
尚、図4において、参照番号101は、炊飯物100のうち米が沈んで積み重なっている下部領域をさし、参照番号102は、炊飯物100の上側に位置する主に水が存在する上部領域をさしている。
上記攪拌アーム37の先端側が上部領域102に位置するように、攪拌アーム37を下方向に回動させて、攪拌アーム37を正方向とは逆方向に回転すると、攪拌アーム37により炊飯物100の上部領域102を攪拌できるようになっている。
また、上記羽根部11bの翼面のうちの攪拌アーム37の回転方向に面する翼面は、攪拌アーム37の先端側が上部領域102に位置する状態で、攪拌アーム37が正方向に回転すると、炊飯物100から下向きの反力を受けることが可能な形状になっている。したがって、攪拌アーム37を正方向に回転させると、攪拌アーム37は、回転しながら炊飯物100内に潜り込みながら下方向に回動するようになっている。そして、上記内鍋10内に収納された炊飯物100に攪拌アーム37を潜り込ませた状態で、炊飯物100を攪拌できるようになっている。
図5は、この炊飯器の制御ブロック図である。
図5に示すように、上記制御装置200には、消費電流検出部201、内鍋温度センサ43、磁気センサ204および表示操作部3から信号が入力されるようになっている。ここで、上記磁気センサ204は、回転する攪拌アーム37の先端側の攪拌アーム側磁石16の周方向の軌跡に重なるように、内蓋22の上側に配置されている。上記磁気センサ204により攪拌アーム側磁石16の磁気を検出し、攪拌アーム37の位置を検出できるようになっている。また、上記制御装置200は、ファン攪拌体兼用モータ19と、ロータ駆動部32と、表示操作部3と、ヒータ41,42を駆動する加熱回路202とに信号を出力するようになっている。
上記制御装置200は、加熱制御部200aと、攪拌制御部200bと、状態判定部200cと、炊飯物容量判定部200dとを有する。上記加熱制御部200aは、内鍋温度センサ40により検出された内鍋10の温度に基づいて、ヒータ41,42を制御するようになっている。また、上記攪拌制御部200bは、ファン攪拌体兼用モータ19を制御して攪拌アーム37を駆動させるようになっている。また、上記状態判定部200cは、消費電流検出部201および磁気センサ204からの信号に基づいて、内鍋10内の攪拌アーム37の状態や被加熱物の状態を判定するようになっている。また、上記炊飯物容量判定部200dは、消費電流検出部201からの信号を受けて、攪拌アーム37にかかっている負荷を算出して、内鍋10内の炊飯物の容量を判定するようになっている。
図6は、この炊飯器の一炊飯例での内鍋10内の温度変化を時系列的に示す図である。尚、図6の中段は、回転体36の回転方向を示し、図6の中段において、「正」は、下方から見て時計回りの正方向の回転を示し、「オフ」は、回転停止を示し、「逆」は、下方から見て反時計回りの逆方向の回転を示している。
図6に示すように、この炊飯例では、炊飯器が、洗い工程、吸水工程、立ち上げ工程、炊き上げ工程、蒸らし工程、保温工程を行うようになっている。以下、各工程についての説明を行うことにする。
<洗い工程>
まず、所定量の米と、洗米のための水とを内鍋10内に入れた後、攪拌制御部200bによりファン攪拌体兼用モータ19を制御して攪拌アーム37を正方向に回転させることにより炊飯物を攪拌して、状態判定部200cにより米の容量を判定する。次に、判定された米の容量に応じて、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を正方向に回転させることにより内鍋10内の炊飯物(米と水の混合物)を攪拌して、米粒の表面を初期研磨する。そして、初期研磨が終了すると、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を逆方向に回転させることにより攪拌アーム37を蓋体2側に引き上げて収容する。その後、内鍋10内の水のみを捨てて、新たに適量の水を内鍋10内に入れる水替え作業を行う。尚、この初期研磨は、水を入れ替えて複数回繰り返すこともできる。
まず、所定量の米と、洗米のための水とを内鍋10内に入れた後、攪拌制御部200bによりファン攪拌体兼用モータ19を制御して攪拌アーム37を正方向に回転させることにより炊飯物を攪拌して、状態判定部200cにより米の容量を判定する。次に、判定された米の容量に応じて、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を正方向に回転させることにより内鍋10内の炊飯物(米と水の混合物)を攪拌して、米粒の表面を初期研磨する。そして、初期研磨が終了すると、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を逆方向に回転させることにより攪拌アーム37を蓋体2側に引き上げて収容する。その後、内鍋10内の水のみを捨てて、新たに適量の水を内鍋10内に入れる水替え作業を行う。尚、この初期研磨は、水を入れ替えて複数回繰り返すこともできる。
