JP3264386B2 - 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法 - Google Patents

糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法

Info

Publication number
JP3264386B2
JP3264386B2 JP27684992A JP27684992A JP3264386B2 JP 3264386 B2 JP3264386 B2 JP 3264386B2 JP 27684992 A JP27684992 A JP 27684992A JP 27684992 A JP27684992 A JP 27684992A JP 3264386 B2 JP3264386 B2 JP 3264386B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
labyrinth
nozzle
labyrinth nozzle
pressurized steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27684992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0657573A (ja
Inventor
伸之 山本
通介 枝松
定利 長嶺
栄一 浜田
敦 中嶋
彰 初鹿野
弘明 米山
俊裕 槙島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP27684992A priority Critical patent/JP3264386B2/ja
Publication of JPH0657573A publication Critical patent/JPH0657573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3264386B2 publication Critical patent/JP3264386B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加圧スチームにより糸条
を延伸処理する装置及び方法に関し、より詳しくは加圧
スチームにより糸条を延伸処理する際に、スチームの漏
出を抑えて、繊維の損傷や毛羽の発生を防止し、且つ糸
通し操作を簡便に行うことができ、例えばアクリル系重
合体糸条の製造装置に適用される加圧スチーム処理装置
及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル系重合体糸条の重要な用途の一
つとして炭素繊維用原糸があり、この原糸は高強度、高
配向度の繊維性能が要求される。
【0003】この要求を満たすアクリル系重合体糸条の
製造方法として、アクリル系重合体の溶媒溶液を紡糸
し、浴中延伸して乾燥緻密化した後、糸条を加圧スチー
ムにより二次延伸する方法が広く知られている。
【0004】糸条の加圧スチーム延伸装置としては、市
場の入口及び出口の開口部が円形のもの(特公昭25−
3939号公報、特公昭33−1662号公報等)や、
糸条の入口及び出口がスリット状であって上下の蒸気発
生部から糸条通過部にスチームを供給するもの(実公昭
41−15532号公報、特公昭41−9132号公報
等)が知られている。
【0005】しかしながら、これらの従来装置では糸条
の糸通し性に劣り、糸切れ時の操作性が充分でなく、且
つスチームのシール構造についても検討されていない。
走行中の糸条に加圧スチームを供するには、出来る限り
スチームのリークが少ない雰囲気系を形成し、その中を
糸条が走行するようにしなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来装置に基づ
き、例えば図11に示す如き加圧スチーム処理装置を考
えることができる。この装置において、糸条aは加圧ス
チーム処理装置の入口より進入し、入口側のラビリンス
ノズル部54を経て、加圧スチーム処理室1内で延伸処
理された後、出口側のラビリンスノズル部6の出口より
出て次工程へと向かう。
【0007】加圧スチームbはスチーム入口より加圧室
3に流入し、多孔板4を通過して加圧スチーム処理室1
に至る。ここで糸条aに延伸処理を施し、前後のラビリ
ンスノズル部5,6を通って外部へ漏出する。
【0008】このとき、外部に漏出するスチームにより
糸条aは振動を起こし、ラビリンスノズル7の内壁に接
触して糸条aの損傷や毛羽が発生する。糸条aの振動を
抑えるためラビリンスノズル7の内径を小さくすると、
スチームのリークは低減できるが、糸条aとラビリンス
ノズルの内壁との間に接触する機会が多くなる。一方、
その内径を大きくすると、スチーム漏出時の乱気流によ
