JP2011208691A - すべり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造でありながらも、軸方向側への油漏れ量を低減することが可能なすべり軸受を提供する。
【解決手段】すべり軸受は、2個一組の半円筒状のアッパーメタル7およびロアーメタル8からなる。アッパーメタル7の摺動面71には、軸方向の中央部にオイル流通用の油溝75が円周方向に沿って形成され、この油溝75の軸方向の両側の部分にボーリング加工によるボーリング溝78が形成されている。ボーリング溝78は、アッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって円周方向に沿って延びる周溝部78aと、円周方向の両端部において周溝部78aと直交する方向に延びる横溝部78bとからなる。
【選択図】図7

Description

本発明は、2個一組の半円筒状の半割り軸受からなるすべり軸受に関する。
例えば、自動車用エンジンなどの内燃機関においては、クランクシャフトのジャーナル部がシリンダブロックに回転自在に支持されており、クランクシャフトのジャーナル部の回転支持部分にすべり軸受が介装されている。このようなすべり軸受は、2個一組の半円筒状の半割り軸受を組み合わせて用いる構成となっている。
そのようなすべり軸受として、2つの半割り軸受のうち一方の半割り軸受の摺動面に、円周方向に沿ってオイルを流通させる油溝が形成されるとともに、両半割り軸受の円周方向の両端部(合わせ面の近傍部分)の摺動面側に、いわゆるクラッシリリーフがそれぞれ形成されたものがある。クラッシリリーフは、すべり軸受の組付時、2つの半割り軸受同士の合わせ面におけるずれや、合わせ面付近での変形による膨らみなどによる軸部材(例えば、上述のクランクシャフトのジャーナル部など)との局部当たりを防止する機能を有している。しかし、すべり軸受にクラッシリリーフを設ける構成では、クラッシリリーフのある円周方向の両端部で、油溝を介して摺動面へ供給されたオイルが軸方向側(サイド側)へ漏れやすくなり、他方の半割り軸受の摺動面へのオイルの供給性が悪化するという問題がある。
そこで、従来では、2つの半割り軸受のうち一方の半割り軸受の摺動面に、円周方向に延びるボーリング加工による複数のボーリング溝を円周方向の全域にわたって形成し、ボーリング溝の深さを円周方向の位置に応じて変更するすべり軸受が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−82355号公報
上記特許文献1に示されるすべり軸受によれば、円周方向の両端部のボーリング溝を深溝とすることによって、クラッシリリーフを設けた場合と同様の機能を得るようにしている。このため、一方の半割り軸受の円周方向の両端部にクラッシリリーフを設けなくてもよくなり、軸方向側へのオイル漏れを抑制することが可能である。
しかしながら、上記特許文献1に示されるすべり軸受においては、ボーリング溝の深さをマルチボーリング加工によって円周方向の位置に応じて精度よく変更しなければならないといった問題がある。このため、工作機械設備が複雑となり、コストアップを招くという問題がある。
本発明は、上述のような技術的課題に鑑みてなされたものであって、簡易な構造でありながらも、軸方向側へのオイル漏れを抑制することが可能なすべり軸受を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、2個一組の半円筒状の半割り軸受からなるすべり軸受であって、一方の半割り軸受の摺動面には、軸方向の中央部にオイル流通用の油溝が円周方向に沿って形成され、この油溝の軸方向の両側の部分にボーリング加工によるボーリング溝が形成されており、上記ボーリング溝は、円周方向の一端から他端にわたって円周方向に沿って延びる第1の溝部と、円周方向の両端部において上記第1の溝部と交差する方向に延びる第2の溝部とからなることを特徴としている。
上記構成によれば、一方の半割り軸受の摺動面の両端部には、ボーリング加工による第1の溝部と第2の溝部とによって、先端が尖った形状の突起が多数形成されることになる。このため、一方の半割り軸受の摺動面の両端部の強度が、両端部間の部分に比べて小さくなる。そして、すべり軸受の組み付け時、摺動面の両端部に形成された多数の突起が軸部材(例えば、クランクシャフトのジャーナル部など)に接触して、塑性変形したり、摩耗したりすることで、従来のクラッシリリーフと同様の機能を果たすことになる。