<吸水工程>
上記<洗い工程>の水替え作業後の開始時に、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を正方向に回転させることにより炊飯物を攪拌して、状態判定部200cにより米の容量を判定することによりスタートする。
上記<洗い工程>の水替え作業後の開始時に、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を正方向に回転させることにより炊飯物を攪拌して、状態判定部200cにより米の容量を判定することによりスタートする。
次に、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を正方向に回転させることにより炊飯物を所定時間攪拌して、米粒表面の固形分(主にデンプン質)の所望量を水に溶出させる(図4の「残す研磨」における攪拌アーム37の駆動)。
詳しくは、米同士の擦り合わせや、米と攪拌アーム37との接触により、米粒表面部分を平滑にすると共に、削り取られた米表面の主にデンプン質を溶出させる。擦り合わせの期間は、水側に米のデンプン質を移行させる期間としてとらえることができる。削られた表面の成分は、アミロースやアミロペクチンを含むデンプン粒子であり、炊飯時のおねばに、デンプン粒子として含有させることができるので、炊き上がった米の表面の粘り物質量を多くすることができる。したがって、米飯の粘りを向上させることが可能となる。
また、この工程によって、米粒の表面を平滑にできるため、光が米の表面において反射され易くなって、米のツヤを向上できる。また、表面をコーティングするアミロペクチン量も多くなるので、炊飯後冷めてからのツヤも向上できる。なお、米から水中に溶出する溶出固形分としては、炊飯する米の性質によって、炊飯後に焦げ付きが起こらない量、または、炊飯後に黄変が起こらない量を選択する。
次に、加熱前に内鍋温度センサ40により内鍋10の初期温度を検出する(図4に示す「検温1」)。そして、加熱制御部200aによりヒータ41,42を制御して、設定された熱量で内鍋10を加熱する。このヒータ41,42による加熱中または加熱終了後、攪拌アーム37を正方向に回転させることにより米と水の混合物を攪拌して、加熱された米と水の混合物の温度分布を均一にする。このとき、攪拌アーム37を駆動するファン攪拌体兼用モータ19の消費電流を消費電流検出部201により検出して、その消費電流に基づいて、状態判定部200cにより米の容量を判定する。
次に、内鍋温度センサ40により内鍋10の温度を検出する(図4に示す「検温2」)。このとき、加熱前の内鍋10の初期温度と加熱後の内鍋10の温度との温度差および与えた熱量に基づいて、混合物容量判定部200dにより米と水の混合物の容量を判定する。
そして、ファン攪拌体兼用モータ19の消費電流に基づく米の容量と、内鍋10の温度変化に基づく米と水の混合物の容量を用いて、内鍋10の温度すなわち内鍋10内の混合物の温度が、オーバーシュートなどすることなく速やかに60℃になるように最適な条件を選択して、加熱制御部200aによりヒータ41,42を制御して内鍋10を加熱する。
この工程では、内鍋10の温度を検出する内鍋温度センサ40によりヒータ41,42の出力を調整し、内鍋10および内鍋10内の米と水の混合物が約58℃〜60℃となるまで加熱し、その約58℃〜60℃の温度を20分程度保持するようにする。
なお、この工程では、工程内において、攪拌アーム37を間欠的に回転させることにより(連続的に回転させてもよい)、内鍋10内の炊飯物を攪拌させて、内鍋10内の炊飯物の温度を約58℃〜60℃まで全領域で均一に上昇させて、その約58℃〜60℃の温度を20分程度保持してもよい。これにより、内鍋10内の炊飯物の温度は工程内において、全領域同じ温度となるため、内鍋10内のすべての米に、水をムラなく吸収させることができる。
また、この工程において58℃〜60℃の温度を、20分程度保持するもう一つの目的として、グルコース量の増量がある。60℃付近の温度にてグルコースを生成する酵素が最も活性化するとされる。したがって、58℃〜60℃の温度を長い時間保持した場合、次の<沸騰持続、炊き上げ工程>と<蒸らし工程>を経て炊き上げられたご飯が、とても甘みが感じられる仕上がりとなるのである。
<立ち上げ工程>
この工程では、内鍋10内の炊飯物(水と米の混合物)の上部領域に攪拌アーム37の先端側が位置するように、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を下方向に回動させて攪拌アーム37を逆方向に150rpmで回転させることにより、米と水の混合物の上部領域(内鍋10内の下側に米が沈んでその上側に主に水が存在する領域)を攪拌する。これにより、内鍋10内の米と水の混合物における温度分布を均一化でき、温度ムラが少なくなって、炊き上げられたご飯の仕上がりが良好になる。
