JP2016191463A - 連接棒およびこれを備えたクロスヘッド型エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】連接棒の端部の軸受面に開口する給油通路の影響による軸受メタルの圧力変形を抑制し、軸受メタルの摺動面における最大油膜圧力が急激に高くなる場所を無くしてエンジン耐久性を高める。
【解決手段】クロスヘッド型エンジンのクロスヘッドジャーナルとクランクピンとの間を連結する連接棒18は、その内部を長手方向沿いに延びるように形成されて端部8Aの軸受面8aに繋がる給油通路15と、軸受面8aの周方向に沿って延びるように形成されて給油通路15が軸受面8a上に開口する開口部15cに繋がる給油溝16と、軸受面8aに装着される半割り円筒状の軸受メタル11とを備えている。給油通路15の開口部15cの位置は、軸受面8aにおいて、前記クロスヘッドジャーナルから作用する圧力が最も高く作用する圧力範囲Rに対して周方向外側の位置にある。また、給油溝16は圧力範囲Rの中には形成されていない。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に船舶の主機として搭載されるクロスヘッド型エンジンに用いられる連接棒およびこれを備えたクロスヘッド型エンジンに関するものである。
図6は、船舶用のクロスヘッド型エンジンの縦断面図である。また、図7は図6のVII−VII線に沿う断面図であり、図8は図7のVIII−VIII矢視による平面図、図9は図7のIX−IX線に沿う縦断面図である。
このクロスヘッド型エンジンEGは、上下方向に延びるシリンダライナ1にピストン2が摺動自在に挿入され、シリンダライナ1の軸心延長線上にクランク軸3が軸支され、シリンダライナ1とクランク軸3との間に設けられた一対の摺動板4の間にクロスヘッド5が上下摺動自在に設けられている。
ピストン2から下方に延びるピストンロッド6の先端に設けられた横軸状のクロスヘッドジャーナル7がクロスヘッド5に連結されている。また、連接棒8の小端部8Aがクロスヘッドジャーナル7に回動自在に枢着され、連接棒8の大端部8Bがクランク軸3に偏心して設けられたクランクピン9に回動自在に軸支されている。このため、ピストン2が燃料の燃焼に伴う圧力Pによって押し下げられると、クロスヘッド5も押し下げられ、連接棒8が回動してクランク軸3を回転させ、この回転がクロスヘッド型エンジンEGの出力となる。
連接棒8の小端部8Aと大端部8Bには、それぞれキャップ81,82が装着され、クロスヘッドジャーナル7とクランクピン9とがクランプ状に保持されるようになっている。また、小端部8A(81)の軸受面8aと大端部8B(82)の軸受面8bには、それぞれホワイトメタル等の軸受材料で形成された半割り円筒状の軸受メタル11,12が装着されている。
図7〜図9、および特許文献1等に示されるように、連接棒8には、その内部長手方向に沿って延びるように、小端部8A(軸受面8a)と、図6に示す大端部8B(軸受面8b)との間を連通させる給油通路15が形成されており、この給油通路15は、小端部8Aの軸受面8aと大端部8Bの軸受面8bとに連通している(特許文献1の図5等も参照)。また、軸受面8aには、周方向に沿って延びる複数の給油溝16が形成されている。
図7、図8、および特許文献1の図5等に示されるように、小端部8Aの軸受面8aにおける給油通路15の開口部の内径は、給油溝16の幅よりも大きくなっている。また、給油通路15の開口位置は、軸受面8aの中央部、即ち連接棒8の中心線C(図8、図9参照)に一致した位置となっている。
クロスヘッド型エンジンEGの作動時には、図示しない潤滑油ポンプからクロスヘッド5に供給される潤滑油が、クロスヘッドジャーナル7と軸受メタル11との間を潤滑した後、給油溝16と給油通路15とを経て軸受メタル12とクランクピン9との間を潤滑するようになっている。
特表2007−532845号公報
しかしながら、上記のように、従来では給油通路15の開口部の内径が給油溝16の幅よりも大きく、且つ給油通路15の開口部が軸受面8aの中央部に位置していたために、クロスヘッドジャーナル7から加えられる圧力P(図6参照)が最も高く作用する圧力範囲Rにおいて、給油通路15の開口部と給油溝16とが重なっており、軸受メタル11の裏面に接触しない部分の面積が大きくなっていた。
このため、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が給油通路15の開口部に入り込むように圧力変形を起こし、図7中に線Dで示すように、軸受メタル11の摺動面11aにおける最大油膜圧力の分布状態が、給油通路15の付近において急激に低下し、給油通路15の周囲において高さHで示すように急激に立ち上がるものとなっていた。
したがって、最大油膜圧力が急激に高さHまで立ち上がる位置(給油通路15の開口部周囲付近)では、軸受メタル11の摺動面11aとクロスヘッドジャーナル7との間に供給される潤滑油の油膜が薄くなってしまい、軸受メタル11の摺動面11aに偏摩耗等の損傷が発生してクロスヘッド型エンジンEGの耐久性や信頼性が損なわれる虞があった。
