JP2016217096A - 配管構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水トラップの下流側に逆流防止弁を備えた配管構造において、排水流路内に生じる負圧に基づく封水の減少を防止するとともに、不快な笛様音の発生を抑制する配管構造の提供を課題とする。【解決手段】配管部材は、設備機器内に生じた排水を、下水側の配管に接続するための部材であって、封水式排水トラップ8、逆流防止弁1、吸気弁3を有している。吸気弁3は第二屈曲部8dの上面に配置されており、封水の下流側の水面と逆流防止弁1との間の空間Rが負圧となった際に開口し、下流側の配管内部に外気を供給することで、空間R内の負圧を解消する。【選択図】図1

Description

本願発明は、逆流防止弁を備えた配管構造に関し、更に詳しくは、逆流防止弁を備えた配管構造に関するものである。
従来より、流体が内部を通過する配管部材を利用した配管構造において、配管構造内部を通過する流体が、下流側から上流側に逆流することを防止するために、配管構造の内部に逆流防止弁を採用した配管構造が知られている。その一例として、特許文献1に記載の逆流防止弁を備えた配管構造について説明する。
配管構造の内部を流れる流体としては、気体、液体等様々な流体が考えられるが、この特許文献1に記載された、従来の逆流防止弁を備えた配管構造は、液体の特に浴槽・浴室・洗面台・流し台等使用により排水を生じる機器(以下「排水機器」)からの排水を処理する配管構造(排水配管)である。
従来の逆流防止弁を備えた配管構造は、浴槽・浴室等の排水機器の排水を処理する配管構造であって、以下に記載する、浴槽と、洗い場パンと、配管部材と、逆流防止弁と、から構成される。
浴槽は、上方が開口した槽体であって、底面に、内部に溜めた浴湯を排出するための浴槽排水口を備えてなる。
洗い場パンは、浴室の使用者が身体を洗う等する、浴槽に隣接して備えられた防水パンであって、底面に洗い場パン上の排水を排出するための洗い場パン排水口を備えてなる。
配管部材は、以下に記載する管体、逆流防止弁等より構成される。
管体は、浴槽や洗い場パンより生じた排水を、下水側の配管に接続するための円筒状の部材であって、直線状の直管や、角度を持って屈曲したエルボ管、T字形状に分岐したT字管等の種類がある。これらは硬質樹脂、または金属材等から構成され、ナット部材や、接着剤等を利用して接続される。
逆流防止弁は、配管構造の内部に配置固定される、シリコンゴム等弾性を有する素材から構成される部材であって、略筒形状とした本体部と、本体部の上流側の端部に備えた開口部と、本体部の下流側の端部に備えた、対向する面同士が漸次近接するように設けた傾斜部と、該両傾斜部の先端に設けた薄膜部分からなる当接面と、両当接面同士を互いに当接させることで排水流路を閉塞する閉塞部と、を備えてなる。
この逆流防止弁は、上記のように構成したことで、上流側の端部である開口部から排水が流入すると、その重量/水圧により、下流側の閉塞部が弾性変形し、開口して内部の排水を排出する。排水の排出が完了し、内部の排水の量が減少すると、開口した閉塞部が弾性により元の閉塞状態に変形し、閉塞部が閉塞する。
下流側から屋内側に臭気や排水、害虫類等が逆流しようとした場合、配管の途中に配置されたこの逆流防止弁の閉塞部が閉塞していることにより、通過することができないため、この逆流防止弁よりも上流側に逆流することができない。また通気や排水の逆流が生じた場合でも、外周方向から圧力が加えられた場合では、閉塞部の対向する面同士がより強く当接するため、閉塞を維持し、下流側から上流側への通過、即ち逆流を防止する。
上記の各部材から構成される浴槽・浴室の逆流防止弁を備えた配管構造は、以下のようにして施工され、排水を下水側に排出する。
浴槽、浴室の各排水口から、下水側の配管迄を、管体によって配管接続する。この管体の配管接続においては、浴槽と浴室の各排水口からの配管を、途中部分でT字管を用いて合流させ、それより下流側の配管を、下水側の配管に接続させる。この時は排水が下流側(下水側)に流れるよう、若干の角度勾配を配管に備えて配管する。
更に浴槽又は洗い場パンの各排水口からT字管までの間に、逆流防止弁をそれぞれ配置して、浴槽・浴室の配管構造の施工が完了する。