この工程では、内鍋10内の炊飯物(水と米の混合物)の上部領域に攪拌アーム37の先端側が位置するように、攪拌制御部200bにより攪拌アーム37を下方向に回動させて攪拌アーム37を逆方向に150rpmで回転させることにより、米と水の混合物の上部領域(内鍋10内の下側に米が沈んでその上側に主に水が存在する領域)を攪拌する。これにより、内鍋10内の米と水の混合物における温度分布を均一化でき、温度ムラが少なくなって、炊き上げられたご飯の仕上がりが良好になる。
<沸騰持続、炊き上げ工程>
この工程では、攪拌アーム37を、逆方向に350rpmで回転させることにより、攪拌アーム37を、蓋体2側に引き上げると共に、上方位置に保持した後、攪拌アーム37を、逆方向に400rpmで回転させることによって、炊き上げによって内鍋10内に生じるおねばが、内鍋10内の上空間に溢れても、攪拌アーム37により半径方向外向におねばを飛ばして内鍋10内の下側に戻すようになっている(図4の「おねば返し」)。また、攪拌アーム37を逆方向に400rpmで回転させることによって、シロッコファン18から蒸気希釈用の空気を、ファンダクト27を介して蒸気排出ダクト26内に送って、内鍋10で生成されて蒸気排出ダクト26内を外部方向に移動している蒸気を、空気で希釈して、低温の気体を外部に排出するようになっている。このようにして、蒸気吹出口8から外部に排出される気体によって、人が火傷等の怪我をすることを防止している。そして、炊き上げにより内鍋10内の水が沸騰して無くなって、内鍋10の温度が100℃を越えて上昇したとき、炊き上げ運転を終了するようになっている。
この工程では、攪拌アーム37を、逆方向に350rpmで回転させることにより、攪拌アーム37を、蓋体2側に引き上げると共に、上方位置に保持した後、攪拌アーム37を、逆方向に400rpmで回転させることによって、炊き上げによって内鍋10内に生じるおねばが、内鍋10内の上空間に溢れても、攪拌アーム37により半径方向外向におねばを飛ばして内鍋10内の下側に戻すようになっている(図4の「おねば返し」)。また、攪拌アーム37を逆方向に400rpmで回転させることによって、シロッコファン18から蒸気希釈用の空気を、ファンダクト27を介して蒸気排出ダクト26内に送って、内鍋10で生成されて蒸気排出ダクト26内を外部方向に移動している蒸気を、空気で希釈して、低温の気体を外部に排出するようになっている。このようにして、蒸気吹出口8から外部に排出される気体によって、人が火傷等の怪我をすることを防止している。そして、炊き上げにより内鍋10内の水が沸騰して無くなって、内鍋10の温度が100℃を越えて上昇したとき、炊き上げ運転を終了するようになっている。
<蒸らし工程>
この工程では、上記<沸騰持続、炊き上げ工程>後に、炊き上げたご飯を蒸らして美味しくする。前半の5分間は、攪拌アーム37を逆方向に150rpmで回転させて、<沸騰持続、炊き上げ工程>の「おねば返し」を継続し、その後は攪拌アーム37を回転させない。
この工程では、上記<沸騰持続、炊き上げ工程>後に、炊き上げたご飯を蒸らして美味しくする。前半の5分間は、攪拌アーム37を逆方向に150rpmで回転させて、<沸騰持続、炊き上げ工程>の「おねば返し」を継続し、その後は攪拌アーム37を回転させない。
<保温工程>
この工程では、上記<蒸らし工程>の終了後、蓋体2側に引き上げられて上方位置にある状態で攪拌アーム37を逆方向に400rpmで回転させることにより、内鍋10内の上方空間の雰囲気を攪拌する。これにより、内鍋10内の温度を急速に低下させ、高温下でご飯が劣化するのを防止する。
この工程では、上記<蒸らし工程>の終了後、蓋体2側に引き上げられて上方位置にある状態で攪拌アーム37を逆方向に400rpmで回転させることにより、内鍋10内の上方空間の雰囲気を攪拌する。これにより、内鍋10内の温度を急速に低下させ、高温下でご飯が劣化するのを防止する。
尚、一試験例では、<保温工程>で攪拌アーム37を回転させない場合、内鍋温度センサ40により検出された内鍋10の温度が90℃から70℃まで下がるのに約4時間かかったのに対して、<保温工程>で攪拌アーム37を回転させた場合、内鍋10の温度が90℃から70℃まで下がるのに約1.5時間しかかからず、<保温工程>で攪拌アーム37を回転させた場合、保温工程に要する時間を約2.5時間大幅に短縮することができた。
上記実施形態の炊飯器によれば、炊飯物を攪拌するための攪拌体11と、シロッコファン18からの空気を蒸気排出ダクト26内に導くファンダクト27とを備えるから、内鍋10内の炊飯物を攪拌できると共に、蒸気をシロッコファン18からの空気で希釈できる。したがって、上記攪拌体11の攪拌時において炊飯物の温度を均一化等することができて、おいしい御飯を炊くことができると共に、蒸気排出口8から排出される蒸気の温度を下げることができて、人が蒸気排出口8から排出される蒸気で火傷等の怪我をすることを防止できる。
