JP4187368B2 - 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は加圧スチーム雰囲気下において糸条に例えば延伸などの処理を施すための加圧スチーム処理装置とその方法とに関し、より詳しくは加圧スチーム雰囲気下において複数の糸条を一括して処理する際に、スチームの装置からの漏出を抑えて、繊維の損傷や毛羽の発生を防止し、且つ装置への糸通し作業をも簡便に行うことができる糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクリル系重合体糸条はその重要な用途の一つとして炭素繊維用の原糸として使用されている。この炭素繊維用の原糸として使用する場合には、アクリル系重合体糸条には高強度及び高配向度の繊維性能が要求される。
【0003】
この要求を満たすアクリル系重合体糸条を製造する方法として、アクリル系重合体の溶媒溶液を紡糸し、浴中延伸して乾燥緻密化した後、糸条を加圧スチーム雰囲気下において二次延伸処理する方法が広く知られている。
【0004】
糸条の加圧スチーム処理装置としては、装置への糸条の入口及び出口の開口形状が円形のもの(特公昭25−3939号公報、特公昭33−1662号公報等)や、装置への糸条の入口及び出口の形状がスリット状であり、装置内では走行する糸条に対して上下の蒸気発生部からスチームを供給するもの(実公昭41−15532号公報、特公昭41−9132号公報)が知られている。
【0005】
しかしながら、これら従来の加圧スチーム処理装置では、装置への糸条の糸通し性に劣るため、糸切れ時などにおいて再度糸通しをする際に操作性が悪いといった問題があるばかりでなく、装置内の気体(スチーム)のシール構造についても何ら検討されていない。そのため、装置内部のスチームが糸条の入口及び出口から多量に漏れ出て、装置内の圧力や温度、湿度などの加圧スチーム雰囲気の条件が不安定となり、糸条の品質に斑が生じる。また、漏れ出たスチームを補うべく多量のスチームを供給しなければならないため、エネルギーコストも増加する。更にはスチームの漏出により装置内の気体(スチーム)の流れが乱れ、走行する糸条には揺れが生じて糸条入口や出口の開口縁に接触して、糸条が損傷する惧れがある。
【0006】
かかるスチームの漏出に伴う不都合を回避するために、走行中の糸条に加圧スチームを供するに際して、できる限りスチームの漏出を低減させることのできる雰囲気系を形成し、その雰囲気中を糸条が安定して走行するようにしなければならない。このようなスチームの漏出を低減させるために、例えば特開平6−57572号公報に記載されている加圧スチーム処理装置では、加圧スチーム処理室の前後にラビリンスシール部を配している。
【0007】
前記ラビリンスシール部は、板片からなるラビリンスノズルが前記ラビリンスシール部の内壁面から走行糸条に向けて直角に延び、且つ同糸条の走行方向に10段〜70段で配されている。かかるラビリンスシール部を備えた加圧スチーム処理装置内の気流は、前記ラビリンスシール部内のラビリンスノズルと、前後のラビリンスノズル間に形成される膨張室とを通過する際に、そのエネルギーが消耗され、漏出量が低減される。
【0008】
また、通常、かかる処理装置への糸通し操作は、エアサッカーを糸条出口に当てて吸引する方法を採用するが、同公報の処理装置にあっては、後部のラビリンスシール部の糸条出口に空気エゼクターを装着し、糸通しのための吸引操作を容易にしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平6−57572号公報に記載されている加圧スチーム処理装置にあっては、ラビリンスノズルが糸条の走行方向に10段より少ないと、装置内部の気体 (スチーム)の漏出が激しく到底実用に供し得ず、70段を越えると糸通し性能を悪化させるため、その段数を上述のごとく規定して、気体 (スチーム)の漏出防止と糸通し性能の向上とを同時に満足させようとしている。
【0010】
しかしながら、実際に同公報の加圧スチーム処理装置を用いてアクリル系繊維糸条を加圧スチーム雰囲気下で延伸処理したところ、得られた糸条には毛羽の発生や繊維の損傷が認められた。その理由としては、上記装置ではスチームの漏出防止の効果が未だ十分とはいえず、その改善が必要であることがわかった。
【0011】
