JP2016501810A - 不透明材料、着色材料および半透明材料をテクスチャー処理する方法 - Google Patents

不透明材料、着色材料および半透明材料をテクスチャー処理する方法 Download PDF

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Abstract

ガラスセラミック製品を改質する方法、およびそれにより生成されるガラスセラミック製品。方法は、未損傷表面を有するガラスセラミック製品を提供する工程、未損傷表面に化学エッチング液を塗布する工程、および化学エッチング液を除去する工程を含む。化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.01μm〜約2μmの深さが除去されるように未損傷表面を改質する。化学エッチング液はガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、低下光沢度と目標粗さを有する粗化表面を形成する。

Description

優先権
本出願は、米国特許法第119条に基づき、2012年11月2日に出願された米国仮特許出願第61/721797号明細書の優先権を主張するものであり、本出願はその仮特許出願の内容を根拠としており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示はガラスセラミック製品の改質方法に関し、より詳しくは、ガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を塗布することにより、その表面を改質する方法に関する。
電子デバイスにおけるガラスセラミックの使用は急速に普及しつつある。電子デバイスにおけるガラスおよびガラスセラミックの使用により、そのようなデバイスの機能、触感および外観に顕著な影響を及ぼす光学特性および表面テクスチャーが与えられる。特に、近年、ガラスおよびガラスセラミック表面の外観(例えば、光沢度、表面粗さおよび防眩性)について、消費者の要求を満たすことが重要になってきている。
使用時のガラスセラミック表面の周囲環境からの眩輝および/または反射を減少させるために、また滑らかな触感を付与するために、1)反射防止(以下、「AR」)コーティングの付与、および2)防眩(以下、「AG」)処理の付与を含む、いくつかの方法を使用し得る。ARコーティングは、ガラスセラミックの表面と周囲環境の屈折率の差を減少させる。AG処理は、ガラスセラミック表面の粗化により、反射を異なる方向に散乱させる。通常、同程度の性能を得るのに、ARコーティングはAG処理よりコストがかかる。さらに、ARコーティングは一般に滑らかであり、触感は未処理の表面と変わらない。ガラスセラミックの表面眩輝もまた、そのような表面の粗化によって減少させることができ、それは次の方法、ガラスセラミック表面を1)コーティングする、2)サンドブラスト処理する、および3)化学エッチングする方法により達成し得る。AGコーティングでは、表面は、有機または非有機の液滴または粒子でコーティングされる。そのようなコーティングは、散乱性を付与することができるものの、通常、擦過にはあまり強くない。
現在のところ、ガラスセラミックの光沢を粗化により低下させるには、まず、ガラスセラミックの表面に物理的な表面損傷処理(例えば、サンドブラスト)を施し、その後、HFにより表面を化学的にエッチングする。物理的な表面損傷処理は、粗く、かつ/または損傷したガラスセラミック表面を作り出すために使用され、化学的なエッチングは、粗く、かつ/または損傷したガラスセラミック表面を研磨し強化するために使用される。この併用法によって、光沢度が30%〜90%で、粗さ(すなわち、Ra)が0.1〜20μmのガラスセラミック表面を作り出し得る。
しかしながら、これらの方法には、1)2工程を必要とすることから、この方法は、ガラスセラミック表面に物理的損傷を加えなければ表面光沢を調節することができず、化学エッチングは研磨と強化の目的でのみ使用される(光沢を操作するためには使用されない)、2)この方法は、表面粗さや光沢などのガラスセラミック表面の表面特性を精密には制御できない、および3)サンドブラストにより引き起こされるガラスセラミック表面の物理的損傷は、ガラスセラミックの表面に永久的な損傷を与え、この基材の強度を著しく低下させ、そのような強度の低下は化学エッチング処理により完全に回復させることができ得ない、などのいくつかの制約と欠点が含まれる。
したがって、ガラスセラミックの表面の外観および触感を改質する代替の方法の必要性が依然存在している。
一実施形態では、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質する方法を開示する。この方法は、未損傷表面と初期光沢度を有するガラスセラミック製品を提供する工程、そのガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を、約5秒〜15分未満のエッチング時間塗布する工程、および化学エッチング液を除去する工程を含む。化学エッチング液は、フッ化水素酸と無機フッ化物塩とを混合して調製される。化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.01μm〜約20μmの深さが除去されるように、未損傷表面を改質する。さらに、化学エッチング液はガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、低下光沢度および目標粗さを有する粗化表面を形成する。化学エッチング液は、その後、粗化表面から除去される。
別の実施形態では、主非晶質相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面を改質する方法を開示する。この方法は、未損傷表面と初期光沢度を有するガラスセラミック製品を提供する工程、そのガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を、約5秒〜15分未満のエッチング時間塗布する工程、および粗化表面から化学エッチング液を除去する工程を含む。化学エッチング液は、フッ化水素酸とフッ化アンモニウム塩とを混合して調製される。化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.01μm〜約20μmの深さが除去されるように、未損傷表面を改質する。化学エッチング液はまた、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、60°で約1%〜約30%の低下光沢度、および約150RMS(nm)〜約800RMS(nm)の目標粗さを有する粗化表面を形成する。
さらに別の実施形態では、主結晶相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面を改質する方法を開示する。この方法は、未損傷表面と初期光沢度を有するガラスセラミック製品を提供する工程、そのガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を、約5秒〜15分未満のエッチング時間塗布する工程、および粗化表面から化学エッチング液を除去する工程を含む。化学エッチング液は、フッ化水素酸を含む。化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.01μm〜約20μmの深さが除去されるように、未損傷表面を改質する。化学エッチング液はまた、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、低下光沢度および目標粗さを有する粗化表面を形成する。
本明細書に記載の実施形態のさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明に記載するが、当業者には、その説明から部分的には容易に明らかになるか、あるいは、以下の詳細な説明、特許請求の範囲および添付の図面を含む本明細書に記載の実施形態を実施することによって認識されるであろう。
以上の概要と以下の詳細な説明では共に各種実施形態を記載しているが、これらは、特許請求の範囲に記載した主題の性質と特徴を理解するための概要または枠組みを提供しようとするものであることは理解されるべきである。添付の図面は、各種実施形態をさらに深く理解するために含まれており、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本明細書に記載の各種実施形態を説明するものであり、その説明と共に、請求項に記載の主題の原理および作用を説明するのに役立つ。