また、上記実施形態の炊飯器によれば、蓋体2に固定されると共に、蒸気希釈用の空気を生成するシロッコファン18を駆動するファン攪拌体兼用モータ19に、攪拌体11を回転駆動することを兼用させたから、従来と比較して、モータを一つ削減できる。したがって、蓋体2を、コンパクトに構成できると共に、製造コストを低減できる。
また、上記実施形態の炊飯器によれば、従来と比較して、モータを一つ削減できるから、蓋体2の厚さおよび質量を小さくできて、炊飯器の開閉性を良くできると共に、デザインの自由度を大きくできる。
また、上記実施形態の炊飯器によれば、ファン攪拌体兼用モータ19の回転動力を、動力伝達機構20を介して攪拌体11に伝達するようになっているから、シロッコファン18の中心軸を、攪拌体11の回転軸14に対して、攪拌体11の回転軸14に垂直な所望の方向に、所望の間隔をおいて位置させることができる。したがって、シロッコファン18の配置の自由度を格段に大きくすることができて、更にコンパクトな炊飯器を実現できる。
また、上記実施形態の炊飯器によれば、蓋体2の上面95の第2面91が第1面90よりも低くなっているから、シロッコファン18の回転軸55が、攪拌体11の回転軸14と略平行な構成を、コンパクトに実現できると共に、シロッコファン18から吐出されるシロッコファン18の径方向の空気の流れを用いて、蒸気の希釈および排気を円滑かつ効率的に行うことができる。
また、上記実施形態の炊飯器によれば、シロッコファン18と、攪拌体11との動力の一体化を、格段に低コストかつコンパクトに実現できる。詳しくは、内鍋10内の温度を100℃程度に保って、沸騰を維持する炊き上げ工程においては、内鍋10から大量に蒸気が排出されて、蒸気の希釈を行わなければならない一方、炊飯物を攪拌すると、炊飯物が痛んでしまうから、炊飯物を攪拌してはいけない。
ここで、従来の希釈機構と、攪拌機構とを有する炊飯器で、動力源であるモータを一体化すると、希釈を行う際に、自動的に炊飯物の攪拌が行われることになるから、従来の炊飯器では、これを避けるために、一方クラッチ等のスペースを有すると共に高価である動力遮断機構が必要不可欠になる。
これに対し、本実施形態によれば、攪拌アーム37を、蓋体2に沿って延在する上方位置に存在させることができるから、攪拌アーム37を、上方位置に位置させることにより、攪拌アーム37が炊飯物と非接触になり、一方クラッチ等の動力遮断機構がなくても、蒸気の希釈時に、炊飯物が攪拌されることがない。したがって、上記実施形態によれば、動力の一体化を、格段に低コストかつコンパクトに実現できるのである。
尚、上記実施形態の炊飯器では、ファンが、シロッコファン18であったが、この発明では、ファンは、ターボファン、サイレントファン、リミットロードファン等のシロッコファン以外の遠心ファンであっても良く、また、ファンは、軸流ファン、斜流ファン、横断流ファンであっても良い。
また、上記実施形態の炊飯器では、攪拌体11が、回転体36と、攪拌アーム37とからなり、攪拌アーム37を、上方位置と、下方位置とに選択的に配置できる構成であったが、この発明では、攪拌体は、蓋から垂直に延在する回転軸の先端にプロペラ型の攪拌翼が存在する構成であっても良く、一方クラッチ等の動力の伝達遮断機構によって、動力の伝達および遮断を適宜行う構成であっても良い。また、この攪拌体は、内鍋の底に形成された凹部または凸部に嵌りこんだ回転翼部を有し、回転翼部が、内鍋の外部に配置された回転部の回転によって変動する磁場に基づいて、回転する構成であっても良い。
また、上記実施形態の炊飯器では、蓋体2の上面95が、互いに高さが異なる第1面90と、第2面91とを有して、蒸気吹出口8が、第1面90と、第2面91とを連結する段部93に形成されていたが、この発明では、ファンに鉛直方向に重なる蓋体の上面の第1面と、攪拌体の回転軸に径方向に重なる蓋体の上面の第2面との高さが、同一であっても良く、蒸気吹出口は、段部に形成されなくても良い。
また、上記実施形態の炊飯器では、ベルト45に歯が存在していなかったが、この発明では、ベルトは、歯付ベルトであっても良く、プーリに、ベルトの発明に係合する突起が存在していても良い。
また、上記実施形態の炊飯器では、動力伝達機構が、第1プーリと、第2プーリとの直径の違いによって、ファンの回転速度に対して攪拌体の回転速度を低減するようにしたが、この発明では、平行軸歯車減速機、遊星歯車減速機、ウォーム減速機、ベベルギア減速機、ヘリカル減速機またはハイポイド減速機等の歯車減速機を用いて、ファンの回転速度に対して攪拌体の回転速度を適宜調整するようにしても良い。また、この発明では、ボール減速機や、ローラ減速機等のトラクションドライブ型の減速機を用いて、ファンの回転速度に対して攪拌体の回転速度を適宜調整するようにしても良い。