本発明は、上記課題を解決するべくなされたものであり、軸受メタルの損傷を抑制し、エンジン耐久性を高めることができる連接棒およびこれを備えたクロスヘッド型エンジンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明の第1態様となる連接棒は、クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結するものであって、該連接棒の内部を長手方向沿いに延びるように形成されて該連接棒の端部の軸受面に繋がる給油通路と、前記軸受面の周方向に沿って延びるように形成されて前記給油通路が前記軸受面上に開口する開口部に繋がる給油溝と、前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、を備え、前記給油通路の前記開口部の位置は、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲に対して周方向外側の位置にあることを特徴とする。
上記構成の連接棒によれば、その端部の軸受面に開口する給油通路の開口部が、クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲に対して周方向外側の位置にあるため、従来の連接棒のように圧力範囲に給油通路の開口部が位置することによって圧力範囲の中において軸受メタルの裏面に軸受面が接触しない部分が生じない。
このため、クロスヘッドジャーナルの荷重(圧力)が軸受メタルに作用した時に、軸受メタルが給油通路の開口部に入り込むように圧力変形を起こすことがなく、軸受メタルの摺動面における最大油膜圧力の分布状態に急激な立ち上がり部が生じない。したがって、潤滑油の油膜が薄くなる部分が発生せず、軸受メタルの摺動面に偏摩耗等の損傷が発生しないため、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
また、本発明の第2態様となる連接棒は、クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結するものであって、該連接棒の内部を長手方向沿いに延びるように形成されて該連接棒の端部の軸受面に繋がる給油通路と、前記軸受面の周方向に沿って延びるように形成されて前記給油通路が前記軸受面上に開口する開口部に繋がる給油溝と、前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、を備え、前記給油通路の開口部の内径は、前記給油溝の幅寸法以下に設定されていることを特徴とする。
上記構成の連接棒によれば、その端部の軸受面に開口する給油通路の開口部が、軸受面の周方向に沿って形成された給油溝の内部に開口し、該給油通路の開口部の内径が、給油溝の幅寸法以下に設定されている。このため、従来のように、給油溝の幅よりも内径の大きな給油通路の開口部が給油溝と共に圧力範囲に存在することによって圧力範囲の中において軸受メタルの裏面に接触しない面積が大きくなることがない。
このため、第1の態様と同様に、クロスヘッドジャーナルの荷重(圧力P)が軸受メタルに作用した時に、軸受メタルが給油通路の開口部に入り込むように圧力変形を起こすことを抑制でき、これによって軸受メタルの摺動面に偏摩耗等の損傷が発生することを防ぎ、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
上記の第1および第2の態様において、前記給油溝は、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲に対して周方向外側の位置に形成されるようにしてもよい。
これにより、クロスヘッドジャーナルの荷重(圧力P)が軸受メタルに作用した時に、軸受メタルが給油溝の凹部に入り込むことによる圧力変形が無くなり、軸受メタルの摺動面に偏摩耗等の損傷が発生することを防ぎ、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
上記の各態様において、前記給油通路は、前記連接棒の内部を長手方向沿いに延びる大径部と、この大径部の端部から分岐して前記軸受面に通じ、且つ前記大径部よりも内径が小さな複数の小径部とを備え、前記小径部の各々の先端部が前記軸受面における前記開口部となるようにしてもよい。
こうすれば、1本の大径部から複数の小径部を分岐させて軸受面の複数の位置に開口させ、給油通路を通る油量を減少させることなく、個々の開口部の面積を小さくすることができる。これにより、例えば設計上の都合により開口部が軸受面の圧力範囲内に開口したとしても、その開口面積が小さいことから、軸受メタルの裏面に接触しない面積が大きくなることがない。
したがって、クロスヘッドジャーナルの荷重(圧力P)が軸受メタルに作用した時に、軸受メタルが給油通路の開口部に入り込むように圧力変形を起こすことがなく、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
上記の態様において、前記複数の小径部の内径を互いに異ならせ、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲の内部に位置する前記小径部の内径を、それ以外の場所に位置する前記小径部の内径よりも小さくしてもよい。