り糸条aの振動が極めて大となり、漏出するスチームに
より作業上の安全性も確保しにくくなる。
【0009】糸通し操作は、エアサッカー8を用いて手
動操作によって行うが、吸引効率が悪く、糸条が多錘の
場合には操作性の面で極めて煩雑となる。
【0010】上述のように、加圧スチーム処理室内に供
給されたスチームは、前後のラビリンスノズル部より漏
出し、これが糸条の走行を乱すことが多い。この糸条の
乱れはスチームの漏出が多いほど大であり、糸条の一部
がノズルの内壁に接触して繊維表面を損傷させたり、糸
切れや毛羽の発生原因となる。このためノズル内の糸条
の充填率を下げて、すなわちノズル径を大きくしてこれ
を回避しようとするが、スチームの漏出量が増大し、乱
気流による糸条の乱れがかえって激しくなる。逆に糸条
の充填率を上げて、すなわちノズル径を小さくして漏出
量を抑えようとすると、内壁と接触するおそれが大とな
り、糸切れや毛羽の発生も多くなる。また、高温のスチ
ームの漏出量が多いことは、作業の安全性の面でも問題
がある。
【0011】一方、糸通し操作については、通常の繊維
操作に用いられるエアサッカーを糸条出口に当てて吸引
操作をするが、吸引効率が悪く、糸条の充填率を下げざ
るを得ない。また、糸条を多錘にする場合においては、
操作性が極めて煩雑であるなどの問題点が多い。
【0012】本発明は以上のような問題点を解決するた
めに検討した結果得られたものであり、その目的はスチ
ームのリークを最小限に抑え、スチームの漏出による、
糸条の乱れを防止して毛羽や繊維の損傷をなくし、糸通
し操作を簡便に行うことができる加圧スチーム処理装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ために、本発明の構成を、 (1) 加圧スチーム処理室の前後に、ラビリンスノズル
部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理装置におい
て、ラビリンスノズルの糸条通路がスリット形状をして
なり、該糸条通路の巾Wに対するスリット高さSの比の
値S/W が1/30乃至1/2であって、前記ラビリンス
ノズル部の内部に、前後の表面を平坦面としたラビリン
スノズルが、糸条の流れ方向に直角に且つ糸条の流れ方
向に多段に形成されており、該ラビリンスノズルの高さ
hとそのピッチpの比(h/p) の値が0.3乃至1.
2、ラビリンスノズルの段数が前後のラビリンスノズル
部共にそれぞれ10段乃至70段であり、後部のラビリ
ンスノズル部の糸条出口に空気エゼクターが装着されて
なることを特徴とする糸条の加圧スチーム処理装置。
【0014】(2) 加圧スチーム処理室の前後にラビリ
ンスノズル部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理装
置において、ラビリンスノズルの糸条通路がスリット形
状をしてなり、該糸条通路の巾Wに対するスリット高さ
Sの比の値S/W が1/30乃至1/2であって、前記ラ
ビリンスノズル部の内部に、鋸刃形断面のラビリンスノ
ズルが糸条の流れ方向に多段に形成されており、該ラビ
リンスノズルの糸条流れ方向からみた上流側斜辺とその
頂点を通る水平線とのなす角度θ1 が15°乃至50
°、ラビリンスノズルの段数が前後のラビリンスノズル
部共にそれぞれ10段乃至70段であり、後部のラビリ
ンスノズル部の糸条出口に空気エゼクターが装着されて
なることを特徴とする糸条の加圧スチーム処理装置。
【0015】(3) 加圧スチーム処理室の前後に、ラビ
リンスノズル部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理
装置において、ラビリンスノズルの糸条通路がスリット
形状をしてなり、該糸条通路の巾Wに対するスリット高
さSの比の値S/W が1/30乃至1/2であって、前記
ラビリンスノズル部の内部に、山形断面のラビリンスノ
ズルが糸条の流れ方向に多段に形成されており、該ラビ
リンスノズルの膨張室断面の斜辺とその頂点を通る水平
線とのなす角度θ2 が15°乃至50°、ラビリンスノ
ズルの段数が前後のラビリンスノズル部共にそれぞれ1
0段乃至70段であり、後部のラビリンスノズル部の糸
条出口に空気エゼクターが装着されてなることを特徴と
する糸条の加圧スチーム処理装置。
【0016】(4) 加圧スチーム処理される糸条の走行
方向が地表に対する角度70°乃至110°の範囲にあ
るよう、加圧スチーム処理装置の軸心が地表に対する角
度70°乃至110°の範囲に配置されてなることを特
徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の加圧スチーム
処理装置。
【0017】(5) 加圧スチーム処理装置の軸心の地表
に対する角度が実質的に垂直であることを特徴とする請