そこで本発明の目的は、シート状に並走する複数の糸条を一括して加圧スチーム雰囲気下で処理するに際して、糸条を損傷することなく、糸条出入口からのスチームの漏出量を確実に抑制し得て、装置内雰囲気を一定に維持すると共に、糸条の安定した走行を可能とし、毛羽の発生や繊維に損傷のない高品質の糸条を高生産性をもって製造できる糸条の加圧スチーム処理装置と、その処理方法とを提供することにある。更には、装置への糸通し性に優れた構造をもつ加圧スチーム処理装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
かかる目的を達成するために、本発明者らがラビリンスノズルの形状や延設長さ、ノズル間ピッチ、及び段数など、並びにそれらの組合わせについても鋭意検討を行った。その結果、以下の発明に到ったものである。
【0013】
すなわち、本件請求項1に係る発明は、加圧スチーム処理部の前後にラビリンスシール部を装着してなり、走行路に沿ってシート状に並走する複数の糸条を一括して加圧スチーム雰囲気下で処理する糸条の加圧スチーム処理装置であって、前記ラビリンスシール部は、板片からなるラビリンスノズルが前記ラビリンスシール部の内壁面から走行糸条に向けて直角に延び、且つ同糸条の走行方向に多段に配されてなり、同ラビリンスノズルの前記内壁面からの延設長さLと、前後のノズル間のピッチPとの比(L/P)の値が0.3〜1.2であり、前記ラビリンスノズルの段数が前後のラビリンスシール部ともにそれぞれ80段〜120段であることを特徴とする。
【0014】
同加圧スチーム処理装置は、スチームの漏れを防ぐためのシールを行うに充分な機械強度を有する材質を適用することが好ましい。例えば、処理装置の糸条に接する可能性のある部分の材質としては特に、耐腐食性を有しており且つ糸条が接触した場合の糸条へのダメージを抑制するために、ステンレス或いは鉄鋼材料に硬質クロムメッキ処理を施した材質とすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0015】
上記装置において、糸条入口から装置内へ導入された糸条は加圧スチーム室の前部のラビリンスシール部を経て加圧スチーム処理部へ到り、加圧スチーム雰囲気下で延伸等の処理が施された後、後部のラビリンスシール部を経て糸条出口から装置外へと導出され、次工程へと送られる。
【0016】
加圧スチーム処理部にて供給された加圧スチームは、前後のラビリンスシール部内を流れて、糸条の出入口から大気中へと漏出しようとする。このとき、本発明にあっては、加圧スチームがラビリンスシール部内を通過する際、前後のラビリンスノズル間に形成された膨張室においてスチームの膨張が急激になされた後、除々に圧縮され、渦流の生成と消滅が有効且つ頻繁に繰り返されるため、エネルギーを極度に消耗して減圧が進行し、糸条の出入口からのスチームの漏出量が低減する。このように本発明によればスチームの漏出量を抑制することを可能にし、糸条の損傷や毛羽の発生を防止することができる。
【0017】
スチームの漏出量について見れば、上述の機能は、特にラビリンスノズルの形成段数を80段〜120段とすることにより顕著となり、先の出願に係る特開平6−57572号公報に開示した処理方法と比較すると、スチーム漏出量を効果的に低減させることができることがわかった。ラビリンスノズルの形成段数がこれより少ない場合、既述したようにシール性は未だ不充分であり、相変わらずスチームが漏出するため、それを補うためにスチームの使用量も多い。また、装置内の気流に乱れが生じるため、糸条の走行は若干安定を欠き、同処理装置内における各種処理、例えば延伸処理なども不安定となる。逆にラビリンスノズルの形成段数を120段以上としても、スチーム漏出の抑制効果は変わらず、いたずらに装置の構造を複雑にし、装置コストを上昇させる結果となる。
【0018】
このラビリンスノズルはラビリンスシール部の上下左右の全ての前記内壁面から延設させてもよく、その場合には同ラビリンスノズルにより糸条の走行路の全周が囲まれることになる。また、例えば前記ラビリンスノズルを内壁面の全面ではなく一部を除く壁面から延設させる場合もあり、この場合には糸条の走行路は前記ラビリンスシール部の内壁面と前記ラビリンスノズルにより囲まれることになる。
【0019】
