JP2016203113A - 端末装置の分解方法、及び端末装置の分解装置 - Google Patents

端末装置の分解方法、及び端末装置の分解装置 Download PDF

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Abstract

【課題】端末装置の分解作業を効率的に行うことを目的とする。
【解決手段】端末装置の前面板と筐体とを分解する端末装置の分解方法であって、前面板を保持する前面板保持工程と、筐体を保持する筐体保持工程と、前記端末装置を加熱する加熱工程と、前記前面板と前記筐体との間に形成された接着層に対して、当該接着層の接着力を弱める力を加える加圧工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、端末装置の分解方法、及び端末装置の分解装置に関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末等の端末装置の普及により、これらを廃棄する際の部品の分別の促進が急務となっている。
従来の端末装置の分解方法の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1の段落番号0032には「例えばスクレッパー等の板状治具11をフレーム5の接合面5cと接合部材7との間に挿入して、携帯端末装置1の全周に亘ってフレーム5の接合面5cと被覆パネル9とを分離する。」と記載されている。
特開2013−255020号公報
特許文献1に係る端末装置の分解方法は、接着力を弱めることなく、スクレッバーを用いているため、効率よく分離することが困難であった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、端末装置の分解作業を効率的に行えるようにすることを目的とする。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
上記課題を解決するため、本発明の端末装置の分解方法は、端末装置の前面板と筐体とを分解する端末装置の分解方法であって、前面板を保持する前面板保持工程と、筐体を保持する筐体保持工程と、前記端末装置を加熱する加熱工程と、前記前面板と前記筐体との間に形成された接着層に対して、当該接着層の接着力を弱める力を加える加圧工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、端末装置の分解作業を効率的に行うことができる。
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
代表的な端末装置の構造の一例を示す図である。 第1の実施形態における分解装置の構成例を示す図である。 制御部の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態における端末装置の分解方法の一例を示すフローチャートである。 端末装置の分解方法を説明するための図(その1)である。 端末装置の分解方法を説明するための図(その2)である。 端末装置の分解方法を説明するための図(その3)である。 第1の実施形態の第1の変形例における分解装置の構成例を示す図である。 第1の実施形態の第1の変形例における分解の流れを説明するための図である。 第2の実施形態における分解装置の構成例を示す図である。 バッテリーの温度の推定の概要を示す図である。 第2の実施形態における制御部の付加機能を示すブロック図である。 第2の実施形態における端末装置の分解方法の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の変形例における制御部の付加機能を示すブロック図である。 第3の実施形態における分解装置の構成例を示す図である。 第4の実施形態における分解装置100のうち、加熱・分離ユニットと筐体保持部とに着目した断面図である。 第4の実施形態における前面板冷却保持部の構造の一例を示す図である。 第4の実施形態の変形例における分解装置のうち、加熱・分離ユニットと筐体保持部とに着目した断面図である。 第5の実施形態の変形例における分解装置のうち、加熱・分離ユニットと筐体保持部とに着目した図である。
(第1の実施形態)
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形態の例を説明する。なお、以下においては、同じ構成を有するものについては説明を省略する場合がある。
図1は、代表的な端末装置200の構造の一例を示す図である。端末装置200は、例えば可搬性を有する情報端末、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン、又は携帯電話などである。図1(A)は、端末装置200の上面図であって、図1(B)は、端末装置200のA−B断面における正面断面図である。端末装置200は、前面板1と、筐体2と、表示パネル3と、接着層4と、バッテリー5と、回路基板6とを含む。また、図1(A)の端末装置200の上面図において、画像が表示される部分を表示部7、それ以外の部分を非表示部8とする。
端末装置200では、表示パネル3で表示された画像が、前面板1を透過して表示部7においてユーザーに視認される。筐体2は、例えば金属製や樹脂製であって、接着層4を介して前面板1と接着される。近年の端末装置200は、薄型化のために、通常、非表示部8の内部、特に、表示パネル3の周囲(側方)に接着層4が配置される構成となっている。この接着層4により生じる前面板1と筐体2との接面を、以下、接着面として説明する。