図1は、酸の膜をガラスセラミック基材の表面に塗布するためのカーテン塗布装置の透視図である。 図2は、主結晶相を有するガラスセラミック基材の、除去深さ(μm)と60°における光沢度(%)との関係を示すグラフである。 図3は、ワンステップエッチングで得られた、60°の光沢度(%)が変化している、主結晶相を有するガラスセラミック基材の画像である。 図4は、主結晶相を有するガラスセラミック基材について、各種濃度(1.5M、1Mおよび0.5M)のHFとHSO(0.9M)とを含む化学エッチング液を使用したワンステップエッチングで得られた、エッチング時間(分)と60°の光沢度(%)との関係を示すグラフである。 図5は、主結晶相を有するガラスセラミック基材について、各種濃度のHF(%)とNHF(%)を含む化学エッチング液を使用したワンステップエッチングで得られた、60°の光沢度(%)の等高線を示すプロットである。 図6は、主非晶質相を有するガラスセラミック基材について、各種濃度(10%、15%)のフッ化水素アンモニウムとプロピレングリコール(10%)を含む化学エッチング液を使用したワンステップエッチングで得られた、エッチング時間(分)と60°の光沢度(%)との関係を示すグラフである。 図7は、主非晶質相を有するガラスセラミック基材について、各種濃度のHF(%)とNHF(%)を含む化学エッチング液を使用したワンステップエッチングで得られた、60°における光沢度(%)の等高線を示すプロットである。 図8は、主非晶質相を有するガラスセラミック基材について、化学エッチング液を使用したワンステップエッチングで得られた60°での光沢度(%)と除去の深さ(nm)との関係を示すグラフである。 図9は、主非晶質相のガラスセラミック基材について、化学エッチング液を使用したワンステップエッチングで得られた粗さrms(nm)と60°の光沢度(%)との関係を示すグラフである。
本開示の実施形態は、ガラスセラミック製品の未損傷表面の改質方法に関する。一実施形態では、この方法は、未損傷表面と初期光沢度を有するガラスセラミック製品を提供する工程、そのガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を、約5秒〜15分未満のエッチング時間塗布して粗化表面を形成する工程、およびその粗化表面から化学エッチング液を除去する工程を含む。ここで、そのような方法について詳細に記載する。より具体的には、未損傷表面と初期光沢度を有するガラスセラミック製品を提供する実施形態について、詳細に記載する。その後、未損傷表面に化学エッチング液を塗布する実施形態、および粗化表面から化学エッチング液を除去する実施形態について記載する。
I.ガラスセラミック製品の準備
ガラスセラミック製品を準備する実施形態を開示する。米国特許第5,491,115号明細書(この内容全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、ガラスセラミックは、ガラス前駆体の少なくとも一部全体が、実質的に一様なパターンで熱的に発達した、少なくとも1つの結晶相を有する材料である。少なくとも1つの結晶相を有することに加えて、ガラスセラミックはまた非晶質相も有する。ガラスセラミックは、食物の調理や給仕で、また電子デバイスで使用される製品の製造を含む様々な領域で使用されている。ガラスセラミック材料は、1)一般に核化剤を含む原料混合物を溶融してガラスを製造する工程、2)ガラスから製品を形成し、ガラスをその転移範囲未満の温度に冷却する工程、および3)適切な処理によりガラス製品を結晶化(すなわち、「セラミック化」)させる工程により、一般に製造される。ガラスセラミックは、無孔性、高強度性、半透明性、強靭性、不透明性、着色性および乳白色性などの多様な特性を有する一連の材料を提供する。そのような特性は、基材ガラス組成の選択、ならびに基材ガラスの熱処理および結晶化の制御により提供され得る。好適なガラスセラミック製品の例としては、次のガラスセラミック系、1)LiO−Al−SiO系(すなわち、LAS系)、2)MgO−Al−SiO系(すなわち、MAS系)、および3)ZnO−Al−SiO系(すなわち、ZAS系)から形成されたものが挙げられる。
好適な、透明、半透明または不透明のガラスセラミック製品の例としては、LAS系ガラスセラミック製品、すなわちリチウムアルミノシリケートガラスセラミック製品が挙げられる。米国特許第5,491,115号明細書に記載されているように、LAS系は、一般に、1)透明ベータ石英固溶体、または2)不透明ベータスポジュメン固溶体(セラミック化温度に依存する)を主結晶相として含む、高度に結晶化したガラスセラミックを提供し得る。そのようなLAS系ガラスセラミックの外観は、セラミック化条件、例えば熱処理を変えることにより変化させ得る。したがって、透明、半透明または不透明なガラスセラミック(これは、水のような無色透明、半透明、不透明、白色、または種々に着色されたものであり得る)を得ることができる。より具体的には、LAS系の透明ガラスセラミックは、米国特許第5,491,115号明細書に記載されているように、通常は約900℃を超えない、比較的低い温度で前駆体ガラスをセラミック化することにより得ることができる。さらに、その同じガラスを、約1150℃という、より高い温度でセラミック化すると、不透明のベータスポジュメン結晶相を形成し得る。そのような高温では、小さなベータ石英結晶はベータスポジュメン結晶に変わり、成長し、それにより生成物は不透明になり得る。
好適な半透明または不透明のリチウムアルミノシリケートガラスセラミック製品のさらなる例については、国際公開第2012/075068号に記載されており、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。国際公開第2012/075068号に記載されているように、半透明または不透明のシリケート結晶含有ガラスセラミックは、酸化物基準の重量パーセントで、40〜80%のSiO、2〜30%のAl、2〜10%のLiO、0〜8%のTiO、0〜3%のZrO、0〜2%のSnO、0〜7%のBrO、0〜4%のMgO、0〜12%のZnO、0〜8%のBaO、0〜3%のCaO、0〜6%のSrO、0〜4%のKO、2%までのNaO、0〜1.0%のSb、0〜0.25%のAg、0〜0.25%のCeC、0.8mol%を超える量のLi+NaO/Al+Bの組合せ、および少なくとも3.0mol%の量のTiO+ZrO+SnOの組合せを含む。そのようなシリケート結晶含有ガラスセラミックは、一般に、a)酸化物基準の重量パーセントで、40〜80%のSiO、2〜30%のAl、5〜30%のNaO、0〜8%のTiO、0〜12%のZrO、0〜2%のSnO、0〜7%のB、0〜4%のMgO、0〜6%のZnO、0〜8%のBaO、0〜3%のCaO、0〜6%のSrO、0〜4%のKO、0〜2%のLiO、0〜1.0%のSb、0〜0.25%のAg、0〜0.25%のCeO、0.8mol%を超える量のNaO/Al+Bの組合せ、および少なくとも3.0mol%の量のTiO+ZrO+SnOの組合せを含む組成を有する、ガラス製品用のバッチを溶融させ、ダウンドローする工程、b)ガラスの歪み点よりも十分に高い温度を示すLi含有塩の浴中に、ガラス製品を入れ、NaイオンのLiによるイオン交換が、実質的にガラス製品の全体にわたって完了するのに十分な時間、ガラスシートを保持することにより、ガラス製品をイオン交換する工程、c)リチウムアルミノシリケート(ベータスポジュメンおよび/またはベータ石英固溶体)、リチウムメタシリケートおよび/またはリチウムジシリケート相を主シリケート結晶相として含み、SiO−R−LiO/NaO−TiO系のガラスセラミック組成を示す、ガラスセラミックを生成させるのに十分な時間、約550〜1100℃の温度でガラスをセラミック化する工程、およびd)ガラスセラミック製品を室温にまで冷却する工程により生成させることができる。
国際公開第2012/075068号にも記載されているが、スポジュメン結晶相を主とし、ルチル結晶相を従として含む不透明のガラスセラミック製品を開示する。そのような不透明のガラスセラミック製品は、基本的なSiO−Al−NaO系の前駆体ガラスから生成し得る。より具体的には、重量パーセントで次のバッチ組成、58.8%のSiO、21.5%のAl、13.6%のNaO、0.3%のSnOおよび4.3%のTiOを有する、単純なナトリウムアルミノシリケートガラスを製造し得る。このガラスは、1バッチ分を調合し、混合し、白金るつぼ中において1650℃で溶融し、その後、650℃で焼鈍し得る。その後、このガラスを切断し、研磨し、75重量%のLiSOおよび25重量%のNaSOを含む組成物からなる溶融塩浴に入れ、800℃で2時間保持し得る。この時間と温度は、LiとNaをイオン交換させ、かつガラスの厚さ全体にわたって内部核化および結晶化を生起させるのに十分であり得る。すなわち、イオン交換とセラミック化が溶融塩浴中で同時に起こり得る。得られるガラスセラミック製品は、光沢表面を有する白色ガラスセラミックであり得る。さらに、そのような白色のガラスセラミック製品は、主結晶相としてリチウムアルミノシリケートを含み得る。より具体的には、そのような白色ガラスセラミック製品は、主結晶相としてベータスポジュメンを、従結晶相としてルチルを、および非晶質相を含み得る。
さらに、米国特許出願公開第2013/0136909号明細書に記載されているように、Corning(登録商標)Gorilla(登録商標)Glass(Corning Incorporated、Corning、NY)は、アルカリアルミノシリケートガラスの一例である。そのような刊行物はまた、アルミノシリケートガラス製品から着色ガラス製品を作る方法を開示している。米国特許出願公開第2013/0136909号明細書の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