前記ラビリンスノズルである板片の形状としては、均一な厚みをもつ平板状のものや、内壁面から延設端縁に向けて厚みを漸減させる形状のものなどを適宜選択して使用することが可能である。内壁面から延設端縁に向けて厚みを漸減させる形状の場合にも、前後面で均一に厚みを減少させて糸条走行方向の断面形状を山型としてもよく、或いは前面のみを傾斜面として前記断面形状をノコギリ歯状とすることもできる。更には傾斜する前後面の一方或いは双方を円弧状とすることもできる。
【0020】
かかるラビリンスノズルにあって、スチームの漏出量について種々の実験と検討を繰り返したところ、前記延設長さLと、前後のノズル間のピッチPの比L/Pの値を0.3〜1.2に規制することが、スチームの漏出量を抑制するのに有効であることがわかった。L/Pの値を前記範囲とすることにより、前後のノズル間に形成される膨張室の大きさが好適なものとなり、膨張室内において回転の小さな渦流の生成と消滅とを繰り返すことによってエネルギーを極度に消費することができるため、減圧が効果的に進行してゆくものと考えられる。
【0021】
L/Pの値が0.3未満であると、膨張室が小さすぎて膨張室内に渦が発生せず、スチームの吹き抜け流が大となるため漏出量が増大し、1.2以上であるときは効果的にスチームの漏出を抑制できなくなる。
【0022】
このように膨張室の大きさを適正にすることにより、ラビリンスノズルの形状と、80〜120段というラビリンスノズルの形成段数と相まって効果的にチーム漏出量を抑制することが可能となり、糸条の損傷や毛羽を効果的に防止することができる。
【0023】
一方、ラビリンスノズルの形成段数を80〜120段と多段にすることにより、逆に前記装置への吸引による糸通し操作が極めて困難となり、糸通しの作業が煩雑で且つ時間もかかるといった問題を新たに生じさせる。
【0024】
そこで本件請求項2に係る発明にあっては、装置本体が少なくとも前記走行路を含む平面において分割可能としている。
このように前記走行路を含む平面において分割可能とすることにより、糸通し作業時には装置本体を分割して所望の本数の糸条を装置内に挿通させることができ、糸通し作業を容易に且つ短時間で行うことが可能となる。
なお、分割された本体同士の開閉機構は特に限定されるものではなく、例えば分割本外同士をヒンジで連結して開閉する構造などを採用できる。或いは、水平方向に糸条が走行する横置きタイプの装置にあっては、分割した上側の部分を吊り上げて開閉する方法を採用してもよい。また、本体の分割縁からのスチームの漏れを防ぐため、クランプ等を用いて本体の分割縁をシールできる構造とすることが望ましい。
【0025】
更に、糸条を均一に加熱し、且つスチームの漏出量を抑制して糸条の損傷や毛羽の発生を防止するために、糸条走行路の断面形態について種々の実験と検討を繰り返した結果、本件請求項3に係る発明に到った。すなわち、前記ラビリンスシール部における前記糸条の走行路断面がスリット形状をなしており、同走行路断面の左右幅Wと高さHの比(H/W)が1/900〜1/100である。
【0026】
前記ラビリンスシール部における糸条の走行路断面をスリット形状とすると、ラビリンスノズルを用いて糸条を扁平な状態に保ちつつ、加圧スチーム処理部を通過させることが可能となる。このように糸条を扁平に保つことにより、スチームの糸束内部への侵入、到達を促進し、短時間での均一な加熱を可能とする。本発明はフィラメント数が数千本以上の糸条において特に有効であり、高倍率の延伸性を得ることが出来る。
【0027】
スリット形状の走行路断面の左右幅Wに対する高さHの比H/Wは1/900〜1/100が好適である。1/900以下では、糸条の損傷や毛羽の発生を抑制できず、また、H/Wが1/100以上では、糸条を扁平に保つことによる、スチームの糸束内部への侵入、到達を促進し、短時間での均一な加熱を可能とすることと、スチーム漏出量の抑制とを両立させることが難しくなる。
【0028】
更に、本件請求項4にかかる発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の糸条のスチーム処理装置を用い、前記ラビリンスシール部内の糸条走行路における糸条の充填率Fを0.5〜10%とすることを特徴としている。前記充填率Fは{K/(ρ×105 )}/Aにより求められる。ここで、Kは糸条繊度(tex)、ρは糸条密度(g/cm3 )、Aは前記糸条走行路の開口面積(cm2 )である。
【0029】