求項4記載の加圧スチーム処理装置。
【0018】(6) 前後のラビリンスシール部の糸条入
口付近及び出口付近に糸条の姿勢維持部材を設けてなる
ことを特徴とする請求項4記載の加圧スチーム処理装
置。
【0019】(7) 請求項1〜3に記載された装置を用
い、糸条のラビリンスノズル内充填率Fを10%乃至6
0%としたことを特徴とする糸条の加圧スチーム処理方
法。 ここで、充填率F=(K/(9×105 ×ρ))/A 但し、K:糸条繊度(デニール) ρ:糸条密度(g/cm3 ) A:糸条通路面積(cm2 ) (8) 請求項4に記載された装置を用い、糸条のラビリ
ンスノズル内充填率Fを10%乃至60%としたことを
特徴とする糸条の加圧スチーム処理方法。 ここで、充填率:F=(K/(9×105 ×ρ))/A 但し、K:糸条繊度(デニール) ρ:糸条密度(g/cm3 ) A:ノズル通路面積(cm2 ) (9) 請求項6に記載された装置を用い、糸条のラビリ
ンスノズル内充填率Fを10%乃至60%としたことを
特徴とする糸条の加圧スチーム処理方法。 ここで、充填率F=(K/(9×105 ×ρ))/A 但し、K:糸条繊度(デニール) ρ:糸条密度(g/cm3 ) A:ノズル通路面積 としている。
【0020】なお、上記式で定義される充填率Fは以下
のようにして導かれるものである。即ち、糸条繊度がK
(デニール)=K/9000 (g/m)=K/(9×105) (g/cm)
で、糸条密度がρ(g/cm3) の糸条の断面積So(cm2)は、
So =K/(9×105 ×ρ) (cm2)であるので、この
断面積So を糸条通路の断面積S1 で除したものが糸条
の断面占有率である。
【0021】そして、本発明においては糸条通路の形状
がスリット形状であるので、そのノズル通路面積をAと
すると、糸条の断面積をSo をノズル通路面積Aで除し
たものを充填率Fと定義している。
【0022】
【作用】糸条は加圧スチーム処理室の前部のラビリンス
ノズル部より入り、後部のラビリンスノズル部を通過し
て、次工程へ移る。
【0023】加圧スチームは加圧スチーム処理室に供給
され、前後のラビリンスノズル部内を流れて、大気中に
漏出するが、本発明のラビリンスノズル部内を通過する
際、その膨張室において、スチームの膨張が急激になさ
れたのち徐々に圧縮され、渦流の生成と消滅が有効に且
つ頻繁に繰り返され、エネルギーを極度に消耗して減圧
が進行し、漏出量を低減させる。その結果、スチームの
漏出量を抑制することを可能にし、糸条の損傷や毛羽の
発生を防止する。またラビリンスノズルの形成段数を1
0段乃至70段とするとき、ノズル内壁との接触の機会
及びスチーム漏出量を効果的に低減させる。
【0024】更に、糸条の充填率が10%未満或いは段
数が10段未満であるとスチーム漏出量が増え、また充
填率が60%を越え或いは段数が70段を越えると糸通
し性能を悪化させる。
【0025】更にラビリンスノズルの糸条通路をスリッ
ト断面形状とすると、ラビリンスノズル内を糸条が扁平
の状態で通過するため糸条が均一に加熱され、その結
果、糸条の損傷や毛羽の発生を防止する。
【0026】
【実施例】以下、本発明を好適な実施例に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明に係る加圧スチーム処理装置
の概略構成を示す。
【0027】糸条aは、加圧スチーム処理室1を挟んで
糸条上流側のラビリンスノズル部9の糸条入口より進入
し、糸条下流側のラビリンスノズル部10の糸条出口を
経て空気エゼクター部11から次工程へと移る。
【0028】加圧スチームbはスチーム入口2より加圧
室3に流入し、多孔板4を通過して加圧スチーム処理室
1に至る。ここで、糸条aに対して延伸処理を施しなが
ら、両ラビリンスノズル部9,10内で減圧しながら、
外部へ漏出する。
【0029】ラビリンスノズルとしては平板状(図
2)、鋸刃状(図4)、或いは山形状(図6)のものを
使用することができる。まず、図2の板状のラビリンス
ノズルを用いて、糸条の損傷や毛羽の発生を防止するた
めにスチームの漏出量を抑制して種々の実験と検討を繰
り返した結果、その高さhとピッチpの比h/pの値を
0.3乃至1.2、より好ましくは0.4乃至1.0に
規制することが有効であることが分かった。これは、こ
の範囲では膨張室の大きさが適度であり、膨張室内にお
いて回転の小さな渦が生成と消滅を有効に繰り返すこと
によって、エネルギーを極度に消費し、減圧が進行して
いくものと考えられる。
【0030】上記の範囲を外れると、即ちh/pの値が
0.3未満であると、膨張室の大きさが小さすぎて、膨
張室内に渦が発生せず、スチームの吹き抜け流が大とな
るため漏出量が増大する。
【0031】このように、膨張室の断面形状を適正にす
ることにより、スチーム漏出量を抑制することが可能と
