JP2016218318A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦力をより低減し、それによってクリーニングブレード、プロセスカートリッジ及び電子写真装置の寿命を長くすることができる電子写真感光体を提供する。
【解決手段】表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体1であって、全ての凹形状部の開口面積の総和が、該電子写真感光体1の全表面に対して5〜65%であり、全ての凹形状部の深さの平均値dが下記(式1)を満たし、0.6≦d≦3.0(μm)(式1)、下記(式2)を満たす深さdaを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の95%以上を占め、d−0.2≦da≦d+0.2(μm)(式2)、特定の条件を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
円筒状電子写真感光体(以下、単に電子写真感光体とも記載する)の表面には、帯電やクリーニングなどの電気的外力や機械的外力が加えられるため、これらの外力に対する耐久性(耐摩耗性など)が要求される。
この要求に対して、従来から、電子写真感光体の表面層に耐摩耗性の高い樹脂(硬化性樹脂など)を用いるなどの改良技術が用いられている。
一方、電子写真感光体の表面の耐摩耗性を高めることによって生じる主な課題として、クリーニングブレードによって行われるクリーニング性能への影響が挙げられる。この課題を克服する方法として、電子写真感光体表面を適度に粗面化することにより、電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの接触面積を減少させ、摩擦力を低減する方法が提案されてきた。
例えば電子写真感光体表面に微細な形状を高精度に制御するための方法が特許文献1に開示されている。この方法は転写される形状の多様性、制御性という観点で優れている。
特許第4059518号公報
前記したクリーニング性能を長期にわたって維持するに際して、電子写真装置における重要な要素の一つとしてクリーニングブレード先端の形状維持性が挙げられる。クリーニングブレードはその先端を電子写真感光体表面に接触させて不要トナーをかきとるため、現像プロセスを繰り返すにつれて先端の摩耗が生じる。この摩耗は、電子写真感光体表面との摩擦力が低いほど抑えられる。特許文献1で開示された技術を用いれば電子写真感光体の表面に微細な形状を高精度に形成することができ、これによって電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの間に生じる摩擦力を低減することができる。
しかし、今後さらなる電子写真装置の長寿命化を求める上で、クリーニングブレード先端の摩耗量をさらに低減することが求められる。
本発明の目的は、電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦力をより低減し、それによってクリーニングブレード、プロセスカートリッジ及び電子写真装置の寿命を長くすることができる電子写真感光体を提供することにある。また、本発明の別の目的は、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
本発明は、表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体であって、
全ての凹形状部の開口面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜65%であり、
全ての凹形状部の深さの平均値dが下記(式1)を満たし、
0.6≦d≦3.0(μm) (式1)
下記(式2)を満たす深さdaを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の95%以上を占め、
d−0.2≦da≦d+0.2(μm) (式2)
下記条件1を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有することを特徴とする電子写真感光体である。
<条件1>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、下記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占める。
db≦d−0.3(μm) (式3)
また、本発明は、表面に複数の凸形状部を有する円筒状の電子写真感光体であって、
全ての凸形状部の底面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜65%であり、
全ての凸形状部の高さの平均値hが下記(式6)を満たし、
0.6≦h≦3.0(μm) (式6)
下記(式7)を満たす高さhaを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の95%以上を占め、
h−0.2≦ha≦h+0.2(μm) (式7)
下記条件2を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有することを特徴とする電子写真感光体である。
<条件2>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状の部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、下記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の14%以上を占める
hb≦h−0.3(μm) (式8)
また、本発明は、上記電子写真感光体と該電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び該電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
本発明の電子写真感光体を用いることで、電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦力をより低減し、クリーニングブレード先端の摩耗とそれによる形状変化を抑制し、良好なクリーニング状態をより長く維持することができる。したがって、本発明の電子写真感光体をプロセスカートリッジや電子写真装置に用いることにより、搭載するクリーニングブレードの寿命を長く保つことができる。
本発明の電子写真感光体の一例の外観を示す図である。 図1の表面の一部を拡大した図である。 電子写真感光体の表面の凹形状部のフィッティングの一例を示す図である。 基準面、平坦部、凹形状部等の関係を模式的に示す図である。 基準面、平坦部、凸形状部等の関係を模式的に示す図である。 電子写真感光体の表面に凹形状部又は凸形状部を形成する方法の一例を示す図である。 電子写真感光体の表面に凹形状部又は凸形状部を形成するための型部材の一例を示す図である。 型部材の一例を示す図である。 型部材の一例を示す図である。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の一例を示す図である。 電子写真感光体とクリーニングブレードが接触する状態の一例を示す図である。 クリーニングブレードの先端の摩耗状態の一例を示す断面図である。
本発明の電子写真感光体は、表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体及び表面に複数の凸形状部を有する円筒状の電子写真感光体である。
該本発明の表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体は、全ての凹形状部の開口面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜65%である。また、全ての凹形状部の深さの平均値dが下記(式1)を満たす。
0.6≦d≦3.0(μm) (式1)
さらに、本発明の表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体は、下記(式2)を満たす深さdaを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の95%以上を占める。
d−0.2≦da≦d+0.2(μm) (式2)
そして、本発明の表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体は、下記条件1を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有する。
<条件1>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、下記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占める。
db≦d−0.3(μm) (式3)
また、本発明の表面に複数の凸形状部を有する円筒状の電子写真感光体は、全ての凸形状部の底面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜65%である。また、全ての凸形状部の高さの平均値hが下記(式6)を満たす。
0.6≦h≦3.0(μm) (式6)
さらに、本発明の表面に複数の凸形状部を有する円筒状の電子写真感光体は、下記(式7)を満たす高さhaを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の95%以上を占める。
h−0.2≦ha≦h+0.2(μm) (式7)
そして、本発明の表面に複数の凸形状部を有する円筒状の電子写真感光体は、下記条件2を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有する。
<条件2>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状の部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、下記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の14%以上を占める。
hb≦h−0.3(μm) (式8)
なお、凹形状部の開口面積とは、凹形状部を電子写真感光体表面の直上より見下ろしたときに、窪んでいる部分がその周囲の平坦部と接する線で囲われた領域内の、電子写真感光体表面上における面積を意味する。また、凸形状部の底面積とは、凸形状部を電子写真感光体表面の直上より見下ろしたときに、隆起した部分がその周囲の平坦部と接する線で囲われた領域内の、電子写真感光体表面上における面積を意味する。これら凹形状部の開口面積や凸形状部の底面積の判定は、詳しくは後述する。
まず、本発明の電子写真感光体と、従来知られている表面に凸凹形状部を施された電子写真感光体との主な相違点について述べる。
従来知られている電子写真感光体の表面の、クリーニングブレードとの摩擦力をより低減させるという観点での特徴は、より均一な形状が全面にわたって安定的に設けられていることである。より均一な形状とは、凹形状部であれば深さが、凸形状部であればその高さが周囲の部分と揃っていることを意味する。また全面にわたって安定的とは、電子写真感光体の表面のうち、特にクリーニングブレードと接触する範囲において、凹形状部や凸形状部の深さや高さが周囲と比べて不足するような特定の部分が存在しないことを意味する。
一方、本発明の電子写真感光体の主な特徴は、電子写真感光体の周方向の一部に形状の不均一な部分を設けていることである(第2の特徴)。不均一な部分とは、表面に凹形状部が設けられた電子写真感光体において、一部のエリアに設けられた凹形状部の深さが、その周囲のエリアに設けられた凹形状部の深さに比べて浅いことを意味する。また、同様に表面に凸形状部が設けられた電子写真感光体において、一部のエリアに設けられた凸形状部の高さが、その周囲のエリアに設けられた凸形状部の高さに比べて低いことを意味する。また、本発明の電子写真感光体は、電子写真感光体の表面のうち、特にクリーニングブレードと接触する範囲において、周囲と比べて凹形状部の深さが浅い又は凸形状部の高さが低い特定の部分が存在するという特徴を有する。
そして、本発明の電子写真感光体は、上述した形状の不均一な部分以外の凹形状部や凸形状部が設けられている部分は、凹形状部の深さ又は凸形状部の高さが均一であるという特徴も併せて有する(第1の特徴)。
次に、このように周方向の一部に形状の不均一な部分(すなわち、深さの浅い凹形状部または低い凸形状部を有する部分)を設けた電子写真感光体の、クリーニングブレードとの摩擦を低減するという観点での機能について説明する。なお、電子写真感光体がクリーニングブレードとの摩擦を低減する機能については、表面に凹形状部が形成された電子写真感光体も、表面に凸形状部が形成された電子写真感光体も、本発明の特徴において本質的に同様である。したがって以降の説明においては、基本的に表面に凹形状部が形成された電子写真感光体を用いて行い、表面に凸形状部が形成された電子写真感光体に関する説明に代えることとする。