この接着層4には、両面接着テープや接着剤等の接着部材が使用されている。接着部材で用いられる材料は、一般的に、温度が高くなると軟化し、引っ張りせん断強度が低下する特性を有する。
図2は、第1の実施形態における分解装置100の構成例を示す図である。図2(A)は、分解装置100の上面図であって、図2(B)は、分解装置100の正面図である。以下、前面板1と筐体2との接着面に対して平行な互いに直交する方向をx方向(図中右側が+x方向)及びy方向(上面図上側が+y方向)とし、接着面に対して直交する方向をz方向(正面図上側が+z方向)として説明する。分解装置100は、部品供給・取り出しユニットBUと、加熱・分離ユニットKUと、スクレイパーユニットSUと、搬送ユニットHUとを有する。部品供給・取り出しユニットBUと、加熱・分離ユニットKUと、スクレイパーユニットSUとは、前面板側ベース40を共有している。
部品供給・取り出しユニットBUは、位置合わせ部材31を有する。位置合わせ部材31は、前面板側ベース40から図2(B)に示す+z方向に突起した部材であって、端末装置200の位置合わせに用いられる。端末装置200は、部品供給・取り出しユニットBUに対して前面板1を下向きにした状態で、この位置合わせ部材31に対して端末装置200の端部が接するよう載置される。
加熱・分離ユニットKUは、保持機能付き加熱部10を有する。保持機能付き加熱部10は、サイズの異なる端末装置200に対して適用可能となるように、端末装置200と接する面に複数の孔9が分散配置されている。この孔9は所定の吸着能力されあれば、1つであっても構わない。保持機能付き加熱部10は、別に用意した真空ポンプに接続される。そして、後述する分離装置100の制御部が当該真空ポンプを駆動させて孔9から空気を吸い込むことにより、保持機能付き加熱部10の下面に端末装置200の前面板1を吸着し、前面板1全体を保持する。
また、保持機能付き加熱部10は、例えば抵抗加熱を用いて加熱を行うホットプレートや、遠赤外線ヒーター、熱風ヒーター、高周波ヒーター等の加熱装置を有し、制御部の制御により前面板1を加熱する。本実施形態の加熱装置は一定温度となるように設定しているが、所定の温度プロファイルに設定可能としてもよい。
なお、分解装置100は後述するタイマを有しており、保持機能付き加熱部10が前面板1を加熱する時間を測定する。制御部は、保持機能付き加熱部10を制御することにより、予め定められた時間だけ前面板1を加熱させた後、加熱を停止させる。
スクレイパーユニットSUは、スクレイパー13と、スクレイパー用スライドユニット32とを有する。スクレイパー用スライドユニット32は、スクレイパー13を図2(B)で矢印に示す±x方向にスライド移動可能に保持する。スライドユニット32は、駆動機構を有し、制御部が当該駆動機構の動作を制御することにより、スクレイパー13を−x方向に移動させる。これにより、保持機能付き加熱部10に載置された端末装置200の前面板1と筺体2との間にスクレイパー13を差し込みやすくなる。スクレイパー13が接着層4に対して加える圧力により、接着層4自体が分断されるか、前面板1と筺体2の少なくとも一方の接着面の接着力(接着層の接着力)を弱めて剥離させ、前面板1と筺体2とを分離させる。
なお、スライドユニット32の駆動機構は、例えばモータ、ギア、レール等を含む機構により実現できる。なお、スクレイパー13は、移動後に前面板1と筺体2との間に差し込むことができる高さ(z方向)に予め位置合わせされているが、端末装置200の機種毎に予め高さを設定して記憶しておき、記憶内容を呼び出して高さを変更することで、さらに汎用性を高めてもよい。
搬送ユニットHUは、筐体側ベース41と、筐体用スライドユニット33と、筐体保持部11と、可動部12とを有する。なお、図2(A)は説明の便宜上、筐体側ベース41の図示を省略している。
筐体用スライドユニット33は、可動部12を±x方向にスライド移動可能に保持する。可動部12は、駆動機構を有し、制御部が当該駆動機構の動作を制御することにより、可動部12を筐体用スライドユニット33に沿って±x方向にスライド移動させる。また、可動部12は、筐体保持部11を±z方向に上下移動可能にする。制御部が可動部12の有する駆動機構の動作を制御することにより、筐体保持部11を部品供給・取り出しユニットBUと加熱・分離ユニットKUの間で上下移動させて、端末装置200を搬送するとともに、加熱・分離ユニットKUの保持機能付き加熱部10に前面板1を保持させた状態で、筺体保持部11を上方向に移動させようとすることで、筺体2に対して、前記前面板1から筺体2を引き剥がす力を加える。
筐体保持部11は、端末装置200と接する面に1又は複数の孔9を有する。また、筐体保持部11は、保持機能付き加熱部10と同様に例えば別に用意した真空ポンプに接続され、制御部が当該真空ポンプを駆動させて孔9から空気を吸い込むことにより、端末装置200の筐体2を吸着する。なお、本実施形態では、保持機能付き加熱部10の保持機構と筐体保持部11の保持機構とに、負圧により対象物を吸着して保持する、いわゆる真空チャックを用いているが、保持機構はこれに限定されるものではない。例えば、静電チャック等の他の吸着機構、治具(いわゆるクランパー)で部品を挟持して保持するクランプ機構を用いてもよい。
また、本実施形態では、筐体保持部11が上、保持機能付き加熱部10が下となるように配置されているが、上下逆の配置でも構わない。この場合、端末装置200の向きも上下逆となり、前面板1を上にした状態で部品供給・取り出しユニットBUに載置され、可動部12は端末装置200の上面板1を吸着した保持機能付き加熱部10を±x方向と±z方向に移動させる。
