JP2016199822A - アクリル系糸条の製造方法 - Google Patents

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【課題】アクリル系糸条の製造方法において、紡糸後にスチーム延伸する際の毛羽の発生を抑え、安定して生産できる方法を提供すること。【解決手段】アクリル系重合体からなる糸条を延伸装置内でスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法であって、延伸装置内に低圧スチームを吹き込み、延伸装置内にて該低圧スチームを再加熱しつつスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法。さらには、延伸装置内の雰囲気温度が120℃以上であることや、吹き込む低圧スチームの温度が160℃以下であることが好ましい。またアクリル系糸条のフィラメント数が100本以上であることが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、アクリル系糸条の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは紡糸後にスチーム延伸を行うアクリル系糸条の製造方法に関する。
ポリアクリロニトリル系重合体の繊維からなるアクリル系糸条は、炭素繊維の前駆体繊維(プリカーサ)として広く利用されている。そして性能の優れた炭素繊維を得るためには、強度および配向度に優れたアクリル系糸条が必要である。このような炭素繊維に適したアクリル系糸条は、例えば、ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を紡糸して凝固糸とし、その凝固糸を浴中延伸して乾燥することにより緻密化して糸条を得た後、該糸条を加圧スチーム雰囲気下で二次延伸処理することにより得ることができる。
しかし、加圧スチーム雰囲気下で糸条の延伸を行う場合、延伸装置への糸条の入側及び出側にてスチームが凝集し、蒸気やドレンが噴き出すという問題があった。この時、噴出する蒸気、特にドレンが糸条を振動させ、出入口部等への接触を助長して、糸条の損傷を増幅させる結果をもたらしていた。通常このようなスチーム延伸装置の出入口にはラビリンスシールが設置されており、そこでスチームの噴出は軽減されている。しかし間隔の狭いラビリンスシール内を糸条は走行するため、わずかな糸条の片寄りであっても、糸条の損傷、延伸張力斑、毛羽の発生の原因となることが多かった。また、延伸装置外へ噴出するスチームは、エネルギーコストを増大させる原因でもあった。
そこで特許文献1では、糸条の振動を抑えるために、スチーム延伸装置の前後に糸条姿勢維持部材を設け、毛羽等の発生を抑える技術が開示されている。また特許文献2では延伸装置のラビリンスシール内に加圧気体を供給して、繊維の品質を高く保ちながら蒸気の消費量を抑える技術が開示されている。
しかしながら、これら方法はスチーム延伸装置内から出るスチームやドレンを軽減させるものでは無く、糸条の振動による毛羽等の発生を十分に抑えることができないという問題があった。
特開平5−44132号公報 特開2013−124437号公報
本発明は、以上に述べた従来技術が有する諸問題を解決するためになされたものであって、本発明の目的はアクリル系糸条の製造方法において、紡糸後にスチーム延伸する際の毛羽の発生を抑え、安定して生産できる方法を提供することにある。
本発明のアクリル系糸条の製造方法は、アクリル系重合体からなる糸条を延伸装置内でスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法であって、延伸装置内に低圧スチームを吹き込み、延伸装置内にて該低圧スチームを再加熱しつつスチーム延伸することを特徴とする。
さらには、延伸装置内の雰囲気温度が120℃以上であることや、吹き込む低圧スチームの温度が160℃以下であることが好ましい。またアクリル系糸条のフィラメント数が100本以上であることが好ましい。
本発明によれば、アクリル系糸条の製造方法において、紡糸後にスチーム延伸する際の毛羽の発生を抑え、安定して生産できる方法が提供される。
従来のスチーム延伸装置を示す概略断面図である。 本発明のスチーム延伸装置の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のアクリル系糸条の製造方法は、アクリル系重合体からなる糸条を延伸装置内でスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法であって、延伸装置内に低圧スチームを吹き込み、延伸装置内にて該低圧スチームを再加熱しつつスチーム延伸する製造方法である。