好適なガラスセラミック製品のさらなる例として、MAS系ガラスセラミック製品、すなわち、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスセラミック製品が挙げられる。米国特許第7,465,687号明細書(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、MAS系は一般にコーディエライトを主結晶相とするガラスセラミック製品を提供し得る。そのようなガラスセラミック製品はまた、従結晶相として、1)例えばチタン酸マグネシウム、チタン酸アルミニウムおよびこれらの組合せを含むチタン酸塩などの針状結晶相、ならびに/または2)例えばエンスタタイトおよび/またはアノーサイトなどの、層状の双晶化が可能なセラミック化合物を含み得る。1つ以上の実施形態では、そのようなガラスセラミック製品は、50〜80体積%のコーディエライト、8〜20体積%の従の針状相、および20体積%までの層状の双晶化が可能なセラミック化合物を含み得る。さらなる実施形態では、ガラスセラミック製品は、重量%で、35〜50%のSiO2、10〜35%のAl2O3、10〜25%のMgO、7〜20%のTiO2、5%までのCaO、10%までのSrOおよび5%までのFを有する組成物(ただし、CaO+SrOは少なくとも0.5%である)から形成され得る。
好適なガラスセラミック製品のさらなる例として、ZAS系ガラスセラミック製品、すなわち、酸化亜鉛アルミノシリケートガラスセラミック製品が挙げられる。米国特許第6,936,555号明細書(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、ZAS系は一般に主結晶相として六方晶系ZnO結晶を示す、透明ガラスセラミック製品を提供し得る。1つ以上の実施形態で、そのようなガラスセラミック製品は少なくとも15重量%の六方晶系ZnO結晶を含み得る。さらなる実施形態では、そのようなガラスセラミック製品は、全結晶化度としてZnO結晶が15〜35%の範囲の値を含み得る。別の実施形態では、ガラスセラミック製品は、重量%で25〜50%のSiO、0〜26%のAl、15〜45%のZnO、0〜25%のKO、0〜10%のNaO、0〜32%のGa、KO+NaO>10%、およびAl+Ga>10%を含む組成物から形成され得る。
いくつかの実施形態では、ガラスセラミック製品は透明、半透明または不透明である。特定の一実施形態では、ガラスセラミック製品は白色である。他の特定の実施形態では、ガラスセラミック製品は黒色である。他の実施形態では、ガラスセラミック製品はリチウムアルミノシリケートガラスセラミック製品、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスセラミック製品または酸化亜鉛アルミノシリケートガラスセラミック製品である。
いくつかの実施形態では、ガラスセラミック製品は主結晶相を有する。本明細書では、「主結晶相」という用語は、30体積%以上の結晶化度を有するガラスセラミックをいう。特定の一実施形態では、ガラスセラミック製品は約90体積%の結晶化度を有する。あるいは、別の実施形態では、ガラスセラミック製品は主非晶質相を有する。本明細書では、「主非晶質相」または「主ガラス相」という用語は、同義語として使用され、30体積%未満の結晶化度を有するガラスセラミックのことをいう。特定の一実施形態では、ガラスセラミック製品は約95体積%の非晶質相を有する。
いくつかの実施形態では、ガラスセラミック製品は未損傷表面を有する。しかしながら、ガラスセラミック製品はまた、2つ以上の未損傷表面を含み得る。本明細書では、「未損傷表面(non−dameged surface)」および「未損傷表面(non−dameged surfaces)」という用語は、物理的損傷(例えば、サンドブラスト)を受けていないガラスセラミック製品の1つまたは複数の表面をいう。ガラスセラミック製品の1つまたは複数の表面に対するそのような物理的損傷は、ガラスセラミック製品の強度を低下させる。したがって、物理的損傷を受けたガラスセラミック製品は、物理的損傷を受けていないガラスセラミック製品と比較して強度の低下を示す。いくつかの実施形態では、ガラスセラミック製品は物理的損傷を受けていない。さらなる実施形態では、ガラスセラミック製品は強度の低下を示さない。より具体的には、いくつかの実施形態では、ガラスセラミック製品に、低下光沢度および目標粗さを有する粗化表面を形成することにより、ガラスセラミック製品の表面強度が維持され、かつ/または改善される。
いくつかの実施形態では、ガラスセラミック製品はある初期光沢度を有する。本明細書では、「一般光沢」および「光沢」という用語は、ASTM手順D523(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)などの標準(例えば、認定された黒色ガラス標準)に対して較正された、正反射率の測定をいう。一般光沢の測定は、通常、光の入射角20°、60°および85°で行われるが、最も一般的に使用される光沢測定は、60°で行われる。さらに、本明細書では、「初期光沢度」という用語は、化学エッチング液で処理される前に測定された光沢度をいう。例えば、ガラスセラミック製品においては、60°の初期光沢度は、約80%〜約100%、約85%〜約95%、または約90%であり得る。
II.未損傷表面への化学エッチング液の塗布
ガラスセラミック製品の未損傷表面へ化学エッチング液を塗布する実施形態を開示する。結晶相および非晶質相の両方を有するというガラスセラミックの特有性のために、化学エッチング剤、例えば化学エッチング液により、それぞれの相で異なるエッチングおよび/または異なる改質が可能になる。異なるエッチングとは、ガラスセラミック製品の結晶相および非晶質相が、同一の化学エッチング剤および/または化学エッチング液により、異なる速度でエッチングされ、かつ/または改質される特質のことをいう。主結晶相を有するガラスセラミック製品と主非晶質相を有するガラスセラミック製品に共に適した化学エッチング液に関しては、いくつかの実施形態では、化学エッチング液はフッ化水素酸(すなわち、HF)と無機フッ化物塩(すなわち、無機カチオンのXおよびF)を混合することによって調製される。
フッ化水素酸については、化学エッチング液は、約0.2%(重量/重量)〜約10%(重量/重量)のフッ化水素酸、約0.5%(重量/重量)〜約6%(重量/重量)のフッ化水素酸、約1%(重量/重量)〜約5%(重量/重量)のフッ化水素酸、または約3%(重量/重量)〜約4%(重量/重量)のフッ化水素酸を含み得る。言い換えれば、化学エッチング液は、約0.5M〜約1.5M、約0.75M〜約1M、または約1Mの濃度を有するフッ化水素酸を含み得る。無機フッ化物塩については、化学エッチング液は、約1%(重量/重量)〜約30%(重量/重量)の無機フッ化物塩、約10%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)の無機フッ化物塩、または約15%(重量/重量)〜約20%(重量/重量)の無機フッ化物塩を含み得る。好適な無機フッ化物塩の例としては、フッ化アンモニウム(すなわち、NHF)、フッ化水素アンモニウム(すなわち、NHF・HF、以下、「ABF」)、バッファードフッ化水素酸(以下、「BHF」という)、フッ化ナトリウム(すなわち、NaF)、フッ化水素ナトリウム(すなわち、NaHF)、フッ化カリウム(すなわち、KF)、フッ化水素カリウム(すなわち、KHF)、およびこれらの組合せが挙げられる。
特に、主非晶質相を有するガラスセラミック製品に関しては、エッチング挙動はガラス製品のそれと類似であり得る。したがって、主非晶質相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面に異なるエッチングおよび/または改質を施すには、化学エッチングマスクが必要となり得る。そのような化学エッチングマスクは、適切な化学エッチング液を、主非晶質相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布することにより、その場で生成し得る。いくつかの実施形態では、化学エッチング液は、フッ化水素酸と無機フッ化物塩とを混合して調製される。そのような化学エッチング液は前述したとおりである。あるいは、他の実施形態では、化学エッチング液は鉱酸と無機フッ化物塩とを混合して調製される。鉱酸は、フッ化水素酸の非存在下に使用されて、フッ化水素酸および活性エッチング種を生成し得るが、これについては後の項で詳細に説明する。無機フッ化物塩は前述したとおりである。
主非晶質相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面にそのような好適な化学エッチング液を塗布すると、未損傷表面に結晶が生成され、その場形成のマスクを得ることができる。その場形成のマスクまたは結晶は、化学エッチング液によりガラスセラミック製品の一部が溶解したときに生成し得る。例えば、フッ化水素酸と無機フッ化物塩の混合により化学エッチング液が調製される一実施形態では、ガラスセラミック製品の溶解により、化学エッチング液からのフッ化物イオンと、それによりガラスセラミック材料から溶解した元素とで生成される、アニオンSiF 2−とAlF 3−が生成される。その後、そのようなアニオンは化学エッチング液のカチオン、すなわち無機フッ化物塩の無機カチオンXと結合し得る。そのような無機カチオンXと、生成したアニオンSiF 2−およびAlF 3−との結合により、ガラスセラミック製品の未損傷表面に結晶が生成される。理論に縛られるものではないが、未損傷表面上のそのような結晶の生成および/または成長により、未損傷表面の一部が遮蔽され、周りの表面が化学エッチング液に露出したままになると考えられる。言い換えれば、ガラスセラミック製品の未損傷表面上におけるそのような結晶の生成および/または成長により、そのような結晶下のガラスセラミック製品のエッチングおよび/または改質が防止されると考えられる。したがって、異なるエッチングを達成でき、そのような結晶を除去すれば、粗化され、かつ/またはテクスチャー処理された表面を得ることができる。いくつかの実施形態では、その場マスクの生成を促進するために、化学エッチング液にワックス粒子を加え得る。