上記のように構成した浴槽・浴室の排水配管において、浴槽又は洗い場パンの排水口から排水が排出されると、排水は、排水口から管体と、その内部に配置された逆流防止弁を通過し、T字管体を通過して、下水側に排出される。
また、下水側から臭気や害虫類が逆流してきた場合でも、それぞれの排水口に至る管体上に備えられた逆流防止弁によって、それらが逆流防止弁よりも上流側に逆流することはない。また、浴槽排水口または洗い場排水口の一方の排水口に、T字管を介して他方の排水口からの排水が逆流してきた場合、または下水側から両方の排水口に排水が逆流してきた場合でも、逆流防止弁によって、逆流防止弁よりも上流側に排水が逆流することを防止することができる。
特開2008−169575号公報
特許文献1に記載のような、逆流防止弁に対して応力が加わっていない状態において閉塞部が閉塞している逆流防止弁を備えた配管構造の場合、以下に記載するような問題点があった。
図13に示す配管構造には、逆流防止弁の上流側に排水トラップが配置されており、当該排水トラップの下流側に逆流防止弁が配置されている。
排水トラップは、管体を略S字形状に屈曲させ、横転させた形状を成す部材であって、使用時にその内部を通過する排水がS字の屈曲部分に貯留される。これにより、排水トラップ内部の排水流路の一部が常に満水状態となって、この満水部分により下流側の臭気や害虫の逆流を防止することができる。尚、この屈曲部分に貯留された、流路を満水状態にする排水を封水と呼び、図中では斜線を引いて示している。当該封水は最大で図13にて記載した水面にて示す高さ、即ち排水トラップ内の排水流路の上昇部分の頂点である溢れ面Oまで排水を貯留することができる。
ここで、上記配管構造に対し設備機器より大量の排水が排出された際、排水流路が満水状態となることによって、自己サイホン現象と呼ばれる引き込み現象が生じる。当該自己サイホン現象が生じた際、排水流路の下流側に大きな負圧が発生し、排水流路中の排水は勢いよく下流側へと排出される。そして、排水が終了した際、排水流路内が負圧となったまま逆流防止弁が閉塞してしまうことにより、排水トラップと逆流防止弁の間の排水流路、即ち排水トラップの封水より下流側且つ逆流防止弁よりも上流側の空間Rが負圧の状態となる。
逆流防止弁は下流側が負圧となった場合には排水流路の閉塞を解除し、気体や液体等の流体を通過させるが、上記の場合においては、逆流防止弁の上流側が負圧となるため、閉塞部は排水流路の閉塞状態を維持し、空間Rの負圧は解消されない。従って、本来の空間Rが負圧でない状態であれば、図13のように、封水の上流側の水位は溢れ面Oと同じ高さまで上昇するが、図14に示すように、空間Rが負圧の状態の時には、封水の上流側と下流側との圧力差に伴い、封水の上流側と下流側で水位差が生じてしまう。この時、排水トラップに対して更に排水が流入しても、上記空間Rの負圧に伴う水位差は解消されず、図14の状態を維持してしまう。従って、図13に示す、空間Rが負圧でない状態に比べ、排水トラップ内に貯留可能な封水の総量が少なくなってしまう。
尚、上記問題点は自己サイホン現象が生じた場合だけでなく、配管構造の下流側の配管に大量の排水が流れることによって生じる、誘導サイホン現象と呼ばれる引き込み現象が生じた際等の場合にも発生する。
又、下流側に負圧が生じた際には逆流防止弁内部を気体が通過するが、当該気体の通過に合わせて、閉塞部は極めて短い間隔で連続して開閉を繰り返し、結果、笛の音の様な不快な騒音(以下、「笛様音」)を発生させることがある。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、排水トラップの下流側に逆流防止弁を備えた配管構造において、排水流路内に生じる負圧に基づく封水の減少を防止するとともに、不快な笛様音の発生を抑制する配管構造の提供を課題とする。
請求項1に記載の本発明は、内部に排水を貯留し、封水を形成する排水トラップと、
下流側からの排水や臭気の逆流を防止する逆流防止弁と、
配管外の大気を排水流路内へ流入させる吸気部からなり、
上記逆流防止弁は、排水トラップの下流側の排水流路内に配置され、排水トラップの封水より下流側且つ逆流防止弁よりも上流側の排水流路内の空間が負圧の際において排水流路の閉塞を維持する構造であって、
上記吸気部は排水トラップ内、若しくは排水トラップと逆流防止弁との間に配置されていることを特徴とする特徴とする配管構造である。