また、本実施形態では、筺体の裏面側に配置されるバッテリー保護の点から、保持機能付き加熱部10で前面板1のみを加熱しているが、バッテリー保護を考慮しなくてもよい場合には、筐体保持部11がヒータ等を用いて筐体2のみを加熱してもよく、前面板1を加熱するのと並行して筐体2を加熱してもよい。
また、分解装置100は、当該分解装置100の動作を統合的に制御する制御部(図示せず)を有する。制御部は、例えば演算装置等を有するコンピュータにより実現することができる。
図3は、制御部の機能を実現するコンピュータ110のハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ110は、演算装置141と、メモリ142と、外部記憶装置143と、出力I/F(Interface)144と、入力I/F145と、記憶媒体駆動装置146とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。また、入力I/F145には、タイマ147とが接続されている。
演算装置141はCPU(Central Processing Unit)等の中央演算装置であって、メモリ142又は外部記憶装置143に記録されたプログラムに従って処理を実行する。コンピュータ110を構成する各処理部は、演算装置141がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
メモリ142は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置143は、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディアである。
出力I/F144は、接続された各装置に対して情報を出力するためのインターフェイスである。入力I/F145は、接続された各装置からの信号の入力を受け付けるためのインターフェイスである。記憶媒体駆動装置146は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の可搬性の記録メディア148から情報を入出力する装置である。タイマ147は、端末装置200への加熱時間を測定する測定器である。
図4は、第1の実施形態における端末装置の分解方法の一例を示すフローチャートである。本図の処理は、例えば電源が投入されることにより分解装置100が起動すると開始される。
まず、保持機能付き加熱部10が加熱を開始する(ステップS11)。例えば、分解装置100が開始指示を入力I/F145を通じて受け付けると、制御部の制御により保持機能付き加熱部10が加熱を開始する。
次に、部品供給・取り出しユニットBUに対して分解対象の端末装置200が載置される(ステップS12)。前面板1が下向きの端末装置200の端部が位置合わせ部材31に対して接触するように、部品供給・取り出しユニットBUに端末装置200が載置される。これにより、繰り返し同じ位置及び姿勢で端末装置200が加熱・分離ユニットKUに載置されるようになる。なお、制御部が、別に用意したロボットやコンベア等の搬送装置を用いて、分解対象の端末装置200を搬送して、部品供給・取り出しユニットBUに載置してもよい。
次に制御部は、筐体保持部11に端末装置200の筐体2を吸着させる(ステップS13)。具体的には、筐体保持部11を有する可動部12は筐体用スライドユニット33の端部をx方向の初期位置としており、筐体保持部11を下降(-z方向に移動)させることで端末装置200を吸着するよう構成されている。制御部は、可動部12による筐体保持部11の下降により筐体保持部11が筐体2に接したことをセンサ等で検知し、筐体保持部11に筐体2の吸着を開始させる。
次に、可動部12が筐体保持部11を移動させる(ステップS14)。制御部は可動部12を以下の動作を行うように制御する。まず可動部12は、端末装置200を吸着した筐体保持部11を上方に移動させる。次に可動部12は、筐体用スライドユニット33に沿って、部品供給・取り出しユニットBUから加熱・分離ユニットKU上方まで筐体保持部11を移動させる。次に可動部12は、筐体保持部11を下方に移動させ、端末装置200を加熱・分離ユニットKUに載置する。
図5は、端末装置の分解方法を説明するための図(その1)である。図5(A)は分解装置100の上面図であって、図5(B)は分解装置100の正面図である。筐体保持部11が端末装置200の筐体2を吸着すると、可動部12が筐体保持部11を上昇させ(図中の(1))、筐体用スライドユニット33に沿って可動部12が加熱・分離ユニットKUの上方に移動する(図中の(2))。
図6は、端末装置の分解方法を説明するための図(その2)である。図6(A)は分解装置100の上面図であって、図6(B)は分解装置100の正面図である。可動部12の加熱・分離ユニットKU上方への移動後(図中の(2))、可動部12は筐体保持部11を下降させ、端末装置200を保持機能付き加熱部10に載置する(図中の(3))。上述のステップS11において既に保持機能付き加熱部10の加熱が開始されているため、保持機能付き加熱部10への端末装置200の載置により端末装置200の加熱が開始される(図中の(4))。この際、前面板1の温度上昇に伴い、接着層4の引っ張りせん断強度が低下する。
説明を図4に戻す。次に、保持機能付き加熱部10は、前面板1を吸着する(ステップS15)。