こうすれば、圧力範囲の内部に位置する小径部の内径が小さいため、圧力範囲の中において軸受メタルの裏面に接触しない面積が大きくなることがなく、クロスヘッドジャーナルの荷重(圧力P)が軸受メタルに作用した時に、軸受メタルが小径部の開口部に入り込むように圧力変形を起こすことがなく、これによってクロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
上記の態様において、前記複数の小径部は、それぞれ異なる角度で前記大径部から分岐させてもよい。
大径部は、構造力学的には連接棒の横断面範囲の中央部に配置するのが望ましいが、前記構成とすることにより、配置位置に制約がある大径部に対し、各小径部の末端部を比較的自由に軸受面の任意の位置に開口させることができる。このため、各小径部の、軸受面における開口部の位置を最適化し、軸受メタルの圧力変形を抑制して、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
また、前記給油通路を複数本平行に形成し、それら各々の前記開口部を前記軸受面の異なる場所に連通させるようにしてもよい。
こうすれば、全体の給油量を減少させることなく、各給油通路の内径を細くし、各々の開口部の面積を小さくして、軸受メタルが開口部に入り込むように圧力変形を起こすことを抑制するとともに、給油通路の形成に伴う連接棒の強度低下を抑制し、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
また、本発明の第3態様となる連接棒は、クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結するものであって、該連接棒の内部を長手方向に沿って延びるように形成された給油通路と、該連接棒の端部における軸受面の周方向に沿って延びるように形成された給油溝と、前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、を備え、前記給油通路は、その前記軸受面側の端部が、前記軸受面に達することなく前記給油溝の底部に連通していることを特徴とする。
上記構成の連接棒によれば、給油通路が軸受面に直接連通せずに、軸受面に形成された給油溝の底部に連通するため、軸受面には給油溝のみが凹部として存在し、それ以外の凹部は存在しない。給油溝に捕集された潤滑油は、給油溝の底部と給油通路の端部とが重なって形成された開口部から給油通路に流れることができる。
このように、軸受面に給油溝以外の凹部が存在しないため、軸受面に軸受メタルが装着された時に、軸受メタルの裏面に接触しないのは給油溝の部分だけとなる。したがって、クロスヘッドジャーナルの荷重(圧力P)が軸受メタルに作用した時に、軸受メタルが凹部に入り込んで圧力変形を起こすことがなく、これによって軸受メタルの摺動面に偏摩耗等の損傷が発生することを防ぎ、クロスヘッド型エンジンの耐久性を高めることができる。
また、本発明に係るクロスヘッド型エンジンは、上記のいずれかの連接棒を備えたことを特徴とするため、軸受メタルの圧力変形を抑制してエンジン耐久性を高めることができる。
以上のように、本発明に係る連接棒およびこれを備えたクロスヘッド型エンジンによれば、軸受メタルの損傷を抑制し、エンジンの耐久性を高めることができる。
本発明の第1実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIb−Ib線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第2実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIIb−IIb線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第3実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIIIb−IIIb線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第4実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIVb−IVb線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第5実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のVb−Vb線に沿う連接棒の縦断面図、(c)は(b)のVc−Vc線に沿う連接棒の縦断面図である。 舶用のクロスヘッド型エンジンの縦断面図である。 従来の技術を示す、図6のVII−VII線に沿うピストンロッドと連接棒の縦断面図である。 従来の技術を示す、図7のVIII−VIII矢視による連接棒の軸受面の平面図である。 従来の技術を示す、図7のIX−IX線に沿う連接棒の縦断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態に係る連接棒について、図1(a),(b)を参照しながら説明する。ここに示す連接棒18は、図8、図9に示す従来の連接棒8と同じく小端部8Aを備えており、この小端部8Aに図示しないキャップ(図6の符号81参照)が装着され、ピストン側に設けられたクロスヘッドジャーナル(図6の符号7参照)が回動自在に保持される。軸受面8aには半割り円筒状の軸受メタル11が装着される(図1(a)では省略されている)。