請求項2に記載の本発明は、前記逆流防止弁は、逆流防止弁に応力が作用していない状態において排水流路の閉塞を維持する構造であることを特徴とする請求項1に記載の配管構造である。
請求項3に記載の本発明は、前記逆流防止弁の下流側に配管外の大気を配管内に吸気する吸気部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配管構造である。
請求項4に記載の本発明は、前記逆流防止弁は略筒体状にして弾性を有する素材からなり、
下流側に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
逆流防止弁に応力が作用していない状態において、前記傾斜面が対向する面と当接面によって当接することで形成される閉塞部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の配管構造である。
請求項1及び請求項2に記載の本発明では、排水トラップ内、若しくは排水トラップと逆流防止弁との間に吸気部が備えられている。従って、排水トラップの封水より下流側且つ逆流防止弁よりも上流側の排水流路内の空間に負圧が生じた際、吸気部の吸気によって当該負圧を解消し、封水の総量が少なくなることを防ぐことができる。
請求項3に記載の本発明では、逆流防止弁の下流側に吸気部を設けることにより、逆流防止弁内部を気体が通過した際に生じる笛様音の発生を防止することができる。
請求項4に記載の本発明では、逆流防止弁の構造を明確する事ができる。
第一実施例を示す断面図である。 第一実施例の施工状態を示す側面図である。 図2のA−A断面図である。 図3の構成より逆流防止弁ユニットを取り出した状態を示す参考図である。 逆流防止弁の閉塞部が閉口した状態を示す底面図である。 図5のB−B断面図である。 図5のC−C断面図である。 逆流防止弁の、図5の状態における下方からの斜視図である。 逆流防止弁の閉塞部が開口した状態を示す底面図である。 逆流防止弁の、図9の状態における下方からの斜視図である。 吸気弁の閉口状態を示す断面図である。 吸気弁の開口状態を示す断面図である。 従来例を示す断面図である。 図13より、封水より下流側且つ逆流防止弁よりも上流側の空間が負圧となった状態を示す断面図である。
以下に、本発明の第一実施例を、図面を参照しつつ説明する。尚、以下に記載する説明は実施形態の理解を容易にするためのものであり、これによって発明が制限して理解されるものではない。
図1乃至図12に示した、本発明の第一実施例の配管構造は、洗面台や流し台等の図示しない排水機器のキャビネット内に配管され、排水機器の使用によって生じる排水を下水側に排出処理する排水配管、即ち排水処理を行う為の配管構造であって、以下に記載する、配管部材、逆流防止弁ユニット7、吸気部としての吸気弁3、より構成されてなる。
配管部材は、設備機器内に生じた排水を、下水側の配管に接続するための部材であって、以下に記載する、封水式排水トラップ8、直線状管体S、逆流防止弁継手5、吸気弁3、より構成されてなる。
封水式排水トラップ8は、管体を略S字形状に屈曲させ、横転させた形状を成す部材であって、使用時にその内部を通過する排水が内部の封水貯留部8fに貯留され、これによって流路の一部が常に満水状態となって、この満水部分により下流側からの臭気や害虫類の逆流を防止することができる。このように、下流側からの臭気や害虫類の逆流を防ぐ機構を備えた排水装置を排水トラップと呼び、また、封水貯留部8fに溜まった、流路を満水状態にする排水を封水と呼ぶ。尚、図1では貯留された封水に斜線を引いて示している。
本実施例の封水式排水トラップ8は第一下り部8a、第一屈曲部8b、上り部8c、第二屈曲部8d、吸気弁3、第二下り部8eより構成されている。
第一下り部8aは封水式排水トラップ8の最も上流側の排水流路であって、下流側へ進むにつれて管体が下方に向けて延設されることによって構成された排水流路であり、図示しない設備機器からの排水流路と連結している。又、第一下り部8aはその下端より屈曲し、第一屈曲部8bと連続している。
第一屈曲部8bは管体を約180°、略U字状に屈曲して形成され、前記第一下り部8aと上り部8cとを繋ぐとともに、底部に清掃口を有している。