次に制御部は、保持機能付き加熱部10による前面板1の吸着をセンサ等で検知し、タイマに加熱時間の測定を開始させる(ステップS16)。タイマには、端末装置200の分解に適した加熱時間が予め設定されている。
予め設定された加熱時間が経過すると、タイマが測定を終了する(ステップS17)。制御部は、出力I/F144を介して別に用意した出力装置に対して加熱時間の経過を出力させてもよい。
次に制御部は、保持機能付き加熱部10に対し加熱を停止させる(ステップS18)。本実施形態では、作業上の安全およびバッテリー保護の観点から、分離動作を行う前に加熱を停止させているが、停止させることは必須ではない。
次に制御部は、可動部12に対し分離動作を行わせる。本実施形態では分離動作として、筐体保持部11を上方へ移動させる(ステップS19)。この時点で、加熱により接着層4の引っ張りせん断強度が低下している。保持機能付き加熱部10が前面板1を吸着している状態のまま、筐体保持部11に吸着されている筐体2を上方へ移動させようとすると、筐体2には前面板1から離れる方向(+z方向)に引き剥がす力が加わり、接着層4の接着力が低下する。接着力が小さければ、この処理だけでも分離可能である。その場合、次のステップ20はスキップしてもよい。
次に制御部は、スクレイパー13をスクレイパーユニットSUから加熱・分離ユニットKUの方向(-x方向)へと移動させ、接着層4を分断させる(ステップS20)。具体的には、スクレイパーユニットSUが有する駆動装置の駆動により、スクレイパー13が設置されたスクレイパー用スライドユニット32が加熱・分離ユニットKUの方向へと移動する。これにより、スクレイパー13が接着層4に差し込まれ、接着層4に対して加わる圧力で接着層4自体が分断されるか、前面板1と筺体2の少なくとも一方と接着層4との接着面の接着力がさらに弱まって、接着面で前面板1と筺体2が分断される。これらステップ19とステップ20の処理は、一方のみ、または双方を同時並行にまたは逆順に行ってもよい。
次に制御部は、可動部12に対し筐体保持部11を部品供給・取り出しユニットBUの方向へと移動させる(ステップS21)。可動部12は、筐体2を吸着した筐体保持部11を必要に応じて上昇させ、筐体用スライドユニット33に沿って筐体保持部11をスライド移動させる。
図7は、端末装置の分解方法を説明するための図(その3)である。保持機能付き加熱部10の加熱停止後、可動部12により筐体保持部11が上昇し(図中の(5))、スクレイパー13の移動により接着層4が分断される(図中の(6))。必要に応じて筐体保持部11が上昇し(図中の(7))、可動部12によって部品供給・取り出し引き剥がしユニットBUまで筐体保持部11が移動する(図中の(8))。
説明を図4に戻す。次に制御部は、筐体保持部11に対し筐体2の吸着を停止させる(ステップS22)。
次に、制御部は別に用意した搬送装置を用いて、回収容器に筐体2を収容する(ステップS23)。
次に制御部は、保持機能付き加熱部10に対し前面板1の吸着を停止させる(ステップS24)。これにより、前面板1が保持機能付き加熱部10から回収可能となる。
次に、制御部は別に用意した搬送装置を用いて、回収容器に前面板1を収容する(ステップS25)。なお、接着層4の破片で筺体保持部11の吸着用の孔9を塞ぐなどして吸着力を低下させる場合もあるため、本実施形態では回収容器への前面板1の搬送に筺体保持部11を用いていないが、筺体保持部11を用いて回収容器に前面板1を収容してもよい。
ステップS25の後、本フローチャートの処理が終了する。
以上の実施形態において、可動部12は筐体保持部11を上方向(+z方向)に移動させることで、筺体2に対して前面板1から離れる方向(+z方向)に引き剥がす力を加えて、接着層4の接着力を弱めている。接着層4の接着力を弱めることが可能であるならば、任意の方向、すなわち、筐体保持部11を±x方向(左右方向)、±y方向(奥行き方向)、±z方向(上下方向)のいずれか、または2つ以上組み合わせた方向に移動させて加圧してもよい。
(変形例)
図8は、第1の実施形態の第1の変形例における分解装置100の構成例を示す図である。本変形例における分解装置100は、筐体保持部11を移動させる可動部12aの他、保持機能付き加熱部10を移動させる可動部12bを有している。可動部12aは、上述の実施形態における可動部12と同様に、筐体保持部11を筐体側スライドユニット33に沿って移動させたり、上下動することにより筐体2を搬送する。可動部12bは、前面板側ベース40に設置され、上下動することにより保持機能付き加熱部10を移動させる。
図9は、第1の実施形態の第1の変形例における分解の流れを説明するための図である。図9には便宜上スクレイパー13のうち先端を含む所定部分を図示し、その他の部分は図示を省略している。
まず、上述の実施形態と同様に、分解装置100に端末装置200を設置し、保持機能付き加熱部10が前面板1を加熱する。制御部の制御により、可動部12bが、前面板1を保持した保持機能付き加熱部10を、筐体保持部11に向かう方向と逆方向(−z方向)に移動させる。同様に、可動部12aが、筐体2を保持した筐体保持部11を保持機能付き加熱部10に向かう方向と逆方向(+z方向)に移動させる。すなわち、可動部12a及び可動部12bは、保持機能付き加熱部10と筐体保持部11とを互いに離れる方向に移動するように力を加える。これにより、前面板1と筐体2との間にスクレイパー13を挿入させやすくなる。
図9(A)は、スクレイパー13を端末装置200の中央付近まで移動させた状態を示す図である。スクレイパー13は、接着層4の一端から前面板1及び筐体2の間に挿入され、接着面に沿って移動(−x方向)し、他端に到達する。これにより、前面板1と筐体2とは分離される(図9(B))。
