JP2016199444A - シリカ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比表面積が高く、耐熱性のよいシリカを提供すること。【解決手段】次の1〜3を満たすシリカ。1.MgをMgO換算で0.5〜15質量%含む。2.タルク構造を有する化合物αを含む。3.比表面積が500〜1200m2/gである。【選択図】図1

Description

本発明は、シリカ及びその製造方法に関する。
シリカは、二酸化ケイ素、無水ケイ酸、無定形二酸化ケイ素の通称であり、結晶、ガラス状、ゾル、ゲル、アモルファス等の種々の形体をとることが知られている。
シリカは、その形体によって様々な用途で使用されている。例えば、種々のガラス製品や、触媒の担体、吸着剤、フィラー等に使用されている。また、これらの様々な用途によって、要求される物性は異なる。
シリカは、触媒の担体として使用する場合、比表面積が大きいこと、高温で加熱しても比表面積が低下しない(耐熱性がよい)ことが求められる。
特許文献1には、耐熱性がよいシリカとして、1000℃以下の温度雰囲気下における比表面積が150m/g以上であるシリカゲルが開示されている。また、このシリカゲルは、ケイ素及び水素イオン以外の陽イオン(例えばマグネシウムイオン)を除去することで、耐熱性がよくなることも開示されている。また、比較例のように比表面積が大きいシリカは、耐熱性が悪くなることも開示されている。
上記の先行技術から、耐熱性のよいシリカを得る方法として、シリカ中の不純物を低減することが一般的であった。しかし、シリカの比表面積が小さいという課題もあった。
特開昭62−36015号公報
比表面積が高く、耐熱性のよいシリカを提供すること。
下記1〜3の構成を満たすシリカは、上記課題を解決することができる。
1.MgをMgO換算で0.5〜15質量%含む。
2.タルク構造を有する化合物αを含む。
3.比表面積が500〜1200m/gである。
本発明によれば、比表面積が高く、耐熱性のよいシリカが得られる。
実施例1により得られるシリカのX線回折パターンである。 実施例1により得られるシリカの29Si−NMR測定で得られたスペクトルである。
以下に本発明のシリカについて説明する。
[シリカ]
[Mgの含有量]
本発明のシリカは、MgをMgO換算で下記の範囲で含む。
<Mgの含有量の範囲>
0.5〜15質量%
また、Mgの含有量は下記の範囲にあることが好ましい。Mgの含有量が下記の範囲にあることで、耐熱性がより向上する。
<好ましいMgの含有量の範囲>
0.7〜10質量%
本発明のシリカに含まれるMgの含有量(以下、Mg含有量ともいう。)は、例えば、ICP発光分析、原子吸光分析、蛍光X線分析等の従来公知の分析方法から求めることができる。本発明におけるMg含有量の具体的な分析方法は、後述する。
[タルク構造を有する化合物α]
本発明のシリカは、X線回折測定により得られるX線回折パターンの回折ピークが下記の範囲にある場合、タルク構造を有する化合物αを含む。本発明におけるX線回折測定の測定方法は、後述する。
<回折ピーク>
2θ=32〜40 [°]
2θ=57〜63 [°]
本発明のシリカは、タルク構造を有する化合物αを含む。本発明のシリカは、タルク構造を有する化合物αとして、下記の従来公知の化合物を含むことができる。また、下記の化合物を2種以上含んでもよい。
<タルク構造を有する化合物α>
タルク、ヘクトライト、モンモリロナイト、サポナイト、バーミキュライト、グローコナイト、フロゴパイト、セピオライト、パリゴルスカイト等
また、本発明のシリカは、タルク構造を有する化合物αとして、下記の化合物を含むことが好ましい。本発明のシリカがタルクを含む場合、耐熱性がより向上する。
<好ましいタルク構造を有する化合物α>
タルク
本発明のシリカに含まれるタルク構造を有する化合物αの結晶子径は、下記の範囲にあることが好ましい。本発明における結晶子径の算出方法は、後述する。
<結晶子径の範囲>
10〜60Å
また、下記の範囲にあることがより好ましい。本発明のシリカに含まれるタルク構造を有する化合物αの結晶子径が下記の範囲にある場合、耐熱性がより向上する。