上り部8cは封水式排水トラップ8の下流側に進むにつれて、管体が上方に向けて延設されることによって形成された排水流路であって、第一屈曲部8b下流側より立ち上げられ、第二屈曲部8dと連続している。尚、上り部8cは前記第一屈曲部8bからの立ち上がり部分(上昇に転じる部分)において縮径し、当該縮径により上り部8cの管径が前記第一下り部8aの2/3から3/4程度となっている。そして、以降の排水流路においては当該縮径後の径を維持している。
第二屈曲部8dは管体を約180°、略U字状に屈曲されて形成され、上り部8cと後述する第二下り部8eとを繋ぐとともに、上面において設けられた開口に吸気弁3が取り付けられている。尚、上記開口は流路側端部の側面が突出して流路を狭めている。
第二下り部8eは前記第二屈曲部8dの端部より連続し、下流側へ進むにつれて管体が下方に向けて延設されることによって構成された排水流路である。
ここで、上記封水式排水トラップ8は、内部に排水が流入した際、第一下り部8a、第一屈曲部8b、上り部8cによって封水貯留部8fを形成し、内部に排水を貯留し、封水を形成する。又、本実施例の封水貯留部8fは最大で上り部8cの上端、即ち溢れ面Oまで封水を形成することができる。そして、封水形成時において、第一屈曲部8bを挟んだ封水の上流側の水面と、下流側の水面の高さは等しくなる。
吸気弁3は、吸気口3b及び吸気口3bに連通する配管接続部3cを備えた吸気弁本体3aと、吸気弁本体3a内部に上下動可能に配置され、降下時には吸気口3bを閉塞し、上昇時には吸気口3bを開口する弁部材3dと、該弁部材3dを吸気口3b側に常時付勢するスプリング部材3eと、から構成されてなる。該吸気弁3では、吸気弁本体3aの配管接続部3c側に負圧が発生した場合は、スプリング部材3eの付勢に抗して弁部材3dが吸気口3bから離間して配管接続部3c側に外気を供給し、それ以外の状態、即ち配管接続部3c側に正圧が発生した状態、または負圧も正圧も発生していない状態では、弁部材3dが吸気口3bに当接して、配管の内外の連通を防止し、配管内部の排水や臭気等の流体が配管外に漏れることを防ぐ。
尚、後述する逆流防止弁継手5に接続されるL字形状管体Lにも吸気弁が取り付けられているが、当該吸気弁は上記封水式排水トラップ8に取り付けられている吸気弁3と同一であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
直線状管体Sは、塩ビ素材等硬質の樹脂からなる略円筒形状にして直線状の管体である。
逆流防止弁継手5は、排水管の途中部分に備えられる部材であって、以下に記載するケース部材6と、該ケース部材6内部に収納される、逆流防止弁1を備えた逆流防止弁ユニット7と、から構成される。
ケース部材6は、側面に円形の取出口6aを備えた箱体形状を成す部材であって、上面及び下面に、管体を接続するためのソケット部6bを備えてなり、また側面であって取出口6aの対向位置に、吸気弁3に繋がるL字形状管体Lを接続するための吸気弁接続部6cを備えてなる。
尚、図3より明らかなように、ケース部の側面に設けられた吸気弁接続部6cは、施工完了時、逆流防止弁1の外側、つまり下流側となる空間側に対して連通するように設けられてなる。
逆流防止弁ユニット7は、上下に貫通する貫通孔7bを有する板状の部材であるユニット本体7aと、該ユニット本体7aの側面に回動自在に取り付けられる円形形状を成す蓋部7cと、から構成される。逆流防止弁ユニット7を、ケース部材6内に配置収納した際に、ユニット本体7aの貫通孔7bの上端はケース部材6の上方のソケット部6bに連通し、貫通孔7bの下端は後述する逆流防止弁1の開口部1bに接続される。
また、逆流防止弁ユニット7を、ケース部材6内に配置収納した際に、蓋部7cは回転ロック構造を利用し、ケース部材6の取出口6aを閉塞する。この蓋部7cの回転ロックを行うことで、上記した、ユニット本体7aの上端と部材の上方のソケット部6bとの連通状態が維持固定される。
逆流防止弁1は、シリコンゴム等、弾性を有する素材からなり、略円筒形状の本体部1aと、本体部1aの上流側の端部に備えた開口部1bと、本体部1aの対向する面同士が漸次近接するように設けた傾斜部1cと、該両傾斜部1cの先端に設けた薄膜状部分の、向かい合って当接する面である当接面2a同士が当接すると共に、当接面2aを形成する薄膜状部分の両端が互いに繋がって構成されて形成される閉塞部2と、から構成されてなる。