第1の実施形態とその変形例からもわかるように、保持機能付き加熱部10と筐体保持部11を相対的に移動(少なくとも一方を移動)させようとすることで、接着層4の接着力を弱める力が働き、前面板1と筐体2の分離が容易になる。また、加熱を行うことにより、接着層4の接着力を弱めることで、さらに分離しやすくなっているため、分解作業を効率的に行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。以下、上述の実施形態と異なる点を説明する。図10は、第2の実施形態における分解装置100の構成例を示す図である。第2の実施形態における分解装置100は、端末装置200に対する加熱温度を測定し、適切なタイミングで前面板1と筐体2との分離を行う。以下、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。
分解装置100は、放射温度計14を有する。放射温度計14は、対象物に接触せず温度を測定できる温度計であって、筐体2の表面温度の測定に用いる。なお、放射温度計14に代えて、筐体2に接触して温度を測定する温度計を用いてもよい。
端末装置200に内蔵されるバッテリー5には、小型で高性能なリチウムイオンバッテリーが多く用いられている。リチウムイオンバッテリーは、高温になると発火等の危険があるため、放射温度計14を用いてバッテリー5の温度を管理し、バッテリー近傍の筺体温度がバッテリー保護温度以下となる設定温度で、接着層4の引っ張りせん断強度が所定量弱まる時間加熱する。
図11は、バッテリー5の温度の推定の概要を示す図である。バッテリー5は、図1に示す通り端末装置200に内蔵されているため、直接温度を測定することができない。そのため、端末装置200の外部から測定した温度に基づいて、内蔵されたバッテリー5の温度を推定する。バッテリー5の温度を推定するために、分解した端末装置200を用いて端末装置200の内部及び外部の温度を測定し、プロファイルを作成する。
図11(B)は、プロファイルを作成するための端末装置200の温度の測定箇所を示す図である。図11(B)の「a」、「b」、「c」、「d」、「e」、「f」、及び「g」において、温度を測定した結果が図11(A)に示すプロファイルである。図11(A)に示すプロファイルは、筐体2にアルミニウムを用いた端末装置200を保持機能付き加熱部10に載置し、約160℃で前面板1を加熱した経過を記録したものである。
該プロファイルから、バッテリー5の温度である「g」と、外部から測定しうる筐体2の温度である「e」及び「f」との関係が理解しうる。この関係から、プロファイルのうち「g」がバッテリー5の保護温度となる際の「e」又は「f」の温度を予め特定しておく。
分解装置100が分解を行う際には、保持機能付き加熱部10が加熱を行う間、放射温度計14が「e」又は「f」に対応する部分の温度を計測し、バッテリー5の保護温度を越えないように制御部が温度制御する。その後、これまでの実施形態と同様に、前面板1と筐体2とを分離する。なお、バッテリー5の温度「g」と相関がとれれば、他の場所でも構わない。
図12は、第2の実施形態における制御部120の付加機能を示すブロック図である。制御部120は、分解装置100の動作を統合的に制御する上述の機能の他に、温度取得部121と、判定部122と、記憶部130とを備える。記憶部130は、加熱条件情報131を記憶している。
温度取得部121は、放射温度計14を用いて端末装置200の筐体2外部の温度を取得する。判定部122は、筐体2外部の温度が、後述する加熱条件情報131に記憶された条件を満たすか否かを判定する。
加熱条件情報131には、加熱を管理する条件が記憶される。加熱を管理する条件とは、例えば、バッテリー5の温度が保護温度を超えず、かつ接着層4の接着力を弱くできる筐体2外部の温度範囲と、該温度範囲の継続時間であって、先述のプロファイルに基づいて作成されている。もちろん、加熱条件情報131は温度範囲と該温度範囲の継続時間に限定されない。
図13は、第2の実施形態における端末装置200の分解方法の一例を示すフローチャートである。本処理は、図4示す第1の実施形態における端末装置200の分解方法と同様に、例えば電源が投入されることにより分解装置100が起動すると開始される。
まず、保持機能付き加熱部10が加熱を開始する(ステップS31)。ステップS31からステップS35までに行われる処理は、上述のステップS11からステップS15までに行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
次に、温度取得部121が筐体外部の温度を取得する(ステップS36)。
次に、判定部122は、加熱条件の温度範囲の温度が所定時間継続したか否かを判定する(ステップS37)。具体的には、判定部122は、ステップS26で温度取得部121が取得した筐体の温度が加熱条件情報131に記憶された温度範囲に達したと判定した場合に、タイマを用いて継続時間を測定する。判定部122は、該温度範囲内の温度が加熱条件情報131に記憶された継続時間継続したか否かを判定する。
判定部122が、温度範囲の温度が所定時間継続したと判定しない場合(ステップS37で「NO」の場合)、判定部122はステップS37の処理を繰り返し行う。
判定部122が、温度範囲の温度が所定時間継続したと判定する場合(ステップS37で「YES」の場合)、温度取得部121は、筐体の温度の取得を停止する(ステップS38)。