従来知られている表面に凹形を有する電子写真感光体の表面には、均一な深さを有する凹形状部が全面にわたって安定的に設けられている。この凹形状部はクリーニングブレードとの摩擦を低減することができるが、クリーニングブレードが接触して一定の摩擦力を伴ってクリーニング回数を重ねるにつれて徐々にクリーニングブレードには摩擦による応力が蓄積され続ける。この応力は均一な深さを有する凹形状部が連続していることによって安定的に蓄積される。このようにクリーニングブレードに応力が蓄積することによって、クリーニングブレードは一時的に柔軟性を失ったのと同様な状態となり、それによりクリーニングブレードと電子写真感光体表面との間に生じる摩擦力がさらに増大する。そしてその応力が一定の蓄積量に達した段階でクリーニングブレードの先端に摩耗が始まり、この摩耗によってクリーニングブレードの先端の形状が変化することでクリーニング状態が変化する。そして最終的には、この摩耗やクリーニング状態の変化が進行することで、クリーニングブレードが寿命を迎える。
これに対して、本発明の電子写真感光体の表面には、先述のように周方向の一部に形状の不均一な部分、すなわち周囲の凹形状部よりも深さが浅い凹形状部が設けられた部分が存在する。また、この形状の不均一な部分以外の部分には、その浅い凹形状部が設けられた部分の凹形状部よりも深く、かつ均一な深さを有する凹形状部が設けられている。このような電子写真感光体の表面にクリーニングブレードが接触してクリーニングが行われると、先ず、均一な深さを有する凹形状部が連続している表面では、従来知られている電子写真感光体と同様に摩擦による応力が蓄積する。しかしクリーニングブレードが電子写真感光体の回転によって断続的に訪れる周方向の一部に設けられた不均一な部分と接触した時は、それまで接触していた十分な深さをもって連続する凹形状部に接触していた時に比べて一定以上の強い摩擦力を生じる。この摩擦力の変化が、クリーニングブレードに蓄積された応力の一部を解放し、応力の蓄積を緩和することができる。これにより、クリーニングブレード先端の摩耗による変形が抑制されて、従来の電子写真感光体に比べてより長くクリーニングブレードを良好な状態に保つことができる。
併せて、クリーニングブレードがこの形状の不均一な部分から摩擦力の変化を受ける距離は、一定以下でなければならない。この距離が長すぎるとクリーニングブレードが摩擦力の変化を受ける量が過大になり、本来必要な電子写真感光体上の不要トナーのかき取りが十分に行われなくなる。そして、この一定以下の距離はクリーニングブレードが当接する電子写真感光体の表面上の距離であるので、電子写真感光体の外径寸法などの大きさに由来して変化するべきものではない。
さらに、クリーニングブレードがこの形状の不均一な部分から摩擦力の変化を受けるタイミングは、クリーニングブレードの長手方向(電子写真感光体の軸方向(母線方向))において同一であることが重要である。この摩擦力の変化を受けるタイミングがクリーニングブレードの長手方向でおよそ揃っていることで、より効果的に前記応力の解放が行われる。
従って、本発明で提供する電子写真感光体の主な特徴は次の2つである。第1の特徴は、電子写真感光体の表面の大部分に均一な深さを有する凹形状部又は均一な高さを有する凸形状部が設けられていることである。第2の特徴は、その表面の周方向の一部に周囲の凹形状部よりも深さが浅い凹形状部又は周囲の凸形状部よりも高さが低い凸形状部が設けられた部分が併せて設けられていることである。
本発明の電子写真感光体について、図面を参照して、さらに詳細に説明する。図1は、本発明の電子写真感光体の一例の外観を示す図であり、図2は、図1の電子写真感光体の表面の一部を拡大した図である。図1に示すように、円筒状の電子写真感光体1は、円筒状基体2とその表面に設けられた表面層3を有する。そして、表面層3の表面には多数の凹形状部が設けられている。図2において、凹形状部分10には多数の凹形状部が設けられている。この凹形状部分10は、電子写真感光体1の母線方向において表面層3と同一の範囲に設けられていてもよいし、表面層3の範囲よりも短くてもおよそクリーニングブレードが接触する長さに相当する範囲に設けられていればよい。
そして、本発明においては、電子写真感光体1の表面(外周面)の全ての凹形状部の開口面積の総和が、電子写真感光体1の全表面(電子写真感光体1の外周面の全面積)に対して5〜65%であり、5〜60%が特に好ましい。このように電子写真感光体表面上における凹形状部の面積率(電子写真感光体の表面の全ての凹形状部の開口面積の総和/電子写真感光体の全表面(%))を5%以上とすることで、クリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果がより高くなる。一方、凹形状部の面積率を65%以下にすることで、電子写真感光体1表面の平坦部を十分に維持することになり、クリーニング時のトナーのすり抜けを効果的に抑制することが可能となる。また、60%以下にすることで、平坦部をより十分に維持することができ、クリーニング時のトナーのすり抜けをより効果的に抑制することが可能となる。
なお、この点については表面に凸形状部を有する電子写真感光体についても触れておく。表面に凸形状部を有する電子写真感光体においては、電子写真感光体1の表面の全ての凸形状部の底面積の総和が、電子写真感光体の全表面に対して5〜65%であり、10〜65%が特に好ましい。このように電子写真感光体表面上における凸形状部の面積率(電子写真感光体の表面の全ての凸形状部の底面積の総和/電子写真感光体の全表面(%))を5%以上とすることで、クリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果を高く得ることができる。また、10%以上とすることで、クリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果をより高く得ることができる。一方、凸形状部の面積率を65%以下にすることで、電子写真感光体1表面の平坦部を十分に維持することになり、クリーニング時のトナーのすり抜けを効果的に抑えることが可能となる。
次に、凹形状部の深さについて述べる。先述のように、本発明の電子写真感光体は、表面の大部分(詳しくは後述する「帯状部分」以外の部分)には均一な深さを有する凹形状部が設けられているという第1の特徴を有する。そして、表面の周方向の一部に周囲の凹形状部よりも深さが浅い凹形状部が設けられた部分(帯状部分)が併せて設けられているという第2の特徴も有する。
先ず、第1の特徴である、表面の大部分に均一な深さを有する凹形状部が設けられているという点について説明する。電子写真感光体1の表面に設けられている凹形状部は、次の2つの要件を満たすことが重要である。
その1つ目の要件は、全ての凹形状部の深さの平均値dμmが、上記(式1)を満たす、すなわち0.6μm〜3.0μmの範囲にあるということであり、平均値dは好ましくは下記(式4)を満たす。平均値dμmが0.6μm以上ではクリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果が高く得られ、さらには0.8μm以上ではクリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果が特に高く得られる。また3.0μm以内であることでクリーニング時のトナーのすり抜けの発生をより効果的に抑えることができる。
0.8≦d≦3.0(μm) (式4)
2つ目の要件は、均一な深さを有する凹形状部が、その電子写真感光体1の表面に設けられた全ての凹形状部に対して95%以上を占めるということである。具体的には、均一な深さを有する凹形状部の開口面積の総和が、その電子写真感光体1の表面に設けられた全ての凹形状部の開口面積の総和に対して、95%を占めるということである。なお、均一な深さを有する凹形状部とは、全ての凹形状部の深さの平均値dμmに対して0.2μm深くかつ0.2μm浅い範囲、すなわち、(式2)を満たす深さdaを有する凹形状部である。凹形状部の深さのバラツキがこの範囲内にあるときはクリーニングブレードと電子写真感光体1の表面との摩擦が安定し、クリーニングブレードに新たに加わって蓄積する応力を低く抑えることができる。このように均一な深さを有する凹形状部が95%以上を占めることで、基本的なクリーニングブレードと電子写真感光体1表面とのクリーニングにおける摩擦力を低く保つことができる。
なお、表面に凸形状部を有する電子写真感光体については、その1つ目の要件は、全ての凸形状部の高さの平均値hμmが、上記(式6)を満たす、すなわち0.6μm〜3.0μmの範囲にあるということであり、平均値hは好ましくは下記(式9)を満たす。平均値hμmが0.6μm以上ではクリーニングブレードと電子写真感光体1との摩擦低減効果が高く得られる。また3.0μm以内であることでクリーニング時のトナーのすり抜けの発生を効果的に抑えることができ、さらには2.8μm以下であることでクリーニング時のトナーのすり抜けの発生をより効果的に抑えることができる。
0.6≦h≦2.8(μm) (式9)
また、表面に凸形状部を有する電子写真感光体については、2つ目の要件は、均一な高さを有する凸形状部が、その電子写真感光体1の表面に設けられた全ての凸形状部に対して95%以上を占めるということである。具体的には、均一な高さを有する凸形状部の底面積の総和が、その電子写真感光体1の表面に設けられた全ての凸形状部の底面積の総和に対して、95%を占めるということである。均一な高さを有する凸形状部とは、全ての凸形状部の深さの平均値hμmに対して0.2μm高くかつ0.2μm低い範囲、すなわち、(式7)を満たす深さhaを有する凸形状部である。
さらに、この第1の特徴の機能は、前記の基本的な摩擦力を低く保ち、かつトナーのすり抜けを防止することに加え、後述する不均一な凹形状部の部分との摩擦状態の差を顕在化させるということでもある。
次に、第2の特徴である、電子写真感光体の表面の周方向の一部に周囲の凹形状部よりも深さが浅い凹形状部が設けられた部分が併せて設けられている点について説明する。本発明で提供する電子写真感光体1の表面には、前記第1の特徴に加えて、第2の特徴として上記条件1を満たす帯状部分が一ヶ所以上設けられていることが必要である。
まず、該帯状部分は、図2に示すように、電子写真感光体1の母線方向に平行な帯状の部分(帯状部分11)であって、その帯状部分11の電子写真感光体1の周方向の幅が2mmであり、電子写真感光体1の一端からもう一方の端までの範囲である。そして、図2に示すようにその帯状部分11を母線方向に10等分して得られる10のエリア(i)〜(x)において、次のようなエリアが5つ以上存在する。そのエリアとは、一つのエリアの中に設けられた複数の凹形状部に関して、前記本発明の第1の特徴について説明した均一な深さを有する凹形状部に対して明らかに浅い凹形状部が、必要十分な面積率を伴って存在するエリアである。ここで、明らかに浅い凹形状部とは、式3を満たす深さdb(μm)すなわち前記深さの平均値dμmに対して0.3μm以上浅い深さを有する凹形状部を意味する。dbは好ましくは、下記(式5)を満たす。また、必要十分な面積率とは、同一エリア内において、その明らかに浅い深さの凹形状部の開口面積の総和が、その同一エリア内の全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占めることを意味する。
db≦d−0.5(μm) (式5)
なお、表面に凸形状部を有する電子写真感光体については、帯状部分に存在する上記5つ以上存在するエリアは、一つのエリアの中に設けられた複数の凸形状部に関して、第1の特徴について説明した均一な高さを有する凸形状部に対して明らかに低い凸形状部が、必要十分な面積率を伴って存在するエリアである。明らかに低い凸形状部とは、(式8)を満たす深さhb(μm)すなわち前記高さの平均値hμmに対して0.3μm以上低い高さを有する凸形状部を意味する。dhは好ましくは下記(式10)を満たす。また、必要十分な面積率とは、同一エリア内において、その明らかに低い高さの凸形状部の底面積の総和が、その同一エリア内の全ての凸形状部の底面積の総和の14%以上を占めることを意味する。
hb≦d−0.5(μm) (式10)
このように明らかに浅い凹部形状をクリーニングブレードが通過するときには、その周囲の深さdμmの形状を通過するときに比べて摩擦力が顕著に増大する。このように、前記の明らかに浅い凹形状部が一定以上すなわち14%以上の面積率を占めることで、そのエリアをクリーニングブレードが通過するときに摩擦力の増大が生じる。
上記条件1は、下記条件1A〜1Cのいずれかであることが好ましい。
<条件1A>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占める。