<好ましい結晶子径の範囲>
10〜20Å
[細孔容積]
本発明のシリカの細孔容積は、下記の範囲にあることが好ましい。本発明における細孔容積の測定方法は、後述する。
<細孔容積の範囲>
0.25〜0.80ml/g
本発明のシリカの細孔容積は、下記の範囲にあることがより好ましい。細孔容積が下記の範囲にある場合、比表面積がより向上する。また、触媒担体として使用する場合、触媒活性や選択率が向上する。
<より好ましい細孔容積の範囲>
0.4〜0.80ml/g
29Si−NMRスペクトル]
本発明のシリカの29Si−NMRスペクトルにおいて、−130〜−70ppmの領域に現れる全ピークの面積Aに対する、−87〜−83ppmにピークの極大値を有するピークの面積Bの割合(B/A×100(%))が、下記の範囲にあることが好ましい。本発明における29Si−NMRスペクトルの測定方法は、後述する。
<B/A×100(%)の範囲>
0.5〜6%
さらに下記の範囲にあることが好ましい。この範囲にある場合、より耐熱性が向上する。
<より好ましいB/A×100(%)の範囲>
1〜5%
[比表面積]
本発明のシリカの比表面積は、下記の範囲にある。本発明における比表面積の測定方法は、後述する。
<比表面積の範囲>
500〜1200m2/g
本発明のシリカの比表面積は、下記の範囲にあることが好ましい。比表面積が下記の範囲にある場合、触媒担体として使用すると触媒活性がより向上する。
<好ましい比表面積の範囲>
600〜1200m2/g
[シリカの製造方法]
本発明のシリカの製造方法(以下、本発明の製造方法ともいう。)は、下記1〜2の工程を具備する。
1.タルク構造を有する化合物βを準備する工程
2.タルク構造を有する化合物βを有機酸と接触させ、タルク構造を有する化合物βからMgを70〜98%除去する工程(以下、酸処理工程ともいう)。
[タルク構造を有する化合物βを準備する工程]
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βは、下記[A]〜[C]の要件を満たすものであれば、従来公知のものを用いることができる。
[A]Si及びMgを含む
[B]SiO/MgO質量比が、1.8〜4.0の範囲にある。
[C]比表面積が、300〜900m2/gの範囲にある。
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βのSiO2/MgO質量比は、下記の範囲にある。なお、SiO2以外のSiを含む化合物を原料として用いる場合は、含まれるSi含有量をSiO2に換算して質量を算出する。
<SiO/MgO質量比の範囲>
1.8〜4.0
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βのSiO2/MgO質量比は、下記の範囲にあることが好ましい。SiO2/MgO質量比が下記の範囲にある場合、本発明のシリカの比表面積がより向上する。
<好ましいSiO/MgO質量比の範囲>
2.0〜3.5
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βの比表面積は、下記の範囲にある。
<比表面積の範囲>
300〜900m2/g
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βの比表面積は、下記の範囲にあることが好ましい。比表面積が下記の範囲にある場合、本発明のシリカの比表面積がより向上する。
<好ましい比表面積の範囲>
450〜800m2/g
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βの結晶子径は、下記の範囲にあることが好ましい。
<結晶子径の範囲>
53〜60 Å
本発明の製造方法において準備するタルク構造を有する化合物βの29Si−NMRスペクトルにおいて、−130〜−70ppmの領域に現れる全ピークの面積Aに対する、−87〜−83ppmにピークの極大値を有するピークの面積Bの割合(B/A×100(%))が、下記の範囲にあることが好ましい。