なり、糸条の損傷や毛羽を効果的に防止することができ
るようになる。
【0032】次に、図4の鋸刃状のラビリンスノズルを
用いて、種々の実験と検討を繰り返した結果、略鋸刃断
面のラビリンスノズル12において、その膨張室断面の
糸条流れ方向にみて下流側の斜辺と頂点を通る水平線と
の間に形成される角度θ1 の値を15°乃至50°、よ
り好ましくは20°乃至45°に規制することが有効で
あることが分かった。これは、この範囲では膨張室の大
きさが適度でありスチームが膨張室に入ると急激に膨張
したのち徐々に圧縮され、膨張室内において回転の小さ
な渦流が生成と消滅を有効に繰り返すことによってエネ
ルギーを極度に消費し、減圧が進行していくものと考え
られる。
【0033】上記の範囲を外れると、すなわちθ1 が1
5°未満であると、膨張室の大きさが小さ過ぎて、膨張
室内に渦が発生せず、スチームの吹き抜け流が大となる
ため、漏出量が増大する。また、θ1 が50°を越える
と、膨張室が大き過ぎて、大きな渦が停滞し吹き抜け流
が大となるため、かえって漏出量が増大する。
【0034】このように、膨張室の断面形状を適正にす
ることにより、スチーム漏出量を抑制することが可能と
なり、糸条の損傷や毛羽を効果的に防止することができ
るようになる。
【0035】更に、図6に示す山形上のラビリンスノズ
ルを用いて、種々の実験と検討を繰り返した結果、山形
断面のラビリンスノズル12においてその膨張室断面の
斜辺と頂点を通る水平線との間の角度θ2 の値を15°
乃至50°、より好ましくは20°乃至45°に規制す
ることが有効であることが分かった。これは、この範囲
では膨張室の大きさが適度であり、膨張室内において回
転の小さな渦が生成と消滅を有効に繰り返すことによっ
て、エネルギーを極度に消費し、減圧が進行していくも
のと考えられる。
【0036】上記の範囲を外れると、即ちθ2 の値が1
5°未満であると、膨張室の大きさが小さすぎて、膨張
室内に渦が発生せず、スチームの吹き抜け流が大となる
ため、漏出量が増大する。また、θ2 の値が50°を越
えると、膨張室が大きすぎて、大きな渦が停滞し吹き抜
け流が大となるため、かえって漏出量が増大する。
【0037】このように、膨張室の断面形状を適性にす
ることにより、スチーム漏出量を抑制することが可能と
なり、市場の損傷や毛羽を効果的に防止することができ
るようになる。
【0038】本発明は、糸条の繊度の大小によらず適用
が可能で、充填率が10%乃至60%の範囲において有
効であるが、特に、15%乃至40%の低充填率におい
てスチームの漏出を抑制するのに好適である。
【0039】またラビリンスノズル12の形成段数は1
0段乃至70段を有効な範囲とするが、糸条aの内壁と
の接触の機会及びスチームの漏出量を低減するために最
も効果的な段数が15段乃至40段である。
【0040】糸条の充填率が10%未満あるいは装着段
数が10段未満であるとスチームの漏出量が増え、また
充填率が60%を越えあるいは装着段数が70段を越え
ると糸通し性能が悪化する。糸通し性能を向上させるた
めには、図3に示す如くラビリンスノズル12の糸条通
路部分に案内13を設けたり、膨張室断面の上記斜辺を
直線とせず、図5、図7及び図8に示す如く湾曲して膨
張室内に突出させた膨張室形状も有効である。このと
き、上記θ1 、θ2 は膨張室斜面の上下頂点を結ぶ直線
と上部頂点を通る水平線との間に形成される角度であ
る。
【0041】本発明はまた、糸条を均一に加熱し、且つ
スチーム漏出量を抑制して糸条の損傷や毛羽の発生を防
止するために、種々の実験と検討を繰り返した結果、図
9(a)〜(c)に示す如く、糸条通路の断面をスリッ
ト形状としたラビリンスノズル12を用いて、糸条を偏
平な状態に保ちつつ、加圧スチーム処理室1内を通過さ
せることが有効であることが判った。
【0042】糸条を偏平に保つことにより、スチームの
糸束内部への侵入、到達を促進し、短時間での均一な加
熱を可能とする。本発明の装置はフィラメントの本数が
数千本以上の糸条において特に有効であり、高倍率の延
伸性を得ることが出来る。
【0043】スリット形状の糸条通路の巾(W)に対す
るスリット高さ(S)の比S/Wは、1/30乃至1/
2が好適であるが、糸条の均一加熱及び糸通し性の両面
をより良好にするためには1/20乃至1/4が好まし
い。前記の比が1/30未満では、糸通し操作性が不良
となり、1/2より大きくなると糸条が円形ノズルの状
態に近くなり、偏平の効果が損なわれる。
【0044】本発明の加圧スチーム延伸装置は糸条を地
表に対し水平に走行させる構造のみならず、糸条を地表
に対して垂直もしくは垂直に近い角度をもって走行させ
る構造とすることができる。
【0045】糸条aを水平にして処理する場合(以下、
水平処理Bという。)でも従来発生していた毛羽発生の