なお、上記式で定義される充填率Fは、以下のように導かれる。即ち、糸条繊度がK(tex)=K/1000(g/m)=K×10-5(g/cm)で、糸条密度がρ(g/cm3 )である糸条の断面積がS0 (cm2 )とすると、S0 = K/(ρ×105 )(cm2 )である。この糸条の断面積S0 を糸条走行路の開口面積Aで除したものが、糸条走行路に占める糸条の占有割合、即ち糸条の充填率Fである。
【0030】
また、本発明の方法は糸条の繊度の大小によらず適用が可能で、充填率Fが0.5%〜10%の範囲において、スチームの漏出を抑制するのに好適である。糸条充填率が、0.5%未満、或いはラビリンスノズルの形成段数が80段未満であるとスチームの漏出量が増え、また、充填率が10%を越え、或いはノズルの形成段数が120段を越えると、糸条とラビリンスノズルとの接触が無視できず、また隣接する糸条同士の混繊も発生しやすくなる。
【0031】
さらに、前記ラビリンスシール部における糸条の走行路断面の左右幅Wに対する高さHの比、H/Wの値を1/900〜1/100とすることと相まって、糸条の充填率Fを抑えることにより、多錘処理における隣接して走行する糸条同士の干渉とそれに伴って引き起こされるダメージや混繊を防ぐものである。さらに、隣接して走行する糸条同士の干渉とそれに伴って引き起こされるダメージや混繊を防ぐために、処理装置の糸条の出入口部分に分繊用のガイドを配置することもできる。
【0032】
本発明の加圧スチーム処理装置及びその方法の適用範囲は、処理される糸条(繊維)の種類や処理工程などにより特に限定されるものではないが、細繊度の繊維や高配向の繊維を得ようとする場合や、高い紡糸速度を要求される場合に延伸処理装置として使用することが有効である。特に、アクリル繊維や炭素繊維用のアクリル系重合体繊維の生産における延伸工程において、本件発明による糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法を好適に採用することができる。
【0033】
アクリル繊維の製造工程において、加圧スチーム雰囲気下にて延伸処理を行う前後の工程については公知の方法を利用することができる。例えば、アクリル繊維を溶液紡糸する場合は、原料重合体としてアクリロニトリルのホモポリマー、或いはコモノマーを含んだアクリロニトリル系重合体を公知の有機又は無機の溶剤に溶解した原液を紡糸した後、延伸する際に本発明の装置を用いて延伸することができる。この場合、紡糸方法はいわゆる湿式、乾湿式、乾式のいずれの方法でも良く、その後の工程で脱溶剤、浴中延伸、油剤付着処理、乾燥等が施される。本発明の装置による加圧スチームによる延伸は、工程中のいかなる段階で実施しても良いが、溶液紡糸の場合は、糸条中の溶剤をある程度除去した後、すなわち、洗浄後又は浴中延伸後、或いは乾燥後が望ましい。
【0034】
加圧スチームの圧力は目的に沿う値に設定されれば良く、特に限定されない。すなわち、処理される繊維の種類、加圧スチーム処理の前工程での処理状態、或いは目的とする繊維特性等により適宜調整される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の好適な実施形態による加圧スチーム処理装置の概略構成を示す糸条走行方向に沿った断面図である。
【0036】
加圧スチーム処理装置1を構成する部材の材質としては、スチームの漏れを防ぐためのシールを行うに充分な機械強度を有する材質であれば、いかなる構造材料も適用可能であり、特に限定されるものではない。例えば、処理装置の内面の糸条に接する可能性のある部分の材質として、耐腐食性をもち、接触した場合の糸条へのダメージを抑制するといった観点から、ステンレス或いは鉄鋼材料に硬質クロムメッキ処理を施した材質とすることも可能である。
【0037】
前記加圧スチーム処理装置1は、加圧スチーム処理部2とその前後に配されたラビリンスシール部3,3とを備えており、複数の糸条Fは前記装置1の前壁部に形成された糸条入口4から装置内へと導入され、装置の全長にわたって延びる走行路5を、水平方向にシート状に並列して走行し、装置1の後壁部に形成された糸条出口6から導出される。
【0038】
前記加圧スチーム処理部2は糸条走行路5を挟んで上下にそれぞれ加圧室2aを有している。同加圧室2aの糸条走行路5に面する壁部2bが多孔板から構成されており、スチーム入口2cから前記加圧室2aへと供給されたスチームは加圧されて前記多孔板2bから走行する糸条Fへ向けてシャワー状に吹き出す。