そして、一方の半割り軸受の摺動面の両端部では、多数の突起の変形や摩耗により軸部材とのクリアランスが小さくなるので、軸方向側へのオイル漏れを抑制することができ、油溝へ供給されるオイルの油圧低下を抑制することができる。そして、油溝へ供給するオイルの必要油圧を確保するためのオイルポンプのポンプ容量を低減することが可能となる。
しかも、上記構成によれば、従来の構造とは異なり、第1の溝部の深さを円周方向の位置に応じて変えなくてもクラッシリリーフを廃止できる。したがって、マルチボーリング加工を行う必要はなく、簡易なボーリング加工のみによって摺動面に第1の溝部を形成できるので、工作機械設備が簡易なもので足り、コストダウンに貢献できる。
以上より、一方の半割り軸受の摺動面にボーリング加工による第1の溝部および第2の溝部を交差させて設けるという簡易な構造でありながらも、軸方向側へのオイル漏れを抑制することが可能なすべり軸受を実現できる。
本発明において、上記一方の半割り軸受の摺動面の円周方向の両端部には、上記第1の溝部および第2の溝部が均一に設けられていることを特徴としている。
上記構成によれば、すべり軸受の組み付け時、第1の溝部および第2の溝部によって形成される多数の突起の変形や摩耗が、一方の半割り軸受の摺動面の円周方向の両端部で均一に発生することになり、従来のクラッシリリーフと同様の機能を効果的に果たすことが可能になる。
本発明において、上記第1の溝部と、上記第2の溝部とは、同一の深さに形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、第1の溝部および第2の溝部を同様のボーリング加工によって形成することができ、一層のコストダウンを図ることができる。
本発明において、上記油溝は、上記一方の半割り軸受の円周方向の一端から他端にわたって一定の深さで形成され、この油溝の底部には、厚み方向に貫通する油孔が形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、他方の半割り軸受側へのオイル供給性を安定して確保することができる。しかも、他方の半割り軸受の組み付け忘れの検査精度を向上させることが可能になる。
本発明のすべり軸受によれば、ボーリング溝の第1の溝部の深さを円周方向の位置に応じて変えなくてもクラッシリリーフを廃止できる。したがって、マルチボーリング加工を行う必要はなく、簡易なボーリング加工のみによって摺動面に第1の溝部を形成できるので、工作機械設備が簡易なもので足り、コストダウンに貢献できる。これにより、一方の半割り軸受の摺動面にボーリング加工による第1の溝部および第2の溝部を交差させて設けるという簡易な構造でありながらも、軸方向側へのオイル漏れを抑制することが可能なすべり軸受を実現できる。
本発明の実施形態に係るすべり軸受を適用する内燃機関のクランクシャフトの概略構成を示す図である。 図1のクランクシャフトの分解斜視図である。 図1におけるX1−X1線断面図である。 すべり軸受としてのアッパーメタルおよびロアーメタルを一部破断して示す側面図である。 図4のアッパーメタルの摺動面を示す底面図である。 図4のロアーメタルの摺動面を示す平面図である。 アッパーメタルを示す斜視図である。 図5におけるX2−X2線断面図である。 図5におけるX3−X3線断面図である。 図9におけるX4−X4線断面図である。
本発明を具体化した実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
以下では、本発明のすべり軸受を自動車用エンジンのクランクシャフトの軸受構造に適用した実施形態について説明する。この実施形態では、自動車用エンジンとして、直列4気筒型のエンジンを例に挙げている。
まず、図1〜図3を参照して、エンジン100におけるクランクシャフト2の軸受構造の概略構成について説明する。