大半が防止できるようになるが、糸条aの重力によるド
レンの噴出に対する影響を無視することができない。つ
まり、重力による糸条aの弛みに起因する蒸気、ドレン
の噴出斑によって糸条aが不規則に振動し、このためラ
ビリンスノズル12等に接触して損傷を受け、毛羽の発
生につながる。かかる不都合は、図10に示すように糸
条aの入口付近及び出口付近に糸条の姿勢維持部材14
及び15を設けてなるスチーム延伸装置を用い、更にス
チーム延伸処理される糸条を地表に対して実質的に垂
直、あるいは垂直に近い角度で走行させながら延伸処理
(以下、垂直処理Cという。)をする方法により解決さ
れる。ここで、垂直に近い角度とは、地表に対する傾斜
角度が70°乃至110°の範囲をいう。
【0046】即ち、ラビリンスノズルと糸条の位置関係
を維持するためには図10に示すように加圧スチーム延
伸処理室の前後に配置されるラビリンスノズル9,10
の糸条入口と糸条出口の近傍に、糸条aの中心とラビリ
ンスノズル9,10の中心とを実質的に一致させるよう
にする姿勢維持用部材14,15を設けることが望まし
い。特にスチーム延伸前の糸条aは柔らかく接触による
損傷を受けやすいので糸条入口側の姿勢維持用部材14
の選択には注意を要する。即ち、入口側の姿勢維持用部
材14としては、例えば自由に回転するフリーローラの
ような可動部材が好ましい。一方、延伸後の糸条aは配
向が増して表面が強くなり少々の接触では損傷を受けて
毛羽が発生することはなくなるが、延伸時において糸条
全体に対し張力が均等にかからないと、張力の集中した
部分で単糸切れを起こし毛羽の発生につながってしま
う。このため、出口側の姿勢維持用部材15としては、
例えば固定ガイドのような固定部材を用いて糸条aを拡
開し、糸条aに均等な張力をかけることが好ましい。
【0047】前記垂直処理Cによれば糸条aを地表に対
して垂直あるいはそれに近い角度で走行させることによ
り糸条aの重力による影響を無視することができるよう
になり、走行糸条aを常にラビリンスノズル12のほぼ
中心付近を通過させることができる。また同時にラビリ
ンスノズル12から噴出するドレンもラビリンスノズル
内を安定して通過排出されるため、走行糸条aの不規則
な振動が発生せず、糸条aとラビリンスノズル12が接
触して糸条aを損傷させることもなくなり、高倍率に延
伸しても毛羽の発生していない糸条aを得ることができ
るようになる。この効果は特に糸条aを地表に対し、上
方から下方に実質的に垂直状態で走行させた場合に大き
く、過乾燥による毛羽発生の原因である加圧蒸気の湿り
状態についても、凝縮したドレンが下方に流れ出すため
延伸部から出口ラビリンスノズル部10にかけて常に適
当な湿り状態が保持されるようになり、これによって過
乾燥による毛羽の発生をも防止できる。
【0048】本発明はまた、空気エゼクター11を装着
することにより、吸引効率を高め、一時的に圧縮空気c
を空気エゼクター11に供給するだけで糸条のワンタッ
チ吸引が可能であり、糸条が多錘の場合に特に有効であ
る。
【0049】(実施例1〜3並びに比較例1及び2)ア
クリロニトリル(AN)、メチルアクリレート(M
A)、メタクリル酸(MAA)の共重合モル比がAN/
MA/MAA=96/2/2であるアクリル系重合体の
ジメチルアセトアミド(DMAc)溶液(ポリマー濃度
20重量%、粘度500ポイズ、温度60℃)を、直径
0.075mmφ、ホール数3000及び15000の
紡糸口金を通して濃度が70重量%、浴温が35℃のD
MAc水溶液中に吐出して水洗後、熱水浴中で約3倍に
延伸し、135℃で乾燥、緻密化した糸条を得た。
【0050】この糸条を加圧スチーム延伸機を用いて走
行糸条を水平処理B方法及び垂直処理C方法で、それぞ
れが加圧スチーム延伸機へ入る糸条の走行速度を23m/
min、スチーム圧力を3kg/cm2 Gとした同一条件
下で、糸条の充填率を5〜70%に変化させて延伸した
時の毛羽の状態、スチームの洩れ等について観察し、そ
の結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】延伸は、糸条通路の断面形状が図9(a)に示
すスリット形状で、糸条の流れ方向の断面形状が図3、
図5、及び図7に示すラビリンスノズルを用い、段数は
前後のラビリンスノズル部共に50段として行った。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の装置によれ
ば、多錘の場合においても簡便にして糸通し操作が行
え、スチーム漏出量を最小限に抑え、且つ糸条の損傷や
毛羽を防止して安定な加圧スチーム延伸処理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加圧スチーム処理装置の概略構成を示
す断面図である。