閉塞部2について詳述すると、該閉塞部2は、薄膜状部分に設けた当接面2aの弾性により、逆流防止弁1に応力が作用しない状態、及び、逆流防止弁1の下流側が上流側より液体/気体の別なく圧力の高い場合では、当接面2a同士が当接して排水配管の流路を閉塞するように構成されてなる。これによって、下流側から排水の逆流が発生しても、逆流防止弁1は流路の閉塞を維持するため、逆流防止弁1よりも上流側への逆流を防止することができる。
一方、適正な排水の流れ、即ち上流側から下流側へ排水の流れが発生した場合には、逆流防止弁1の上流側に排水が流入して、逆流防止弁1内部乃至上流側にある程度まで排水が溜まることで、当接面2a同士が上流側の圧力によって離間し、閉塞部2が開口して上流側から下流側への排水が行われる。
上記した各部材から構成される、逆流防止弁1を備えた配管構造は、以下のようにして施工され、排水を下水側に排出する。
まず、直線状管体Sを介して、封水式排水トラップ8の上流側端部を、排水機器の排水口の配管に接続する。又、封水式排水トラップ8の第二屈曲部8d上面の開口に吸気弁3を接続する。
次に、L字形状管体Lの一端を逆流防止弁継手5のケース部材6の吸気弁接続部6cに、他端を吸気弁本体3aの配管接続部3cに、それぞれ接続する。
次に、ケース部材6の上方のソケット部6bを、直線状管体Sを介して封水式排水トラップ8の下流側の端部に、またケース部材6の下方のソケット部6bを、直線状管体Sを介して下水側の配管に、それぞれ接続する。
更に、ケース部材6の取出口6aから、逆流防止弁1を取り付けた逆流防止弁ユニット7をケース部材6の内部に挿入し、取出口6aを蓋部7cにて閉塞させた上で、回転ロックにて接続固定して、本発明の第一実施例の逆流防止弁1を備えた配管構造の施工が完了する。
上記のように構成した配管構造において、配管を接続した排水機器を使用し、排水が発生すると、排水は設備機器に備えられた排水口から、直線状管体Sを介し、封水式排水トラップ8内部を通過し、ケース部材6の上流側から、逆流防止弁継手5内部に流入する。逆流防止弁継手5内の排水の流れを詳述すると、ケース部材6の上方のソケット部6bから、ユニット本体7aの貫通孔7bを介し、逆流防止弁1の内側、即ち上流側に排水が流入して、逆流防止弁1内部から、その上流側の貫通孔7b内部、または更にその上流側のソケット部6bに接続されている直線状管体Sの内部に、ある程度まで排水が溜まる。このように排水が溜まって、閉塞部2に作用する水圧がある程度上昇すると、図5乃至図8に示したような、閉塞部2が閉口した状態から、図9及び図10に示したように、当接面2a同士が上流側の水圧によって離間した状態となり、閉塞部2が開口して上流側から下流側への排水が行われる。排水が完了し、逆流防止弁1の内部に作用する水圧が減少すると、逆流防止弁1の弾性によって当接面2a同士が再び当接することで、閉塞部2が、図5乃至図8に示したような閉塞した状態に戻る。
一方、下流側から排水又は気体など、流体の逆流が発生した場合、閉塞部2を成す当接面2aは、外側から内側に向かって逆流する流体の圧力を受けることとなり、当接面2a同士がより強く当接して閉塞部2の閉塞が維持され、逆流防止弁1よりも上流側に、臭気などの気体や排水などの液体が逆流することを防ぐ。
尚、上記のように、特に逆流防止弁1の下流側に負圧が発生していない状態では、吸気弁3はスプリング部材3eの付勢によって吸気口3bを弁部材3dにより閉塞した状態を維持しており、配管内部の排水や臭気などが配管構造の外側に流出することを防止すると共に、配管構造内の流体の流れに対しても特に大きな影響を与えることは無い。
上記した逆流防止弁1を備えた配管構造において、自己サイホン現象や誘導サイホン現象等、何らかの理由で封水の下流側の水面と逆流防止弁1との間の空間Rが負圧となると、封水式排水トラップ8の第二屈曲部8d上面に設けられた開口を介して吸気弁本体3aの配管接続部3cに負圧が作用する。これにより、吸気弁3の弁部材3dが、スプリング部材3eの付勢に抗して吸気口3bから離間し、図11から図12に示す状態へと移行し、下流側の配管内部に外気を供給する。このため、空間R内の負圧は解消され、封水の上流側と下流側の気圧が等しくなることから、封水の上流側と下流側の水位は等しくなる。