<条件1B>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、上記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の49%以上を占める。
<条件1C>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の49%以上を占める。
なお、表面に凸形状部を有する電子写真感光体については、上記条件2は、下記条件2A〜2Cのいずれかであることが好ましい。
<条件2A>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の14%以上を占める。
<条件2B>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、上記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の49%以上を占める。
<条件2C>
該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の49%以上を占める。
上述した本発明の電子写真感光体の凹形状部の深さに関する特徴について、図2を用いてさらに説明する。図2において、凹形状部分10に複数の凹形状部が設けられている。そして、凹形状部分10の全ての凹形状部の深さの平均値d(μm)は0.6μm〜3.0μmの範囲にある。また、図2の凹形状部分10には浅い凹形状部分12が併せて設けられている。この浅い凹形状部分12には平均値d(μm)よりも0.3μm以上浅い凹形状部が設けられている。
電子写真感光体1の表面において浅い凹形状部分12を除いた部分の全ての又はほとんどの凹形状部の深さは、平均値(dμm)に対して−0.2μmから+0.2μmの範囲である。そして、電子写真感光体1の表面において、上記(式2)を満たす凹形状部の開口面積の総和は、全ての凹形状部の開口面積の総和の95%以上を占める。
また図2には、一例として電子写真感光体1の周方向の幅が2mmである帯状部分11が描かれている。そしてこの帯状部分11は浅い凹形状部分12とおよそ重なる位置に配置しており、浅い凹形状部分12はこの帯状部分11を電子写真感光体1の母線方向に10等分したエリアの7つにまたがって配置している。さらにその7つのエリアのうち、5つのエリアにおいて、浅い凹形状部分12を構成する浅い凹形状部の開口面積の総和が、それぞれ同一エリア内の全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占めている。図2の例示では、(ii)から(vi)までの5つのエリアがこれにあたる。
なお、浅い凹形状部分12に設けられた凹形状部は、そのすべてが平均値d(μm)よりも0.3μm以上浅い凹形状部である必要は無い。重要なのは、あくまで前記同一エリア内の全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占める凹形状部が前記d(μm)よりも0.3μm以上浅い凹形状部であることである。
ここで、この第2の特徴とその機能についてさらに説明を加える。重要なのは、軸回りに回転する電子写真感光体1の表面にクリーニングブレードが線状に接触してクリーニングを行う際に、電子写真感光体1の周方向の一定の範囲に、深さが明らかに浅い凹形状部を含んだエリアがおよそ同時に接触するという点である。先ず、この帯状部分11が電子写真感光体1の母線方向に平行であることで、前記の5つのエリアがクリーニングブレードにおよそ同時に接触することになる。加えてその5つのエリアがクリーニングブレードへ接触する幅が2mm以内ということで、前記したような摩擦力の変化が十分に集中的に生じる。これによってそれまで接触していた十分な深さをもって均一に連続する凹形状部に接触していた時に比べて一定以上の強い摩擦力を生じることとなる。一方、前記したクリーニングブレードにおいて摩擦力による応力が蓄積された状態が続くのは、クリーニングブレードの挙動が比較的安定した状態を維持しているのがその主な理由である。したがってこの集中した一定以上の摩擦力の変化がクリーニングブレードに蓄積された応力の一部を解放する。なお、この帯状部分11の電子写真感光体1の周方向の幅が2mmを超えると、クリーニングブレードにおける摩擦力の変化が長く続きすぎることとなり、本来のクリーニング機能を低下させ、トナーのすり抜けを引き起こすことがある。
また、この明らかに浅い凹形状部が必要十分な面積率を伴って存在するエリアは、その帯状部分11においてより多い方がクリーニングブレードに加わって蓄積する応力をより強く解放することができる。そしてその帯状部分11のいずれのエリアも明らかに浅い凹形状部が必要十分な面積率を伴って存在するエリアであることが、特にクリーニングブレードに新たに加わって蓄積する応力を解放するにおいて好ましい。
さらに、この帯状部分11内のエリアについて、前記db(μm)を前記深さdμmに対して0.5μm以上浅く設けることで、クリーニングブレードが通過するときの摩擦力をさらに増大させる。これは、クリーニングブレードの摩擦力の変化をより強く生じさせ、前記応力の蓄積を解放するに際してより好ましい。加えて、この帯状部分11内のエリアについて、深さdb(μm)を有する凹形状部の開口面積の総和が、その同一エリア内の全ての凹形状部の開口面積の総和の49%以上を占めることでクリーニングブレードが通過するときの摩擦力をさらに増大させる。これは、クリーニングブレードの摩擦力の変化をより強く生じさせ、前記応力の蓄積を解放するに際してより好ましい。
ここで、本発明の円筒状の電子写真感光体の表面における凹形状部、凸形状部、および平坦部等の判定(定義)などについて説明する。
まず、円筒状である電子写真感光体の表面を顕微鏡で拡大観察する。電子写真感光体の表面(周面)は周方向に曲がった曲面となっているので、その曲面の断面プロファイルを抽出し、得られた円弧をフィッティングする。図3に、フィッティングの例を示す。図3中、実線の501は電子写真感光体の表面(曲面)の断面プロファイルであり、破線の502は断面プロファイル501にフィッティングした曲線である。その曲線502が直線になるように断面プロファイル501の補正を行い、得られた直線を電子写真感光体の長手方向(周方向に直交する方向)に拡張した面を基準面とする。
得られた基準面から0.2μm電子写真感光体断面の中心方向(基準面の下方)に位置し基準面に平行な面を第二基準面とし、基準面から0.2μm電子写真感光体断面の中心方向から離れる方向(基準面の上方)に位置し基準面に平行な面を第三基準面とする。この第二基準面と第三基準面に挟まれる部分を平坦部とする。第三基準面よりも電子写真感光体断面の中心方向から離れる方向に位置する部分を凸形状部とする。第二基準面よりも電子写真感光体断面の円筒中心方向に位置する部分を凹形状部とする。第二基準面から凹形状部の電子写真感光体断面の中心方向に向かって最も離れた点までの距離を凹形状部の深さとする。第二基準面と凹形状部が交わる線が、凹形状部を電子写真感光体表面の直上より見下ろしたときに、窪んでいる部分がその周囲の平坦部と接する線であり、この線に囲われた部分を凹形状部の開口部とし、該開口部の面積を凹形状部の開口面積とする。第三基準面から凸形状部の電子写真感光体断面の中心から離れる方向に向かって最も離れた点までの距離を凸形状部の高さとする。第三基準面と凸形状部が交わる線が、凸形状部を電子写真感光体表面の直上より見下ろしたときに、隆起した部分がその周囲の平坦部と接する線であり、この線に囲われた部分を凸形状部の底部とし、該底部の面積を凸形状部の底面積とする。
図4に凹形状部の判定例として、基準面601、平坦部(第二基準面602と第三基準面603に挟まれる部分)、上記補正後の断面プロファイル604、凹形状部606、などの関係を模式的に示す。また、図5に凸形状部の判定例として、基準面601、平坦部(第二基準面602と第三基準面603に挟まれる部分)、上記補正後の断面プロファイル605、凸形状部607、などの関係を模式的に示す。
なお、帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアにおいて凹形状部の開口面積や凸形状部の底面積を求める際には、各エリアに完全に含まれる凹形状部や凸形状部のみを考慮し、各エリアに一部のみ含まれる凹形状部や凸形状部は考慮しない。
本発明の電子写真感光体は、同一の電子写真感光体の表面に凹形状部と凸形状部が共に設けられていても、凹形状部又は凸形状部の何れかが上記の要件を満たすことで、クリーニングブレードの前記応力の蓄積を効果的に解放することができる。これは、凹形状部による構成や、凸形状部による構成は、共にクリーニングブレードとの摩擦軽減に寄与し、かつ共存することによる弊害も生じないことによる。例えば、凹形状部と凸形状部の双方が共存する電子写真感光体の表面について、凹形状部のみに着目した時に本発明の構成を満足する電子写真感光体は、凸形状部が一部に存在していても本発明の効果を得られる。
本発明の電子写真感光体の表面に設けられる凹形状部や凸形状部の形状は特に限定されない。凹形状部の開口部や凸形状部の底面の形状としては、例えば、円、楕円、正方形、長方形、三角形、五角形、六角形などが挙げられる。また、凹形状部や凸形状部の断面形状としては、略半円型等の曲線からなる形状、連続した曲線からなる波型や、三角形、四角形、多角形などのエッジを有するものや、三角形、四角形、多角形のエッジの一部または全部を曲線に変形したものなどが挙げられる。
また、電子写真感光体の表面に設けられる複数の凹形状部や凸形状部は、帯状部分において、すべてが同一の形状、開口面積又は底面積や、深さ又は高さであってもよいし、異なる形状、開口面積又は底面積や、深さ又は高さのものが混在していてもよい。また、電子写真感光体の表面に設けられる複数の凹形状部や凸形状部は、帯状部分以外の部分において、すべてが同一の形状、開口面積又は底面積や、深さ又は高さであってもよいし、異なる形状、開口面積又は底面積や、深さ又は高さのものが混在していてもよい。
電子写真感光体の表面に凹形状部や凸形状部を形成する方法として、形成すべき凹形状部に対応した凸形状部を有する型部材(モールド)や形成すべき凸形状部に対応した凹形状部を有する型部材を電子写真感光体の表面に圧接し形状転写を行う方法が挙げられる。
図6に、電子写真感光体の表面に凹形状部や凸形状部を形成するための圧接形状転写加工装置の例を示す。図6(a)は圧接形状転写加工装置の概略を示す側面図であり、図6(b)は圧接形状転写加工装置の概略を示す上面図である。また、図7に電子写真感光体の表面に凹形状部又は凸形状部を形成するための型部材の一例を示す。図7(a)及び図7(b)は凹形状部を形成するための型部材の概略を示す上面図であり、図7(c)及び図7(d)は凸形状部を形成するための型部材の概略を示す上面図である。
図6の圧接形状転写加工装置は、支持部材9の上に、被転写体である電子写真感光体1に近い方から順に、型部材5、金属層6、弾性層7、位置決め部材8の順に各部材が配置されたものである。このような圧接形状転写加工装置を用い、電子写真感光体1に挿入部材4を挿入し、この挿入部材4に荷重をかけると共に型部材5をスライド機構等で図6(a)に示すY方向に移動させる。このようにして、電子写真感光体1を回転させながら、その表面(外周面)に連続的に型部材5を加圧接触させることにより、電子写真感光体1の表面に凹形状部又は凸形状部を形成することができる。形状転写を効率的に行う観点から、型部材5や電子写真感光体1を加熱することが好ましい。
図7(a)及び図7(b)は、電子写真感光体の表面に凹形状部を形成するための凸形状部が平板に設けられた型部材5である。図7(a)の型部材5は、複数の凸形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第一凸形状部分51を有する。図7(b)の型部材5は、複数の凸形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第一凸形状部分51を有する。また、図7(b)の型部材5は、第一凸形状部分51に設けられた凸形状部よりも高さが低い凸形状部であって上記所定の条件を満たす深さが浅い凹形状部を形成するための複数の凸形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第二凸形状部分52も有する。また、図7(c)及び図7(d)は、電子写真感光体の表面に凸形状部を形成するための凹形状部が平板に設けられた型部材5である。図7(c)の型部材5は、複数の凹形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第一凹形状部分53を有する。図7(d)の型部材5は、複数の凹形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第一凹形状部分53を有する。また、図7(d)の型部材5は、第一凹形状部分53に設けられた凹形状部よりも深さが浅い凹形状部であって上記所定の条件を満たす高さが低い凸形状部を形成するための複数の凹形状部が全面に亘って一定のピッチで設けられた第二凹形状部分54も有する。