図1に示すように、エンジン100においては、クランクシャフト2が複数のすべり軸受を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されている。クランクシャフト2は、シリンダブロック1のシリンダ内を往復移動するピストン4とコネクティングロッド3を介して連結されている。そして、エンジン100の運転時、燃焼室内で燃料が燃焼する際の燃焼エネルギーによってピストン4が往復運動すると、その往復運動がコネクティングロッド3を介してクランクシャフト2の回転運動に変換されて出力されるようになっている。
図2、図3に示すように、クランクシャフト2は、シリンダブロック1に回転自在に支持されるジャーナル部22と、コネクティングロッド3が揺動自在に支持されるクランクピン21と、ジャーナル部22とクランクピン21とを連結するクランクアーム23とを含んだ構成となっている。クランクアーム23には、回転バランスを取るためのカウンタウェイトが一体的に設けられている。この実施形態では、クランクシャフト2は、直列4気筒型のエンジン100に用いられるものである関係より、5つのジャーナル部22と、4つのクランクピン21と、8つのクランクアーム23とを有している。
クランクシャフト2のジャーナル部22は、シリンダブロック1の下側の台座11とそれにボルト6等で結合されるクランクキャップ5との間に挟まれた状態で回転自在に支持されている。台座11には、シリンダブロック1の上側へ向けて断面略U字形に凹む凹部12が設けられている。また、クランクキャップ5には、シリンダブロック1側へ向けて断面略U字形に凹む凹部51が設けられている。
そして、クランクシャフト2の各ジャーナル部22の回転支持部分、詳しくは、クランクシャフト2のジャーナル部22の外周面と、台座11の凹部12の内面(嵌め合い面)およびクランクキャップ5の凹部51の内面(嵌め合い面)との対向間には、すべり軸受としてのメタル7,8が介装されるようになっている。また、コネクティングロッド3の揺動支持部分にも、上述したクランクシャフト2のジャーナル部22の回転支持部分と同様に、すべり軸受としてのメタル9,10が介装されるようになっている。
次に、上述のクランクシャフト2の軸受構造に用いられるすべり軸受について説明する。
図4〜図6に示すように、クランクジャーナル用のすべり軸受は、2個一組の半円筒状の半割り軸受(この実施形態では、メタル7,8)からなり、2つ組み合わせて円筒状となるように構成されている。メタル7,8は、例えば、Al系合金、Cu系合金などの金属によって形成されている。そして、2個一組のメタル7,8のうち、一方のメタル7は、台座11の凹部12の嵌め合い面に嵌合装着され、他方のメタル8は、クランクキャップ5の凹部51の嵌め合い面に嵌合装着される。
この装着関係に従って、以下では、シリンダブロック1の台座11側に配置されるメタル7をアッパーメタルと言い、クランクキャップ5側に配置されるメタル8をロアーメタルと言う。アッパーメタル7とロアーメタル8とは、互いの合わせ面72,82が当接された状態で、クランクシャフト2のジャーナル部22を回転自在に支持するようになっている。
図5に示すように、アッパーメタル7の内面(摺動面)71には、軸方向の中央部にオイル流通用の油溝75が円周方向に沿って形成されている。油溝75は、アッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって一定の深さで形成されている。油溝75の底部の所定位置には、厚み方向(半径方向)に貫通する油孔76が形成されている。油孔76は、外部から油溝75内へオイルを供給するために設けられている。
また、図5に示すように、アッパーメタル7の摺動面71には、油溝75の軸方向の両側の部分にボーリング加工が施されており、このボーリング加工による複数のボーリング溝78,78,…が形成されている。アッパーメタル7の摺動面71に設けられるボーリング溝78の詳細については後述する。
図4、図5に示すように、アッパーメタル7の摺動面71の円周方向の両端には、異物排出用の面取り部77,77が形成されている。言い換えれば、アッパーメタル7の合わせ面72の摺動面71側に面取り部77が設けられている。面取り部77は、アッパーメタル7の軸方向の一端から他端にわたって形成されており、面取り部77を介して油溝75が外部に連通されている。
図4、図6に示すように、ロアーメタル8の内面(摺動面)81の円周方向の両端にも、アッパーメタル7と同様の異物排出用の面取り部87,87が形成されている。しかし、図6に示すように、ロアーメタル8には、アッパーメタル7とは異なり、油溝、ボーリング溝、および、油孔は設けられていない。その理由は、コネクティングロッド3の上下動作にともなう衝撃荷重がロアーメタル8に作用するので、ロアーメタル8の剛性を高める必要があるからである。