ここで本発明に用いるアクリル系糸条としては、ポリアクリロニトリル系の重合体から紡糸、延伸するなどして得られたアクリル系繊維が複数集合した糸条であれば特に限定は無く、炭素繊維用などの産業用のみならず、衣料用のアクリル系糸条を使用しても良い。
またポリアクリロニトリル系の重合体としては、アクリロニトリルを好ましくは90質量%以上、より好ましくは95〜99質量%含有する単量体を単独又は共重合した重合体であることが好ましい。さらにこのポリアクリロニトリル系重合体の組成としては、アクリロニトリル単量体90〜99質量%、及びビニル骨格を有するアクリロニトリルと共重合可能なコモノマー1〜10質量%含有する共重合体であることが好ましい。アクリロニトリルと共重合可能なコモノマーとしては、例えばアクリル酸、イタコン酸等の酸類及びその塩類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルといったアクリル酸エステル類、アクリルアミドといったアミド類等が挙げられ、目的とする繊維特性に応じて1つまたは2以上を組み合わせて使用することができる。中でも、アクリル酸メチルとイタコン酸を組み合わせて使用することが好ましい。
アクリル系糸条を構成する単繊維のフィラメント数は、製造効率の面では100本以上であることが好ましく、1000〜100万本がより好ましく、3000〜5万本が特に好ましい。本発明の製造方法ではこのような太い糸条であっても均一に処理することが可能となった。
また、アクリル系糸条を構成する各単繊維の繊度としては、得られる炭素繊維の強度の観点から、0.2〜5.0dtexであることが好ましく、0.5〜2.0dtexであることがよりに好ましい。
さらに本発明で用いられるアクリル系糸条は、単繊維の集合した形状が幅広形状であることが好ましく、さらには0.4〜5mm/1000フィラメント程度に広がっていることが好ましい。このような幅広の繊維束の形状を取ることによって、均一なスチーム延伸を行うことができる。
本発明のアクリル系糸条の製造方法は、このようなアクリル系重合体からなる糸条を延伸装置内でスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法であるが、スチーム延伸を行う前に凝固浴中、水中、気相中などで通常の延伸を、あらかじめ行ったものであることが好ましい。
そしてこのようなアクリル系糸条は、例えば下記の方法によって得られたものであることが好ましい。
まず、このようなアクリル系糸条の製造に用いられる紡糸溶液であるが、アクリロニトリル系重合体を含む紡糸溶液であれば、従来公知のものであれば何ら制限するものでは無い。中でもポリアクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリルを好ましくは90質量%以上、より好ましくは95〜99質量%含有する単量体を単独又は共重合した重合体であることが好ましい。特にこのポリアクリロニトリル系重合体の組成としては、アクリロニトリル単量体90〜99質量%、及びビニル骨格を有するアクリロニトリルと共重合可能なコモノマー1〜10質量%含有する共重合体であることが好ましい。アクリロニトリルと共重合可能なコモノマーとしては、例えばアクリル酸、イタコン酸等の酸類及びその塩類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルといったアクリル酸エステル類、アクリルアミドといったアミド類等が挙げられ、目的とする繊維特性に応じて1つまたは2以上を組み合わせて使用することができる。中でも、アクリル酸メチルとイタコン酸を組み合わせて使用することが好ましい。
ちなみにこのようなポリアクリロニトリル系重合体は、その重合方法として、溶液重合、懸濁重合等公知の方法の何れも採用して得ることができる。重合反応に用いる重合触媒としては、重合方法に応じて、適宜公知の触媒を用いることができ、たとえば、アゾ化合物や過酸化物などのラジカル重合触媒やレドックス触媒などを用いることができる。レドックス触媒を用いる場合は、例えば還元剤としては亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素アンモニウム、アルキルメルカプタン類、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素アンモニウム、酸化剤としては過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、亜塩素酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムを挙げることができる。