図7(a)及び図7(b)の第一凸形状部分51や第二凸形状部分52に設けられた凸形状部の概略を図8に示す。図8(a)は上面図であり、図8(b)は図8(a)のA−A’線断面図である。図8に示すように、第一凸形状部分51や第二凸形状部分52に設けられた凸形状部は、凸型の半球形状であり、Xはピッチを示し、Yは半球形状の直径を示し、Zは半球形状の高さを示す。また、図7(c)及び図7(d)の第一凹形状部分53や第二凹形状部分54に設けられた凹形状部の概略を図9に示す。図9(a)は上面図であり、図9(b)は図9(a)のA−A’線断面図である。図9に示すように、第一凹形状部分53や第二凹形状部分54に設けられた凹形状部は、凹型の半球形状であり、Xはピッチを示し、Yは半球形状の直径を示し、Zは半球形状の深さを示す。
図7(b)や図7(d)の型部材5を、均一な圧力で電子写真感光体1に連続して加圧接触させることにより、上記特定の凹形状部や特定の凸形状部が形成された本発明の電子写真感光体1を製造することができる。なお、図7(b)の型部材を用いた場合は、第二凸形状部分52によって帯状部分が形成され、図7(d)の型部材を用いた場合は、第二凹形状部分54によって帯状部分が形成される。また、図7(a)に示す同じ高さを有する凸形状部が設けられた第一凸形状部分51のみを有する型部材や、図7(c)に示す同じ深さを有する凹形状部が設けられた第一凹形状部分53のみを有する型部材を用いて本発明の電子写真感光体を製造することもできる。具体的には、電子写真感光体1と型部材5とを加圧接触させる際の荷重や移動速度を調整する(例えば加圧接触させる操作の途中で荷重や移動速度を変更する)方法によっても、上記特定の凹形状部や凸形状部が形成された本発明の電子写真感光体を製造できる。
型部材5としては、微細な表面加工された金属や樹脂フィルム、シリコンウエハーの表面にレジストによりパターニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルム、微細な表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングを施したものが挙げられる。
<電子写真感光体の構成>
本発明の円筒状の電子写真感光体は、支持体及び支持体上に形成された感光層を有する。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層が挙げられる。電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構成としてもよいし、電荷輸送層を積層構成としてもよい。
支持体としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であることが好ましい。支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属(合金)が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを用いて真空蒸着によって形成した被膜を有する金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子をプラスチックや紙に含浸してなる支持体や、導電性結着樹脂製の支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と、後述の下引き層または感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の被覆などを目的として、導電層を設けてもよい。
導電層は、導電性粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる導電層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥および/または硬化させることによって形成することができる。
導電層に用いられる導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属の粒子や、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、ITOなどの金属酸化物の粒子などが挙げられる。また、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをドープした酸化スズを用いてもよい。
導電層用塗布液の溶剤としては、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。導電層の膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには0.5μm以上40μm以下であることがより好ましく、さらには1μm以上30μm以下であることがより好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂が挙げられる。
支持体または導電層と、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、下引き層(中間層)を設けてもよい。
下引き層は、結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる下引き層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
下引き層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド樹脂、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド樹脂、N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂、共重合ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。
下引き層には、さらに、金属酸化物粒子を含有させてもよい。例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムを含有する粒子が挙げられる。また、金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子の表面がシランカップリング剤などの表面処理剤で処理されている金属酸化物粒子であってもよい。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族ハロゲン化炭化水素系溶剤、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。下引き層の膜厚は、0.05μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上25μm以下であることがより好ましい。下引き層には、さらに、有機樹脂微粒子、レベリング剤を含有させてもよい。
感光層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、ピリリウム、チアピリリウム染料や、フタロシアニン顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔や、非対称キノシアニン顔料、キノシアニン顔料などが挙げられる。これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂及び溶剤とともに分散処理することによって得られた電荷発生層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生物質と結着樹脂の質量比は、1:0.3〜1:4の範囲であることが好ましい。
分散処理方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いる方法が挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質及び結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
電荷発生層及び電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル化合物の重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下であることが好ましく、0.1〜2μmであることがより好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、5〜50μmであることが好ましく、10〜35μmであることがより好ましい。
また、感光層(積層型感光層の場合には、電荷輸送層)上には、導電性粒子または電荷輸送物質と結着樹脂とを含有する保護層を設けてもよい。保護層には、潤滑剤などの添加剤をさらに含有させてもよい。また、保護層の樹脂(結着樹脂)自体に導電性や電荷輸送性を有させてもよく、その場合、保護層には、当該樹脂以外の導電性粒子や電荷輸送物質を含有させなくてもよい。また、保護層の結着樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱、光、放射線(電子線など)などにより硬化させてなる硬化性樹脂であってもよい。
保護層の膜厚は、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
電子写真感光体の各層には、添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などの有機樹脂粒子や、シリカ、酸化チタン、アルミナなどの無機粒子などが挙げられる。
<プロセスカートリッジ及び電子写真装置の構成>
図10に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の例を示す。
図10において、円筒状の本発明の電子写真感光体201は、軸202を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体201の表面は、回転過程において、帯電手段203(一次帯電手段:例えば、帯電ローラーなど)により、正または負の所定電位に均一に帯電される。次いで、均一に帯電された電子写真感光体201の表面は、露光手段(画像露光手段)(不図示)から照射される露光光(画像露光光)204を受ける。このようにして、電子写真感光体201の表面には、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
本発明は、放電を利用した帯電手段を用いた場合において、効果が特に大きい。
電子写真感光体201の表面に形成された静電潜像は、次いで現像手段205内のトナーで現像(正規現像または反転現像)されてトナー像が形成される。電子写真感光体201の表面に形成されたトナー像が、転写手段(例えば、転写ローラーなど)206からの転写バイアスによって、転写材P上に転写されていく。このとき、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体201と転写手段206との間(当接部)に電子写真感光体201の回転と同期して取り出されて給送される。また、転写手段には、トナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧がバイアス電源(不図示)から印加される。
トナー像が転写された転写材Pは、電子写真感光体の表面から分離されて定着手段208へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより、画像形成物(プリント、コピー)として電子写真装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体201の表面は、クリーニングブレードを有するクリーニング手段207によって転写残トナーなどの付着物の除去を受けて清浄面化される。なお、クリーニングブレードは、電子写真感光体201の表面に、電子写真感光体201の母線方向のほぼ全域に接触配置(当接)されている。さらに、清浄面化された電子写真感光体201の表面は前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図10に示すように、帯電手段203が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光手段は必ずしも必要ではない。本発明においては、上記特定の電子写真感光体201を用いているため、電子写真感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦力が低減されクリーニングブレード先端の摩耗が抑えられ、長期間に亘って良好なクリーニング特性を維持することができる。