<B/A×100(%)の範囲>
50〜90%
B/A×100(%)が上記の範囲にある場合、得られるシリカの耐熱性がより向上する。
[酸処理工程]
本発明の製造方法における酸処理工程は、タルク構造を有する化合物βと有機酸を接触させ、タルク構造を有する化合物βからMgを除去する工程である。酸処理工程によって、タルク構造を有する化合物βからMgが除去されると、シリカが生成する。
本発明の製造方法の酸処理工程において、タルク構造を有する化合物βから、Mgを下記の範囲で除去する。Mg除去率は、次式により求めた値を指す。
Mg除去率(%)=(1−シリカのMg含有量/タルク構造を有する化合物βのMg含有量)×100
<Mg除去率の範囲>
70〜98%
本発明の製造方法における酸処理において、下記の範囲でMgを除去することが好ましい。Mgの除去が少なすぎると、シリカの生成量が少なくなり、比表面積の低下が起こるため好ましくない。Mgの除去が多すぎると、本発明のシリカに含まれるタルク構造を有する化合物αが少なくなり、耐熱性が悪くなるため好ましくない。
<好ましいMgの除去率の範囲>
85〜98%
本発明の製造方法の酸処理工程において、開放系でタルク構造を有する化合物βと有機酸を接触させる場合、下記の反応条件の範囲で酸処理することが好ましい。
<反応条件の範囲(開放系)>
反応温度:30〜90℃
反応時間:0.5〜20hr
本発明の製造方法の酸処理工程において、開放系でタルク構造を有する化合物βと有機酸を接触させる場合、下記の反応条件の範囲で酸処理することがより好ましい。このような反応条件で酸処理することにより本発明のシリカの比表面積がより向上する。
<より好ましい反応条件(開放系)>
反応温度:60〜90℃
反応時間:3〜9hr
本発明の製造方法の酸処理工程において、オートクレーブなどを用いて密閉系でタルク構造を有する化合物βと有機酸を接触させる場合、下記の反応条件で酸処理することが好ましい。
<反応条件の範囲(密閉系)>
反応温度:30〜150℃
反応時間:0.5〜9hr
本発明の製造方法の酸処理工程において、オートクレーブなどを用いて密閉系でタルク構造を有する化合物βと有機酸を接触させる場合、下記の反応条件で酸処理することがより好ましい。
<より好ましい反応条件(密閉系)>
反応温度:60〜120℃
反応時間:3〜6hr
本発明の製造方法の酸処理工程において、有機酸は従来公知の化合物を用いることができる。例えば、下記の有機酸を用いることができる。また、下記の有機酸を2種以上用いてもよい。
<有機酸>
酢酸、プロピオン酸、ギ酸、クエン酸、シュウ酸、酪酸
本発明の製造方法の酸処理工程において、下記の有機酸を用いることが好ましい。
<より好ましい有機酸>
酢酸
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[タルク構造を有する化合物βの調製]
初めに、市販品シリカ、市販品水酸化マグネシウム、およびイオン交換水を用意した。次に、イオン交換水2909.8gに、シリカ186.48g、水酸化マグネシウム136.83gを添加したのち、撹拌混合し原料スラリーを得た。このとき、原料スラリーのSiO2/MgO質量比は、2であった。原料スラリーをオートクレーブに仕込んだのち、90℃で24時間反応して反応スラリーを得た。反応スラリーを、電気乾燥機を用いて120℃で16時間乾燥し、粉末を得た。
得られた粉末を、下記の条件でX線回折測定した。
<X線回折測定条件>
装置 MultiFlex(株式会社リガク製)
操作軸 2θ/θ
線源 CuKα
測定方法 連続式
電圧 40kV
電流 20mA
開始角度 2θ=5°
終了角度 2θ=90°
サンプリング幅 0.020°
スキャン速度 4.000°/min
上記X線回折測定により得られたX線回折パターンは、タルク構造に帰属される32〜40°、57〜63°にピークを有していた。したがって、得られた粉末は、タルク構造を有する化合物であることが確認された(以下、タルク構造を有する化合物βともいう)。また、2θ=57〜63 [°]のピークからScherrer法を用いて結晶子径を算出した。その結果、タルク構造を有する化合物βの結晶子径は、56.3Åであることが確認された。