特に、主結晶相を有するガラスセラミック製品に関しては、適切な化学エッチング液を塗布すれば、自動的に異なるエッチングを進行させ得る。主非晶質相を有するガラスセラミック製品に異なるエッチングを行うのに適した化学エッチング液は、主結晶相を有するガラスセラミック製品の異なるエッチングにも適している。したがって、そのような主結晶相を有するガラスセラミック製品に適した化学エッチング液は、先に主非晶質相を有するガラスセラミック製品について記載したものを含み、またさらなる化学エッチング液も含む。より具体的には、一実施形態では、主結晶相を有するガラスセラミック製品の異なるエッチングに適した化学エッチング液は、無機フッ化物塩を加えないフッ化水素酸が挙げられる。これは、主非晶質相を有するガラスセラミック製品に適した、フッ化水素酸と無機フッ化物塩を混合して調製される化学エッチング液とは対照的である。言い換えれば、いくつかの実施形態では、主結晶相を有するガラスセラミック製品の異なるエッチングに適した化学エッチング液は、実質的にフッ化水素酸からなる。そのような化学エッチング液は、主結晶相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、低下光沢度および目標粗さを有する粗化表面を形成することができる。
主結晶相、または主非晶質相を有するガラスセラミック製品のための化学エッチング液は、さらに鉱酸を含んでもよい。そのような実施形態では、化学エッチング液は、鉱酸と、前述したフッ化水素酸、および任意選択による無機フッ化物塩とを混合して調製し得る。化学エッチング液における鉱酸の使用は、化学エッチング液が高または中程度の光沢度を達成するのを助ける。例えば、ガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を塗布すると、未損傷表面に結晶を生成させ、成長させ、かつ/または付着させ得るが、化学エッチング液のpHにより、未損傷表面に対する結晶の生成、成長および/または付着が変化し得る。そのような化学エッチング液のpHが鉱酸の添加により低下すると、結晶が生成し、成長し、かつ/またはガラスセラミック製品に付着し得るものの、そのような結晶は、その未粗化表面に緩く結合し、化学エッチング液に鉱酸を添加しない場合ほどには深く成長し得ない。したがって、そのような鉱酸を添加は、結晶の表面への付着を変化させ得る。
一般に、化学エッチング液への鉱酸の添加は、エッチング速度を加速させ得る。本明細書に記載の化学エッチング液とともに使用するのに適した鉱酸の例としては、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、過塩素酸、およびこれらの組合せが挙げられる。しかしながら、当業者に知られている他の鉱酸も、明示はしていないが、本明細書に記載されたものとして使用することが考えられる。いくつかの実施形態では、化学エッチング液は、約0.5M〜約6M、約0.5M〜約5M、約1M〜約4M、約1.5M〜約3M、約0.5M〜約1M、約1M〜2M、または約1Mの濃度を有する、そのような鉱酸を含み得る。
主結晶相、または主非晶質相を有するガラスセラミック製品のための化学エッチング液はまた、湿潤剤をさらに含んでもよい。そのような実施形態では、化学エッチング液は、湿潤剤を、前述したフッ化水素酸、および任意選択により無機フッ化物塩と混合して調製し得る。あるいは、化学エッチング液は、湿潤剤を、前述した無機フッ化物塩および鉱酸と混合して調製してもよい。いくつかの実施形態では、湿潤剤は化学エッチング液によるエッチングの均一性を向上させる。本明細書に記載の化学エッチング液とともに使用するのに適した湿潤剤の例としては、グリコール(例えば、プロピレングリコール)、グリセロール(例えば、グリセロール)、アルコール(例えば、イソプロピルアルコール)、界面活性剤、酸(例えば、酢酸)、およびこれらの組合せが挙げられる。しかしながら、当業者に知られている他の湿潤剤も、明示してはいないが、本明細書に記載されたものとして使用することが考えられる。化学エッチング液は約5%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)の湿潤剤、約10%(重量/重量)〜約20%(重量/重量)の湿潤剤、または約15%(重量/重量)の湿潤剤を含み得る。
主結晶相、または主非晶質相を有するガラスセラミック製品のための化学エッチング液はまた、化学エッチング液の粘度を増大させるために、増粘剤をさらに含んでもよい。そのような実施形態では、化学エッチング液は、増粘剤を、前述したフッ化水素酸、および任意選択により無機フッ化物塩を混合して調製し得る。あるいは、化学エッチング液は、増粘剤を、前述した無機フッ化物塩および鉱酸と混合して調製してもよい。いくつかの実施形態では、化学エッチング液への増粘剤の添加は、1)化学エッチング液の粘度を増加させ、2)化学エッチング液の取り扱いを改善し、3)化学エッチング液のガラスセラミック製品への塗布を容易にし、4)化学エッチング液をガラスセラミック製品へ塗布する安全性を改善し、かつ5)化学エッチング液によるエッチングの均一性を向上させる働きをする。本明細書に記載の化学エッチング液とともに使用するのに適した増粘剤の例としては、ポリサッカリド(例えば、キサンタンガムおよびデンプン)、セルロースから誘導されるポリマー(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロースおよびメチルセルロース)、ポリエチレンオキサイドポリマー(例えば、ポリエチレングリコール)、ポリアクリルアミド、およびこれらの組合せが挙げられる。しかしながら、当業者に知られている他の増粘剤もまた、明示してはいないが、本明細書に記載されたものとして使用することが考えられる。化学エッチング液は約0.05%(重量/重量)〜約5%(重量/重量)の増粘剤、約0.5%(重量/重量)〜約2%(重量/重量)の増粘剤、または約1%(重量/重量)の増粘剤を含み得る。
主結晶相を、または主非晶質相を有するガラスセラミック製品のための化学エッチング液はまた、不活性成分をさらに含んでもよい。そのような実施形態では、化学エッチング液は、不活性成分を、前述したフッ化水素酸、および任意選択により無機フッ化物塩を混合して調製し得る。あるいは、化学エッチング液は、不活性成分を、前述した無機フッ化物塩および鉱酸と混合して調製してもよい。化学エッチング液が増粘剤を含む、特定の一実施形態では、化学エッチング液への増粘剤の添加は、ゲル、ペーストおよび/またはクリームの生成を助ける。いくつかの実施形態では、不活性成分はエッチング速度の制御を助ける働きをする。不活性成分の適切な例としては、有機および無機の不活性成分が挙げられる。適切な有機不活性成分な例としては、酢酸、安息香酸、クエン酸、マロン酸、シュウ酸、およびこれらの組合せなどの有機酸が挙げられる。適切な無機不活性成分の例としては、硫酸バリウムが挙げられる。しかしながら、当業者に知られている別の不活性成分もまた、明示されてはいないが、本明細書に記載のものとして使用することが考えられる。化学エッチング液は約1%(重量/重量)〜約20%(重量/重量)の不活性成分、約5%(重量/重量)〜約15%(重量/重量)の不活性成分、または約10%(重量/重量)の不活性成分を含み得る。
いくつかの実施形態では、化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布される。ガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を塗布する方法の適切な例としては、スプレー法、カーテン塗布法、スクリーン印刷法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、ローラーによる塗布、ロッドコーティング法、および類似の方法、ならびにこれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の未損傷表面に、ディップコーティング法、すなわちガラスセラミック製品を化学エッチング液に浸漬する方法により塗布される。