本発明においては、電子写真感光体201、帯電手段203、現像手段205、転写手段206及びクリーニング手段207などから選択される構成要素のうち、複数の構成要素を容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に支持する。そして、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成することができる。図10では、電子写真感光体201、帯電手段203、現像手段205及びクリーニング手段207を一体に支持してカートリッジ化し、電子写真装置本体のレールなどの案内手段210を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ209としている。
露光光204は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合、原稿からの反射光や透過光である。または、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイや液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
以下に、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。また、電子写真感光体を、以下単に「感光体」ともいう。
(感光体の製造例)
直径29.92mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを円筒状基体2(円筒状支持体)とした。
次に、金属酸化物として酸化亜鉛粒子(比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合し、これにシランカップリング剤(化合物名:N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)0.8部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部をメチルエチルケトン73.5部と1−ブタノール73.5部の混合溶液に溶解させた。この溶液に前記表面処理された酸化亜鉛粒子80.8部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン0.8部(東京化成工業(株)社製 )を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMER SSX−102、積水化成品工業(株)社製、平均一次粒径2.5μm)を5.6部加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を上記円筒状基体2上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で乾燥させて、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)20部、下記構造式(A)で示されるカリックスアレーン化合物0.2部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)10部、および、シクロヘキサノン600部を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、4時間分散処理した後、酢酸エチル700部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を15分間80℃で乾燥させることによって、膜厚0.17μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(B)で示される化合物30部(電荷輸送物質)、下記構造式(C)で示される化合物60部(電荷輸送物質)、下記構造式(D)で示される化合物10部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ビスフェノールZ型のポリカーボネート)100部、下記構造式(E)で示されるポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.02部を、混合キシレン600部およびジメトキシメタン200部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
(式(E)中、0.95及び0.05は2つの構造単位のモル比(共重合比)である。)
次に、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)20部/1−プロパノール20部の混合溶剤を、ポリフロンフィルター(商品名:PF−040、アドバンテック東洋(株)製)で濾過した。その後、下記構造式(F)で示される正孔輸送性化合物(電荷輸送物質)90部、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン70部、および、1−プロパノール70部を上記混合溶剤に加えた。これをポリフロンフィルター(商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)製)で濾過することによって、第二電荷輸送層(保護層)用塗布液を調製した。この第二電荷輸送層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を大気中において6分間50℃で乾燥させた。その後、窒素中において、支持体(被照射体)を200rpmで回転させながら、加速電圧70kV、吸収線量8000Gyの条件で1.6秒間、電子線を塗膜に照射した。引き続いて、窒素中において25℃から125℃まで30秒かけて昇温させ、塗膜の加熱を行った。電子線照射およびその後の加熱時の雰囲気の酸素濃度は15ppmであった。次に、大気中において30分間100℃で加熱処理を行うことによって、電子線により硬化された膜厚5μmの第二電荷輸送層(保護層)を形成した。
なお、本実施例の作製において塗布した全ての層の塗膜は、その各塗布工程の最後において塗布引き上げ方向の下端部を溶剤を用いて剥離処理した。そして、全ての層の塗布領域は、塗布引き上げ方向の円筒状基体2の上端部から1mm、かつ下端部から1mmになるようにした。
このようにして、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。
(実施例1)
(表面加工)
このようにして得られた円筒状の電子写真感光体1に、図6(a)に示すような、挿入部材4を、予め55℃に加熱した状態で挿入した。挿入に際しては、電子写真感光体1の軸芯方向中心位置との軸芯方向中心位置が合致するように挿入した。挿入部材の材料は、縦弾性係数が540×10N/mmの炭化タングステンを主材料とした超硬合金を用いた。
支持部材9の上に、被転写体である電子写真感光体1に近い方から順に、型部材5、金属層6、弾性層7、位置決め部材8の順に各部材を配置した。支持部材9の材質はSUS430製とし、内部に加熱用のヒーターを設置した。また支持部材9に、図6(a)のY方向に移動するスライド機構を設けた。位置決め部材8は、厚さ6mmのSS400製の板の表面に無電解ニッケルメッキを施して用いた。弾性層7は厚さ8mmのシリコンゴムを用いた。金属層6は厚み2mmのSUS301CSP−3/4H製の平板を用いた。
ここで、全ての実施例で使用する型部材5について説明する。型部材5は図7(a)〜(d)に示すような、厚さ300μmのニッケル材質の平板モールドを使用した。なお、この図7に示す型部材5の電子写真感光体1に接触する面には、後述する第一凸形状部分51及び第二凸形状部分52と、第一凹形状部分53と第二凹形状部分54を、それぞれ図7(a)〜(d)に図示する位置に設けた。そして全ての型部材5は図示縦方向を電子写真感光体の母線方向にあてがって使用するものとし、第一凸形状部分51と第二凸形状部分52の図示縦方向の長さは、ともに355mmとした。同様に、第一凹形状部分53と第二凹形状部分54の図示縦方向の長さを、ともに355mmとした。そして、第二凸形状部分52及び第二凹形状部分54の図示横方向の幅は2mmとした。図7(a)の第一凸形状部分51の図示横方向の長さ、及び図7(c)の第一凹形状部分53の図示横方向の長さを100mmとした。また、図7(b)の第二凸形状部分52を含む第一凸形状部分51の図示横方向の長さ、及び図7(d)の第二凹形状部分54を含む第一凹形状部分53の図示横方向の長さも100mmとした。
実施例1においては図7(b)に示す型部材5を使用し、この表面には、全面に亘って図8(a)に示すような凸型の半球形状が連続して設けられた、第一凸形状部分51と第二凸形状部分52を併せて配した。第一凸形状部分51の全ての半球形状のピッチX1は196μmとした。そして第一凸形状部分51の全ての半球形状の直径Y1は50μm、かつ高さZ1は6μmとした。
第二凸形状部分52のエリア内の全ての半球形状のピッチX2は196μmとした。そして第二凸形状部分52の全ての半球形状の直径Y2を50μmとした。そして第二凸形状部分52の半球形状の高さは2種類設け、高さZ21が5.0μmの半球形状と、高さZ22が前記第一凸形状部分51の半球形状の高さZ1と同じである半球形状とした。そして高さZ21の半球形状の個数が第二凸形状部分52の全ての半球形状の個数に占める比率Z21Rが50%となるように、ランダムに配置した。
これらを図6(a)に示す位置関係で固定した。なお、型部材5は、図7(b)の図示左側が、図6(a)及び(b)の図示左側になる方向で固定した。また、型部材5は、図6(b)の電子写真感光体1の軸方向において、第一凸形状部分51及び第二凸形状部分52の両端が、電子写真感光体1の表面層3に対してそれぞれ0.25mm電子写真感光体1の中央側に来るように位置決めした。そして上面が略水平になるように設置した状態で支持部材9のヒーターを昇温させ、型部材5の表面が150℃になるようにした。
電子写真感光体1の表面を型部材5に押し付けるために、挿入部材4の両端部分に、図示しない荷重機構を設けた。それぞれの荷重機構は、鉛直方向にガイドレールとボールネジを設け、さらにボールネジとガイドレールに連結して上下する連結支持部材を設けた。ボールネジの下側にはサーボモーターを連結させて回転させ、連結支持部材をガイドレールにならって上下させるようにした。連結支持部材と挿入部材4の端部は球形ジョイントで連結した。なお、球形ジョイントと連結支持部材はロードセルを介して連結させるようにし、挿入部材4の両端それぞれにかかる荷重量をモニターできるようにした。
電子写真感光体1への加工としては、電子写真感光体1を型部材5に前記荷重機構を用いて押しつけ、かつ型部材5を前記スライド機構で図6(a)に示すY方向に移動させることで、電子写真感光体1を転動させながらその表面に型部材5の形状を転写した。
その加工に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分51の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に20mm/sec(Vz1)の速度で移動させた。その後電子写真感光体1が型部材5に接触し、さらに前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させた。次に支持部材9を図6(a)のY方向に10mm/secの速度で移動を開始させ、電子写真感光体1を従動的に図6(a)図示時計回りに回転させた。このようにして型部材5の表面の凸形状部を電子写真感光体1の表面に転写させた。そして、その状態を維持しながらスライド機構を95mm移動した時点で停止させ、その後荷重機構によって挿入部材4を20mm/secの速度で型部材5から離間させる方向に移動させ、電子写真感光体1と型部材5を離間させた。このようにして、電子写真感光体1を転動させながらその表面に型部材5の表面の凸形状部を転写することで、電子写真感光体1の表面に型部材5の表面の凸形状部に対応する凹形状部を形成した。以上の方法で、合計2本の、表面に凹形状部が形成された円筒状の電子写真感光体を作製した。
(加工結果の測定)
続いて、このように加工して電子写真感光体1の表面に形成された凹形状部の深さと面積率について測定を行った。この測定方法について説明する。なお、実施例1で作製した2本の電子写真感光体は同様の加工内容で加工したので、それらの表面状態は全く同等と判断し、加工結果としての表面の測定は、1本について行った。
得られた電子写真感光体の表面を、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:VK−9500)で50倍レンズにより拡大観察し、上述のようにして電子写真感光体の表面に設けられた凹形状部および平坦部の判定を行った。観察時には、電子写真感光体の長手方向に傾きが無いように、また、周方向については、電子写真感光体の円弧の頂点にピントが合うように、調整を行った。そして拡大観察を行った画像を画像連結アプリケーションによって連結して、電子写真感光体の表面全体の情報を得た。また、得られた結果については、付属の画像解析ソフトにより、画像処理高さデータを選択し、フィルタタイプメディアンでフィルタ処理(0.2μm下回る)を行った。