【0039】
前記ラビリンスシール部3は多数のラビリンスノズル3aにより構成されている。図2には同ラビリンスシール部3の糸条走行方向断面の一部を拡大して示しており、図3は前記ラビリンスノズル3aの正面図である。前記ラビリンスノズル3aは均一な厚みを持つ平板状の板片からなり、高さ方向の中央に、水平方向に延びるスリット状の開口3bが形成されており、同開口3bがラビリンスシール部における糸条走行路5を構成している。かかるラビリンスノズル3aは同ラビリンスシール部3の上下左右の全内壁面から走行糸条に向けて直角に延び、且つ同糸条の走行方向に80段〜120段と多段に配されており、前後のラビリンスノズル3aの間には膨張室3cが形成されている。
【0040】
前記ラビリンスノズル3aの前記内壁面からの延設長さLと、前後のノズル間のピッチPとの比(L/P)の値は0.3〜1.2となるように設定されている。更にスリット形状の前記開口3bの左右幅Wに対する高さHの比H/Wは1/900〜1/100に設定されている。
【0041】
かかる加圧スチーム処理装置1を用いて糸条を加圧スチーム雰囲気下で延伸処理するには、先ず、前記装置1に糸通ししなければならない。ここで、上記加圧スチーム処理装置1は、糸通し性改善のため、図4に示すように、糸条の走行路5を含む平面で上下に二分割可能としている。そのため、特に多錘を一括処理する場合の糸通し性が向上し、糸通し作業を容易に且つ短時間で行うことができる。
【0042】
前記加圧スチーム処理装置1への糸条の導入量は、充填率Fを0.5%〜10%の範囲に設定する。この充填率Fとは次式、F={K/(ρ×105 )}/Aにより求められる値であり、即ち、ラビリンスシール部3における走行路3bの開口面積に対する糸条断面積の占める割合である。ここで、Kは糸条繊度(tex)、ρは糸条密度(g/cm3 )、Aは前記糸条走行路の開口面積(cm2 )である。
【0043】
前記加圧スチーム処理部2に加圧スチームを供給して糸条を加圧スチーム雰囲気下で延伸処理を施す。このとき、装置内部のスチームは糸条入口4及び糸条出口6から外部へと漏出しようとする。しかし、本発明にあっては、前記加圧スチーム処理部2の前後にラビリンスシール部3を配しており、同シール部3にはラビリンスノズル3aを80段〜120段と多段に形成し、且つ前記ラビリンスノズル3aの延設長さL、即ち前記開口3bまでの長さLと、前後のノズル間のピッチPとの比(L/P)の値を0.3〜1.2としているため、効果的にスチームの漏出を防止できる。
【0044】
前記ラビリンスノズル3aは、形成段数を80段〜120段とすることにより顕著となり、スチーム漏出量を効果的に低減させることができる。ラビリンスノズルが80段よりも少ない場合、シール性が不充分となり、逆にラビリンスノズルを120段以上としても、スチーム漏出の抑制効果は変わらない。
【0045】
また、前記ラビリンスノズル3aはラビリンスシール部3の内壁面からの延設長さLと、前後のノズル間のピッチPとの比(L/P)の値が0.3〜1.2の範囲にあれば、スチームの漏出を効果的に抑制できる。このように前記L/Pの値を調節して膨張室3cの寸法や断面形状を好適にすることにより、スチーム漏出量を抑制することが可能となり、糸条の損傷や毛羽を効果的に防止することができる。
【0046】
本実施形態では、前記ラビリンスシール部3における糸条走行路5を構成する開口3bの形状が図4に示すようにスリット形状であるラビリンスノズル3aを用いているため、糸条Fを扁平な状態に保つことができ、スチームの糸束内部への侵入、到達を促進し、短時間での均一な加熱が可能となる。また、前記開口3bの左右幅Wに対する高さHの比H/Wは1/900〜1/100が好適である。その比H/Wが1/900以下では、糸条の損傷や毛羽の発生を抑制できず、また、比H/Wが1/100以上では、糸条を扁平に保つこととスチーム漏出量を抑制することとの両立が難しい。
【0047】
さらに、スリット状の開口3bの幅Wに対する高さHの比H/Wの値を1/900〜1/100とすることと相まって上記充填率Fを抑えることにより、多錘処理での隣接して走行する糸条同士の干渉とそれに伴って引き起こされるダメージや混繊を防止できる。この充填率Fは0.5%〜10%とすることが好適である。この充填率Fが0.5%未満或いはラビリンスノズル3aが80段未満であるとスチームの漏出量が増え、また、充填率が10%を越え或いはラビリンスノズル3aが120段を越えると、糸条とラビリンスノズル3aとの接触が無視できず、また隣接する糸条同士の混繊も発生しやすくなる。