連接棒18の内部には給油通路15が形成されるとともに、軸受面8aには周方向に沿って延びる給油溝16(本実施形態では連接棒18の中心線Cを挟んで片側3本ずつ、合計6本)が形成されている。給油通路15は、連接棒18の内部を長手方向に沿って延びる円孔状の大径部15aと、この大径部15aの端部から連接棒18の中心線Cを挟むようにV字状に分岐して軸受面8aに通じ、且つ大径部15aよりも内径が小さな径部15b(本実施形態では連接棒18の中心線Cを挟んで片側1本ずつ、合計2本)とを備えている。
これら各々の小径部15bの先端部(開口部15c)は、給油溝16のうち、連接棒18の中心線Cを挟んだ両側の給油溝にそれぞれに繋がっている。なお、本実施形態での開口部15cの内径は、給油溝16の幅よりも大きいが、給油溝16の幅と同等以下にしてもよい。
連接棒18の軸受面8aとクロスヘッドジャーナル7(図6参照)とが接する部分には、ピストン2の上下運動により圧力が作用する。このうち、圧力の高い範囲(圧力範囲)は、エンジンのサイズにより異なるが、少なくともクロスヘッドジャーナル7と連接棒18の軸受面8aとが接するピストン軸方向最下位置が存在する範囲(連接棒18がクロスヘッドジャーナルを中心として120°の範囲で動くのであれば、中心線Cを挟んで少なくとも120°の範囲)を含む範囲となる。
なお、軸受面8aにおいて、クロスヘッドジャーナル7から加えられる圧力Pが最も高く作用するのは、図中に示すRの範囲である。この圧力範囲Rの位置は、連接棒18の中心線Cに対して周方向にずれた位置となる。その理由は、図6に示すように、ピストン2が燃料の燃焼に伴う圧力Pによって押し下げ始められると、クランク軸3がピストン2の上死点位置から20°程度の回転角θに来て連接棒18が傾いた時に最も大きな圧力が加わるためである。本実施形態では圧力Pが最も高く作用する範囲を圧力範囲Rと定義しているが、比較的圧力の高い範囲を圧力範囲としてもよい。
軸受面8aにおいて、上記の圧力範囲Rには、給油通路15の小径部15b(開口部15c)も、給油溝16も形成されていない。小径部15bの開口部15cは、圧力範囲Rに対して周方向外側の位置にあり、この位置で途切れている3本の給油溝16のうちの中央の1本の端部に開口している。
図1(b)に示すように、給油通路15の大径部15a上端からV字状に分岐する小径部15bは、それぞれ異なる角度α,βで大径部15aから分岐し、それぞれ給油溝16に繋がっている。なお、本実施形態では圧力Pが最も高く作用する範囲を圧力範囲Rとしており、この圧力範囲Rが中心線Cに対して周方向にずれているため、小径部15bが給油通路15から異なる角度α,βで分岐しているが、開口部15cが圧力範囲Rの周方向外側近傍に開口するのであれば、角度α,βを等しくすることも考えられる。
以上のように構成された連接棒18を備えたクロスヘッド型エンジンEG(図6参照)が作動すると、図示しない潤滑油ポンプからクロスヘッド5に供給される潤滑油が、クロスヘッドジャーナル7と軸受メタル11の摺動面11aとの間を潤滑した後、軸受メタル11に穿設された図示しないオイル穴を経て給油溝16に入り、さらに開口部15cから給油通路15(15a,15b)に流れ、軸受メタル12とクランクピン9との間を潤滑する。
この連接棒18は、その給油通路15の、軸受面8a上に開口する開口部15cの位置が、軸受面8aの圧力範囲Rに対して周方向外側の位置となっているため、従来の連接棒8(図8、図9参照)のように、圧力範囲R内に開口部15cが位置することによって圧力範囲R内において軸受メタル11の裏面に軸受面8aが生じない。
このため、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が給油通路15の開口部や給油溝16に入り込むような圧力変形を抑制することができ、軸受メタル11の摺動面11aにおける最大油膜圧力の分布状態に急激な立ち上がり部が発生することを抑制できる。したがって、潤滑油の油膜が薄い部分が発生することを抑制でき、これにより、軸受メタル11の摺動面11aにおける偏摩耗等の損傷を抑制できるため、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
また、この連接棒18は、軸受面8aに形成されている給油溝16が圧力範囲Rに対して周方向外側の位置に形成されている。このため、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が給油溝16の凹部に入り込むことによる圧力変形を抑制できる。したがって、軸受メタル11の摺動面11aに偏摩耗等の損傷が発生することを抑制し、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