アクリロニトリル系の重合体を紡糸するためには、このような重合体を溶剤で希釈して紡糸溶液として用いることが好ましい。紡糸溶液に用いる溶剤としては、公知の溶剤を用いることができ、例えば塩化亜鉛、チオシアン酸ナトリウム等の無機化合物の水溶液や、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤が挙げられる。この紡糸溶液を用いる際には、アクリロニトリル系重合体濃度は特に限定されるものではないが、5〜40質量%と成るように溶剤の量を調節することが好ましく、6〜30質量%とすることがより好ましく、7〜25質量%とすることが特に好ましい。
本発明に用いるアクリル系糸条は、上記で得られた紡糸原液を通常の湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、または乾式紡糸法によって紡糸し、その後、通常浴中延伸を行ったものである。ここで浴中延伸は紡出糸に対して直接行っても良いし、紡出糸を一度水洗し溶媒を除去した後行ってもよい。浴中延伸は通常25〜98℃の延伸浴中で約2〜10倍に延伸される。
本発明で用いるアクリル糸条は、上記のように浴中延伸された糸条に油剤、好ましくはシリコーン系油剤を付与することが好ましい。その後、本発明ではアクリル系重合体からなる糸条を延伸装置内でスチーム延伸する。この時スチーム延伸は、アクリル系糸条をホットローラ等で乾燥緻密化してから行っても良いし、逆に油剤付与、乾燥緻密化をスチーム延伸後に行っても良く、スチーム延伸の前後で両方とも油剤付与を行う手法を採用しても良い。
本発明のアクリル系糸条の製造方法は、このようにして得られたアクリル系重合体からなる糸条を、延伸装置内でスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法である。そしてここで本発明では、延伸装置内に吹き込む蒸気は低圧スチームであって、その低圧蒸気を延伸装置内に吹き込んだ後に、延伸装置内にてスチームを再加熱し、そのスチームによってアクリル系糸条を延伸する製造方法である。
ここで延伸処理装置は糸条の入側と出側以外は密閉され、延伸装置の内部に圧力がかかる装置であることが好ましい。そしてスチームの存在下にてアクリル系糸条は延伸される。また糸条の出入口については、できるだけ開口部を小さくするとともに、ラビリンスシールなどの構造でシールすることが好ましい。開口部の大きさとしては、処理するアクリル系糸条の幅と厚さや、同時に処理する繊維束の本数にもよるが、幅としては500〜5000mmの範囲が好ましく、厚さとしては0.5〜5mmの範囲であることが好ましい。
またこのスチーム延伸装置での延伸倍率としては1〜20倍、さらに好ましくは1.2〜5倍の範囲にあることが好ましい。
さらに本発明で使用するスチーム延伸装置は、延伸装置内の雰囲気温度を高く維持するために、吹き込んだスチームを装置内で再加熱するための加熱手段を設けていることが好ましい。加熱手段の熱源としてはスチームや電熱等のヒーターなどが挙げられる。加熱手段の熱源にスチームを用いる場合には、延伸装置内の必要箇所にスチーム配管を設け、加熱を行う。スチームを加熱する位置としては、延伸装置の処理室内に加熱装置を設置し、そこに吹き込まれたスチームの再加熱を行っても良いし、延伸装置自体を加熱して、処理室内の内壁部分で吹き込まれたスチームの再加熱を行っても良い。
本発明では、スチーム延伸装置内に吹き込むスチームは延伸雰囲気温度よりも低い温度のスチームを使用する。そしてスチームを延伸装置の処理室内に導入し、別途設けた加熱装置などで、吹き込むスチームを再加熱することが必要である。この時、延伸装置内に吹き込むスチームは常圧では無く加圧状態にあるため、スチーム延伸装置内の処理室の圧力を加圧下に保つため、スチーム延伸装置の出入り口にはラビリンスシールなどの構造が、通常設置される。
延伸装置内に供給される低圧スチームの圧力としては、20〜400KPaGであることが好ましく、さらには60〜120KPaGの範囲であることがより好ましい。またスチームの温度としては160℃以下の温度に調整することが好ましく、特には100〜130℃の範囲にあることが好ましい。ここで延伸装置内に吹き込むスチームの圧力が低すぎる場合には十分な延伸倍率を確保することができない。逆に高すぎる場合には、装置から噴出するスチーム、ドレンが多くなり、エネルギー効率が下がるばかりか、噴出するスチームやドレンによって、処理される糸条の走行を乱して、毛羽が発生しやすい傾向にある。
本発明の製造方法ではこのような比較的低圧のスチームを、延伸装置内にて再加熱し、延伸装置の処理室内の温度、すなわち延伸雰囲気温度としては、120℃以上の範囲に調整することが好ましく、さらには130〜180℃の範囲であることが、特には150〜170℃であることが好ましい。また加熱はラビリンスシール部なども含めた、延伸処理装置全体で行うことが好ましい。このように延伸雰囲気温度を維持することにより、処理される繊維束は延伸処理装置の入り口から出口までの最大限の長さで、しかも最適な温度条件にて処理されることとなる。