【図2】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図3】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図4】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図5】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図6】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図7】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図8】本発明のラビリンスノズルの断面形状の一例を
示す断面図である。
【図9】本発明のラビリンスノズルの糸条通路の形状を
示す正面図である。
【図10】本発明の他の実施態様を示す概略図である。
【図11】従来装置に基づいて考えられる加圧スチーム
処理装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加圧スチーム処理室 2 スチーム入口 3 加圧室 4 多孔板 5,6 ラビリンスノズル部 7 ラビリンスノズル 8 サクションガン 9,10 ラビリンスノズル部 11 空気エゼクター 12 ラビリンスノズル 13 案内部材 14,15 姿勢維持部材 θ1,θ2 角度 a 糸条 b 加圧スチーム c 圧縮空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 栄一 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央研究所内 (72)発明者 中嶋 敦 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 (72)発明者 初鹿野 彰 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央研究所内 (72)発明者 米山 弘明 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央研究所内 (72)発明者 槙島 俊裕 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−137562(JP,A) 特開 平5−93353(JP,A) 実開 昭48−5082(JP,U) 実開 昭47−19527(JP,U) 特公 昭46−19729(JP,B1) 特公 昭34−10696(JP,B1) 実公 昭48−15772(JP,Y1) 実公 昭47−14175(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02J 1/00 - 13/00 D01D 10/00 - 10/06 D01F 6/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧スチーム処理室の前後に、ラビリン
    スノズル部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理装置
    において、 ラビリンスノズルの糸条通路がスリット形状をしてな
    り、該糸条通路のスリット巾Wに対するスリット高さS
    の比の値S/W が1/30乃至1/2であって、前記ラビ
    リンスノズル部の内部に、前後の表面を平坦面としたラ
    ビリンスノズルが、糸条の流れ方向に直角に且つ糸条の
    流れ方向に多段に形成されており、該ラビリンスノズル
    の高さhとそのピッチpの比(h/p) の値が0.3乃
    至1.2、ラビリンスノズルの段数が前後のラビリンス
    ノズル部共にそれぞれ10段乃至70段であり、後部の
    ラビリンスノズル部の糸条出口に空気エゼクターが装着
    されてなることを特徴とする糸条の加圧スチーム処理装
    置。
  2. 【請求項2】 加圧スチーム処理室の前後にラビリンス
    ノズル部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理装置に
    おいて、 ラビリンスノズルの糸条通路がスリット形状をしてな
    り、該糸条通路のスリット巾Wに対するスリット高さS
    の比の値S/W が1/30乃至1/2であって、前記ラビ
    リンスノズル部の内部に、鋸刃形断面のラビリンスノズ
    ルが糸条の流れ方向に多段に形成されており、該ラビリ
    ンスノズルの糸条流れ方向からみた上流側斜辺とその頂
    点を通る水平線とのなす角度θ1 が15°乃至50°、
    ラビリンスノズルの段数が前後のラビリンスノズル部共