特に、高粘度の化学エッチング液、例えば増粘剤および/または不活性成分を含む化学エッチング液に関しては、そのような化学エッチング液の塗布はカーテン塗布法により行われ得る。例えば、そのような化学エッチング液は、図1に示すようなカーテン塗布装置100を用いるカーテン塗布法により、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布し得る。そのような塗布装置は、酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリーム用のタンク102、加圧空気入口104、ならびにタンク102内に酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリームを受容するための酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリーム用の入口106を含む。酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリーム110は、前述したような高粘度の化学エッチング液に対応し得る。酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリームは、酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリーム用タンク102をAの方向に移動させながら、酸性ゲル、ペーストおよび/またはクリーム用タンク102の開口108を通して、ガラスセラミック製品120の未損傷表面122に塗布される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化学エッチング液を塗布する前に、未損傷表面の予備エッチングおよび/または清浄化のために、フッ化水素酸と鉱酸の混合物をガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布し得る。鉱酸は、本明細書に記載のものである。そのような実施形態では、化学エッチング液は、未損傷表面の予備エッチングおよび/または清浄化処理後に、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布される。特定の一実施形態では、フッ化水素酸と鉱酸の混合物は、主非晶質相を有するガラスセラミック製品に化学エッチングマスクを塗布および/または形成する前に、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布される。他の実施形態では、フッ化水素酸と鉱酸の混合物は、ガラスセラミック製品の粗化表面に、そのモルホロジーの微調節および/または最適化のために塗布し得る。鉱酸は、本明細書に記載のものである。そのような実施形態では、化学エッチング液は、粗化表面の微調節および/または最適化の前に、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布される。
いくつかの実施形態では、化学エッチング液は、ガラスセラミック製品がイオン交換に供された後に、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布される。他の実施形態では、化学エッチング液は、ガラスセラミック製品がイオン交換に供される前に、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布される。
化学エッチング液は、約5秒〜15分未満のエッチング時間の間、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布し得る。あるいは、化学エッチング液は、約15秒〜約8分、1分〜約8分、約1分〜約4分、約4分〜約8分、約2分〜約8分、約2分〜約6分、または約1分〜約4分のエッチング時間の間、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布し得る。一実施形態では、化学エッチング液は、約10分未満のエッチング時間の間、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布し得る。別の実施形態では、化学エッチング液は、5分未満のエッチング時間の間、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布し得る。
化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.01μm〜約20μmの深さが除去される(すなわち、除去深さとなる)ように、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質および/またはエッチングし得る。あるいは、化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.1μm〜約10μm、約0.1μm〜約2μm、約0.25μm〜約1μm、約0.25μm〜約0.75μmまたは約0.5μm〜約0.75μmの深さが除去されるように、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質し得る。
化学エッチング液はまた、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質および/またはエッチングして、低下光沢度を有する粗化表面を形成し得る。本明細書では、「低下光沢度」という用語は、ASTM手順D523などの標準で較正させた正反射率の測定値であって、それぞれの正反射率の初期光沢度より低い測定値をいう。例えば、ガラスセラミック製品においては、低下光沢度は60°で、約0.04%〜約75%、約0.1%〜約75%、0.1%〜約50%、約0.1%〜約40%、約0.1%〜約30%、約1%〜約30%、約10%〜約40%または約20%〜約50%であり得る。
化学エッチング液はまた、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質および/またはエッチングして、目標粗さを有する粗化表面を形成し得る。本明細書では、「目標粗さ」という用語は、表面の垂直方向の標準からの偏差により定量化された、表面テクスチャーの測定値をいう。例えば、ガラスセラミック製品においては、目標粗さは、約10RMS(nm)〜約1000RMS(nm)、約10RMS(nm)〜約800RMS(nm)、約25RMS(nm)〜約800RMS(nm)、約150RMS(nm)〜約800RMS(nm)、約25RMS(nm)〜約600RMS(nm)、約50RMS(nm)〜約700RMS(nm)、約100RMS(nm)〜約600RMS(nm)、約150RMS(nm)〜約200RMS(nm)、約200RMS(nm)〜約400RMS(nm)または約300RMS(nm)〜約350RMS(nm)であり得る。一実施形態では、粗化表面は、約25rms(nm)〜約800rms(nm)の目標粗さを有する。
低下光沢度と目標粗さ(すなわち、表面粗さ)は、除去された表面の深さ(すなわち、除去深さ)と直接関係し得る。例えば、除去深さ(以下、「DOR」)を制御することができれば、特定の低下光沢度および/または特定の目標粗さが得られ得る。特定の一実施例では、DORが大きいほど、より低い光沢度およびより高い目標粗さが得られ得る。DORと、それにより得られる低下光沢度および/または目標粗さを制御する際に考慮すべきパラメータの例としては、1)化学エッチング液の種類およびその濃度、2)エッチング時間、3)温度、および4)撹拌が挙げられる。特に撹拌に関しては、超音波、垂直撹拌および気泡撹拌などの撹拌は、エッチング中にガラスセラミック製品側の表面をリフレッシュし、エッチング速度およびエッチング後の表面の均一性に影響を及ぼし得る。
主結晶相または主非晶質相を有するガラスセラミック製品に適した具体的な化学エッチング液の例としては、フッ化水素酸、フッ化アンモニウムおよび鉱酸を混合して調製される化学エッチング液が挙げられる。特定の一実施形態では、化学エッチング液は、約0.5%(重量/重量)〜約6%(重量/重量)のフッ化水素酸、約10%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)のフッ化アンモニウム、および約0.5M〜約1Mの硫酸を含む。主結晶相または主非晶質相を有するガラスセラミック製品に適した特定の化学エッチング液のさらなる例としては、BHFがフッ化水素酸および無機フッ化物塩の混合物として機能する化学エッチング液が挙げられる。例えば、特定の一実施形態では、化学エッチング液は、約5%(重量/重量)〜約30%(重量/重量)のフッ化アンモニウム、約1%(重量/重量)〜約6%(重量/重量)のフッ化水素酸を含む。
主結晶相または主非晶質相を有するガラスセラミック製品に適した特定の化学エッチング液の他の例としては、ABFがフッ化水素酸および無機フッ化物塩の混合物として機能する化学エッチング液が挙げられる。例えば、特定の一実施形態では、化学エッチング液は、約5%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)、または約10%(重量/重量)〜約20%(重量/重量)のABFを含む。さらなる実施形態では、化学エッチング液は、約5%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)のABF、および約5%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)の湿潤剤を含む。そのような化学エッチング液は、約1分〜約4分のエッチング時間の間、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布され、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、60°で約0.1%〜約30%の低下光沢度を有する粗化表面を形成し得る。