次に、保持機能付き加熱部10は、制御部の制御により加熱を停止させる(ステップS39)。ステップS39からステップS46までに行われる処理は、ステップS18からステップS25までの間に行われる処理と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態により、端末装置200の分解に際しバッテリー5の温度上昇に伴うリスクを低減できる。
(変形例)
次に、第2の実施形態の変形例について説明する。バッテリー5の位置及び材料等は端末装置200の機種毎に異なるため、本実施形態では端末装置200の機種毎に加熱条件情報を有し、機種に応じた加熱条件で加熱を行う。
図14は、第2の実施形態の変形例における制御部120の付加機能を示すブロック図である。制御部120は、温度取得部121と、判定部122と、記憶部130の他に、端末機種特定部123を備える。記憶部130は、加熱条件情報131の代わりに機種別加熱条件情報132と、端末機種情報133とを備える。
端末機種特定部123は、部品供給・取り出しユニットBUが備える特徴情報取得装置を用いて、端末装置200の特徴情報を取得する。端末機種特定部123は、取得した特徴情報を用いて端末機種情報133を参照し、端末装置200の機種を特定する。なお、特徴情報取得装置は例えば光学式センサや重量センサであって、特徴情報として例えば端末装置200の外寸や重量を取得する。また、特徴情報取得装置は例えばカメラであって、特徴情報として例えば端末装置200の画像を取得する。
機種別加熱条件情報132は、端末装置200の機種毎に、端末装置200の加熱停止の判定に用いる加熱条件を関連付けた情報である。端末機種情報133は、端末装置200の機種毎に特徴情報を記憶させた情報である。
上述のステップS32において制御部120が部品供給・取り出しユニットBUに対して端末装置200を載置した後、端末機種特定部123は特徴情報取得装置を用いて取得された特徴情報を用いて端末機種情報133を参照し、取得した特徴情報と関連付けられた機種を特定する。
また、上述のステップS38において、判定部122は端末機種特定部123により特定された機種と関連付けられた加熱条件を特定する。判定部122は、温度取得部121とタイマとから取得した情報を用いて、特定した加熱条件を満たすか否かを判定する。
本実施形態により、異なる機種の端末装置200を連続して分解する場合であっても、各機種に応じて効率的に自動分解を行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。以下、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態における分解装置100は、保持機能付き加熱部10を有さず、代わりに前面板1の中央部を吸着する前面板中央保持部と、前面板1の周縁部を加熱する加熱部15とを有する。
図15は、第3の実施形態における分解装置100の構成例を示す図である。図15(A)は第3の実施形態における分解装置100の上面図であって、図15(B)は第3の実施形態における分解装置100の正面図である。本実施形態における分解装置100は、保持機能付き加熱部10の代わりに、加熱部15と、前面板中央保持部16とを有する。
前面板中央保持部16は、1又は複数の孔9を有し、孔9から空気を吸い込むことにより、前面板1の中央部を吸着する。前面板1は、前面板中央保持部16の吸着により分解装置100に固定される。吸着方法について負圧を用いる方法に限られないのはこれまでの実施形態と同様である。
加熱部15は、前面板中央保持部16の周囲に設けられる。図15に示す分解装置100は、前面板中央保持部16の全周囲にわたり加熱部15が形成されており、端末装置200の4辺を含む周縁部を加熱する。なお、端末装置200は、前面板1の周縁部が筐体2と接着されている場合が多いため、接着材料の引っ張りせん断強度を緩和させるためには、端末装置200の4辺を含む周縁部を加熱すれば足りる。そのため、本実施形態では、加熱部15によって、端末装置200の周縁部を加熱する。なお、バッテリー5は端末装置200の中央付近に設置されることが多いため、本構成によりバッテリー5の意図しない温度上昇を防ぐことができる。
本実施形態における分解装置100は、端末装置200の周縁部を加熱することにより、スクレイパーの挿入容易性を向上させている。しかし、周縁部のうちスクレイパーに近い部分のみを加熱するだけでも、スクレイパーを挿入しやすくなり、また、スクレイパーの挿入方向(-x方向)に沿って加熱するだけでも、接着層の分断が伝播しやくなるので、前面板1の周縁部の一部のみを加熱するようにしてもよい。これらについては他の実施形態で詳述する。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。以下、上述の実施形態と異なる点について説明する。本実施形態における加熱部15は、第3の実施形態と同様に、前面板中央保持部16の周囲を加熱する位置に設けられ、前面板1のうち中央部を除く周縁部を加熱する。前面板1の中央部は、前面板冷却保持部により吸着され、筐体2は筐体冷却保持部により吸着される。前面板冷却保持部及び筐体冷却保持部は、冷却機能を有する。
図16は、第4の実施形態における分解装置100のうち、加熱・分離ユニットKUと筐体保持部11とに着目した断面図である。本実施形態における分解装置100は、加熱部15のほか、前面板冷却保持部17と筐体冷却保持部18とを有する。分解装置100は、スクレイパー13を有していてもよい。前面板冷却保持部17は、1又は複数の孔9を有し、負圧を用いて前面板1のうち中央部を吸着し、周縁部の少なくとも一部は吸着しない。この点において、前面板冷却保持部17は前面板保持部として機能する。加熱部15は、前面板1のうち、前面板冷却保持部17により吸着されなかった周縁部を加熱する。なお、加熱部15は、前面板1を吸着する孔9を有しているが、本実施形態では吸着機能は付与していない。