また、延伸装置の処理室内全体が高温に保たれることにより、延伸装置内へのスチームの噴出量を低く保つことができ、結果的に延伸装置外に噴出するスチームやドレンの量を減らし、エネルギーの消費量を低減することが可能となった。そして噴出するスチームやドレンに起因する糸条の振動が抑えられるため、繊維の品質の均一化や、工程での毛羽の発生、糸切れ、などを抑制することができることになった。
このような本発明の製造方法にて得られたアクリル系糸条は、品質が安定しており、欠点が少なく、その後、耐炎化処理、焼成処理を行う事により高品位の炭素繊維として利用することができる。
以下、実施例等により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等により限定されるものではない。
なお、工程通過性はスチーム延伸工程通過後の毛羽発生数にて評価した。評価サンプリング長は1mとし、ほとんど毛羽が発生せず極めてスムーズに製造できるものを「◎」、発生毛羽数が多く、製造が困難なものを「×」とし、順に、◎、○、△、×のランク付けを行った。
[実施例1]
塩化亜鉛水溶液を溶媒とし、単量体としてアクリロニトリル95質量%、アクリル酸メチル4質量%、イタコン酸1質量%の割合で含む混合液を溶液重合し、ポリアクリロニトリル共重合体(重合度1.6)を含む紡糸原液(重合体濃度7.5質量%)を得た。得られた紡糸原液を濃度25質量%の塩化亜鉛水溶液を満たした6℃の凝固浴中に孔数12000の紡糸ノズルより吐出し凝固糸とした。次いで、凝固糸を25〜95℃の温度勾配を有する水洗槽中で脱溶媒するとともに7.7倍に湿潤延伸した。得られた繊維束はシリコーン系油剤浴中に浸漬して油剤を付与し、表面温度180℃のローラーにて乾燥緻密化したスチーム延伸処理前のアクリルニトリル系糸条を得た。得られた糸条の総繊度は14000dtex、幅20mmの扁平な繊維束であった。
次いで得られた糸条を、両端をラビリンスノズルでシールし、延伸装置中央にスチーム吹き込み口を設けた加熱処理装置を有する延伸装置(図2)を用いてスチーム延伸を行った。延伸装置内に吹き込むスチーム圧力を80KPaGとし、別途、延伸装置自体を300KPaGの圧力のスチームにて加熱し、延伸装置内に吹き込んだスチームを再加熱し、延伸雰囲気温度142℃を延伸装置の入り口から出口まで保つようにした。そしてスチーム延伸倍率を2.0倍に設定してスチーム延伸を行い、アクリル系糸条を得た。
表1に処理条件と得られた糸条の工程通過性を併せて示す。
[比較例1]
加熱装置が無い延伸装置を用いた以外は実施例1と同様にしてアクリル系糸条を得た。延伸雰囲気温度を実施例1の142℃に合せるために、延伸処理装置内に吹き込むスチーム圧力を、300KPaGとした。(ちなみに吹き込むスチーム圧を実施例1と同じ80KPaGとした場合には、延伸雰囲気温度が低すぎて、延伸できなかった。)
表1に処理条件と得られた糸条の工程通過性を併せて示す。
[実施例2〜5]
実施例1と同様に、ただし延伸装置自体の加熱の程度を変えて延伸雰囲気温度を、それぞれ実施例1の300KPaGから、400KPaG(実施例2)、450KPaG(実施例3)、530KPaG(実施例4)、620KPaG(実施例5)の条件に変更した以外は、同じ条件でアクリル系糸条を得た。
表1に処理条件と糸条の工程通過性を併せて示す。
比較例1及び実施例1〜5で得た糸条の毛羽の発生状況にて工程通過性を評価した。延伸条件と評価結果を表1に示した。従来の延伸装置を用いた方法(比較例1)に比べて、本発明による延伸方法である実施例1では、延伸装置外に噴出するスチーム量が少ないにも関わらず、わずかに毛羽の発生量も少なかった。さらに延伸の雰囲気温度を上げることによって(実施例2〜5)、毛羽の発生及び工程通過性が大幅に改善された。
1:アクリル系糸条
2:延伸装置
3:延伸装置内スチーム導入管
4:延伸装置本体の加熱装置

Claims (4)

  1. アクリル系重合体からなる糸条を延伸装置内でスチーム延伸するアクリル系糸条の製造方法であって、延伸装置内に低圧スチームを吹き込み、延伸装置内にて該低圧スチームを再加熱しつつスチーム延伸することを特徴とするアクリル系糸条の製造方法。
  2. 延伸装置内の雰囲気温度が120℃以上である請求項1記載のアクリル系糸条の製造方法。
  3. 低圧スチームの温度が160℃以下である請求項1または2記載のアクリル系糸条の製造方法。
  4. アクリル系糸条のフィラメント数が100本以上である請求項1〜3のいずれか1項記載のアクリル系糸条の製造方法。
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