さらに他の実施形態では、化学エッチング液は、約5%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)のABF、および約5%(重量/重量)〜約25%(重量/重量)のプロピレングリコールを含む。主結晶相または主非晶質相を有するガラスセラミック製品に適した特定の化学エッチング液のさらに他の例としては、約0.2%〜約10%(重量/重量)のフッ化水素酸と約1%〜約30%(重量/重量)のフッ化アンモニウムとを混合して調製された化学エッチング液が挙げられる。そのような化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.1μm〜約2μmの深さが除去されるように、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、60°で約1%〜約30%の低下光沢度と、約10RMS(nm)〜約800RMS(nm)の目標粗さを有する粗化表面を形成し得る。
主非晶質相を有するガラスセラミック製品に適した特定の化学エッチング液の例としては、フッ化水素酸とフッ化アンモニウム塩を混合して調製された化学エッチング液が挙げられる。そのような化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.1μm〜約20μmの深さが除去されるように、ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質して、60°で約1%〜約30%の低下光沢度と、約150RMS(nm)〜約800RMS(nm)の目標粗さを有する粗化表面を形成し得る。
主結晶相を有するガラスセラミック製品に適した特定の化学エッチング液の例として、フッ化水素酸と硫酸を混合して調製された化学エッチング液が挙げられる。そのような化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.1μm〜約20μmの深さが除去されるように、約5秒〜約15分未満のエッチング時間の間、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布され得る。さらに他の特定の実施形態では、化学エッチング液は、約0.5%(重量/重量)〜約6%(重量/重量)のフッ化水素酸と約0.5M〜約1Mの硫酸を含む。そのような化学エッチング液は、ガラスセラミック製品の約0.1μm〜約2μmの深さが除去されるように、ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布されて、60°で約1%〜約30%の低下光沢度と、約10RMS(nm)〜約800RMS(nm)の目標粗さを有する粗化表面を形成し得る。
III.化学エッチング液の除去
一実施形態では、化学エッチング剤は、エッチング時間の終了時にガラスセラミック製品の粗化表面から除去される。粗化表面から化学エッチング液を除去する方法の適切な例は、脱イオン水による粗化表面の洗浄である。脱イオン水は、未損傷表面の改質および/またはエッチング反応を停止させるように機能する。あるいは、一実施形態では、第2の化学エッチング液を、ガラスセラミック製品の粗化表面に塗布してもよい。第2の化学エッチング液の適切な例としては、上述したような鉱酸が挙げられる。そのような第2の化学エッチング液は、フッ化水素酸を含まなくてもよい。そのような酸はガラスセラミック製品の粗化表面の改質および/またはエッチングを継続し、表面粗さを減少させ続け得るからである。第2の化学エッチング液は、粗化表面を脱イオン水で洗浄することにより粗化表面から除去し得る。
さらに他の実施形態では、本明細書に記載の方法により生成されるガラスセラミック製品を開示する。ガラスセラミック製品は不透明でも、着色されていても、半透明であってもよい。
以下の実施例により、本明細書に記載の実施形態がさらに明確になるであろう。
実施例1
主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品の光沢度とDORの関係
実験手順。主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品の、60°における光沢度とDORの関係を調べた。一般に、化学エッチング液を、主結晶相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面に1〜16分間塗布した。より具体的には、0.8%〜2.5%(重量/重量)のHFと5%(重量/重量)のHSOの化学エッチング液を、約90体積%の結晶化度を有する、より明確には、主のスポジュメン結晶相と従のルチル結晶相を有する、白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布した。そのような白色ガラスセラミック製品は、単純なナトリウムアルミノシリケートガラスについて前に記載したものであり、次のバッチ組成、すなわち、重量パーセントで58.8%のSiO、21.5%のAl、13.6%のNaO、0.3%のSnOおよび4.3%のTiOを有するものであった。
光沢度は、ASTM手順D523などにより決定した。DORは、(1)プラスチックテープ(3M、St.Paul MN)でガラスセラミック製品の未損傷表面の約半分を保護(すなわち、テープを貼付)し、(2)上述したように、ガラスセラミック製品をエッチング液に1〜16分間浸漬し、(3)プラスチックテープを除去し(ガラスセラミック製品の未損傷表面の保護した半分は、保護していない半分より厚い)、および(4)Surfcom 2000 SD(Carl Zeiss Industrial Metrology、LLC、Maple Grove、MN)によりDOR(すなわち、段の高さ)を測定することにより決定した。
実験結果。図2に示すように、主結晶相を有するガラスセラミック製品では、60°の光沢度はDORと直接関係した(かつ/またはDORによって制御される)。DORが約0μmから約0.5μmへ増加するにつれ、60°の光沢度は約90%から約10%へ直線的に低下した。DOR値が約0.5μmより大きくなると、60°の光沢度は10%で安定化した。理論に縛られるものではないが、そのような結果は、0.5μmのDOR値が、白色ガラスセラミック製品中に埋め込まれた結晶を完全に露出させるのに十分であり、かつそれ以上のエッチングは60°の光沢度にあまり影響しないであろうことを示している。
実施例2
異なる光沢度を有する白色ガラスセラミック製品の外観
実験手順。60°の種々の光沢度(90、70、50、40、30、20および10)を有するガラスセラミック製品の画像を撮影した。そのような光沢度は、0.8%〜2.5%(重量/重量)のHFと5%(重量/重量)のHSOの化学エッチング液を、実施例1で記載した、約90体積%の結晶化度を有する白色ガラスセラミック製品の未損傷表面にワンステッププロセスで塗布することにより得られた。光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。
実験結果。図3を参照すれば、約90体積%の結晶化度を有する白色ガラスセラミック製品の像が模式的に示されている。そこに示されているように、ワンステップエッチングによって、白色ガラスセラミック製品上に、60°の異なる光沢度(90、70、50、40、30、20、10)が得られた。したがって、60°の光沢度はエッチング条件を調節することにより制御し得る。
実施例3
主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品おける、光沢度、フッ化水素酸濃度およびエッチング時間の関係
実験手順。主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度、フッ化水素酸(すなわち、HF)濃度、およびエッチング時間の関係を調べた。主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、フッ化水素酸を含む化学エッチング液を塗布した。各種濃度(1.5M、1Mおよび0.5M)のフッ化水素酸と硫酸(0.9M)の化学エッチング液を調製した。その後、化学エッチング液をそれぞれ、5秒〜16分のエッチング時間の間、白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に塗布した。白色ガラスセラミック製品は、実施例1で記載したものであった。60°の光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。
実験結果。図4に示すように、フッ化水素酸の濃度およびエッチング時間が60°の光沢度に影響した。より具体的には、フッ化水素酸の濃度が増加すると、60°の光沢度は急激に低下した。さらに、フッ化水素酸の濃度が増加すると、エッチング速度が上昇した。さらに、フッ化水素酸濃度が同一の化学エッチング液の場合、60°の光沢度はエッチング時間の増加とともに直線的に低下し、一定の光沢状態に達した。
実施例4
光沢度と化学エッチング液濃度の関係
実験手順。主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度と化学エッチング液濃度の関係を調べた。主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に化学エッチング液を塗布した。より具体的には、白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、各種濃度比のバッファードフッ化水素酸(すなわち、1〜6重量%のフッ化水素酸と5〜30重量%のアンモニウム)を含む化学エッチング液をそれぞれ、約8分のエッチング時間の間、塗布した。白色ガラスセラミック製品は、実施例1に記載したものであった。60°の光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。