さらに、給油通路15は、連接棒18の内部を長手方向沿いに延びる大径部15aと、この大径部15aの端部から分岐して軸受面8aに通じる小径部15bとを備え、小径部15bの各々の先端部が軸受面8aにおける開口部15cとなっている。
この構造により、1本の大径部15aから2本、あるいはそれ以上の数の小径部15bを分岐させて軸受面8aの複数の位置に開口させ、給油通路15を通る油量を減少させることなく、個々の開口部15cの面積を小さくすることができる。これにより、例えば設計上の都合により開口部15cが圧力範囲R内に開口したとしても、その開口面積を最小限に抑えることができる。
したがって、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が開口部15cに入り込むような圧力変形を抑制することができ、この点でもクロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
本実施形態では、複数の小径部15bを、それぞれ異なる角度α,βで大径部15aから分岐させているため、配置位置に制約がある大径部15aに対して、各小径部15bの末端部を比較的自由に軸受面8aの任意の位置に開口させることができる。このため、軸受面8aにおける開口部15cの位置を最適化し、軸受メタル11の圧力変形を抑制して、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る連接棒について、図2(a),(b)を参照しながら説明する。この連接棒28においても、給油通路15は、連接棒28の内部を長手方向沿いに延びるように形成された円孔状の大径部15aと、この大径部15aの端部から分岐して軸受面8aに通じる複数の小径部15bとを備えて構成されており、各小径部15bの各々の先端部が軸受面8aにおける開口部15cとなっている。
図2(a)に示すように、小径部15bは連接棒18の中心線Cを挟んで片側3本ずつ、合計6本形成されている。また、図2(b)に示すように、大径部15aの上端からV字状に分岐して上記の2グループを形成している小径部15bは、第1実施形態の場合と同じく、中心線Cに対して異なる角度で延びている。
図2(a)に示すように、3つの小径部15bが圧力範囲Rの内部に開口し、他の3つの小径部15bが圧力範囲Rの外部に開口している。圧力範囲Rの内部に開口する小径部15bは、第1実施形態と同様に形成された3本の給油溝16の先端部に開口しており、その開口部15cの内径は、給油溝16の幅寸法と同じか、それ以下に設定されている。また、圧力範囲Rの外部に開口する小径部15bも、反対側の3本の給油溝16の先端部に開口しており、その開口部15cの内径は、給油溝16の幅寸法よりも大きく設定されている。
以上のように構成された連接棒28は、給油通路15の、軸受面8a上に開口する6つの小径部15bの開口部15cが大小2種類の内径を有しており、軸受面8aの圧力範囲Rの中に位置する開口部15cの内径が、圧力範囲Rの外に位置する小径部15bの内径よりも小さく、且つ、その内径が給油溝16の幅寸法と同等以下に設定されている。
このため、従来の連接棒8(図8、図9参照)のように、給油溝16の幅よりも内径の大きな給油通路15が給油溝16と共に圧力範囲Rに存在することによって圧力範囲Rの中において軸受メタル11の裏面に接触しない面積が大きくなることがない。したがって、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が小径部15bの開口部15cに入り込むように圧力変形を起こすことを抑制でき、これによって軸受メタル11の摺動面11aにおける偏摩耗等の損傷の発生を抑制し、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る連接棒について、図3(a),(b)を参照しながら説明する。この連接棒38においては、その内部に2本の円孔状の給油通路15A,15Bが平行に形成されており、これら2本の給油通路15A,15Bの開口部15cが軸受面8aの異なる場所に連通している。具体的には、2つの開口部15cが、連接棒8の中心線Cを挟んで軸受面8aの円周方向に離間して位置し、軸受面8aの圧力範囲Rを挟むように、圧力範囲Rに対して周方向外側の位置に配置されている。
また、軸受面8aに形成されている給油溝16(本実施形態では連接棒18の中心線Cを挟んで片側3本ずつ、合計6本)は、圧力範囲Rの外側に形成されている。そして、その中央の給油溝16の先端部に給油通路15A,15Bの開口部15cが連通している。開口部15cの内径は、給油溝16の幅寸法と同等以下に設定するのが好ましい。
以上のように構成された連接棒38は、その内部に2本の等しい内径を持つ給油通路15A,15Bが平行に形成され、これらの給油通路15A,15Bの開口部15cが軸受面8aの異なる場所に連通している。このため、全体の給油量を減少させることなく各給油通路15A,15Bの内径を細くし、それら各々の開口部15cの面積を小さくすることができる。