ここで、エンジン100においては、図示しないオイルパン内のオイル(エンジンオイル)がクランクシャフト2により駆動されるオイルポンプ(図示略)により吸い上げられ、シリンダブロック1に設けられるメインギャラリー13(図3参照)と呼ばれるオイル供給路へ供給される。そして、メインギャラリー13内のオイルが、シリンダブロック1に設けられるジェットノズル(図示略)からピストン4の裏面やシリンダの内壁面などへ向けて噴射されたり、クランクシャフト2のジャーナル部22の回転支持部分、コネクティングロッド3の揺動支持部分などに供給されたりするようになっている。
具体的には、メインギャラリー13は、シリンダブロック1に設けられる連通路14(図3参照)を介してアッパーメタル7の油孔76に連通されている。このため、メインギャラリー13内のオイルは、連通路14およびアッパーメタル7の油孔76を介してアッパーメタル7の油溝75内へ供給され、ジャーナル部22と、アッパーメタル7およびロアーメタル8との摺動面間へ供給されるようになっている。そして、クランクシャフト2のジャーナル部22と、アッパーメタル7およびロアーメタル8との摺動面間には油膜が形成されるようになっている。
また、ジャーナル部22用のアッパーメタル7の油溝75に供給されたオイルは、ジャーナル部22およびクランクピン21の内部に設けられる油孔15(図1参照)を経て、クランクピン21用のメタル9の油溝(図示略)内へ供給され、クランクピン21と、メタル9,10との摺動面間へ供給されるようになっている。そして、クランクピン21と、メタル9,10との摺動面間には油膜が形成されるようになっている。なお、メタル9,10も、上記メタル7,8と略同様の構成となっているが、メタル9は、その摺動面に油溝のみが設けられ、油孔は設けられていない構成となっている。
また、ジャーナル部22用のアッパーメタル7の油溝75に供給されたオイルの一部は、面取り部77,87内へ供給され、面取り部77,87から外部へ流出されるようになっている。これにより、油溝75内に入り込んだ異物が外部へ排出されるようになっている。
−実施形態の特徴部分−
この実施形態では、アッパーメタル7の摺動面71の表面加工形状を工夫した点に特徴がある。詳細には、アッパーメタル7の摺動面71に設けられるボーリング溝78は、アッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって円周方向に沿って延びる周溝部(第1の溝部)78aと、アッパーメタル7の円周方向の両端部において上記周溝部78aと交差する方向に延びる横溝部(第2の溝部)78bとからなることを特徴としている。以下、実施形態の特徴部分について詳しく説明する。
上述したように、アッパーメタル7の摺動面71の油溝75が設けられている部分の軸方向の両側の部分には、ボーリング加工によるボーリング溝78が形成されている。この実施形態では、図5に示すように、ボーリング溝78は、周溝部78aと、横溝部78bとからなる。
図5に示すように、アッパーメタル7の摺動面71には、油溝75が設けられている部分の軸方向の両側の部分には、複数の周溝部78a,78a,…が全域にわたって均一に形成されている。周溝部78aは、アッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって設けられており、円周方向に沿って油溝75と平行に延びている。複数の周溝部78a,78a,…は、相互に同一の形状とされている。各周溝部78aは、アッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって同一の深さDaで形成されている(図8、図9参照)。また、軸方向で隣り合う2つの周溝部78a,78a間の間隔は、同一のピッチPa(図8、図9参照)とされている。