実験結果。図5に示すように、60°の光沢度は化学エッチング液の化学組成およびその濃度により影響され、かつ/または制御された。より具体的には、60°の光沢度は、フッ化水素酸濃度が減少しアンモニア濃度が増加するとともに上昇した。フッ化水素酸濃度が1重量%〜6重量%、アンモニア濃度が5重量%〜30重量%の範囲では、60°の光沢度は70%〜10%に正確に制御された。そのような結果は、バッファードフッ化水素酸を含む化学エッチング液の使用により、60°の光沢度を制御できる可能性があることを示している。
実施例5
化学エッチング液およびエッチング時間による60°の光沢度の制御
実験手順。様々な入射角での光沢度と、化学エッチング液の化学組成およびエッチング時間との関係を調べた。主結晶相を有する白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、化学エッチング液を塗布した。より具体的には、下記の表1に示すように、白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、約1〜約16分のエッチング時間の間、様々な濃度のフッ化水素酸(1重量%〜9重量%)を含む化学エッチング液を塗布した。さらに、下記の表2に示すように、白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、約1〜約16分のエッチング時間の間、約1重量%〜約6重量%のフッ化水素酸および約5重量%〜30重量%のフッ化アンモニウムからなる、様々な濃度比のBHFを含む化学エッチング液を塗布した。最後に、下記の表3に示すように、白色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、約1分〜約16分のエッチング時間の間、様々な濃度のフッ化水素酸(1.5M、1M、および0.5M)と硫酸(0.9M)を含む化学エッチング液を塗布した。白色ガラスセラミック製品は、実施例1に記載したものであった。20°、60°および/または85°の光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。
実験結果。下記の表1に示すように、白色ガラスセラミック製品がフッ化水素酸でエッチングされた。より具体的には、60°の光沢度は75%〜3%で制御可能であった。20°および85°の光沢度もまた表1に示す。
Figure 2016501810
下記の表2に示すように、白色ガラスセラミック製品がバッファードフッ化水素酸でエッチングされた。より具体的には、60°の光沢度が制御可能であった。
Figure 2016501810
Figure 2016501810
下記の表3に示すように、白色ガラスセラミック製品がフッ化水素酸と硫酸でエッチングされた。フッ化水素酸。より具体的には、60°の光沢度が制御可能であった。
Figure 2016501810
実施例6
主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の光沢度、化学エッチング液の濃度およびエッチング時間の関係
実験手順。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度、化学エッチング液の濃度およびエッチング時間の関係を調べた。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、化学エッチング液を塗布した。より具体的には、約95体積%の非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、約15秒〜約5分のエッチング時間の間、各種濃度のフッ化水素アンモニウム(10重量%または15重量%)およびプロピレングリコール(10重量%)を含む化学エッチング液を塗布した。そのような黒色ガラスセラミック製品は、黒色を得るために着色添加剤を含むCorning(登録商標)Gorilla(登録商標)Glass(Corning Incorporated)であった。適当なエッチング時間、化学エッチング液を塗布した後、前の工程で生成した結晶を除去するために、黒色ガラスセラミック製品を硫酸(1M)に約5分間浸漬した。60°の光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。
実験結果。図6に示すように、60°の光沢度は、化学エッチング液の濃度、特にフッ化水素アンモニウムの濃度を変えることにより、またエッチング時間を変えることにより容易に変えることができる。黒色ガラスセラミック製品の未処理表面の60°における光沢度は約86%であるが、10重量%のフッ化水素アンモニウムと10重量%のプロピレングリコールを含む化学エッチング液を塗布すると、60°の光沢度は、エッチング時間5分で1%にまで低下した。15重量%のフッ化水素アンモニウムと10重量%のプロピレングリコールを含む化学エッチング液を塗布した場合も、類似の傾向を示したが、エッチング速度は増大した。そのようなデータは、化学エッチング液の濃度を変えることにより、またエッチング時間を変えることにより、60°の光沢度を容易に制御できることを示している。さらに、得られたエッチング済み黒色ガラスセラミック製品は、良好な表面均一性を示した。
実施例7
主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の光沢度と化学エッチング液濃度の関係
実験手順。主結晶相を有する黒色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度と化学エッチング液濃度の関係を調べた。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、化学エッチング液を約8分間塗布した。より具体的には、黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、約8分のエッチング時間の間、各種濃度比のバッファードフッ化水素酸(すなわち、2〜6重量%のフッ化水素酸と10〜25重量%のフッ化アンモニウム)を含む化学エッチング液をそれぞれ塗布した。黒色ガラスセラミック製品は、実施例6に記載したものであった。60°の光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。
実験結果。図7に示すように、60°の光沢度は化学エッチング液の化学組成により、またその濃度により影響され、かつ/または制御された。より具体的には、60°の光沢度は、フッ化水素酸の濃度の増加とともに低下した。さらに、60°の光沢度は、アンモニア濃度の増加とともに上昇した。そのような結果は、バッファードフッ化水素酸を含む化学エッチング液の使用により、60°の光沢度を制御できる可能性があることを示している。
実施例8
主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の光沢度とDORの関係
実験手順。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度とDORの関係を調べた。主非晶質相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面に、1〜5分間、化学エッチング液を塗布した。より具体的には、実施例6で記載した黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、15%〜25%(重量/重量)のABFと10%〜15%(重量/重量)のプロピレングリコールを含む化学エッチング液を塗布した。
光沢度は、ASTM手順D523などにより決定した。DORは、(1)プラスチックテープ(3M、St.Paul MN)でガラスセラミック製品の未損傷表面の約半分を保護(すなわち、テープを貼付)し、(2)上述したように、ガラスセラミック製品をエッチング液に1〜16分間浸漬し、(3)プラスチックテープを除去し(ガラスセラミック製品の未損傷表面の保護した半分は、保護していない半分より厚い)、および(4)Surfcom 2000 SD(Carl Zeiss Industrial Metrology、LLC)によりDOR(すなわち、段の高さ)を測定することにより決定した。
実験結果。図8に示すように、そのようなエッチングによる材料の損失は少なかった。より具体的には、60°の光沢度が0.4%では、黒色ガラスセラミック製品から僅かに1.9μmが除去されたのみであった。替りの条件では、材料損失は1μm未満であった。そのようなデータは、黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質するのに、本明細書で用いる方法が有効であることを示唆している。さらに、最小限の材料損失であることは、酸の消費が非常に少ないことを示している。
実施例9
主非晶質相を有するガラスセラミック製品の光沢度と表面粗さRMSの関係