タルク構造を有する化合物βを、下記の条件で比表面積測定した。
<比表面積測定条件>
装置 MacsorbHM model−1220(株式会社 マウンテック製)
方法 窒素吸着法(BET1点法)
前処理 250℃、40min(窒素流通下)
試料質量 0.05g
具体的には、試料を測定セルに取り、上記前処理を行い、窒素30v%/ヘリウム70v%の窒素混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させた。次に、上記混合ガスを流しながら試料温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素の量を検出し、その脱離量から比表面積を算出した。
比表面積測定の結果、タルク構造を有する化合物βの比表面積は、505m2/gであることが確認された。
タルク構造を有する化合物βを、下記の条件で29Si−NMR測定した。
29Si−NMR測定条件>
装置 VNMRS−600(Agilent technologies製)
標準物質 ポリジメチルシラン(−34.44ppm)
測定方法 シングルパルス法
遅延時間 100秒
MAS速度 6kHz
解析方法 カーブフィッティングプログラム
29Si−NMR測定により得られたスペクトルを解析した結果、−130〜−70ppmの領域に現れる全ピークの面積Aに対する、−87〜−83ppmにピークの極大値を有するピークの面積Bの割合(B/A×100(%))が、70%であることが確認された。
タルク構造を有する化合物βの各測定の結果を、第1表に示す。
[実施例1]
[タルク構造を有する化合物βの調製]で得られたタルク構造を有する化合物β、酢酸(和光純薬社製、純度:99%)、イオン交換水を用意した。まず、イオン交換水475gに酢酸25gを溶解させ、有機酸溶液を調製した。次に、タルク構造を有する化合物βを有機酸溶液に添加したのち、60℃、3時間、開放系で反応し、酸処理スラリーを得た。酸処理スラリーを、濾液の電気伝導度が20μS/cm以下になるまで濾過・洗浄して、酸処理シリカを得た。次に、酸処理シリカを、電気乾燥機を用いて120℃、16時間乾燥し、シリカを得た。各工程で行った操作を第2表に示す。
得られたシリカについて、下記の方法でMgの含有量を測定した。測定で得られたMgの含有量をMgOに換算して、シリカのMg含有量を算出した。
<Mgの含有量測定>
測定方法 ICP発光分析
装置 ICP730−ES(株式会社VARIAN製)
試料溶解 アルカリ溶融法
得られたシリカについて、下記の方法で細孔容積を測定した。
<細孔容積測定条件>
測定方法 ガス吸着法
装置 BEL SORP−mini(日本ベル株式会社製)
試料質量 0.5g
前処理 250℃、3hr(真空状態)
窒素吸着時の相対圧 0〜1.0
細孔容積 BJH法の吸着側
得られたシリカについて、前述の条件で、X線回折測定、比表面積測定、29Si−NMR測定を行った。X線回折測定により得られたX線回折パターンを第1図に示す。29Si−NMR測定により得られたスペクトルを第2図に示す。
得られたシリカについて、下記の条件で熱処理した後、前述の条件で比表面積測定を行った。
<熱処理条件>
装置 マッフル炉
温度 1000℃
時間 5hr
雰囲気 大気雰囲気
実施例1にて得られたシリカの各測定の結果を、第3表に示す。
[実施例2]
タルク構造を有する化合物βと有機酸溶液を、90℃、6時間、常圧(開放系)で反応させた以外は、実施例1と同様の方法でシリカを調製した。得られたシリカについて、実施例1と同様の方法で各測定を行った。結果を第3表に示す。
[実施例3]
タルク構造を有する化合物βと有機酸溶液を、60℃、1.5時間、常圧(開放系)で反応させた以外は、実施例1と同様の方法でシリカを調製した。得られたシリカについて、実施例1と同様の方法で各測定を行った。結果を第3表に示す。
[実施例4]