【0048】
なお、隣接して走行する糸条同士の干渉とそれに伴って引き起こされるダメージや混繊を防ぐために、本処理装置の糸条の出入口の近傍に分繊用のガイドを配置することも可能である。
【0049】
上述した実施形態による加圧スチーム処理装置1は、水平方向に糸条を走行させるものであるが、走行方向は水平方向に限定されるものではなく、上下方向に走行させるタイプの処理装置とすることもできる。
【0050】
更に、前記ラビリンスノズル3aはラビリンスシール部3の上下左右の全ての内壁面から延設されており、同ラビリンスノズル3aにより糸条の走行路5の全周が囲まれているが、かかる構成に限定されるものではない。前記ラビリンスノズル3aを内壁面の全面ではなく一部を除く壁面から延設させる場合もあり、この場合には糸条の走行路5は前記ラビリンスシール部3の内壁面と前記ラビリンスノズル3aにより囲まれることになる。例えば左右内壁面の一部からはラビリンスノズルを延設せずに残し、糸条走行路の左右の周面を前記ラビリンスシール部の内壁面により構成させることもできる。或いは、例えば下内壁面からはラビリンスノズルを延設せずに残し、糸条走行路の下周面を前記ラビリンスシール部の前記下内壁面により構成することもできる。
【0051】
また、前記ラビリンスノズル3aの形状も上述の平板状に限定されるものではない。他のラビリンスノズルの好適な例を図5〜図10に示す。図5に示すラビリンスノズル3aは、開口3bの縁部から糸条の走行方向にフランジが延設されている。図6に示すラビリンスノズル3aは、前流側の面を開口3bに向けて厚みを漸減させるよう傾斜させており、断面がノコギリ歯状をなしている。図7に示すラビリンスノズル3aは、図6のラビリンスノズルにおける前流側の面を円弧状としている。図8に示すラビリンスノズル3aは、前後両面を開口3bに向けて厚みを漸減させるよう傾斜させており、断面が山型形状である。図9は図8における前後面を円弧面としており、図10は図8における前流側の面のみを円弧面としている。
【0052】
以下、本発明について具体的な実施例及び比較例を挙げて説明する。
「実施例1〜7」
アクリロニトリル(AN)、メチルアクリレート(MA)、メタクリル酸(MAA)の共重合モル比がAN/MA/MAA=96/2/2であるアクリル系重合体のジメチルアセトアミド(DMAc)溶液(ポリマー濃度20重量%、粘度500ポイズ、温度60℃)を、ホール数3000又は12000の紡糸口金を通して、濃度が70質量%、液温が35℃のDMAc水溶液中に吐出して水洗後、熱水浴中で3倍に延伸し、135℃で乾燥、緻密化した糸条を得た。
【0053】
さらに、この糸条を図4に示すように6錘、本件発明の加圧スチーム処理装置に導いて、スチーム圧力ゲージ圧0.3MPaで加圧スチーム延伸を行った。なお、このときのラビリンスノズル3aの形成段数、同ノズル3aの内壁面からの延設長さLとピッチPとの比L/P、スリット状の開口3b (走行路断面)の左右幅Wと高さHとの比H/W、及びラビリンスシール部における糸条の充填率Fはそれぞれ表1に示すように設定した。得られた糸条について毛羽の状態、スチームの漏れ等について観察した。その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
「比較例1〜4」
ラビリンスノズルのスリット状の開口3bの左右幅Wと高さHとの比H/Wを表2に示すように本件発明の範囲外とした以外は実施例と同様の処理を行い、毛羽の状態、スチームの漏れについて観察した。その結果を表2に示す。
比較例1及び2に示すように、走行路断面の左右幅Wと高さHとの比H/Wの値を小さくしすぎると充填率Fを1%に抑えても毛羽が発生し、逆に、比較例3及び4に示すように、前記比H/Wの値を大きくしすぎると充填率Fを本発明の範囲内での最大値10%まで上げても加圧スチームの漏出を抑制することができない。
【0056】
【表2】
【0057】
「比較例5〜6」