上記観察によって、電子写真感光体表面に形成された各凹形状部の深さおよび開口面積を求めた。結果を表1に示す。
なお、電子写真感光体の表面を、他のレーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:X−200)を用い、上記と同様の方法で観察を行ったところ、上記のレーザー顕微鏡(株)キーエンス製、商品名:VK−9500)を用いた場合と同様の結果が得られた。以下の例では、電子写真感光体の表面の観察に、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、商品名:VK−9500)および50倍レンズを用いた。
このような凹形状部の深さと開口面積の測定を行った結果、実施例1で表面を加工した電子写真感光体の表面の全ての凹形状部の開口面積の総和Aは、1,650mmであった。したがって、電子写真感光体の全表面に対する、全ての凹形状部の開口面積の総和A(表において「A%」と記載する)は5%であった。また、その電子写真感光体の表面の全ての凹形状部の深さの平均値Bを算出したところ、3.0μmであった。そして、全ての凹形状部に対して、深さが前記Bに対して+0.2μmから−0.2μmの範囲の深さの凹形状部の開口面積の総和C、すなわち実施例1においては深さが3.2μmから2.8μmまでの深さの凹形状部を抽出した。その開口面積の総和Cを算出したところ、1,581mmであった。したがって、その開口面積の総和Cは、全ての凹形状部の開口面積の総和の96%を占めていた(表において「C%」と記載する)。
次に、電子写真感光体の表面のうち、加工時に型部材5の第二凸形状部分52と接触した幅2mmの部分、即ち帯状部分について、電子写真感光体の母線に平行な方向に10等分した全てのエリアについての凹形状部の深さを調べた。その結果、全てのエリアについて、凹形状部の開口面積の総和の最小値D1は3.4mm、同じく凹形状部の開口面積の総和の最大値D2は3.5mmであった。そして、本実施例の前記Bに対して0.5μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和の範囲、すなわち実施例1においては深さ2.5μm以下の凹形状部の開口面積の総和の最小値E1は1.7mmであった。同じく本実施例の前記Bに対して0.5μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和の最大値E2は1.7mmであった。ここで、D2に対するE1の比率は48.6%である。このことから、前記幅2mmの部分を10等分したいずれのエリアにおいても、前記Bに対して0.5μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和が、該同一エリア内の全ての凹形状部の開口面積の総和の48.6%以上を占めることが分かった。
以上、使用した型部材の構成および加工結果の測定結果について、表1に示す。
(評価)
上述のようにして実施例1で表面を加工した1本目の電子写真感光体を、キヤノン(株)製の電子写真複写機iR−ADV C5255改造機に装着して評価を行った。電子写真感光体は、電子写真複写機iR−ADV C5255用ドラムカートリッジ(トナーすり抜け評価の為に帯電ローラー清掃ブラシをはずしたもの)に、電子写真感光体塗布上端側が電子写真複写機iR−ADV C5255改造機の奥側になるように装着した。
図11に示すように、クリーニングブレード13は、電子写真複写機iR−ADV C5255用ドラムカートリッジに装着されていたもの(硬度:80JISA°、25℃における反発弾性:35%)をそのまま使用し、電子写真感光体1とクリーニングブレード13のブレード下面132との当接角(狭角)を25°、電子写真感光体への当接圧を35N/mに設定した。
評価用のトナーは黒色とし、重量平均粒径が5.0μmのものを使用した。
評価は30℃/80%RH環境下で行い、画像比率1%の連続画像形成を10万枚行った。
その後クリーニングブレード13を取り外し、長手方向に10等分になるように切断し、さらに各ブレードの長手中央部を切断して全ての切断面を顕微鏡で観察し、ブレード下面132とブレード前面131との角部の摩耗量を測定した。摩耗量の測定に際しては、図12に示すように、ブレード下面132の表面での摩耗した距離成分を測定することとした。具体的には、摩耗していないブレード下面132のブレード前面131側の端部から、ブレード前面131までのブレード下面132に平行な距離を、摩耗距離133として測定した。その結果、実施例1の評価におけるクリーニングブレードの摩耗距離133について、10個の断面における平均値F1は15.1μmであった。以上について表1に示す。
また、帯電ローラー上に残存したトナーを白紙上にテーピングし、濃度計(商品名:504分光濃度計;エックスライト株式会社製)を用いて白紙との濃度差を測定した。その結果、顕著なトナーのすり抜けは認められなかった。なお、実施例1の評価において帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差は0.02であった。なお、前記帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差が0.05以下であるときはトナーの顕著なすり抜けは発生なく、実用上の問題は無いと判断した。
さらに、実施例1で表面を加工した2本目の電子写真感光体に対して、クリーニングブレードの電子写真感光体への当接圧を25N/mに設定した以外は全て1本目と同様な評価を行った。その結果、2本目の電子写真感光体の評価における1本面と同様なクリーニングブレードの摩耗距離について、平均値F2は13.1μmであった。以上について表1に示す。なお、2本目の電子写真感光体について1本目と同様なトナーのすり抜けの評価を行ったところ、帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差は0.02であった。
(実施例2〜4、17〜20)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表1に示す。
(実施例5〜8、21〜24)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、次のような型部材を用いた。
図7(b)に示す型部材において、第二凸形状部分52の半球形状の高さは2種類設け、図2に示すような、電子写真感光体の母線方向を10等分した10個のエリアのうち、図示上方より奇数番号のエリアと偶数番号のエリアに分けて半球形状を設けた。先ず、奇数番号のエリアには第一凸形状部分51の半球形状と同じ高さZ1の半球形状のみを設けた。そして偶数番号のエリアでは半球形状の高さを2種類設け、高さZ21が5.0μmの半球形状と、高さZ22が前記第一凸形状部分51の半球形状の高さZ1と同じ高さの半球形状とした。そしてZ21の高さの半球形状の個数がこの偶数番号の各エリア内の個数に占める比率Z21Rを50%となるように、ランダムに配置した。
それ以外は、全て実施例1と同様に加工し、評価を行った。その結果を表1に示す。
また、加工された電子写真感光体の表面測定に際して、加工時に型部材5の第二凸形状部分52と接触した部分即ち帯状部分について、前記奇数番号のエリアについては第一凸形状部分51と接触した部分と同様と判断し、凹形状部の開口面積の総和の算出を省略した。したがって、表1においてD1、D2及び、E1,E2は省略し、前記偶数番号のエリアについてD1e、D2e及び、E1e,E2eの欄に測定結果を示す。
(実施例9〜12、25〜28)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、実施例1と同様に表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表1に示す。
なお、E1及びE2の測定は、本実施例の前記Bに対して0.3μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和の範囲として行った。
(実施例13〜16、29〜38)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、実施例5と同様に表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表1に示す。
なお、E1e及びE2eの測定は、本実施例の前記Bに対して0.3μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和の範囲として行った。
(比較例1〜4)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、図7(a)に示す型部材を使用した。この表面には、凸型の半球形状が連続して設けられた第一凸形状部分51を配し、その構成を表1に示す。それ以外は、全て実施例1と同様に電子写真感光体の表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表1に示す。
(実施例39)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、次のような型部材を用いた。
型部材は図7(d)に示す型部材を使用し、この表面には、全面に亘って図8(b)に示すような凹型の半球形状が連続して設けられた、第一凹形状部分53と第二凹形状部分54を併せて配した。第一凹形状部分53の全ての半球形状のピッチX1は140μmとした。そして第一凹形状部分53の全ての半球形状の直径Y1は50μm、かつ深さZ1は6.5μmとした。
また、第二凹形状部分54のエリア内の全ての半球形状のピッチX2は140μmとした。そして第二凹形状部分54の全ての半球形状の直径Y2を50μmとした。そして第二凹形状部分54の半球形状の深さは2種類設け、深さZ21が5.5μmの半球形状と、深さZ22が前記第一凹形状部分53の半球形状の深さZ1と同じ深さの半球形状とした。そして深さZ21の半球形状の個数が第二凹形状部分54の全ての半球形状の個数に占める比率Z21Rを50%となるように、ランダムに配置した。
加工に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凹形状部分53の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に20mm/sec(Vz1)の速度で移動させた。その後電子写真感光体1が型部材5に接触し、さらに前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が8000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させた。次に支持部材9を図6(a)のY方向に10mm/secの速度で移動を開始させ、電子写真感光体1を従動的に図6(a)図示時計回りに回転させた。このようにして型部材5の表面の凹形状部を電子写真感光体1の表面に転写させた。そして、その状態を維持しながらスライド機構を95mm移動した時点で停止させ、その後荷重機構によって挿入部材4を20mm/secの速度で型部材5から離間させる方向に移動させ、電子写真感光体1と型部材5を離間させた。このようにして、電子写真感光体1を転動させながらその表面に型部材5の表面の凹形状部を転写することで、電子写真感光体1の表面に型部材5の表面の凹形状部に対応する凸形状部を形成した。以上の方法で、合計2本の、表面に凸形状部が形成された円筒状の電子写真感光体を作製した。
測定(フィルタリングを0.2μm上回るように)、及び評価については実施例1と同様に行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表2に示す。凸形状部の底面積の総和をA、電子写真感光体の全表面に対する全ての凸形状部の底面積の総和をA%、電子写真感光体の表面の全ての凸形状部の高さの平均値をB、前記Bに対して+0.2μmから−0.2μmの範囲の高さの凸形状部の底面積の総和をC、全ての凸形状部の底面積の総和に対する前記総和CをC%とする。また、加工時に型部材5の第二凹形状部分54と接触した幅2mmの部分、即ち帯状部分について、電子写真感光体の母線に平行な方向に10等分した全てのエリアについての凸形状部の高さを調べ、全てのエリアについて、凸形状部の底面積の総和の最小値をD1、凸形状部の底面積の総和の最大値をD2、前記Bに対して0.5μm以上低い凸形状部の底面積の総和の最小値をE1、前記Bに対して0.5μm以上低い凸形状部の底面積の総和の最大値をE2とする。