[タルク構造を有する化合物βの調製]で得られたタルク構造を有する化合物β、プロピオン酸(和光純薬社製、純度:98%)、イオン交換水を用意した。まず、イオン交換水470gにプロピオン酸30gを溶解させ、有機酸溶液を調製した。次に、タルク構造を有する化合物βを有機酸溶液に添加したのち、オートクレーブで120℃、3時間、密閉系で反応し、酸処理スラリーを得た。酸処理スラリーを、濾液の電気伝導度が20μS/cm以下になるまで濾過・洗浄を行い、酸処理シリカを得た。次に、酸処理シリカを、電気乾燥機を用いて120℃、16時間乾燥し、シリカを得た。得られたシリカについて、実施例1と同様の方法で各測定を行った。結果を第3表に示す。
[比較例1]
[タルク構造を有する化合物βの調製]で得られたタルク構造を有する化合物β、硫酸(純度:15%)、イオン交換水を用意した。まず、イオン交換水450gに硫酸50gを溶解させ、硫酸溶液を調製した。次に、タルク構造を有する化合物βを硫酸溶液に添加したのち、60℃、3時間、開放系で反応し、酸処理スラリーを得た。酸処理スラリーを、濾液の電気伝導度が20μS/cm以下になるまで濾過・洗浄を行い、酸処理シリカを得た。次に、酸処理シリカを、電気乾燥機を用いて120℃、16時間乾燥し、シリカを得た。得られたシリカについて、実施例1と同様の方法で各測定を行った。結果を第3表に示す。
[比較例2]
[タルク構造を有する化合物βの調製]で得られたタルク構造を有する化合物β、酢酸(和光純薬社製、99%)、イオン交換水を用意した。まず、イオン交換水475gに酢酸25gを溶解させ、有機酸溶液を調製した。次に、タルク構造を有する化合物βを有機酸溶液に添加したのち、オートクレーブ120℃、15時間、密閉系で反応し、酸処理スラリーを得た。酸処理スラリーを、濾液の電気伝導度が20μS/cm以下になるまで濾過・洗浄を行い、酸処理シリカを得た。次に、酸処理シリカを、電気乾燥機を用いて120℃、16時間乾燥し、シリカを得た。得られたシリカについて、実施例1と同様の方法で各測定を行った。結果を第3表に示す。

Claims (9)

  1. 下記1〜3を満たすシリカ。
    1.MgをMgO換算で0.5〜15質量%含む。
    2.タルク構造を有する化合物αを含む。
    3.比表面積が500〜1200m2/gである。
  2. 前記タルク構造を有する化合物αの結晶子径が、10〜60Åの範囲にある請求項1に記載のシリカ。
  3. 細孔容積が、0.25〜0.80ml/gの範囲にある請求項1又は2に記載のシリカ。
  4. 29Si−NMR測定から得られるスペクトルにおいて、−130〜−70ppmの領域に現れる全ピークの面積Aに対する、−87〜−83ppmにピークの極大値を有するピークの面積Bの割合(B/A×100(%))が、0.5〜6%の範囲にある請求項1〜3のいずれかに記載のシリカ。
  5. 下記の1〜2の工程を具備するシリカの製造方法。
    1.下記[A]〜[C]の構成を満たすタルク構造を有する化合物βを準備する工程。
    [A]Si及びMgを含む。
    [B]SiO2/MgO質量比が1.8〜4.0の範囲にある。
    [C]比表面積が300〜900m2/gの範囲にある。
    2.前記タルク構造を有する化合物βを有機酸と接触させ、Mgを70〜98%除去する酸処理工程。
  6. 前記タルク構造を有する化合物βの結晶子径が、53〜60Åの範囲にある請求項5に記載のシリカの製造方法。
  7. 前記タルク構造を有する化合物βの29Si−NMR測定から得られるスペクトルにおいて、−130〜−70ppmの領域に現れる全ピークの面積Aに対する、‐87〜‐83ppmにピークの極大値を有するピークの面積Bの割合(B/A×100(%))が50〜90%の範囲にある請求項5又は6に記載のシリカの製造方法。
  8. 前記酸処理工程において、開放系で、30〜90℃、0.5〜20時間酸処理する請求項5〜7のいずれかに記載のシリカの製造方法。
  9. 前記酸処理工程において、密閉系で、30〜150℃、0.5〜9時間酸処理する請求項5〜7のいずれかに記載のシリカの製造方法。
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