1 本体
2 蓋体
8 蒸気吹出口
10 内鍋
11 攪拌体
18 シロッコファン
19 ファン攪拌体兼用モータ
20 動力伝達機構
26 蒸気排気ダクト
27 ファンダクト
36 回転体
37 攪拌アーム
90 第1面
91 第2面
93 段部
95 蓋体の上面
2 蓋体
8 蒸気吹出口
10 内鍋
11 攪拌体
18 シロッコファン
19 ファン攪拌体兼用モータ
20 動力伝達機構
26 蒸気排気ダクト
27 ファンダクト
36 回転体
37 攪拌アーム
90 第1面
91 第2面
93 段部
95 蓋体の上面
Claims (4)
- 炊飯物を収容する内鍋と、
上記内鍋を収納する本体と、
上記本体の上部に開閉自在に取り付けられると共に、蒸気吹出口を有する蓋体と、
上記蓋体に回動可能に取り付けられると共に、上記炊飯物を攪拌するための攪拌体と、
上記内鍋内で発生した蒸気を上記蒸気吹出口に導くための蒸気排出ダクトと、
上記蓋体に固定される一方、上記蒸気を希釈するための空気を送るファンと、
上記攪拌体および上記ファンを回転駆動する単一のモータと、
上記ファンからの上記空気を上記蒸気排出ダクト内に導くファンダクトと
を備えることを特徴とする炊飯器。 - 請求項1に記載の炊飯器において、
上記ファンは、遠心ファンであり、
上記モータの回転軸は、上記ファンの回転軸と同心であり、
上記モータの回転動力を、上記攪拌体に伝達すると共に、上記攪拌体の回転速度を、上記モータの回転速度よりも低くする動力伝達機構を備えることを特徴とする炊飯器。 - 請求項2に記載の炊飯器において、
上記蓋体の上面は、
上記ファンに高さ方向に重なる第1面と、
上記第1面よりも下方に位置する第2面と、
上記第1面と上記第2面とを連結する段部と
を有し、
上記蒸気吹出口は、上記段部に存在していることを特徴とする炊飯器。 - 請求項1から3までのいずれか一項に記載の炊飯器において、
上記攪拌体は、
上記蓋体の内側に上記蓋体に対して回転自在に取り付けられると共に、上記蓋体の下面に沿うように延在する棒状の回転体と、
上記蓋体に沿って延在する上方位置と、上記蓋体の上記下面に対して斜め下方に向かって起立した下方位置との間を、上記回転体上にある支点を中心にして上下方向に回転可能に上記回転体に取り付けられた攪拌アームと
を有していることを特徴とする炊飯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011137491A JP2013000515A (ja) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | 炊飯器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011137491A JP2013000515A (ja) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | 炊飯器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013000515A true JP2013000515A (ja) | 2013-01-07 |
Family
ID=47669701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011137491A Withdrawn JP2013000515A (ja) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | 炊飯器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013000515A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016531548A (ja) * | 2013-09-25 | 2016-10-13 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 澱粉含有食品の澱粉老化を低減させるための装置及び方法 |
CN112401634A (zh) * | 2020-11-25 | 2021-02-26 | 贵州省人民医院 | 一种米汤分离装置及使用方法 |
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-
2011
- 2011-06-21 JP JP2011137491A patent/JP2013000515A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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