(実施例40〜42、55〜58)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、実施例39と同様に表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表2に示す。
(実施例43〜46、59〜62)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、次のような型部材を用いた。
図7(d)に示す型部材において、第二凹形状部分54の半球形状の深さは2種類設け、図2に示すような、電子写真感光体の母線方向を10等分した10個のエリアのうち、奇数番号のエリアと偶数番号のエリアに分けて半球形状を設けた。先ず、奇数番号のエリアには第一凹形状部分53の半球形状と同じ深さZ1の半球形状のみを設けた。そして偶数番号のエリアでは半球形状の深さを2種類設け、深さZ21が5.5μmの半球形状と、深さZ22が前記第一凹形状部分53の半球形状の深さZ1と同じ深さの半球形状とした。そして深さZ21の半球形状の個数がこの偶数番号の各エリア内の個数に占める比率Z21Rを50%となるように、ランダムに配置した。
それ以外は、全て実施例39と同様に加工、測定、及び評価を行った。その結果を表2に示す。
また、加工された電子写真感光体の表面測定に際して、加工時に型部材5の第二凹形状部分54と接触した部分即ち帯状部分について、前記奇数番号のエリアについては第一凹形状部分53と接触した部分と同様と判断し、凸形状部の底面積の総和の算出を省略した。したがって、表2においてD1、D2及び、E1,E2は省略し、前記偶数番号のエリアについてD1e、D2e及び、E1e,E2eの欄に測定結果を示す。
(実施例47〜50、63〜66)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、実施例39と同様に表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表2に示す。
なお、E1及びE2の測定は、本実施例の前記Bに対して0.3μm以上低い凸形状部の底面積の総和の範囲として行った。
(実施例51〜54、67〜76)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製し、実施例43と同様に表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表2に示す。
なお、E1e及びE2eの測定は、本実施例の前記Bに対して0.3μm以上低い凸形状の底面積の総和の範囲として行った。
(比較例5〜8)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、図7(c)に示す型部材を使用した。この表面には、凹型の半球形状が連続して設けられた第一凹形状部分53を配し、その構成を表2に示す。それ以外は、全て実施例39と同様に電子写真感光体の表面の加工、測定、及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表2に示す。
(実施例77)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、使用した型部材及び各部材の動作条件以外は、全て実施例1と同様にして行った。
型部材については、図7(a)に示す型部材を使用した。この表面には、全面に亘って凸型の半球形状が連続して設けられた第一凸形状部分51を配し、第一凸形状部分51の全ての半球形状のピッチX1は196μmとした。そして第一凸形状部分51の全ての半球形状の直径Y1は50μm、かつ高さZ1は6μmとした。
加工動作に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分51の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら、電子写真感光体1の表面と型部材5が最初に接触した時点から支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させて10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が4000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが4000Nを検出した時点からさらに0.9mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は、全て実施例1と同様に電子写真感光体の表面の加工を行った。そして実施例1と同様な方法を用いて表面の測定を行った。
その結果、本実施例で表面を加工した電子写真感光体の表面の全ての凹形状部の開口面積の総和Aは、1,651mmであった。したがって、電子写真感光体の全表面に対する、全ての凹形状部の開口面積の総和Aは5%であった。また、その電子写真感光体の表面の全ての凹形状部の深さの平均値Bを算出したところ、3.0μmであった。そして、全ての凹形状部に対して、深さが前記Bに対して+0.2μmから−0.2μmの範囲の深さの凹形状部の開口面積の総和C、すなわち実施例77においては深さが3.2μmから2.8μmまでの深さの凹形状部を抽出した。その開口面積の総和Cを算出したところ、1,583mmであった。したがって、その開口面積の総和Cは、全ての凹形状部の開口面積の総和の96%を占めていた。次に、電子写真感光体の表面のうち、前記加工時に支持部材9が95mm移動した位置から加工下流側へ2mmまでに型部材5が当接した部分即ち帯状部分について、電子写真感光体の母線に平行な方向に10等分した全てのエリアについての凹形状部の深さを調べた。その結果、全てのエリアについて、凹形状部の開口面積の総和の最小値D1は3.4mm、同じく凹形状部の開口面積の総和の最大値D2は3.5mmであった。そして、前記Bに対して0.5μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和の範囲、すなわち本実施例においては深さ2.5μm以下の凹形状部の開口面積の総和の最小値E1は1.7mm、同じく凹形状部の開口面積の総和の最大値E2は1.7mmであった。さらに実施例1と同様な測定及び評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
(実施例78〜80)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、型部材については、表3に記載の構成である図7(a)に示す型部材を使用し、表面の加工動作、測定及び評価に関しては、実施例77と同様にして行った。
(実施例81〜84)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、型部材については、表3に記載の構成である図7(a)に示す型部材を使用した。
表面の加工動作に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分51の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させ、10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が5000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが5000Nを検出した時点からさらに0.9mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は全て実施例77と同様にして電子写真感光体1の表面加工と加工結果の測定と評価を行った。型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
なお、E1及びE2の測定は、本実施例の前記Bに対して0.3μm以上浅い凹形状部の開口面積の総和の範囲として行った。
(実施例85〜88)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、型部材については、表3に記載の構成である図7(a)に示す型部材を使用した。
表面の加工動作に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分51の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させ、10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が4000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが4000Nを検出した時点からさらに0.25mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は全て実施例77と同様にして電子写真感光体1の表面加工と加工結果の測定と評価を行った。型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
(実施例89〜93)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、型部材については、表3に記載の構成である図7(a)に示す型部材を使用した。
表面の加工動作に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分51の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させ、10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が5000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが5000Nを検出した時点からさらに0.25mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は全て実施例81と同様にして電子写真感光体1の表面加工と加工結果の測定と評価を行った。型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
(実施例94〜97)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。表面の加工に際し、型部材については、表3に記載の構成である図7(c)に示す型部材を使用した。
表面の加工動作に関しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分53の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が8000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら、電子写真感光体1の表面と型部材5が最初に接触した時点から支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させて10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが6000Nを検出した時点からさらに0.9mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。それ以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体1の表面加工を行った。
そして実施例39と同様な方法を用いて表面の測定を行った。その結果、本実施例で表面を加工した電子写真感光体の表面の凸形状部の底面積の総和Aは、3,327mmであった。また、その電子写真感光体の表面の全ての凸形状部の高さの平均値Bを算出したところ、2.8μmであった。そして、全ての凸形状部に対して、高さが前記Bに対して+0.2μmから−0.2μmの範囲の高さの凸形状部の底面積の総和C、すなわち本実施例においては高さが3.0μmから2.6μmまでの高さの凸形状部を抽出した。その底面積の総和Cを算出したところ、3.282mmであった。次に、電子写真感光体の表面のうち、前記加工時に支持部材9が95mm移動した位置から加工下流側へ2mmまでに型部材5が当接した部分について、電子写真感光体の母線に平行な方向に10等分した全てのエリアについての凸形状部の高さを調べた。その結果、全てのエリアについて、凸形状部の底面積の総和の最小値D1は3.4mm、同じく凸形状部の底面積の総和の最大値D2は3.5mmであった。そして、前記Bに対して0.5μm以上低い凸形状部の底面積の総和の範囲、すなわち本実施例においては高さ2.3μm以下の凸形状部の底面積の総和の最小値E1は1.7mm、同じく凸形状部の底面積の総和の最大値E2は1.7mmであった。さらに実施例1と同様な評価を行った。その際の型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