筐体冷却保持部18も同様に1又は複数の孔9を有し、孔9から空気を吸い込むことで筐体2を吸着し保持する。この点において、筐体冷却保持部18は筐体保持部として機能する。
前面板冷却保持部17は、冷却液流路19を有する。冷却液流路19は、別に用意したポンプから流出される冷却液(水などの冷媒)を流す管である。冷却液流路19を流れる冷却液は、ポンプに接続された別に用意した液温管理装置により所定の温度に調整されていてもよい。冷却液流路19に冷却液を流すことにより、加熱部15により加熱されている端末装置200の前面板1の中央部が冷却される。この点において、前面板冷却保持部17は前面板冷却部として機能する。なお、前面板冷却保持部17による前面板1の冷却は、加熱部15による前面板1の周縁部の加熱と並行して、または加熱停止後も継続して行われる。
筐体冷却保持部18も、前面板冷却保持部17と同様に、冷却液流路20を有し、加熱部15により加熱された端末装置200の筐体2を冷却する。これにより、バッテリー5の加熱リスクを低減できる。
なお、本実施形態は、前面板冷却保持部17により前面板1の中央部を冷却し、筐体冷却保持部18により筐体2を冷却することにより、端末装置200の備える対向する二面を同時に冷却するものであるが、筐体冷却保持部18は実施形態1の筐体保持部11と同様に冷却機能を有しないものであってもよい。加熱部15により前面板1の周縁部を加熱し、前面板冷却保持部17により中央部を冷却することにより、端末装置200の分解が行えるよう加熱及び冷却温度を調整することで、効率的に前面板1と筐体2との分離を行うことができる。
図17は、第4の実施形態における前面板冷却保持部17の構造の一例を示す図である。図17(A)は、前面板冷却保持部17の上面断面図であり、図17(B)は、前面板冷却保持部17のC−D断面における正面断面図である。
冷却液流路19は、効率的に前面板1の冷却が行えるよう屈曲した形状で設置される。また、冷却液流路19は、図17(B)に示すように、前面板1が設置される面を上側に設置した際に下面から冷却液を流入し、下面から流出できるよう構成される。図17では、矢印を用いて冷却液や空気の流れを例示している。
(変形例)
次に、第4の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、冷却液の代わりに管に空気を流すことにより、前面板1の中央部を冷却する。
図18は、第4の実施形態の変形例における分解装置100のうち、加熱・分離ユニットKUと筐体保持部11とに着目した断面図である。本変形例における前面板冷却保持部17及び筐体冷却保持部18は、冷却液流路19の代わりに空洞21を有する。空洞21は、端末装置200と接する側に開口しており、端末装置200と接する面と逆側に設けられた空気流路22から流入又は流出する空気により端末装置200を冷却する。空気流路22は、別に用意したコンプレッサー等と接続しており、常温又は一定の温度に調整された空気が流入される。図18では、矢印を用いて空気の流れを例示している。なお、図18には空洞21を有する筐体冷却保持部18を示したが、筐体冷却保持部18は冷却機能を有しないものであってもよい。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。以下、第4の実施形態と異なる点を中心に説明する。本実施形態では、加熱部15が前面板1を加熱する際に、全て同じ温度で加熱するのでなく、部分的に温度を変える。
図19は、第5の実施形態の変形例における分解装置100のうち、加熱・分離ユニットKUと筐体保持部11とに着目した図である。図19(A)は、本実施形態における加熱・分離ユニットKU及び筐体保持部11の正面断面図を示すものであり、図19(B)は本実施形態における分解装置100が有する第1の分離加熱部23と、第2の分離加熱部24と、の上面断面図である。本実施形態における分解装置100は、前面板冷却保持部17と、筐体冷却保持部18と、スクレイパー13との他、第1の分離加熱部23と、第2の分離加熱部24とを備える。なお、前面板冷却保持部17と筐体冷却保持部18は、冷却機能を必ずしも有していなくともよい。
第1の分離加熱部23は、前面板冷却保持部17の周囲(端末装置200の外縁部を含む)のうち、端末装置200に対してスクレイパー13が挿入され始める第1領域(前面板1の外縁のスクレイパー13に近い一辺を含む領域)に設けられる。
第2の分離加熱部24は、前面板冷却保持部17の周囲のうちの第1領域以外の第2領域に設けられる。
第1の分離加熱部23は、第1領域を加熱する。第2の分離加熱部24は、第2領域を加熱する。第1の分離加熱部23は、第2の分離加熱部24よりも高い温度で加熱を行うことで、第1領域を第2領域より高い温度とする。例えば、第1の分離加熱部23の加熱源の温度を250℃とし、第2の分離加熱部24の加熱源の温度を150℃とする等、温度差を生じさせた状態で前面板1を加熱する。第1の分離加熱部23の加熱により、第1領域に近い接着層4は、第2領域に近い接着層4よりも早く引っ張りせん断強度が低下する。そのため、スクレイパー13が早く、かつ容易に挿入できるようになる。