    にそれぞれ10段乃至70段であり、後部のラビリンス
    ノズル部の糸条出口に空気エゼクターが装着されてなる
    ことを特徴とする糸条の加圧スチーム処理装置。
  3. 【請求項3】 加圧スチーム処理室の前後に、ラビリン
    スノズル部を装着してなる糸条の加圧スチーム処理装置
    において、 ラビリンスノズルの糸条通路がスリット形状をしてな
    り、該糸条通路のスリット巾Wに対するスリット高さS
    の比の値S/W が1/30乃至1/2であって、前記ラビ
    リンスノズル部の内部に、山形断面のラビリンスノズル
    が糸条の流れ方向に多段に形成されており、該ラビリン
    スノズルの膨張室断面の斜辺とその頂点を通る水平線と
    のなす角度θ2 が15°乃至50°、ラビリンスノズル
    の段数が前後のラビリンスノズル部共にそれぞれ10段
    乃至70段であり、後部のラビリンスノズル部の糸条出
    口に空気エゼクターが装着されてなることを特徴とする
    糸条の加圧スチーム処理装置。
  4. 【請求項4】 加圧スチーム処理される糸条の走行方向
    が地表に対する角度70°乃至110°の範囲にあるよ
    う、加圧スチーム処理装置の軸心が地表に対する角度7
    0°乃至110°の範囲に配置されてなることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の加圧スチーム処理
    装置。
  5. 【請求項5】 加圧スチーム処理装置の軸心の地表に対
    する角度が実質的に垂直であることを特徴とする請求項
    4記載の加圧スチーム処理装置。
  6. 【請求項6】 前後のラビリンスシール部の糸条入口付
    近及び出口付近に糸条の姿勢維持部材を設けてなること
    を特徴とする請求項4記載の加圧スチーム処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載された装
    置を用い、糸条のラビリンスノズル内充填率Fを10%
    乃至60%としたことを特徴とする糸条の加圧スチーム
    処理方法。 ここで、充填率F=(K/(9×105 ×ρ))/A 但し、K:糸条繊度(デニール) ρ:糸条密度(g/cm3 ) A:糸条通路面積(cm2
  8. 【請求項8】 請求項4に記載された装置を用い、糸条
    のラビリンスノズル内充填率Fを10%乃至60%とし
    たことを特徴とする糸条の加圧スチーム処理方法。 ここで、充填率:F=(K/(9×105 ×ρ))/A 但し、K:糸条繊度(デニール) ρ:糸条密度(g/cm3 ) A:ノズル通路面積(cm2
  9. 【請求項9】 請求項6に記載された装置を用い、糸条
    のラビリンスノズル内充填率Fを10%乃至60%とし
    たことを特徴とする糸条の加圧スチーム処理方法。 ここで、充填率F=(K/(9×105 ×ρ))/A 但し、K:糸条繊度(デニール) ρ:糸条密度(g/cm3 ) A:ノズル通路面積
JP27684992A 1992-06-09 1992-10-15 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法 Expired - Lifetime JP3264386B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27684992A JP3264386B2 (ja) 1992-06-09 1992-10-15 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14912992 1992-06-09
JP4-149129 1992-06-09
JP27684992A JP3264386B2 (ja) 1992-06-09 1992-10-15 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0657573A JPH0657573A (ja) 1994-03-01
JP3264386B2 true JP3264386B2 (ja) 2002-03-11

Family

ID=26479114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27684992A Expired - Lifetime JP3264386B2 (ja) 1992-06-09 1992-10-15 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3264386B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4673095B2 (ja) * 2005-03-04 2011-04-20 三菱レイヨン株式会社 加圧スチーム延伸装置およびアクリル系繊維の製造方法