上記のように給油通路15A,15Bの開口部15cの面積を小さくできることに加えて、給油通路15A,15B(開口部15c)が軸受面8aの圧力範囲Rに対して周方向外側に連通していることと、開口部15cの内径が給油溝16の幅寸法以下に設定されていること、および給油溝16が圧力範囲Rには形成されていないことから、圧力範囲R中において軸受メタル11の裏面に軸受面8aが接触しない凹部が生じない。
このため、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が圧力範囲R中の凹部に入り込むように圧力変形を起こすことを抑制でき、軸受メタル11の損傷を防止して、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
しかも、上記のように給油通路15A,15Bの内径を細くできるため、給油通路15A,15Bの形成に伴う連接棒8の強度低下を抑制し、この点でもクロスヘッド型エンジンEGの耐久性および信頼性を高めることができる。2本の給油通路15A,15Bは連接棒38の中心線Cに対して平行に形成されているため、その加工は容易である。なお、給油通路15A,15Bを2本以上形成したり、内径を異ならせたりしてもよい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る連接棒について、図4(a),(b)を参照しながら説明する。この連接棒48においても、給油通路15は、連接棒28の内部を長手方向沿いに延びる円孔状の大径部15aと、この大径部15aの端部から分岐して軸受面8aに通じる複数の小径部15bとが組み合わされて構成されており、各小径部15bの各々の先端部が軸受面8aにおける開口部15cとなっている。
図4(a)に示すように、小径部15bの数は例えば5本であり、大径部15aから放射状に延びて、その各々の開口部15cが、軸受面8aの複数の箇所に開口している。より具体的には、各開口部15cの全てが、軸受面8aの周方向に形成された3本の給油溝16の内部に開口している。中央の給油溝16には3つの開口部15cが開口し、両側の給油溝16には1つずつ開口部15cが開口している。各小径部15b(開口部15c)の内径は、給油溝16の幅寸法と同じか、それ以下に設定されている。なお、全ての開口部15cを給油溝16内に開口させる必要はなく、一部の開口部15cのみを給油溝16内に開口させるようにしてもよい。
このように構成された連接棒48は、1本の大径部15aから多数の小径部15bを分岐させて軸受面8aの複数の位置に開口させているため、給油通路15を通る油量を減少させることなく、個々の開口部15cの面積を小さくすることができる。
また、これらの開口部15cは軸受面8aの圧力範囲Rの中に配置されているが、各開口部15cは給油溝16の内部に開口しており、その内径が給油溝16の幅寸法以下に設定されているため、給油溝16の幅よりも内径の大きな開口部15cが圧力範囲Rの中に開口することがない。
このため、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が開口部15cに入り込むように圧力変形を起こすことを抑制でき、軸受メタル11の損傷を防止して、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る連接棒について、図5(a),(b),(c)を参照しながら説明する。この連接棒58は、その小端部8Aの軸受面8aに、周方向に沿って延びる、例えば3本の給油溝16が形成されており、その中央の溝は、両側の溝よりも深く形成されている。
連接棒58の内部には、長手方向に沿って延びるように円孔状の給油通路15が形成されており、この給油通路15は、その軸受面8a側の端部が、軸受面8aに達することなく中央の給油溝16の底部に連通している。このため、中央の給油溝16の長手方向中央部に、給油通路15に連通するスリット状の開口部15cが形成されている。この開口部15cの長さは給油通路15の内径に等しく、開口部15cの幅は給油溝16の幅に等しい。
上記構成の連接棒58によれば、図5(a)および図5(c)に示すように、給油通路15が軸受面8aの圧力範囲Rに重なるように配置されているものの、この給油通路15は軸受面8aの表面には直接連通せずに、給油溝16の底部にのみ連通しているため、軸受面8aには給油通路15が凹部として露呈していない。このため、軸受面8aには、3本の給油溝16のみが凹部として存在し、それ以外の凹部は存在しない。給油溝16に捕集された潤滑油は、中央の給油溝16の底部と給油通路15の端部とが重なって形成された開口部15cから給油通路15に流れることができる。
このように、軸受面8aに給油溝16以外の凹部が存在しないため、軸受面8aに軸受メタル11が装着された時に、軸受メタル11の裏面に接触しないのは給油溝16の部分だけとなる。したがって、クロスヘッドジャーナル7の荷重(圧力P)が軸受メタル11に作用した時に、軸受メタル11が開口部15c等の凹部に入り込んで圧力変形を起こすことがなく、これによって軸受メタル11の摺動面11aに偏摩耗等の損傷が発生することを防ぎ、クロスヘッド型エンジンEGの耐久性を高めることができる。