可動部12は、筐体冷却保持部18を移動させることにより、第1の分離加熱部23により加熱された範囲における前面板1を引っ張り、その後スクレイパー13が第1領域から接着層4に挿入され、他端まで移動する。これにより、前面板1と筐体2とが分離する。
なお、図19では、第1の分離加熱部23と第2の分離加熱部24を物理的に分割して構成しているが、加熱部は物理的に分離している必要はなく、領域別に温度設定できるものであればよい。
本実施形態により、前面板1の全体を高温に加熱しなくても、端末装置200を分解することができる。これにより、加熱に用いるコストを削減できるとともに、バッテリー5の温度上昇によるリスクを低減できる。
以上、本発明に係る各実施形態及び変形例の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、上記の分解装置100の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。分解装置100の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
1:前面板、2:筐体、3:表示パネル、4:接着層、5:バッテリー、6:回路基板、7:表示部、8:非表示部、9:孔、10:保持機能付き加熱部、11:筐体保持部、12:可動部、13:スクレイパー、14:放射温度計、15:加熱部、16:前面板中央保持部、17:前面板冷却保持部、18:筐体冷却保持部、19・20:冷却液流路、21:空洞、22:空気流路、23:第1の分離加熱部、24:第2の分離加熱部、31:位置合わせ部材、32:スクレイパー用スライドユニット、33:筐体用スライドユニット、40:前面板側ベース、41:筐体側ベース、100:分解装置、120:制御部、121:温度取得部、122:判定部、123:端末機種特定部、122:タイミング特定部、130:記憶部、131:加熱条件情報、132:機種別加熱条件情報、141;演算装置、142:メモリ、143:外部記憶装置、144:出力I/F、145:入力I/F、146:記憶媒体駆動装置、147:タイマ、148:メディア、200:端末装置、BU:部品供給・取り出しユニット、HU:搬送ユニット、KU:加熱・分離ユニット、SU:スクレイパーユニット

Claims (14)

  1. 端末装置の前面板と筐体とを分解する端末装置の分解方法であって、
    前面板を保持する前面板保持工程と、
    筐体を保持する筐体保持工程と、
    前記端末装置を加熱する加熱工程と、
    前記前面板と前記筐体との間に形成された接着層に対して、当該接着層の接着力を弱める力を加える加圧工程と、を有することを特徴とする端末装置の分解方法。
  2. 請求項1において、
    前記加圧工程では、前記前面板と前記筺体とを引き剥がす力を加えることを特徴とする端末装置の分解方法。
  3. 請求項2において、
    前記加圧工程では、前記前面板に前記引き剥がす力を加えることを特徴とする端末装置の分解方法。
  4. 請求項2または3において、
    前記加圧工程では、前記筺体に前記引き剥がす力を加えることを特徴とする端末装置の分解方法。
  5. 請求項1または2において、
    前記加圧工程では、スクレイパーを前記前面板と前記筺体の間に挿入し、前記接着層を分断または剥離させることを特徴とする端末装置の分解方法。
  6. 請求項1において、
    前記加熱工程では、前記端末装置の周縁部のみを加熱することを特徴とする端末装置の分解方法。
  7. 請求項1において、
    前記加熱工程では、前記前面板が保持された領域の周囲を加熱することを特徴とする端末装置の分解方法。
  8. 請求項5または6において、
    前記加熱工程では、スクレイパーが挿入され始める領域を加熱することを特徴とする端末装置の分解方法。
  9. 請求項1において、
    前記前面板の中央部を冷却する冷却工程を有することを特徴とする端末装置の分解方法。
  10. 請求項6において、
    前記前面板が保持された領域を冷却する冷却工程を有することを特徴とする端末装置の分解方法。
  11. 請求項9または10において、
    前記冷却工程では、空冷方式または液冷方式により冷却を行うことを特徴とする端末装置の分解方法。
  12. 請求項1において、
    前記端末装置の前記筐体の温度を測定する温度測定工程と、
    前記温度測定工程における測定結果が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、を有し、
    前記加圧工程は、前記判定工程において前記条件を満たしたと判定された場合に、前記接着層に力を加えることを特徴とする端末装置の分解方法。
  13. 請求項12において、
    前記端末装置の特徴情報に基づいて機種を特定する機種特定工程を有し、
    前記判定工程は、前記機種毎に前記条件が関連付けられた機種別加熱条件情報を記憶しておき、前記機種特定工程において特定された前記機種と関連する前記条件を用いて判定を行うことを特徴とする端末装置の分解方法。
  14. 端末装置の前面板と筐体とを分解する端末装置の分解装置であって、
    前面板を保持する前面板保持部と、
    筐体を保持する筐体保持部と、
    前記端末装置を加熱する加熱部と、
    前記前面板と前記筐体との間に形成された接着層に対して、当該接着層の接着力を弱める力を加える加圧部と、
    を有することを特徴とする端末装置の分解装置。
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