(実施例98〜101)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。その表面の加工に際しては、型部材は表3に記載の構成である図7(c)を用いた。
表面の加工動作に関しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分53の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が8000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させ、10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が7000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが7000Nを検出した時点からさらに0.9mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は全て実施例94と同様にして電子写真感光体1の表面加工、加工結果の測定及び評価を行った。型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
なお、E1及びE2の測定は、本実施例の前記Bに対して0.3μm以上低い凸形状部の底面積の総和の範囲として行った。
(実施例102〜105)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。その表面の加工に際しては、型部材は表3に記載の構成である図7(c)を用いた。
表面の加工動作に際しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分53の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が8000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させ、10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が6000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが6000Nを検出した時点からさらに0.25mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は全て実施例94と同様にして電子写真感光体1の表面加工、加工結果の測定及び評価を行った。型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
(実施例106〜110)
実施例1と同様な、表面に形状を形成する前の円筒状の電子写真感光体(形状形成前の電子写真感光体)を作製した。その表面の加工に際しては、型部材は表3に記載の構成である図7(c)を用いた。
表面の加工動作に関しては、先ず支持部材9の位置を調整して、型部材5の第一凸形状部分53の図7図示左端部分が電子写真感光体1の真下になるようにした。次に前記荷重機構のサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に移動させ、電子写真感光体1の型部材5に向かう表面と型部材5の表面との距離が2mmになるところまで近づけた。続いて支持部材9を図6(a)のY方向(図示左方向)に3mm/secの速度で移動を開始し、それと同時に荷重機構を動作させて挿入部材4を型部材5の方向に10mm/secの速度で移動させた。その後前記ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が8000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動を停止させ、かつ支持部材9を図6(a)のY方向に移動する速度を10mm/secに変更した。
その状態を維持しながら支持部材9が95mm移動した時点で、荷重機構を動作させ、10mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させ、同時に支持部材9が図6(a)のY方向に移動する速度を3mm/secに変更した。その後ロードセルによって挿入部材4にかかる荷重量が7000Nに到達したことを検出した時点で荷重機構の移動をいったん停止した。その後支持部材9が、このロードセルが7000Nを検出した時点からさらに0.25mm移動した時点で、荷重機構を50mm/secの速度で挿入部材4を型部材5から離れる方向に移動させて、電子写真感光体1の表面を型部材5から離間させた。
それ以外は全て実施例98と同様にして電子写真感光体1の表面加工、加工結果の測定及び評価を行った。型部材の構成及びその表面の測定結果、評価結果を表3に示す。
表1〜3に示すように、実施例1〜110では、比較例と比べて、顕著にクリーニングブレードの摩耗量が少なかった。なお、本実施例及び比較例で表面加工した全ての電子写真感光体の評価において、前記帯電ローラー上に残存したトナー濃度と白紙との濃度差の最大値は0.05であった。したがってトナーの顕著なすり抜けは発生していないと判断した。
1,201 電子写真感光体
2 円筒状基体
3 表面層
4 挿入部材
5 型部材
6 金属層
7 弾性層
8 位置決め部材
9 支持部材
10 凹形状部分
11 帯状部分
12 浅い凹形状部分
13 クリーニングブレード
51 第一凸形状部分
52 第二凸形状部分
53 第一凹形状部分
54 第二凹形状部分
131 ブレード前面
132 ブレード下面
133 摩耗距離
202 軸
203 帯電手段
204 露光光
205 現像手段
206 転写手段
207 クリーニング手段
208 定着手段
209 プロセスカートリッジ
210 案内手段
501 断面プロファイル
502 フィッティングした曲線
601 基準面
602 第二基準面
603 第三基準面

Claims (14)

  1. 表面に複数の凹形状部を有する円筒状の電子写真感光体であって、
    全ての凹形状部の開口面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜65%であり、
    全ての凹形状部の深さの平均値dが下記(式1)を満たし、
    0.6≦d≦3.0(μm) (式1)
    下記(式2)を満たす深さdaを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の95%以上を占め、
    d−0.2≦da≦d+0.2(μm) (式2)
    下記条件1を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有することを特徴とする電子写真感光体。
    <条件1>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、下記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占める。
    db≦d−0.3(μm) (式3)
  2. 全ての凹形状部の開口面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜60%であり、
    全ての凹形状部の深さの平均値dが、下記(式4)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
    0.8≦d≦3.0(μm) (式4)
  3. 前記条件1が下記条件1Aであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    <条件1A>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の14%以上を占める。
  4. 前記条件1が下記条件1Bであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    <条件1B>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、上記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の49%以上を占める。
  5. 前記条件1が下記条件1Cであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    <条件1C>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式3)を満たす深さdbを有する凹形状部の開口面積の総和が、全ての凹形状部の開口面積の総和の49%以上を占める。
  6. 前記(式3)が、下記(式5)であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電子写真感光体。
    db≦d−0.5(μm) (式5)
  7. 表面に複数の凸形状部を有する円筒状の電子写真感光体であって、
    全ての凸形状部の底面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して5〜65%であり、
    全ての凸形状部の高さの平均値hが下記(式6)を満たし、
    0.6≦h≦3.0(μm) (式6)
    下記(式7)を満たす高さhaを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の95%以上を占め、
    h−0.2≦ha≦h+0.2(μm) (式7)
    下記条件2を満たす帯状部分を少なくとも一ヶ所有することを特徴とする電子写真感光体。
    <条件2>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状の部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、下記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の14%以上を占める。
    hb≦h−0.3(μm) (式8)
  8. 全て凸形状部の底面積の総和が、該電子写真感光体の全表面に対して10〜65%であり、
    全ての凸形状部の高さの平均値hが、下記(式9)を満たすことを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体。
    0.6≦h≦2.8(μm) (式9)
  9. 前記条件2が下記条件2Aであることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子写真感光体。
    <条件2A>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の14%以上を占める。
  10. 前記条件2が下記条件2Bであることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子写真感光体。
    <条件2B>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分したエリアのうち、少なくとも5つのエリアにおいて、上記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の49%以上を占める。
  11. 前記条件2が下記条件2Cであることを特徴とする請求項7又は8に記載の電子写真感光体。
    <条件2C>
    該電子写真感光体の母線方向に平行でかつ該電子写真感光体の一端から他端に至る幅2mmの帯状部分であって、
    該帯状部分を該電子写真感光体の母線方向に10等分した全てのエリアにおいて、上記(式8)を満たす高さhbを有する凸形状部の底面積の総和が、全ての凸形状部の底面積の総和の49%以上を占める。
  12. 前記(式8)が、下記(式10)であることを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載の電子写真感光体。
    hb≦d−0.5(μm) (式10)
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の電子写真感光体と該電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び該電子写真感光体に接触配置されたクリーニングブレードを有するクリーニング手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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