図5に示すように、アッパーメタル7の摺動面71の円周方向の両端部には、複数の横溝部78b,78b,…が全域にわたって均一に形成されている。横溝部78bは、周溝部78aと直交する方向、つまり、軸方向に沿って延びており、アッパーメタル7の摺動面71の軸方向の両端から油溝75に向けてそれぞれ延びている。複数の横溝部78b,78b,…は、相互に同一の形状とされている。各横溝部78bは、油溝75が設けられた部分を除き、アッパーメタル7の軸方向の一端から他端にわたって同一の深さDb(図10参照)で形成されている。また、円周方向で隣り合う2つの横溝部78b,78b間の間隔は、同一のピッチPb(図10参照)とされている。
さらに、図8〜図10に示すように、周溝部78aの形状と、横溝部78bの形状とが同一とされている。具体的には、周溝部78aの深さDaと、横溝部78bの深さDbとは、同一の深さとされている(Da=Db)。また、軸方向で隣り合う2つの周溝部78a,78a間のピッチPaと、円周方向で隣り合う2つの横溝部78b,78b間のピッチPbとは、同一のピッチとされている(Pa=Pb)。
上記構成のメタル7,8をエンジン100のクランクシャフト2の軸受構造に適用することによって、次のような効果が得られる。
アッパーメタル7の摺動面71の円周方向の両端部には、周溝部78aおよび横溝部78bにより、図7に示すような先端が尖った形状の突起78cが多数形成されることになる。このため、アッパーメタル7の摺動面71の両端部の強度が、両端部間の部分に比べて小さくなる。そして、メタル7,8の組み付け時、摺動面71の両端部に形成された多数の突起78cが軸部材(クランクシャフト2のジャーナル部22)に接触して、塑性変形したり、摩耗したりすることで、従来のクラッシリリーフと同様の機能を果たすことになる。この場合、周溝部78aおよび横溝部78bが、アッパーメタル7の摺動面71の円周方向の両端部に均一に設けられているので、多数の突起78cの変形や摩耗が摺動面71の円周方向の両端部で均一に発生することになり、従来のクラッシリリーフと同様の機能を効果的に果たすことが可能になる。また、この際、軸部材(クランクシャフト2のジャーナル部22)が傷付くことを抑制できる。
このように、アッパーメタル7の摺動面71の両端部に形成された多数の突起78cが従来のクラッシリリーフと同様の機能を果たすので、アッパーメタル7の両端部にクラッシリリーフを設けなくてもよくなる。そして、アッパーメタル7の摺動面71の両端部では、多数の突起78cの変形や摩耗により軸部材とのクリアランスが小さくなるので、軸方向側へのオイル漏れを抑制することができ、油溝75へ供給されるオイルの油圧低下を抑制することができる。これにより、油溝75へ供給するオイルの必要油圧を確保するためのオイルポンプのポンプ容量を低減することが可能となり、エンジン100の燃費低下に貢献できる。
しかも、この実施形態では、従来の構造とは異なり、周溝部78aの深さを円周方向の位置に応じて変えなくてもクラッシリリーフを廃止できる。したがって、マルチボーリング加工を行う必要はなく、簡易なボーリング加工のみによって摺動面71に周溝部78aを形成できるので、工作機械設備が簡易なもので足り、コストダウンに貢献できる。
以上より、アッパーメタル7の摺動面71にボーリング加工による周溝部78aおよび横溝部78bを交差させて設けるという簡易な構造でありながらも、軸方向側へのオイル漏れを抑制することが可能なメタル7,8を実現できる。
さらに、この実施形態では、横溝部78bの深さDbおよびピッチPbが、周溝部78aの深さDaおよびピッチPaと同一とされているため、周溝部78aおよび横溝部78bを同様のボーリング加工によって形成することができ、一層のコストダウンを図ることができる。
また、アッパーメタル7の油溝75がアッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって一定の深さで設けられているので、ロアーメタル8側へのオイル供給性を安定して確保することができる。しかも、ロアーメタル8の組み付け忘れの検査(欠品検査)の精度を向上させることが可能になる。
詳細には、ロアーメタル8の欠品検査は、エンジン100を組み立てる工程の途中において、クランクシャフト2のジャーナル部22へのオイル供給通路に、オイルの代わりにエアを供給し、エア圧を測定することによって行われる。そして、測定したエア圧の変動に異常があったときに、ロアーメタル8の組み付け忘れがあったと判定するようにしている。具体的には、ロアーメタル8の組み付け忘れがあると、これに起因してエアリーク量が多くなり、エア圧が低下するので、このエア圧の低下に基づいてロアーメタル8の組み付け忘れを検知するようにしている。