JP5249624B2 (ja) * 2008-04-14 2013-07-31 三菱レイヨン株式会社 糸条の加圧スチーム処理装置および加圧スチーム処理方法
PT2674522T (pt) * 2011-02-10 2016-11-09 Mitsubishi Rayon Co Aparelho para tratar fio acrílico de percursor de fibra de carbono e processo para produzir fio acrílico
CN103764891B (zh) * 2011-08-22 2015-05-13 三菱丽阳株式会社 蒸汽拉伸装置
CN203836228U (zh) * 2013-05-21 2014-09-17 川崎重工业株式会社 迷宫式密封机和具备该迷宫式密封机的加热拉伸装置
JP6265068B2 (ja) * 2014-07-04 2018-01-24 三菱ケミカル株式会社 炭素繊維前駆体アクリル繊維束の製造方法
CN105133122A (zh) * 2015-08-23 2015-12-09 徐州斯尔克纤维科技股份有限公司 一种稳定ity网络气压的管道系统
JP7318642B2 (ja) * 2018-11-29 2023-08-01 三菱ケミカル株式会社 延伸繊維の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0657573A (ja) 1994-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0177261B1 (ko) 셀룰로오스 섬유의 제조방법, 및 이 방법을 수행하기 위한 장치
JP3264386B2 (ja) 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法
JP5249624B2 (ja) 糸条の加圧スチーム処理装置および加圧スチーム処理方法
JP4187368B2 (ja) 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法
JP2011063926A (ja) 乾湿式紡糸用スピニングパック、および繊維束の製造装置
TW200301788A (en) Spinning apparatus and method with blowing by means of a turbulent cooling gas stream
JPH02463B2 (ja)
JP6149583B2 (ja) 炭素繊維前駆体アクリル繊維束の延伸方法
JP3269855B2 (ja) 糸条の加圧スチーム処理装置及びその方法
KR20000052793A (ko) 고강도 아라미드 섬유의 제조 방법
JP4673095B2 (ja) 加圧スチーム延伸装置およびアクリル系繊維の製造方法
JP2008095256A (ja) 液流処理装置および繊維処理装置
JP3192689B2 (ja) アクリル系重合体糸条の加圧スチーム延伸装置
EP2108719B1 (en) An apparatus, process and an array of nozzles for extruding cellulose fibers
JP2007291594A (ja) アクリル系繊維束の製造方法
JP2008240203A (ja) スチーム延伸装置および炭素繊維用前駆体糸条の製造方法
JPH08246284A (ja) スチーム延伸装置およびスチーム延伸方法
JP3222202B2 (ja) 糸条の加圧スチーム延伸処理装置
JPH11350244A (ja) アクリル系繊維の製造方法
JP4332401B2 (ja) 加圧スチーム延伸装置およびアクリル系繊維の製造方法
JP2010261113A (ja) 加圧スチーム延伸装置
JPH0533237A (ja) 糸条の加圧スチーム処理装置
JPS58214521A (ja) 炭素繊維前駆体糸条の製造方法
US3202747A (en) Method for crimping wet spun cellulose triacetate
JPH0480137B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091228

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091228

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111228

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121228

Year of fee payment: 11