以上説明したように、上記各実施形態に係る連接棒18,28,38,48,58、およびこれを備えたクロスヘッド型エンジンEGによれば、連接棒18〜58の端部8Aの軸受面8aに連通する給油通路15が凹部を形成することによる軸受メタル11の圧力変形を抑制し、軸受メタル11の摺動面11aにおける最大油膜圧力が急激に高くなる場所を無くして軸受メタル11に偏摩耗等の損傷が発生することを抑制し、エンジンの耐久性を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、上記各実施形態では、連接棒18〜58の小端部8A側に本発明を適用した例について説明したが、大端部8B側に本発明を適用してもよい。また、各実施形態を組み合わせたり、別な構成を付加したりしてもよい。
1 シリンダライナ
2 ピストン
3 クランク軸
6 ピストンロッド
7 クロスヘッドジャーナル
8A 小端部(端部)
8a 軸受面
9 クランクピン
11 軸受メタル
15,15A,15B 給油通路
15a 大径部
15b 小径部
15c 開口部
16 給油溝
18,28,38,48,58 連接棒
EG クロスヘッド型エンジン
P 圧力
R 圧力範囲
α,β 小径部の角度
即ち、本発明の第1態様となる連接棒は、クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結するものであって、該連接棒の内部を長手方向沿いに延びるように形成されて該連接棒の端部の軸受面に繋がる給油通路と、前記軸受面の周方向に沿って延びるように形成されて前記給油通路が前記軸受面上に開口する開口部に繋がる給油溝と、前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、を備え、前記給油通路は前記連接棒の中心線を挟んで分岐し、前記開口部の位置は、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲に対して周方向外側の位置にあることを特徴とする。
また、本発明の第2態様となる連接棒は、クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結するものであって、該連接棒の内部を長手方向沿いに延びるように形成されて該連接棒の端部の軸受面に繋がる給油通路と、前記軸受面の周方向に沿って延びるように形成されて前記給油通路が前記軸受面上に開口する開口部に繋がる給油溝と、前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、を備え、前記給油通路は前記連接棒の中心線を挟んで分岐し、前記給油通路の開口部の内径は、前記給油溝の幅寸法以下に設定されていることを特徴とする。
また、本発明の第3態様となる連接棒は、クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結するものであって、該連接棒の内部を長手方向に沿って延びるように形成された給油通路と、該連接棒の端部における軸受面の周方向に沿って延びるように形成された給油溝と、前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、を備え、前記給油通路は、その前記軸受面側の端部が、前記軸受面に達することなく前記給油溝の底部に連通し、前記給油通路の、前記給油溝の底部への連通部における開口部の、前記軸受面の周方向に沿う長さは前記給油通路の内径に等しく、前記開口部の、前記軸受面の軸方向に沿う幅は前記給油溝の幅に等しいことを特徴とする。
本発明の第1実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIb−Ib線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第2実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIIb−IIb線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の参考実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIIIb−IIIb線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のIVb−IVb線に沿う連接棒の縦断面図である。 本発明の第実施形態を示す図であり、(a)は連接棒の軸受面の平面図、(b)は(a)のVb−Vb線に沿う連接棒の縦断面図、(c)は(b)のVc−Vc線に沿う連接棒の縦断面図である。 舶用のクロスヘッド型エンジンの縦断面図である。 従来の技術を示す、図6のVII−VII線に沿うピストンロッドと連接棒の縦断面図である。 従来の技術を示す、図7のVIII−VIII矢視による連接棒の軸受面の平面図である。 従来の技術を示す、図7のIX−IX線に沿う連接棒の縦断面図である。
参考実施形態]
次に、本発明の参考実施形態に係る連接棒について、図3(a),(b)を参照しながら説明する。この連接棒38においては、その内部に2本の円孔状の給油通路15A,15Bが平行に形成されており、これら2本の給油通路15A,15Bの開口部15cが軸受面8aの異なる場所に連通している。具体的には、2つの開口部15cが、連接棒8の中心線Cを挟んで軸受面8aの円周方向に離間して位置し、軸受面8aの圧力範囲Rを挟むように、圧力範囲Rに対して周方向外側の位置に配置されている。