実験手順。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度と表面粗さRMS(nm)の関係を調べた。主非晶質相を有するガラスセラミック製品の未損傷表面に、1〜5分間、化学エッチング液を塗布した。より具体的には、実施例6に記載した黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、15%〜25%(重量/重量)のABFと10%〜15%(重量/重量)のプロピレングリコールを含む化学エッチング液を塗布した。光沢度は、ASTM手順D523などにより決定した。表面粗さは、Newview(商標)7300(Zygo Corporation、Middlefield、CT)により決定した。
実験結果。図9に示すように、黒色ガラスセラミック製品では、60°の光沢度と表面粗さRMS(nm)に相関関係があった。一般に、表面粗さは表面の光沢度を低下させる。60°の光沢度は、表面粗さの増加とともに低下した。より具体的には、高光沢表面では、60°の光沢度は表面粗さの増加とともに急激に低下した。さらに、低い光沢度(60°で20%未満または10%未満)の黒色ガラスセラミック製品の表面は、触った時に心地よい触感を与えることもわかった。したがって、150nmを超える表面粗さ(rms)を有する表面は、触感が重要になる用途で有用であり得る。
特許請求の範囲に記載した主題の趣旨と範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態に各種の変更および変形を加え得ることは当業者には明らかであろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載の各種実施形態に対する変更形態および変形形態が、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲に入る場合、そのような変更形態および変形形態を包含するものとする。
本明細書を通して示された数値の上限は全て、より低い数値の限定全てを、そのようなより低い数値の限定があたかも本明細書に明示されているかのごとく包含することは理解されるべきである。本明細書を通して示された数値の下限は全て、より高い数値の限定全てを、そのようなより高い数値の限定があたかも本明細書に明示されているかのごとく包含するであろう。本明細書を通して示された数値範囲は全て、そのようなより広い数値範囲に入るより狭い数値範囲すべてを、そのようなより狭い数値範囲が全てあたかも本明細書に明示されているかのごとく包含するであろう。
構成要素およびそれらの組合せの群の少なくとも1つを具備し、かつ/または含むように群が記載されているときは常に、その群は、任意の数のこれらの列挙された構成要素を、個別に、または相互に組み合わされて、含み得るか、実質的に構成され得るか、または構成され得ると理解される。同様に、構成要素またはそれらの組合せの群の少なくとも1つから構成されるように群が記載されているときは常に、その群は、個別に、または相互の組合せのいずれかにより、任意の数のこれらの列挙された構成要素から構成され得ると理解される。
主結晶相を、または主非晶質相を有するガラスセラミック製品のための化学エッチング液はまた、不活性成分をさらに含んでもよい。そのような実施形態では、化学エッチング液は、不活性成分を、前述したフッ化水素酸、および任意選択により無機フッ化物塩を混合して調製し得る。あるいは、化学エッチング液は、不活性成分を、前述した無機フッ化物塩および鉱酸と混合して調製してもよい。化学エッチング液が不活性成分を含む、特定の一実施形態では、化学エッチング液への増粘剤の添加は、ゲル、ペーストおよび/またはクリームの生成を助ける。いくつかの実施形態では、不活性成分はエッチング速度の制御を助ける働きをする。不活性成分の適切な例としては、有機および無機の不活性成分が挙げられる。適切な有機不活性成分な例としては、酢酸、安息香酸、クエン酸、マロン酸、シュウ酸、およびこれらの組合せなどの有機酸が挙げられる。適切な無機不活性成分の例としては、硫酸バリウムが挙げられる。しかしながら、当業者に知られている別の不活性成分もまた、明示されてはいないが、本明細書に記載のものとして使用することが考えられる。化学エッチング液は約1%(重量/重量)〜約20%(重量/重量)の不活性成分、約5%(重量/重量)〜約15%(重量/重量)の不活性成分、または約10%(重量/重量)の不活性成分を含み得る。
下記の表3に示すように、白色ガラスセラミック製品がフッ化水素酸と硫酸でエッチングされた。より具体的には、60°の光沢度が制御可能であった。
実施例7
主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の光沢度と化学エッチング液濃度の関係
実験手順。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品について、60°の光沢度と化学エッチング液濃度の関係を調べた。主非晶質相を有する黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、化学エッチング液を約8分間塗布した。より具体的には、黒色ガラスセラミック製品の未損傷表面に、約8分のエッチング時間の間、各種濃度比のバッファードフッ化水素酸(すなわち、2〜6重量%のフッ化水素酸と10〜25重量%のフッ化アンモニウム)を含む化学エッチング液をそれぞれ塗布した。黒色ガラスセラミック製品は、実施例6に記載したものであった。60°の光沢度を、ASTM手順D523などにより決定した。

Claims (10)

  1. ガラスセラミック製品の未損傷表面を改質する方法において、
    a)未損傷表面と初期光沢度を有するガラスセラミック製品を提供する工程、
    b)前記ガラスセラミック製品の前記未損傷表面に化学エッチング液を、約5秒から15分未満のエッチング時間塗布する工程であって、前記化学エッチング液が、フッ化水素酸と無機フッ化物塩とを混合することによって調製され、前記化学エッチング液が、前記ガラスセラミック製品の約0.01μmから約20μmの深さが除去されるように前記未損傷表面を改質し、かつ前記化学エッチング液が前記ガラスセラミック製品の前記未損傷表面を改質して、低下光沢度および目標粗さを有する粗化表面を形成する工程、および
    c)前記粗化表面から前記化学エッチング液を除去する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記無機フッ化物塩が、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、バッファードフッ化水素酸、フッ化ナトリウム、フッ化水素ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化水素カリウム、およびこれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記化学エッチング液が、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、過塩素酸、およびこれらの組合せからなる群から選択される鉱酸をさらに含み、かつ任意選択により有機酸をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記化学エッチング液が、グリコール、グリセロール、アルコール、界面活性剤、およびこれらの組合せからなる群から選択される湿潤剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記化学エッチング液が増粘剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記エッチング時間が約1分から約8分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記化学エッチング液が、前記ガラスセラミック製品の約0.25μm〜約1μmの深さが除去されるように、前記未損傷表面を改質することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 60°の前記低下光沢度が約0.1%〜約75%であり、かつ前記ガラスセラミック製品がイオン交換に供された後に、前記化学エッチング液が前記未損傷表面に塗布されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記ガラスセラミック製品が主結晶層を含み、
    前記化学エッチング液が、
    約0.2重量%〜約10重量%のフッ化水素酸、および
    前記無機フッ化物塩として約1重量%〜約30重量%のフッ化アンモニウムも
    を含み、
    60°の前記低下光沢度が約1%〜約30%であり、
    前記目標粗さが約10RMS(nm)〜約800RMS(nm)であり、かつ
    前記化学エッチング液が、前記ガラスセラミック製品の約0.1μm〜約2μmの深さが除去されるように、前記未損傷表面を改質することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記ガラスセラミック製品が主非晶質層を含み、
    前記化学エッチング液が、フッ化水素酸と前記無機フッ化物塩の前記混合物として、約5%〜約25%のフッ化水素アンモニウムを含み、
    前記化学エッチング液が、約5%〜約25%の湿潤剤をさらに含み、
    60°の前記低下光沢度が約0.1%〜約30%であり、かつ
    前記エッチング時間が約1分〜約4分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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