ここで、アッパーメタル7の油溝75を、アッパーメタル7の円周方向の両端部において浅くなるような偏心溝として形成した場合、ロアーメタル8の欠品検査の際、次のような問題がある。すなわち、アッパーメタル7の油溝75が円周方向の両端部で浅くなっていると、ロアーメタル8の組み付け忘れがあったとしてもエアリーク量が少なくなるので、ロアーメタル8の組み付け忘れの誤判定を招きやすく、欠品検査の精度が悪化する可能性がある。
これに対し、この実施形態では、アッパーメタル7の油溝75がアッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって一定の深さで設けられているので、ロアーメタル8の欠品検査の際、ロアーメタル8の組み付け忘れがあれば、その判定のために必要で十分な量のエアリーク量を確保することができる。これにより、ロアーメタル8の組み付け忘れの誤判定を防止することができ、欠品検査の精度を向上させることができる。
−他の実施形態−
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。
上記実施形態では、横溝部78bが延びる方向を周溝部78aと直交する方向とした例を挙げたが、横溝部78bが延びる方向は、周溝部78aと交差する方向であればそれ以外の方向であってもよい。
上記実施形態では、周溝部78aおよび横溝部78bを同一の深さとした例を挙げたが、周溝部78aの深さDaと横溝部78bの深さDbとは異なっていてもよい。なお、上述したように、コスト削減の観点からは、周溝部78aの深さDaおよび横溝部78bの深さDbを同一とすることが好ましい。
上記実施形態では、油溝75をアッパーメタル7の円周方向の一端から他端にわたって一定の深さで形成した例を挙げたが、油溝75の深さを円周方向の位置に応じて変えてもよい。なお、上述したように、ロアーメタル8側へのオイル供給性を安定して確保する観点、および、ロアーメタル8の組み付け忘れの検査精度を向上させる観点からは、油溝75の深さを円周方向の一端から他端にわたって一定とすることが好ましい。
上記実施形態では、本発明のすべり軸受をエンジン100のクランクシャフト2の軸受構造に適用した例を挙げたが、本発明のすべり軸受は、その他のいかなる軸受構造に対して適用することが可能である。
本発明は、2個一組の半円筒状の半割り軸受からなるすべり軸受に利用可能である。特に、エンジンのクランクシャフトの軸受構造に用いられるすべり軸受として好適に利用可能である。
7 アッパーメタル(一方の半割り軸受)
8 ロアーメタル(他方の半割り軸受)
71 摺動面
75 油溝
76 油孔
78 ボーリング溝
78a 周溝部(第1の溝部)
78b 横溝部(第2の溝部)
Da 周溝部の深さ
Db 横溝部の深さ

Claims (4)

  1. 2個一組の半円筒状の半割り軸受からなるすべり軸受であって、
    一方の半割り軸受の摺動面には、軸方向の中央部にオイル流通用の油溝が円周方向に沿って形成され、この油溝の軸方向の両側の部分にボーリング加工によるボーリング溝が形成されており、
    上記ボーリング溝は、円周方向の一端から他端にわたって円周方向に沿って延びる第1の溝部と、円周方向の両端部において上記第1の溝部と交差する方向に延びる第2の溝部とからなることを特徴とするすべり軸受。
  2. 請求項1に記載のすべり軸受において、
    上記一方の半割り軸受の摺動面の円周方向の両端部には、上記第1の溝部および第2の溝部が均一に設けられていることを特徴とするすべり軸受。
  3. 請求項1または2に記載のすべり軸受において、
    上記第1の溝部と、上記第2の溝部とは、同一の深さに形成されていることを特徴とするすべり軸受。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のすべり軸受において、
    上記油溝は、上記一方の半割り軸受の円周方向の一端から他端にわたって一定の深さで形成され、この油溝の底部には、厚み方向に貫通する油孔が形成されていることを特徴とするすべり軸受。
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