また、軸受面8aに形成されている給油溝16(本参考実施形態では連接棒18の中心線Cを挟んで片側3本ずつ、合計6本)は、圧力範囲Rの外側に形成されている。そして、その中央の給油溝16の先端部に給油通路15A,15Bの開口部15cが連通している。開口部15cの内径は、給油溝16の幅寸法と同等以下に設定するのが好ましい。
[第実施形態]
次に、本発明の第実施形態に係る連接棒について、図4(a),(b)を参照しながら説明する。この連接棒48においても、給油通路15は、連接棒28の内部を長手方向沿いに延びる円孔状の大径部15aと、この大径部15aの端部から分岐して軸受面8aに通じる複数の小径部15bとが組み合わされて構成されており、各小径部15bの各々の先端部が軸受面8aにおける開口部15cとなっている。
[第実施形態]
次に、本発明の第実施形態に係る連接棒について、図5(a),(b),(c)を参照しながら説明する。この連接棒58は、その小端部8Aの軸受面8aに、周方向に沿って延びる、例えば3本の給油溝16が形成されており、その中央の溝は、両側の溝よりも深く形成されている。

Claims (9)

  1. クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結する連接棒であって、
    該連接棒の内部を長手方向沿いに延びるように形成されて該連接棒の端部の軸受面に繋がる給油通路と、
    前記軸受面の周方向に沿って延びるように形成されて前記給油通路が前記軸受面上に開口する開口部に繋がる給油溝と、
    前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、
    を備え、
    前記給油通路の前記開口部の位置は、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲に対して周方向外側の位置であることを特徴とする連接棒。
  2. クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結する連接棒であって、
    該連接棒の内部を長手方向沿いに延びるように形成されて該連接棒の端部の軸受面に繋がる給油通路と、
    前記軸受面の周方向に沿って延びるように形成されて前記給油通路が前記軸受面上に開口する開口部に繋がる給油溝と、
    前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、
    を備え、
    前記給油通路の前記開口部の内径は、前記給油溝の幅寸法以下に設定されていることを特徴とする連接棒。
  3. 前記給油溝は、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲に対して周方向外側の位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の連接棒。
  4. 前記給油通路は、前記連接棒の内部を長手方向沿いに延びる大径部と、この大径部の端部から分岐して前記軸受面に通じ、且つ前記大径部よりも内径が小さな複数の小径部とを備え、前記小径部の各々の先端部が前記軸受面における前記開口部となることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の連接棒。
  5. 前記複数の小径部は互いに内径が異なり、前記軸受面において、前記クロスヘッドジャーナルから加えられる圧力が最も高く作用する圧力範囲の内部に位置する前記小径部の内径を、それ以外の場所に位置する前記小径部の内径よりも小さくしたことを特徴とする請求項4に記載の連接棒。
  6. 前記複数の小径部は、それぞれ異なる角度で前記大径部から分岐していることを特徴とする請求項4または5に記載の連接棒。
  7. 前記給油通路を複数本平行に形成し、それら各々の前記開口部を前記軸受面の異なる場所に連通させたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の連接棒。
  8. クロスヘッド型エンジンのピストンロッド先端に設けられたクロスヘッドジャーナルと、クランク軸に設けられたクランクピンとの間を連結する連接棒であって、
    該連接棒の内部を長手方向に沿って延びるように形成された給油通路と、
    該連接棒の端部における軸受面の周方向に沿って延びるように形成された給油溝と、
    前記軸受面に装着される半割り円筒状の軸受メタルと、
    を備え、
    前記給油通路は、その前記軸受面側の端部が、前記軸受面に達することなく前記給油溝の底部に連通していることを特徴とする連接棒。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の連接棒を備えたことを特徴とするクロスヘッド型エンジン。
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