尚、この弁部材3dが吸気口3bから離間した状態では、吸気口3bの内外が連通する状態となるが、この時は配管構造の外側から内側に向けての気圧による流れが発生しているため、配管構造の内部から外部へ臭気などの気体や排水などが漏れる恐れはない。
このようにして、本実施例での逆流防止弁1を備えた配管構造では、空間R内の負圧を解消することで、封水の貯留量の減少を防ぐことができる。
又、上記した逆流防止弁1を備えた配管構造において、自己サイホン現象や誘導サイホン現象等、何らかの理由で逆流防止弁1の下流側に、逆流防止弁1の閉塞部2を開口させる程の充分に強い負圧が発生すると、逆流防止弁1の下流側である、ケース部材6の吸気弁接続部6cから、L字形状管体Lを介して吸気弁本体3aの配管接続部3cに負圧が作用する。これにより、吸気弁3が逆流防止弁1よりも下流側の配管内部に外気を供給する。このため、逆流防止弁1の下流側に発生した負圧は解消され、逆流防止弁1の上流側から下流側への流体、特に配管内に存在している気体の流出が無くなり、気体が閉塞部2を通過することが原因となる笛様音の発生も防止される。
このようにして、本実施例での逆流防止弁1を備えた配管構造では、逆流防止弁1の笛様音の発生を防止することができる。
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、本発明が解決しようとする課題は、排水トラップの封水より下流側且つ逆流防止弁よりも上流側の排水流路内の空間が負圧の際に排水流路の閉塞を維持する構造の逆流防止弁を備えた配管構造において生じるものであるから、当該逆流防止弁は上記第一実施例において記載した逆流防止弁1に限定されるものではない。
又、上記第一実施例において、吸気部は内部に吸気口3bの開閉を行う弁部材3eを備えた吸気弁3であったが、当該吸気弁3に代えて、端部が大気中に開放されており、弁部材を有さない吸気管を採用しても良い。
又、上記第一実施例において、封水式排水トラップ8は管体を略S字形状に屈曲させ、横転させた形状を成すものであったが、椀や防臭パイプと呼ばれる筒状部材を備えた封水式排水トラップ8等、種々の形状の封水式排水トラップ8を採用しても良い。
1 逆流防止弁 1a 本体部
1b 開口部 1c 傾斜部
2 閉塞部 2a 当接面
3 吸気弁 3a 吸気弁本体
3b 吸気口 3c 配管接続部
3d 弁部材 3e スプリング部材
5 逆流防止弁継手 6 ケース部材
6a 取出口 6b ソケット部
6c 吸気弁接続部 7 逆流防止弁ユニット
7a ユニット本体 7b 貫通孔
7c 蓋部 8 封水式排水トラップ
8a 第一下り部 8b 第一屈曲部
8c 上り部 8d 第二屈曲部
8e 第二下り部 8f 封水貯留部
O 溢れ面 R 空間
L L字形状管体 S 直線状管体

Claims (4)

  1. 内部に排水を貯留し、封水を形成する排水トラップと、
    下流側からの排水や臭気の逆流を防止する逆流防止弁と、
    配管外の大気を排水流路内へ流入させる吸気部からなり、
    上記逆流防止弁は、排水トラップの下流側の排水流路内に配置され、排水トラップの封水より下流側且つ逆流防止弁よりも上流側の排水流路内の空間が負圧の際において排水流路の閉塞を維持する構造であって、
    上記吸気部は排水トラップ内、若しくは排水トラップと逆流防止弁との間に配置されていることを特徴とする特徴とする配管構造。
  2. 前記逆流防止弁は、逆流防止弁に応力が作用していない状態において排水流路の閉塞を維持する構造であることを特徴とする請求項1に記載の配管構造。
  3. 前記逆流防止弁の下流側に配管外の大気を配管内に吸気する吸気部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配管構造。
  4. 前記逆流防止弁は略筒体状にして弾性を有する素材からなり、
    下流側に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
    逆流防止弁に応力が作用していない状態において、前記傾斜面が対向する面と当接面によって当接することで形成される閉塞部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の配管構造。
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