ラビリンスノズル3aの形成段数を表3に示すように本件発明の範囲外とした以外は、実施例と同様の処理を行い、毛羽の状態、スチームの漏れ等について観察した。その結果を表3に示す。ラビリンスノズル3aの形成段数を少なくすると、走行路断面の左右幅Wと高さHとの比H/Wを本発明の範囲内である1/200に設定して扁平にし、充填率Fを10%と本発明の最大値に上げても加圧スチームの漏出を十分には抑制できない。
【0058】
【表3】
【0059】
「比較例7〜10」
糸条の充填率Fを本件発明の範囲外として、実施例と同様の処理を行い毛羽の状態、スチームの漏れ等について観察した。その結果を表4に示す。比較例7及び8に見られるように、充填率Fを下げすぎるとラビリンスノズル3aの段数を120段と多段にし、走行路断面の左右幅Wと高さHとの比H/Wを1/500として扁平にしても、加圧スチームの漏出を抑制できない。また、比較例9及び10に見られるように、充填率Fを上げすぎると、走行路断面の高さHを増やしても、隣接して走行する糸条同士が干渉し、糸条には毛羽が発生する。
【0060】
【表4】
【0061】
以上詳述したように、本発明の糸条の加圧スチーム処理装置及びその処理方法によれば、多錘の場合においても容易に且つ短時間で装置に糸通し作業を行うことができ、スチームの漏出量も最小限に抑え、安定した加圧スチーム処理を行うことができ、しかも損傷や毛羽のない高品質の糸条を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧スチーム処理装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【図3】本発明のラビリンスノズルの正面図である。
【図4】 図1の加圧スチーム処理装置の分割状態を示す概略断面図である。
【図5】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【図6】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【図7】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【図8】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【図9】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【図10】本発明のラビリンスシール部の断面形状の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加圧スチーム処理装置
2 加圧スチーム処理部
2a 加圧室
2b 多孔板
2c スチーム入口
3 ラビリンスシール部
3a ラビリンスノズル
3b 開口
3c 膨張室
4 糸条入口
5 糸条走行路
6 糸条出口
F 糸条
Claims (4)
- 加圧スチーム処理部の前後にラビリンスシール部を装着してなり、走行路に沿ってシート状に並走する複数の糸条を一括して加圧スチーム雰囲気下で処理する糸条の加圧スチーム処理装置であって、
前記ラビリンスシール部は、板片からなるラビリンスノズルが前記ラビリンスシール部の内壁面から走行糸条に向けて直角に延び、且つ同糸条の走行方向に多段に配されてなり、
同ラビリンスノズルの前記内壁面からの延設長さLと、前後のノズル間のピッチPとの比(L/P)の値が0.3〜1.2であり、
前記ラビリンスノズルの段数が前後のラビリンスシール部ともにそれぞれ80段〜120段である、
ことを特徴とする糸条の加圧スチーム処理装置。 - 装置本体が少なくとも前記走行路を含む平面において分割可能である請求項1記載の糸条の加圧スチーム処理装置。
- 前記ラビリンスシール部における前記糸条の走行路断面がスリット形状をなしており、同走行路断面の左右幅Wと高さHの比(H/W)が1/900〜1/100である請求項1又は2記載の糸条の加圧スチーム処理装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の糸条のスチーム処理装置を用い、前記ラビリンスシール部内の糸条走行路における糸条の充填率Fを0.5〜10%とすることを特徴とする加圧スチーム処理方法。
ここで、充填率F= {K/(ρ×105 )}/A
ただし、K:糸条繊度(tex)
ρ:糸条密度(g/cm3 )
A:前記糸条走行路の開口面積(cm2 )
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